「味の素騒動」や「デスマフィン」といった、食を巡る最近の騒動も、結局は度を越した「無添加・自然派」信仰の問題点と、科学的知識ないし科学的思考態度の欠如に行き着きます。そしてこれらは福島第一原発を巡る非科学的な処理水騒動とも通底しています。こうしたなか、ウェブ評論サイト『ウェッジオンライン』に科学ジャーナリストの松永和紀氏が、優れたインタビュー記事を寄稿しています。
目次
味の素騒動とデスマフィン騒動
味の素は科学的に見て安全なのだが…
「自然派」、「天然由来」、「ナチュラル」、「オーガニック」、「無添加」…。
これらの単語を聞くと、多くの人が「なんとなく、健康に良さそうだ」、と思うかもしれません。
たとえば一般に「天然由来」などといえば、「赤ちゃん」、「アレルギー」、「敏感肌」、といったキーワードとともに使われることが多く、(具体的な商品名を挙げることは控えますが)たとえば「100%天然由来で赤ちゃんのお肌にも優しい●●」、といった用例があるようです(●●には製品名が入ります)。
あるいは、これらの「ナチュラル信仰」、「健康信仰」は、得てして、「化学」に対する嫌悪感のようなものを伴うことがあります。とくに食品添加物や化学調味料に対し、相当執拗な攻撃が加えられることもあります。その典型例が、「味の素嫌悪症」のようなものでしょう。
料理研究家として知られ、『YouTube』にチャンネル登録者数448万人を数える『料理研究家リュウジのバズレシピ』を所有するリュウジさんに対しては、最近、レシピで味の素を使用することに対し、「化学調味料を使うとはなにごとか」、「体に悪い」などと主張する一部のユーザーから執拗な攻撃が加えられました。
リュウジさんが10月に刊行した『料理研究家のくせに「味の素」を使うのですか?』は、「味の素」の「活用法から安全性まで論じ」たものとして、非常に高く評価されているようです(ちなみにアマゾンだと51件の評価が付され、評点は5点中4.7点にも達しています)。
【参考】『料理研究家のくせに「味の素」を使うのですか?』
(【出所】アマゾンアフィリエイトリンクより)
正直、「味の素」が「体に悪い」といわれても、困惑します。通常の高等学校レベルでまともに化学などを学んでいれば、「自然由来」なのか「化学調味料」なのかではなく、「どんな物質であるか」が重要だ、ということは、容易に理解できるはずなのですが…。
ちなみに味の素株式会社のウェブサイトによると、味の素の主原料はグルタミン酸ナトリウムで、これはサトウキビの糖蜜に発酵菌を加え、醤油や味噌などと同じ発酵法で作られます(『Q.味の素®の原材料は何?製法は?安全なの?』参照)。
また、同社によるとグルタミン酸ナトリウム自体は「人体を構成するアミノ酸のひとつ」であり、昆布や野菜に含まれているうま味成分であるとされ、食品衛生法に定められる膨大な安全性試験のみならず、「国際的な公的機関で安全が繰り返し確認されている」のです(詳しくは同社リンクをご参照ください)。
例の「デスマフィン」騒動
ただ、現実にお店では、「自然派だから体に良い」、などと謳っている製品も多く、また、リュウジさんに粘着した一部ユーザーのように、一部では「味の素は化学調味料だから体に悪い」、などとする間違った主張を真顔で唱えているような意見を見かけることもあるのです。
この点、味の素を「悪」とみなすのは、とある大人気漫画の影響もあったようだ、といった指摘も見かけますが、いずれにせよ科学的知識を欠いた指摘であることは間違いありません。
こうしたなかで、食品の正しい知識がないがために発生したと考えられる重要な事故を挙げるならば、先月の「デスマフィン」事故が挙げられるかもしれません。これは、「食品添加物不使用」を謳う焼き菓子店のマフィンを食べた人が体調不良を訴え、食中毒と認定されたという騒動です。
区内で製造されたマフィンによる体調不良者の発生(令和5年11月16日)
―――2023年11月17日付 目黒区HPより
