本日沖縄県で実施された、米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡る県民投票では、反対票が投票資格者の4分の1を超えることが、ほぼ確実になったようです。また、本日午後7時半時点の投票率は約30%で、期日前投票(約21%)とあわせれば、投票率が過半数となることもほぼ確実です。ただ、いくら反対票が多かったとしても、県民投票自体に法的拘束力がないという事実は変わりません。もし今回の投票によって、沖縄タイムスなどのメディアが「辺野古移設を止めろ」などと主張するのならば、国際法違反の判決を堂々と下す某隣国と、やっていることがそっくりです。
辺野古移設反対票、「有権者の4分の1超」は確実に
沖縄県で行われた、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡る県民投票では、24日投開票の結果、「反対」票が「投票資格者」の4分の1を超えることがほぼ確実になったと報じられています。
沖縄県のホームページによると19時30分現在の投票中間状況は約30%で、これに期日前投票(約21%)とあわせればざっくり51%で、投票率は過半数に達するとのことです。また、投票した人の圧倒的多数が「反対」に票を投じた、との報道もあります。
仮定の議論ですが、投票率が60%で、反対票が80%だったとしたら、沖縄県の「投票資格者」の48%が辺野古移設に反対と述べた計算です。
この結果を受けて、沖縄タイムス、琉球新報などは「狂喜乱舞」しているらしく、とくに沖縄タイムスは「有資格者の4分の1超が辺野古移設に反対している」などと報じています。
沖縄県民投票:辺野古「反対」票、有資格者の4分の1超え(2019年2月24日 20:03付 沖縄タイムスより)
沖縄タイムスによると、この「4分の1」とは、「三つの選択肢のいずれか多い方が投票資格者総数の4分の1に達したときは、知事はその結果を尊重しなければならず、首相や米大統領に通知する」とする県民投票条例の規定のことを意味しているそうです。
現時点で最終的な反対票が全体の何%に達するのかは確定していませんが、報道で見る限り、少なくともこの4分の1を超えることは間違いありません。
民意?まさか!
この結果を受けて、沖縄タイムスや琉球新報だけでなく、時事通信などを含めた各種メディアは、「反対が過半数」、「民意が示された」、などと述べていますが、果たしてこれは正しいのでしょうか?
まず、県民投票の結果、投票者の過半数が「反対」の意を示したことは事実です。
ただ、沖縄県の「反対キャンペーン」にも関わらず、投票率が50%そこそこという状況を踏まえると、果たして「圧倒的多数が反対した」と言って良いのかは疑問です。なぜなら、昨年9月の沖縄県知事選の投票率63.24%をさらに下回っているからです。
(※もっとも、沖縄県ではここ数年、各種国政選挙や県知事選の投票率は、県知事選挙だと60%台、国政選挙や県議会選挙では50%台であり、このような投票率に照らせば、今回の県民投票は善戦したと言えなくもありませんが…。)
それから、百歩譲って今回の県民投票で有資格者の過半数が「反対」に投じたとして、それにいったい何の法的拘束力があるというのかわかりません。
メディアの狂喜乱舞ぶり、韓国メディアとそっくり!
