読売と日経の調査では、安倍政権に対する支持率が過半数となったようです。今年4月ごろに「もりかけ問題」で政権支持率は「危険水域」にあったはずなのに、マスコミさん、不思議ですね~(棒)ただ、ここで冷静に見つめなければならないのは、私が「国民の敵」と呼ぶ勢力こそが民意を歪めている、という事実ではないかと思います。そして、民意を歪めている根源であるマスコミの改革は、もしかすると憲法改正よりも優先順位が高い課題なのかもしれません。
安倍政権「消極的支持」の理由
当ウェブサイトを以前からご愛読いただいている方であればご存知だと思いますが、私は「消極的安倍政権支持者」です。
「消極的」と申し上げるのには、2つの意味があります。
1つ目の意味は、安倍政権が100%、私の思うとおりの政策をしてくれない点です。とくに、来年10月に予定されている消費税率の引き上げや、(なぜか)新聞社を対象にした軽減税率の適用、外国人労働者の受入れ拡大など、経済政策面では大いに疑問符が付く政策が多いのが気になります。
2つ目の意味は、「野党と比べればはるかにマシだ」、という点です。せっかく経済論戦で安倍政権と対峙するチャンスができているのに、立憲民主党などの野党は、あいも変わらず閣僚の不祥事だの、与党議員の発言の揚げ足取りだのに終始しています。
このことから、現状では、次回の国政選挙では自民党に投票せざるを得ないと考えています。
しかし、仮に経済政策面で私が理想だと思う内容(たとえば消費税法廃止、NHK解体、財務省解体、外国人移民絶対反対、金融緩和継続、減税など)を掲げるまともな野党が出現したら、私は躊躇なく、次回の国政選挙でその政党に1票を投じるでしょう。
一方、「積極的に支持したい理由」というものも、ないわけではありません。
安保法制や特定秘密保護法の制定など、優れた地政学的知見に基づく適切な政策立案能力、外交の巧みさに加え、憲法を改正して日本をまともな国にしようとする強い意思などを見ると、やはり外交に関しては安倍政権に舵取りを任せるのが適任だと思わざるを得ません。
国民の敵とは?
私が普段から「国民の敵」と呼んでいる勢力は、「選挙で選ばれたわけでもないくせに、不当に大きな権力を持ち、国益を邪魔する勢力」のことです。
具体的には、財務省やNHK、朝日新聞社、さらには立憲民主党や日本共産党を、わかりやすい「国民の敵」と置いているのです。
- 「国民の敵A」:朝日新聞社…「もりかけ問題」、「従軍慰安婦問題」などの虚報、捏造報道の数々を通じて日本社会と外交関係に深刻な打撃を与え続ける反社会的集団であり、報道テロを実践する「国民の敵」
- 「国民の敵C」:日本共産党…共産党一党独裁と天皇制廃止、日本社会の破壊を目標に掲げる反社会的集団であり、プロレタリアート革命を実践する「国民の敵」
- 「国民の敵N」:NHK…テレビを設置した家庭に契約と受信料支払いを強要し、職員1人当たり2000万円近い高額の人件費を負担し、1兆円を超える金融資産を抱え込む「国民の敵」
- 「国民の敵R」:立憲民主党…マスコミ受けを狙い、国政にとってはどうでも良い「もりかけ問題」などのスキャンダルを前面に押し出し、国政を停滞させる「国民の敵」
- 「国民の敵Z」:財務省…国庫の入口である国税庁と出口である主計局の両方を抑え、国の財政を通じて資金面から霞ヶ関と天下り法人と日本全体を支配し、「増税原理主義」を実践する、まぎれもない「国民の敵」
もちろん、「国民の敵」はこの5つだけではありません。
ただ、もっとも深刻なものを列挙すれば、だいたいこれらの組織が「国民の敵」と呼ぶにふさわしい行動を取っているのではないかと思います。
自民党は「国民の敵」ではない!
では、現在の政権与党である自民党は、「国民の敵」なのでしょうか?
