もしチップを払うのが嫌なら、米国では外食をすべきではない――。そんな主張が出てきました。とある人のX(旧ツイッター)ポストによれば、米国ではウェイターの時給が非常に低く抑えられており、彼らはチップ込みで生計を立てているため、チップを置いてくれなそうな外国人客はないがしろにされることが多いのだとか。その米国では最近、従来であればチップを要求されなかった店でもチップをなかば強要されるようです。これが「デジタルチップ問題」です。
チップ文化いろいろ
チップ文化というものがあります。
海外旅行に行った方ならば何となく想像がつくかもしれませんが、レストランで食事をする、ホテルに泊まるなどしたときに、少し余分におカネを置いていくというカルチャーです。
たとえばポーランドの美しい古都・クラコフの美味しいレストランで食事をし、素晴らしいサービスを受けたときに、「76ズボティ」を書かれた請求書を受け取った際に90ズボティを支払い、お釣りをもらわないような事例です(ちなみに1ズボティ≒36円前後だそうです)。
また、ギリシャのペロポネソス半島にあるスパルタの素敵なホテルに宿泊し、非常に良いサービスを受けたときに、ホテルをチェックアウトする前に、ベッドキーパーへの御礼として枕元に数ユーロ分のコインを置いていく(いわゆるマクラゼニ)という事例も、チップの一例でしょう。
ラテン文化圏とゲルマン文化圏でも違うチップ文化
この点、日本にいると、チップを支払うという文化はありません。
しかし、欧米を中心に、少なくない国で、このチップという習慣が根付いています。
著者自身の体験で恐縮ですが、たとえば南欧(イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャなど)やフランスといったラテン文化圏では、チップを支払うというカルチャーは一般的に見られます。チップを払うとたいていの場合、素直に受け取ってもらえます。
これに対し、英国やドイツ、北欧といったゲルマン圏の場合、いちおうチップ文化はあるのですが、ラテン圏と比べればそこまで厳格ではありません。
これらの国では、請求書にサービス料が含まれている場合、改めてチップを渡そうとすると拒絶されることもありますし(経験あり)、一部のホテルではマクラゼニを置いてチェックアウトしたところ、追いかけられてそのおカネを返金されたという事例もあります。
このため、「欧米では」、とひとくくりにするのは適切ではないのかもしれません。同じ欧州でも、ラテン文化圏とゲルマン文化圏、北欧と南欧で、チップに関する考え方はまったく異なるからです。
ちなみに香港やシンガポールの場合は英国の文化の影響が残っているためか、チップという慣習もあるようですが、基本はアジア圏ですので、あまりチップを意識しなくても良いのかもしれません。
米国でチップは半ば強制的
しかし、こうしたなかで、チップを「半ば強制的に支払わなければならない国」というものもあるようです。
それが、米国です。
損保ジャパンの海外旅行保険のウェブサイトに設けられた『海外旅行お役立ち情報・チップの相場は?海外旅行に役立つチップの払い方』というページによれば、米国でチップとは「受けたサービスへの対価として、商品そのものの料金とは別に支払う」ものだとされています。
これについて損保ジャパンウェブサイトには、こんな記述が出てきます。
「国・地域によりチップの必要性は異なりますが、アメリカのようにチップが働く人にとっては重要な収入源となっている国もあります。給与が低く抑えられ、働いた分がチップとして収入になるため、サービスを受けたらチップを支払わなくてはいけません」。
具体的には、ホテルで▼荷物を運んでもらったとき、▼ルームサービスを利用したとき――などに支払う必要があるほかレストランだとテーブルを担当してくれたウェイターに、セルフサービスのカフェではレジ横のチップ瓶に、それぞれチップを渡す・入れる必要があるのだとか。
米国人も苛立つデジタルチップ問題
しかも最近だと、米国でもキャッシュレス決済が普及し、今までだとチップが不要だったような店舗でも、チップを支払わされる場面が増えているという点に、米国人でもストレスを感じているとする話題があります。これについてはAP通信が今年1月に配信した次の記事が参考になるかもしれません。
Is tipping getting out of control? Many consumers say yes
―――2023/01/29 12:27付 APより
APによると、最近、SNSで、ドライブスルーや1杯のコーヒー、あるいはパン屋さんで簡単なマフィンなどを買った際にも、チップを要求され始めたとする報告が相次いでいる、などとしています。なかには冗談交じりに、「そのうち歯医者でもチップを要求される」などのポストもあるようです。