なにより、沖縄タイムス、琉球新報などの極左メディアの「狂喜乱舞」ぶりは、ある意味で、国際法違反の判決を下して狂喜乱舞している韓国メディアにそっくりです。そして、これがどれだけおかしな話かを考えるうえで参考になるのは、経済評論家の上念司さんが示したたとえ話です。
上念さんのたとえ話を私の言葉で言い換えると、例えば:
- (A)日本の最高裁がポツダム宣言やサンフランシスコ平和条約が無効だとする判決を下しても、実際にポツダム宣言やサンフランシスコ平和条約が無効になるわけではない。
- (B)東京都新宿区の区民投票の結果、区民の過半数が「日本国憲法が無効だ」と答えたとしても、日本国憲法が無効になるわけではない。
といったところです。
文章(A)は韓国の大法院(※最高裁に相当)が昨年10月30日と11月29日に相次いで下した「徴用工判決」、文章(B)は今回の沖縄県の県民投票のたとえです。
そして、韓国国内で現在、「徴用工判決」で勝訴した原告側の自称元徴用工らが新日鐵住金の在韓資産を差し押さえて売却しようとしていることは、「サンフランシスコ条約は無効だから在日米国大使館の土地を差し押さえて売却しようとする」(?)といった行動とそっくりです。
それをやれば、相手国から経済制裁を喰らったうえで「この国は本気でおかしい」と全世界から思われてお終いでしょう。
今回の県民投票もこれとまったく同じです。
たとえば「新宿区の住民投票条例」の規定上、「日本国憲法が無効」とする回答が過半数になったとしたら、新宿区内で日本国憲法の効力が停止する、などと定めたところで、そんな条例、意味がありません。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
沖縄タイムス、琉球新報、共同通信、時事通信などの報道を眺めていると、どうもこれらのメディアの記者は、「統治機構」の基本的な知識すら持ち合わせていない(あるいは知っているがわざと無視している)ようにしか見えません。
もちろん、今回の県民投票の結果、それなりの反対票が投じられたという事実は、「沖縄県の基地負担軽減」という観点からは、決して軽視すべきではありませんし、沖縄県の負担に日本国民として寄り添う気持ちが大切であることは言うまでもありません。
しかし、それはあくまでも「政策的配慮」という話であり、辺野古移設とはまったく別次元の話です。
繰り返しになりますが、県民投票には法的拘束力はありません。そして、日本は法治国家です。日本政府は法に則り、粛々と、かつ、堂々と、辺野古移設を進めて頂きたいと思います。
View Comments (29)
更新ありがとうございます。
拘束力の無い県民投票はどうでもいいが、投票率は低いですね。でも、沖縄人は失礼ながら分からない。どうしたいの?基地なし本土並みは無理だよ。ロクな産業無いのに。観光ぐらいか。
基地を半減したら沖縄経済は回らない。辺野古は粛々と反対派が喚いても作るとして、他の基地を半数沖縄から撤退して、九州島嶼部や山陰山陽北陸に回したら、カネ貰えんぞッ。あとは日本海、東シナ海を護衛艦と潜水艦、空母で中国を牽制するか。
沖縄の存在って、近未来に日本のアキレス腱にならなければいいが。
そういう問題なんですかね~???
住民投票で工事反対が多かったんだから、素直に工事止めたら?ってわけにはいかないんでしょうかね?
そんな左翼とか極左メディアとか、沖縄メディアのことを、この一件だけでそう言うのはちょっと気の毒ですよ。
ましてや徴用工問題なんかと一緒にしちゃいけないと思いますよ。
だって沖縄県って日本ですよね。
沖縄人は方言はキツいけど、あれって日本語ですよね(笑)
韓国とかと一緒にしちゃっていいんですか?
住民投票に強制力がないことぐらい、たぶんみんなわかってると思いますよ。
ただの住民投票ですよ。
気にすることないですよ。
なんの拘束力もない、ただの住民投票ですから(笑)
そう、ただ単に、沖縄の住民が工事を嫌がってるっていうだけですから。
例えば、貴方がホテルに行って、デリヘル呼んだとします。
前金で金も払って、シャワーも浴びて、さあこれからってとき、
ただ単に「イヤなのやめて」と急に言われただけです(笑)
でも別に止める必要はないんですよ。
だって、そんな拒絶の言葉には、なんの拘束力もないんですから(笑)
かえって興奮するってもんです(笑)
気持ちいいですよね、嫌がってる女に無理やり○○やるっていうのはね(笑)
