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習近平の国賓招待とは「日本が中国を支配する方法」?

習近平・中国国家主席を来春、国賓として訪日させるという計画が進んでいます。こうしたなか、本日の産経ニュースには「習近平氏の国賓訪日に反対する」という主張も掲載されているほか、青山繁晴参議院議員など、一部の保守派議員も国賓訪日に否定的です。これについてどう考えれば良いのか。当ウェブサイトとしても基本的には人権弾圧国家の独裁者を国賓として招待すべきでないと考えていますが、その一方、「小沢一郎政権」下で行われた天皇陛下政治利用事件について振り返ると、また違う景色が見えるのかもしれません。

日本の対中姿勢の大きな変化

安倍晋三内閣総理大臣は先日訪中し、12月23日に北京で習近平(しゅう・きんぺい)国家主席との日中首脳会談、24日に成都で李克強(り・こっきょう)首相らとの日中韓サミット、25日には同じく成都で李克強首相との日中首脳会談などの日程をこなしました。

安倍総理の2019年12月の訪中
  • 23日…日中首脳会談(習近平・中国国家主席、於・北京)
  • 24日…日中韓サミット(李克強・中国首相ほか1名、於・成都)
  • 25日…日中首脳会談(李克強・中国首相、於・成都)

(【出所】外務省HP

このうち、23日の習近平氏との会談についてはすでに『日中関係は対等の一方、日韓首脳会談は成果なし?』などでも報告したとおり、安倍総理側からは尖閣諸島における徴発、香港、ウイグルなどの人権に対する懸念が習近平氏に伝えられたそうです。

第二次安倍政権はいまからちょうど7年前の2012年12月26日に発足したのですが、翌年3月に国家主席に就任した習近平政権は、当初、安倍総理との首脳会談を拒んでいました。その当時と比べれば、安倍総理が習近平氏に堂々と会って日本の要求を突き付けるとは、感慨深いものがあります。

安倍総理は昨今、「日中関係は完全に正常な軌道に戻った」などと言っていますが、現実にはその中国は尖閣挑発などを繰り返していますし、また、訪中した日本人が不当に拘束される事案も頻発するなど、中国は油断のならない相手でもあります。

しかし、少なくとも中国・北京の本拠地に乗り込んで習近平氏に日本としての要求を堂々と伝えられるようになったという事実には、もう少し注目しても良いのではないでしょうか。

「習近平国賓訪問」はいかがなものか

さて、その習近平氏が来春、日本に国賓訪問を予定しています。

一部の報道では中国側が水面下で日本に国賓としての招待を要請した、という情報もあるようですが、安倍総理などの発言を確認する限りは、あくまでも公式には、今年6月の大阪G20サミットで日本側が中国側に国賓訪問を要請したものです。

ただ、どちらが要請したにせよ、このタイミングで習近平氏を国賓として訪日させるべきではない、という主張が、一部の保守メディア、保守政治家の間で出ています。

産経ニュースに本日、こんな「主張」が掲載されていました。

【主張】日中首脳会談 「国賓」推進の状況でない(2019.12.26 05:00付 産経ニュースより)

産経ニュースは安倍総理が習近平氏の国賓来日を「極めて重視している」と語った件につき、

だが、本当に推進していいのか。極めて疑問である

と主張します。その理由は、こうです。

中国の深刻な人権状況や日中間に横たわる懸案などは解決されていない。今回の首相訪中で、習氏を国賓として歓迎するにふさわしい環境が整ったとは到底言えない。

まったくの正論と言わざるを得ません。

中国は香港デモの対応や新疆ウイグル自治区、チベットなどで人権を堂々と蹂躙していると伝えられていますが、その最高責任者であり独裁者である習近平氏は、法と人権を尊重する世界でも最も洗練された自由民主主義国家である日本の土を「国賓」として踏む資格がある人間ではありません。

ましてや令和時代の始まりにあたって、御即位されて来年5月で2年目を迎えられる天皇陛下に習近平氏を拝謁させるということには、強い違和感を禁じ得ません。

この点、今年5月に天皇陛下が御即位後、すぐにドナルド・J・トランプ米大統領が東京を訪れて天皇陛下に拝謁しましたが、それは米国が日本にとって最も重要な同盟国にして友好国だからです。