東京都目黒区のウェブサイトによると、問題の件は11月11日・12日の2日間、東京ビッグサイトで開催されたイベントで、同区内の施設が製造・販売した一部マフィンについて、購入者から「納豆のような臭いと糸を引いている」などの申し出に加え、食べたあとに腹痛などの症状が生じたケースが複数名確認されたものです。
これについて厚生労働省の『公開回収事案詳細(整理番号RCL202303208)』によると、健康への危険性の程度は「CLASSⅠ」、つまり「喫食により重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る可能性が高い食品」に分類されています。
厚労省によるとこの「CLASSⅠ」は「主に食品衛生法第6条に違反する食品等」で、これに該当する事例としては、ほかに次のようなものが挙げられています。
CLASSⅠ…喫食により重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る可能性が高い食品
- 腸管出血性大腸菌に汚染された生食用野菜、ナチュラルチーズなど加熱せずに喫食する食品
- ボツリヌス菌に汚染された容器包装詰食品
- 有毒魚(魚種不明フグ、シガテラ魚等)
- 硬質異物が混入した食品(ガラス片、プラスチック等)
(【出所】厚生労働省『自主回収の報告制度の運用の考え方について』P2)
砂糖を通常の半分以下しか使用せず、防腐剤も使っていなかった
ではどうして、こんな事故が発生してしまったのか――。
該当する店舗が11月21日付でアップロードした謝罪文には、こんな趣旨の記述があります。
「当店といたしましては、食品の製造・販売業者としての食品衛生に対する知識、理解及び対策等が不十分であったことを深く反省しております。また、健康被害に遭われた方が一日でも早くご快復されますよう祈念しております」。
ここでいう「食品衛生に対する知識、理解、対策」とは、いったいなにを指すのでしょうか。
同店舗のものと名乗るウェブサイトには、「無添加、防腐剤不使用の焼き菓子店」と記載されています。また、目黒区商店街連合会のウェブサイトに掲載された『お店の紹介』のページでも、「無添加・防腐剤不使用の焼き菓子店」、「甘さ控えめで離乳食完了期よりOKでございます」、などとする記載が確認できます。
さらには同店の具体的な商品紹介のページには、たとえばこんな記述があります。
具だくさんマフィン各種(たっぷりチョコチップ、濃厚ブルーベリー、季節のマフィン各種)¥330
通常の焼き菓子店で販売されているお菓子の半分以下のお砂糖の量で作っております。お砂糖の代わりに大量のお野菜やフルーツ、チョコチップなどが入っておりますので、離乳食完了期のお子様より美味しくお召し上がりいただけます。また、乳製品が入っていないマフィンが多数ございますので、乳製品アレルギーの方でもお召し上がりいただけます。
この点、食中毒の正確な原因については現在、保健所などの調査結果を待っている状態とのことではあるものの、敢えて報道などの情報も加えて想像するならば、防腐対策が不十分で、製造から販売まで期間が経過したため、事故に至ったのではないか、といった仮説が成り立ちます。
ちなみに砂糖使用量が通常の半分以下というのは、いったいどういう状況でしょうか。
農林水産省ウェブサイト『料理に役立つ!砂糖の性質と働き』のページによると、砂糖には食品を腐りにくくする「防腐性」という効果があり、こんな記述があります。
「カビや細菌が活性化するためには水分が必要ですが、多くの砂糖を加えると食品中の水分を砂糖が抱え込むため、腐りにくくなるのです。ジャムや羊羹など、多くの砂糖が含まれる食品はカビが繁殖しにくく、腐りにくいという特徴があります」。
この記述に基づけば、一般的な菓子と比べ砂糖使用量が半分以下であれば、それだけ食品中の水分でカビや細菌が活性化する可能性が上昇するであろうと想像が働きます。市販されている焼き菓子類に防腐剤や砂糖が使用されているのにも、それなりの意味があるのでしょう。
