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国会でAI作成質問を投げかける時代、読者の反応は?

国会質疑もAIが考える時代になったのでしょうか、それともAIが発達すれば野党など必要なくなるのでしょうか?毎日新聞によると立憲民主党の中谷一馬衆議院議員がオープンAI「チャットGPT」に作成してもらった質問を岸田首相に投げかけたそうですが、これに対するヤフコメの反応もまた興味深いところです。ただ、それ以上にチャットGPTを実際に使ってみると、なかなかに興味深いと言わざるを得ません。

小西文書は「怪文書」

今国会における立憲民主党を象徴する「事件」といえば、何といっても「小西文書」問題を挙げておくべきでしょう。

といっても、『野党の「高市さんの問題で議論深まらず」発言が話題に』でも取り上げたとおり、立憲民主党側が追及した主要論点――つまり、高市早苗氏らが放送法の解釈変更に介入した、などの疑惑――については、すでに「該当する文書の記載内容は捏造である」、で決着がついていると考えて良いでしょう。

テレビが報じた「高市さんの問題に時間がとられ議論が深まらなかった」とする野党議員の発言がちょっとした話題となっているようです。その高市早苗氏といえば怪文書片手に事実無根の言いがかりをつけられた被害者のようなものですが、それでも高市氏が正面からこの問題に対処したこと、ネットを通じて垣間見える一般国民の反応がマトモであることは、将来に向けて希望を抱かせるものでもあります。なかなか驚く話があるとすれば、それはやはり、国会の話題でしょう。昨日の『高市氏、小西文書巡り今度は「怪文書のたぐい」と指摘』で...
野党の「高市さんの問題で議論深まらず」発言が話題に - 新宿会計士の政治経済評論

もしかすると立憲民主党を筆頭とする特定野党は、国会という場を「スキャンダル追及の機会」かなにかと勘違いしているのではないでしょうか?

本来、国会議員であれば、国民生活のさまざまな課題を解決するために、さまざまな立法措置を講じていかねばならない立場にありますし、また、その任務を遂行するために、国会議員には広範囲な行政調査権限なども付託されています。巨額の歳費などもこれらの活動のために使われることが期待されています。

「捏造された怪文書」(※高市氏談)片手にスキャンダル追及に汲々としているほど暇ではないはずですし、そんな活動を批判的に報じないいくつかのメディアもまた腐りきっていると指摘せざるを得ないでしょう。

とうとうAIが質問する時代に!?

もっとも、このインターネット時代、ネット記事の読者コメントなどから判断する限り、新聞、テレビを中心とするオールドメディアの多くがこの問題を正確に報じていないにも関わらず、一般国民の側はこの問題を、かなり正確に把握しているものと考えて良いでしょう。

面白い時代になったものです。

こうしたなか、興味深い話題があるとしたら、国会で立憲民主党の議員が29日、衆院内閣委員会で、オープンAIである「チャットGPT」で作成した質問を岸田文雄首相に問う一幕があった、という点でしょう。

国会でチャットGPTが初質問 岸田首相「私の方が…」 AIに対抗心?

―――2023/03/29 12:13付 Yahoo!ニュースより【毎日新聞配信】

毎日新聞によると質問したのは中谷一馬氏で、チャットGPTで作成した質問を岸田首相に問うとともに、あわせて自身でチャットGPTで作成した「首相答弁」も紹介したのだそうです。

具体的には、現在審議中の新型インフル等対策特別措置法改正案を巡り、チャットGPTは「地方自治体や医療現場の関係者の意見を十分に反映させているのかどうか」、「法改正案に対する関係者の反応を教えてほしい」とする質問を作成。

これに対し岸田首相は「今回の法案は(関係者の)意見、要望に十分応えている改正になっている」などと応じたそうですが、中谷氏はチャットGPTの「(同法改正案は)地方自治体や医療現場の関係者の意見を十分に反映させるように努めている」などとする内容も紹介した、ということです。

