当ウェブサイトでは「読者投稿」を常設化しており、読者の皆さまからの寄稿をお待ちしています(投稿要領等については『読者投稿募集につきまして(2019年6月24日版)』などをご参照ください)。こうしたなか、本日は半導体産業で長年勤務されてきた「理系初老」のハンドルネームのコメント主様から、地球環境変動に関する論考をご投稿いただきました。いったいどのようなことが書かれているのでしょうか。
2019/10/09 10:30 追記
本文中の誤植を修正しました。
目次
理系初老様からのコメント
以前の『お知らせ:読者投稿を常設化します』などで報告したとおり、当ウェブサイトでは読者の皆さまからの寄稿を受け付けております(投稿要領については『読者投稿募集につきまして(2019年6月24日版)』をご参照ください)。
こうしたなか、今から3ヵ月以上前、日本政府が7月1日に『韓国向け輸出管理の運用の見直し』を公表するよりも以前の段階で、当ウェブサイトでは『「仲裁委員任命期限」が近づく まずは観光ビザから始めよう』という記事を掲載しました。
これは、国際法を守らない無法国家である韓国に対し、「ヒト・モノ・カネ」の流れの制限を加えるとしたら、現実的には観光ビザの見直しから始めるべきだ、とする当ウェブサイトなりの提言であり、あわせて「もし日本が韓国を経済的に焦土化するとしたら」、という視点からの思考実験を行いました。
すると、「理系初老」と名乗るコメント主様から、こんなコメントを頂きました。
結論から申しますと、簡単に即焦土化可能です。(略)
フッ化水素で一般的に知られるようになった「日本の基盤技術」ですが、フッ化水素以外に製造過程で使われる各種先端材料はほぼ全て日本の独壇場で、各種先端製造装置も日本と米国がトップシェアです。(略)
なにより半導体の元であるシリコンウエハは、日本企業が世界シェアの過半数であり、日本以外で唯一頑張っているのは私がつとめていた米国企業です。韓国が人も技術も盗んで内製するということは古くから分かっておりましたので(東芝はこれで死亡)、三星はシリコンウエハ製造を韓国でやってくれと懇願し続けましたが、米国本社は断固拒否しました。なのでシリコンウエハを止めれば確実に韓国企業は死滅します。
輸出ストップすれば日本も困るだろうというタワゴトについてですが(このようなタワゴトは韓国政府とマスコミが言っているだけで三星はじめ韓国企業からは出てこないことがタワゴトである証)、基盤技術は与えずに中国で作ればいいのです。たとえ米中経済戦争で中国の輸出が減ろうとも、消え去る三星以上の顧客になってくれるので日本は困りません。
個人的にはすぐに「日本から韓国へのモノの流れの制限(外為法第48条に基づく輸出規制など)」をやって欲しいところですが、新宿会計士さんにたしなめられそうですし、新宿会計士さんのご提言ごもっともと思いますので、今は我慢して待ちたいと思います。
(※下線部は引用者による加工)
7月1日以前の段階でこのようなコメントを書いたとは、本当にすごい話です。
コメント中で略した部分には、この「理系初老」と名乗るコメント主様の経歴が書かれていますが、これによるとこのコメント主様は、大手半導体材料メーカーなどで30年近く勤務するかたわら、勤務しながら40歳過ぎで工学博士を取得されている方です。
そして、このコメント自体も、非常に生々しい情報です。想像するに、おそらく「理系初老」様は、平成時代を通じて日本の技術の最前線に立たれてきたのでしょう。
この理系初老様から、今回は環境問題に関してご投稿を頂きました。
いったいどんなことが書かれているのでしょうか。
(※これ以降が理系初老様からの投稿です。)
地球環境問題
新宿会計士様
いつも大変お世話になっております。理系初老と申します。本人(※新宿会計士注:実名は伏せています)から改めて発信させていただきます。
自己紹介
私は『仲裁手続の「次の議論」とは、韓国の経済的焦土化?』にてコメントを採用いただいた「理系初老」と申します。
この論考では私のコメントについて、新宿会計士様には
「べつに日本(や米国)が握る基幹部品は高純度フッ化水素だけではない。外為法第48条の規定に基づく『軍事転用できる素材』という難癖を付けて、韓国が必要とする素材の輸出をすべて止めてしまうというのは賢明な経済焦土化作戦だ」
