メディアが報じない、G7会合の凄い成果
安倍総理のG7サミット出席について、既存メディアはそれほど大きく取り上げていませんが、実は非常に大きな成果がいくつもありました。本日は、おもに「外交面」から、この非常に有意義なサミットについて、その概要を取りまとめておきたいと思います。
目次
G7会合を振り返る
安倍晋三総理大臣のG7首脳会合への参加と、現職総理大臣として初のマルタ訪問が終了しました。
関連する膨大な情報が外務省のウェブサイトに掲載されていますが、本日はこれらの情報を整理し、重要なポイントを抜粋してまとめておきたいと思います。
形骸化著しいG20会合と異なり、G7会合は、年々充実したものとなりつつあります。特に今回のサミットは、米国のドナルド・トランプ大統領をはじめ、「初参加」となる首脳が複数名おり、ドイツのメルケル首相に次いで「古顔」となった安倍総理の存在感が目立ったのではないかと思います。
G7のうち4カ国が初参加!
今回のG7シチリアサミットについて調べていて驚いたことがあります。それは、米国、英国、フランス、イタリアの4カ国の首脳が初参加であり、日本の安倍総理はサミット参加回数7回目で、立派な「古顔」となっている、という事実です(図表1)。
図表1 G7各国の参加メンバー(敬称略、カッコ内はサミット参加回数)
国 | 2016年伊勢志摩サミット | 2017年シチリアサミット |
---|---|---|
ドイツ | アンゲラ・メルケル(12回) | アンゲラ・メルケル(13回) |
日本 | 安倍晋三(6回) | 安倍晋三(7回) |
カナダ | ジャスティン・トルドー(初回) | ジャスティン・トルドー(2回) |
米国 | バラク・オバマ(9回) | ドナルド・トランプ(初回) |
英国 | デビッド・キャメロン(8回) | テリーザ・メイ(初回) |
フランス | フランソワ・オランド(6回) | エマニュエル・マクロン(初回) |
イタリア | マッテオ・レンツィ(4回) | パオロ・ジェンティローニ(初回) |
先週末に『安倍政権、歴代5位に!』で述べたとおり、安倍総理の在任期間は、ちょうどサミット開催中の5月27日(土)時点で小泉純一郎元首相と並んで歴代5位となりましたが、イタリアと並んでコロコロと政権が変わる国として知られていた日本の首相が「G7サミットの古顔」となる例は珍しいといえるかもしれません。
もちろん、私の持論は「何をやったかが重要だ」というものであり、「長くやれば良い」というものではありません。繰り返しで恐縮ですが、私は、安倍総理には「長期間在任すること」自体を目的にしてほしくはありません。ただ、一般的に長期・安定した政権は国益でもあります。そして、「日本の首相が国際的な会議の場で指導力を発揮する」という、稀有な機会が生じていることも事実でしょう。
日本にとっては満点のコミュニケ!
その証拠が、現地時間2017年5月27日に発表された、G7サミットの声明文(コミュニケ)です。
今回のコミュニケでは、「自由と民主主義,平和,安全保障,法の支配及び人権の尊重という共有された価値」という、いつもの重要な文言だけでなく、「北朝鮮を名指しした批判」と、「(名指しこそ避けたものの)中国に対する批判」という、日本にとって極めて重要な3つの点が盛り込まれました(図表2)。
図表2
項目 | ポイント要約 | 備考 |
北朝鮮問題 |
| 北朝鮮については昨年の伊勢志摩サミットの成果文書(P20)に続き、今年も織り込まれたもの |
中国の海洋進出 |
| 中国を名指しこそしていないが、昨年の伊勢志摩サミットの成果文書(P24)に続き、東シナ海と南シナ海という具体的な海洋名称が明記された |
ウクライナ危機 |
| ウクライナの領土だったクリミア半島をロシアが強制併合したことについては、昨年の伊勢志摩サミットの成果文書(P21)から引き続き「G7としての非難」が明記された |
これをどう解釈すべきでしょうか?