ところが、この記事に対して、読者のコメントがなかなかに辛辣です(引用に当たっては文章を修整・要約しています)。

  • AIに質問案を作らせ、その質問案をそのままぶつけるのであれば、立憲民主党の議院の代わりにAIが質問すれば良い。質問案をAIに作らせるなら、国会議員でなく各有権者がそれをすれば良い」(👍11970)
  • チャットGPTに『日本の国会でチャットGPTが考えた内容を首相に質問する野党議員の国会議員としての資質について、どう考えますか』と質問すると、『野党議員がチャットGPTに全面的に頼り、自己判断力を欠いた行動をしたことは、問題がある』とする趣旨の回答があった」(👍5015)

…。

これら以外にも、かなり強烈なコメントも散見されますので、是非ともご参照ください。

実際に尋ねてみた

さて、最近話題のチャットGPTですが、著者自身も試しにこんな質問をぶつけてみました。

立憲民主党が政権を獲得するためには何が必要でしょうか。

これに対する回答は、こうです。

政権を獲得するためには、立憲民主党は以下のようなことが必要とされます。

幅広い支持層の獲得: 政権獲得には多数の有権者の支持が必要です。立憲民主党は、広範な支持層に訴える政策を提唱し、丁寧な地道な活動を行うことが必要です。

政策の具体化: 政権獲得には、支持者に対して具体的な政策を提示することが必要です。立憲民主党は、自らの政策を明確にし、有権者に訴えることが必要です。

政策の遂行能力: 政権獲得後には、実際に政策を実行する能力が求められます。立憲民主党は、政策の実現に向けて実行可能な計画を提示し、信頼を獲得することが必要です。

政治的な連携: 政権獲得には、他の政党や団体との連携が必要です。立憲民主党は、他の野党や社会運動団体との協力関係を築き、政権交代に向けた取り組みを進めることが必要です。

以上のような要素が揃わなければ、政権獲得は難しいでしょう。

なんだか、うまくはぐらかされてしまいました。なかなか手ごわそうです。

そこで、続きを長手行きましょう。

ありがとうございます。では現在の立憲民主党には、あなたが列挙した1~4のような要素が揃っていると言えるでしょうか?

私は人工知能であり、政治的な意見や判断を行うことはできません。しかし、立憲民主党は、自由民主党政権に対する野党の一つとして、幅広い支持層を獲得しようとしており、具体的な政策を提示し、野党連合などの政治的な連携を進めています。ただし、政権獲得に向けた要素がすべて揃っているかどうかは、現状の政治情勢や有権者の動向などによって異なるため、一概に判断することはできません。

なるほど。大変よくわかりました。それでは政権獲得に向けた要素として、立憲民主党が保有しているものとそうでないものとしては、具体的には何があると思いますか?

立憲民主党が政権獲得に向けて保有しているものとしては、以下のようなものが考えられます。

幅広い支持層: 立憲民主党は、憲法改正に反対するなどのポリシーにより、進歩的な有権者や若年層、女性層、労働者層など幅広い支持層を獲得しています。

具体的な政策提案: 立憲民主党は、憲法改正阻止をはじめとする、教育や社会保障など多岐にわたる政策提案をしており、支持者に訴える具体的な政策があることが強みとなっています。

政治的な連携: 立憲民主党は、野党共闘を進めており、他の野党や市民団体との協力関係を築いています。また、立憲民主党は、過去に自民党との連立政権経験を持つ議員を多数擁しており、政治的な交渉能力も高いとされています。

一方、立憲民主党が保有していないものとしては、以下のようなものが考えられます。

地方選挙での強さ: 立憲民主党は、2018年の結党以降、都市部や大規模な選挙での勝利が目立っていますが、地方選挙での勝利にはまだ至っていません。

統一感の欠如: 立憲民主党は、結党以来、元民進党や希望の党など、異なる政治的背景を持った議員が合流しているため、党内の意見調整が難しいとの指摘があります。

政策の詳細性: 立憲民主党が提唱する政策について、具体的な財源や実現方法が不明確なものがあるとの批判があります。

以上のように、立憲民主党には政権獲得に向けた要素がある一方で、課題や改善点もあると考えられます。

…。

なかなかに、興味深いやり取りが続きます。

判断を下すのは人間だが…

数個の質問を投げかけた感想ですが、チャットGPTは政治的な立場を慎重に回避しつつ、可能な限り客観的な選択肢を示すというスタイルのようです。また、質問をいくつか繰り返すと、こちらとしても「何を尋ねたらよいか」という論点が整理できるようです。

キリがないので、最後にひとつ、こんな会話も紹介しておきましょう。

ありがとうございます。では、立憲民主党の憲法改正に反対するポリシーは、改憲派の支持を得るうえでの何らかの障害となり得るものでしょうか?

