以前から当ウェブサイトでは、「安倍総理が小泉進次郎氏を環境相に抜擢した狙いは、同氏の不勉強ぶりを晒すことで、同氏が閣僚の器ではないことを早めに天下に示すためではないか」、などと申し上げて来ました。また、昨日の『産経報道「日韓首相が24日に会談」をどう見るか』では、李洛淵・韓国首相の来日にあわせて安倍総理が24日に会談を行うという話題を紹介しましたが、これを巡って「日韓関係破綻のプロセスにするつもりかもしれない」と報告しました。こうした話題をつなげていくと、日本のような「ボトムアップ型コンセンサス社会」に対し、安倍総理は意外と老獪に対処しようとしているのではないか、という仮説につながります。
目次
日本社会はボトムアップ
オフィスグリコと「ボトムアップ」
本稿では冒頭で、個人的なサラリーマン経験に基づく「暴論」をお伝えしたいと思います。
現在、私は小企業の経営で生計を立てていますが、もともとは大手監査法人や某一般事業会社で、20年近く勤務した経験を持っています(※年数については、ぼかしておきます)。
日本企業では多くの場合、経営方針は強い経営者による「トップダウン」で決まるパターンと、現場レベルの「ボトムアップ」で決まるパターンがあります。そして、これは「トップダウン」、「ボトムアップ」のどちらが良い、悪い、という話ではありません。
個人的な理解で恐縮ですが、「ボトムアップ」の考え方は、「コンセンサス」を重視する日本社会ならではの意思決定の在り方ではないかと思います。
「ボトムアップ」として、ひとつだけ例を挙げておきましょう。
「オフィスグリコ」というサービスがあります。これは、お菓子メーカーの江崎グリコ株式会社が提供するサービスで、オフィスにグリコのお菓子コーナーを作ってもらい、利用する人が都度、100円玉を貯金箱に投入する、というシステムだそうです。
設置にかかる初期コストは無料で、設置したオフィスにはグリコのサービススタッフがお菓子の補充、貯金箱の回収、賞味期限管理のために定期的に訪問する、というしかけです。当ウェブサイトはべつに江崎グリコ株式会社の回し者ではありませんが、なかなか魅力的なサービスだと思います。
最近だとアイスやドリンクなどの人気商品を置くための「冷蔵庫・冷凍庫」タイプのオフィスグリコもあるらしく、好評を博していると聞きます(※ただし、冷蔵庫、冷凍庫タイプの場合、電気代は設置した会社の負担となります)。
ただ、この「オフィスグリコ」を設置するとなれば、どうしても「社外の人が恒常的にオフィスに立ち入る」という状況になってしまうため、機密保持の観点やオフィス管理の観点から、「オフィスグリコ」の設置を渋る会社もあります。
こうしたとき、とある会社の残業が恒常的に発生する部署で、若手社員が中心となり、渋る上司や管理部門を説得し、オフィスグリコの設置に漕ぎ着けた、という事例がありました。
その会社の実名や業種などを明かすことはできませんが、結論からいえば、「現場がそれほどまでに設置したいというのならば」、という理由で、会社がオフィスグリコの設置を許可したのです。
これなど、「ボトムアップ」の事例の典型例でしょう。
(※本当はほかにももっとわかりやすい事例を知っているのですが、それをここに書いてしまうと何かと問題になるため、本稿では記載しません。)
官僚の世界は「ボトムアップ」
日本社会に「ボトムアップ思考」が強い理由は、いったい何なのか――。
日本社会が「強力なリーダーシップ」を嫌うから?それとも、社長も「サラリーマン経営者」であり、何年かすれば退任し、後進に道を譲るため?はたまた現場が賢く、上に行けば行くほど凡人になってしまうから?
