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N国党とネットの重要な関係

昨日は「NHKから国民を守る党」(N国党)が法人格を取得し、正式に国政政党として動き出したようです。これについて、N国党の立花代表が記者会見を行っているのですが、その模様が非常に興味深いところです。これは単に「N国党の躍進」というだけでは済まされない、マスコミによる情報支配構造の崩壊とインターネット上の新興勢力の台頭という、非常に大きな社会的流れを感じざるを得ないのです。

N国党の記者会見

以前から何度か報告しているとおり、「NHKから国民を守る党」(N国党)は今年7月の参議院議員通常選挙で立花代表自身が当選するとともに、政党要件(選挙区または比例区で2%以上の得票)を満たしたことで政治資金規正法上の政党交付金対象の政党となりました。

考えてみれば、これはなかなか興味深い現象です。

2%といえば、「れいわ新選組」や社会民主党などに比肩する得票率ですし、ここまで来ればもはや「泡沫政党」とはいえないでしょう。こうしたなか、N国党の「国政政党成立発表記者会見」の様子を、テレ東NEWSがノーカットで動画サイト『YouTube』にアップロードしてくれています。

N国立花党首会見ノーカット

(※なお、ノーカットかつコメント可能な状態でこれをアップロードして下さっている『テレ東NEWS』には、深く感謝申し上げたいと思います。)

立花氏によると、N国は13日をもって政治資金規正法上の法人格を取得し、これから本格的に政党として活動していくということですが、この会見がなかなか面白いです。時間は1時間20分少々と長いですが、お時間があれば是非チェックしてみてください。

といっても、「時間がなくて記者会見の模様を視聴することができない」というケースもあろうかと思います。これについて、『Yahoo!ニュース』に全文が掲載されているようですので、そちらを読んでいただいてもよいと思います(※ただし、それなりに分量はありますのでご注意ください)。

NHKから国民を守る党が設立会見(全文1)衆院選公認権は上杉幹事長に一任(2019/08/13付 Yahoo!ニュースより)

N国党の構造が見えてきた!

立花氏は「おもしろいオッチャン」?

ところで、立花氏について、こういう言い方をすると非常に失礼なのですが、「おもしろい関西のオッチャン」という印象を抱いています。

もちろん、主張内容している内容自体は非常にマジメなのですが、どこかコミカルで(失礼!)、某著名タレントと公開の場でケンカしているあたりも、エンターテインメント性は十分です(個人的には少々食傷気味です)。

ただ、立花氏について1つ忘れてはならない点があるとしたら、同氏は「ユーチューバー」としても著名な人物である、という事実でしょう。

立花氏自身が先月末頃に配信した動画では、上半身はちゃんとスーツを着用しているのに、ふとした拍子に同氏の足が映り込み、「『何も穿いていない』疑惑」(!)がインターネット上でちょっとした騒動になっていたほどです。

あまり清掃が行き届いていない部屋でパンツ一丁で動画を配信するというのは、国会議員としての品位の観点から決して褒められたものではないとの意見もあると思いますが、こうしたオッチョコチョイなところも、ある意味で立花氏自身の強烈な個性を示しているともいえます。

(※立花氏に親近感を抱くかどうかはそれこそ人によりさまざまでしょうし、この点については私自身も何も申し上げるつもりはありません。)

上杉隆氏といえば東京都知事選

さらに、昨日の会見では、立花党首を中心に、向かって左側に丸山穂高衆議院議員、右側に民間人で同党の幹事長を務める上杉隆氏が並びました。

「上杉隆」という人名にピンと来た方は、なかなか鋭いと思います。

上杉氏は、2016年7月の東京都知事選に出馬した人物であるとともに、「泡沫候補」(?)扱いされていたにも関わらず、3%近い票を得た人物でもあります。

ここでは、当ウェブサイト『新宿会計士の政治経済評論』を開設した直後に執筆した、『東京都知事選の総括』という記事から、当時の様子を簡単に再掲しておきましょう。

前回の東京都知事選は、私自身が「ウェブ評論家」として独立ウェブ評論サイト『新宿会計士の政治経済評論』を立ち上げた時期と重なっているため、私自身にとっても鮮烈な記憶として残っています。