立憲民主党が憲法改正に反対するポリシーは、改憲派の支持を得るうえでの障害となる可能性があります。改憲派の支持者は、憲法改正によって国防力強化や天皇制の位置づけなど、保守的な価値観を重視する傾向があります。一方、立憲民主党は、平和主義や人権尊重などの進歩的な価値観を重視しており、憲法改正に反対する立場をとっています。

しかし、一方で、改憲派の支持層にも、自由・民主主義の保護や安全保障の確保など、立憲民主党の政策に共感する人々も存在します。そのため、立憲民主党が、憲法改正に反対するポリシーと共に、自由・民主主義の重要性や安全保障の必要性についても訴えかけることで、改憲派の支持を拡大する可能性もあります。

ただし、立憲民主党は憲法改正に対して原則的な反対姿勢を示しているため、完全に改憲派の支持を得ることは難しいかもしれません」。

このあたり、チャットGPTの回答は、あくまでも私たち人間が物事を考察し、判断するうえでの材料を提供するものに過ぎず、実際に判断を下すというものではありませんが、それでも「AIを活用した時代がすぐそばに来ている」ということを痛感させるには十分です。

ネットの集合知とAIの合わせ技で日本のあるべき姿を探る――。

知的好奇心を刺激するという意味では、本当に興味深い時代であることは間違いないでしょう。

新宿会計士:

View Comments (19)

  • 素朴な感想ですが、立憲がAIに、「立憲支持者が喜ぶような質問を、岸田総理にしたい」と尋ねれば、「ワイドショーからネタを探しなさい」という答えが返ってくるのではないでしょうか。

  • ハハハはha
    いよいよ立憲民主党なんか要りませんね。
    自らの手で立証するあたりは流石です。

    • 僕もそう思います。
      アホな野党いらんやんか。

      ところがそういう本質的な危機感ゼロで、
      エッヘン!
      と、なんかイイ事を言ったつもりになってるのが今の立憲民主党。

      度し難いマヌケですよねえ。

  • おっしゃる通りGPTから何かを引き出すためには、論理的な思考や会話が必須ですが、多くの立憲議員にとっては使いこなすには荷が重いのではないでしょうか。
    プライムに出演する立憲議員を見ていると、真面目にそう思います。

  • >中谷氏は、審議中の新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案について、「衆院議員だったら首相にどのような質問をすべきか」とチャットGPTに「質問案」作成を依頼。

    この論考で引用されている毎日新聞の記事に、このような文章がありますが、これが本当なら、立憲民主党の中谷議員は、国会での質問の作成を機械に丸投げしたってことですよね。で、機械の言いなりの質問内容で、実際に国会で質問したってことですよね。

    これって、中谷議員が国会の場で質疑に立つ意義を、中谷議員が自ら否定しているも同然だと思うんですよ。機械の言いなりで質疑に立つんなら、国会議員なんていらないでしょう。パソコンを動かすバイトを雇ってやらせればいいんです。

    つうか中谷議員には、国会質疑の場を使って遊ぶなと言いたいですね。ウケ狙いのつもりなのか知りませんけど、中谷議員のやってることも、国会を空転させているという意味では、小西議員がやってることと大差ないですよね。

    立憲民主党の議員は、いい加減真面目に仕事したほうがいいんじゃないでしょうか。

  • 現状では特定野党よりはAIのほうがマシですかね。
    そのうちAIが日本政治を学習し、スキャンダル追求しはじめたら笑うに笑えないですが。
    ちゃんと対案を出し、より良い社会が作られていく方向に進化していくならAIだろうがなんだろうが歓迎するのですが、教師になる国会の過去データがくだらないというハンデを日本語AIは背負ってますからね。