このあたりについては、正直、よくわかりませんし、当ウェブサイトは「経営学を極めるサイト」ではないため、このあたりについて、事例を集めたり原因を究明したりするのは、他のブログサイト、ウェブ評論サイトにお任せしたいと思います。
ただ、一般的なことをいえば、外資系企業やオーナー企業などを別とすれば、現在の日本社会では、名だたる大企業はたいていの場合、上場会社であり、オーナー企業ではありません。このことからも、日本社会では「現場レベルで」会社の方向性が決まる、ということが、往々にしてあるように思えます。
そして、このことは、官僚の世界でも同じではないでしょうか。
もともと日本政府では、財務官僚に代表される一般職の国家公務員の力が強いという特徴があります。
日本国憲法の規定上、法律を作るのは国会議員の役割とされていますが、現実に多くの法案は官僚が起草しており、国会で法律が成立すれば、それに従った政省令・告示を決めるのは官僚の役割となってしまっています。
このため、政権交代しても行政の連続性が途切れたりしない、という長所がありますが、逆に、政治家(所管大臣など)の知らないところで勝手なことが勝手に進められていて、国民が望まない政策(たとえば消費増税など)が実現されてしまう、といった弊害が強いともいえます。
もちろん、現在の政権与党である自民党と公明党が一致団結すれば、官僚がどんな政策をゴリ押ししようとしても、国会の力で止めてしまうことは可能でしょう。
しかし、自民党と公明党は「一枚岩」ではありませんし、自民党内を見ても、安倍晋三総理大臣に100%賛同する政治家ばかりではありません。
おそらく、安倍総理といえども、副総理兼財相として入閣している麻生太郎総理に対してはそれなりに気を遣わねばならないでしょうし、閣外では二階俊博自民党幹事長のように、安倍政権の政策に100%賛同しているようには見えない者も多数います。
結局のところ、官僚機構も「政権与党が一枚岩ではない」という状況をうまく利用して、自分たちの推し進めたい政策を実現させているというフシがありますが、これなども「安倍総理の指導力でさまざまな政策をどんどん進める」という状況にはない証拠でしょう。
コンセンサス型政治は「人事がすべて」
もちろん、こうした「トップが強い指導力を発揮し辛い状況」を作っているのは、日本国憲法そのものである、という言い方ができます。というのも、わが国の内閣総理大臣は、大統領と異なり、何でもかんでも「総理大臣令」で命令を出すことができる、というものではないからです。
だいいち、日本国憲法第65条には、こうあります。
「行政権は、内閣に属する。」
つまり、行政権は「内閣総理大臣」に帰属するわけではなく、内閣総理大臣と各国務大臣で組織される「内閣」に帰属しているのです。そして、内閣総理大臣は「内閣の首長」に過ぎず、国務大臣の任免権(憲法第68条)はあるものの、各国務大臣に対し直接、指示を出すことはできません。
だからこそ、内閣総理大臣が「こうだ!」と思ったとしても、なかなか行政は思い通りにならないのです。
もっとも、安倍総理の場合、2006年に発足し、1年で崩壊した「第一次安倍内閣」の失敗をよく研究しています。
要するに、いちど組閣したら、次の内閣改造(か、次の衆議院の総選挙)のタイミングまで、基本的に閣僚を入れ替えることは難しいので、「どのポストに誰を配置するか」で、ある程度、政権の方向性が決まってしまう、ということを理解しているようにみえます。
たとえば、総理大臣の参謀ともいえる「内閣官房長官」という最重要ポストには一貫して菅義偉(すが・よしひで)氏を充てていますし、安倍総理にとっての「盟友」である麻生総理は一貫して副総理兼財相として入閣しています。
(個人的な感想ですが、安倍内閣の実態は、安倍、麻生両総理により構成される「安倍・麻生連立政権」のようなものでしょうか。)
そのうえで、たとえば外相ポストに岸田文雄氏を充ててみたり、河野太郎氏(現・防衛相)を充ててみたりしたすえに、現在は茂木敏充氏がそのポストに就いていますが、これも政権の骨格をしっかり維持しながら、「ポスト安倍」を発掘し、育成するという安倍総理の狙いがあるのかもしれません。
米国のドナルド・J・トランプ政権において、頻繁に閣僚が交代するのは、トランプ氏の性格もさることながら、もともと権限の集中度合いにおいて、米国の大統領が日本の総理大臣と大きく異なっている、という事情があることは間違いないでしょう。
なぜわざと失敗させるのか?