とまとめていただきました。
「理系初老」を名のる私は、企業で日本の半導体・電子部品技術の開発業務に長年携わらせていただきましたが、じつは私のキャリアはそれだけではありません。
4~5年間ほど、国立の施設にて温室効果ガスと地球温暖化問題を研究しており、環境省、経産省、東南アジア各国、ドイツ、ポーランド等に出張にも行かせていただいた経験をもっています。
そして、『新宿会計士の政治経済評論』のコメント欄でも少数の方々と地球温暖化問題について議論させていただいたのですが、こうした議論を踏まえ、かねがね、機会があれば寄稿させていただきたいと考えておりました。
本寄稿の目的
とくに、環境問題については、環境省の役人さんだの、特定分野で立派な研究をなさっている方々だのといった人々がさまざまな解説や説明を出しているのですが、それらのなかには「何を言っているのかよくわからない」という代物が多いという気がします(※あくまでも個人の感想です)。
そこで、本寄稿では
- そもそも二酸化炭素排出量と地球温暖化は本当に関係あるの?
- わが愛する虎ノ門ニュースの出演者が地球温暖化問題と化石燃料の燃焼で発生する二酸化炭素は関係ないと言ってますよ?
- 100年後に平均気温がちょっとあがったとして本当に大ごと?
- 各国の責任は?
- 小泉環境大臣はほんとうにおバカなの?
等について自分なりにまとめさせていただきました。
そもそも二酸化炭素排出量と地球温暖化は本当に関係あるの?
最初の疑問点です。
「そもそも二酸化炭素排出量と地球温暖化は本当に関係あるの」?
――。
はい。関係あります。
わざわざでっちあげてそれで何万人もの研究者・技術者・役人を税金で食わせるほど日本人の多くは暇でもバカでもありません。
「気候変動に関する政府間パネル」(ICPP)や「世界気象機関」(VMO)、「国連環境計画」(UNEP)のもとに設立された研究者組織に対し、ノーベル平和賞が授与されたこと自体、地球温暖化に警鐘を鳴らすなどの功績が評価されたものです。
また、ICPPが提言する業務を具体的に遂行するために立ち上げられた組織が「国連気候変動枠組条約」(UNFCCC)であり、彼らは国際会議を主催して京都議定書やパリ条約等の国際的約束事を決めたりしています。
まず、Gigazine『世界が温暖化していく本当の原因がビックリするぐらいよくわかるグラフ』などに示された図から、1880以降、年代別の地球平均温度(海と陸の表層)について考えてみましょう(1880年といえば、イギリスとアメリカの産業革命に続き、わが国もちょうど明治維新中でした)。
これによると、地球平均気温はたしかに1900年ごろから毎年上昇し続けており、現在までに約1℃上昇しているのですが、この温度上昇は化石燃料の燃焼等によって発生する温室効果ガス(例:二酸化炭素等)と比例していることは明らかです。
二酸化炭素等に赤外線の放射冷却を防ぐ温室効果があることは、気象庁ウェブサイト『温室効果とは』(図表)からも明らかです。
図表 『温室効果とは』
(【出所】気象庁ウェブサイト『温室効果とは』)
さらに、IPCCレポート “Observations: Atmosphere and Surface” でも、二酸化炭素等温室効果ガス排出量と大気中の濃度も完全に比例していることがわかります。
我が愛する虎ノ門ニュースの出演者が…
次の疑問点です。
「我が愛する虎ノ門ニュースの出演者が地球温暖化問題と化石燃料の燃焼で発生する二酸化炭素は関係ないと言ってますよ?」
――。
我が愛する虎ノ門ニュースの出演者である方は、「海からの二酸化炭素排出量に比べれば人間の産業活動による二酸化炭素排出量など微々たるものだから地球温暖化など関係ない」と言っています。
しかし、たとえ「海からの二酸化炭素排出量に比べれば人間の産業活動による二酸化炭素排出量は微々たるもの」は正しくとも、「地球温暖化と関係ない」は、間違っています。
「人類が化石燃料を大量に燃やし始めて以降、地球表面層の二酸化炭素濃度は徐々に上がり続け、地球温暖化が進んでいる」が、科学的な真実です。
100年後に平均気温がちょっとあがったとして本当に大ごと?