北朝鮮問題での大きな成果
まず、北朝鮮問題については、遠く離れた欧州にとって、あまり実感がわかないのも実情でしょう。北朝鮮の核兵器・大量破壊兵器も日本と米国をターゲットにしたものであり、北朝鮮のミサイルは欧州を向いていないからです。現に欧州には北朝鮮と国交を維持している国も多いため、いくら日本と米国が北朝鮮制裁との経済的取引を規制しようとしても、どうしても「抜け穴」が出てしまいます。
しかし、北朝鮮が核・大量破壊兵器を開発し、欧州に近いテロ支援国家にこれらの兵器を輸出すれば、欧州自身の安全保障にとっても深刻な脅威が生じるのは間違いありません。私は、こうした従来の欧州の姿勢については非常に無責任だし、鈍感すぎるのではないかと危惧して来ました。
こうした状況に対し、昨年日本で開催された伊勢志摩サミットでは、従来の北朝鮮に対する批判を、大幅に拡充することに成功しました。そして、今回のコミュニケでは、北朝鮮の大量破壊兵器開発が「新たな段階の脅威」であり、「全ての核及び弾道ミサイル計画を、完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法で放棄」することを求めるなど、昨年にも増して強い調子で批判しています。
さらに、「日本人拉致問題」については、昨年の伊勢志摩サミットで盛り込まれたものが、今年のサミットでも引き継がれています。
では、これについて北朝鮮はどのように感じたのでしょうか?
昨日の首相官邸のウェブサイトによると、北朝鮮は5月29日(月)午前5時40分頃、北朝鮮東岸の日本海に面した元山(げんさん)から弾道ミサイルが発射され、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下しました。これは、まさにシチリアサミットのコミュニケに対する、北朝鮮からの反応だと見るべきでしょう。裏を返せば、それだけ北朝鮮が危機感を持ったということです。
対中国でも圧勝!
次に、昨年の伊勢志摩サミットでも盛り込まれたのが、「海洋の国際法に従った秩序の維持」です。
具体的な国の名前は一切書かれていませんが、「我々は、東シナ海及び南シナ海における状況を引き続き懸念し、緊張を高め得るあらゆる一方的な行動に対し強く反対する」という文言から、中国を指していることは明らかです。
また、コミュニケでは「全ての当事者に対し係争のある地形の非軍事化を追求するよう要求する」と述べていますが、「係争のある地形」を作っている国は中国だけですので、事実上、コミュニケが中国を強い調子で批判していることは間違いありません。
事実、中国当局は今回のコミュニケに対しても「強烈な不満」を表明しています。
中国、G7宣言に「強烈な不満」 「無責任な言論」を発表しないよう求める(2017.5.28 20:53付 産経ニュースより)
産経ニュースによると、中国外務省の報道官は「国際法を口実にあれこれと口出しするもので、強烈な不満を表明する」と述べたそうです。痛いところを突かれると「逆切れ」するという意味で、いかにも中国らしい反応ですが、今回のコミュニケが中国にとっても相当に強い牽制として効いているという証拠の一つでしょう。
ただ、中国を巡る欧州の姿勢については、私たち日本人にとっても由々しき事態です。というのも、欧州は中国に対して非常に親和的であり、たとえば2016年10月に中国の通貨・人民元が国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)に加えられた時にも、欧州勢からの相当に強い後押しがありました。また、中国が主導する国際開発銀行(MDB)であるアジアインフラ投資銀行(AIIB)に対しても、日米が距離を置いているにもかかわらず、G7のうち欧州勢は全てが参加しています。
いわば、欧州勢が「莫大なインフラ建設」という中華利権に群がっているようなものでしょうか?
ただ、大局観なしに価値観を共有し得ない中国という国と仲良くするとは、「貧すれば鈍する」の典型的な事例でしょう。欧州の社会が不安定化し、政権が短くなっているのも、いわば欧州が弱体化している証拠といえるかもしれません。
ウクライナ情勢を巡るロシア非難は継続
さて、私が列挙した「3つのポイント」の中で、一番わかり辛いのがウクライナ情勢に関するものでしょう。どうしてこれが「日本にとって重要」なのでしょうか?