当時の都知事選には都合21名が出馬しましたが、上杉氏は桜井誠氏と並び、当時、マスコミからは「泡沫候補」扱いされ、上位3候補(小池百合子、増田寛也、鳥越俊太郎の各氏)と比べてメディアへの露出時間もきわめて短く、事実上、無視されたような格好となってしまいました。

とくに、新宿駅南口で行われた桜井誠候補の選挙演説で、日本共産党系と思しき団体が大音量で桜井氏の演説を妨害したという事実については、ここで改めてハッキリと指摘しておきたいと思います。

新宿駅南口で2016年7月30日(土)に選挙妨害をする日本共産党系の団体(※クリックで拡大)

(【出所】著者撮影。商業利用でない限り転載自由)

左側の赤丸で囲んだ部分が桜井候補の選挙カー、右側がおそらく日本共産党系の妨害者です。妨害者側は、高性能な大音量スピーカーを用いて、道路の反対側にいる桜井氏の演説を聞きに来た人たちに向けて、大音量で妨害演説を行ったのです。

「泡沫」のはずがあわせて4%超!

しかし、こうした妨害行動もあったにも関わらず、ふたを開けてみれば、上位3候補の得票率はあわせて92.45%に達したものの、上杉氏は179,631票(2.74%)、桜井氏は114,171票(1.74%)と、「泡沫候補」とは思えないほどの票を得ているのです。

図表 2016年7月の東京都知事選の得票数と得票率
候補者名 得票数 得票率
小池 百合子 2,912,628 44.49%
増田 寛也 1,793,453 27.40%
鳥越 俊太郎 1,346,103 20.56%
上杉 隆 179,631 2.74%
桜井 誠 114,171 1.74%

(【出所】東京都選挙管理委員会公表資料より著者作成)

もちろん、上杉、桜井の両候補をあわせても、全体の5%に満たない得票率に過ぎませんが、それでも「マスコミ各社が無視していたにも関わらず、上杉氏と桜井氏が無視できないほどの票を得ていた」という事実については、記録しておく価値はあるでしょう。

今から3年前の時点でこうだったのです。

社会現象というものは、何事もすぐに変化するというものではありません。新しいやり方というものは、試行錯誤を繰り返し、何度も失敗しながら、徐々に形を整えていくものなのです。

そして今、「旧態依然とした組織型の選挙」という構図は、今、根底からガラガラ崩れつつあります。

この3年間、旧来型のマスコミ(とくに新聞やテレビ)の社会的影響力の凋落が進む一方で、インターネットの情報発信力が飛躍的に伸びつつあるのです。

その意味で、上杉氏が都知事選から3年後に、「おもしろいオッチャン」である立花氏と結びついたというのは、非常に面白い現象だと思う次第です。

(※もっとも、上杉氏に対してはツイッター上で「保守界隈を中心に批判的な意見も多数ある」「キレ者とはいえない」といったご指摘も頂きましたが、これについては今後の同氏の活動次第、といったところでしょうか。)

ネットの情報発信力

広告収入が政党助成金に匹敵!?