いずれにせよ、今回販売されたマフィンを小さい子供など体力が弱い人たちが食べていないことを祈るばかりです。
科学的知見で自然由来を斬る
松永和紀氏のインタビュー記事
さて、こうしたなかでウェブ評論サイト『ウェッジオンライン』に11日付で、科学ジャーナリストの松永和紀氏が、なかなか重要な論考を寄稿しています。
自然由来、無添加、オーガニックだから安全、ではない
―――2023年11月30日付 Wedge ONLINEより
記事には『日本にもはびこる “ナチュラルミステイク” 』、という副題がついていますが、これは日本で2年前に出版された『ナチュラルミステイク 食品安全の誤解を解く』の翻訳者である林真、森田健両氏に話を聞く、という趣向の記事です。
端的にいえば、この記事、すべての人に熟読していただきたいと思える、非常に優れたものです。
松永氏はインタビューに入る前のリード文で、こう指摘します。
「食品添加物は、安全性が評価されたうえで、問題がない量を使われるルールとなっています。しかし、この店主のように『添加物は危ない。無添加が安全』と誤解している人はかなり多いことが、消費者庁の消費者意識調査などでもわかっています」。
そのうえで、実際のこの『ナチュラルミステイク』に記載されている事例からピックアップし、たとえば「サプリメントの過剰摂取で死亡した例」や、それとは逆に化学合成された医薬品や残留農薬、食品添加物の安全性などに関して非常にわかりやすく説明されているのです。
ちなみに原著では有機農産物、オーガニック食品について、こんな記述があるそうです。
「オーガニックとして栽培された農作物は害虫や病気を自ら防ぐための防御物質を体内で生成しており、農薬なども用いて栽培された農作物よりも安全性が低い可能性がある」。
「ほとんどの人がオーガニック製品の方がより健康的であると思い込んでいるものの、実際のところはこの仮定が正しいという証拠がない」。
福島第一原発処理水はどうだったか
こうしたなかで、実際に日本でも人工的な物質である食品添加物や残留農薬での事故が「この何十年も報告されていない」一方、「ニラと間違えてスイセンの葉を食べた」などの自然毒で「過去10年で20人以上が亡くなっている」、などとする記述には、思わず考えさせられます。
インタビューで森田氏はこう警告を発します。
「××は危ない、○○は健康にいい、というような単純な情報に踊らされないようにしてほしい」。
また、松永氏は「二人が共通して語るのは教育、情報提供の重要性」だと指摘。こう述べています。
「人工合成か自然か、で化学物質の性質を分けられるわけではなく、その物質をどのくらいの量食べるかによってもリスクの大きさが変わります。そうしたことを、子どもたちに教えたい。保護者にも伝えたいのです」。
全くその通りでしょう。
さて、こうした話題を眺めていて、やっぱり思い出してしまうのが、福島第一原発のALPS処理水の海洋放出です。
放出が始まったのは今年8月24日のことですが、現在までのところ、福島処理水が原因と考えられる健康被害は報告されておらず、また、科学的に見てもこれが健康被害をもたらす可能性は極めて低いと考えられています。
科学を否定するかの大手新聞記事
これを踏まえて、改めて取り上げておきたいのが、これらの記事です。
科学を隠れみのにするな
―――2023年8月23日 2:00付 日本経済新聞電子版より
科学振りかざすだけではなく…増え続けるタンクを考える
―――2019年9月26日 10時02分付 朝日新聞デジタル日本語版より
日経新聞の今年8月23日付記事、朝日新聞の2019年9月26日付記事です。
いずれも科学的根拠「だけ」をもって海洋放出を正当化することを戒める記事ですが、逆に科学的根拠以外になにをもって海洋放出を正当化すれば良いというのでしょうか?
