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さらば密室外交 防衛省による動画公開を歓迎すべき理由

防衛省が昨日の夕方、「レーダー照射現場の飛行動画」を公開したことで、日韓関係は決定的に変質したと思います。それについて改めてじっくりと考えてみたいと思います。やはりポイントは「密室道徳外交」から「オープンの場で正論を主張する外交」への転換でしょう。そして、日韓両国が「オープンの場で正論を主張し合えるような関係」に脱皮できるならばハッピーですし、もし脱皮できないのならば、そのような関係を「健全な友好関係」と呼ぶべきではありません。

密室道徳外交よ、さらば

ここ数日、当ウェブサイト『新宿会計士の政治経済評論』では、「崩壊する日韓関係」をテーマに、複数の記事を執筆して来ました。とくに、先日の『韓国との外交では、「道徳外交」「密室外交」を完全否定せよ』のなかで、私は次のように主張しました。

  • 韓国政府の関係者の言動をつぶさに眺めると、彼らの日本に対する行動パターンは、「道徳的優位性」と「密室外交」という2つの特徴を帯びていることが判明する
  • この2つは韓国外交の特徴であるとともに、「2つのウィークポイント」でもある
  • 逆に言えば、日本の今後の対韓外交は、「法律という正論を前面に押し出し、かつ、韓国が隠したがる情報を容赦なく公表する」という姿勢が正解だ

手前味噌で恐縮ですが、この考え方は、今後の日韓関係を考えるうえでのスタンダードとすべきものだと思います。

ちなみに、韓国が押し付けてくる「道徳的優位性」とは、「日本が過去に韓国に対して苛烈な植民地支配を行った」という「加害者」であり、韓国は日本に対して「被害者」である、という、韓国独特の価値観に基づく考え方です。

しかし、「日本が韓国に対して苛烈な植民地支配を行った」という認識が事実かどうかという問題はさておき、少なくとも日韓間では、過去の清算については1965年の日韓基本条約と日韓請求権協定により完全かつ最終的に解決済みです。

日本などの法治国家だと、いちど条約を結んでキッチリと過去を清算すれば、その点に負い目を感じる必要はまったくなくなります。そもそも論として、韓国がいつまで経っても「歴史認識に根差した道徳的優位性」を日本に押し付けてくること自体、きわめて非常識であり、前近代的な行為でもあります。

ただ、日本政府内にも、「韓国が言うとおり、日本は過去に韓国に酷いことをしたという負い目を感じるべきだ」などと考える人間が、少なからず存在します。しかも、恐ろしいことに、そのように考える者は、外務省に多く含まれているような気がします。

そして、日本国内でも「韓国が主張する歴史認識」に対し、批判的な勢力と、そうでない勢力が存在しているため、日韓外交は重要な決断が密室で行われてきたのではないかとの疑いが濃厚です。

たとえば、朝日新聞が捏造した「従軍慰安婦問題」を巡り、宮澤内閣で官房長官だった河野洋平が1993年に独断で発表した「河野談話」は、最近になって「日韓合作だったのではないか?」との疑いが出ているそうですが、もしそれが事実ならば、これこそまさに密室外交そのものです。

つまり、戦後の日韓外交とは「密室における道徳外交」と総括することができます。韓国が主張する「正しい歴史認識」とやらを前提にして、日本にも重要な影響を与えかねない決断が、日本国民には見えない場所で行われてきたのです。

私は、この「密室道徳外交」のために、日本の国益がずいぶんと損なわれてきたのではないかと思います。

防衛省を全面支持する

こんなに早く脱却できるとは

ところが、この「密室道徳外交」から脱却する、象徴的な出来事が、昨日発生しました。

防衛省が公開した動画をどう見るか?』などでも取り上げたとおり、防衛省が昨日夕方、「レーダー照射事件」に関連する動画の公表に踏み切ったのです。

日本語版
英語版

動画自体は13分少々であり、ご覧になった方も多いと思います。動画の詳しい内容については昨日も触れたとおりですが、もういちど簡単に、私なりの所見を振り返っておきます。

この「レーダー照射事件」とは、今月20日夕方3時ごろ、石川県能登半島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で、韓国の駆逐艦が日本の海自のP1哨戒機に向け、2度にわたって火器管制レーダーを照射したとされる事件です。

これがもし事実なら、極めて危険な行為です。

レーダー照射を受けるというのは、人間に例えていえば、頭に拳銃を突きつけられているのと同じようなものであり、時と場合によっては「攻撃の意思あり」と判断され、反撃を受けて駆逐艦が撃沈されても文句は言えません。

昨日、当ウェブサイトへのコメント欄でご指摘いただいた内容によれば、1991年の湾岸戦争当時、イラク上空でレーダー照射を受けたことをきっかけにイラク空爆に踏み切ったという話もあるそうです。

もちろん、湾岸戦争直前のイラク上空と現在の日本海上空だと、意味合いはまったく異なります。

しかし、韓国軍による今回の行為が事実なら、昨今の日韓関係の悪化の延長線上で考えると、まるで韓国が日本に対して戦争を仕掛けようとしているかにも受け取られかねません。

動画に証拠力は弱いが、韓国のウソをばらした

もちろん、今回の動画は現場海域付近を旋回しているだけのものであり、「レーダー照射を受けた」とする部分に関しても、動画からはまったくその事実は確認できません。

ただ、今回の動画は、「レーダー照射」という意味での証拠力は弱いかもしれませんが、先週金曜日以降の韓国政府の反論がことごとくウソだったということを示したという意味では、非常に大きな意義があると思います。

たとえば、韓国側は「当時、現場海域が荒れていて視界不良だった」などと強弁していますが、映像で見る限りは天候も視界も良好であり、波も低くて海面は穏やかでした。

また、韓国側は自衛隊機からの通信が「非常に弱くて聞き取れなかった」だの、「コーストガードを呼び出していた」だのと述べていますが、今回の動画では自衛隊機が周波数を変えて3回、韓国艦にコンタクトを試みて無視されている様子が映っていますし、「コーストガード」などと発言もしていません。

さらには、これに関してはやや未確認情報ではありますが、動画では漁船らしき船が映っています。これが韓国側の主張する「遭難した北朝鮮漁船」だというのであれば、「北朝鮮漁船を探すために使ったレーダーが自衛隊機に当たった」という説明は、明らかなウソだ、ということでもあります。

困るのは韓国の側

証拠は小出しにしましょうね

これに関して、昨日も紹介したとおり、韓国側はこんな反応を示しています。

韓国国防省「事実関係ごまかし」 映像公開に反発(2018/12/28 19:15付 日本経済新聞電子版より)

韓国側は日本政府が「事実関係を誤魔化している」として強く反発したそうですが、「相手に決定的証拠を握られているときにこそ逆ギレする」という姿勢は、北の同胞とそっくりですね。余計なことをベラベラしゃべりすぎるのは、中国、韓国、北朝鮮共通の悪い癖だと思います。

それはさておき、韓国側は今回の情報については「レーダー照射の決定的証拠ではない」と述べているのだそうですが、もしそうであるならば、「事実関係を誤魔化している」などと批判するのではなく、「このような動画に証拠力はない」と短くコメントすれば済むだけの話です。

ただ、日本側が握っている証拠が、今回公表した動画だけだと考えるべきではありません。

韓国側が認めなければ、今度はこれ、今度はこれ、といった具合に、少しずつ小出しにしていくのではないかと思います。

国際社会はどう見ているか?

そして、日本が証拠を小出しにすればするほど、韓国は口汚く日本を罵り、発狂し、挙句の果てに責任を日本に転嫁しようとするでしょう。

しかし、私は別に、韓国が最後の最後まで罪を認めなくても良いと考えています。

これについて参考になるのが、昨日、産経系のウェブサイト『zakzak』に掲載された、次の記事です。

レーダー照射で…米が韓国へ怒りの“警告” 米軍関係者「世界の軍関係者が『韓国が悪い。日本は悪くない』と理解している」(2018.12.28付 zakzakより)

このzakzakの記事は署名記事ではないため、誰がどういうスタンスで執筆したものなのかはよくわかりません。おそらく執筆者は同編集部の記者だと思いますが、もしかしたら匿名を条件にして外部ライターが執筆したものかもしれません。

いずれにせよ、zakzakが普段から韓国に厳しい記事を掲載するメディアであり、今回の記事もバイアスが掛かっているかもしれないという点については若干割り引いて読む必要があるかもしれませんが、それでも非常に参考になる記述があります。

その1つが、「ある米軍関係者」として記載された、次のような反応です。

当事国ではないので黙っているが、内心は『韓国軍は何てひどいことをしたのか』『非常識だ』と思っている。火器管制用レーダーの照射は、戦争の引き金となりかねない危険な行為だ。訓練ならともかく、予告なしの照射はあり得ない。今回の件は、世界の軍関係者が『韓国が悪い。日本は悪くない』と理解している。日本はもっと怒るべきだ

この下りについては、別に何も不自然な点などありません。

逆に、日本がもっと怒らなければ、「日本はレーダー照射を受けても怒らない国だ」と勘違いされ、ロシアや中国などがどんどんと自衛隊機にレーダーを当ててくるかもしれません(いや、そういえばすでに中国はレーダーを当ててきたことがありましたね…笑)。

いずれにせよ、世界の軍関係者が「韓国が悪い」「日本は悪くない」と理解している、という指摘は、非常に心強いものでもあります。

証拠を小出しにし、韓国が発狂せんばかりに怒り狂って国際社会において公然と日本を名指しして批判すればするほど、世界は逆に、韓国がいかに異常で無礼で常識知らずの国であるか、という事実を認識することになります。

あるいは、北朝鮮と同様、ナチュラルにウソをつく国だと認識されれば、日本海を東海と呼び換える運動も、朝日新聞が捏造した従軍慰安婦問題を巡る主張も、すべては韓国による日本を貶めるためだけのウソだ、という事実が、自然に広まっていくでしょう。

日韓関係はオープン・ベースで

ところで、先ほどのzakzakは「官邸関係者」が

日韓関係、米韓関係の悪化は、多くの国が望まないが、中国や北朝鮮は喜んでいるだろう。韓国には『自分たちが、どんなひどいことをしたか』を理解させるため、しっかりやるまでだ

と述べている、とも報じています。

このあたり、「官邸関係者」のホンネは、はたして本当に、韓国に「自分たちがどんな酷いことをしたか」を理解させるためなのかという疑問はあります。

もっといえば、不自然な日韓関係をいったんご破算にし、改めて韓国に対し、日本(や米国)の友邦でありたいと思っているのか、そうでないのかについての「踏み絵」を突きつけることが最終的な目標なのではないかと、私は疑っているのです。

なにより、韓国に配慮するあまり、言いたいことも言えないような関係が、「友好国」なのでしょうか?