中国は米国と違って日本の「同盟国」ではありません。

産経ニュースは

中国との間で、『アジアや世界の平和と安定、繁栄に責任を共有』していくと謳(うた)われても戸惑うばかりである。責任を共有する以前の段階ではないか

と舌鋒鋭いのですが、こうした正論を、なぜ他のメディアが唱えないのか。

疑問でなりません。

小沢一郎政権下での天皇陛下政治利用事件

ただ、ここで少し視点を変えて、興味深い事実を思い出してみても良いかもしれません。

2009年8月30日の衆議院議員総選挙の圧勝を受け、同年9月に発足した民主党政権は、2012年12月の衆院選で惨敗して政権を失うまでの3年3ヵ月、わが国にさまざまな禍根を残しました(※この点については論じるべき点が大量にありますので、今後も折に触れて議論していくつもりです)。

なかでも鳩山由紀夫政権(2009年9月16日~2010年6月8日の266日間)では、鳩山首相自身が沖縄県にある普天間基地の返還を巡る問題を巡り、「最低でも県外」などとして自民党時代の合意をひっくり返し、そのまま基地移転問題を引っ掻き回したすえに退陣しました。

ただ、個人的に鳩山政権(というよりも、事実上の小沢一郎政権)を象徴する最大の事件とは、民主党幹事長だった小沢一郎氏が100人規模の国会議員らを引き連れ、中国・北京詣でをしたことだと思います。

当時の手元メモで恐縮ですが、小沢一郎氏は2009年12月10日、胡錦濤(こ・きんとう)中国国家主席(当時)の前で、

私は人民解放軍の野戦司令官のようなものだ

などとする趣旨の発言を行いました。

小沢氏を擁護するならば、当時は2010年夏に参議院議員通常選挙を控えており、「戦いはまだ終わっていない」「人民解放軍でいえば野戦司令官のようなものだ」という意味での発言であり、「中国共産党のエージェントだ」、というニュアンスで発言したものではありません。

しかし、仮に「たとえ」だったとしても、日本の政治家が「人民解放軍の野戦司令官」なる発言を口にするのはあまりにも不適切ですし、麻生太郎総理を「カップめんの値段も知らない」などと叩いた日本のマスメディアが、小沢一郎氏のこの不適切発言を一斉にスルーしたのにも、個人的には腹が立ちました。

(※余談ですが、『頑張れマス「ゴミ」!桜を見る会で支持率下がるかな?』などでも説明したとおり、日本のマスメディアのダブルスタンダードぶり、ご都合主義は、現在でもまったく是正されておらず、それどころか年々劣化しているようにも思えます。)

そして、小沢一郎氏が訪中した直後に実現したのが、「天皇陛下と習近平副主席の特例会見」です。

これは、2009年12月15日、当時は中国共産党の序列第6位で国家副主席だった習近平氏が天皇陛下(現在の上皇陛下)と特例で会見したという「事件」ですが、小沢氏をはじめとする民主党関係者が動き、強引に実現させたものでもあります。

これについては、当時は一介の野党議員に過ぎなかった安倍晋三氏などから「天皇陛下を政治利用した」などとする強い批判もあったのですが、与党・民主党はこうした批判もどこ吹く風。

天皇陛下のご体調がすぐれないのに強引に会見を実現させたこと自体が、「法律やルールを無視して何でも政治利用する」という民主党政権の本質を表していたように思えてなりません。

中国国家主席は天皇陛下の下にいる?

ただ、ここでもうひとつ思い出す必要があります。

それは、「なぜ」、習近平氏が日本の天皇陛下に拝謁したいと感じていたのか、です。

当時、習近平氏は胡錦濤氏の「後継争い」を有利に運ぶために、ほかの候補者との違いを見せつけるために、「自身が日本の天皇陛下と会う」ということを利用したのではないか、というのが有力説です(これが「政治利用」説の根拠のひとつでもあります)。

そして、そのような狙いがあったことについては、おそらく間違いないと考えて良いでしょう。

実際、習近平氏はその後、中国国家主席に就任し、近年では憲法を書き換えて「終身国家主席」に道を開いたほか、習近平思想を明文化したそうです。そして、現在の中国では、その「習近平思想」を理解していなければ、官製メディアの記者を続けることもできないのだとか。

「習近平思想」理解度テスト 来月から、官製メディア記者対象(2019年9月24日付 東京新聞より)

(※余談ですが、「アベは独裁者だ!」と批判する人たちが、どこからどう見ても明らかな独裁者である習近平氏のことは絶対に「独裁者だ」と批判しないのは不思議でなりません。)

ただ、国家主席に就任してここまで強権的な独裁体制を敷くきっかけのひとつが、日本の天皇陛下に拝謁したことだったのだと考えると、これはこれで興味深い点でもあります。というのも、