日本を代表する大手メディアである両紙が、正面から科学を否定するかのような記事を掲載したという事実には、正直、素直に驚きましたし、衝撃を受けました。
とりわけ日経新聞の方の記事には、こんな記述もあります。
「国際原子力機関(IAEA)が約2年に及ぶ調査の結果、海洋放出の安全性について日本政府に『お墨付き』を与えた。以降、政治も行政もことあるごとに、この科学的根拠を伝家の宝刀のごとく、繰り返し口にしてきた。どこか違和感が<以下略>」。
日経新聞はIAEAが科学的に結論付けた「処理水放出は安全」とする結果を、「伝家の宝刀のごとく」、などと述べているのですが、明らかに常軌を逸しています。
ネットが糺す非科学信仰
日本の新聞、テレビを中心とするオールドメディアが科学的思考を苦手としているのではないか、とする仮説は、当ウェブサイトでも『「事実を正確に伝える力」、日本の新聞に決定的に欠如』などを含め、これまでにしばしば取り上げてきたとおりです。
福島第一原発を巡る風評加害を繰り返してきたのがほかならぬオールドメディアだったのだとしたら、割とシャレになりません。
もっとも、最近だと新聞やテレビが間違った知識を垂れ流しても、在野の専門家がきちんと訂正記事を執筆し、それらを何らかの形で公表できる時代が到来したのは、非常に意義深いことです。
これに加え、X(旧ツイッター)でも最近、「コミュニティノート」の仕組みが実装されたことで、非科学的なツイート、現金配りなどを謳う詐欺ツイートなどが激減しているのは良い傾向です。結局、オールドメディアの偏向報道で植え付けられた誤った知識を矯正するのも、インターネットの役割として期待されるのかもしれません。
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20世紀の終わり頃に日本で
『買ってはいけない』
という告発本が流行りました。
たしか週刊金曜日編集発行だったか。
左巻きの人たちが作った本なので粗だらけ。
当時はまだパソコン通信でしたが、あんまりにもおかしなことばかり書いてあるから化学のプロを中心にお祭り騒ぎでした。
あんまりにも盛り上がったから、
『『買ってはいけない』ほ買ってはいけない』
なんてまとめ本まで出版された程。
Webがあったから、左翼系ゴロツキによる大衆煽動や企業恐喝が通用しなくなった黎明期だったように思われまする。
その頃は、その本も含めて週刊誌でも、買ってはいけない・たべてはいけないシリーズ時々やってました。最近も記事ネタが無いのか、偶にあるようです。
面白いので読んでみると、こんな事で買ってはいけないと言っているのか?と、こんな事しか攻めるポイントが無いのか?と、分かります。じゃ、全く大丈夫じゃないか、と逆に安全宣言されたようで、安心して買っていいという証明本になりましたね。基本的な科学知識があれば、こんな嘘は通用しないよと見抜けるレベルのことしか書いてなかったですね。週刊誌の記事は、更に根拠薄弱で、文章の書き方のレトリックです。ですから、週刊誌の記事は、基本的な科学知識が無くても、文章がキチンと読める人であれば見破れます。言ってる事、辻褄合わないな、て。
よって、買ってはいけない、は安心して買っていいよ、という事ですね。
尚、上に書いた事は、日本企業の商品と製品についてであり、隣2国のものに関しては、デフォルトとして用心した方がいいですよね。
一酸化二水素のケースは、僕には
「岸田ヤメロ」
と似た構図に見えるのですけどね。
なにがなんだかわからん人たちには、あれだけ大手メディアかアホだマヌケだメガネだ政局だと大騒ぎしてたら、
「みんなが言ってるから悪いモノだ」
と思い込むでしょう。
一酸化二水素がなんなのか知りもしないで。
危ないのは間違いないのですよ。
資格をもった筋肉ムキムキの監視員が安全確保に目を光らせてるくらいですから。(笑)
でも、騒ぎすぎ。
あるいは安全確保を他人任せにしすぎ。
取扱上の注意点を押さえた上で、自由に利用すればよいと思うのです。
高血圧の元凶として悪名高い塩化ナトリウム溶液ですが、人体には必須の化合物ですし、仰る通り有機化合物の Saccharum Officinarum Saccharum は溶液の浸透圧を雑菌が繁殖し難い範囲に抑える事で防腐剤の一種としての作用があります。
ひと昔前に米国での科学オタクの間では水の入ったペットボトルに "dihydrogen monoxide" (一酸化二水素)と「危険物警告:肺臓に吸い込むと死に至る場合がある」と言う注意書きを付けて科学に疎い人たちをからかう事が流行りました。
>一酸化二水素
突然死された方のご遺体を調べると、かなり高い確率で検出される物質でしたよね♪
一酸化二水素の危険性
・酸性雨の主成分である。
・重いやけどの原因となりうる。
・地形の侵食を引き起こす。
・多くの材料の腐食を進行させ、さび付かせる。
・電気事故の原因となり、自動車のブレーキの効果を低下させる。
・末期がん患者の悪性腫瘍から検出される。
・一定以上の一量が肺に入ると高確率で死亡する。
・一度でも体に取り入れたことがあると禁断症状を起こし、その場合三日間投与されなければ高確率で死亡する。
一酸化二水素を舐めてはならない。
サイト主様も水臭い事を…
Mizuくさい、言うたな!
H2Oくさい、言うたな!