ちなみに、立花氏は「ユーチューバー」でもあります。

そして、立花氏は記者会見で、興味深いことを述べました。

(記者)今回参議院議員になられて動画の再生回数の変化ですとか、それによる広告収入がどの程度のもので、今後その広告収入はどういうふうに使っていくか、党のためにですとか、どういったふうに使用しようと思われているか、教えていただけますか。

(立花)YouTubeの広告収入は立花孝志ひとり放送局株式会社という会社に入ります。これはずっとそういう形で、アメリカのGoogle社からお金をもらっているということで、会社の売り上げという形で計上しておりまして、昨年ぐらいまではだいたい月に60万円ぐらいのペースで、昨年、ちょっと正確ではないですけど、1千万にはいっていなかったと思います。今年、選挙に出る前までは1カ月150万円ぐらいでありましたが、当選してからは1日50万円ぐらいのということですから、ざっくり計算するとやっぱり1億5000万ぐらい年間で入ってくるのかなと。

なるほど。ユーチューバーで昨年の立花氏くらいの再生数だと毎月60万円くらい(つまり1日2万円くらい)の収入になっていたのですね。そして、国会議員になった現在だと1日50万円ほどの広告収入があるということですから、国会議員になったことで収入は一気に25倍に上昇した計算です。

それにしても、「政党助成金とほぼ同額の広告収入が得られる」とは凄い話です。あくまでも私の記憶ベースで恐縮ですが、「ユーチューバー」という職業が成立したのは、ごく最近のことではないでしょうか。

プラスサム:ネット広告収入の伸びが凄い?

埼玉県民様から:ことしも「日本の広告費2018」を読む』でも報告しましたが、株式会社電通が公表するレポートによれば、インターネット広告費は早ければ数年のうちにマスコミ4媒体(新聞、テレビ、ラジオ、雑誌)への広告費合計を追い抜く勢いで成長しています。

想像ベースで恐縮ですが、立花氏の動画の場合も、「あ、面白いオッチャン(失礼!)がいる!」と思った人たちが「それじゃあユーチューブでも見てみようか」という軽いノリで視聴を始める、というケースが多いのではないでしょうか。

やはり、地上波テレビ局が絶対に放送できない「NHK」というタブーに正面から斬り込み、ときとして著名タレントとの間でいざこざを起こしているのも、「なんだかこの人、面白いことやっているぞ」という印象を植え付けることに成功しているのではないかと思います。

地上波テレビの場合だと、多くの場合、同じ時間でテレビを視聴している人数は限られています。このため、たとえば「フジテレビを視聴する人が増えればテレビ朝日を視聴する人が減る」という関係にあります(経済学ではこれを「ゼロサム」と呼びます)。

しかし、動画サイトの場合は、立花氏の動画を視聴する人が増えれば、その分、「ほかのユーチューバーの動画もついでに視聴しよう」と思う人が増えるため、結果的に動画サイト人口が増える、という結果をもたらします(先ほどの「ゼロサム」に対し「プラスサム」と呼ぶこともあります)。

視聴者・読者が自身で判断する材料を得る

とくに、冒頭で紹介したN国の立花氏の記者会見については、テレビ東京が地上波でありながら動画サイトにノーカット版をアップロードしてくれていて、かつ、コメント欄も視聴者に開放してくれているため、私たち視聴者の側は自身で動画を見、他の人のコメントを参考にすることができるのです。

これが旧来型のマスコミ(新聞・テレビ)だと、こういうわけにはいきません。

新聞もテレビも基本的に情報は一方通行であり、かつ、紙面または放送時間の制約があるため、ノーカットですべて紹介・放送する、というわけにはいきません。必然的に、新聞・テレビの記者が主観的に興味を感じた部分を選択して報道するしかありません。

つまり、オールドメディアとネットの最大の違いは、その気になれば個々の読者・視聴者が一次情報をそのまま加工せずにチェックすることができるということであり、その結果、何が正しいかを、マスコミの主観を介在させずに判断することができる、というわけです。

このように申し上げると、得てして「マスコミ報道は忙しい人のために要約してくれるという機能があるじゃないか」という反論を頂くこともあるのですが、私は別に「マスコミが主観的に情報を取捨選択する」という機能を否定するつもりはありません。