ダメとわかっていてもやらねばならない理由
以上、オフィスグリコだの、官僚政治だの、安倍・麻生連立政権だの、やたらと取り留めのない話をしてしまいましたが、じつは、これには大事な意味があります。
結局、日本を変えていくためには、面倒くさくても少しずつ軌道修正を図るしかない、ということです。
私自身の心境を申し上げると、最近、消費税の増税にしても、NHKにしても、日韓関係にしても、正直、世の中のことに不満ばかり抱いています。
たとえば、消費税の増税については、個人的には「政策として100%間違っている」、「むしろ現在は減税すべき局面だ」という確信を持っているため、消費税の減税(あるいは消費税法廃止)を唱える政党が出てきてほしいと思います。
ただ、そうした考えは単なる机上の理想論に過ぎません。
安倍政権(とくに安倍、麻生の両総理)に敢えて好意的な言い方をすれば、現在、財務官僚の力はまだまだ強すぎるがために、ここで財務官僚を敵に回してしまうと安倍政権が斃れ、再び立憲民主党や国民民主党などに政権が行ってしまうようなことがあれば、結果的に日本を滅亡させかねません。
そうであるならば、ここはいったん財務省の唱える消費増税を呑み、「あと10年は増税不要」と牽制しながら、徐々に財務省の弱体化を図る、というのが、政権運営としてはひとつの見識だといえるのかもしれません(※安倍政権の狙いが本当にそこにあるのかどうかは知りませんが…)。
NHK改革についても同じでしょう。
以前から『NHKこそ「みなさまの敵」 財務的には超優良企業』などでも報告しているとおり、NHKは「NHKを見ていない人」からも毎年巨額の受信料を強引にかき集め、巨額の資産を抱え、職員への人件費も非常識に高額な水準となってしまっています。
NHKのように「サービスを提供を受けていないのにサービスの対価を払わされる」という存在自体、日本国憲法の精神に照らしても、明らかに間違っていると思います。しかし、いまこの段階でNHKを敵に回すと、たとえ政治家といえども、「報道」という権力を使って葬り去られてしまうかもしれません。
国民の多くがNHKの在り方に疑問を持っているにも関わらず、安倍政権がNHKにやたらと甘いように見える理由も、結局は、安倍政権内でNHK改革の「優先順位」が低いからではないでしょうか。
日韓断交?冗談じゃない!
もちろん、こうした議論は、当ウェブサイトが「財務省改革は不要だ」、「NHK改革は不要だ」、などと主張するために行っているものではありません。
結局のところ、安倍政権を動かしているのは「安倍晋三総理大臣」という個人ではなく、それを支えている周囲の人々、そして安倍政権を支持している私たち有権者の声なのです。
その意味で、私たち日本国民としては、もっと安倍政権に対して直接、意見をぶつけるべきではないでしょうか。
同じことは、日韓関係にも成り立ちます。
ここ1年あまり、文在寅(ぶん・ざいいん)政権下の韓国は日本に対し、それこそ常軌を逸した不法行為を数多く仕掛けて来ていますが、韓国の日本に対する攻撃は、それだけではありません。
もともと、韓国(や北朝鮮)では反日教育がさかんで、歪んだ歴史教育を通じ、時としてウソをついてまで「日帝の蛮行」を国民に刷り込み、その結果、反日が一種の宗教のようになってしまっているのです。
そんなおかしな国と、国同士の友誼を結ぶことができるはずなどありません。
インターネット上では「日韓断交」と叫ぶ人が増えているのは事実ですが、これは、「自分を嫌う相手と仲良くすることなどできない」という意味では、いたって自然な反応でしょう。
ただ、それと同時に、政府レベルで「日韓断交」などと述べることはできません。
その理由は簡単で、日本国内で「日韓友好」によって利益を得ている人が、現にたくさん存在しているからです。
これはべつに「やましい」意味で言っているのではありません。正当な経済活動や合法的な滞在ビザ(就職や結婚など)も含めて、日韓が国交を持っている状況によって恩恵を受けている、ということを全般的にさしています。
さらに、現在、日本にとっての最も重要な同盟国である米国とのあいだで、「日米韓3ヵ国連携」という枠組みが維持されていますが、これを日本が一方的に終了させることはできません。日本政府が安倍総理の一時の感情で「日韓断交だ!」などと叫んでしまえば、大変なことになってしまうのです。
コンセンサス社会では「わざと失敗させる」?