その正体は、キャッシュレス決済です(英語では「ディジタル・ペイメント・メソッズ」というらしいです)。
酷い場合は料金の30%相当が課されることもあるようであり、最近の米国におけるインフレにこの「デジタルチップ」が乗っかることで、消費者の間で大変な負担が生じている、といった指摘もあるようです。
こうしたデジタルチップは、従来であれば小銭がなければ支払わないで済んでいたような場面でも、消費者にとっては無視し辛くなっています。というのも、顧客側が電子決済の画面で、最後に「チップを払いますか?」という画面で、店員さんが見ている前で、そのチップ額を決定しなければならないからです。
これも、なかなかに強烈な場面です。
なにせ、客が電子端末を操作していくと、最後に「チップを払いますか?」という画面が出て来て来るからであり、店員さんが見ている前で、なかなか「ノー」をタップするのは精神的に難しいからです。
ちなみに記事によれば、スターバック社が2022年12月、店舗でクレジットカードやデビットカードでの支払いに際してチップオプションを導入したのだそうですが、これは同社の時間給労働者で組織する団体が要求していたシステムだったのだそうです。
スタバ社の広報担当者によると、このシステム実装後、クレジット・デビット決済取引の半数にチップが含まれているのだそうですので、いわば、米国ではチップ負担がますます重くなっている、ということです。
このあたり、私たち日本人の感覚からすれば、「アメリカ人ってサバサバしてるんでしょ?」、「チップを払いたくなければチップ画面で『NO』をタップすれば良いんじゃない?」などと軽く考えてしまいますが、心理的なプレッシャーを感じるという意味では、日本人もアメリカ人もたいして変わらないのかもしれません。
「チップが嫌なら外食するな」
こうしたなかで、X(旧ツイッター)では、こんな趣旨のポストが話題になっています。
- 米国ではウェイターの時給は非常に低く、週によっては時給が2ドルというケースもあるため、チップが少なそうな客へのサービスを捨てることが多い
- 米国のチップ事情を知らない外国人に対するサービスはないがしろにされることもあるし、チップを置いていく見込みがない外国人客に対しては、マネージャーに相談して「チップを上乗せした請求書」を渡すこともある
- 米国のチップ相場は請求合計額のざっと10%×2で、僕はサービスが良ければ税込みに対し20~25%、サービスが悪くても15%を置くことにしている
- もしチップが嫌なら米国で外食をしない方が良い
これに関しては正直、米国のカルチャーですので、私たち日本人が文句をつけるべき話ではありません。
ただ、「州によってはウェイターの時給が2ドル」というのも、事実かどうかはわかりませんが、もしこれが事実ならば、ずいぶんとムチャクチャな制度です。ウェイターの生活は客からのチップを前提にしている、ということを意味するからです(日本だと最低賃金制度がありますが…)。
もちろん、一般論として「素晴らしいサービスを受けたらサービス料としてのチップを払う」というのは、文化の在り方のひとつではあります。
しかし、現実の米国においては多くの場合、チップの支払いが半ば強制的なものであるという事情を踏まえると、消費者の善意を強要し、「値段が明確に定められていない対価」を負担させようとする仕組み自体、社会制度としていかがなものでしょうか。
また、ウェイターとしてもチップ込みの収入でなければ生活が成り立たないということであれば、それはレストランのオーナーから搾取されているようなものであり、その部分を消費者に転嫁しているわけですから、やはりチップという仕組み自体、社会制度としての合理性を欠いているように思えてならないのです。
あるいはいっそのこと、「米国ではチップ込みでこの値段だ」と思い込むようにする、もしくは割り切って「俺は絶対にチップを払わないぞ」と決め込む、といった態度も、ひとつの考え方なのかもしれません。
いずれにせよ、いろいろと調べてみても、この「デジタルチップ問題」は現在のところ、米国だけの問題にとどまっているようですが、このチップ制度自体が存在しない日本人の立場としては、本件についてもとりあえずは「対岸の火事」を眺めておくくらいで良いでしょう。
View Comments (27)
NHK受信料みたいなもんですかね。
任意なんだけど、事実上は強制徴収。
チップが嫌なら外食しない=受信料が嫌ならテレビを所有しない
普通に考えたら、客ゼロならチップゼロな賃金体系より、客ゼロでも拘束時間に対して適正時給を払えよ、と言いたくなりますけどね。
(千客万来なら時給以上に稼げるからチャラ?)
