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ラーメン店を取材したメディア、一口だけ食べて退店か

またしても、「マスゴミ」がやらかしたのでしょうか?ある人気ラーメン店に取材に来た「メディア」が営業時間外に食事の提供を要求してきたうえに、食事を提供したらリポーターが一口食べただけで、他は全部残して退店する、という「事件」が発生したというのです。情報を総合的に勘案すると、ここでいう「メディア」がテレビ局を指す可能性は高そうですが、さて。

マスゴミとは?

「マスゴミ」、という表現があります。

これは、もともとは新聞、テレビを含めたマスコミを総称する、「ゴミのような情報を垂れ流すメディア」という意味合いを込めたネットスラングの一種ですが、最近だと「取材態度がゴミのようだ」、という意味で用いられることもあるようです。

このあたり、新聞やテレビのすべてを「マスゴミ」と十把一絡げに決めつけるような態度は、もちろん、行き過ぎです。

ただ、著者自身もブログ時代を含め、かれこれ10年以上、ウェブ評論活動をするなかで、新聞やテレビの報道のレベルの低さ、救いようのなさの事例をずいぶんと目撃してきましたし、そもそもウェブ評論活動をするきっかけが、メディア報道のレベルの低さにあったことも事実です。

当ウェブサイトの『メディア』カテゴリーの記事を検索していただければわかりますが、その具体的な事例は、それこそこれまでに当ウェブサイトでこれまで何度も何度も示してきたとおりですが、ここ数ヵ月の話題でいえば、やはり印象深いのは犯罪を正当化するかのドラマを流したNHKでしょう。

違法行為に手を染めるNHKを冷ややかに見る一般国民

―――2023/06/26 08:00付 当ウェブサイトより

NHK問題の本質は、「不視聴運動を行ったとしても、NHKを倒産させることができない」という点に尽きます。NHK自身、放送法で受信料収入を事実上、保障されているからです。こうしたなか、例の「不法滞在を美談にする」というドラマの放送が行われたそうです。こうしたドラマを放送すること自体、違法性の疑いが極めて濃厚です。しかし、それと同時に、明らかに問題がある番組が放送されようとしていても、国民がその差し止めを求めることすらできないということ自体も、極めて大きな問題です。経済学で見た日本経済学の大原則...
違法行為に手を染めるNHKを冷ややかに見る一般国民 - 新宿会計士の政治経済評論

これは、不法滞在という犯罪行為を擁護する立場から製作・放送されたドラマです。

もちろん、日本には表現の自由がありますので、基本的にメディアが何を放送するかはそのメディアの裁量に委ねられている、という言い方もできなくはないのですが、NHKに関しては、このロジックは成り立ちません。NHKは「受信料」という事実上の半強制的な「特殊負担金」で運営されているからです。

ただ、このNHKのケースは論外として、取材手法や放送内容の酷さに関する話題は、いくらでもあります(だからこそ当ウェブサイトが運営できている、という側面もあるのですが…)。

大阪の人気ラーメン店のツイート

こうしたなかで、またひとつ、「マスゴミ」っぽい話題が出てきました。大阪市の人気ラーメン店「花京 大正店」が取材に来たメディアの言動に関し、「あまりに怒りが収まらない」として、こんなツイートを発しているのです。

ツイートによると、とある「メディア」が取材で同店を訪れた際、提供したラーメンを一口だけ食べ、ほぼすべてを残して退店したというのです。ツイートをもとに(当ウェブサイトなりに補足したうえで)事実関係を整理しておくと、こんな具合です。

  • 同店はプロ野球のオリックス・バファローズを応援しており、店内壁面には同チームを応援するポスターなどを貼っている
  • あるメディアから「店内の壁を中心に撮影したい」、「営業中は迷惑となるので朝の仕込みの時間に取材に行きたい」と電話で依頼があった
  • 実際、撮影は営業時間前に行われ、無事終了したが、メディアは撮影後、「オープン前に食事したい」と唐突に要求した
  • 店側は「事前に聞いていない」、「オープン前の食事はできない」と説明し、メディアにはオープン後に再度来店するよう依頼した

…。

そして、このメディア関係者らはオープンの15分前に再度来店したのですが、店側は「オープン後に来てください」と再び依頼し、結局、オープン後に再再度来店したものの、一口だけ食べて退店したのだとか。

J-CASTによる補足情報

もちろん、この出来事について、店側が「メディア」の具体的な名前を明らかにしていないので、これがテレビなのか、ラジオなのか、新聞なのか、雑誌なのか、はたまたインターネットメディアなのはわかりませんが、次のJ-CASTニュースの記事から判断して、テレビ局の情報番組という可能性が高そうです。

急いで準備したラーメン「一口だけ食べて帰られた」 メディア取材に店激怒「撮影の為の道具と思うなら、来なくて結構です」

―――2023年08月10日13時26分付 J-CASTニュースより

この記事では、ツイートを受け、同店に対する取材内容についても記されています。

J-CASTニュースの8日付の取材によると、この出来事は4日に起きたもので、問題の食事はリポーターが食べているシーンを撮影するために注文したものであり、食事は「その一口で終わりました」、とあります(ただし代金は支払済みとしています)。