結論から言えば、「国民の敵」ではありません。なぜなら、定義の最初の要件「選挙で選ばれたわけでもない」という部分に該当しないからです。
もちろん、自民党という政党自体も、私にとっては必ずしも好きな政党ではありません。いや、むしろ2009年に下野したときの緊張感を失い、今や再び「万年与党」としての地位にあぐらをかきはじめている節もあります。
ただし、私はそれでも良いと思います。なぜならば、私たち国民は国政選挙を通じて、いつでも自民党を政権の座から追放することができるからです。
たとえば、自民党が結党の志を忘れ、憲法改正をおざなりにするのであれば、いつか必ず「憲法改正党」のような政党が出現するはずです。また、自民党が国民生活を忘れ、財務省やNHKのご意見ばかりうかがうようになれば、「財務省改革党」「NHK解体党」が出現するかもしれません。
つまり、現行の日本の制度上、自民党は別に独裁政党ではありませんし、日本国憲法には「安倍晋三思想」が書き込まれているわけでもありません。
(※どうでも良いのですが、日本国内で「アベの独裁」と批判する勢力は、どうして中国共産党の一党支配体制を批判しないのでしょうか?また、中国の憲法に「習近平思想」が書き込まれていることを、どうして批判しないのでしょうか?不思議でなりません。)
これに対し、先ほど列挙した「国民の敵A~Z」は、国民の多数がどんなに怒りを抱いても、何らかの理由で倒産、解散、解体させることが難しい組織ばかりです。
自民党が「国民の敵A~Z」とは本質的にまったく異なる存在であること、そして2012年12月以降、5回に及ぶ大型国政選挙を制し続けていることについては、注目に値するといえるでしょう。
放っておけば支持率は上昇へ
さて、安倍政権に対する支持率が急落した局面として、記憶に新しいのは2017年7月、加計学園「問題」が取りざたされたときと、2018年4月、「もりかけ問題」が再燃させられたときです。
このときの支持率を、念のために確認しておきましょう(図表1、図表2)。
図表1 2017年7月の主要メディアによる内閣支持率
(【出所】著者調べ)
図表2 2018年4月の主要メディアによる内閣支持率
(【出所】著者調べ)
いかがでしょうか。
インターネット専門のニコニコ動画による調査を除けば、いずれの調査でも、内閣支持率が内閣不支持率を下回ってしまっています。調査によっては支持率が20%台というケースもあり、ひと昔前だと、これは明らかに「危険水域」です。
それなのに、「もりかけ問題」とやらが解決したわけでもないのに、なぜか再び内閣支持率が上昇に転じています。
内閣支持率、4ポイント上昇53%…読売調査(2018年11月26日 08時52分付 読売オンラインより)
日ロ平和条約交渉「評価する」67% 本社世論調査/内閣支持率51%(2018/11/25 18:01付 日本経済新聞電子版より)
読売新聞社の調査、日本経済新聞社とテレビ東京の共同調査(いずれも実施日は23日~25日)によれば、いずれも内閣支持率は過半数となる一方、不支持率は30%台に留まっています。
内閣支持率(2018年11月)
- 読売…53%(前回49%)↑4ポイント
- 日経…51%(前回48%)↑3ポイント
内閣不支持率(2018年11月)
- 読売…36%(前回41%)↓5ポイント
- 日経…38%(前回42%)↓6ポイント
読売、日経ともに、主要メディアの中ではやや安倍政権寄りであるという点を割引くにしても、これは注目に値します。そして、おそらくニコ動を除く主要メディアは同様の方法で世論調査を実施しているはずですので、「何もなければ勝手に内閣支持率は上昇してしまう」という私自身の仮説が補強された気がします。
ニコニコ動画の調査では10月以降下落基調に
ただし、少し異変が生じているとしたら、ニコニコ動画の調査で内閣支持率が低下している、という点でしょう。ニコニコ動画では2018年4月の調査でも内閣支持率は55%弱の水準にありましたが、これがなぜか10月の調査、11月の調査では、50%台前半に急落しているのです。
私の勝手な憶測ですが、10月初旬に一部メディアが「安倍総理は来年10月に消費税の増税を実施すると決断した」と報じたことが影響した可能性があると思います(※消費税法で決まっているのに、なぜ安倍総理がわざわざ「決断」するのか、一部メディアの報道は意味がわかりませんが…)。
もちろん、これはあくまでも私の憶測にすぎず、なぜニコニコ動画の調査で内閣支持率が55%前後の水準から50%前後の水準に急落したのか、その本当の理由は明らかではありません。
しかし、既存メディアの調査による内閣支持率が上昇する一方、インターネット上の調査による内閣支持率が下落しているという事実には、注目する価値があると思います。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ただし、内閣支持率調査自体は1つの「サンプル」としては興味深いものですが、内閣支持率が絶対のものでもないことは事実です。