もしそうなら、バイトを増員したり配膳ネコロボットを導入されたりするだけなので、ベテランバイト員が期待するウハウハなんて、つかの間の夢かと。
そもそも、チップ制度はインボイスなど電子決済とは相性が悪いのでは?
個人的にはチップ制度なんか無くせばよいと思いますね。
あげたい人は好きなだけあげる自由はあるのだから、全員がハッピーですよ。
アメリカ出張がいやだった理由の一つがチップ。
着替えて朝飯を食べるためにレストランに行きチップの心配までするのがいやでいつもルームサービスをとってパジャマのまま食べていた。アメリカ人の同僚にルームサービスにチップはいらないと言われて払ったことはない。ルームサービスにはサービス料が入っているはずだ。
アメリカ人がいら立つ理由の一つはチップはサービスの評価という面があるからではないか。
笑顔でサービスし、食事中「何か足りないものはありませんか」など心配してくれるウエイトレスのほうが運んでくるだけの人よりチップをはずもうという気になるだろう。
昔の同僚でアメリカ留学経験のある男は学生時代いつもチップは1ドルしか置かなかったといっていた。(今なら5ドルくらいかもしれない)入る店も安い店で、店の方も学生がチップをはずんでくれるなどとは考えてもいない。
またカウンターをはさんだサービスにチップは不要だそうだが、バーでバーテンに払っているのを見かける。
そこの文化だから郷にいれば郷に従えってことかな?って気がするのです♪
ただ、チップってウェイターさんとか、ベットメイクしてくれてる人とかへの心付けだと思うから、お店から請求されるのは変な気がしますね♪
ず~っと前にNYの英会話学校に通ったときの先生は、時々外食に連れて言ってくれたんだけど、チップの計算表を持っててセント単位で払ってたのです♪
その方もラテン系の移民だったみたいで、american stupid cultureって、笑いながら言ってたのです♪
>デジタルチップ
うろ覚えだけど、レストランでカード払いするときは、請求額にチップ分を自分で追加して支払い金額を書いたような・・・・
デシタルチップもその延長なのかな?
デジタルチップとはつまり、クレジットカードを通す機会のタッチパネルで
「どれ位チップを払いますか?」と表示され、10%、20%等々
タッチする部分を選ぶシステムの事だと思われます。
あるいは$額を直接10キーで入力する方式かも。
七味さま
私もその経験あります。伝票の下段のほうに、自分でチップの額を書くものや、15.20.30%に◯つけるのもあったような。
貧乏留学生でしたが、free refill の飲み物やall you can eat の料理メニューのある店ではチップをはずんでいました。なじみ客になってくると、おかわりのサービスがすごく速くなりました。
Arbysのようなファストフード店や、ショッピングモール内のフードコート(eateryと呼んでいました) では、チップを払うことは、当時はなかったと思います。
カウンターで受け渡しをすることのどこにサービスの差を感じられるのか、なのにチップを払う雰囲気になっているとは、驚きです。
最初はチップに随分面食らいましたが、慣れれば「こういう物か」と思う様になりました。
ただし外食をする度に「チップと消費税の分を考えると、実質2~3割増しだな」と
感じてしまうので、必然的に外食の頻度が落ちる事に……
余談ですが、マクドナルドなどではさすがにチップを要求された事はありません。
経験的に発生し始めるのはファミレス以上から、でしょうか。
他国でも、タクシーに乗った時には、端数を切り上げて支払うというのはごく普通だったので、それほど抵抗はないのですが、やはりアメリカのチップ文化には違和感を感じることが多かったです。
そういえば、ラスベガスのカジノに行くと、衣服面積が少なめのお姉さんがドリンクを配っている場面に頻繁に出くわします。基本的に、カジノ内でのドリンクは無料なんですが、貰うたびにお姉さんにチップを払わねばなりません。なんか釈然としないので、行った時もあまりドリンクは頼みませんでしたねえ。
あ、ちなみに、マカオのカジノでもちょっとした軽食やドリンクは無料です。チップを払う必要もありません。
従業員の時給は正当な金額を支払うことにして、「当店は、チップ不要です」ということにしたら、その店は客が殺到しないだろうか?