「100年後に平均気温がちょっとあがったとして本当に大ごと?」
――。
“Japan’s Fifth NationalCommunication under the UNFCCC”(2010年1月付 日本政府)によれば、過去の予想ですでに2010年まで現実化したものとして、
- 50mm/hを超える強雨の増加と逆に渇水の増加
- 冷水魚の生息域の北上
- サンゴ白化や南方魚の減少
- 開花、結実、もみじ化時期の変化
- デング熱の発生
――などが挙げられています。
また、今後100年で3℃は温暖化し、
- 高強度台風と台風被害、
- 潮位、高波被害、
- 海岸浸食、洪水被害、
- お米の成育不良、
- 熱中症
などの一層の増加が確実と予想されています。
各国の責任は?
「気候変動に関する各国の責任は?」
――。
“World Meteorological Organization, Greenhouse Gas Bulletin, Nov. 2013”によれば、1990年から2010年までに地球の二酸化炭素濃度は40ppm弱上昇したことが示されています(※)。
(※新宿会計士注:ただし、こちらの論文については該当するリンクがエラーになってしまうようです。)
また、国際エネルギー機関(IEA)の”CO2 EMISSIONSFROM FUEL COMBUSTION” (2012 EDITION※)によれば、1990年の二酸化炭素年間排出量は、
- 米国…4,869
- 中国…2,211
- ロシア…2,173
- 日本…1,064
- ドイツ…949.7
です(単位は百万トン)。
(※新宿会計士注:ただし、同リンクについては2012年版が見当たらず、ここでは2017年版のリンクを示しています。)
最近のデータでいえば、二酸化炭素排出量において最も責任を持つ国は、1位が中国、2位が米国、3位がインドです(それにしても、あのGDPにしてあの排出量のロシアは酷すぎます…)。
しかも、中国とインドは「発展途上国だから」と言い張り、米国は「温暖化は関係ない」「関係あるとしても米国の産業が大事だ」などとして、パリ条約などの国際的な約束でCO2削減義務を負うことから逃げています。
実際、京都議定書やパリ条約では、先進国は途上国を技術的にも金銭的にも支援する義務を負います。環境分野の「ならず者」である中米印露と比べると、先進国かつ批准国である日本は遥かに優秀であり、その方向性は欧州連合(EU)と同じです。
小泉環境大臣はほんとうにおバカなの?
「小泉環境大臣はほんとうにおバカなの?」
――。
現在の日本にとって最優先の課題といえば、「安全と繁栄」、具体的には自由経済、日米安保、憲法改正ですが、「未来の地球環境」については、残念ながらその次の扱いになってしまいます。
ですので、日米安保の発展を図りつつも、環境問題での最大の競争国は米国と中国であると自覚し、彼らを世界的な約束事に巻き込むことができなければ意味がないと言わざるを得ません。
この点、日本のマスメディア、野党、日韓議連等にありがちな発想が、
「日本が憲法を守り武器を削減すれば世界は平和になる」
といったお花畑的な思考ですが、これを環境分野に当てはめると、
「日本が二酸化炭素を削減すれば世界が見習って地球環境は良くなる」
といったところでしょうか。
しかし、このような発想で日本(とEU)だけが頑張ろうとすれば、日本は滅んでしまうと言っても過言ではありません。そして、残念ながら小泉環境相は、今のままなら愛知県の知事のようにおバカなままですが、彼はもっと頭が良いことを期待したいと思います。
最後に
最近再就職いたしましたので以前ほど時間はとれませんが、新宿会計士様の記事と皆様のコメントは毎回楽しく拝読させていただいています。
理系に言わせれば、新宿会計士様の記事は良い意味で論文や総説形式になっていますので、他のブログに比べれば読むのに時間がかかってしまいます。
ですが、それこそが、愛読者が多いにも関わらず、韓国のNetアラシや政府おかかえ運動家たちの乱入をある程度防げている理由ではないかと勝手に推察しています。(了)
読後感
いかがでしょうか?