友好国であるならばなおさら正論を公開の場で主張すべきですし、わけのわからない「道徳的優位性」とやらを密室の場で主張してくるような関係でなければ関係を維持できないのであれば、そんなものは「友好」関係ではないと思いますし、そんな不健全な関係など、むしろ崩壊させるのが適切です。

いずれにせよ、日韓は断交するにせよ、友好関係を維持するにせよ、従来のような「事なかれ主義」の「密室道徳外交」に戻るべきではありません。あくまでも日韓間の意見が対立する局面では、オープン・ベースで議論すべきです。

その際、日本は冷静沈着に、事実と正論を淡々と述べるのが正解です。国際社会(中国・北朝鮮を除く)が日本と韓国のいずれに味方をするかは、自明の理と言えるでしょう。

新宿会計士:

View Comments (66)

  • 冷静沈着なP-1クルーの対応に感銘を受けましたが、一方、クルーの練度に疑問があります。

    軍事オタク的なコメントで恐縮ですが、韓国の広開土大王級駆逐艦には対空用兵器として、射程2キロ以内の近接ゴールキーパー機関砲と射程10カイリ程度のRIM-7ミサイルを垂直発射管に装備しています。

    従って、2キロ以上離れた航空機に対して火器制御レーダーをさせる場合、当然機関砲は用いないので、その砲身の向きをチェックしても無意味です。P-1のクルーは砲身の向きだけを気にしているようなのが気掛かりです。 機関砲弾とレーダー誘導ミサイルとは回避対応方法がまるで違いますし、この近距離なら正しい判断す時間は10秒以下です。

    機関砲の砲身の向きばかり気にしていたら、垂直発射管を使ったマッハ2.3の対空ミサイルの予想外の発射に咄嗟に対応出来たか疑問です。

    • あの距離でVLSの発射炎は見逃しようもないので、威嚇射撃なら単装砲を気にするのが当然ではないでしょうか。
      また、あの距離でP-1がシースパローへの回避機動が実際にできるかどうかなんて、勝率のかなり低い賭ですので気にするだけ無駄というものでしょう。韓国軍お得意の標的外しに期待するしかありません。
      それだけの覚悟は持って任務に当たられていると思います。

      • 鋭い考察が入った返信を有難う御座います。

        小生も5キロ程度の距離からシースパロー・ミサイルで攻撃されたら、チャフ自動散布装置・レーター妨害装置が稼働しなければ生存の確率は高くないと思いますし、逆に最新鋭のP1だからこそ、レーダーをロックオンされた時点でそれらの対ミサイル装置が自動的に連動するのかも知れないと気が付きました。 

        機関砲の威嚇射撃だけを懸念した沈着冷静なクルーの対応を見ると最新鋭哨戒機P1の対・旧式スパロー・ミサイル防御装備は万全なのかも知れません。

        ただし、対韓国軍用の自衛隊の内部「Rules of Engagement]は北朝鮮並みの「想定された敵国用」を用いるべき時が来てしまったのではと懸念しています。

        • 話は変わりますが、この件の成り行き次第では日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を終わらせる事を視野にいれて欲しいです。

        • 現代艦の防空システムに少し誤解があるようですので、

          まず広域警戒用のレーダーがあります。
          KDX-1は旧式の機械走査式のものです。防衛省の中の人が一生懸命作ったポンチ絵の左側のやつです。
          これに田母神氏が勘違いしたフェーズドアレイ方式のレーダー、SPY系列やAPARなど、を採用して、早期警戒機や他艦との情報をやりとりして、脅威評価や兵装のキューイングの自動化を行える様にしたのがいわゆるイージスシステムです。
          まず艦隊防衛の主役は中距離対空ミサイルです。西側ではスタンダードミサイルいわゆるSM-1,2です。
          数十~100kmの範囲を受け持ちます。
          KDX-1は前イージス艦なので、これは搭載していません。
          その次に短射程のシースパロー、ESSMなどが防衛を担います。
          次に、あるいはコストなどの要因によって単装砲(西側では、ほぼオットーメララ127mm)が選択されます。
          亜音速の哨戒機など簡単に落とせます(スペック上は・・ですが的を外すことでは定評のある韓国軍)。
          これらの近距離兵器のために三次元情報を取得し、諸元入力するために火器管制レーダー(パラボラアンテナ式・自衛隊のポンチ絵の右側)が使われます。
          最後の対空防衛手段には、多砲身砲のCIWS、回転式発射台に入ってすぐ発射できるRAMといった兵器が搭載されています。
          CIWSはKDX-1の場合はA-10にも載ってるアベンジャーイを採用したもので、艦の他のシステムが被害を受けていても動作するように独立したレーダーが一体化した構造を持っています。
          ゴールキーパーCIWSのレーダーはI&Kバンドですが、おそらくあの出力からすると、そっちではなくて、STIRのものと瞬時に判断したのでしょう。
          また向かってこない相手にCIWSを使うというのも通常あり得ない兵器選択なので、単装砲の動きを気にしたのでしょう。
          あと、ミサイルは赤外線誘導もあるので、ロックオン警報であるRWRとは別にミサイル接近警報MWSが通常搭載されています。これらのセンサーの情報を統合して、自動的に防御行動が取られる様になっているそうです。日本製のAIなので「ロックオンまでは誤射かもしれない」と判断したのかもしれませんねw

        • りょうちん様、有意義な一般的な情報を有難う御座いました。

          この特定の件において、この特定の旧式韓国駆逐艦の対空兵装は近接防空機関砲(CIWS)と短・中距離シースパロー(RIM-7)対空ミサイルのみなので、威嚇射撃を想定しているにしても、駆逐艦の対地攻撃用の主砲の向きを懸念するのは「お門違い」であったと思います。

          軍艦の主砲で高速飛行中の航空機を威嚇射撃する事はあり得ないので。

          私は韓国軍艦の登録番号が判明した時点で「広開土大王」の全ての対空アセットの詳細と回避手順がオプションとして瞬時にP1の戦術司令官(米軍では機長さんとは限らない)に提供されなければならないと考えていたので、P1のクルーが主砲の向きだけに拘泥していたのに少なからずの違和感を覚えました。

        • いやだからOto Melara 127mm gunは対地攻撃にも使えますが基本対空砲なんですってば。
          VT信管付破砕弾頭で亜音速で飛行してくる脅威に対応可能なんですよ。
          ミサイルの前のレシプロ機時代の時代にはこのサイズの高角砲をハリネズミ状に搭載するのが防空艦の仕様だったんですよ。
          現在は三次元レーダーで諸元入力するので、1門で十分な信頼性を持っていると考えられています。
          1発外れても連射性能でカバーできるという性格もあります。
          なんといってもミサイルより圧倒的にコスパがいいのです。

        • りょうちん様有意義な情報を有難うご御座います。

          >いやだからOto Melara 127mm gunは対地攻撃にも使えますが基本対空砲なんですってば。

          これには同意出来ません。

          カタログ上のメーカーの宣伝文句を除外すれば、当該機関砲は主に対地・対艦艇に用いられ、対空機能は二義的なものです。

          不毛な水かけ論になることを避ける為に検証可能な一つの参考文献を挙げます。

          (参照:https://www.pressreader.com/india/sps-navalforces/20150910/281492160142477)

          「The Oto Melara 127/64 lightweight Vulcano constitutes the large calibre 127/64 lW Gun assembly, the automated ammunition handling system, the naval Fire control support, and the Vulcano family of ammunition. It is a medium calibre naval gun meant for surface fire and naval gunfire support as its main role and anti-aircraft fire as its secondary role. 」

          さらに、この「対空機能」は「高速接近してくる航空機やミサイルに対して弾幕を張って近接距離で応戦する」事態で有効であるとされていますが、このP1・火器レーダー照射事件の場合のように5000メートル以上の距離で離隔中の航空機に対しての命中率は「何千発を撃ったら一発当たるかも知れない」と言うレベルです。 命中率は距離の3乗に反比例して激減するのでね。

          (参照:http://www.analysis.williamdoneil.com/Gun%20Systems%20for%20Air%20Defense%20-%20O'Neil%201971.pdf)

          そしてこの類の主砲が対空兵器として向いていない決定的な理由があります。

          それは、多くの艦艇には主砲が一カ所にしか搭載されていないので、死角が大きくて、例えば敵性航空機やミサイルが艦橋に隠れてしまう船尾方向からやって来れば全く役立たずになるからです。

          因みに、米国海軍の哨戒機P3のマニュアルにもこの事は明記されています。

          だから、当該のP1クルーが火器制御レーダーの照射をうけて離隔した時点では、幸い主砲の死角となる駆逐艦の船尾方向に飛行していたので最良の飛行経路は浅い左旋回の筈でしたが、逆に、態々右旋回して主砲の有効射撃範囲に留まった事、そしてその上で主砲の向きを心配していたと言うのは残念な対応策で、小生にとっては主に飛行機の操縦に専念する機長とは別の戦闘ユニットとしての「戦術指揮官」の不在に懸念を覚えた訳です。

        • あけましておめでとうごさいます。

          >カタログ上のメーカーの宣伝文句を除外すれば、当該機関砲は主に対地・対艦艇に用いられ、対空機能は二義的なものです。

          対地・対空・対艦いずれにおいても現代の艦船ではミサイルが射程・命中率の点で主役であり、砲熕兵器自体が二次的な使い勝手で生き残っているカテゴリーであることには異論はありませんが、現代艦の単装連射砲の出自が対空高角砲であり、未だにハードキル用のキルチェーンの中にも入っているのも確かです。

          >このP1・火器レーダー照射事件の場合のように5000メートル以上の距離で離隔中の航空機に対しての命中率は「何千発を撃ったら一発当たるかも知れない」と言うレベルです。

          これは言い過ぎです。
          VT信管の爆裂弾の信管作動内の有効殺傷範囲の至近弾を66発の散布界内に捉えればいいだけの話で
          同じレベルのカテゴリのMk 42 5インチ砲で「中高度・中速直進目標に対する対空有効射程が約5,000ヤード (4,600 m)、発射弾数20発時の有効弾確率が約5%」だそうです。
          当てるという点では、ゴールキーパーの弾道特性も同じようなものですが、こちらは当たったら確実に破壊できるタングステン弾・もっと近くで狙う・とにかくたくさんばらまくという手段で迎撃確率を上げていますが、だいたいゴールキーパーなんて名前からして外れるように祈れ的な・・・。
          そもそも当てる気がなかったという点も考慮すべきです。確実に殺る気だったらシースパローを発射しています。
          威嚇射撃かどうかを気にしたというより、RWRがFCレーダーを感知・STIRが追従したのを目視した段階で、FCS全体が起動して諸元入力しているかどうかを判断したのだと思います。起動していたら単装砲がこっちみんな状態になります。