  • タイムリーな話題として、ベルギーで環境問題に危機感を感じていた30代の男性がAIとのチャットを続けた結果自殺してしまった事件があったようです

    AIチャットボットと対話を続けた男性、自ら命を絶ってしまう・・
    http://yurukuyaru.com/archives/90311640.html

    又聞きの記事で、因果関係も不明ですが
    >ベルギー紙De Standaardによれば、男性が対話を続けたチャットボットは「Chai」だったとこのこと。同紙がアプリをテストしたところ、ユーザーに死を促す会話をしたという。

    この内容を信じるならば、可能性としては「レアケースとして」有り得る話かと思います。
    宗教や特定対象にのめり込んだ人が思考のバランスを崩して自死を選ぶケースが有るように、その対象物が「架空の神」か「Chatbot-AI」か、あとはまぁ薬物とかアイドルetcでも起こりうるレアケースとしては考えられるかもです。

    チャットボット「Chai」をググったところ、ベトナムに本拠を持つ「デフィデ」という会社が開発展開しているようです
    https://www.atpress.ne.jp/news/157186
    https://www.defide-ix.com/

    宗教をはじめとする類似問題と同様に、この1例でAI全体が悪いという風に主語を大きくするのではなく、AI全体のロジカルな問題なのか、この「Chai」のアルゴリズムの問題なのか、自殺した男性のAI調教の特有の問題なのか等々の切り分けが必要な気はします

    ※まぁ同様に論理的な人に調教されたAIと立憲民主党に調教されたAIでは質問内容も変わってきそうではありますがw

  • ChatGPTくん、無難だけど一応間違っていない事は言っていますね。
    でも間違っていないだけで、参考になるというほどでもない。

    AIはこれくらいがちょうどよさそうですね。
    思想や哲学をAIに頼る様になったら、手塚治虫のSF漫画みたいな
    世界が出来上がりかねないし……

  • チャットGPTは国会答弁に活用したほうがよいのではないかと思います。日経電子版によれば

    「内閣人事局は20日、2022年の臨時国会における官僚の働き方の実態調査を発表した。予算委員会や各府省が所管する委員会で、閣僚らの答弁に用いる資料の作成に要した時間は1日あたり平均7時間に上った。」

    だそうで、答弁飼料の作成は官僚の大きな負担となり、家畜の様に働かせられる国家公務員の人気はこのところ低迷しているとのことです。
    膨大な行政資料のデジタル化が必要ではありますが、DBを構築してチャットGPTに学ばせれば、大臣の弁答作りの官僚の負担も軽減できるし、AIは縦割り行政の壁は関係なく思考するであろうから、副次的な効果もあるかもしれません。

    もっともAIが国会質問を作成し、AIが答弁とする時代となると、国会議員の存在価値が半減するのですが、つまんねースキャンダルで国会を空転させ続けるXX党よりよっぽどマシな気もします。
    他には、優秀なる官僚をヒマにさせるとロクでもない利権づくりに励む弊害を生じかねません。
    えーい、いっそのこと行政担当もAIにしてまえ。

  • 更新ありがとうございます。

    公開されている ChatGPT は学習データのカットオフポイントが設定されており、それ以降のデータ学習は限定的です。こちらの入力データや訂正も学習データとして取り込むと「本人」も言っていましたが。w

    公営目的で使用するなら、訂正データを根気よく入力する必要がありそうです。最新のGPT4は訂正データなどでのトレーニングがある程度済んでいるモデルを使用しています。

    単なる想像ですが、リアルタイムでネット上のデータを学習する機能自体はあると推測しています。投機や投資、選挙などへの影響を考え、一般には公開していない節が感じられます。

    月に数億のサブスク契約をすれば、完全版やそのAPIが使えるのかも知れません。

    中国のAI技術は、その辺りをあまり気にしていないと思います。五毛などの代わりに、世界中の掲示板への書き込みやSNSでの拡散に使われることを危惧しています。

    口調を変えたり方言に直すリクエストにも容易に答えてくれます。複数アカウントや複数ブログの運用も可能かと思います。

    現状は「便利な道具」で「使い方」次第です。

    ただ肌感覚として、ネットの普及、スマホの普及並みかそれ以上のブレイクスルーの最中にいるように感じます。

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