理系初老様の文章については、かなり手を入れてしまいました(とくに論文のURLを勝手に追加しました)が、総じて非常によく調べ上げられていると思います。
もちろん、私自身は地球環境問題の専門家ではないので、こうしたデータを見て、理系初老様の意見が正しいのか、それとも武田邦彦教授の主張が正しいのかについては、「こちらだ!」と判断できるものではありません。
ただ、私たちのような素人からすれば、「どちらの方が説得力があるか」で判断する必要があるのですが、私自身、武田教授の普段の主張を存じ上げないという点は割り引く必要があるものの、理系初老様の主張にはデータの裏付けがあることは間違いないと思います。
(※ただし、転載に当たって、当ウェブサイトとしては該当する論文のページ数まで特定して確認したわけではありませんので、その点についてはご注意ください。)
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
なお、理系初老様の論考の末尾で、当ウェブサイトが「当ウェブサイトが論文形式・創設形式になっている」という、過分なお褒めの言葉を頂きました。
大変恐縮です。
当ウェブサイトの場合は、「読んで下さった方々の知的好奇心を刺激すること」を目的に論考を掲載しており、その際、「きちんと裏付けのある情報」と、「個人的な分析や感想に基づく情報」をきっちりと分けるべきだと考えています。
また、論考を切り貼りされるのを防ぐために、何か議論する際にはこれまでの説明を繰り返すか、外部リンク、過去記事のリンクなどを示すという形にしています。このため、どうしても読み手には負担を掛けてしまっているのが実情でしょう。
ただし、先日の『議論を嫌う人たちの敗北』などでも報告しましたが、「議論の材料をすべて提示して、あとはコメント欄を書き込み自由にする」という当ウェブサイトなりのスタイルについては、それなりのごアクセスを頂けるようになったため、ある程度は支持されている証拠ではないかと、自分では勝手に合点しています。
いずれにせよ、当ウェブサイトが「読んで下さった方々の知的好奇心を刺激する」ことに寄与しているかどうかについては、読者コメント欄にある他の読者の皆さまの反応を含めて、読者の皆さまにご判断いただく筋合いのものだと考えているのです。
View Comments (125)
環境問題って難しいと思います
短期的な課題と長期的な課題を比べると、どうしても短期的な方に目が行ってしまうと思うのです
また、問題が大きくなると一度に全部よりも、一つずつ順番に解決ってのも、それなりに合理的な判断だと思うのです
例えば、理系初老さんが仰る予想が当たったことに
>50mm/hを超える強雨の増加と逆に渇水の増加
というのも、そもそもその原因になってる温室ガスを抑制するってほかに、防災対策や治水みたいな対処療法でなんとかするってのも有ると思うのです
対処療法だけだと、いずれ手が回らなくなるから、今から根本治療をすべきってのもわかるのですが・・・・
ダイエットとかもそうだけど、いろいろ欲望がある中、継続して習慣化できる方策ってなかなか難しいんですよね
そういう意味だと、約束事って破ったもの得になると抜け駆けができちゃうし、米中を約束に巻き込むのっては最初の一歩でしかないと思うのです
具体的にどうすれば良いのかわかんないけど、相互監視みたいな制度だけじゃなくて、それを守ることが短期的にも得になるような仕組みみたいなのが、必要なんだと思うのです♪
個人的に温暖化に関してはビョルン・ロンボルグの「環境機器を煽ってはいけない」という本で概ね議論が終わってるんじゃないかと思ってます。
本の内容から温暖化に関する部分をざっくりまとめると
・温暖化自体は起こっていてその原因の一部を人間の活動が担っているのは事実のようだ。
・ただし、温暖化の影響や温暖化の速度に関しては関係団体が統計を相当恣意的に悪化させて発表している。実際そのことがバレてスキャンダルになったりもした。
・温暖化対策と呼ばれるものを最高レベルでやったとして、一番楽観的な予測データを採用しても気温は殆ど下がらない。つまり気温を下げようとする努力は労多くして功があまりにも少ない。
・温暖化のデメリットばかり取り沙汰されるが、気温が上がるということは当然メリットも生じる。