こうしたなか、最近になってとみに感じることがあります。
それは、コンセンサス社会では、「わざと失敗させる」ことで、ある政策を推している勢力の勢いを削ぐ、という考え方です。
たとえば、消費税の増税をゴリ押ししたのは財務省ですが、その結果、日本経済の成長が損なわれ、デフレ脱却が遅れてしまえば、「そら見たことか!」とばかりに財務省を責める材料が手に入ります(※実際に安倍政権が財務省を責めるかどうかはわかりませんが…)。
また、日韓友好という立場を推進しているのはおそらく外務省ですが、韓国のいうことを聞き続けていれば、やがてさまざまな面で弊害が出てきて、日本の国益を阻害することにもなりかねません(※というよりも、すでにそうなっていますが…)。
このように考えていくと、わざと「小規模な失敗」を招くことで、「この政策はダメだ」、「この人材はダメだ」、といった具合に、コンセンサスを植え付けることができるのです。
人材の例でいえば、石破茂・元防衛相と、小泉進次郎環境相がその典型例でしょう。
石破氏といえば、2012年と2018年の総裁選に立候補し、安倍総理と自民党総裁の地位を争った人物ですが、安倍総理は第二次安倍政権発足直後に石破氏を自民党幹事長に起用。
その後は安倍改造内閣で地方創生担当大臣などを務めましたが、2016年8月の内閣改造で閣僚を辞したのちは、目立った党役職、閣僚などに就いておらず、今年9月の内閣改造では石破派からの入閣がゼロだったという時点で、石破氏が自民党内の「閑職」にいることは明らかでしょう。
この石破氏の処遇を見ていると、個人的には、「いちど仕事を任せてみて、本人にその適性がないということを周囲に見せつける」という、安倍総理なりの深謀遠慮を見ることができる気がします。
一方、小泉環境相については『立憲民主党の要求で「セクシー」を議論する日本の国会』などでも報告しているとおり、明らかに勉強不足であり、少なくとも私自身の見立てによれば、同氏は閣僚などの要職を務める器ではありません。
ただし、衆議院議員総選挙は、おそくともあと2年以内に実施されますし、もしかするとそれまでの間にあと1回くらいは内閣改造が行われるかもしれません。
おそらく小泉氏の環境相としての任期は、最長でも2年以内の衆院選までであり、場合によってはもっと早く退任するかもしれませんし、本人が批判に耐えられず、内閣改造を待たずに辞任に追い込まれる可能性すらあると見ています。
もちろん、こうした見立てが正しいかどうかは、よくわかりません。
ちなみに消費増税については、正直、6.3%だった消費税の本税率を7.8%に引き上げるとともに、新たに6.24%の軽減税率区分を設けるなど、複雑骨折化させたこと自体、大きな間違いだったことは否定できません。
ただ、それ以外のさまざまな人事(たとえば小泉進次郎氏を環境相に任命したことなど)は、「わざと失敗させることで、その人物が大臣の器ではないことを天下に示す」、という意味があったのだとしたら、安倍総理は、良い意味でも悪い意味でも老獪な人物だと思います。
少なくとも、任期1年で政権を投げ出したころと同一人物とは思えません。
韓国首相の来日も同じでは?