それに、たぶん本当は嫌がってないんですよね。
彼女たちも、稼がないといけないし、たぶん本当はわかってるんですよ、今さら嫌がっても無駄なことぐらい(笑)
でも、嫌なもんは嫌なんでしょう。
だから、私たちは、嫌よ嫌よも好きのうちってことで、納得するだけですよ。
カニ太郎さんへ
常時のカニ太郎さんで安心しました
カニ太郎さんへ
以前のコメントにあった。サッカーでの例えがツボりました
機会があればぜひお願いします。
カニ太郎さん
安定の低SAN値ですね。脱帽しました。
地政学で逆さ地図を見ると日本列島はロシア、中国、韓国の太平洋進出に蓋をする形になっている事が分かります。
https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/4/1/-/img_412cc05c60e62fd3dcad8875f7c7f9df408273.jpg
中国が尖閣諸島に手を出すのも、沖縄の基地問題に中韓が手を出すのもここから突破口を開くためのものだと思います。
沖縄に基地がある事で住民の方にはメリットもデメリットもあるかと思います。ですが、脅威がある以上地質学的に守りを固める要所である事は否定できないと思います。
何より怖いのは沖縄から米軍が撤退した場合、民間人に被害が出る悲劇が再び起きないとも限りません。それだけが何よりの心配です。
玲さんの杞憂してる事が現実にならないよう私も願っています。
経済的に厳しいところが、共産主義を醸成しやすいんですよね
特に沖縄・北海道 メディアを筆頭に行政や議会はほぼ左派系に牛耳られています。
ピンク きれいなピンクならいいんですが、チョットした拍子に血を吹き出しそう。
勿論バックには中共の使徒が蠢いていて、中央政府及び本土(内地)の住民たちとの反目を煽り断絶化を狙っています。彼らが巧みで手強いからだけではなくこちら側のミスによるオウンゴールというのもありうるでしょう。台湾が向こう側の手に落ちたら、次は間違いなく沖縄諸島を狙ってきます。
まあ、その位のことは米軍も自衛隊も想定してそれに備えての戦略計画や
シミュレーションは行っていると思うのであまり心配することはないと思いますが
日米安保の島嶼防衛のガイドラインには、防衛は日本、奪還するのも主体は日本で米軍はそれをサポートするだけです。攻撃を受けたら、態勢を整えるため一旦グアムに退くようです。
そうならないためには、地域経済を良くして日本人で良かったとそこに住む方達に思ってもらう事も国防につながるのではないかと思います。
以下、経済の専門家ではないので、何の根拠もない私の妄想です。
例えば沖縄を経済特区として、暫定的に消費税0%とします。
沖縄に拠点のある通販も同様とする。
物流とか滅茶苦茶になりそう[ソフトでシミュレート出来るかな]
北海道を知財の集中管理センター&チャンポンパーティー特区にする。
色々な業界の人が「手術台の上で洋傘とミシンの出会い」の場を提供する
モノやコトが直ぐに実現化が可能な環境も整える
若い世代に投資が集まりリタイヤ世代が経験を生かしてバックアップ出来るようなシステムを作る
補助金は勿論、政府はインフラなどの公共投資を積極的に行う
私の妄想は抜きにして、地域経済が潤い住民の方たちが豊かさを享受出来ればガチガチのあちら側の人は無理としてもなんとなく雰囲気で流されてるような人は...
以上、書き捨てゴメン
匿名X様
沖縄も危険ですが、北海道もアイヌ新法や中国の土地購入でかなり危険ですよね。
アイヌ新法https://mainichi.jp/articles/20190216/k00/00m/010/015000c
当時の日本社会党議員の手引きでアイヌ青年が中国当局者に接触した事などがZAKZAKに有本香さんが書かれていたんですが、今は記事が削除されています。
北海道の土地購入も加速しており、中国の32番目の省になる?と言った記事も見られます。また観光のための特殊な車両らしいですが、日本人お断りの列車もあるそうです。
韓国の感情爆発も厄介ですが、中国共産党の静かな?戦略は本当に怖いです。中国、ロシアは場合によって共闘しますが、以前の半島危機の時に朝鮮半島からの難民流入対策に軍を国境沿いに動かしていた事もあり、北海道に中国の手が及んでいる事にどう考えているのか調べなければと思いました。
玲様
レスへのお返しありがとうございます。
北海道に関しては、私自身現在は内地在住ですが道産子なので色々と危惧してる部分があります。