          >それは、多くの艦艇には主砲が一カ所にしか搭載されていないので、死角が大きくて、例えば敵性航空機やミサイルが艦橋に隠れてしまう船尾方向からやって来れば全く役立たずになるからです。
          >因みに、米国海軍の哨戒機P3のマニュアルにもこの事は明記されています。

          それはあくまで対艦ミサイルを抱いて、確実に殺る気のときの「殺しのマニュアル」です。
          今回のシナリオは、言ってみればハリウッド映画で、追い詰められた犯人が銃を片手にその場にいた一般市民に突きつけて、脅している状況です。主人公がガンベルトを外して「オーケイ、なにをそんないきり立ってんだい・・・落ち着けよ」と近づくような絵です。
          こちらが対艦ミサイルを搭載しているかどうかなど韓国軍には知るよしもないのですから、戦闘機動と思われる行為を避けて相手の攻撃が有効な方位からアプローチしたのでしょう。
          映画的には犯人が人質から照準を外して主人公に銃を向けたら、ヒップホルダーに隠した銃の早撃ちで応戦するか、待機している狙撃犯が射殺します。
          この場合、P-1が撃墜されたら、能登沖ですからF-2大番長が大挙してやってくると信じたいところです。

          >小生にとっては主に飛行機の操縦に専念する機長とは別の戦闘ユニットとしての「戦術指揮官」の不在に懸念を覚えた訳です。

          P-3C/P-1の職制は米海軍準拠でTACCOはいますよ。
          実戦経験不足というのはたとえ米軍ですら免れないのが現代です。訓練不足というのは海自に関してはないでしょう。

        • 書いてから、やっぱり失礼だと思いましたので撤回します。

          >実戦経験不足

          北朝鮮の漁船を装った不審船が、対空機関砲を積んでいたり、工作員がMANPADSを装備している現実の中で、監視任務をずっと続けている海自隊員は全自衛隊の中でも「実戦」経験豊富だと思います。

        • >対地・対空・対艦いずれにおいても現代の艦船ではミサイルが射程・
          >命中率の点で主役であり、砲熕兵器自体が二次的な使い勝手で生き
          >残っているカテゴリーであることには異論はありませんが、現代艦の
          >単装連射砲の出自が対空高角砲であり、未だにハードキル用のキル
          >チェーンの中にも入って
          >いるのも確かです。

          この単装砲のメーカーさん自身のウェブサイトに「対空性能は二義的なものである」と明記されているのでその趣旨の範囲で同意します。

          (www. leonardocompany .com/en/-/127-64-lw)

          『The 127/64 LW - VULCANO is a state of art medium caliber gun suitable for installation on large and medium size ships and intended for surface fire and naval gunfire support as main role and anti-aircraft fire as secondary role. 』

        • 》このP1・火器レーダー照射事件の場合のように5000メートル以上の距離で
          》離隔中の航空機に対しての命中率は「何千発を撃ったら一発当たるかも
          》知れない」と言うレベルです。

          >これは言い過ぎです。
          >VT信管の爆裂弾の信管作動内の有効殺傷範囲の至近弾を66発の散布界内に
          >捉えればいいだけの話で同じレベルのカテゴリのMk 42 5インチ砲で「中
          >度・中速直進目標に対する
          >対空有効射程が約5,000ヤード (4,600 m)、発射弾数20発時の有効弾確率が
          >約5%」だそうです。

          現代の砲弾でしたらVT(variable timing)信管ではなくて目標物体に反射した電磁波を用いた
          PF(proximity fuse)信管であり、P1哨戒機の自動電子戦防御機能がボーイングP8機と同等である
          としたら、ジャミングの対象になり、かなりの確率で無効化が可能です。

          『4600の射程で「中高度・中速直進目標」つまり、「予想された飛行経路を直進する馬鹿正直なターゲット」に対する20発の「有効弾確率」が5%なら、400発撃てば1発は何らかのダメージを与えられるだろう』ですね。 

          射程5000メートルでは砲弾は3秒程度でレーダー情報から「3秒前に予想された目標の居るはずの位置」に到達しますが、P1は馬鹿正直に真っ直ぐ飛ぶ義理がある「理想的な直進目標」では無く回避飛行が可能なので着弾率は実質的にゼロでしょう。

        • 詳しい説明については少々古いですが、米海軍海軍研究所ジャーナル掲載の論文
          『Gun Systems? For Air Defense? William D. O'Neil』
          がウェブで閲覧可能で、着弾率の話題は51ページからです。

          小生の見地では米軍のように作戦行動全般を指揮する「戦術指揮官」の権限を飛行機の操縦のみを担当する機長の権限と切り離す必要があるのではと思っています。

          • BlobFish 様

            いつもコメントありがとうございます。

            ところで、当ウェブサイトのスパム判定ソフトウェアの誤作動により、せっかく頂いていたコメントが「スパム」に振り分けられてしまっていました。さぞやストレスを感じられたことと思います。本当に申し訳ございませんでした。

            このスパム判定ソフトの誤作動は、ランダムにさまざまなコメント主様に対して発生しており、情けないことに、これといった対処法がないのが実情です。

            できるだけ頻繁に周回し、スパム判定されたコメントについては手動でスパム解除をするという対応をしたいと思います。

            どうか引続き当ウェブサイトのご愛読と、お気軽なコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

        • サイト主様、丁寧なコメントをどうも有難う御座いました!

          小生は複数のサイトでの投稿反映の不具合の経験がありますが、新宿会計士様のサイトは文字数や禁じワード等の制約が少なくて快適です。

          200文字以上のコメントを投稿する時は必ず外部にセーブして置くので、今回は大きな問題はありませんでしたが、コメントのどの部分に不都合が在ったか不明でしたので、URLに手を加えたり、言い回しを変えたり、他サイトの宣伝と間違えられそうな文節を削除し、かつ、コメントを3分割して見ました。

          このサイトはサイト主様の考証のレベルが高いだけでなく、りょうちん様をはじめとするレベルの高い投稿者の皆様がいらっしゃるので、考えされられる事も学ぶ事も多く貴重な意見交換の場です。

          今年も益々のご繁栄を祈ります。

        • BlobFishさんの軍事知識は妙に詳しいのもあれば理解不能なことも多く正直戸惑っています。
          まあヲタ話は楽しいのでいいのですがw

          >The 127/64 LW – VULCANO is a state of art medium caliber gun suitable for installation on large and medium size ships and intended for surface fire and naval gunfire support as main role and anti-aircraft fire as secondary role.

          そもそもVULCANOがなんで開発されたのかその背景を理解していたらこれは引用しないでしょう?
          127/54では存在しない”anti-aircraft fire as secondary role”という記述が加えられた理由を考えてみてください。
          127/54では単にdual porpose(おそらく水上目標と対空)と書いてあるだけです。

          弾種ですが
          ttp://www.navweaps.com/Weapons/WNIT_5-54_LW.php
          Mark 80 HE-PD 2: 67.6 lbs. (30.7 kg)
          Mark 91 Illum-MT 2: 63.9 lbs. (29.0 kg)
          Mark 116 HE-VT 2: 69.7 lbs. (31.6 kg)
          Mark 127 HE-CVT 2: 68.6 lbs. (31.1 kg)
          Mark 156 HE-IR 2: 69.0 lbs. (31.3 kg)

          >現代の砲弾でしたらVT(variable timing)信管ではなくて目標物体に反射した電磁波を用いた
          >PF(proximity fuse)信管であり、P1哨戒機の自動電子戦防御機能がボーイングP8機と同等である
          >としたら、ジャミングの対象になり、かなりの確率で無効化が可能です。

          第二次世界大戦時代の真空管から半導体には進化しましたが、AA gunの弾薬の近接信管は「目標物体に反射した電磁波を用いたVT信管」であり続けていると思っていたのですが私の知らない方式の対空砲の近接信管があるのでしょうか?
          また軍用機の対空兵器に対するcountermeasureは、軍事機密で公開情報が少なくよく知らないです。
          (P-1にはHLQ-9というAI付きのAPSが付いているとだけ公表されていて、実際にどんな物かは防機の壁に包まれています)
          誘導ミサイルに対するソフトキルは、チャフ・フレアなど容易に想像が付きますが、AA gunに対するソフトキルが存在するという情報はどんなものがあるのでしょうか。
          精密誘導電波への妨害は可能なのかもしれませんが、ただ単に反射するかどうかの単純な作動原理のVHF波を妨害するなんて一時期流布したロシアのアクティブステルス並みの技術に聞こえます。
          そもそもAA gunに対策など、気にするだけ無駄という思想なんだと思っていましたが。
          動いてるときなら機動性でかわした方がいいし、敵に向かって漢ヘッドオンするときは被弾上等のコンセプトで実際、A-10やSu-25などCASを行う機体は最初から対空砲に耐える設計をされていますし。

          あと「Gun Systems? For Air Defense?」は通読しましたが、さすがに古すぎですね。
          砲や弾薬そのものは当時と大して進歩はしていないですが、

          ”The Vega-Castor is a GFCS recently developed by Thompson-CSF in Bagneux, France.
          Its Triton surveillance radar is stabilized in roll only and can detect small attack aircraft at 50,000-yard ranges.
          VegaPollux, a version with a less sophisticated tracking radar, is also available. Analog computation is used."

          には流石にずっこけましたよ。アナログコンピューターって・・・。
          レーダーのアナログ部分はコンバットプルーフされたアンテナが使われ続けていますが、その信号を処理するコンピューターは常にアップデートされています。KDX-1のSTIR-180も最新鋭というわけではありませんが流石に70年代のGFCSよりは数十倍の情報処理能力を持っています。威力には進歩は無くても移動目標の命中率には進歩があったと考えるのが妥当です。
          撃墜王がやっていた名人芸の偏差射撃を組み込んだプログラムになっていると思われます。
          航空力学で飛ぶ物体はSFの様に乱数加速できるわけではありません。メーカーが精度の上昇した小口径の76で超音速ミサイルへの対応を宣伝したのはそれなりに自信があるのだと思います。
          論文の命中率のモデルは余りにも想定が異なるので参考にならないと思います。
          これを採用するなら、私が書いた、「Mk 42 5インチ砲でMk.68 砲射撃指揮装置と組み合わせた場合、中高度・中速直進目標に対する対空有効射程が約5,000ヤード (4,600 m)、発射弾数20発時の有効弾確率が約5%」というのは
          ttps://ci.nii.ac.jp/naid/40020655404
          この寄稿文の孫引きなんですが、これを採用したくない合理的な理由はあるのでしょうか。
          また「Gun Systems? For Air Defense?」の結びでも、

          "But every ship exposed to attack from the air should have an adequate gun system as a means of dealing with low-altitude threats which the combat air patrol is not able, or not available to intercept. "

          という意見であり、今回は使われなかったものの、彼らにしてはうざったい哨戒機を「追っ払う」にはおそらく最も一番良い武器であったはずです。まあ実際当てたら困ると言う意味でも。

          そもそも、単装砲の指向を確認したのは脅威評価だとしても意味合いが違うのでは?というのが前のコメントの主題だったのですけどね。
          あとなぜ海自のTACCOの存在も、あくまで無視されるのでしょうか?