つまり、リポーターが同店壁面のオリックス・バファローズ関連のポスターを紹介し、ついでに商品を食べた、といったシーンに仕立てるつもりだったのだと想像できますが、これが事実ならば、店に対しても大変に無礼であり、また、フードロスが問題になっているなかで、大変問題のある行動です。

J-CASTによると、同店は、①打ち合わせ段階で食い違いがあったこと、②オープン準備中に食事の提供を2度もせかしてきたこと、③提供した料理を一口だけ食べ、ほぼすべて残してて退店したこと――の3点を問題だとしているそうですが、これもまったくその通りでしょう。

現段階でこの「犯人」が「テレビ局だ」と決めつけるのは少し早計ですが、ただ、ツイートにいう「メディア」がテレビ業界だと推察するには、十分な根拠があります。というのも、「取材」と称して相手に迷惑をかけたという「前科」がいくらでもあるからです。

(※それらの一部は当ウェブサイトでも、『【滅びゆくメディア】テレビ局の「無礼な取材」の原因』や『電話1本でアポを「ドタキャン」日本テレビの非常識さ』などで取り上げてきたとおりです。)

さすがに放送できないのでは…?

ちなみにこれを撮影したメディアがテレビ局だったとすれば、その番組を放送しようにも放送できなくなっているという可能性はあります。それを放送した瞬間、おそらくネットで特定され、その番組ないしテレビ局に対する批判が殺到することは間違いないからです。

これがひと昔前であれば、テレビ局(や新聞社)としては、取材する際に、「宣伝してやっているんだから感謝しろ」、くらいの態度を取っていたのではないかと思いますが、残念ながら、現代社会は新聞もテレビも数あるメディアのひとつに過ぎません。

そして、新聞、テレビなどのオールドメディアの社会的影響力は、今後、低下することはあっても強まることはないでしょう。

というよりも、新聞業界自体、そろそろ滅亡しそうになっているようですし、10年、20年単位で見れば、テレビ業界もこれに続きそうに思えるのですが、いかがでしょうか。

新宿会計士:

View Comments (17)

  • さすがにオレでも折角つくった物を一口しか食べずに退店されたら、激怒する。しかも時間外で野外とは。なにが批判されているのか、理解出来ないんだろうな。先日の宿泊施設でタバコを吸って一万円取られたのを逆ギレした御人のようだ。感謝の欠片もないこのメディアはいずれ淘汰されるだろう。

  • そして、新聞、テレビなどのオールドメディアの社会的影響力は、今後、低下することはあっても強まることはないでしょう。

    というよりも、新聞業界自体、そろそろ滅亡しそうになっているようですし、10年、20年単位で見れば、テレビ業界もこれに続きそうに思えるのですが、いかがでしょうか。

    正解!

  • えーと。

    メディアの飲食店に対する取材というのは、昔からこうです。

    私が30年前に取材を受けた飲食店(うどん店)では。

    TVを見たといえば海老天1本サービス、何日まで!というサービスを無断で放送しました。

    局にクレームを入れると、お客さん増えたんだからいいでしょ?という返事でした。以来、一切の取材はお断りしましたね。

    更には選挙の時。無断で当店の駐車場にNHKの中継車が駐車して中継。お客さんに取材する暴挙もありましたね。

    私の経験上、メディアよりやクザのほうがマナーを備えていましたね。

    一応追記しておきますが、決して反社の味方をしているわけではありませんので悪しからず。

  • 毎度、ばかばかしいお話しを。
    テレビ局:「ラーメンを食べたという映像が必要なので、一口でその映像がとれた」
    ありそうだな。

  •  開店時間で少し食事には早いであろうにしても、ラーメンを目の前にして一口だけで我慢するって、逆にスゴイなぁと思いました。私なら、スタッフに移動を請われても「うるせぇまだ食ってんだろうが!」ってなりそう。なんなら餃子もつけそう。

  • 最近はテレビ局の予算減という話をそこかしこで見かけるようになりました。
    元テレビマンがユーチューバーになり、テレビの内情を解説するチャンネルも人気のようです。
    金も人材も離れ始めたテレビの未来が暗いのは間違いないでしょう。

    近年はこの傍若無人な振る舞いも、テレビはじめオールドメディアの特徴ではなくなっているようです。
    人気ユーチューバー(グループ)が、たびたびテレビ局と似たようなトラブルを起こして炎上しています。
    結局こういう振る舞いは、特権意識を持った人間に現れる現象なのでしょう。
    テレビ局が、全盛期だろうが衰退期の今だろうが、変わらず傍若無人なように。

  • >さすがに放送できないのでは…?

    放送しなかったら無駄な経費を使いやがって!とディレクター?が締め上げられたりするのでしょうかね?

    放送して視聴者から吊るされればちょっとはマシになるんじゃないの?って。

  • 予算の関係で1日に3-5回分収録してるんじゃないかな?
    すべての店でタレントがラーメン完食してたら高血圧になって命に係わる。
    スープまで飲むと7-8グラム。5回それやったら40グラムの塩食ってるのと同じ。
    死ぬよ。

    とは言っても失礼な話だね。

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