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対韓輸出が急減しているのは「低価格フッ化水素」か?

昨日の『韓国が欲しがったのはフッ酸よりも「容器」だった?』では、化学薬品などの取扱いにも詳しい読者の方のふとしたコメントから、韓国が日本からフッ化水素を輸入する目的がいったい何だったのかという点についての仮説を綴ってみました。ただ、当ウェブサイトが参照している『普通貿易統計』だと、議論の基本となる統計データの部分において、区分が若干不正確であるという難点がありました。そこで、本稿では改めて、ピンポイントで『普通貿易統計』(品別国別表)上の「品番2811.11-000」の2011年1月以降の対韓輸出データを抽出し、このデータをもとに仮説を提示してみたいと思います。

フッ化水素の輸出高

貿易統計の問題点

本稿の議論は、昨日の『韓国が欲しがったのはフッ酸よりも「容器」だった?』の続きです。いや、もう少し正確に言うと、昨日の議論で不足していたデータを補足するものです(その意味で、昨日の議論と本稿が必ずしもきれいにつながるとは限りませんが、この点についてはご了承ください)。

以前から当ウェブサイトでは『普通貿易統計』を入手して、DBソフトで展開したうえで、「日本経済の姿」を貿易面から説き明かす、という試みを続けています(『貿易統計に見る「意外と貿易依存度が低い日本」の現状』等参照)。

また、貿易統計を分析した「副産物」として、昨年7月1日に日本政府が発表した対韓輸出管理の適正化措置に関連し、日韓貿易については巷間言われているほどの打撃が生じていないことなどを報告してきたところです(『韓国向けビール輸出が急減しても日本経済に影響はない』等参照)。

ところで、昨日の『韓国が欲しがったのはフッ酸よりも「容器」だった?』では、『普通貿易統計』のうち『概況品別国別表』に基づき、「無機化合物」というカテゴリーに絞って、韓国に対する輸出高を金額で示したグラフを提示しました(図表1)。

図表1 無機化合物の対韓輸出高(金額)

(【出所】『普通貿易統計概況品別国別表)』より著者作成)

ただ、これについては昨日の時点で、自分でグラフを示しておきながら、

『金額』で示したものであり、『数量』で示したものではないし、『無機化合物』という非常に大雑把な括りであるため、『実際の需要よりも輸出量が膨らんでいた』という証拠だと決めつけるには弱いという欠点もある

などとツッコミを入れてしまいましたが、確かにこれだと「フッ化水素」「フッ化水素酸」だけの統計ではないし、また、できれば「数量」ベースの数値も欲しいところです。

「品別国別表」を確認してみた

こうした問題意識から、今度は『普通貿易統計』のなかで、『品別国別表』という、さらに詳細なデータを読みに行くことにしました。

といっても、『品別国別表』には大きな問題点があります。それは、元データがコード番号でしか表示されておらず、かつ、コード番号と品名の対応表を一括ダウンロードすることができないのです。

いちおう、財務省税関のウェブサイトに行けば、『輸出統計品目表』ページがあるのですが、こちらの品目表の分類が『概況品別国別表』とはまったく異なっていることにくわえ、品目を探すためにはいちいち97個のリンクをクリックしなければならないという、極めて使い勝手が悪い仕組みです。

このため、本来は全品目、全相手先について調べてみたいところですが、データの量も膨大になり過ぎるため、正直、当社にて使用しているMicrosoft Accessだと計算し切れないという事情もあります。

そこで、今回は『第28類 無機化学品及び貴金属、希土類金属、放射性元素又は同位元素の無機又は有機の化合物』のページにある「2811.11-000」に限定してデータをダウンロードしてみることにしました(ちなみにこの「2811.11-000」には「ふつ化水素(ふつ化水素酸)」という説明が付されています)。

その結果が、このグラフです(図表2)。

図表2 品番2811.11-000の対韓輸出(金額+数量)

(【出所】『普通貿易統計』(品別国別表)より著者作成)

※余談ですが、本来であればレジストやフッ化ポリイミドなどについても同じ分析をやってみたいところですが、本稿では「2811.11-000」に限定しています。

また、経産省の昨年9月27日付けの『8月の大韓民国向けフッ化水素輸出量について』によると、フッ酸は「2811.11-000」だけでなく再輸出品(0000.00-190)などに計上されることもあるようですので、「2811.11-000」が「フッ酸のすべて」ではない点には注意が必要でしょう。