これは、最も簡単な差別化になると思うが。食べ物の料金は元々、店毎に異なるのだから、時給分乗せておけば良いだけでしょう。
かくして、米国のチップの慣習はなくなるかもしれない。
どうして、誰もやらないのだろう?
日本なら、誰かが必ずやるはず。
アメリカの場合、
①それをやったら法的に面倒な事になる可能性がある
②”結果的に高くなるんじゃ?”と客が疑いだすかも(算数が苦手なアメリカ人は多い)
③”正当?チップを貰った方が高いんだよ!”と従業員が嫌がるかも
④悪目立ちをして同業者からいじめられるかも(アメリカだって同調圧力はある)
と言った危惧がある……と予想します。
データなどはないので、あくまでもただの予想ですが。
いいサービスをしていいチップをもらうというインセンティブがなくなるんじゃないかな。
日本では営業マンが固定給で働いているというのをアメリカ人に驚かれたことがある。
アメリカの製薬では一部固定、大部分歩合というのが多いらしい。
営業マンによってはCEO以上に稼ぐ人もいる。そういう人は医者、薬剤師に劣らない知識を身につけるためによく勉強する。
てきぱきしたサービス、商品知識でよいチップをもらいたいウエイトレス、ウエイターもそれと同じではないかな。
雪だんごさま、sqsqさま
言われる通りです。実際、私は、チップ制や歩合制の方が良いと思っています。
ハワイに良く行く友人によると、ハワイのレストランのウエイトレスは、満面の笑み、類稀な愛嬌、素晴らしいサービスで、チップで月100万円近く稼いでいるのではないか、と言っておりました。サービスのプロということですね。
こういう気合を入れて仕事をする気がある人間には、歩合やチップが良いでしょうね。
実は、日本でもチップを払いたい人は多々いるようです。
タクシーの運転手で、チップを一日2~3万円もらう人がいるようです。本人から聞きました。タクシーの運賃の歩合に近い金額のチップで貰うと言っていました。
彼によると、チップを貰うのはそれ程、難しくはないそうです。
例えば、年寄りの女性の場合、兎に角、楽しく話し相手になって上げること、孫でも連れていれば、孫を褒めまくる、トランクの荷物の出し入れは手伝って上げる、等、親しく気に親切に親身感を出すことだそうです。
これで、チップを呉れない年寄りはいないそうです。
まあ、実際、良い運転手が居れば、お釣りはいいですよ、とは言いたくなることは確か。
親し気に会話をしていたら、最後に料金を支払うときに、きっちりお釣りを10円単位まで貰うのは、何となく白ける感じがするものです。
この運転手の人は、月収が100万円近くになると言っていました。
しかも、税金が掛からないのだから(チップを所得申告する人は先ず居ないでしょう)。
タクシーの運転手さんは、愛嬌と会話力を磨いた方が良いでしょう。
ついでに。
引越しの作業員もチップは貰えるようです。
これも、年寄りの場合は、一人当たり万円単位でくれる客もいるようです。通りで、最近の引越し作業員は、挨拶も愛想も良くテキパキと働きますから、気持ちがいいです。ですから、最後に料金支払うときに、これ、君達よくやってくれたから、と別にチップを渡したくなるんでしょう。
そういう話を聞いていたので、かく言う当方も少額ですが渡しました。彼らは、完全に予定していますね。こういう風にやれば、チップを貰えるという方程式が出来上がっているのでしょう。
日本の常識をもって外国に注文をつけても意味はありません。実現する可能性が高い場合にのみその行為は有効で意味があります(だからといって注文をつけてはならないわけではない)。