コミュニケのポイントは、つまり、「クリミア半島はロシアがウクライナから不当に奪った領土であり、ロシアは不法国家だ」というのがG7の共通認識だ、とするものです(※余談ですが、こうした「ロシアは不法国家だ」とする認識は、千島と樺太を不法占拠されたままの私たち日本国民にとっては「何を今さら」という気がします)。
しかし、この問題は、今後、長く膠着することが予想されます。というのも、G7側の認識は、ロシア国民にとっては到底、承服できないからです。そして、日本にとってこの問題は、北方領土問題の平和的解決にも使えるかもしれない材料でもあります。
地図を広げてみるとわかりますが、ロシアは陸地面積が大きい割に不凍港に乏しく、外洋へのアクセスも限られています。問題となっているクリミア半島とセヴァストポリ市は、黒海に面した貴重な軍事的要衝であり、また、もともとは旧ソ連時代に、ロシア領だったものがウクライナに割譲されたという歴史的経緯もあるため、ロシアとしては「歴史的にもロシア固有の領土であり、軍事的にも重要な拠点だ」というのは譲れないポイントです。
状況をまとめると、次の通りです。
- G7などの国際社会はロシアに対してクリミア半島をウクライナに返還するように求めている(経済制裁などの措置は当面続く)
- 国際的に原油価格が低迷していて、国際社会からの経済制裁はロシアに対して重くのしかかっている
- ロシアの国民感情に照らして、クリミア半島をウクライナに返還することは困難(あるいは不可能)である
つまり、ロシアとしては、国際社会からの経済制裁を食らって自分たちが貧しい暮らしを余儀なくされるか、国民感情をまげてクリミア半島をウクライナに返還するか、という「究極の選択」を迫られる可能性が高い、ということです。
ロシアのウラジミル・プーチン大統領は外交的なセンスにおいては優秀だと思いますが、その一方でロシアは石油に依存した「モノカルチャー経済」から脱却できていません。そして、貧しい暮らしを余儀なくされることが長続きすれば、さすがのロシア国民も怒るかもしれません。
いずれにせよ、ロシアは北方領土問題を巡り、日本と利害が対立する国です。ただ、中国を牽制するという観点からは、日本にとってロシアは「断交」すべき相手でもありません。利用できる部分があるなら、たとえロシアであっても利用すべきです。
つまり、G7がロシアに対して強硬姿勢を示し続けているということは、日本がロシアとの交渉を有利に進めるうえでは非常に有益な材料なのです。
立ち話と首脳会談
立ち話3回と首脳会談4回
さて、外務省のウェブサイトによると、今回の安倍総理の訪伊では、立ち話ないし懇談と首脳会談を、あわせて7回行っています。相手はギニア大統領、国連事務総長、ケニア大統領、カナダ首相、フランス大統領、EU首脳、そしてトランプ米大統領です。
何を話したのかという点もさることながら、こうした国際会議の場で日本の総理大臣が直接、他国の首脳と話をすることは、極めて重要です。
英語ができる安倍総理、首脳に溶け込む!
