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「サル・蛮族」発言で波紋の小西氏、筆頭幹事から更迭

立憲民主党の小西洋之・参議院議員が衆院憲法審査会を念頭に「サル」、「蛮族」などと発言した問題を巡って、小西氏と立憲民主党に対する批判が他党にも広まっています。ただ、小西氏自身は発言を撤回したものの、産経、フジなどに対する「法的措置」をチラつかせており、こうした姿勢を朝日新聞も批判したようです。こうしたなか、立憲民主党は小西氏を参院憲法審筆頭幹事から更迭したそうですが、もしかして党として何らかの追加処分があるのでしょうか?それとも処分はこれで「おしまい」なのでしょうか?

山口氏の苦言に同意せざるを得ない

立憲民主党の小西洋之・参議院議員といえば、「安倍政権時代に放送法の解釈を変更するよう政治が行政に圧力をかけていた」などとする文書(いわゆる「小西文書」)で予算委員会を潰した人物です。

これに関し、興味深いツイートを発見しました。

法政大学の山口二郎教授は「放送法解釈に対する政治介入も重要」としつつも、「防衛費をはじめとする重要な政策課題について貴重な議論の場を潰した」と批判。立憲民主党に対し、「衆参の予算委員会における質問の仕方について点検し、どこで間違ったか、自ら明らかにすべき」と注文を付けているのです。

このあたり、当ウェブサイトは防衛費などに関し、山口氏とは(おそらく)立場は真逆であろうとは思いますが、それでも防衛費などが「重要な政策課題」であるという点に関してはまったく同意しますし、「予算」委員会は本来、こうした「予算」について深く議論する場であるという点はそのとおりだと考えています。

したがって、小西文書という怪文書で予算審議の場を潰してしまったという点においては、立憲民主党に対するこの山口氏の「苦言」について、全面的に同意せざるを得ません。

玉木氏「猿の惑星ではサルの方が人間より知能が高い」

さて、衆院・憲法審査会が毎週開催されていることを念頭に、小西氏が「サル」、「蛮族」などの言葉を使って批判したとする話題は、昨日の『小西洋之氏、衆院憲法審査会巡り「サル・蛮族」と批判』でも取り上げたとおりです。

産経ニュースなどの報道によれば、立憲民主党の小西洋之・参議院議員は29日、衆院憲法審査会が毎月1回開催されていることを念頭に、「毎週開催は憲法のことなんか考えないサルがやることだ」、「何も考えていない人たち、蛮族の行為だ。野蛮だ」などと述べたそうです。ただ、これを報じた産経やフジテレビに対し、小西氏は自身のツイッターで「放送倫理に反して攻撃的な報道を行うのはおよそ言論報道機関とはいえない」、「元放送政策課課長補佐に喧嘩を売るとはいい度胸だ」などと警告しています。自民党議員の発言はやたら厳しく報...
小西洋之氏、衆院憲法審査会巡り「サル・蛮族」と批判 - 新宿会計士の政治経済評論

しかも、小西氏は自身のツイッターで、これを報じたメディアのうち、産経新聞やフジテレビに対し、「放送倫理に反して攻撃的な報道を行うのはおよそ言論報道機関とはいえない」、「元放送政策課課長補佐に喧嘩を売るとはいい度胸だ」などとも主張しました。

こうした小西氏の態度に対し、ネット上では「(放送法に規定する政治的公平性を巡る)文書で高市(早苗氏)を攻撃したわりには、メディアを恫喝する態度をとる小西氏こそ報道機関に圧力をかけている張本人なのではないか」、といった反応もあるようです。

ただ、当初、既存メディアはこの問題の追及に及び腰であるようにも見えましたが(著者私見)、さすがに「サル」、「蛮族」といった用語を「不適切」と感じた人が多かったためでしょうか、この「小西発言」に対してはその後もさまざまな波紋が広がっているようです。

たとえば国民民主党の玉木雄一郎代表は、まずは(映画作品である)『猿の惑星』を引用し、「猿の惑星ではサルの方が人間より知能が高い」などと皮肉るツイートを発信しました。

この返し、なかなかに秀逸です。

維新、国民、「有志の会」などが相次いで批判

その玉木氏はこのツイートに加え、大手ブログサイト『アメーバブログ』に開設している自身のブログを更新し、小西氏の発言に対し「憤りを感じるとともに悲しみを感じます」、「真摯な議論を行っている私たち衆議院憲法審査会に対する冒涜であり、発言の撤回と謝罪を求めます」と表明しました。