天皇陛下に会ったことで中国国家主席に就任できた

という点をことさらに強調してやれば、裏を返せば

天皇陛下に会ったことがない人間は、中国国家主席には就任できない

という前例を、彼らが勝手に作ってしまった可能性があるからです。

習近平氏がいつ退任するのかは知りませんが、今後、かりに習近平氏の後継者として中国国家主席を目指すならば、日本にとって都合が良い人間を天皇陛下に会わせることで、中国共産党を日本がコントロールしてしまう、ということが、理屈の上ではできてしまうのです。

日本が老獪な国であれば、中国共産党の中に日本のスパイを紛れ込ませておき、そのスパイを徹底的に日本が優遇することで、逆に中国共産党を乗っ取ってしまう、という可能性も考えられるでしょう(※といっても、外交下手な日本にそれができるとも思えませんが…)。

「貴国の態度次第です」

もちろん、わが国では天皇陛下の政治利用は厳に慎まねばなりませんし、下手に中国の内政に関わることも、できれば避けるべきです。

ただ、世界のどこの国よりもメンツを重視するのが中国という国だそうですが、習近平氏を「国賓として招いてやる」と言いながら、直前になって難癖を付ける、というくらいの老獪さを、日本が身に着けても良いのかもしれません。

つまり、香港やウイグルなどの情勢を手掛かりにして、習近平氏の訪日の直前になって、「やっぱり国賓待遇で招待するのをやめます」とでも言えば、やりようによっては、中国に「言うことを聞かせる」ための材料として使えるのです。

すなわち、中国に対しては「国賓招待」という期待感を高めさせていることは事実でしょうから、香港やウイグル、チベットなどでの人権弾圧、尖閣諸島や南シナ海での領土的挑発行為をやめさせるためには、この「国賓招待」を「外交カード」として使うくらいの老獪さがあっても良いのではないかと思う次第です。

あるいは、青山繁晴参議院議員などの保守派議員が国会内で「習近平国賓訪日反対」を舌鋒鋭く唱えていますが、国会議員がこのような発言をすること自体、中国に対する強い牽制として機能します。

その意味で、青山氏を参議院議員として送り出した私たち有権者の判断は間違っていなかったのではないでしょうか。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

といっても、昔から「策士、策に溺れる」と言いますが、日本は「策士」ですらありませんし、日本の外務省の「外交オンチ」ぶりは、いまに始まったことではありません。

現在の日本政府に「習近平氏の国賓訪日」を外交カードとして使えるほどの老獪さがあるとも思えませんので、ここは素直に習近平氏の国賓訪日を粛々と中止し、中国に伝達すれば良いと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (22)

  • 天皇が代替わりしたら、朝貢に来ないと正当性が担保できないからなあ。

  • とはいえ多分習近平主席の国賓訪問は無くならないと思います。それでもそれに反対する勢力が確実にいることで、それを押さえ込む日本が中国に対して優位に立てると思います。ですから、結果どうなろうとも、中国主席国賓訪問に対する反対論は忖度して取り下げてはいけないと思います。安倍総理もそれを心中望んでいるでしょう。

    日本は外交で老獪に振る舞うなんて無理とあきらめるのでなく、怪我の少ない範囲でお試しで始めてみることも必要かと思います。

    まずは国賓訪問の件お試ししてみましょう。困ってる韓国対応でも何か中国のアシストが期待できるかも。

    そのためにももっと我々は国賓訪問大反対で騒いで、それを安倍総理が力を使って押さえ込む姿を中国に見せつけたいところです。

  • 更新ありがとうございます。

    何か、もう習近平氏の国賓訪問が既成事実のようですね。私も青山議員らの力強い言葉も見ましたが、ちょっと厳しいと思います。しかし、反対派は更にエスカレートするでしょう。

    考えようによっては「国賓訪問」を日中間のカードとして、使えそうな。カードという言葉が良くないなら、中国をコントロール出来る事態になりそうです。

    副主席で会って主席に就任したなら、縁起も良いし、日本国天皇なら聞こえも良い。なんせ中国には長い歴史はあっても、王、皇帝は統治末期には滅亡しているか逃亡している。連綿と続くものじゃない。その点は日本が羨ましいでしょう(絶対に言わないが)。

