X

事実なら軽率…森まさこ氏「官邸私的見学ツアー」報道

「ブライダルまさこ」事件で有名になった森まさこ・参議院議員が、首相補佐官としての地位を利用し、司法修習生の長女とその友人一行を首相官邸に招いていたという疑惑が浮上しました。文春オンラインが報じたものですが、これが事実だとしたら、ただでさえ自民党が例の「エッフェル塔オバサン」事件で批判されているなか、何とも軽率です。

ブライダルまさこ事件

個人的に最近、強く印象に残った表現があるとしたら、それは「ブライダルまさこ」かもしれません。

「まさこ」とは自民党(安倍派)の森まさこ・参議院議員のことです。

森氏は参議院議員としての当選回数は3回であり、閣僚(法相)経験者であるとともに、現在、首相補佐官(女性活躍及びLGBT理解増進担当)を務めているなど、自民党内ではそこそこの実力者(?)なのかもしれません。

ただ、この「ブライダルまさこ」事件は、森まさこ参議院議員(自民党安倍派)が少子化対策として「ブライダル補助金」という仕組みを導入した、などと自身のX(旧ツイッター)で明らかにしていたとする話題に関連するものです。

ここで、「ブライダル補助金」は、正確な用語ではありません。『ブライダル補助金は少子化どころか結婚式とも無関係?』などでも取り上げたとおり、どうやら「特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業」という事業に関わっているようです。

自民党の森まさこ・参議院議員が説明しなければならないのは、なぜ「海外向け広告宣伝、イベント出展、設備等改修、翻訳ツール等導入、従業員研修、商品設計・開発等」…等々が「少子化対策になる」のかであり、また、2021年4月30日付でブライダル関連企業から100万円の寄附金を受け入れていながら「ブライダル補助金」なる事業を開始したのか、です。私たち有権者には、それを聴く権利があります。2023/08/16 12:15追記記事タイトルに誤植がありましたので修正しています(記事本文に修正はありません)。知れば知るほど不透明な「ブ...
ブライダル補助金は少子化どころか結婚式とも無関係? - 新宿会計士の政治経済評論

無関係の制度に乗っかっただけ?

これに関して補助金が支払われるのは、次の項目だそうです。

  • (1)海外に向けた日本文化等の魅力発信を実施するためのビジネスモデルの構築をする事業であること。
    • ①海外向け広告宣伝
    • ②イベント出展等
  • (2)訪日外国人の受入に必要な基盤強化を実施するためのビジネスモデルの構築をする事業であること。
    • ①設備等改修
    • ②翻訳ツール等導入
    • ③従業員研修
    • ④商品設計・開発等

また、補助率は2分の1まで、補助の上限額は(1)が300万円、(2)が500万円、などとされています。これのどこが少子化対策なのか、どうもよく理解できないという人も多いでしょう。

この点、森氏自身が代表を務める団体がブライダル業界の会社から寄付金を受け入れいていたという事実(『森氏代表務める団体、ブライダル事業者から寄附金受入』等参照)を踏まえると、なんだか怪しさも感じないではありません。

しかし、想像するに、これは経産省が打ち出した(わけのわからない)補助金制度に、森氏が勝手に、「これには少子化対策の意味もある」、「私がその創設にかかわった」、などとなどと言い出して相乗りしただけではないか、というのが実情に近い気がします。

新たな疑惑は「首相官邸見学ツアー」

こうしたなかで、森氏を巡っては5日、こんな報道が出てきました。

岸田“公邸忘年会”報道からわずか3カ月で…森まさこ首相補佐官(59)が娘と友人たちを首相官邸ツアーに招待していた! 「官邸の私物化」と波紋広げる

―――2023/09/05 07:12付 Yahoo!ニュースより【文春オンライン配信】

文春オンラインによると、森氏は今年8月末、司法修習生の長女やその友人一行を首相官邸に招待し、「見学ツアー」を行っていたのだそうです。そのえで文春は、首相官邸が「政権中枢の執務空間」であることを踏まえ、

「首相補佐官の立場を使った私的利用ではないかとの指摘が浮上している」、としています。

この点、報道が事実かどうかはわかりませんが、仮にこれが事実なら、とんでもない話です。

さすがに首相官邸内に、「見学」などの理由で部外者が気軽に出入りすることは、警備上も好ましい話ではありません。

しかも、「今年8月末」といえば、すでに「ブライダルまさこ」事件が発生していたあとのことです。

軽率という批判は免れないでしょう。

自民党の党紀はどうなっているのか

この点、報道が事実だとしても、今回の鑑定ツアー、森氏自身による何らかの「違法行為」を伴っている、というものではありません。

ただ、自民党政治家といえば、ただでさえ「エッフェル塔おばさん」たちで一部の有権者からの不評を買っているなかで(とくにその中心人物は自民党内の役職を辞任しています)、さすがにこの軽率な「ブライダル補助金」騒動直後に、この人物はいったい何をやっているのかと疑問に思えます。