ところで、昨日も『産経報道「日韓首相が24日に会談」をどう見るか』で紹介したとおり、安倍総理は来週、天皇陛下の御即位に関連して日本にやってくる李洛淵(り・らくえん)韓国首相との会談を実施することで調整中だそうです(もっとも、会談日はメディアによっては「23日」という報道もありますが…)。
これについて、インターネット上の反応を眺めていると、李洛淵氏が「手ぶらで」やってくるらしいという点を踏まえて、「なぜ安倍(総理)はこんな人間と会談をするのか」、といった批判意見も出ているようです。
実際、李洛淵氏が日本にやってきたとして、なにか実のある会談ができるとは思えません。
というのも、①当日、安倍総理自身が極めて多忙であり、会談時間自体が非常に短いと考えられること、②日韓間で積み上がった課題があまりにも多すぎること、③韓国政府のこれまでの実績に照らし、どうせ何らかの具体的な提案を持ってくるとも思えないこと、といった理由が考えられるからです。
なかには、李洛淵氏が日本にやってくる目的が「いちおう韓国側としても努力したよ」というアリバイ作りにある、という見方を示す人もいます(個人的にはこの考え方が正解だと思います)。
ただ、これを裏側から見ると、「どうせ日韓関係の打開にならないのに、なぜ安倍総理は李洛淵氏との会談を受けたのか」、と安倍総理を批判する人もいる、ということです。
最近、自称保守の間でも「反アベ」勢力が広がっているという話を聞きますが、いったん「反アベ」に憑りつかれると、安倍総理のやることなすことすべてが「ダメ」になってしまうようですね(※当ウェブサイトの読者コメントにもときどき「反アベ」と思しき方々からの書き込みがありますので、暇な方は探してみてください)。
ちなみに当ウェブサイトは「親アベ」ではありませんが、「反アベ」でもありません。安倍総理や安倍政権のやることについては、テーマにより是々非々で判断したいと考えているのですが、敢えて安倍政権の立場に立ってこの「安倍-李洛淵会談」の狙いについて想像すると、これも「失敗させるための会談」ではないかと思います。
以前から当ウェブサイトでは繰り返し主張しているとおり、現在、韓国が一方的に日本に対して仕掛けて来ている理不尽な不法行為によって、日韓関係は風前のともしびのような状況にあります。
また、当ウェブサイトとしては、現在の日韓関係の膠着状況について、究極的には
- ①韓国が国際法や約束をきちんと守る方向に舵を切ることで、日韓関係の破綻を避ける
- ②日本が原理原則を捻じ曲げ、韓国に対して譲歩することで、日韓関係の破綻を避ける
- ③韓国が国際法を破り続け、日本が原理原則を貫き続けることで、日韓関係が破綻する
のいずれかしか決着点がないと考えているのですが、ただし、先ほども申しあげたとおり、いきなり③が実現してしまえば、日韓関係によって利益を得ている人たちが困惑しますし、怒ることもあるでしょう。
だからこそ、
「日本は日韓関係を破綻させないよう、誠心誠意、最大限努力しましたよ、でも韓国はまったく聞く耳を持ってくれませんでしたよ」
といえるような努力を(ポーズだけでも)示すことで、「日韓関係の破綻もやむを得ないのかもしれない」という社会的コンセンサスを形成するのは、政治家としては合理的な行動ではあります(それが100%正しいとは思いませんが…)。
個人的には、李洛淵首相との面談も、「日韓関係を改善する熱意から、忙しい時間を割いて韓国の首相と面談したが、やっぱり成果がなかった」ということを示す機会にするという目的があるのではないか、と見ているのです。
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独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
確かに日本は「ボトムアップ型コンセンサス」社会ですが、(良いか悪
いかは別にして)戦国時代などの混乱の時代には、ボトムアップではなく
トップダウンの時代もありました。これから(日本も含めて)世界が激動
の時代になるかは分かりませんが、(希望的観測かもしれませんが)安倍
総理は、激動の時代に(真に)備える必要があると、考えているのではな
いでしょうか。(その匂いがあるからこそ、日本のオールドメディアに嫌
われているのかもしれません)
駄文にて失礼しました。
ある程度の提示を示し後は粛々とそれが失敗したから/守られないというのは、隙あらば反日攻勢を仕掛ける朝日などマスコミにも有効で良い手段ですね(それが小さい失点である限り)。
「ネセサリーロス」を見込んだ戦術と言えるかな。
そういう意味で、慰安婦合意→一方的破棄、ホワイト国→輸出先明確化してもらえず輸出管理厳格化もその一環ですね。
とくに不可逆な慰安婦合意からの実質破棄は年月も短く、日本国民は皆覚えている(今後言われなくなる安堵もあるかな)という期待があったので、これの韓国側からの一方的実質破棄は、マスコミも韓国擁護ができず、韓国おかしいぞと日本世論にも大きな影響を与えたかと思います。