・結論として温暖化以外のことに金を使ったほうがよっぽど多くの人の命を助けられる。温暖化で生じたデメリットに関しては個別に対応したほうがいい。
というような内容です。
つまりロンボルクは温暖化否定論者ではなく、現状の温暖化「対策」否定論者です。さらに言えばこの本は温暖化の報告に関わる科学者や団体が統計を相当歪めているという告発でもあります。
当時は結構話題になったんですけど、なぜかあまり話題にならなくなってしまいましたね。本の内容が否定されたという話は寡聞にして知らないのですが。
ついでに虎ノ門ニュースのあの方はそもそも統計に関しては間違ったことばっかり言ってるので、その手の話題はあまり信用しないほうがいいでしょう。
現在までに約1℃上司しているのですが、の上司は、上昇と思います。
炭酸ガスの増加にやる地球温暖化は、事実だと思います。
このまま放置すると100年後に3度平均気温が、上昇すると思います。
排出削減が重要ですが、対処療法でしかありません。
何処かの国のせいにしても、問題が解決しない事は、韓国を見ていれば分かります。
大気中の炭酸ガス濃度上昇には、積極的な大気中の炭素固定を進める研究が、必要だと思います。植物を利用するだけでなく、バイオテクノロジーで炭酸ガスをブドウ糖やアルコールを合成することが出来れば、もっと大きく人類の問題を解決する事が、出来ると思います(難しいんでしょうね)。
また、議論を聞いた事が有りませんが、地球の適温って何度なのかと思います。今の議論は、上昇しているから、それを抑制しないといけないという議論です。地球上では、太陽の影響により、氷河期も有りました。人類が、コントロール出来るがどうかは、先の話として、地球の適温も考えてはどうでしょうか。
思い付きばかりですが、以上です。
だんな 様
いつもコメントありがとうございます。
誤植のご指摘、大変ありがとうございました。さっそく修正致しました。
今後とも当ウェブサイトのご愛読並びにお気軽なコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
たまたま目に付いたので、貼っておきます。
本当がどうかは、私が読んでも分かりませんでした。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191009-00000001-binsider-int&p=3
日本では毎年複数の台風に見舞われる訳だけど、洋上風力やら洋上ななんとかは成り立つのだろうか?
毎年スクラップ&ビルドを繰り返す不毛な事にならないのだろうか?
とてつもなく豊富な地熱の利用こそが日本の最善手ではなかろうか?
地熱の利用は難しいと聞きますね…。
日本で容易に利用できる地熱は大抵が既に温泉などに利用されており、そしてぶっちゃけその程度の温度では利用できない地熱をどうにかすると結構地下をぐっちゃぐちゃにしてしまうようで。
…まぁ既存の温泉街からは嫌われますよね?
その辺があんまり地熱を使ってない理由っぽいです。
日本全国どこでも穴を掘れば熱水が出るとはいえ…、適正な場所じゃないと必要な穴の深さがシャレになりませんからねぇ…。
とりあえずは技術革新待ちですね…。
結局のところ、「今現在」もっとも「コスト対効果」(とまともな発電量)が高いのは原発である。
こんな爆弾みたいなものさっさと放棄して新しい発電に移りたいものですね。
温暖化を構造的な問題として理解をしようとされることも大事ですが、そういった方々も、気象庁などがデイリーで公表更新している、気象データに検証されている方はほとんどおりません。
年毎の年平均気温の比較なども、観測地点によっては明治前半から140年ほどあり、誰でも気象庁のサイトから見られます。
南極昭和基地のデータも1960年代からありますが、昭和基地ポイントでは、現在まで温暖化トレンドは全く見られません。
日本でも、ヒートアイランド現象の影響少な目の都会部以外ではない地点では、文中ある通り、100年強で1.0度程度の昇温が確認できます。
80年代後半あたりから急激な昇温傾向があり、人為的説に説得力を持たせていますが、逆に東京大阪など、ヒートアイランド現象の影響強い地点では、90年代をピークに高止まり頭打ち気味。
気候変動と人為的なファクターの判断は、軽々にすべきものではないかもしれません。