内閣支持率が上昇するのか、下落するのかについては、メディアの報道というバイアスの影響も受けますし、何より、内閣支持率が低くても、野党に対する支持率が低ければ、結果的には自民党が国政選挙を制する、という側面もあります。
なお、安倍政権に対し、私個人的な希望を申し上げるならば、現在は憲法改正よりもはるかに優先順位が高い課題は、マスコミ改革(とくに電波オークションの実施を含めたテレビ業界の改革)と財務省解体ではないかと思います。
もちろん憲法改正や国防もきわめて大切ですが、財務省とダメ野党が跋扈した結果、日本経済が死に追いやられることになってはなりません。
その意味で、「マスコミ問題」と「増税原理主義問題」については、引き続き、当ウェブサイトとしては高い関心を持ち、追いかけ続けたいと思うのです。
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ちょっとスレチなのですが、消極的自民党政府支持が同感な点とマスゴミが報道しない自由の行使に腹が立っているので面白い話をw
長めになるので失礼します。
オイラは新宿にほど近い区の消防団におりまして、同じ分団員に自民党区議がおります。
昨晩その区議を含めた団員数人と呑んでおりました。
その区議から愚痴を聞かされまして、出来るだけ人物特定を避けながらお知らせしたいと思いますw
先日、とあるホテルで自分の選挙区から出ている国政自民党議員のパーティーに呼ばれた。
そこには同じ選挙区の自民党等議会議員と自民党区議数人も呼ばれていた。
で、区議の紹介を都議にさせる事となり、知り合いの区議がそのリストを見せてもらうと、
一番キャリアがあり、真っ先に紹介されるはずのA区議の名が無く、それを指摘して事なきを得たと。
知り合いの区議曰く、国政議員が意図的に名前を外したのだろうとの事。
その理由として、元々A区議は国政議員の公設秘書をしており、議会長を3回も務めたベテラン。
それを忘れるはずがないと。
つまり、親分に嫌われた子飼いの子分というピラミッドが構築されているから、うんざりしているという。
「別の国政議員の所に行けば?」と聞くと同じ選挙区だからそれは許されないらしい。
なので、A区議は今季限りで引退し、出身府県へ帰るそうだ。
ならば、「都議に転身は?」と聞くと、「子飼いの都議が既に2人いるからこれ以上は増やせない」
などと自分の胸先三寸で自治体の立候補議員を決めるというねw
さらに、次回の区議再選挙に向けて、自民党の公認面接をやったそうだ。
その公認立候補予定者のリストと審査結果を見せてもらったw
12人受けて公認を受けたのは10人。
そして、15人の面接官が持ち点5点で判定し、下2人を切った。
所が、その面接をした人に知り合いの区議が話を聞くと、
「俺こんな点を付けてないんだけど?」
2人ともポカンとしたらしい。
つまり、公募と言う形だけ取っており、その実出来レースなのだそうだww
自民党も腐りきってるねw
昔は中選挙区だったから国政議員も別な人の所に行けたが、小選挙区だから
親分を選ぶことが出来ない。
そして親分の言う事を聞かないと自民党議員ではいられない。
で、その親分のパーティーには他の自民党国政議員が来たのかきいたら、
幹事長とか党3役とかいなくて、岸田元防衛省大臣だけだそうw
オイラも地元選挙区の国政選挙でそいつに入れた事ないし、嫌いだもんなww
私は地方都市と言うより田舎町にすんでおりますが、やはり地元の自民党組織は疑問だらけです。
れ
民主党政権が誕生したとき、絶望感に打ちひしがれながらも、何か自分にできることはないかと考えて、自民党の党員になることにしました。微々たる額でも党費を払って応援しようと思ったのです。
で、党の定例集会や地方選挙出馬応援集会など色々に参加してみました。選挙がらみはさておき、通常の集会であれば党員に発言の機会があるかと思いきや、完全に上意下達、質疑応答なし、意見交換なし。子供が通う学校のPTAに自民党市議会議員がいるので、上意下達への疑問をぶつけてみたら「僕みたいな二期目くらいの若造には発言権なんてないっすよ」と苦笑。党費を集めに来る地域担当の人に色々疑問や提案を言っていたら、疎んじられたのか党費を集めに来なくなりました。総裁選の投票用紙ももらえなくなりました。どうやら党員を除名されたようです。
そんな経験をして、安倍さん、麻生さん、谷垣さんといった方々は別格なんじゃないかと思いました。私は特に、麻生さんの講演を拝聴し、党員相手だから言える忌憚のない麻生節に惚れました。
消費増税や移民など、喫緊とは言えない事に注力するのは間違っていると思います。
憲法改正の為にはマスコミ改革が必要だという考えにはある程度同意します。