「ネセサリーロス」は、「必要な失敗」って訳されるけど、「失敗は成功のもと」とか「成功すれば良し、失敗はなお良し」って言葉のほうが日本人の言語感覚にマッチするかな。
とすると、小泉氏や慰安婦合意は、「成功すれば良し、失敗はなお良し」というよりも「失敗でも良し、成功すればなお良し」なのでちょっと違うかもしれませんね。
小泉氏については、成功:大臣として組織を統括して環境政策を牽引する経験を得る、失敗:統治能力・政策実現能力のなさを露呈して単なるポピュリストであることが明らかになる。
慰安婦合意は、成功:慰安婦問題は韓国側の国内問題として解決済みとする、失敗:韓国が国際合意を守らない国であることを日本国内および世界に対して明らかになる。
ネセサリーロスは、スポーツで試合に負けたけどチームや選手の課題が明らかになるとかですね。強豪との試合で敗北して自分たちに足りないものがわかるみたいな。研究開発とかだと、小さな失敗の繰り返しというか、多数の候補から駄目なものをふるい分けてごく一部の成功例を拾い上げること(スクリーニング)をルーチンにやりますよね。1の小さな成功のためには100の失敗が必要で、小さな成功を100積み上げて初めて大きな成功となるので、最初から10000の失敗が織り込み済みな感じです。
人間の成長とかも、成功体験はもちろん重要だけど、失敗体験から教訓を得られなければ成長はありえない、みたいな。
政治とか国家運営とか組織運営だと、おいそれと失敗できないし、失敗体験から学ぶことがあっても失敗自体が取り返しのつかないダメージになりかねないです。なので、「失敗でも良し、成功すればなお良し」戦略というか、どちらに転んでも前に進むというか、駄目なものを切り捨てられるように仕組むというようなシナリオを積極的に取り入れている安倍政権はなかなかしたたかな印象を受けます。
こういう考え方って安全保障とか軍事とか科学研究では普通だけどね。失敗すると責任論になったりして失敗自体がなかったことにするような組織より、失敗しても前に進めるような両面性を持った戦略を打てる組織は強いです。
逆に失敗自体を許容しないのは行政というか官僚組織ですね。政治側が積極的に「失敗しても良し成功すればなおよし」戦略をトップダウンでやっていかないと、厳しい局面では身動き取れなくなったり路線変更できなくなってしまいます。新宿会計士さんが書いてるように、ボトムアップ型コンセンサス組織では「わざと失敗させて対抗勢力の力を削ぐ」ようなことが普通におこなわれますから、常に失敗に対して慎重になって当たり障りのないことばかりやるようになる。ここらへんの、ジレンマはなんか呼称が付いてるんですかね。
更新ありがとうございます。
グリコの社内販売、何かの媒体で見ました。超最近ではなく、ちょっと前からやられてたと思います。とても発想がユニークで、貯め銭式の貯金箱に入れるなら、電気も喰いません。
休憩時間に小腹が空いたら、買いに行く手間いらず。それに100円というのもリーズナブル(笑)コンビニで買ったら108円ですもん。さすが関西発祥の企業です(笑)。巷に出ない新発売予定とかも置いてるらしいです。若い女性のウケを調べる為に。
日本社会に「ボトムアップ思考」が強い理由は、いったい何なのか。トップダウンは、強烈なリーダーが居て、すべて自分でマネージメント出来る
ようなスーパーマンならともかく、たいがい企業としては長続きしません(私の知る狭い範囲ですが)。いずれその方も衰えるし亡くなる。
トップの人が体調崩したり、無理な方向転換したり、変な占い師と仲良くなり会社の金庫が空っぽになったり、投機に失敗など枚挙に暇がありません。
その上、たいがい息子がアホボンです。そこを先代からの番頭で乗り切っても、三代目で多くは廃業(笑)。孫もパープリンです、ハイ。
日本社会では現場レベルで会社の方向性が決まる、ということがありますね。周りの上司、関連部署に話をして、コンセンサスを得る。ヨシッこれで行こう!と決まれば(決まるまで長いが)一丸となって取り組む。そういうのを自社でも他社でもよく見かけました。
で、何が不満か知らないが、よく見ると浮いた存在もいる。企画が腹に入ってないか、全然理解してないかです。次からは居なくなりはしないが、閑職(どうでもいい役割。フツーなら片手間にできる事)に行かされる。
石破氏や小泉進次郎氏はこのタイプですね。だって使いにくいもん(笑)。
米国の病院や研究機関だと、グリコなんて温い「おやつベンダーマシン」の出る幕はなく、ギトギトの甘いエナジーバーや高カロリーのナッツなどの自販機が置いてあります。
それで生き延びているスタッフが多いw
米国のレジデントや研究者は、日本のブラック企業も真っ青の労働条件で働いています。
りょうちん様
ギトギトのエナジーバー!高カロリーのナッツ(笑)。う〜んよほどサラリーが良いのでしょうか?