私たちはサルでも蛮族でもありませんので

―――2023年03月30日付 アメーバブログ『たまき雄一郎ぶろぐ』より

また、産経ニュースによると、30日の衆院憲法審査会では、日本維新の会の三木圭恵、「有志の会」の北神圭朗の各氏らからも、この小西発言への反発があったそうです。

「冒涜だ」「憲法学者か確認を」 衆院憲法審で小西氏発言に維国など反発

―――2023/3/30 11:40付 産経ニュースより

三木氏は「衆院憲法審に対する侮辱ではないか。謝罪を求めるべきだ」、「サルだの蛮族だのといわれると我慢ができない」などと小西氏を批判。「立民は『論憲』と言ってきたが、小西氏の発言は論憲と相いれるのか」として、野党筆頭幹事を務める立民の中川正春元文部科学相を追及したそうです。

また、北神氏も「抗議の意を示した」うえで、小西氏が自らを「憲法学者」と称したことに着目し、「これもあわせて確認をしていただければ」と要求する場面もあった、などとしています。

小西氏は発言を撤回も…法的措置については示唆

こうしたなかで、結局、小西氏は発言を撤回し、謝罪しました。

小西氏、サル発言撤回も「切り取られた」法的措置示唆

―――2023/3/30 20:10付 産経ニュースより

同じく産経によると、小西氏は30日、国会内で記者会見し、自身の発言を撤回する考えを表明。「不快な思いをした方にはおわびしたい」と述べる一方で、自身の発言を報じた産経などのメディアを練等に、「発言後に撤回、修正の意思表示をしたが切り取られた」とも主張。

報道内容に関して「顧問弁護士と相談している」と述べ、法的措置を示唆したのだそうです。

実際、この「法的措置」を巡っては、小西氏自身の29日付のツイッターでも、「発言はオフレコだった」、「すでに撤回していた」などと説明した文脈で出て来ているのが確認できます。

ただ、この「BPO」や「法的措置」を巡っては、興味深いことに朝日新聞が30日付で記事にしています。

立憲・小西氏「放送法違反で告発できる」 自身の発言報じたTV局に

―――2023年3月30日 21時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より

この小西氏のツイートを巡り、朝日新聞は小西氏がこれまでの国会審議で、放送法の政治的公平性の解釈をめぐり、政権を追及していた点に言及しつつ、「(ツイートの)内容は放送局への圧力ともとられかねず、妥当性が問われそうだ」と指摘しているのです。

大手全国紙の一角を占める朝日新聞がこの問題を取り上げたという事実は、マスメディア業界ですら「小西発言」をかばいきれなくなっているという証拠なのかもしれません。

ちなみに小西氏は31日、ツイートでこの朝日新聞の記事をも批判しているのですが、どうもこうした小西氏の態度自体、全方位を敵に回することで、みずから積極的に「泥沼化」しているような印象がぬぐえません。

このあたり、政治家である以上、不適切な発言をしてしまうこともあるでしょうから、個人的にはこうした発言を行ったときには速やかに謝罪して発言を撤回し、しばらく謹慎するのが鉄則ではないかと思う次第ですが、どうも現実の小西氏の行動は、そうはなっていないようです。

立民は小西氏を参院憲法審筆頭幹事から更迭したが…

では、立憲民主党自体はどう対処するつもりなのでしょうか?

これに関し、泉健太代表は31日の記者会見で、小西氏を参院憲法審査会の野党筆頭幹事ポストから外し、更迭したと述べたそうです。

小西氏を参院憲法審筆頭幹事から更迭 立民代表

―――2023/3/31 11:02付 産経ニュースより

この処分は立憲民主党の「党」としての小西氏に対する処分の「第一弾」であり、後続措置が控えているのでしょうか?それとももしかして、これで小西氏の処分はおしまいなのでしょうか?