せっかくミズ知らずの人にも誤魔化せるように書いたのに、、、
当方まったくの素人ですが、
日常的に一酸化二水素を摂っていた人の致死率は100%らしいですよね。詳しい研究とか議論のソースになる記事は見当たりませんが、体感としてほぼ間違いないと思います。
こうした化学的な知見がより広く深く普及して、世の中が前向きで建設的なものになっていく事を切望いたします。
この呼び方を見たり聞いたりして、化学式が思い浮かぶ人は、騙されないでしょうね。
「一酸化ニ水素」、漢字なら騙され易いかも。
英語でDihydrogen Monoxideと訳し、
Di〜2
hydrogen〜水素
Mono〜1
oxide〜酸化物
と分ける癖をつけていたら騙されない。
その英語による化合物の命名ルールを解読できる人は日本語で騙されたりしないと思いますがね.
日本語の「一酸化二水素」を理解できないレベルの人々(一般大衆の圧倒的多数)は「ダイハイドロゲンモノ(オ)キサイド」と聞いたら間違っても化合物名の綴りを思い浮かべて化合物命名規則に従ってdiやmonoといった数を表す接頭辞や元素名などに正しく分解などできません.単に「一酸化二水素」を聞いた場合以上にその意味を理解も想像もできず「何か凄く恐ろしい知らないものみたい」と恐怖するだけですよ.
そもそも水が水素の酸化物であるという化学の事実をどれだけの人が知っていることやら.(中学校で習った水の電気分解の実験なんて殆どの人は完全に忘れてしまっている)
世の中の殆どの人々は,化学や物理学や生物学のごく初歩すらをも知らないからこそ,無知なくせに偉そうに発言する左翼のトンデモ主張や嘘でも何でも売ったもの勝ちのゴロツキ雑誌記者のトンデモ記事に簡単に騙されるのです.
化学調味料の人体への影響なんて、食塩以下であろう。
アレルギーを持つ方は気の毒とは思うが、学校給食などでの事故を叩くマスゴミの姿勢には違和感を感じる。生命に関わるアレルギー持ちなら自己管理を撤退すべきである。
それと、平然とアルコール飲料の広告を流しまくるマスゴミにも違和感を感じる。アルコールの有毒性や中毒性を誘発する可能性があることは明白なのに、医薬品のように注意喚起すらしない。所詮は視聴者や読者より、スポンサー様が神様なのでマスゴミと揶揄されるのであろう。
本稿には、人間が接種するものについての基本の基本が書いてあります。
以下、肝だと思う点を引用すると、
>実際に日本でも人工的な物質である食品添加物や残留農薬での事故が「この何十年も報告されていない」
>二人が共通して語るのは教育、情報提供の重要性」だと指摘。
>人工合成か自然か、で化学物質の性質を分けられるわけではなく、その物質をどのくらいの量食べるかによってもリスクの大きさが変わります。そうしたことを、子どもたちに教えたい。保護者にも伝えたいのです
この中でも特に、全ての摂取物について言えることは、天然物・人工物とも、
>>その物質をどのくらいの量食べるかによってもリスクの大きさが変わります。
という事ですね。
どんな自然物でも、短時間に過ぎた量を摂取すれば、危険です。しかし、適量を摂取していれば、何の問題もありません。
食品添加物や化学調味料、漢方を含めた薬品なども、その考えに基づいて開発されています。農薬なども、残留量をキチンと考えて開発されています。
人間を含めた生命体は、代謝という作用によって生命が維持されています。代謝とは、生命活動に必要な物質の摂取と排出の事です。この代謝の作用の許容範囲に入る量であれば、問題はないのです。人工物に関して言えば、人体からの排出に関して薬などは半減期という数値によって計算されています。
以上の事は、日本の義務教育+高校教育迄で全て教えていることです。
以上の教育過程に於いて、真面目に勉強しなかった連中には、記事を書かせてはいけないですね。
記事を書く為の基礎知識があるかどうかをテストするべき時代かもしれません。こんな記事が世界に配信されたら、日本のレベルが低いと見做されてしまいます。
然し乍ら、今の時代、こんな無知な連中が堂々と大手マスコミ企業に入り、誤った記事を偉そうに書いて、自分の無知浅学を恥じることが無い所か、専門家の言う事が間違いだと、なじるというのは世の中一体どうなってしまったのでしょうか?
いよいよ、政治や社会に対して、第四の権力を揮うことに飽きたらず、科学の世界に迄、自分達の第四の権力を延ばそうとしているのでしょうか?