問題があるとしたら、大手新聞・テレビは数がとても限られていて、同じような論調のメディアも多く、「日本マスコミ村」が勝手に情報を歪めることが多い、という点です。

しかし、これについても、読者や視聴者が気軽に一次情報にアクセスできるようになったため、マスコミに代わってそれらの一次情報を読み込み、マスコミに代わって情報を要約してくれるウェブサイトが、それこそ雨後の竹の子のように立ち上がりつつあります。

(ちなみに当ウェブサイト自身も、不完全ながら、そうしたウェブサイトの1つだと思います。)

つまり、数が限られているマスコミになりかわって、無数のウェブサイトが情報発信を競うという時代が、すでに到来しているのです。

無条件に賛同するつもりはないが…

これまでに何度か申し上げてきたとおり、私自身はN国党の見解に無条件に賛同するつもりはありませんし、やはり、冒頭で紹介した動画を実際に全篇視聴したのですが、なかにはまったく賛同できない意見もいくつかありました。

しかし、重要なことは、「N国党の意見に賛同するかどうか」、ではありません。

「なぜN国党が国会で議席を得たのか」、です。

これについては、それだけNHKの在り方に強い不満や不公平感を抱いている人が多いということであるとともに、こうした不満を述べる機会がこれまで有権者に与えられてこなかった、というのが、本質的な理由ではないでしょうか。

いわば、N国党は「ネットを使って国民の不満を直接に代弁する」という戦略で大成功を収めつつあるということですし、N国党に続く政党(たとえば「財務省から国民を守る党」、「共産党から国民を守る党」、「マスコミから国民を守る党」)などが続々と出てくるかもしれません。

その意味で、N国党そのものではなく、N国党に議席を与えた有権者の考え、そしてN国党が躍進する土壌となったネットの普及という現象こそ、私たちが注目に値する事象ではないでしょうか。

新宿会計士:

View Comments (35)

  • 以前にも書いたことがあると思いますが、日本が健全な民主制国家として存続し続ける上で、NHKだけでなく日本のマスコミ業界(含:広告業界)を全面的に改革することが不可欠だと私は考えます。

    1.NHK改革
    概要:報道部門とそれ以外とに分割し後者は民営化&完全自由契約化する。
    ・災害時などのために報道部門だけを国営放送化して職員は国家公務員とし、俸給も国家公務員としての適正な額に大幅減額する。また職員に対しては通常の国家公務員同様に国籍制限を課する。
    ・それ以外の部門は民営化し、現在のNHKの放送施設(代々木のも含め)を使用し続ける場合には適切な施設使用料を国庫に納めることとする。その運営費は広告の導入による広告料に依るものとするか、従来のような受信契約からの受信料とするかは民営化されて設立される企業の経営陣の判断に委ねるが、従来の受信契約は引き継がず従来NHKが把握している受信契約者の情報も提供せず、改めて完全な自由意思による契約とする。
    ・NHK放送技術研究所は総務省管轄の国立研究開発法人へと移行して存続させる。経産省管轄の産業技術総合研究所などと同様の扱いで、職員の地位も同様にする。

    2.マスメディア集中排除法の制定
    概要:新聞社→ラジオ局→テレビ局という従来の各種マスメディアの垂直統合を禁止し、互いに他のメディアへの出資一切禁止とする。これにより、各マスメディアが互いに他を活発かつ健全に批判し合う社会へと誘導する。なお、テレビ放送業やラジオ放送業に関してローカル局の資本を東京キー局(あるいは大阪等の大都市圏の局)が持ち全国ネットワークを形成することは従来通り認める。

    3.電通の解体
    概要:広告代理業に関する集中排除法を制定することにより、市場占有率が高くなり過ぎてマスメディアに対する影響力が強くなり過ぎ日本社会を歪めて極めて弊害の多い電通を国有化した後に分割し、広告代理店1社の市場占有率(テレビ広告での占有率、新聞広告での占有率、等)に関して法による上限を定めて、二度と電通のような妖怪が再生せず広告代理業において健全な競争を生み出すことを目的とする。