私が勤めているところも、焼きおにぎり、フライドポテト、たこ焼き等の電子レンジでチーンのベンダーマシンがあります(笑)。
温めに少し時間がかかるのが難点らしいです。あまり買っているのは見たことないです。冷食なんで賞味期限は長いのでしょう。
「わざと失敗させる」
ちょっとニュアンスは違うかもしれませんが、民主党政権は結構反面教師でしたよね。
お陰でしばらくは自民党政権が続くと思います。
最近は少なくともホワイト国除外については日本政府が簡単に妥協しないだろうと安心しています。
(ここまで否定してきて、ここで妥協したらご指摘のように国民からの信頼を失います)
ということで、韓国から政府高官が来ても、お互いがお互いのための既成事実を積み重ねているだけのように見えます(韓国は、これだけ努力しているのに日本が応じてくれない、日本は、簡単に妥協しなくなりましたよという国民へのアピール)。
ただ、韓国の政権が弱ってきているのと経済危機のために、韓国が擦り寄ってきている空気が感じられます。これに国民レベルで流されないことを願いたいです。
>「日本は日韓関係を破綻させないよう、誠心誠意、最大限努力しましたよ、でも韓国はまったく聞く耳を持ってくれませんでしたよ」
果たしてそういう風に日本の努力として見てくれるでしょうか?
小生は逆に「韓国は韓日関係を破綻させないよう、誠心誠意、最大限努力しましたよ、でも日本はまったく聞く耳を持ってくれませんでしたよ」と、世界中で吹聴してまわると思います。
噂によると会談は10分程度との事ですから、それだけの時間で重要な案件に対する討論が出来るはずがありません。韓国側は「たった10分しかないのは日本が問題を解決する気がない」と言い始めることになると思います。
彼らの感覚だと「満を持して韓国の首相が安倍首相と対話をすることになったのに、たった10分とはけしからん」と思っているでしょう(実際に思っているかどうかは別として、そう言わざるを得ない)。
小生は会談をすること自体には反対ではなかったのですが、よくよく考えてみると、現在の韓国と接触することはあまり有益ではないように感じます。
駄文にて失礼します。
そのとおりですね。
韓国はこちらが誠実に対応しようとしたのに日本が応じなかったと吹聴してまわるでしょう。
防御線は幾重にも巡らして置かなければならないと思います。
韓国在住日本人様
韓国は日本人には真似の出来ない、思いつきもしない奸智に長けてます。まずは過去1年に及ぶ無礼非礼のお詫びが訪日前にあって、更に日本代表(安倍首相とは限らない)の前で謝罪を密室ではなく、撮らせる事がスタートラインです。
これが出来ないなら、来る必要ナシ。10分は長いと思う。収穫ナシなら7秒で済みます。
韓国側のこれまでの言動からすると、まったくお説のとおりだと思います。
とにかく、何につけ、日本が悪い、とするのが連中です。
実に卑怯千万。
所詮、それだけの国家、民族でしかないということでしょう。
多くの日本人が、韓国、朝鮮民族の本性に早く気づき、距離を置くことを期待するばかりです。
韓国在住日本人様
確かにそうですよね。
これまで韓国側は、戦時労働者の件では二国間協議を頑なに拒否する一方、ホワイト国除外については、一転して執拗に二国間協議を要求しています。その協議で日本が譲歩する筈がない事を知りながらです。
ですから、ホワイト国除外について二国間協議する事自体で、韓国が得点できる方策を考えているに違いありません。その方策として思い浮かぶのは、御説のように、韓国の努力を対外・内的に過大宣伝し、不誠実な日本を演出することくらいですが、何か別の、奥の手があってワナを仕掛けている可能性も考えられます(詳しく推測できませんが)。
お人よしの日本外務省が騙されていない事を願うばかりです。
韓国在住日本人へ、
今回の新宿会計士様の忖度するところの安倍首相の意図は、国際社会へのアピールではなく、日本国民に対して「政府は努力した」と国内向けにアピールし、コア支持層の積極的支持のみならず、浮動層からも消極的支持を得て、親韓勢力の圧力を減じるものだと思います。
国際社会に関してはおっしゃるとおりです。
韓国在住日本人様
ご意見に同意です。単に利用されるだけになることを憂慮しております。完全公開形式でやるなら別ですが。
別稿で、「外交力と国力は反比例する」と言及されていましたが、小国の強みは国際社会における判官贔屓にあると思います。
だから因果関係のない第三国からの「大国のいじめ?」って視線を排除するための手順が肝要なのではないのでしょうか?