さより様
>こんな無知な連中が堂々と大手マスコミ企業に入り、
むしろ無知だからこそマスコミに入るんじゃないかな?
化学関係に関心がある方でちゃんとした知識があれば関係企業に採用されるんじゃないかと思うのです♪
で、そうじゃない人が、それでも関係業界として流れ着くのがマスコミなんじゃないかと思ったりするのです♪
マスコミという仕事を通じて、いろんな方の話を聞いてるのに、門前の小僧とはならないのは、よくわかんないのです♪
なかなか、核心を突いたことを言われますね?
>むしろ無知だからこそマスコミに入るんじゃないかな?
広く(マス)集まったゴミの集団だから、マスゴミですか。
所で、マスコミって、マス・コミュニケーションの略でしたね。
広く対話するという意味ですね。
対話(双方向)をしないで、自分の独断と偏見で記事を書くようになったから、最早、マスコミではない、つまり、対話の道にゴミが溜まったから、マスゴミ。
いろいろな面から見ても、マスゴミですね。
追加します。
>マスコミという仕事を通じて、いろんな方の話を聞いてるのに、門前の小僧とはならないのは、よくわかんないのです♪
これは、上に書いたように、
>対話(双方向)をしないで、自分の独断と偏見で記事を書くようになったから、最早、マスコミではない、つまり、対話の道にゴミが溜まったから、マスゴミ。
対話の道に、ゴミが溜まってしまっているから、人の話が聞こえなくなっているのですね。いわゆる、「聞く耳を持たない」状態になってしまっているんですね。
始めから、独断と偏見で書くつもりだから、耳も要らない?
マスコミ業界ってネットが普及する迄は、純粋な事実関係に基づいていない主観や正確さが検証されていない主張がまかり通る世界であって、「我々の主張を信ずる者は救われる」的な現実から乖離した閉鎖的な世界を形成していたのでは?
ネットの発達でマスコミの事実誤認とか論理の破綻が分単位で指摘される時代が来て幸いです。
>オールドメディアの偏向報道で植え付けられた誤った知識を矯正する
「コミュニティノート」の即時着弾による、「かわいそう利権(ニセ弱者・被害者コスプレ)の駆逐」を願っています。
テトロドトキシンとか、自然由来の猛毒もありますね。
地上波テレビを見ていた頃、CMでは「自然由来」「天然由来」という言葉を聞かない日は無かった記憶があります。好印象刷り込み効果は大きい気がします。
私が子供の頃に「味の素を食べると禿げる」と真しやかに囁かれていましたが、今の自分を見るとあながちウソではなかったのかも!wと思ってしまいます(ジョウダンデス)
まぁ、水も飲みすぎれば毒になると言いますから、何でもほどほどがいいんでしょうね。
ただ、お隣の国の食品は、かなりの確率で大腸菌に汚染されていることが多いようなので、私個人的には極力避けるようにはしてます。
オールドメディアを視聴・購読していると、脳の発育に悪い。
そういう本を書く人が出てきそうですね。
実例として、今までに起こった犯罪の犯人のうち何割が新聞やテレビを利用したことがあったか、反社会的活動を行う団体の何割が新聞やテレビを利用しているか、というデータを添えて。
結局のところ、化学調味料全否定派が言う有害性とは、「わからないもの/理解できないものへの漠然とした恐怖」を言い繕ったものに過ぎません。つまり、「なんだかよくわからないから怖い」でしかないものを「健康に有害だから怖い」と言い換え、まずは己に言い聞かせて、さらにはそれが絶対の真理であるかのように信じ込むという過程を経ます。そして、無駄な行動力と正義感や使命感にあふれた連中は、さらに「危険物を使用する/推奨するとはけしからん」と糾弾し始めます。大抵の場合、その頃には「理解できないものへの恐怖」は忘れられてますね。
「多少なりとも科学的知識があれば理解できるはずだ」と人は言いますが、そんなに生易しい話ではないと考えます。というのも、その根本にあるものが単なる知識の欠如だけではなく、非自覚的な「理解できないものへの恐怖」だからです。
実際、私とて、グルタミン酸ナトリウムと言われてもそれがどんな物質なのかさっぱりわかりませんし、化学式を見せられてもチンプンカンプンです。ただ、数多くの試験によって安全性が確認されている(らしい)ということを知っているというだけです。報告書を読んですらいないので、その知識自体は科学的知識でも何でもなく、単なる伝聞に過ぎません。