アメリカでの最低賃金はチップ労働者は例外が定められています(州により異なります)。客から直接もらうチップが給料のようなものです。簡単に言いすぎると語弊はありますがチップ制度のそもそもは経営者は仕事をする場所を提供するのでチップ労働者は自分で稼いでくれ、労働を提供する代わりに客からもらったチップは全て労働者のもの、ということです。雇用者がこのチップに手をつけることは許されません。請求書に記載されてキャッシュレス払いの場合、後から精算して労働者に環流されます。店内でテーブル席の他にカウンターが設けられているような場合でも後からの精算でカウンター担当にも分配されることもあります。鮨レストランのカウンターで握る板前などです。ただし一般に調理人は固定給です。
チップ制度が廃止されることはないでしょう。チップはインセンティブが明確に働くからです。個々人の才覚と努力でいくらでも増減するものですから、優れたサービスを提供したサーバーは大きく報われることになります。高級店などのチップ労働者は並の給与所得者よりもはるかに高給を稼ぐこともできます。サービスに自信のあるチップ労働者にとって個人の力量でいくらでも稼げるわけです。チップが廃止され固定給になったらそういう労働者は他へ転職するでしょう(そして店舗全体のサービス品質が下がる)。チップ制度は個人の能力を評価するアメリカ社会に馴染む文化ともいえます。
ここで思い起こしたいのが日本の働かないおじさん問題です。同じ職場にいてきちっと成果を上げてる社員も働かないおじさんも同じ固定給が支払われることが合理的でしょうか(もちろん両者で全く同じ評価=給与額ということはないでしょう)。同じ仕事をしている非正規雇用者の手取りが働かないおじさんより少ないことが合理的でしょうか。(技術職の現場では派遣や外注社員のほうがそこの正社員よりずっと高い技術を持ち実質的に現場を支えている例はいくらでもあることを、ここのブログ記事を読んでいる人はそれなりの経験をお持ちの方が多いようですので、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。)
さてそういうチップ制度に苛立ちを感じるのは消費者の側です。やはり経済事情によるところが大きく景気がよければ今ほど問題化しなかったでしょう。ニューヨークのような大都市の高級店などはチップの最低ラインが25パーセントです。そういう店に来れるひとたちですから、チップが高いなと思いながらも、払える人は払えるのです。ただし記事にもあるように本来チップが必要ないファストフード店などのようなところで強制的ともいえるような徴収が広まりだすと、これ何なん?という議論は出てくるでしょう。
さて、チップが文字通り強制という例は日本にもあります。ホテルが代表例で、今では概ね15パーセントほどではないでしょうか。宿泊でも館内レストランでも。最近では普通の飲食店でもサービス料が請求されるところが増えてきています。日本のサービス料は特に手間のかかるようなことをお願いした覚えはないけれどちゃんと請求されて、これを逃れることはできません。訪日外国人の中にはホテル請求書の明細を見て、このサービス料(チップと違い逃れることはできない)というのは何だ?と疑問を持つひとも中にはいるようです。
旅館となると日本人でも戸惑うこともあるのではないでしょうか。はたして仲居さんに心付けを渡したほうがよいか、いくらが妥当かと。さらには心付けでサービスが変わるのだろうか?ということまで。
匿名さま
非常にわかりやすい説明、ありがとうございます。で、素朴なギモンなのですが…
・チップが受けたサービスの対価とするならば、セルフサービスの場合は何に対する対価と捉えられているのですか?
・現金でチップをもらった側はそのままポッケに入れるわけですから、所得税等払うわけないですよね。米国の財務省はそれで黙っているのですか?