        • りょうちん様、

          総論・結論を先に言います。 以下はWikipediaからの抜粋です:

          ⦅戦後、結成された海上自衛隊の護衛艦では、砲熕兵器として自律型の対空機関砲(CIWS)、主砲として5インチクラスの単装砲が採用されているが、対空戦闘では攻撃に艦対空ミサイル、近接防御にCIWSが使用され、主砲は水上目標用である。》

          と言う訳でここで締めても良いのですが、続けます。

          さて、各論です。

          >>The 127/64 LW – VULCANO is a state of art medium caliber gun suitable for
          >>installation on large and medium size ships and intended for surface fire and
          >>naval gunfire support as main role and anti-aircraft fire as secondary role.
          >そもそもVULCANOがなんで開発されたのかその背景を理解していたらこれは引用
          >しないでしょう?
          >127/54では存在しない”anti-aircraft fire as secondary role”という記述が加えられた
          >理由を考えてみてください。

          はっ?
          これは、Oto Melara 127mm 単装砲のメーカーさん自体の最新のカタログからの引用で「全性能が改良された現在バージョンでさえも単装砲の主目的は対空射撃ではない」という事なのですが?
          ご存知のように「VULCANO」と言うのは新型で性能が改善された誘導可能な対地・対空砲弾シリーズとそれを制御する電子装置の総合システムで、単装砲の本体自体とは機械的・物理的には独立した展開です。
          したがって、新型の「VULCANO」砲弾シリーズは最新型の127/64砲でも旧型の韓国海軍の127/54C砲でも(後付けで電子制御装置を追加すれば)使用可能です。 
          ですので、韓国海軍の旧式127/54C砲と新型の127/64LW砲の「機械としての違い」は小型軽量化と装弾機構改良とそれに伴う信頼性の改善・保守費用の低減・連射速度の向上です。
          「システムとしての違い」は新型の誘導可能な新式砲弾の為の電子制御装置の追加・更新のみです。
          という事で、「速射性能が向上し対地・対空性能が改良された新型の単装砲の主目的は対地であり、対空性能は二義的である」とメーカーさん自体が主張するなら、それによって置き換えられた旧式の対空性能はそれ以上では無いと考えるのが妥当でしょう。
          それでもりょうちん様が「メーカーさんの言い分は絶対に間違っている。単装砲は対地よりも対空兵器として使われるべきだ」とおっしゃるのなら、小生はあえて反論しません。
          下記のメーカーさん自体の記述の参照して下さい:
          ww w. leonardocompany. c om/en/-/vulcano-127mm
          _______________________
          “VULCANO” is a family of unguided (BER) and guided (GLR) ammunition for the 76mm, 127mm naval guns and 155mm land artillery systems.
          VULCANO 127mm ammunition is conceived to give the 127/54 C and the 127/64 LW Naval Guns the capability to meet any present and future requirement for Precision Naval Fire Support and Long Range engagement of Surface Targets.
          VULCANO 127mm BER maintains the anti-air role as well.
          VULCANO 127mm rounds capitalize on new and emerging technology based upon a fin stabilized airframe with canard control for terminal guidance; mechanical interfaces are the same as standard 127mm ammunition.
          VULCANO 127mm available rounds are:
          Ballistic Extended Range (BER) unguided multirole ammunition with multi function programmable fuze;
          Guided Long Range (GLR)ammunition with IR sensor for anti-ship role;
          Guided Long Range (GLR)ammunition with IMU+GPS autonomous guidance for precise NFS actions (a Semi Active Laser sensor can be fitted as option).
          VULCANO 127mm BER maintains the anti-air role as well.
          VULCANO 127mm rounds capitalize on new and emerging technology based upon a fin stabilized airframe with canard control for terminal guidance; mechanical interfaces are the same as standard 127mm ammunition.
          _______________________
          近接信管について。
          >第二次世界大戦時代の真空管から半導体には進化しましたが、AA gunの
          >弾薬の近接信管は>「目標物体に反射した電磁波を用いたVT信管」であり
          >続けていると思っていたのですが私の知らない方式の対空砲の近接信管
          >があるのでしょうか?
          先ず、りょうちん様の用語について一言。
          現在の米国の業界内での用語では、VT(Variable Time)信管は「時限装置の付いた信管」であり近接(Proximity)信管とは別物で、この用語が使用される頻度は高くありません。 榴散弾を塹壕の上で炸裂させる為のVD(Varialbe Delay)信管と紛らわしいのでね。
          2000年代迄の近接信管の情報については、少なくとも個別の回路図、使用されている周波数、信号暗号化のアルゴリズムを除く技術的な概要は、米国のInstitute for Advanced Strategic and Political Studies (IASPS)やLibrary of Congressで閲覧が可能です。 時々国際的な技術ジャーナルに種々の信管技術開発の問題点を指摘した論文が掲載される事さえあります。
          概要を総括すると、近接信管には以下の4世代があります:
          第一世代: CW/Pulsed Dopper : VHF領域固定周波数 : 発射後2~3秒で発効
          第二世代: FMCW/Dopper : UHF領域連続周期性信号 : 発射後2~4秒で発効
          第三世代: FMCW/Dopper+DSP : UHF領域非連続悲愁規制信号をDSP数値化処理
          第四世代: 第三世代+レーザー光学処理
          結論を言うと最新鋭のECM防御システムでは第二世代までなら効果的に対応可能だと言われています。
          限られた大きさと価格の砲弾にどのような高感度センサーと高度な高速演算装置をつけてもセンサー自体を飽和してしまえる出力がある高性能ECM装置には太刀打ち出来ません。
          ___________________________________________________________________________

          駆逐艦の主砲を対空兵器と使用する時の問題点。

          1.多くの場合艦艇には前に主砲が一門だけで、艦橋などの構造物が邪魔をして
            艦尾方向からの脅威には対応出来ない。
            標準的な駆逐艦ではこの文字通りの致命的な「死角」が30度から60度あると
            言われています。

          2.一分間に40発程度の速射性能では回避行動をする脅威に対して有効な
            弾幕を張れない。

          3.砲弾の初速が800m/s程度なので、5000メートルの射程では発射してから
            ターゲットの位置に砲弾が到達するのに6秒程度かかってしまう。 
            回避行動をするターゲットの位置を6秒前に正確に予測するのは実質的に
            無理です。

          りょうちん様が繰り返して引用される件:

          >「Mk 42 5インチ砲でMk.68 砲射撃指揮装置と組み合わせた場合、
          >中高度・中速直進目標に対する対空有効射程が約5,000ヤード
          >(4,600 m)、発射弾数20発時の有効弾確率が約5%」

          今回のP1哨戒機が火器制御レーダー照射を受けた件ではP1は5000mの距離を飛行していて、既にこの対空有効射程外ですよ?

          それは置いておくとして、有効着弾率についてですが、これは文字通り「4600m以内の距離を中速で直進する目標」、つまり発射した砲弾がターゲットに届くであろう6秒後の位置を完全に把握できる馬鹿正直なターゲットに対しては「20発撃てば5パーセントの確率で相手に何等かのダメージを与えられるだろう」という事で、回避行動をとれるターゲットに対しては当然の事ながら着弾率は激減します。

          前にも指摘させて頂いた通り、りょうちん様の着弾率に対する引用された件に必須な前提(対空射撃時の射程と直進のみが可能なターゲット)はこの件には該当しません。

          さて、P1の機長の判断についてですが、せっかく韓国駆逐艦の左舷を艦尾の方向に飛行していて、浅い左旋回をすれば、あと数秒で主砲の死角に入れたのに、逆に右旋回をして主砲の有効射撃範囲内に残ってしまったのは主砲による威嚇射撃を懸念した判断としては最良のものではなかったと思います。

          対空ミサイルの脅威に対しては正しい判断でしたが。

          小生の言いたいのは、高性能な航空機を1000フィート以下の高度で煩雑な自衛隊の内規や国際法規を守りつつ、哨戒飛行の手動操縦するのはそれ自体がかなりのワークロードなので、それに加えて潜在的に遭遇するかも知れない敵艦船すべての対空兵器の性能とその制約を即座に機長さんの頭に詰め込むのは無理で、機長さんや副操縦士さんに状況に応じた迅速で最適な対応策を命令出来る「戦術司令官」が必要ではないかと考えています。

        • りょうちん様、
          総論・結論を先に言います。 以下はWikipediaからの抜粋です:
          ⦅戦後、結成された海上自衛隊の護衛艦では、砲熕兵器として自律型の対空機関砲(CIWS)、主砲として5インチクラスの単装砲が採用されているが、対空戦闘では攻撃に艦対空ミサイル、近接防御にCIWSが使用され、主砲は水上目標用である。》
          と言う訳でここで締めても良いのですが、続けます。
          さて、各論です。
          >>The 127/64 LW – VULCANO is a state of art medium caliber gun suitable for
          >>installation on large and medium size ships and intended for surface fire and
          >>naval gunfire support as main role and anti-aircraft fire as secondary role.
          >そもそもVULCANOがなんで開発されたのかその背景を理解していたらこれは引用
          >しないでしょう?
          >127/54では存在しない”anti-aircraft fire as secondary role”という記述が加えられた
          >理由を考えてみてください。