品番2811.11-000の対韓輸出は激減

さて、図表2を眺めると、次のことがわかります。

  • 2011年から2016年末ごろまでは、品番2811.11-000の対韓輸出は金額で2~4億円、数量で1500~2500トン程度で推移していた
  • 2017年に入り、金額、数量ともに急増し、金額では7.7億円(2019年3月)、数量では3583トン(2018年11月)に達した
  • 2019年7月以降、品番2811.11-000の対韓輸出は急減し、2019年8月に0円/0トンを記録したほか、金額ベースで4000万円前後、数量ベースで1トン未満で推移している

いちおう、2019年3月以降の正確な数量と金額についても示しておきましょう(図表3)。

図表3 2019年3月以降の品番2811.11-000の対韓輸出
2019年 金額(千円) 数量(kg)
3月 770,964 3,518,522
4月 630,564 2,874,918
5月 552,368 2,628,656
6月 594,687 2,932,736
7月 400,978 479,064
8月 0 0
9月 3,723 100
10月 40,636 896
11月 46,932 947

(【出所】『普通貿易統計』(品別国別表))

これで見ると、それまで2~3千トンに達していた「品番2811.11-000」の対韓輸出高は、9月に100キログラム、10月に896キログラム、11月にキログラムと、数千分の1というレベルで激減していることが確認できます。

ただ、金額的には4~7億円だったものが4000~5000万円と、10分の1くらいの減り方であり、なんだか不自然です。

「邪悪な国」仮説

高価格品ではなく低価格品の輸出が激減した?

つまり、たしかに統計上、「品番2811.11-000」の対韓輸出が激減していることが確認できるのですが、その金額と数量のバランスが取れていないのです。

ためしに、「韓国に輸出された品番2811.11-000」を巡って、金額を数量で割ってみると、興味深いことが判明します。それは、今回入手したデータ(2011年1月以降)に限定していえば、2019年9月以降、「韓国に輸出された品番2811.11-000」の単価が急激に上昇しているのです。

1キログラム当たり単価
  • 2011年1月~2019年6月…1キログラム当たり170円
  • 2019年7月…1キログラム当たり837円
  • 2019年8月…データなし
  • 2019年9月…1キログラム当たり37,230円
  • 2019年10月…1キログラム当たり45,353円
  • 2019年11月…1キログラム当たり49,559円

(【出所】『普通貿易統計』(品別国別表)の「金額」を「数量」で除して算出)

いかがでしょうか。

私たちはどうしても、「7月以降の輸出管理強化に伴い、韓国に対して(半導体製造などに使う)高級品の輸出が急減したに違いない」という先入観を持ってしまいがちですが、実際のデータを眺めてみると、韓国に対する「品番2811.11-000」の輸出単価は急上昇しているのです。

このことは、同じフッ化水素でも、「単価が低い製品の輸出がストップし、単価が高い製品の輸出のみ行われるようになった」、という可能性を示唆しています。

物資横流しとの関連性

もちろん、この限られたデータですべてのことを早急に結論付けるのは適切ではありません。

ただ、あくまでも憶測ベースですが、次のような考え方は成り立つかもしれません。

  • 韓国は2019年7月まで、日本の輸出管理上の「ホワイト国」という地位にあり、「一般包括許可」さえ得られれば、フッ化水素など、軍事転用可能なさまざまな物資であっても無制限に輸入することができていた
  • フッ化水素のうち低純度のものは韓国にも製造できるが、「何らかの目的」により、低純度品についても、自国で生産したものだけでなく、わざわざ日本産のフッ化水素を輸入していた
  • しかし、2019年7月1日に日本政府が韓国に対する輸出管理適正化措置を発動して以降、フッ化水素については一般包括許可の対象から外され、個別許可の対象となったため、「用途の確認」をクリアすることができなくなり、日本からの低純度品の輸入がストップした

そして、韓国が『秘密軍事情報の保護に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定』(俗称「日韓GSOMIA」)の破棄という「瀬戸際外交」をチラつかせてまで、「(旧)ホワイト国」待遇に戻せ、と日本に要求して来たことを照らし合わせれば、ひとつの仮説が成り立ちます。