    年明けにもう一度日本から新疆、ウイグル、香港問題について、安倍総理が電話会談等で、習氏に諫言してやれば、中国は反発する。

    なら、日本からは「天皇陛下との謁見無理かも。努力はするが、、」で待たせる(笑)。ギリギリでやっと「天皇陛下が会ってやるそうだ」ぐらい言えればいいんだけどな〜。

    中国首脳部の中でスパイは無理でしょう。皆、ほとんどが日本嫌いですから。二重スパイとかは失敗しますよ。日本人は真面目だけ(オイ!)が取り柄で、間諜は務まりません。しかし、北も外貨枯渇したら、暴動起きそうだ。拉致被害者救出は、この機会を置いてないです。

  • 天安門事件直後の天皇陛下の訪中問題もあります。
    宮内庁はいい顔をしなかったのを官邸主導で押し切りました。

  • >「天皇陛下に会ったことで中国国家主席に就任できた」
    >「天皇陛下に会ったことがない人間は、中国国家主席には就任できない」

    さすがに、それはありませんでしょう(笑)。

    たしかに、ロイヤルファミリーを持たない国の人にとって、日本の天皇陛下という存在は、一種のあこがれではあるのでしょうが。でも、彼らは天皇陛下の本当の真価については理解していないと存じますよ。

    私は、それを日本国民にとってのアイデンティティの根源だと理解しています。日本人が日本人としてまとまれる源であると。

    習近平氏は日本人ではない。中国を統治しているのは、中国共産党という独裁組織であって、日本の天皇陛下は日本人のものです。

    Web主様は、かつての日本の奴国が中国の金印でその権威を示したようなことを思い浮かべてみえるのでしょうか。そうですね、日本人の誇りである天皇陛下にアメリカ大統領の次に拝謁できるということは、日本における中国の地位を誇示できるといったところではあるでしょうが。しかし、これを逆に言えば、一度誇示した国賓訪日がなくなるということは、その原因となるものが国際社会に提示されてしまいます。

    むろん、そういう事態となれば、中国は自らの都合でそうしたという態をとるとは思いますが、国際社会はそうは取りません。

    ところで、日比野庵さんが、本日これについて述べています。

    安倍総理の兵法外交
    https://kotobukibune.at.webry.info/201912/article_26.html

    日比野庵さんは、習近平氏の国賓訪日について、外交カードとして最大限の利用をせよとしています。
    そして、その外交で、安倍総理はよい警官、私たち国民は氏の国賓訪日に反対をする悪い警官を演じるということです。

  • 中国はご存知の通り人権弾圧国家ですが、事なかれ主義で付き合えるほど甘くはありません。外交辞令は建前として、どうやって無法行為を抑え込むか、対策が必要になってきます。

    と言っても、いくら日本が口で言っても聞き入れやしませんし、武力衝突などもってのほかです。私は、今現在まだ優位性を保っている経済力である程度コントロールするしか思いつきません。

    正直言って、習近平国家主席がそこまで国賓として招待されることにこだわっているのかどうか、あまり実感が沸かず、疑問を感じている部分もあります。しかし、本当に国賓待遇を中国が求めるなら、その対価として、何をどのように中国に要請できるかをまず考えます。

    この場合、国賓待遇の問題点そのものである人権問題を持ってくるのが普通の考えで、先日の会談でまずは立場を明確にしたことについては順調だと思います。解決しなければ呼ばない、という意見もわかりますが、どちらかといえばそれは、来てほしくない場合の手段ですね。
    私は、中国はやっかいな相手だがうまく付き合っていかなければならない、という雰囲気を維持したまま伍していくべきという考えです。

    一方で、今の段階で日本の世論が歓迎ムードになるようでは、日本の失敗でしょうね。青山繁晴氏のような主張が出てこなければ、逆に危なっかしくて中国と付き合えません。
    もし中国が手段を選ばないような状況にならず、関係をある程度維持していけるなら、来日がなくても構わないと思いますが、難しい外交問題ですね。

  • 日本側から断るのは、中国に日本攻撃の口実を与えるので下策です。そうしたいのであれば、中国側から断らせるように誘導すれば良いでしょう。やり方は、日本国内で台湾、香港、ウイグルなどに関し、中国非難の世論を盛り上げる等、色々考えられるはずです。

    ただ一方で、日本としても、五輪開催を控え、中国との争いは避けたいですから、今になっての訪日中止は上策とは言えません。結局、現実的に最良なのは、強い反対がある中で来てもらうことだと思います。そう考えれば、今、自民党内などで反対の声が上がっているのは、日本として精一杯の「老獪さ」を発揮しようとの試みかも知れませんね。(笑)