          はっ?
          これは、Oto Melara 127mm 単装砲のメーカーさん自体の最新のカタログからの引用で「全性能が改良された現在バージョンでさえも単装砲の主目的は対空射撃ではない」という事なのですが?
          ご存知のように「VULCANO」と言うのは新型で性能が改善された誘導可能な対地・対空砲弾シリーズとそれを制御する電子装置の総合システムで、単装砲の本体自体とは機械的・物理的には独立した展開です。
          したがって、新型の「VULCANO」砲弾シリーズは最新型の127/64砲でも旧型の韓国海軍の127/54C砲でも(後付けで電子制御装置を追加すれば)使用可能です。 
          ですので、韓国海軍の旧式127/54C砲と新型の127/64LW砲の「機械としての違い」は小型軽量化と装弾機構改良とそれに伴う信頼性の改善・保守費用の低減・連射速度の向上です。
          「システムとしての違い」は新型の誘導可能な新式砲弾の為の電子制御装置の追加・更新のみです。
          という事で、「速射性能が向上し対地・対空性能が改良された新型の単装砲の主目的は対地であり、対空性能は二義的である」とメーカーさん自体が主張するなら、それによって置き換えられた旧式の対空性能はそれ以上では無いと考えるのが妥当でしょう。
          それでもりょうちん様が「メーカーさんの言い分は絶対に間違っている。単装砲は対地よりも対空兵器として使われるべきだ」とおっしゃるのなら、小生はあえて反論しません。
          下記のメーカーさん自体の記述の参照して下さい:
          ww w. leonardocompany. com/en/-/vulcano-127mm
          _______________________
          “VULCANO” is a family of unguided (BER) and guided (GLR) ammunition for the 76mm, 127mm naval guns and 155mm land artillery systems.
          VULCANO 127mm ammunition is conceived to give the 127/54 C and the 127/64 LW Naval Guns the capability to meet any present and future requirement for Precision Naval Fire Support and Long Range engagement of Surface Targets.
          VULCANO 127mm BER maintains the anti-air role as well.
          VULCANO 127mm rounds capitalize on new and emerging technology based upon a fin stabilized airframe with canard control for terminal guidance; mechanical interfaces are the same as standard 127mm ammunition.
          VULCANO 127mm available rounds are:
          Ballistic Extended Range (BER) unguided multirole ammunition with multi function programmable fuze;
          Guided Long Range (GLR)ammunition with IR sensor for anti-ship role;
          Guided Long Range (GLR)ammunition with IMU+GPS autonomous guidance for precise NFS actions (a Semi Active Laser sensor can be fitted as option).
          VULCANO 127mm BER maintains the anti-air role as well.
          VULCANO 127mm rounds capitalize on new and emerging technology based upon a fin stabilized airframe with canard control for terminal guidance; mechanical interfaces are the same as standard 127mm ammunition.
          _______________________
          近接信管について。
          >第二次世界大戦時代の真空管から半導体には進化しましたが、AA gunの
          >弾薬の近接信管は>「目標物体に反射した電磁波を用いたVT信管」であり
          >続けていると思っていたのですが私の知らない方式の対空砲の近接信管
          >があるのでしょうか?
          先ず、りょうちん様の用語について一言。
          現在の米国の業界内での用語では、VT(Variable Time)信管は「時限装置の付いた信管」であり近接(Proximity)信管とは別物で、この用語が使用される頻度は高くありません。 榴散弾を塹壕の上で炸裂させる為のVD(Varialbe Delay)信管と紛らわしいのでね。
          2000年代迄の近接信管の情報については、少なくとも個別の回路図、使用されている周波数、信号暗号化のアルゴリズムを除く技術的な概要は、米国のInstitute for Advanced Strategic and Political Studies (IASPS)やLibrary of Congressで閲覧が可能です。 時々国際的な技術ジャーナルに種々の信管技術開発の問題点を指摘した論文が掲載される事さえあります。
          概要を総括すると、近接信管には以下の4世代があります:
          第一世代: CW/Pulsed Dopper : VHF領域固定周波数 : 発射後2~3秒で発効
          第二世代: FMCW/Dopper : UHF領域連続周期性信号 : 発射後2~4秒で発効
          第三世代: FMCW/Dopper+DSP : UHF領域非連続悲愁規制信号をDSP数値化処理
          第四世代: 第三世代+レーザー光学処理
          結論を言うと最新鋭のECM防御システムでは第二世代までなら効果的に対応可能だと言われています。
          限られた大きさと価格の砲弾にどのような高感度センサーと高度な高速演算装置をつけてもセンサー自体を飽和してしまえる出力がある高性能ECM装置には太刀打ち出来ません。
          ___________________________________________________________________________

          駆逐艦の主砲を対空兵器と使用する時の問題点。
          1.多くの場合艦艇には前に主砲が一門だけで、艦橋などの構造物が邪魔をして
            艦尾方向からの脅威には対応出来ない。
            標準的な駆逐艦ではこの文字通りの致命的な「死角」が30度から60度あると
            言われています。
          2.一分間に40発程度の速射性能では回避行動をする脅威に対して有効な
            弾幕を張れない。
          3.砲弾の初速が800m/s程度なので、5000メートルの射程では発射してから
            ターゲットの位置に砲弾が到達するのに6秒程度かかってしまう。 
            回避行動をするターゲットの位置を6秒前に正確に予測するのは実質的に
            無理です。

          りょうちん様が繰り返して引用される件:

          >「Mk 42 5インチ砲でMk.68 砲射撃指揮装置と組み合わせた場合、
          >中高度・中速直進目標に対する対空有効射程が約5,000ヤード
          >(4,600 m)、発射弾数20発時の有効弾確率が約5%」
          今回のP1哨戒機が火器制御レーダー照射を受けた件ではP1は5000mの距離を飛行していて、既にこの対空有効射程外ですよ?
          それは置いておくとして、有効着弾率についてですが、これは文字通り「4600m以内の距離を中速で直進する目標」、つまり発射した砲弾がターゲットに届くであろう6秒後の位置を完全に把握できる馬鹿正直なターゲットに対しては「20発撃てば5パーセントの確率で相手に何等かのダメージを与えられるだろう」という事で、回避行動をとれるターゲットに対しては当然の事ながら着弾率は激減します。
          前にも指摘させて頂いた通り、りょうちん様の着弾率に対する引用された件に必須な前提(対空射撃時の射程と直進のみが可能なターゲット)はこの件には該当しません。
          さて、P1の機長の判断についてですが、せっかく韓国駆逐艦の左舷を艦尾の方向に飛行していて、浅い左旋回をすれば、あと数秒で主砲の死角に入れたのに、逆に右旋回をして主砲の有効射撃範囲内に残ってしまったのは主砲による威嚇射撃を懸念した判断としては最良のものではなかったと思います。
          対空ミサイルの脅威に対しては正しい判断でしたが。
          小生の言いたいのは、高性能な航空機を1000フィート以下の高度で国際法規を守りつつ、哨戒飛行の手動操縦するのはそれ自体がかなりのワークロードなので、それに加えて潜在的に遭遇するかも知れない敵艦船すべての対空兵器の性能とその制約を即座に機長さんの頭に詰め込むのは無理で、機長さんや副操縦士さんに状況に応じた迅速で最適な対応策を命令出来る「戦術司令官」が必要ではないかと考えています。

          ===============
          りょうちん様、

          総論・結論を先に言います。 以下はWikipediaからの抜粋です:

          ⦅戦後、結成された海上自衛隊の護衛艦では、砲熕兵器として自律型の対空機関砲(CIWS)、主砲として5インチクラスの単装砲が採用されているが、対空戦闘では攻撃に艦対空ミサイル、近接防御にCIWSが使用され、主砲は水上目標用である。》

          と言う訳でここで締めても良いのですが、続けます。

          さて、各論です。

          >>The 127/64 LW – VULCANO is a state of art medium caliber gun suitable for
          >>installation on large and medium size ships and intended for surface fire and
          >>naval gunfire support as main role and anti-aircraft fire as secondary role.
          >そもそもVULCANOがなんで開発されたのかその背景を理解していたらこれは引用
          >しないでしょう?
          >127/54では存在しない”anti-aircraft fire as secondary role”という記述が加えられた
          >理由を考えてみてください。

          はっ?
          これは、Oto Melara 127mm 単装砲のメーカーさん自体の最新のカタログからの引用で「全性能が改良された現在バージョンでさえも単装砲の主目的は対空射撃ではない」という事なのですが?
          ご存知のように「VULCANO」と言うのは新型で性能が改善された誘導可能な対地・対空砲弾シリーズとそれを制御する電子装置の総合システムで、単装砲の本体自体とは機械的・物理的には独立した展開です。

          したがって、新型の「VULCANO」砲弾シリーズは最新型の127/64砲でも旧型の韓国海軍の127/54C砲でも(後付けで電子制御装置を追加すれば)使用可能です。 

          ですので、韓国海軍の旧式127/54C砲と新型の127/64LW砲の「機械としての違い」は小型軽量化と装弾機構改良とそれに伴う信頼性の改善・保守費用の低減・連射速度の向上です。
          「システムとしての違い」は新型の誘導可能な新式砲弾の為の電子制御装置の追加・更新のみです。
          という事で、「速射性能が向上し対地・対空性能が改良された新型の単装砲の主目的は対地であり、対空性能は二義的である」とメーカーさん自体が主張するなら、それによって置き換えられた旧式の対空性能はそれ以上では無いと考えるのが妥当でしょう。

          それでもりょうちん様が「メーカーさんの言い分は絶対に間違っている。単装砲は対地よりも対空兵器として使われるべきだ」とおっしゃるのなら、小生はあえて反論しません。

          • 匿名のコメント主様

            コメント大変ありがとうございます。
            BlobFish様のコメントで似たような文章が出てくる理由は、当ウェブサイトのスパム判定プラグインの誤作動によるものであり、当ウェブサイト側の責任です。
            ご迷惑をおかけして申し訳ございません。

            引き続きのご愛読とお気軽なコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

        • すんません。前の匿名は私です。お前が落ち着けってw

          「米軍では、最近はVT信管と言う用語は頻用されない」
          (個人的には”どの米軍”かが気になりますが)

          「イタリアOto Melara 127mm gunがVT信管の弾頭を使えるとパンフに載せている」とか
          「世界の軍事情報を載せているサイトで、砲の使用弾薬の解説にHE-CVTなどが使われている」