それは、ここでいう「何らかの目的」が、「日本から低純度なフッ化水素を輸入し、そのまま第三国に横流しして儲けるため」だった、という仮説です。いや、「横流しがバレた場合に、日本に全責任を押し付けるためだった」、と言い換えた方が良いでしょうか。

この点、「韓国がどこか第三国にフッ酸などを横流ししていた」とする疑惑は、日本政府関係者の公式発言ではありませんが、それと同時に世耕弘成経産相(当時)の8月8日付の記者会見の内容を思い出す必要があります。(『韓国政府「経済報復だ」、世耕経産相の反論が面白い』参照)

具体的には、世耕氏は次のように述べています。

あわせて、輸出許可申請についても引き続き厳格な審査を行って、迂回貿易ですとか目的外使用といった事例が出ることがないように、厳正に対処をしていきたいというふうに思っています。

この発言は、日本から輸出された品目を巡り、「迂回貿易や目的外使用」といった「不適切な事例」が出ていたのではないか、という仮説を裏付けるものでもあります。

邪悪な国なのか?

くどいようですが、以上の議論は、あくまでも限られたデータを計算するなどして考察したものであり、事情に詳しい政策当局者(政治家や官僚、フッ化水素のメーカー関係者など)から直接リークしてもらったものではありませんし、何か具体的な証拠を掴んでいるものでもありません。

(※というよりも、政治家や官僚、業者などからリークしてもらった内容を当ウェブサイトに書くのはおかしな話です。もっとも、当ウェブサイトではときどき、読者コメント欄に「それらしき方々」の書き込みもあるようですが…。)

ただし、

(旧)ホワイト国の地位を悪用して、日本からほぼ無制限に軍事転用可能な戦略物資を手に入れ、それらを第三国に横流しして儲ける

というビジネスモデルが事実だったのだとすれば、これは本当にとんでもない話ですし、韓国という国は本当に邪悪な国です。

もしこの仮説が正しければ、経済制裁を喰らうのは、韓国ではなく、日本です。なぜなら、韓国という「邪悪な国」に対して軍事転用可能な物資を無制限に輸出し続けていたのだとすれば、日本が世界の平和と安全に脅威をもたらしている「韓国の共犯者」になりかねないからです。

ちなみに、現在の世界には、化学薬品だけでなく、ミサイル、ドローン、原子力用品や技術、武器などの拡散を防止するための輸出管理の仕組みが、大きく4つ存在しています。

図表4 4つの国際輸出管理レジーム
レジーム名称 規制対象品目 発足と参加国数
原子力供給国グループ(NSG) ①原子力専用品・技術、②原子力関連汎用品・技術 1978年発足、48ヵ国が参加
オーストラリア・グループ(AG) ①化学兵器(化学剤、化学兵器汎用製造設備)、②生物兵器(生物剤、生物兵器汎用製造設備) 1985年発足、42ヵ国+EUが参加
ミサイル技術管理レジーム(MTCR) ①大型のミサイル・無人航空機、②小型のミサイル・無人航空機、関連機材・技術 1987年発足、35ヵ国が参加
ワッセナーアレンジメント(WA) ①武器、②汎用品(先端材料、材料加工、エレクトロニクス、コンピュータ、通信関連 等) 1996年発足、42ヵ国が参加

(【出所】経産省『リスト規制とキャッチオール規制の概要』を参考に著者作成)

このすべてに参加している国は、日本を含めて30ヵ国あります(※いずれも日本は発足年から参加)が、諸外国は「この4つの仕組みすべてに参加していれば、自動的にホワイト国にする」、という扱いをしていません。

日本は韓国を2004年に「(旧)ホワイト国」に指定しましたが、欧州連合(EU)や米国は、韓国に対し、日本でいう「ホワイト国」の優遇措置を取っていません。また、4つの仕組みすべてに参加しているトルコやウクライナについても、日本は「(旧)ホワイト国」に指定していません。

このように考えていくと、「輸出管理の国際的な仕組み」に参加するだけではなく、やはり、ちゃんと「諸外国から信頼されるような行動」をとることが大事なのだと思う次第です。

信頼はカネで買えない

さて、ここから先は本論の「フッ化水素の対韓輸出」というテーマと直接関係するとは限りませんが、個人的にどうしても主張しておきたいのが、「信頼はカネで買えない」という格言です。