さすがに、塩化ナトリウムが食塩のことだということくらいはわかりますが、なにやら複雑な名前の化合物や菌など、もはやお手上げです。おそらくはということで言ってしまえば、その分野の専門家でもない限り、きちんと理解している人は少ないことでしょう。違いがあるとすれば、「理解できないことへの恐怖感」を持っているかどうか、あるいは「理解できないこと」を自覚的に認識しているかどうかということではないかと思います。
あくまでも私見ですが、「わからないものは怖い」というのは、遥か遠いご先祖が狩猟採取生活を送っていた頃から綿々と継承されてきた感覚であり、「わからないからこそ面白い」という考えに転じることこそが、科学的精神の萌芽ではないかと考えます。そのような転換がいつどこで起こったのかなんてさっぱりわかりませんが、それと同時に遥か遠いご先祖から受け継いだ「わからないものは怖い」という感覚もけして消滅したわけではありません。ただ、ちょっとばかり小利口になった人が、その漠然とした恐怖を糊塗したり、理解できない己を正当化する小理屈を捻くりだせるようになっただけということであるように思います。
科学的知識のよる安全の判断は、仰るような不理解や直感的な不安だけでなく、その「科学的お墨付き」部分を信用できないという偏見による補正まであるので難しいですね。政府が安全宣言を出した……政府は事実を矮小化しているに違いない!薬品メーカーが実験を基に安全性を保証した……メーカーと担当省庁が癒着しているに決まっている!実験結果は捏造だ!等々。
政府や企業への不信感が特に強いというか存在意義ですらある左翼さんにはかなり親和性が強いですから、左傾化したメディアや個人が科学的なものに反発あるいは軽視するのは頷ける話しではあります。逆に、こういった問題への興味から知識をつけたり現実を考える人が増えたことで左翼が衰退しているということも言えるかなと。
龍様
>「わからないものは怖い」というのは、遥か遠いご先祖が狩猟採取生活を送っていた頃から綿々と継承されてきた感覚
ところが、危ないものだろうが、何だろうが、どもかくなんでも食べちゃうってのが人間の特性なんですよ。
ラッコってのもいますが、貝を食べる哺乳類と言ったら、あとは人類くらい。ヒト科本来の生息地だったサバンナから、中でも弱々しかったご一統、ホモサピエンスのご先祖が、弾き出されて海浜地帯に辿り着き、細々と露命を繋いでいた時期に獲得した食性じゃないかと言われているようです。ご先祖に「なんでも喰ってやる」の意気込みと、知恵の伝達能力がなかったら、今日のわれわれはなかったはずです。
「苦い」は毒、「酸い」は腐敗を感知する味覚。本来はすぐ吐き出すために備わっているはずなのに、それを食味の彩りとする。トウガラシのあの刺激。口の中で感じ取っているのは、味覚じゃなくて熱覚の細胞。もともと火傷を防ぐために備わった感覚ですよ。実際、幼小児はこんなモノ普通は口にしない。だけど、だんだんに大人の味覚が身についてくるのは、不思議と言えば不思議ですね。そんな動物、他にはいない。
発酵食品なんて、安全に食べられるところにまで仕上げるには、物すごい量の知識と経験を要するのですが、そもそも腐敗と紙一重のそれを、最初どうやって造ろうなんて考えたんでしょうね。ふぐを食えるようになるまでに、一体どれだけの命が露と消えたか、なんて話がありますが、案外そうじゃ無かったようにも思えます。一度危ないと分かったら、二度と同じ轍は踏まないのも、人が人たる所以(よほどの愚か者でなければのはなしですが)。ただし、只管避けてるばかりいるんじゃ勿体ない。少しずつ何とかなるように工夫を積み重ねてゆく。それでこそ人類。それ故にこそ、食い意地の張った今のわれわれがあるってことでしょう。
>無駄な行動力と正義感や使命感にあふれた連中は、さらに「危険物を使用する/推奨するとはけしからん」と糾弾し始めます
上記の「食欲の権化たる人間」という定義に鑑みれば、「正義感や使命感にあふれた連中」とは、ヒトの進化の道筋を知らず逆行している人たちとも言えますね(笑)。