    4.記者クラブ制度の廃止
    概要:これは言うまでもなく新聞社やテレビ局という大手マスコミに所属しているというだけで不勉強かつトンデモな馬鹿者どもが特権的に情報を得られるという仕組みを全面的に改めることが目的です。

    まあ、ちょっと思いついただけでも、せめてこの4つぐらいは最低でもやらないと、日本のマスメディア界が健全な方向へと方向転換するのは無理でしょうね。

  • おはようございます。
    たった今、NHKおはよう日本で「戦時中朝鮮半島から日本へ働きに来た人々、いわゆる徴用工」と、言ってました。日韓の学生の交流会が中止になって残念、というネタの中でした。わざとらしく地下の穴蔵のような場所で「金」と落書きされたものをアップして、いかにも悪辣な状況で「強制労働させられた」かのようなイメージ操作そのものの映像でした。
    なんで朝一番から、こんな偏向報道を流すのでしょうか。
    たまたま見ると、こんな気分の悪くなるような内容のものを流している。台風のニュースを見ようとする合間に、サラッとウソを混ぜたニュースを流すNHK。
    うんざり、です。

  • N国の立花党首、選挙区でのかかし擁立のため
    1億3000万借金したとのこと。(供託金用途)

    それで結果は、

     1.年間1億2000万の助成金
     2.議員歳費等(年間2170万+α)
     3.Youtube収入増
      (月数十万⇒1日50万、一時的かもしれないが)

    4月の地方選で20人以上当選させて勝算あったのかも
    しれないけど、ギャンブラーですね。

    政治家には不適切な人物とは思いますが、
    NHKスクランブル化の実現にかける執念と、意外と
    戦略的な点は素直に評価。

     

  • ふ~む…
    幹事長に迎えられた上杉隆についてですが、北朝鮮への入国経験があり、かねてより北朝鮮シンパ濃厚の人物であります。
    また、桜井誠についてですが、彼は朝鮮学校前でのヘイトスピーチを繰り返し、結果的にヘイトスピーチ条例を通す契機となった人物です。また、東京都知事選時には朝鮮総聯前でも候補者演説をしております。
    朝鮮学校前、朝鮮総聯前で危ない演説ができるのは、彼の安全が保障されているからでしょう。誰から?
    すなわち、朝鮮学校、朝鮮総聯からです。従って、彼も北シンパ濃厚と自分は判断しています。彼とプロレスのような対決姿勢を取りながら、彼に絡んでくる人物には要注意です。(例えば、香山リカや橋下徹など)

    まあ、北シンパはNHKを本気で滅ぼそうという意図がありますから、『毒を以て毒を制す』が使えるかもしれません。
    さてはて、どうなるのでしょうね?
    自分はあまり期待せずに、動向を見ていきたいと思います。

  • N国党には興味がなかったんですが、あの上杉隆が幹事長だと聞いて、これは手強いぞと思いました。

    上杉隆は、昔、東京MX「5時に夢中」で知ったのですが、実に賢い。

    既存の大手メディアが嫌いなところ、既存のメディアの偏向放送を追求する姿勢、大手マスコミの矛盾や不正を団窮する姿勢は、新宿会計士様にそっくりなのですが・・・

    根本的に上杉隆は、反安倍、安倍批判なんですが、それでもいいんですか?

    メディア批判する姿勢は一緒でも、上杉は安倍政権が裏でメディアを政権側に都合のいいようにコントロールしてる、という姿勢でして、このブログ主様の主張しているであろう立場とは正反対ではないでしょうか?