セルフサービスにチップはありません。ファストフード店もチップは従来なかったのですが記事のあるような例が出て来て議論になっているようです。
チップが受けたサービスの対価という理解は糺したほうがよいかもしれません。チップは義務というのが実情です。
チップ労働者の所得税ですがアメリカではそもそも確定申告です。
>チップ労働者の所得税ですがアメリカではそもそも確定申告です。
質問内容は、現金で貰ったチップを、正確に正直に申告しているのか?ということです。
ということです。
>質問内容は、現金で貰ったチップを、正確に正直に申告しているのか?ということです。
それは各々の納税者の意識次第でしょうね。
特定個人が現金でのティップを幾ら受け取っているかなんて法外な手間暇をかけないと分らない筈なので自己申告制です。
ですからここで質問することではないのではないですか?現金取引はチップだけではないので。確定申告の誤魔化しはどこでもありうることなので。当局が適切に処理するんじゃないですかとしか言いようがないですね。日本の飲食店の申告でも同じでしょう。
ちなみに1つ上でレスされている匿名さんは私ではありません。違う匿名さんです。
ではこれ以上のレスをするとしたら10時間後に。
1つ上のレス、ではどちらのレスかわかりにくいですね。
私のレスは2023/12/20 09:23 09:23
です。もう1つ、美術好きへのおばさんへのレス、2023/12/20 08:10 08:10
です。
匿名さま
お忙しい中レス頂きありございます。
申告制ということなので、そういうことなのかな?とは思いましたが、やはり、そういうことなのですね。
アメリカへ行った時のチップや、日本でもちょっと高級なホテルへ行った時のサービス料など、腑に落ちない、釈然としなさい気持ちになりました。
これは、悪しき慣習としか言いようがありませんね。
経営学が盛んなアメリカの経営者は、これに疑問を持たないのかが疑問です。
普通に考えて、商品の価格を決定する時のコスト構成として、原材料費・人件費・光熱費・店舗経費などに、回転率を想定した想定利益(率)を考慮して、商品価格を決めるはずです。これら、各費用要素の価格に占める比率は凡そ目安があります。例えば、原材料費は、20〜25%以下、とか。
回転率を異様に高く設定して、原材料費率を85%辺りで価格を決めている、立食い式ステーキ店や、50%程度の回転寿司など。つまり、飲食店という業態は、涙ぐましい努力をして、1%レベルのコスト計算をしながら、価格を決定しているのです。
それを、食事が終わった最後の支払いをする時に、25%のチップが必要ですって?
「ウェイター・ウェイトレスという、日本で言えば、お運びさんに、何で25%もの料金を支払わなければならないの?お運びさんの仕事ってそんな付加価値が高い作業なの?」
という疑問を持つのが正常な、経済感覚ではないですか?
これに疑問を持たない経営学って何なのか?
お運びロボットには、チップは要らないだろうから、日本から、お運びロボットを輸出すれば良い!
レストランに入ったら、給仕は、人がいいですか?ロボットがいいですか?と最初に聞かれて、人の場合には25%のチップが必要です、なんて。
この前ボストンのSantokaで15%チップをポチってきたところです。最低時給はNYの場合は15ドルになっていたはずですが、ウエイターとかは対象外だったので対面サービス業も10ドルぐらいに設定すればええんではないかな。
欧米旅行に行きたくない理由の一つがチップが面倒、嫌という感覚ですね。
チップのためにサービスするという発想自体に嫌悪感があるし、サービスとかほぼ不要と思うタイプなので、荷物を持ってくれるとか、ドアを開けてくれるとか、勝手に自分でやるわと。満面の笑みで食事運んで来るとかどうでもいいし。
なくなってほしい文化の一つ
米国IRSのサイトによればチップは:
月20ドル未満なら免除。
毎日記録をつけること
毎月雇用主に報告
納税申告書の提出
収入は源泉税と社会保険料の対象だそうです。また現金ではなくチケットなどをもらった場合も同じ扱い。
Tip Recordkeeping and Reporting | Internal Revenue Service (irs.gov)