もし後者だとしたら、立憲民主党の小西氏に対する処分は、あまりにも軽すぎますし、それで済むと思っているのならばあまりにも甘すぎます。さすがに「蛮族」「サル」発言を一般国民が違和感なく受け入れるとも思えないからです。

そういえば、総務省「小西文書」問題では、「総務省の行政文書を誰が小西氏に漏洩したのか」といった問題は解決していませんし、短期間に次々と不祥事を起こす小西氏を巡って、党として咎めるどころか、むしろ統制し切れていないようにも見えてしまいます。

というよりもむしろ、国会をスキャンダル追及の場かなにかと勘違いし、怪文書片手に追及を続ける立憲民主党という組織自体の問題点を凝縮したものが、一連の「小西文書問題」、「サル発言問題」なのかもしれません。

いずれにせよ、私たち有権者としては、所属議員が次々と不適切な行動を繰り返すなかで、そのような議員に対し立憲民主党が毅然とした処分を下すことができるかどうかをまずは見守らなければなりません。

そして、立憲民主党がそのような毅然とした行動を取ることができないのであれば、次のステップとして、私たち国民が何をしなければならないかは、改めて申し上げるまでもないでしょう。

新宿会計士:

View Comments (17)

  • 小西氏を参院選に当選させてしまった我々国民にも問題があるのではと思ってしまう次第であります
    少なくとも数年前から小西氏の発言は客観的に見てどうなの?と思っていたのですが、
    そういった議員に票を投じてしまった我々も変わらないといけないのかなと。
    まあ私は千葉県民ではないので投票権なかったんですけどね。

  • 小西のTwitterなどの発言や行動を見ると、小物感が半端ないですね。
    すぐにキャンキャン吠えて、大人の態度が取れない。まるで漫画に出てくる敵キャラの雑魚モブと言ったところのように思います。

    小西は、過去の発言を鑑みても、議員辞職が妥当、せめて除籍か離党くらいじゃないと示しがつかないように思います。

    他党の反応も選挙前の茶番じゃないかと思う。普段だったらこんなに厳しく(?)立憲議員に言わないんじゃないかな。いずれにしても、立憲をいじめて相対的に選挙が有利になるのならどんどんやって欲しいし、この機会に立憲を叩き潰して欲しい。マジで立憲民主党は日本にいらない。

  • 僻地に左遷されてしまった趙立堅元報道官を見倣って、立憲民主党鳥取県竹島地区選挙事務所長に就任されたら良いのでは?
    彼の地の方々と仲良く仕事出来ますよ。

  • こんなにタイミングよく地方選に負ける気満々のネタ提供をする政党を他に知りません
    常識で考えれば、不可解な程の無能集団なので、
    「立憲は確信犯」「立憲は左翼勢力の伸長を抑える為に、汚れ役に回っている愛国者」「立憲は自民の別働隊」
    といった類の陰謀論というか、ネタが一部にはある様で。さもありなん

  • 小西さん やめるな!

    ついて先日までオフレコだった会合の内容を毎日新聞記者がリークしたもので与党を責めていたじゃないか。

    テレビ朝日の朝まで生テレビで田原総一郎氏が世間では通常一般人な常識として公の場で口にすると市民団体が黙ってはいない言葉を連呼した時の にBPO審査が入っても
    「その単語が明白に違反であるとはどこにも明文化されていない。」
    でクリアしたじゃないか。

    蓮舫さんの個人事情だって黒塗りだらけで、国籍離脱したはずの台湾の方々さえ写真や公印が疑われていた離脱証明書なるものを味付け海苔で覆い尽くして
    「私で最後にしてください。」
    で済ませたじゃないか。

    マスコミ自身だって社員記者がヨルダンのアンマンにあるクィーンアリア国際空港に爆発物持ち込んで空港にいた人々を殺傷する事件を起こしても毎日新聞はじめマスコミ有志が
    「絶対に彼の過失(?)を記事にはさせない!」
    と公言して今現在でもWikipediaやネットでも監視して削除を強要して一切を闇に葬ろうと公然と言論弾圧どころか事実関係まで知る自由を侵害したあげく後にNHKが犯人だった記者をアフリカ・中東に生涯を捧げ現地で人々を支援する義の人っぽいドキュメンタリーまで制作・放送して日本在住の元犯人をかばったじゃないか。
    あれはいくらなんでも五味みたいな悪しき仲間意識とかばいあいだが、あれこそ放送倫理の破綻そのものだぞ。
    過失じゃないだろ?あれが過失なら金正男の実行犯も善意の第三者か?

    そもそも盗聴から書き起こした秘密扱いの起案番号未登録の正式で立正佼成公明正大会な行政文書を国会に持ち込んだのは小西さん始め立憲民主党です。
    まさか党首の泉さんや党幹部の承認を得ずに唐突に国会です質問に出来るわけはありませんよね。
    なにしろ明文化されていないものの、野党大一党が他の野党並びに無所属議院全員の国会での質問時間配分出来るんですから質問内容まるで知らないはずがないですよね?