「できることには限界がある」との言質を取るまでのまどろっこしかった沈黙も、「これほどまでに手を尽くしたにもかかわらず・・。」と、正当性アピールのために不可欠なプロセスだったと考えれば納得ができます。
同様に、今回の会談が実現しても「最後まで手は尽くした・・。」とのカタチ作りのためのものなら無意味ではないと考えます。ただし原理原則を繰り返すだけで充分なんですけどね。
*****
自称徴用工の件は、韓国の国内問題でしかありません。
輸出管理の件は、適正に書類申請すればいいだけです。
GSOMIA破棄の件も勝手に撤回すればいいだけのこと。
どうして「葛藤を創造」してまで騒ぎ立てるのでしょう?
自国で粛々と対処すれば解決できることばかりなのにね。
カズさま
最後の部分ですが、全て韓国の国内問題です。
韓国は、韓国内の問題を日本に解決させようとしているのです。理由は、国内で解決しようとすると、国内の葛藤が増えてしまう為です。
改めてですが、安倍首相が韓国政府関係者と会談する事には、反対です。
10分会う事になったようですので、その10分の面談が、どのような影響を及ぼすか、検証する事にします。
韓国政府と国内は、さぞ付け上がっているでしょう。
文大統領の支持率が、39%に下がったた報道が有りましたので、成果が出なかった時の反動は、大きくなると思います。
日韓で話し合いの機会を持つのは形式上として良いことです。その内容を捻じ曲げられるのが懸念されることです。最初の挨拶から最後のお別れまで全て完全公開で行うということを条件として会談するのは、現実性が薄いのでしょうか。
日韓基本条約に書かれてある、二国間の話し合い、第三国を入れての話し合い、なぜ無視しているのか。
アメリカも参加した慰安婦合意、なぜ解散したのか。
とりあえずこの二点は聞いてみて欲しいです。
まともな国なら、誠実に対応してくれのが普通、当たり前だとおもいます。
即位の礼なので、日本はあまり騒ぎたくないとにらんでやって来ると私は考えています。
平行線の外相会談と同じく、定期的な平行線の確認なら
それはそれで良いとおもいます。
Web主様、前置きが長いぃ~。
要は、今回、令和新天皇陛下即位の祝賀に、あつかましくも手ぶらで、韓国国内アピールのために報道陣と大挙して押しかける李洛淵首相ご一行様に安倍総理が会う理由はなにか。ということで、ございましょう?
長期政権の長であり、ある意味老獪な安倍総理が”会う”といったからには、なんらかの魂胆があるはず。
国際社会の面前で老獪な手腕を使って、韓国を追い詰めるのではないか。という期待ですわね。
開けて見なければ、わかりませんが、ええ、私も期待でわくわくして参りました。
すみません。ストーカーではありません。ただ、冒頭の「Web主様、前置きが長いぃ~。」に激しく共感したものですから。
突然失礼いたしました。
心配性のおばさん 様
理系初老 様
いつもコメントありがとうございます。
前置きが長いというよりタイトル詐欺ですね笑
引き続き当ウェブサイトのご愛読ならびにお気軽なコメントを何卒よろしくお願い申し上げます。