          は両立しますよ。実際に現代でも中身はほぼVT信管なわけで。
          VT信管以外のPF弾頭があるのかはたしかに無知でした。
          さて、
          >第四世代: 第三世代+レーザー光学処理
          これは知りませんでしたが、VHF/UHFの反射波を妨害するECM機器もあるのですか?
          主にミサイルの誘導電波(マイクロ波帯)の妨害に注力しているものだと思っていましたが。
          戦訓的には単純な古典的なチャフが有効なんだそうですが、MWSで射出を機械的に決められるミサイルと違ってAA gunの有効射程みたいな距離でレスポンスタイムがあるのかも興味のあるところです。
          ミサイル防護システムも、あの距離でRAMみたいなものを使われたら単装砲とレスポンスタイムは変わらない上に、シースパローでも回避は難しかったのではと思っています。
          またステルス機なら、そもそもAA gunが届く様な距離での戦闘自体が想定しにくいですが、もしかしたら命中率が下がるのかもしれません。
          P-1、P-8についても興味がわいたので、海外のサイトなども見る様になりました。
          偵察機なので電子情報収集の機能がスペースの許す限り満載されていることにはまったく疑問の余地がありませんが、P-8にECM能力があるというのは、どこ情報なんでしょうか。
          P-8にはAN/ALQ-240(V)1 Airborne Maritime Patrol Systems
          http://www.northropgrumman.com/Capabilities/P8ASensors/Pages/default.aspx
          が載っているという情報しかありませんでした。
          型番はF-15CDやF-35やEA-18Gに載ってる電子戦装備の系列なのですがECM機能があったら、高らかに宣伝するのがアメリカンなのに
          >Northrop Grumman's state-of-the-art Electronic Support Measures (ESM) system and Early Warning Self Protection (EWSP) are currently part of the U.S. Navy P-8A program.
          なんてわりと控えめな記述だけなんですよね。
          P-1と同じで、電子”警戒”装置と自動のチャフ・フレアくらいなんじゃないかという雰囲気なんですが。

          次にまだ単装砲の命中率に拘っていらっしゃるようですが、要は「まったく脅威を感じる必要が無い」と「まあ当たらない」との区別を。
          BlobFish様は前者を主張されるのですよね。後者は私も既に同意しています。
          私が挙げた「20発撃てば5パーセントの確率で相手に何等かのダメージを与えられるだろう」に例えば20発では無くて装弾されている66発ではどうかとか、最新バージョンのGFCSではどうかとか、目標が亜音速ならどうかとか、そうしたパラメータを無視して、なぜ一蹴されるのでしょうか。
          その上で、現代の艦船での単装砲の対空戦闘での役割は、近接してくる航空機へのハラスメントとか、超音速ミサイルの迎撃のキルチェーンの中でソシャゲのガチャでSSRを引くぐらいの期待値で撃ってみるくらいだというのは常識だと思っています。
          VULCANOの情報に関してはその通りですよ。
          別にちょっと長口径化したくらいで距離はともかく命中率にはほとんど影響しません。
          現代艦船の単装砲を、ステルス機の機関砲のような存在にしてしまわないために、GPS弾頭にしてタクティカルトマホークよりお得に使えますよと必死のアピール。
          性能は変わっていないのにしれっと、127/54では、dual purpose(前の記事スペルミス恥ずかしい・・)にしてたのに”anti-aircraft fire as secondary role”と言い放ってしまうメーカーに惻隠の情とか滑稽さを感じないかという話ですw。

          BlobFish様の軍事知識は確実に私より上で、最初の頃の態度は恥じ入るばかりですが、問題は知識よりロジックです。
          例を挙げると、命中率は距離の三乗に反比例するとかおっしゃっていましたよね。
          その参考文献に、
          http://www.analysis.williamdoneil.com/Gun%20Systems%20for%20Air%20Defense%20-%20O'Neil%201971.pdf
          を挙げられていましたが正月で暇なので精読もしてみました。
          また本文の記述から、"kill radius"、"mil"と標準偏差を使って撃った数で離散的・等比級数的に確率を出していて(おそらくhpなどその他のパラメーターも含んでいるのでしょうが詳細が述べられていません。うちの業界でなら査読者に突っ返されますな)、命中率三乗の反比例を支持するグラフの図形になっていません。
          主張の記述のreferenceの体を成していません。
          そもそもこの論文でのモデルは超音速のミサイルや、超音速でなんか攻撃を仕掛けてくる飛行機(今時カミカゼ?なんじゃそりゃ)ですよね。
          >If the aircraft approached at subsonic speed, the kill probability would be significantly higher.
          ともしっかり記述されています。いわゆるチェリーピッキングです。

          しかし、まあ、そんなことはさておき、私がいちばんBlobFish様の投稿に引っかかっているのは、何度も何度も書き込まれている、

          >態々右旋回して主砲の有効射撃範囲に留まった事、そしてその上で主砲の向きを心配していたと言うのは残念な対応策で、小生にとっては主に飛行機の操縦に専念する機長とは別の戦闘ユニットとしての「戦術指揮官」の不在に懸念を覚えた訳です。
          >小生の見地では米軍のように作戦行動全般を指揮する「戦術指揮官」の権限を飛行機の操縦のみを担当する機長の権限と切り離す必要があるのではと思っています。
          >機長さんや副操縦士さんに状況に応じた迅速で最適な対応策を命令出来る「戦術司令官」が必要ではないかと考えています。

          という記述に「海自のP-3C/P-1には戦術航空士(TACCO)はいますよ」を無視され続けることです。
          あのビデオで一番偉そうにしているのは、まちがいなくTACCOです。
          私の知る限り、戦術航空士(TACCO)の役割が海自と米軍で異なるという話は聞きません。
          もっとも機体規模や長時間任務での疲労対策なのか人件費の違いwなのか、P-8ではTACCOが二人乗っているそうです。
          その偵察のプロが、砲撃され撃墜されるリスクを汲んだ上で、偵察任務を続けた判断に文句を言うのは、軍オタの増上慢ではないかと思うのです。
          もしかしたら、これだけの知識をお持ちのBlobFish様は、ただの軍オタなんかでは無くて、現役か退役後の陸自の野戦特科あたりの中の人かもしれません。
          私もとある分野では専門家です。なので同じ業界の専門家の思考様式はわかり、分野違いでも要素を聞けば「こうこう考えてこうしたんだろうなあ」と推測することはできます。
          しかしそれでも土壇場の決断は、その道のプロには敵わないなあと思うことしきりで、敬意を抱きます。
          砲の指向を気にしたのは敵(あ、いや友軍だったんでしたっけw)がどこまで本気かを判断し、あえて害意の無さを攻撃の最適位置から一番遠い角度で接近することでアピールし、撃墜されれば同僚の命も失われるリスクを承知の上での行為だったと私は思っています。
          実際に不審船からMANPADSが見つかる事件があった以上、そうした事件にまで至らなかった命の覚悟を要求される「修羅場」は無数に経験されているはずです。
          そこに敬意は持ち続けたいものです。

          あと最後にソース:Wikipediaはこっそりやるのがヲタクの矜持では・・・。

        • りょうちん様、

          小生のコメントは引用が多いので当サイトのスパム防止ソフトに除外されるらしくて、5回程の試行錯誤の失敗の後投稿を諦めましたが、サイト主様が慈悲深くスパムビンから反故を回収してくださったのだと思います。

          さて、
          ーーーーーーーー

          着弾率と射程距離の関係について

          >うちの業界でなら査読者に突っ返されますな)、命中率三乗の反比例を支持するグラフの
          >図形になっていません。

          以下が米国のArmy War Collegeの一般教育課程で一例として挙げられる、簡潔で当を得た着弾率の上限を概算する方法の概要です。

          先ず「理想的な状況での着弾率の上限」の算出方法です。
          一次の近似として重力と空気抵抗を無視し、砲弾の殺傷半径が射程と比べて小さいと仮定します。

          銃砲でターゲットに狙いをつけた場合照準器と実際の銃口・砲口の向きの誤差、個々の銃弾・砲弾の空力学的不完全さ、炸薬の量や燃焼速度のばらつきから起こる初弾速のばらつき等の理由で、実際の砲弾は円錐形の頂点である砲口から円錐の底辺の中心にあるターゲット方向に飛びますが、実際には上記の誤差の関係で円錐の中心線ではなく円錐の内部のどこかを飛行します。円錐の頂点の角度は上記の誤差・ばらつきによって規定されますし、円錐の「高さ」は砲弾の初弾速と経過時間を表します。

          さて、上記の理由での、砲弾の初弾速のばらつきにより、算出されたターゲットへの着弾時には、砲弾はターゲットを中心とする円錐の底面となる球面を中心とする円錐を輪切りとした体積のどこかで炸裂します。 円錐の輪切りの厚さは初弾速のばらつきを表し、距離と比例します。そして「円錐の輪切り」底球面の面積は距離の2乗に比例します。

          従って「円錐の輪切り」=「炸裂時に砲弾とターゲットを必ず内包する体積」の容量は距離の3乗に比例します。

          さて、砲弾が炸裂した時の「有効殺傷半径」あるいは「有効殺傷体積」は砲弾の飛行距離に無関係でコンスタントなので距離が延びるほど(1/距離の3乗)で有効着弾率は減少します。

          実際には近接雷管はターゲットに近づけなくては作動しませんし、射程が伸びれば伸びるほど風速と風向と大気温度や気圧の影響が累積的に大きくなるし、また初弾速のばらつきは弾道の描く放物線の曲率として現れるので着弾率の(1/距離の3乗)は、あくまで「上限」です。

          さらに、有効殺傷半径が極端に大きい核兵器等には当てはまりませんので、悪しからず。

          ーーーーーーーー

          機長さん以外の「作戦戦術指揮官」の必要性。

          作戦行動中の海軍哨戒機は多くの場合3000フィートから5000フィートの中高度を飛行しますが、不審ターゲットの艦船を目視するために高度を500フィート迄と200ノット以下に速度を下げる事もあります。

          パイロットの用語ではこのテの低空・低速飛行を「低エネルギー状態」と呼び作業負荷が極端に大きくなる状態との認識があります。

          一般的に航空機はフラップをデプロイしていない状態で失速速度に近い低対空速度域では旋回角度、上昇角度、
          に厳しい制約がつくので、機長さんは低空飛行をしながら不振艦船に近づき、国際法規と軍隊内の煩雑な内規を遵守しながら、対空速度と限られた旋回角度と上昇・下降角度の限度を安全に守りながら、外部との通信に瞬時応対し、かつ隊員に作業を命令しつつ、隊員からの戦術情報提供による咄嗟で的確な判断を要求されます。

          その上、着陸態勢でない飛行機(フラップもランディング・ギアも降ろしていない状態)で低空飛行=地表・海面に近付くと、対地接近警報装置が自動的にうるさくて煩雑な注意報を発します。

          例えば、国防省の公開した動画の0:46秒では対地接近警報の2つの電子音と女性の声で"TOO LOW – TERRAIN" (と思いますが確信はありません)との「注意報」が録音されていますが、「着陸する気が無いのに地表の突起物、(この場合は韓国の駆逐艦)、に近付いているけど、いいのですか?」という余計な口出しにも対応しなくてはなりません。

          突然火器制御レーダーの照射を浴びた場合の回避行動の詳細は公開されていませんが、瞬時の自動ECM機器の作動、チャフ・フレアの自動射出装置の作動、そしてエンジン出力を「離陸・着陸復行」に設定して、脅威から出来るだけ早く離隔するフライトパスを選定とチェック・リスト化されているはずです。