信頼とは、普段の行動で少しずつ蓄積されるものであり、他人や他国からの信頼を蓄えるためには、それこそ何日、何ヵ月、何年、いや、何十年という、途方もない年月が必要です。

日本の場合は一時期より落ちぶれたとはいえ、依然として世界に冠たる経済大国・技術大国ですし、かつて毎年のように実施されていた「世界に良い影響を与えている国」ランキング(『BBC世界影響度調査を読む』参照)では、上位の常連国でもありました。

ひるがえって韓国の場合、「歴史問題」「旭日旗騒動」「慰安婦像」などに代表されるとおり、ありもしない歴史を捏造して他国の名誉と尊厳を傷つけるようなウソツキ大国ですし、また、条約や約束は平気で反故にするという国でもあります。

そんな国を信頼しろという方が無理でしょう。実際、2015年12月に、当時の外相として韓国くんだりにでかけ、日韓慰安婦合意を結んできた岸田文雄・自民党政調会長でさえ、「韓国は約束をひっくり返す国だ」と苦言を呈するほどです(『岸田氏に「韓国は約束ひっくり返す」と言う資格はない』参照)。

こうした普段からの韓国の態度を見る限りは、本稿で示した、「韓国が『ホワイト国』の地位を悪用して、一般包括許可のもとに安価なフッ化水素を日本からたくさん買い、その日本産のフッ化水素を第三国に横流しして大儲けしてきた」という仮説についても、単なる与太話ではないと思わざるを得ないのです。

新宿会計士:

View Comments (24)

  • 近年の中国の産業力向上に、韓国という底抜けバケツがすくならず貢献しているのは間違いの出はないでしょうか。もちろん「国を挙げて」中国進出を私企業もけしかけてきた日本がいいお得意先=お人好しのカモであったきた事実は誰も否定できるのではありません。レッドチーム入りは目的でなく生存空間確保のための手段に過ぎないと、きっと禍の国現政権は「胸を張って」強弁するに違いありませんが、すでにあの国は投機=草刈り場に他ならず、気が付くと会社のボスが中国人にすり変わっている企業がこれから続出するのではないかと、当方はひとごとながら心配でなりません。サムスン中国工場なんて理解不能です。きっと巻き上げられるでしょう。産業と経済が宗主国どのに乗っ取られる過程を、目を見開いてヌルく見守っているところです。

  • 更新ありがとうございます。

    会計士さん、とうとう本ボシを当てましたね(笑)。いや、笑いじゃなく凄い理詰めの理論立てだと思います。仕事の片手間とはいえ、本職以上じゃないですかぁ!

    貿易統計から始まり概況品別国別表。無機化合物の対韓輸出高と行きつくなんて、読んでいてゾクゾクします。

    更に『第28類 無機化学品及び貴金属、希土類金属、放射性元素又は同位元素の無機又は有機の化合物の「2811.11-000」に限定してデータをダウンロードした』。そしたら
    低純度品の輸出が激減している!

    日本をトンネルにして、第3国に輸出し、巨富を得て最悪見つかったら、日本のせいにすると。責任問われるのは日本です。

    汚いやり方だ!韓国は!ホワイト国には未来永劫なれないどこれか、「潰す」ことを考えた方が良い。

  • 他のサイトでは、丼勘定の所が、このサイトで少しずつ実像に近づいていると思います。
    本質的な疑問は、まだ解決されていないと思います。
    1、半導体製造工程で必要な、高純度フッ化水素の輸出量の推移。
    2、韓国が半導体製造工程に必要な、高純度フッ化水素の量。
    1-2が、横流しされていた疑いの有る量。
    が知りたいですね。
    何処に横流ししたか分かりませんが、儲かっていたから、しつこく言って来るんだと思います。
    品目もフッ化水素だけでは、無いんじゃないかなと思います。

  • やっぱり日本だけが身の潔白を証明しようとしても他国から見れば韓国の共謀に見えるよなぁ。
    韓国は日本に言い掛かりをつけるとして、その応酬は見苦しいものだろう。
    そう考えると事が明るみになる前にホワイト国解除できてよかったな。