ですが、マスコミが現状のままでは憲法改正できないのかといえば、そうでも無いと思っています。
憲法改正は一回ぽしゃったらチャンスが無くなるでしょうか。
私は何回も何回も改正にトライし、否決されてもその都度改正への支持が上がっていくと考えます。その意味で、なかなか改正案を上程しない自民党こそが未だに改憲されない原因だと見ています。
自民党は否決を恐れず、改憲案を提出し続けるべきです。
一般国民は目玉となる国会論議だけに注目しますから、改憲を目玉の争点にしていかないといつまで経っても変えられません。
ところで、『マスコミ改革、財務省解体、憲法改正』 この全てを同時進行で議論するのも手かもしれませんよ。
反政権側はターゲットが分散します。
例えば彼らが憲法改正をメインターゲットにすれば、その隙を衝いてマスコミ改革法制を通せるかもしれません。
相当タフな政権でないともちませんが、実力で政権を奪取できる勢力が無い以上、かつての「危険水域」を気にする必要は無いんですよね。
先の事を気にする必要が無くなった安倍政権なのだから、たとえ支持率が一桁台に落ちても構わないと腹を括って欲しいですね。
ニコニコですが、飽きてきて解約したりもう見てない人が多いです
最近、やや陳腐化してきている印象を受ける事がたまにあります
私たちに近い政治的方向性を、持っている人は同じように感じてサービス利用の頻度が落ちてはいないでしょうか
その結果、自動的に、ニコニコの政権支持率が下がった面もあると見ています
ニコニコにもいい面はたくさんありますが、惰性で新聞取る人と同じ人種の人が残ったり、見ている人の割合に増えてきている面もあると感じています(※完全に私見です、ご気分害される方、いらっしゃったらすみません)
自民党は利権集団の塊であって、国民の味方な訳では無いので今に始まった訳ではないと思いますが。
利権を無視した政党を望むには思想と安定した資金源が無いと難しいと思います。
移民による衝突が今後益々増えていきますから煽ることで自民党の政策を変更させるべきでは?
管理人様の書かれた、100%自分の思うと通りの政策をしてくれないというのは、誰しもそうだと思いますが、これはやむをえないし、今までも今後も、自分と100%思う通りの政策を主張する政治家は未来永劫現れないと思います。
私は自民党は消極的支持ですが、安倍政権は強く支持してます。
無論、政策によっては、これってどうなのよ?と思うものもありますが、独裁政権や大統領制でもなし、連立政権な上に、党内基盤でさえ盤石でもない。
現政権下国政選挙での大勝続きで、裁量範囲は拡大してきていると信じたいですが、党内にも不満分子は少なくないでしょうしね。
世論調査の分析はその通りだと思います。
メディアの影響力の低下と同時に、瞬間風速的には底力を維持しているということかと。
半島のように、メディアにいくらでも煽動される韓国のような民度とは違いますので、本質を見抜ける人も多いんじゃないでしょうか?(忘れっぽいだけ?)
消費税法廃止、NHK解体、財務省解体、外国人移民絶対反対、金融緩和継続、減税などを掲げる野党が出現したとしても、その野党が政権をとって与党になったときに、公約を守るかどうかは分からないと思います。
https://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/067_01.pdf
消費税法廃止、NHK解体、財務省解体、外国人移民絶対反対、金融緩和継続、減税などを掲げる野党出現
https://shinjukuacc.com/20181128-02/#i
への待望は、日本国民の潜在意識に根強く渦巻いています。
2016年夏の小池旋風は、そのような待望が噴出したものでしょう。
しかし、翌年秋の衆院選では、「トロイの木馬」一部引き入れに失望した有権者の離反を招き、逆風が吹き荒れました。
https://samurai20.jp/2017/04/moriai/
マスコミ報道「排除発言の影響」は、目眩ましです。
言うは易く行うは難し。
政治公約・マニュフェストについては、羊頭狗肉が当たり前のように横行していることを忘れてはならないと思います。
愚塵さんの憂慮への回答は「まともな野党」の一言に集約されていると思いますよ。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
ネットのニコニコ動画での安倍内閣の支持率が下がった原因は、様々な
理由の複合だと思いますが、その一因としては(日韓断交とまではいかな
いかもしれませんが)韓国に対して強硬姿勢を取らないことにあるのでは
ないでしょうか。自分と100%意見が同じになることは、あり得ない以
上、政党支持を問われれば、最終的には自分の感情で答えるしかないのか
もしれません。(つまり、彼らの支持は、韓国への強硬論を唱える政党に
流れることになります)
駄文にして失礼しました。