          このP1の機長さんはこの一連の航空機操縦に関わる行動をチェック・リスト通りに瞬時に正確に、滞りなくこなしたと憶測していますが、航空機操系統以外の指令権を受け持つ、個別の軍事脅威を熟知した「作戦戦術指揮官」、米海軍では「On-board Mission Commander」と言う役割の司令官がいれば、緊急回避の操縦中の機長さんのワークロードも妥当なレベルまで低減出来たかも知れません。

      • 距離の三乗の反比例の出所は理解しました。
        ただし、あの話の流れで、その理論を細部に採用していない論文を出してこられたのは、分野が異なっても根底にながれるアカデミズムの作法には従っていないことだけは指摘しておきます。

        あとここまで話をそらされるといっそすがすがしいのですがw
        メーカーの悲哀への理解が及ばず、VULCANOの宣伝文句の諧謔が通用せず、軍事知識のオンパレードが噴出したところで判断してズバリ言っちゃいますが

        >このP1の機長さんはこの一連の航空機操縦に関わる行動をチェック・リスト通りに瞬時に正確に、滞りなくこなしたと憶測していますが、航空機操系統以外の指令権を受け持つ、個別の軍事脅威を熟知した「作戦戦術指揮官」、米海軍では「On-board Mission Commander」と言う役割の司令官がいれば、緊急回避の操縦中の機長さんのワークロードも妥当なレベルまで低減出来たかも知れません

        で・す・か・ら、海自で言うところのTACO=tactical coordinator、米海軍でTACCO
        機長となる指揮操縦士(PIC:Pilot in command)よりも戦術面で命令優先権をもち任務機長(Mission Commander)として作戦時に指揮を執る。
        哨戒機に搭乗するためパトロールプレーン・コマンダー(PPC:Patrol Plane Commander)とも呼ばれる。

        がそれに当たるんじゃという話。
        http://www.mod.go.jp/msdf/atrc/newpage12.html

        その上で、このミッションでTACCOの中の人が、こういうシチュエーションでこう考えたんじゃないかとかワイワイやるのまでは楽しいとしても、情報が防衛機密や大人の事情で制限されている下で、自分や同僚の命をかけて現在も渦中にいる軍人の功罪(まあ敵味方の情報を突合できる戦史上の故人はいいかなとも思いますが、ていうか生きてたら実際どう考えたのか語って欲しい)まで断じるのは、しらけちゃうよってのが前のコメントの主旨なんですが。
        職制としてBlobFish様が主張される責任任務を果たす役割の人間が実在するのに、執拗にそのような人間が必要だという主張は、現状で当該任務に当たられている方の能力の全力の全否定です。
        その辺の「機微」がおわかりになりませんか?礼儀・人情の話。

        話は変わりますが、楽しい軍ヲタの与太話。
        AN/ALQ-99って軍事機密と言いながら結構スペックがwikipediaにまで載ってるんですね。
        https://ja.wikipedia.org/wiki/AN/ALQ-99
        これによると、VHFには1バンド、機能が割かれているようです。
        陸上の高射砲が絶滅種になった現代(湾岸戦争のCNNの曳光弾入りの夜戦画像が最後の徒花だったのでしょうか)では、おそらく対艦攻撃に向かう空母艦載機に帯同したEA-18Gが部隊の被弾率を下げるためにアクティブECMに勤しむんでしょうけど、現代の戦術では、それでも単装砲の有効射程距離にまで近づいてASMを発射する様な状況が存在しないと思うのですが・・・。
        今回の話でも、P3-Cや、P-1/8などの機種が本機で対艦攻撃をする場合は、管制機やイージス艦から諸元を貰って遠距離から発射する、それこそ、砲熕兵器の射程距離・「脅威」を感じるまで近づくなんてのはそもそも攻撃意図がないという議論も見られました。
        軍事クラスタの有名人JSF氏も、米海軍が撮影した、米海軍艦の横を「外交的」に通過していったロシア戦闘機の動画を貼っていましたね。
        https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20181230-00109645/
        これでも火器管制レーダーを当てるような失礼はしなかった模様。
        現用機で一番頻用されるのがAN/ALQ-99で最新バージョンがNGJ programなどのECMなんでしょうが、本当に電波式の近接信管目的にVHFをサポートする目的でバンドを割いているものなのでしょうか?
        単に、VHF帯の通信を妨害(UHFはLink11/16系まで阻害されるので自分らが困る?)する目的なんじゃないかと思っていたのですが。
        そもそも今時ミサイル装備の機体が砲熕兵器の射程に入る状況を想定した機能を実装するのかとか、信管のメーカーがECM下でも作動しますとセールス文句を書くくらい対策は簡単なのではとか。
        哨戒機カテゴリなら対空砲火から単に逃げるだけならチャフで十分という戦訓もありますし。

  • 日本がもの言う国へと進んでいるのが最近実感できつつ有ることは喜ばしいと思います。今までは日本人の美徳と言うか、相手に配慮が原則で、ある意味国際的には異常な国だったと思います。韓国に対しては、過去の清算の意味でも毅然とオープンに攻め続けて貰いたいです。その結果、関係が更に悪化するのは正常化の過程として必要な事ですから。まあ、韓国は北に猛烈熱愛中ですから、韓国で有り続けられるかは有りますが。

    • 私は経済も軍事もど素人なので、兵器の運用に関して問題点を見つけることはできませんが、件の動画のなかで交わされる自衛隊員の会話が、時々「ないっすね」のように砕けた言葉遣いになるのが気になりました。

      言葉遣い=練度とは限りませんが、シンゴジラの自衛隊員みたいな「固い」言葉の応酬を予想していたので、ちょっと肩すかしでした。

      • 肩ひじ張った旧帝国軍式でなく、フランクに意思疎通する米軍式なんでしょう。
        米軍(ドラマでしか知りませんが)はとんでもないスラングでも平気で使うようですから。

        • 米軍式。そびえ立つ○ソとか、fu*king rifleとかいうやつですね。
          その一方で突然“affirmative, sir”とか堅苦しくなるのがよくわからんところです。
          そういうのに比べると、確かに今回の機乗組員の会話は、リラックスしつつ一定の品位はありますね。

      • 小説や映画で「らしさ」を描くと自ずと「貴様と俺と同期の桜」の類のステレオタイプになるんでしょうね。時代劇でもそうでござるですしね。仙台藩のお侍は絶対「そうだっちゃ」と言ってたと思うんですけど、ラムちゃんのように。
        逆に現場では「らしさ」臭を嫌う気がします。手術室勤務の姉の話ですと、結構シビアなオペでもスタッフは軽口たたいてルンルンやってるらしいです。それはもう手慣れた職人技の領域で、それを毎日数例「こなす」となると、自然肩の力は抜けるのだとか。

  • 韓国は今回も道徳で自己を擁護していましたね。
    「人道主義的」な救助活動‥‥

    日本側は誰も救助活動に関しては、一言もいいとも悪いとも言っていないのに。
    韓国はそこに縋るしかないのでしょう。
    最後の砦。
    国連安保理北朝鮮制裁決議の観点からも人道を持ち出せば言い逃れもできますしね。

    ただ、その救助活動の韓国の正当性が崩れれば、国際社会も黙ってはいないでしょう。
    ロックオン事件の本丸はそことみた。

    あと北朝鮮に言っておきたいことですがひとつ。
    韓国軍艦艇は北朝鮮所属の漁船と人民に至近距離で
    高出力の火器管制レーダーを浴びせるという敵対行為をしてますよ。
    金正恩委員長、人道主義的にいいのですか?

    • 記憶が薄いですが、半島有事の際に日本人を支援するために自衛隊機を韓国に飛ばしても受け入れない、的な話が以前あったような気がします。韓国が語る人道って何でしょうね。

  • そう言えば、ラオスのダムの件も「最初は大雨が・・・」って言っていたことを思い出しました。
    やっぱり、他人や自然現象のせいにしてごまかそうとするのが基本路線なんだね
    今どきの子供でもそんなたわごとが通じないって理解してるのに、政府、軍、企業がそんなことを言い出すレベル。
    国内ならそれでも通じるのかも知れないが、国際社会では通じず、恥をさらすだけってさらして国内に引きこもって欲しいもんだ。
    まぁ、恥じる感性があるのなら、あんなこと(旭日旗問題)や、こんなこと(自称徴用工訴訟)、ましてや(本人の証言 または、捏造した証拠だけで)あれ(自称慰安婦問題)なんてしないのだろうが!
    とりあえず、あの3国に対してのスタンスは配慮(×)→甘やかし(〇)は無しで、今回のように証拠を突き付けて公開するで良いと思う。(愛情なんて無いし、不要です)

    • KTX列車脱線事故原因も
      韓国鉄道公社の社長は会見で
      「気温が氷点下に急激に落ちたことに伴う線路異常と推定される」と
      明らかにした。

      まずは自分以外の何かのせいにするのが韓国のスタンダードなのでしょうね。
      言い訳が言い訳になっていない。

  • 今回の防衛省による動画公開、歴史的にも意義深い事かと考えています。
    これまで官公庁が発表した内容はマスゴミのフィルターを通して一般に発表されていたところがありました。
    こういう映像なんて以前なら一般人は閲覧出来なかったですよね。
    それが今回、防衛省が動画を公開するとそれがYouTubeに転載されて国内どころか世界中の一般人が気軽に見る事ができます。
    ネットによる動画配信サービスなんて既に慣れ親しんだ我々ですが改めて今回のような情報公開のインパクトの強さを実感しました。

    • 確かにそうですよね。同意します。ただ、そうは言っても、これもマスコミの代わりに「政府」のフィルターを通しての情報であることも忘れてはいけないでしょう。別の意味での「官製報道」ではあるわけです。軍事機密上公表できない部分は、音声も映像も加工してあります。やりようによっては都合の良いような編集は可能なわけです。われわれ受け手側にも良識や理解力、分析力が求められます。
      むしろTVやラジオなどと画期的に違うのは、閲覧者の感想や意見がコメントとして交わされることかもしれません。オールドメディアでは情報は一方的で、その量や質に格差がありますが、youtubeでコメントを書き合い読み合うことで、情報はさらに広がりそして深まり質も高まり、それを共有できる。言ってみれば、情報の帝国主義が情報の共産主義(嫌いな言葉ですか?w)へと止揚されつつあるのだと思います。

      • > (嫌いな言葉ですか?w)

        思考することの枠組み を見直すためには嫌いな言葉にもきちんと向き合う必要があると思います

        とても面白いコメントだと 感心して読ませていただきました

        インターネット乃至ウェブ空間など言論の場は広がりましたが、社会としての成熟というのはまだまだ遠い将来かもしれません
        いわば原始共産制の 時代かもしれません

  • 更新ありがとうございます。

    今回の『海自 哨戒機火器管制レーダーロックオン事件』は、思わぬところから日韓関係が根本から劇的変化する、ターニングポイントになりました。この直接の原因は、士気高く日頃から厳しい訓練を続けられている海自の最前線隊員の努力の賜物であると存じます。

    動画を見ますとコクピット内での会話が、意外にも緊張感がヒシヒシと伝わるのではなく、予定通りの作業を淡々とこなし、且つ声をかけ合って確認する様は逆にみなぎる闘志を感じました。

    この防衛省の発表により、韓国はやはり『事実ではない』『哨戒機内の会話だけで証拠にならない』『韓国側は救助中で忙しく、哨戒機が邪魔をした』『テレビ会議のわずか1日後に公開するなど遺憾に思う』、、、(嘲笑)。、、それで?イチャモンまだ付けるか?恥ずかしくないのか?