  • どなたか言ってましたが、新しい視点がどんどん出てきて、まるで推理小説のようで面白いですね。
    日本に責任を擦り付けるため、という目的があったとしたら非常に不穏であり、面白いでは済まされないことになりますが。

    フッ化水素の韓国向けの輸出というと、半導体製造向けの超高純度フッ化水素酸だろうと思い込んでいましたが、それだとつじつまが合わない部分が色々ありました。横流しするにしてもウラン濃縮には(ほぼ)使えない材料ですし、現実にメモリー生産に支障が出ているという確たるデータはありません。

    今回提示された統計データを見ての発見は、韓国向けの輸出総量の内訳として、単価の高いだろう半導体製造向けの製品、それも代替のきかないののは分量としてそれほど多くなかった可能性についてです。
    もしそうだとすれば、使途の説明できない材料の輸出が止まり、半導体生産への影響がほとんど無い事の説明がつき、そしてウラン濃縮用に中身も含めて横流ししていた可能性が高くなってきます。

    こうなってくると日米の韓国の扱いは意図的に生かさず殺さずという方針でしばらく放置、ということなのかもしれないですね。

    • もうすこし整理してみました。

      半導体製造向けの超高純度フッ化水素酸は中国向けに流用していた可能性はあるが、これは単なる手続き上の問題なので、輸出できなくなるほどではないと思われる。

      輸出管理の適正化前は日本の低価格フッ化水素をそのまま国外へ横流ししていた可能性がある。理由は、日本を巻き込むため、単に低価格で都合が良かった、の二つ思いつく。

      輸出管理の適正化後に日本の低価格フッ化水素を横流しできなくなった。ただし、その時使用した海外輸出に適した容器を返却したかどうかは不明。

      現状、韓国は超高品質で代替のきかない半導体製造用のフッ化水素酸のみ輸入し、それ以外は自国産か日本以外からの輸入品へ切り替えた可能性がある。これは輸出量の激減や、不良品の大量流出などの唐突な不具合が状況証拠になるかもしれない。

      もし国外への不正輸出を続けてるとしたら、過去に横流しした時の日本の容器だけそのまま使用している可能性がある。

  • 更新ありがとうございます。

    見事な推理と感服しました。またリアルに近づいたと感じます。
    ただ画竜点睛を欠くという観点で云うと、前回の容器の問題との関連が薄いと感じます。
    素人考えで申し訳ありませんが容器の問題とのキーワードは水増しでは無いかと思ってます。

    世耕氏の発言:迂回貿易ですとか目的外使用といった事例
    から、インシデントは2件あると確信しております。
    即ち、高純度フッ酸を中国に迂回貿易、通い容器を中国から回収。帰ってきた容器に水増しで中純度化させたフッ酸をイラン、北朝鮮に通い容器で輸出。余った分を国内消費ではないかと思います。
    フッ酸管理施設すら満足に存在しないイラン・北朝鮮では簡易管理用に高純度フッ酸の容器を欲したのではないかと愚考いたします。
    ここら辺の事実は、韓国政権が瓦解し、保守党が政権を取ったら恰好の従北派叩きとして使われると思いますので、この時まで噂の域ではあります。

  •  なるほど、素晴らしいですね。小生も高純度フッ化水素にばかり気を取られていて、低価格品に対しては全く考えていませんでした。

     となると、韓国が発表している、フッ化水素の国産化はあながち間違いではないということになります。

     それにしても、2019年6月までのキログラム単価が妙に安いですね。小生の感覚からは、これは試薬級ではなく工業製品レベルですね。小生が思うに55%フッ化水素酸の工業用薬品と思います。

     因みに試薬級とは工業製品を分析し、その不純物レベルを表示したもので、中身は工業製品と変わりません。試薬会社が販売している○○級試薬は殆どが自社で製造しているのではなく、工業製品を買ってきて、分析したデータを張り付けて、小分けまたは詰め替えて出荷しています。

     これなら、韓国内で詰め替える必要なく横流しができます。

     駄文にて失礼します。

     

  • お疲れ様です。

    こうやってデータの収集と整理
    それに対する不審点から仮説を立て、詰めていくのは流石ですねぇ。

    そして今まで出てきた仮説に共通するのは
    いずれにしろ、何かあった時には日本へ責任転換できるような動きをしている
    というところですか(苦笑)

    いや、笑い事ではないですけどね

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