理系初老様、
勉強になりました。有難うございます。
つい今しがた、こんな記事を読んだばかりでした。(理系初老さんの意見とは違いますが、これはこれで面白いと感じてました)
https://www.sankei.com/column/news/191009/clm1910090004-n1.html
地球温暖化は、不明な点が多いものの、非科学的な陰謀論が多いのには私は危機感を覚えています。
地球が温暖化してること自体は科学的事実で、それが大問題なのも事実。二酸化炭素排出がどの程度大きな影響を与えてるのか、私のような素人にはわかりませんが、人類の活動が温暖化を起こしている主因であることはほぼ間違いないでしょう。
今後も事実に基づいた冷静な論考を楽しみにしています。有難うございました。
私のつたない文章をすばらしく編集してくださるのみならず、データ出典のご確認ご訂正にも時間を費やしてくだすった新宿会計士様にあらためて心より御礼申し上げます。またコメントを下さった方皆様ありがとうございます。
ある時点で参考文献を添付くださりそれを読ませて頂いた方のみへのリプライとなり恐縮ですが、チキンサラダ様とだんな様にリプライさせていただきます。
チキンサラダ様へ
「地球温暖化は、不明な点が多いものの、非科学的な陰謀論が多いのには私は危機感を覚えています。
地球が温暖化してること自体は科学的事実で、それが大問題なのも事実。二酸化炭素排出がどの程度大きな影響を与えてるのか、私のような素人にはわかりませんが、人類の活動が温暖化を起こしている主因であることはほぼ間違いないでしょう」---チキンサラダ様おっしゃる通りです。
この場をお借りしてCO2等関係ない派の人へ
CO2等が原因ではないと唱える方に全面的に反論する技量も熱意も私にはありませんが、CO2等が主因と唱える人(私もその一人)は誰も、大昔および遠い将来地球的に寒い時期があったことやあるであろう事実を否定してはいません。過剰なCO2等が地球に良いはずはないと思い、研究を深めるほどそれを信じるようになっただけです。ですので原因が他にあれば、是非、科学的な緩和対策も含めてご教授いただきたいと思っています。皮肉ではありません。単に、私は、孫とその子供世代が心配なのです。
だんな様
参考文献ありがとうございました。参考になりました。
牛、豚のCH4排出割合の高さはある特定国のみではという気もしましたが、海の生き物をもっと食べよう、というのは良い事だと思います。ただ、アジア方面では生物資源の枯渇が心配なので、米国、オーストラリア、シーシェパードあたりに薦めて欲しい文献と思いました。以下は私見ですが、くじらも入れて欲しいです。イルカは「わんぱくフリッパー」を見た世代なので無理です。
理系初老さま
こちらこそ読者投稿ありがとうございました。
最初は、思いの他、食いつきが悪かったですが、どんどん優秀な投稿が登場してきて、自分ももう少し考えた方が良かったかなと、反省しています。
色んな専門性の方から、結論有りきではない意見が出てきて、皆さまの知識と情報量の増加に貢献されたと思います。
終わって見ればノーサイド的な、質の良いディスカッションだったと思います。
また、次回の読者投稿をお待ちしております。
個人的には、韓国焦土化の話が、聴きたいです。
過去を調べれば、地球は氷河期と温暖期を繰り返している そうです。
で、今は温暖期ではなく、氷河期です。
これから温暖期に向かうならば、二酸化炭素の排出量に係わらず気温は上昇します。
二酸化炭素が温暖化の原因と叫ぶ人は、地球が繰り返してきたサイクルに興味がないのか、知らない振りをします。
温暖化など所詮、その程度の問題だと思います。
ん?今は氷河期?いや「間氷期」ですよね?
一応、大学時代に環境に関することを論文にしていたものの端くれとして、少し駄文を。
地球温暖化に対して否定的な見解は、「石油悪くないもん」に行き着きます。
初期の温暖化そのものを否定する説から、メタンガス説、火山ガス説、海洋吸収・放出説などです。
最初は温暖化自体が起きてないとしていたのが、人々の実感と乖離してきたので、他の原因があると変遷しているのでしょう。
では、もし地球温暖化の原因が化石燃料(主に石油)だと確定して、世界的に対策を採ることで一致したら、何が起きるでしょうか?