    気になるのは、哨戒機が駆逐艦を発見した時点で、警備艦と共に艦尾、メインマストに韓国旗や海軍旗を付けておらず、『不審船』である事。他人のEEZ内なら当然旗を翻します。また漁船やゴム製らしい

    ハッキリ申して、北との間で世界が大問題視する事をやってたんではないか。晴天、雲量1、波穏やかの日本海で、これまで韓国沖、東シナ海は何度か瀬取りが発見されているだけに、場所を日本海に移した。

    それも『ブツ』は石炭や油、食糧ではなく、もっと危険なモノ、、、考えたくありませんが、ずっと日米始め北朝鮮との取引中止品目を渡すなり、逆に北から渡されたりしているのではないか。

    日本はこの事件の落とし所を私にはまだ見えませんが、まだ韓国がシラを切るなら、更に手持ちの情報公開、正論で行くでしょう。 何れにしても防衛省のユーチューブ投稿という思い切った一手は、政府、中でも安倍内閣総理大臣の極めて強い意志が感じられます。

  • そう言えば・・・広開土大王級駆逐艦で「お笑い韓国軍(海軍編第二部)」内の書き込みを思い出しました。
    https://annex2ahouse.blogspot.com/2018/03/blog-post_6.html

    戦術システムをIntel486でメモリが16MBで稼働させていて、予期せずにシャットダウンするから毎日リセットを行ってるって本当で、いまでも行っているのだろうか?
    本当だったとしたら(どうせ世間にバレてるからって開き直って)次は「システム障害のために勝手に火器管制レーダーが照射されていて無線も受信出来なかった」「軍事的な機密だから公開出来なかった、仕方がなかったんだ」って勝手な理屈を捏ねて来るかも。。。
    まぁ、そんな言い訳が通じる段階はとっくに過ぎちゃってるけどね

    • 情報、ありがとうございます。
      早速、朝一番で笑わさせていただきました。

    • Win95とかMS-DOSとかなのでしょうか?ハッキング対策には最適ですね。毎日リセットというのもかえって新しい手法かも。さすがIT大国を自任するだけのことはありますね。

  • 韓国はたしか旧正月のほうが休みが長いのですよね。
    年末年始は日本の官公庁よりも韓国のほうが営業日が多いからはずだから
    韓国の言い訳シリーズがいっぱい見られそう。

  • 他の方々も指摘されていますが、動画には、常習犯だったことを伺わせる情報が会話の中にもあります。
    ・「いいかこの音をよく聞いておけ」と先輩らしき隊員が他隊員に伝えていること…過去にも同様のケースが起きており、今後も同様のケースに直面する事態が起きると予測しているからと思われること
    ・「一応伝えておくか」と言ったこと…韓国軍からの応答が無いことを、過去の複数の同様のケースで知っているから「一応」という言葉が出たと思われること
    ・動画公開の方法がYOUTUBEを使ったもので、既存マスコミを通さずに直接世界に発信していること、改ざんされないように防衛省が丁寧に日本語版と英語版で字幕や情報をつけてあることなど
    その他にも、このような情報もあります。
    ・民主党政権時代に複数回、同じケースがあったが当時の政権に黙殺されたという識者のコメント
    ・韓国政府が「非公開にとお願いしたのに公開された」と文句を言ったことに鑑みると、今までにも同様のケースが起きていたが、韓国政府の内密にという要求に日本が応えていたと思われること(今回も、防衛省は事前にテレビ会議で韓国に対してこの動画を見せた上で、動画公開に踏み切ったとの情報もあります)

    ご指摘の他にも、今回の防衛省の動画公開は、非常に意味のあることだったと思います。
    ・動画の再生回数が、瞬く間に100万回突破し、非常に多くの人が興味を持っていたことがその数字から明らかなこと
    ・既存マスコミを通さないでも、簡単に、政府から国民に直接、情報を伝えることができたという実績
    ・動画を見られるページに、誰でもコメントを自由につけられるようになっていること
    日本国民の中にも、今まではニュースはテレビなどのマスコミから知るものという思い込みが大きかった人も、この動画を知ることができれば、既存のマスコミを使わなくても自分で情報を、それも既存マスコミが提供する以上に豊富な情報を知ることが可能だというパラダイムシフトが起きるかもしれません。
    また、他人の意見をコメント欄で自由に読み書きできるという、既存マスコミに取捨選択された報道には無い、生の情報を知ることができれば、もしかしたら、いまだに実現されない電波オークションへの力になるかもしれないと思います。
    (蛇足になりますが、日本政府の弱腰対応は、自分達日本国民が選挙を通して政府に対して弱腰を要求していたせいでもあります。その結果、色々な問題が起きています。これまでのように受け身に徹するのではなく、自分達も人と接する中でこんな情報があるという情報提供を積極的にしていくことで、まだ知らない人が知る機会を作っていく必要があると思います。その意味では貴サイトは非常に理想的な、そして良質な場を提供してくださっていると、心から感謝しております。)

    防衛省は情報を小出しにしていくと宣言していますし、また米軍は自衛隊と情報共有しているそうなのに公には沈黙しているというのが気になります。もっと深刻な、韓国軍にとって致命傷となる情報がまだあるかもしれません。例えばまだ出ていない位置情報(日本の領海内だったという噂もあります)や、何をしていたかという情報など。(北朝鮮の漁船救出と言っていましたが、沿岸警備隊とは別に韓国軍船が、日本に黙って日本の領海もしくはEEZ内に侵入して北朝鮮の漁船と接触する意義、またわざわざP-1哨戒機をレーダー照射して追い払った意義、韓国政府の過剰とも思える反応などを考えると、他の隠したい重大な目的があったのではないかと疑うのも自然だと思います。)
    英連邦だけでなくNATO各国も、この情報は共有していると思われます。なぜならこれらの国も、国連の北朝鮮に対する経済制裁決議違反の監視に参加しているからです。
    この案件は国連にも上げられると思われます。来年は、北朝鮮に対する経済制裁違反で韓国も経済制裁の対象になることもあり得るかもしれません。

  • 公開努大王型駆逐艦は韓国人の欲張った性格から
    小さな船体に多数の兵装を載せている
    そのためにトップヘビーになり復原性に問題がある
    波高1mは彼等にとって十分危険な波浪状態である

    また韓国海軍兵士は海軍兵士でありながらかなづちばかりという
    普通の海軍ではあり得ないのだが、こうした兵員の質を考慮すれば
    海上自衛隊員ならあたりまえに目視できていても
    韓国海軍ではレーダーを使用せざる得なかった事も考えられる

    公開努大王型駆逐艦は整備予算の不足から
    共喰整備が常態化しており無線機が搭載されていなかったとの
    事情通からの証言がある
    氏によれば「かわりに鉱石ラジオを使用している」と言う
     電波が弱く海自の呼び掛けが聞き取れなかった
     鉱石ラジオでは発信が不能なので応答できなかった
    のは当然の事である

    これらの事は防衛省も十分把握しているはずであり
    今回の動画をもって韓国国防部が嘘をついてるとまでは
    言い切れないのではないだろうか?

    あさひならこの位のwww

    • 旭日新聞紙さん江

      実はサムスンのスマホで交信していることは軍事機密です

      • 鉱石ラジオで受診して発信はスマホ経由で本国から。。。
        しかし、半島から離れた海域だったから電波が届かなかったので返信が出来ずに軍事機密扱いになったとか?(発音がどうこう以前の問題)
        因みに、サムスンのスマホは爆発のリスクから持ち込み禁止で、ファーウェイまたはZTEを使用していて別の発信は出来ていたりとかなんとか。。。
        ・・・と、笑いの妄想を広げてしまいました・・・不謹慎でした。 ごめんなさい。

    • >電波が弱く海自の呼び掛けが聞き取れなかった

      「聞き取れなかった」「コリアンコースト」と聞こえたと主張しているわけですが、ならその「聞き取れない」状態の音声記録があるはずですから、それを公開してみろと日本は畳みかけるべきです。言うに事欠いて「英語の発音が悪かったので」とか言いだしてきてる(笑)まあ、発音自体はそんなにいいとは言えないけどw

      • 鉱石ラジオの出力はレシーバー(イヤホン)だけでなので
        当然録音用の出力は有りません
        韓国国防部が指摘したように
        海自機に国際法に則った適切な装備(狼煙など)の運用が
        不足しているのが明白な今案件では
        双方で協力し事態の解決を図ることが
        極めて重要なポイントと言わざるを得ない

        あちゃー日新聞国際bu

      • いつも知的好奇心を刺激されまくっております。
        ビデオ4分57秒頃の「韓国の5はあんまりみないですね。」
        第一線の人の発言として、なにかすごい深みを感じるのは私だけでしょうか?

        • あ、いや別に数字の問題じゃ無いんです。
          実はKDX-1の方ばかり注目されていますが、同時にいた参峰号もふつうの船ではありません。
          日本で言えば「しきしま」級の大型警備艇で
          https://www6.atwiki.jp/namacha/pages/192.html

          竹島防衛のために作ったと言われるくらいの特殊な船で、これが日本近海に来ることが異常なんです。
          だから「珍しい」というプロのセリフになるわけで。
          おそらくですが、ヘリ運用可能、接舷強襲可能な高速艇搭載などの能力のためにかり出されたと考えるのが妥当ですね。
          そこまでして北朝鮮の漁船には絶対に逃せない「何か」があったと思われます。

    • 「広開土大王艦」って、何度見ても「土(つち)」が「士(し)」に見えて、『(情報)公開したいよう艦』と脳内変換されるんです私。病気です、はい。

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