ここに一枚の興味深い写真があります。
G7 lays bare diplomatic gulf between US and partners(2017/05/28付 FTオンラインより)
著作権の都合があるため、当ウェブサイトに写真を引用することはできないのですが、ドナルド・トランプ米大統領が正面を向き、それを他の国の首脳が取り囲んでいるという写真ですが、さりげなく安倍晋三総理大臣が非常に目立つ場所にいるのです。
私はこの写真を見て、日本の立場の変化を強く感じました。というのも、首脳会談の場では、公式会合だけでなく、こうした私的懇談の場も重要だからです。そして、安倍総理自身、英語が得意であり、トランプ氏とも直接に話をすることができるという強みがあります。
菅直人元首相や村山富一元首相が、サミットの現場で他の国の首脳から浮いている姿を思い出すと、時代も大きく変わったものだと感じざるを得ません。
国連事務総長に釘をさす安倍総理
それはさておき、安倍総理はサミットの傍ら、国連事務総長とも有意義な懇談を行いました。
会談相手は、アントニオ・グテレス氏で、同氏は昨年退任した「歴代最悪の国連事務総長」こと潘基文(はん・きぶん)氏の後任として、今年1月に就任しました。安倍総理はこのグテレス氏と10分間会談し、次の3点について問題提起を行いました。
- 北朝鮮に対する圧力
- 慰安婦問題に関する日韓合意
- 国際組織犯罪防止条約
外務省のウェブサイトはこれを「懇談」だと述べていますが、事実上、安倍総理から国連事務総長に対する強い「牽制」と見るべきです。
まず、北朝鮮に対しては、同国が度重なる安保理決議違反を行っていることについて、国連としての取り組みが足りないと文句を言った格好です。これに対しグテレス事務総長側からは、「北朝鮮問題を真剣に取り上げる」との言質を取りました。
次に、「慰安婦問題を巡る日韓合意」については、おそらく私も以前『「国連人権委が日韓慰安婦合意見直しを勧告」報道のウソ・ほか』で取り上げた「CAT勧告」のことでしょう。これについてグテレス事務総長は「同合意について賛意を示すとともに歓迎する」と述べた、とされています。これも、「国連の当時の事務総長だった潘基文が賛同した合意に、国連があとから口を挟むな!」という、強い抗議と見るべきでしょう。
余談ですが、これについてグテレス氏は時事通信に対し、「慰安婦問題をめぐる日韓合意の内容に言及しなかった」と述べたそうです。
慰安婦合意に「言及せず」=日本発表と食い違い-国連事務総長(2017/05/29-05:15付 時事通信より)
時事通信の虚報なのか、グテレス氏が「ひよった」だけなのかはわかりませんが、安倍総理側からCAT勧告に言及がなされたことはおそらく事実と見て良いでしょう。
さらに、「国連組織犯罪防止条約」については、組織犯罪処罰法に対して「国連の特別報告者」のジョセフ・ケナタッチなる人物が懸念を伝える書簡を送ったことを念頭に置いているものと考えられますが、これについてグテレス氏は「人権理事会の特別報告者は国連とは別の個人の資格で活動しており、その主張は必ずしも国連の総意を反映するものではない」と述べたと伝えられています。
要するに、「国連はもっとしっかりせい!」という安倍総理からの「お叱り」があった、というのが実情でしょう。
マルタの思い出
ところで、安倍総理は今回のシチリア訪問にあわせ、地中海の島国・マルタも訪問しました。
私は、今から10年近く前に同国を訪問し、同国の「カルカラ海軍墓地」にある日本人墓地に参拝した記憶があります。
この墓地は、ちょうど100年前に第一次世界大戦でドイツとの交戦により没した「大日本帝国第二特務艦隊戦死者之墓」ですが、遠い異国の地で眠る英霊に、日本人の一人としてささやかな感謝の念を捧げてきました。
今回、安倍総理はマルタ(※今年の欧州連合議長国)を訪問し、その大日本帝国海軍墓地で献花して下さったそうです。
100年という周期で再びのぼり始める旭日旗。今回の安倍総理の訪欧は、お世辞抜きで素晴らしい成果だったというのが、私自身の実感なのです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
更新お疲れ様です。
歴史の教科書で松岡外相が国際連盟離脱を決めた時、このバカはなんでこんな愚かな事をしたのか。などと思ったものです。しかし今は違う意見です。