オゾンホールに対するフロンガスのようにまでは行かないまでも、技術は脱石油の方向に進み、原油の需要が減るでしょう。
そうなると、今の石油依存社会を前提とした供給能力では、原油価格が暴落します。
供給を絞って価格を維持しようにも、需要のパイ自体が減るので、産油各国で販売先の奪い合いになり統制できないでしょう。
そして需要減・価格低下がスパイラル的に進み、産油国は現在のような莫大な利益を失います。
レンティア国家が急激に収入源を失えばどうなるかは、ナウルの例を見れば明らかです。
という訳で、話題の「みんなのうらみ」トンベリ女史のような形で温暖化対策を進めれば、今現在すさまじい財力を持つ産油国の決死の抵抗に遭うのは必定です。
しかし地球温暖化は生態系の破壊や地形の変動、対応不可能なレベルの異常気象にも繋がりうる、待ったなしの問題です。
ゆえに、産油国も説得できる「緩やかな脱石油」の対策が必要だと私は考えています。
その一つが二酸化炭素の固定化です(地中封入実験をやっていますね)。排出量を減らすアプローチは少しずつ進めつつ、大気中のCO2(とその他の温室効果ガス)を直接減らしてしまおうというわけです。
これにはもう一つ利点が有ります。固定化と放出をコントロールできれば、1970年代に予想されていたように、地質年代的に氷河期を迎えるときに、寒冷化を防げるのです(地球科学で考えて正しいかは別ですが)。
長々と書きましたが、結論は「地球温暖化対策を能動的に望まない人たちもいる。でもその人たちとも協力する余地はある」ということです。お目汚し失礼いたしました。
P.S.ロシアは、前世紀の古い工業設備のせいというのも大きいと思いますが、地理的に暖房が重要だという点も考慮していただきたい。プーチン大統領からすれば、同じ北国とはいえ広さが段違いの国の人に皮肉の一つも言いたくなるでしょう。
興味深い話題をありがとうございます。理系初老様に感謝を。
私はCO2が温暖化と関係あると思っていますが、CO2対策はほどほどでいいんじゃないか、と思っています。
温暖化問題は、CO2が増えることよりも、その影響が問題とされてます。住む土地がなくなったり、作物が取れなくなったり、流行る病気が変わったり。
地質年代の昔の平均気温がどれくらいだったかはあまり見つけられないんですが、相関が高いと思われる海水面の高さでいうと、万年単位や億年単で大きく変動していたらしいです。
5000年前の縄文時代は、今より海水面が5mくらい高かった(縄文海進)。貝塚が高地に残ってますね。
最後のヴュルム氷期では(-7~-2万年前)では、海水面は100m低かった(最終氷期)。大陸棚はこのころの海岸線らしい。
億年単位では地球全部が凍っていた時期もあるそうです。酸素の濃度が高くなって恐竜が生まれるほど変化したりもします。
人間活動があろうがなかろうが、せいぜい数万年のスパンですら、これくらいは変動するらしいです。
また、これらの変動の理由はCO2だけで説明できるものではありません。
せいぜい数千年の歴史しか持たない人類が、地球の気候の「現状を維持したい」という願望を持つのはわかりますし、そのために努力することも否定はしません。
が、CO2だけ見ていてもドン・キホーテやってるように思えてなりません。
それより、気候は変動するものという前提で、気候が変動しない前提で人類が作った社会のしくみを、予防的に見直しておく、ということのほうが、人類共存のためには役に立つような気はします。(土地の所有権とか、国家とか)
ただ、人類の歴史では、大きな被害が出るまでは、人類は変化できないと思います。
少なくとも、「How dare you」などと罵ったり、どこぞの大統領の顔を見ただけで睨みつけたりなど、人間同士がいがみ合って争うようなテーマでもないように思います。
二酸化炭素排出の増加と平均気温の相関関係があるのは確実なんでしょうが因果関係を証明するような実験系はあるのでしょうか。コンピュータシミュレーションでもいいですが。
あと家畜によるメタン(CO2の36倍の効果)が話題になったり、国際的な取り組みというのも聞きませんね。