人類に限らず、動物一般の1日の行動パターンは、おおむね次の3つに集約されます。「睡眠」「繁殖行動(子育てを含む)」そして「食事の調達及び摂取」です。この内、繁殖行動については、ヒト上科の数種を除けば、時期が限定されており、個体の一生で常に行われるというわけではありません。また、睡眠についても、個体差や種差があるので一概には言えないものの、要は行動しないという行動パターンなので、とりあえず除外して考えても良いでしょう。そのように考えると、動物の行動の多くは「食べられるものを調達する」ことに費やされているとも言えます。
農業なんてものがまだなかった頃、遥かなご先祖様は、とにかく食べられるものを探すことに多くの時間を費やしたはずです。なにせ、ヒトは図体がでかいわりに、個体としての戦闘力はたいしたことはなく、大型肉食獣にとっては格好の獲物だったでしょう。そのような具体的な恐怖と闘いながら、ご先祖様は食べられるものを探していたはずであり、選り好みをしているような余裕はなかったはずです。「苦いもの=毒物」「酸っぱいもの=腐敗したもの」という識別能力だけは備わっていたので、それらを避けつつ、とにかく食べられるもの、お腹を膨らませてくれるものを探していたに違いありません。
でも、文明と呼ばれるものが次第に発達し、一日の大半を食べ物探しに費やさなくても済むようになった頃、時間を持て余したヒトは、「食べられるもの」の周縁を拡大し始めます。そして、ただ生命を繋ぐための行動から、「もっと美味しいものを探す」という行動にまで拡大します。「美食」の誕生です。
それが好奇心に由来するものなのか、あるいは何か他の要因があるのかはわかりません。でも、その過程で「苦いもの」も「酸っぱいもの」も「美味しいもの」に組み込まれていきました。果ては、フグの肝を爪楊枝でつつきながら、「このピリピリと痺れる感じが良いんだよ」などと言う人まで出る始末。「食事=生命を繋ぐもの」という大前提からは完全に逸脱しています。ここまでくると、もう何でも好きにしろというよりありません。
ヒトは食糧を安定的に確保するために、乾燥させたり、塩/酢/砂糖などを使って食料を保存することを覚えました。さらに、煮たり焼いたりして「食べられないもの」を「食べられるもの」にすることも覚えました。発酵食品にしても、その出発点は「保存」にあっただろうと考えられます。
これらの技術の確立には、試行錯誤による長い年月と経験知の集積が必要だったはずです。その過程では様々な事故や失敗、そして逸脱があったことでしょう。命を落とした人だって少なからずいたに違いありません。でも、そういった歴史の流れの果てにわれわれの食文化はあるのです。
......なぁ~んてストーリーを組み立ててみましたが、どんなもんでしょう?
実は先日金沢に遊びに行き、当地の名産である「フグの卵巣ぬか漬け」というものを買ってきました。これは猛毒のフグの卵巣を塩漬け&ぬか漬けにして、2年ほどかけて完全に無毒化するという驚くべき代物です。まだ試してませんが、薄く切ってお茶漬けにすると大層美味なのだとか。ちょっと楽しみです。
余談:
来週、京都に遊びに行きます。美味しい漬物と佃煮を買って帰るつもりです(^,^)
>どもかくなんでも食べちゃうってのが人間の特性なんですよ。
これで、突き進むと、机の脚以外は何でも食べる民族が誕生するんですかね?
本当に涙ぐましいほどに、何でも食べる、豚の足や燕の巣に食欲が持てるというのは、どういう発想なのか?
それだけありとあらゆるものを食べると、我が民族こそ人間世界の中心だという考えになるんですかね?
食べ物と人間の思考・発想には関係性があるのかもしれませんね。
我が国は、綺麗に料理して小皿に分けて食べる。隣国は、丼の中に放り込んでかき混ぜてぐちゃぐちゃにして食べる。物事を何でもごちゃごちゃにして解決不能にするのも、毎日食べ物をごちゃ混ぜにして食べているからですかね?
>わからないもの/理解できないものへの漠然とした恐怖
化学物質・薬物、ウイルス、放射線など、危険の度合いが直感的にわからないものに、その傾向が強いと痛感します。これらのリスクをゼロにすることは、ありえません。
不安を煽ることで利益を得ている者が、それなりの数いるということ。
インターネット上にも誤った情報は多く、それを見極めるのは必ずしも簡単ではない。