    上杉は森友問題でも、昭恵夫人の証人喚問がされればハッキリする問題だと、かなり安倍有罪の心証を持っているなと、私などは上杉の言動を見て聞いて感じたものです。

    彼の良いところは、ユーモアがあって指摘が鋭いところ、権力とメディアの都合の悪い部分に対する嗅覚が優れているところ、物言いが柔らかなところ、決して無理しないところ、自分の無力をよく知っておるところ、自分の意見が通らなくても平気で、無視されても気にしないで、淡々と討論できるところですね。

    私は、この姿勢が大好きですね。

    伊藤詩織さんの「準強姦事件」などでは、山口被告側TBSと官邸サイドの持ちつ持たれつの関係上、揉み消し工作があったことを主張してます。
    他の批判人と違って、上杉はこのゴタゴタがあった日、​安倍総理​は河口湖でゴルフをしていた。そこに​中村格​氏(当時警視庁の​刑事部​長)が駆けつけ、総理の了解をもらって、​官房長官​に連絡して山口氏の逮捕を止めた…これが事の顛末。

    などと具体的にゴルフ場で安倍首相が警視庁に指示したという風に語るところがひと味違う。

    この上杉がN国党の幹事長だとしたらユーチューブを使ったメディア戦略はかなり年期が入ったものになりそうです。

    安倍政権にとっては最も相手にしたくない論客の一人だと思います。

    今後、立花代表と仲違いしなければ、この強力タッグ、NHK側も侮れない勢力になると思います。

  •  個人的な意見としてはNHKは存続して欲しいです。なにせ外国で見れるTVはNHKしかありません。

     NHKを潰すのではなくNHKの健全化を図るというなら大賛成です。

     駄文にて失礼します

  • > なにせ外国で見れるTVはNHKしかありません。

    これ、「なにせ外国で無料で見れるTVはNHKしかありません。」の間違いという事は御座居ませんでしょうか?

    外国でTVを真剣に見た訳ではない(単につけてるだけ)ので、良く解ってないですが、日本語のチャネルが複数ある国が結構あった様な気がします。多分、CATVでしょうけど。

    NHKは日本国民からの集金に血道を上げる一方、外国には無料視聴サービスを推進するという、超極端な姿勢なので、それならPPVにして欲しいものです。見たい人が振り込むのですから、集金コストといったネガティブな経費がかからないだけでも優れて居る。

    災害情報や政見放送等だけスクランブルをかけなければ良い話。

    • 墺を見倣え さま

      私はNHKが外国で無料で見れるのは、ひょっとすると政府の方針かもしれないと思っています。つまり、日本のプロパガンダとして利用しているのではないかと。

      しかし、それであっても、スクランブル化していいと思います。登録制にして、料金は徴収しないということにすればいいだけですからね。

      どっちにしても、国民の目から逃れるようにしながら公共放送を維持していくって、これが民主主義の国?というところがあります。

  • 私は嘘が嫌いでしてねえ。韓国も、北朝鮮も、中国も大嫌いで馬鹿にしていますが、なぜかというと嘘つきで、嘘をついて相手を騙し、自分を正当化しようとするからです。

    トランプ大統領はちょっと頭のおかしいおっさんというのが通り相場かもしれませんが、私はトランプに正直な面もあることを評価しています。たまにドキッとするような本当のことを言います。

    私が日本という国に幻滅したのは、東日本大震災に伴う原発爆発事故のときで、政府ばかりではなく、マスコミもこぞって嘘をつきまくったときです。なんだ、戦時中とちっとも変わっていないじゃないか、日本はやっぱり大本営発表の国だと思いました。

    なぜ嘘がいけないかというと、嘘を通用させていると国力が伸びていかないのですよね。みんなが合理性を失い、既得権益の上にあぐらをかいて臭いものに蓋の状態になるので発展がありません。自民党がそうなのはある程度仕方ないにしても、現在は日本の野党が率先して嘘を付きまくるという状態ですから困ったものです。立憲民主党も共産党も大嘘つきですよね。