しかも自民党・安倍派の女性議員から相次いでこのような話題が出て来ていること自体、安倍派が派閥としてまともに機能していないのではないか、といった疑いを抱くに十分でしょう。

もしも安倍晋三総理大臣が存命であれば、いったいどうなっていたか――。

歴史にIFはありませんが、やはり単に「総理経験者を失った」以上の打撃が、自民党と日本に生じているのではないと信じたいところですが、こればかりはよくわかりません。

この点、『8月の内閣支持率「下げ止まり」』でも述べたとおり、なぜか内閣支持率自体は下げ止まっているようではあります。しかし、さすがに醜聞が相次ぐ状況は、自民党にとってあまりよろしくないことだけは間違いないといえるでしょう。

新宿会計士:

View Comments (16)

  • 今くぐったら森まさこは比例区代表選出で、あの今井絵理子と同じなのだ。これでは、民意は反映されていない。比例区代表選出は廃止すべきである。内閣は女性議員の登用を考えているらしいが、本当に実力があれば自然と女性議員はふえる。老人と女性というだけでの選出に異を唱えるつもりはないがエッフェル松川るい、今井絵理子、女性局ご一行様など志と実務能力が疑問視される女性が多すぎる。野党なら辻元清美や蓮舫、阿部知子が立憲で福島みづほもなまえがあがる。有権者にも責任はある。知名度で選ぶから無能な女性や老人がえらばれてしまう。日々の暮らしに直結することに思いをはせねば割りを食うのは我々しょみんである。

    • 一票の格差ガー対策に中選挙区回帰で比例は全廃すべきですね。せめて小選挙区のみに

  • エッフェルマツカワのSNS:X(旧ツイッター)に異変か?
    2023年分が行方不明で、Topが2021年の「総裁選、高市早苗先生を支持します。」
    続いて「菅さんによる国葬儀」、そして「安部さん回顧一色」。

    • 続いてのコメント失礼します。下記動画を先ほど見つけたので間があいてしまいました。
      エッフェル松川氏は、安倍氏暗殺後に岸田首相と林外相におもねって出世するために「韓国すりより」に偏向したと個人的には思っています。昔は良かったという例が以下の短い動画です。安倍さんが倒れるまでは、ドリルゆうこやブライダルまさこやLGBTいなだ等とは一線を画していたと思います。反省して悔い改めて欲しいと思います。
      https://twitter.com/i/status/1699204821725876631

    • 本日マツカワ氏のX確認したところエッフェル塔写真戻ってました。最初は「言い訳長文」でした。以前見たのは改定中? 一瞬、非難を受け2023年分全削除して反省中かと思ったのは買い被りでした。失礼しました。
      結局、昔は良かったのに。ということで。

  • 松川参議院議員にしても、森参議院議員にしても、彼女らが破天荒な存在なのでしょうか?
    それともいくらでも前例があることを、彼女らのときに限って、必要以上に問題になるように騒いでいるのでしょうか?
    彼女らが今まで誰もやらなかったような問題を引き起こすトンデモ議員であるからこそ騒がれているのだというのならいいのですが。

    •  普段信用してない筈のマスゴミに付和雷同して自称保守が叩く様は滑稽としか思えませんな。

  • >特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業
     特定意志薄弱児童監視指導員みたいな、とってつけたような事業名称ですね。

    • >特定意志薄弱児童監視指導員

      は、未来の世界の立派な資格であり、とってつけた名称ではござらん

  • 首相官邸は日本の政治の中枢中の中枢なのに民間企業よりもセキュリティがガバガバで驚きました。
    アメリカで例えればホワイトハウスですよ。
    家族と友達がそんなに簡単に入館できるならスパイも入りたい放題でしょう。
    安倍首相が亡くなってから自民党はもう風紀が乱れまくり弛んでますね。
    岸田内閣はまるでお遊戯内閣で失望しかありません。

    • 最近ホワイトハウスでコカインが見つかって騒ぎになってますよ。
      何故かそれに対する捜査が打ち切りになったりしてます。
      指紋も見つからなかったし、監視カメラにも映ってなかったそうで。
      正直アメリカも酷いですね。

  • 深い意味は特に無いのですが、このニュースが気になりました。

    タムロン社長が辞任、会社経費を女性に私的流用…どんな法的責任に問われる?
    弁護士ドットコムニュース8/23(水) 14:06
    https://news.yahoo.co.jp/articles/1219ee4302722bcc96e5f453bd7610bd10ad77d1

    >特別背任罪:自分の職務権限に基づいて会社のお金を私的流用した場合
    >業務上横領罪:会社のために保管していたお金を私的流用した場合
    >詐欺罪:自分に出金権限があるかのように装って、会社の預金口座からお金を引き出して私的流用した場合

  • 森まさこの令嬢(司法法修習生)は、「お母さん、そんなことして良いの?」と諫めなかったのでしょうか?
    また、この令嬢に同行した司法修習生は、自分

    • (承前)たちの行動の当否が分からなかったのでしょうか?

      • つまり、こんな令嬢令息が、将来の司法を担うのは、不安だという事ですね?