  • 今さらの国賓訪問中止は中国のメンツを潰し過ぎ、、逆に問題かと。
    ですが、日本の民意は国賓訪問に反対という事実は中国への圧力になるので、反対派の国会議員が声を大にするのは賛成ですが。

    安部さんは粛々とすべきコトを実行してると思いますよ。外交面では国家安全保障局長の北村さんの存在が大きいのではないかと。国賓訪問に問題があれば延期ぐらいはしそうなのですが、しそうにはない。そこに戦略的な判断があるのではないかと。

    たしかに、、中国の内政や対日政策には問題があります。
    ですが、残念ながら経済的に中国に関わらないと日本が損をしますので、それこそセルフ経済制裁になってしまう可能性もあります。なので、今のタイミングでの国賓訪問中止の強行は愚策だと考えます。

    国賓訪問による西側諸国の対日世論は気になるところではあるのですが、各国ともに今の中国抜きで経済を考えるのも難しいわけで。また、ウイグル、香港市民などからの批判はあろうと思われますが、「言うべきことは言う」の内容が伝われば十分ではないかと。

    むしろ、日本が損をするだろう行動で日本の国力を下げることは、香港や台湾など中共に虐げられている地域のために本来なら出来る行動も出来なくなるともいえます。また、中共はけしからんと感情だけで判断するのは、結果的に紛争に繋がりかねません。

  • 更新お疲れさまです。
    新宿会計士様や幾人かのコメント主の方々の仰るとおり、わが国には目下諜報能力を含む情報戦能力はほとんどありません。ですから、「習近平国賓招待カード」をまさにカードとして使用する能力も意思もわが国政府にはないでしょう。
    ですから、国賓招待に反対の世論が大きいことを理由に、淡々と国賓招待を取り止める旨、習近平に伝えれば良いかと思います。
    わが国にとって、少なくとも今は常に「米国>中国」であることを忘れてはならない、と思います。少なくとも中国共産党独裁政権が崩壊するまでは。でないと、米国から軍事的に見捨てられ、尖閣・沖縄をいとも簡単に習近平に奪われてしまうばかりではなく、わが国自体が征服され、今のウイグルやチベットのように弾圧の対象となる可能性が大きくなります。中国の軍事費規模はわが国の約5倍であり、わが国は米軍なしでは現状は絶対に中国に対抗できません。
    私はいずれはわが国も対米追従から脱却すべき、と考えていますが今はその時ではない、とも考えています。

  • 習近平主席の国賓訪問は、中国の人権問題と天皇陛下の政治利用という、2つの大きな問題が有ります。 
    中国は、価値観は違いますが、重要な隣国で、日中は両方大国だと言うのが、私の認識です。
    建前かも知れませんが、東アジアの平和と安定には、両国関係の安定が、必要だと思います。
    既に中国は、国際法でコントロールする事が出来ません。
    香港問題で、中国に物を言って相手にされるのは、トランプ大統領と安倍首相くらいだと思います。
    目的が、中国に媚びるためなのか、中国に対して発言権を強くするための、国費訪問なのかで意味合いが変わると思います。
    私は、後者だと思いますし、中国の国家元首が、拝謁しに来るという認識で、国費訪問について理解します。

    • 私感ですがかなり、だんな様に近い感想を持っております。
      中国は価値観は異なりますが、今後とも利用し利用されあう必要のある重要な国だと考えています。
      更に言えば中国とは価値観を基本とした連携は出来なくとも、互いの利益を基本とした連携は出来うる「理知的な」国だとも考えています。
      (あくまでも相互に利益がある場合を担保とした限定的な関係なのは理解すべきですがw)

      そういう面から考えれば、独裁国家である中国の習近平を国賓として迎える事により失われる表面的な名分よりは、今後の関係強化という実利の方が上回るのではないかという感想を持ちます。私は

      実際、訪中中の安倍総理が、香港やウィグルの問題まで少し突っ込んだ発言することが許されているのも、習近平訪日を控えた中国が問題化できないのを見越しての戦略ではないかとさえ考えてしまします。
      これは根拠レスな私の妄想ですがw

      話変わりますが、安倍首相が香港やウィグルの問題について触れているのを聞くのが、日本のオールドメディアからではなく、ネットの海外信やそれについての反応を纏めるネットサイト由来というのも情けない話ですね。国内の些少な問題をダブスタ偏向するよりは、海外で長期政権となった安倍首相がどんな外交を行っているかの報道がオールドメディアから聞きたいものですが・・・w

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