    さて、前置きが長くなりましたが、NHKの受信料徴収の仕組みはおかしいです。日本のマスコミのあり方もおかしいです。正直に認めて、問題意識を持って、改善していかなくてはなりません。ところが、自民党も、既存の野党も、臭いものに蓋状態で無視です。

    実をいうと、私はN国党が嫌いです。あの品位のなさは私の好みから大きくハズレます。でもですね、嘘つきよりはましです。だから今回の参院選に投票しました。本当は、自民党なり、既存の野党なりにマスコミ改革をしてもらいたいのですが、無視を決め込んでいるようなので仕方ありません。

    日本の政治情勢全般を考えてみると、何年か前に民主党が政権をとって、ものの見事にひどい政治を行ったものですから、自民党が圧倒的多数を占めるようになりました。しかし、自民党はそれで弛緩したと思います。しかたないですね、人間はそういうものです。

    そのため、国民は民意を反映させる手段を失ってしまいました。自民党はダメ、野党はもちろんダメでは選挙の意味がありません。

    今日本は停滞期なのでしょう。政治も、民間企業も、足踏みしてこれといったものが生まれてきていないように思えます。そんな中で、N国党は泡沫で終わるかもしれないにしても、ちょっと希望を与えてくれます。私は反日は嫌いですから、れいわ新選組は支持しませんが、れいわ新選組が伸びてくるのも同じ理由だと思っています。

  • 上杉隆は週刊ポスト(韓国批判はするが、基本小沢一郎絶賛で反朝日NHK等大メディア、そして安倍が大嫌いと主張する雑誌)によく記事を書いてて、記者クラブに対抗するためになんか団体を作った人ですよね。そして一時期ツイッター最高と毎度主張していたのに急に反ツイになった人というイメージがあります。

  • N国党は「NHKをぶっ壊す」と言っていて、「NHKをぶっ潰す」とは言ってないんですよね。
    スクランブル放送を導入して、見たい人がお金を払う方法を提案してます。
    しゃべりはふざけてますが、いろいろ、よく考えられてるなと感じます。

    上杉隆は「ジャーナリズム崩壊」という著書で知りました。2008年発行なので、もう10年以上前のことです。

    彼の国内の新聞社とNYTの両方の勤務経験からの日米メディアの比較から始まり(日本の記者が記事に責任を持たない傾向が強い等)、新聞利権、電波利権、NHKなどに切り込んでいて、メディア問題の論点を広く網羅していて面白かったです。
    メディア問題を、サラリーマンとしての行動原理などで分析してるんですが、結構しっくりきた記憶があります。
    当時、新聞テレビに対して無垢だった私には、結構衝撃的な本でした。(笑)
    元NHK会長の海老沢勝二との対面シーンなど、さもありなんで結構面白かったです。
    彼はNHKはじめ、大手メディア出禁だそうです。

    思い返せば、ここで触れている大手メディアの問題は、今でもそのまんま温存されています。

    立花代表と上杉隆がつるんでいるのは数日前のマツコ・デラックス突撃映像で初めて知りました。(映像はときどき爆笑でした)
    今回、大手メディアから嫌われる人々界隈から国会議員が生まれたことは、彼らにとっては大きな一歩前進なんだろうと思います。

    私も「NHKをぶっ壊す」点については賛同ですので、注目してます。

    • 前のコメント時には会見映像見ていなかったんですが、先ほど見ました。

      今日の会見で初見だったのは、NHK案件以外の国会の対応方法でした。
      「インターネットを使った直接民主主義」と称して、具体的な方法はよくわかりませんが、要は国民の意思を確認してそれに基づいて議決権を行使するとのことで。

      https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190802-00010006-wordleaf-pol&p=3

      面白いと思いました。

      やってみて、やり方にマズいところがあれば修正して、公開の場で議論していって、ブラッシュアップして行ったらいいでしょう。

      ま、継続して注目です。

      どうでもいいんですが、立花氏は海老沢の側近だったんですねー。

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