    小西さん やめないで下さい。

    高市さんに小西さんの主張が正しければ万死って言いましたよね。
    以前にも
    「この法案が成立したら亡命する!」
    って言いましたよね。 …成立してます…

    憲法考えたらサルで蛮族なんですよね?

    蓮舫さんもTwitterで
    「削除したからといって、無かった事にはならない。」
    「説明責任はあなたにある。」
    っあたたかい声明を書いてらっしゃいました。

    小西さん やめないで

    …実行してみて…

    あぁイソコの気持ちがちょっとわかる…長々書いてるとトランス状態になって五泉そ様やなにやら白い霧や光みたいなものがみえてくる…クラクラ

    • 発言や行動のタテヨコ比較ってほんと大事ですよねぇ
      小西議員本人にしても立憲民主党にしてもオールドメディアにしても
      過去に自民党や自己に不利益な対象を叩くために無理くりの論理展開をしてる過去があるから、同様の(更に酷い)自己の言動との間に論理齟齬が発生するのですね

      叩きたいという感情(主観)を、事実や論拠(客観)より優先させるから、スタンダードというゴールポストが対象物によって様々に移動するわけです。ダブスタとか韓国的な「自分がやればロマンス他人がやれば不倫」の完成ですね

      昔みたいに情報の出どころをほぼメディアが独占して「恣意的に」取捨選択できたテレビ・新聞時代と違い、今はネットのアーカイブで即座に誰もが過去の情報に容易にアクセスできるわけですから、
      論理思考と判断力があればタテヨコ比較によってこれらの論理齟齬は容易に判断できるわけです。
      人類の全体知としてネットアーカイブという記憶域にアクセスできる時代は良いですね

  • 引っ掛かったオタク@"憲法学者"自称と政治資金についても掘ってくとinterest says:

    昨日の会見とやらも"謝ったら死ぬ"病全開の逆ギレっぷり披露されておられたようで…今朝は読売にも報じられておられましたナ
    "撤回""切り取り"も時事に否定されとりましたし、フジ産経も「ヤルならドーゾ」くらいでせうか?

    • そーいえば籠池払下げ関連で財務官僚を追い込んだのも小西&杉尾の長時間ツルシアゲコンビプレイだったトカナントカ…
      オールドメディアズも直筆資料借りパク"新聞記者"某などと併せて掘り返せばちっとわ見直されルカモヨォ??

  • あの「アベガー」の法政大学の山口二郎教授も「小西発言」に乗ってくるなんて、立憲民主党はなんとタイミングよく統一地方選惨敗の機運を盛り上げてくれるんでしょう(爆笑)。小西ひろゆき議員、ご苦労様でした。貴方のツイは、よく分からん事を文字化してますね。憲法学者も嘘ですか?筆頭格を辞任したぐらいでは釣り合わんヨ〜。議員を潔く辞任しなさい!

  •  報道側のお仲間と思われる某コメンテーター様は以前、自民党議員に対して「政治家の発言は切り取られるものだから、切り取られる方が悪い。」と仰ってましたね、切り取る側のくせに。
     小西は「切り取られ」が言い訳になると認識しているようですが、どう整合性つけるやら。

    • この事件、
      闇だと感じるのは
      オタク関係の専門サイトで全く話題に挙がらないことです、

      小西氏が高市さんをがんがん攻めている時は
      高市さんを非難するスレがいくつも立ち上がり、
      扇動されたオタク達が
      ろくに調べずに心無い書き込みがあふれていたのに、
      これだけのことをしでかした小西氏を話題にするスレが全くない、
      世間知らずで世事に疎い、または全く興味ないオタク達が
      どこぞの工作員の稚拙な煽りに見事にはまっています、

      高市さんのやろうとしていることは、
      アニメ漫画を愛するオタク達には
      とても良いことだとの認識が基本的に
      欠落しています、
      リアルタイムで配信される小西氏の愚行に、
      少しは興味を持って欲しいものです。

  • マスコミは内心しめしめと思っているのではないか。小西氏を「サル・蛮族」発言で徹底的に叩き、その前の「捏造文書」騒動など知らぬ顔をするのだろう。

  • 身内にとことん甘い立憲民主党のことですから、形ばかりの処分はこれで終わりでしょうね。いつ何時誰でも処分される側に回っても良いように制度が出来ていると思いますね。(内藤先生の受売りですが)前科一犯の辻本さんは選挙区で国民の審判を受けて落選したにも関わらず、比例で落ちようのない順位で当選させる有権者を何だと思ってるんだの立憲民主党ですからね。(これまた上念さんの受売りですが)そんなにセメントいてですかね?

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