フロンはあれだけ悪者にして削減したのに・・・。
りょうちん様
家畜によるメタンの話題については、最近、小泉環境大臣が気候行動サミットの時に日本メディアを引き連れてニューヨークのステーキ屋に行ったこと。
その後、「毎日でもステーキを食べたい」と言っていたことが世界中から相当非難されていましたね。
また、ミートレス運動では環境活動家グレタ・トゥンベリさんの呼びかけでグローバル環境マーチを行っていましたが、
ニューヨークのグローバル環境マーチでは畜産工場の禁止を訴えて牛のマスクをかぶって歩いている若者らがいたそうです。
フロンについては、二酸化炭素の温暖化より明快で、フロンがオゾン層を破壊していることが確認されたためと思います。
(オゾンホールを発見したのは、確か、南極の昭和基地で観測していた日本人だったと思います。)
オゾン層が破壊されると地上に到達する紫外線量が多くなるので、皮膚癌になりやすくなる等々の問題があり
温暖化のような長期的な問題ではなく、極論すると短期的に生死に係る問題だらかだと思います。
>二酸化炭素排出の増加と平均気温の相関関係があるのは確実なんでしょうが因果関係を証明するような実験系はあるのでしょうか。
りょうちんさんのこの問いに、私も関心がありました。
複雑系なのでまあ無理な気はしてますが。
CO2と温暖化の因果関係の証明があれば、温暖化議論がここまで混乱することも無かったんでしょうが。
探したら、ペットボトルに空気を詰めたのとCO2を充填したものを過熱して、温度の推移を測ったとか、極端な例しか見つけられなかったんですよね。
アル・ゴアの自宅の電気代問題とか思い出して、そういや最近何してんだろうと検索したら以下のサイトがヒットして爆笑。
https://nueq.exblog.jp/15980130/
アル・ゴア(自身)の不都合な真実
お茶を吹いてしまいました。
温暖化で沈むはずの場所に豪邸。リッチマンは違いますな。
家畜由来のメタンガス〔特に牛のゲップ〕が総排出量の4分の1近くを占めてるとのことですので、これを軽減できればノーベル賞間違いなしですね。
具体的には牛に飲み込ませる強力磁石にメタンガスを無害化させる触媒を含ませればいいのではないのでしょうか?
*科学者の皆さん。はやく有効な触媒を見つけてください。〔ゲップをしない牛の育成でもいいですね。〕
牛をあんまり悪者扱いしてほしくないですね。
牛がメタンを発生させているのではなく、ルーメンに住んでいる微生物がメタンを発生させているので、その微生物をうまいこと制御できれば…
ってことで研究はされています。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/070500393/
まあ、メタンのゲップを出すのは飼育されている牛だけでなく、野生の反芻動物も同様です。キリンとか鹿とかバイソンとか。他の哺乳動物が有効に利用できない草の消化を助けるのに、ルーメンのメタン菌が役に立っているわけです。
牛を悪者扱いしてほしくないし、メタン菌も悪者扱いしてほしくない。消化吸収が難しい植物質を有効に利用している生き物たちなわけで、生態系の中で大切な地位を占めているのです。
生態系だけでなく産業的にも重要なのです。穀物を生産できない条件の良くない農地では牧草を育てて、それを飼料として利用できるという重要な特性を牛や羊は持っているのです。馬や豚や鶏にはできません。牧草を間接的に食糧生産に利用できるのは、メタンゲップを排出してしまう牛・メタン菌のコンビのおかげなのです。もし牧草を有効利用できなければ、農業で養える人口数はかなり少なくなります。逆の言い方をすると、牧草・牛・メタン菌の連携なしに現在と同じだけの食料を生産しようとすると、農地を増やさなければならず、必然的に森林が減少します。
つまり、牛を飼って肉を食べるのはエコなんですよ、ある意味では。
そういう前提で家畜由来のメタンを減らせないだろうかというのは、非常に建設的です。一方で、肉食をやめようというのは、非建設的です。酪農牧畜の有効性を全く顧みない暴論です。