ただ、今は頭の片隅に引っかかている程度なので積極的に情報収集をしているわけではありませんが
既存のメディアでは得られない情報を共有するのはブログ主様のサイト運営のポリシーにも通じると思いますので、何かの折にでもお持ちのお考えなり情報などをご披露願えればと思います。
私たち普通の人が出来るのは想定される危機を見極め、心構えを整える事が先ず大事だと考えています。
草草
私が沖縄県民なら、行政的にまったく効力を有さない事業に多額の県税を費やした県知事相手に行政訴訟を起こしますよw
参加を拒否した5市の首長は「まとも」な政治センスを持っていますね。
沖縄の人達は頭が悪いのかな?今現在の段階で米軍が沖縄からいなくなれば中国海軍がやって来て占領され更には民族浄化、再教育の名の下にチベット、ウイグルにやられている事が平然と行われるのに米軍、政府に不満があると言う理由で出て行けとは頭がおかしいでしょう。
後悔先に立たず、そんなに早死にしたいんですかね。投票は権利でもあり義務でもあります、義務も権利も行使しなければ民主主義の否定です。沖縄は地政学的に狙われる位置で自分達の命を左右する可能性が高い選挙では当然行くべきです。まぁ死にたい人の方が多いって事なんでしょうね。
「沖縄県民が先住民である」という主張と深く、関係していると思われる。琉球民族は日本に植民地支配された先住民族で現在は日本に同化され独自言語・文化を奪われ差別を受けているとみなされれば、「沖縄」は自己決定権を行使できる主体になってしまう。
自決権にはILO169号「1989年の原住民及び種族民条約」によって認められた。
第十四条
1 関係人民が伝統的に占有する土地の所有権及び占有権を認める。更に、適切な場合には、排他的に占有していない土地で、関係人民の生存及び伝統的な活動のために伝統的に出入りしてきた土地を利用するこれらの人民の権利を保証するための措置をとる。このため、遊牧民及び移動農耕者の状況について特別な注意を払う。
第十五条
1 関係人民の土地に属する天然資源に関する関係人民の権利は、特別に保護される。これらの権利には、当該資源の使用、管理及び保存に参加するこれらの人民の権利を含む。
前県知事はスイスのジュネーブで開かれる国連人権理事会に参加し辺野古移設について演説し、沖縄県民は先住民族との趣旨の発言をしている
米軍基地において先住民族の請求や権利は擁護され、仮に天然資源が見つかっても、先住民族との協議が不可欠となる。要は琉球民族特権という新たな巨大な特権ができるということになります。(沖縄独立ではなく自治区を目指しているとおもわれる)
一時期自決権との表記が沖縄の新聞に多く見られたが、警戒された為、沖縄県県民の民意という表現に変えたと思われる
県民投票の結果否定されたにも関わらず、基地建設が強行されれば、
日本に植民地支配された先住民族である琉球民族は、差別を受けていると訴えることができる。
投票率が低くて良かった!
この記事を読んでまず思ったことは、沖縄の全投票資格者のうち3/4弱は賛成またはどちらでもいいと考えている、ということ。つまりは反対派の方が少ないのでは?ということになるのかな、と。
数字は切り取り方で印象が変わりますね。
因みに反対派が投票に行かなかった確率はかなり低いのでは、と言う推測の上での感想になりますが。
デニー知事は就任祝いと言わんばかりに県民投票を行いましたが、この後はどんな政治的パフォーマンスをするんでしょうね。
純粋に軍事的に見れば普天間のほうが価値があるが「事故が起きた場合の人的政治的な危険性をより少なくするために移設する」のだと思う。
それに反対なら住民投票の通りに普天間固定になった場合のリスクである「事故」が起きた場合は反対派は文句は言えないと思うのだが。その点は反対派はどう思ってるのかな?事故が起きても構わないから普天間はそのまま残してほしい。と言ってるんだろうか?
どうも・・
とにかく基地が嫌いだということと このまま普天間に残してほしいのと
今よりマシな辺野古移設とを混同して投票してるのじゃないかな?
単純な3者択一じゃあ無理もないけど。
まさか反対派は 普天間で事故が起きることを期待しているんじゃないよね。まさか まさか・・・
四分の一の反対って、どっちかというと思ったより少ないのですが・・・・全員や8割方はともかくとして、過半数の人が反対してるって感じの報道だったように思います。