「トランプ優位」報道に動揺する市場【追記】トランプ候補が勝利へ
Brexitの再来?
まさに「Brexit」の再来でしょうか?
現在、開票作業が進む米大統領選では、大方の「下馬評」を覆し、共和党から出馬しているドナルド・トランプ候補が民主党のヒラリー・クリントン候補に対して優勢にあります。これを受けて日本時間午前11時頃から、猛烈な円高が進行。午前中に1ドル=105円程度だった「ドル円相場」は、一時101円50銭台にまで買われており、同様にユーロもドルに対して上昇しています。また、日経平均株価指数は後場に入り前日比850円近い下げとなる局面が生じるなど、マーケットは「Brexit」が再来したかのような状況(もしくはそれより酷い状況)となっています。
事前報道だと、両候補の支持率は拮抗していたはずですが、それでも「州ごとに選挙人を総取り」する米大統領選の特質上、ヒラリー候補の方が「獲得する選挙人の数」が多く、結果的にヒラリー候補が選挙戦を制する見通しだったはずです。しかし、米国メディアの報道によれば、現時点で次の通り、獲得選挙人数はトランプ候補が優勢を保っています。
※当選に必要な選挙人は270人
また、同時に行われる上下両院議員選挙でも、下院では共和党が圧勝する勢いであるのに加え、上院でも過半数を伺う勢いであり、州知事選でも共和党が民主党を圧倒しています。
民主党の「牙城」を含めてもトランプ候補が優勢?
民主党は人口の多いニューヨーク(NY)などの北部諸州に加え、カリフォルニア(CA)が伝統的な「牙城」であり、実際、前回の大統領選でも民主党の現職・オバマ大統領がこれらの「票田」に加えてフロリダ州(FL)やイリノイ(IL)、ミシガン(MI)などを抑え、共和党のミット・ロムニー候補に勝利しました。
しかし、今回はたとえば大票田であるフロリダ(FL)に加え、伝統的に民主党の牙城だったはずの北部諸州などでも、一部、ヒラリー候補に優勢を保っています。この分だと、「トランプ大統領」が誕生する可能性が高いといえるでしょう。
15:44 追記:事実上、トランプ候補が勝利へ
WSJとCNNによると、トランプ候補がペンシルヴェニア州・アラスカ州を制し、獲得選挙人数が267人と、一気に「王手」を掛けた格好に。対するクリントン候補は215人に留まる状況。
開票率80%少々のミシガン州(16人)、開票率70%弱のアリゾナ州(10人)でも僅差ながら優位を保っている状況であり、事実上、トランプ候補が勝利へ。
16:35追記:「トランプ大統領」誕生
WSJが “Donald Trump has been elected as US president, a come-from-behind win for the brash”と報道。ふたを開けてみたら事実上の圧勝に。
途中降板(ウォーターゲート事件でニクソンが辞任したような例)などがなければ、少なくとも4年間の任期を全うする可能性が高まる展開。
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