国連は正義の体現者でも、理想の担い手でもなく、各国の政治力学が強く表現される政闘の場であり、その政闘の結果に正義の御旗を付与する組織です。
離脱を決めた当時の日本人達は、国連から理想は失われた。ほとほと嫌気がさしたと思ったのでしょう。近年の国連や国連関連組織のやりようを見ていますと、気持ちがわかる気がします。
しかしわかると言ってもやはり離脱は愚かでした。結果論に過ぎませんが……。嫌気が差したから男らしく去るのではなく、徹底的に政闘をすべきだったのでしょう。
国連は腐っていますが、腐っているなら腐っているで徹底的に利用し、敵に利用されないようにすべきだと思います。それが政治というものなのでしょう。
或いはアメリカなどがやっているように、国連の影響力を削ぎ、世界中からバカにされる名ばかり組織に貶めるのもまた、政治というものでしょう。
シチリアサミットの件、詳細に分析していただきありがとうございます。短時間でこれだけの内容をまとめ上げるのは、それも会計士の仕事と赤ちゃん面倒みながら、私など足元にも及びません。G5、G8の時代は、日本の総理といえば金だけ他国より多く供出されるのに、いざ写真撮影やコミュニケ発表時にはどこにいるのか探さないと分からん時代が続きました。全員で散歩する姿など、日本代表は「ぼっち」で恥ずかしささえ感じましたね。全面的に賞賛する訳ではないですが、安倍首相の智、心、体が充実し、日本人としては抜群の行動力、コミュニケーション力、パフォーマンスだと思います。ゲテレスEU事務総長、仏マクロン大統領と初会合、トランプ大統領とは半年で3回目の会談で成果は大です。懸案の敵対国である北朝鮮、韓国、中国それに露にそれぞれ楔を打ち込み、勝手なことはさせないというG7としての強い決定、意思を現せたと思います。
ご苦労様でしたー
これでコメントも省略できるので助かります。
新興国を含んだG20と財務相・中央銀行会議がありますが、G7と比べると国地域の数が多いので、「全体論賛成、各論反対」みたいな、何を毎年具体的に決めているか、よく分からない国際会議と思います。一時はG8を無くして、G20で行こうみたいな声も多かったですが、私はやはり物事の考え方が殆ど共有できるG7が主であるべきと思います。G20で世界GNPの90%のシェアがあるそうですが、20もの国の中には独裁国、人治主義、破綻国家、治安不安国家、反民主主義国、明らかに関係の良くない国同士が見られます。1国1票なら20分の7、何を先進国が持って行っても否決されること大ありです。G20は日本で開催されたことがない、というのにも驚きです。極端ですが、ただ集まるだけの集会ならG20は不要です。
今回のシチリアでは安倍首相とメルケル首相の会談がなかったですね。英メイ首相はなったばかりで春にも会ってるので分かりますが、13回?と最多出場のメルケル首相(春に会ってるが)と安倍首相が立ち話もなし、というのはなんとなく両国の関係を今以上に重要視しないという意思表示が出ているようです。
上の「匿名」はめがねのおやじです。失礼しました。
コメント欄の改造がようやく終了しました。
引き続き当ウェブサイトをご愛読賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
(なお、この記事につきましては「お知らせ」欄に移行させます。)
随分御無沙汰してしまっていますが、相変らずこのブログはマニアックですね。新宿会計士さんもご存じだと思いますが、昨今は開示のタイミングが早くなり、仕事量ばかり増えています。内の会社に来る会計士は相変らずのレベルですが(笑)、その内こちらのブログを紹介して読めと言ってやろうと思います。さて、安倍首相は八面六臂の大活躍だった様ですね。新聞を読んでも今一ピンと来ませんでしたが、こちらのブログで網羅的に理解することができました。ありがとうございました。ところでブログ主さんはJ-SOXをどう思いますか?IFRSに否定的なブログ主さんのことですから、恐らくJ-SOXに対しても否定的でしょうね。東芝の件は内部統制監査が機能していない典型例ですが、J-SOXを導入したヒゲのクソ会計学者、責任取ってませんね。それどころかIFRSを推進するというバカさ加減。日本の場合は現場の経理マンはそれなりに仕事ができますが、会計士とか会計学者って本当に邪魔でしかありません。今度これについてブログ主さんの見解を聞かせて下さい。