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    Categories: 外交

韓国外相と大使も「日本に非を認めさせる」ために必死

本日、ネット上でちょっとした話題になっていたのが、韓国政府・外交部長官や駐日大使の発言です。どちらも「どうにかして日本に非を認めさせること」という一貫した特徴があるのですが、これなど当ウェブサイトに数日前、とあるコメント主の方からいただいた「心無いコメント」に照らしてみると、本当にその通りと思わざるを得ないのです。

韓国政府の努力は「日本に非を認めさせること」

先日の『「日本に非を認めさせる努力」しかしていない韓国政府』では、当ウェブサイトにしばしば優れたコメントを残してくださる「カズ」様という読者の方から寄せられた、とある「心無いコメント」を取り上げました。

当ウェブサイトに優れたコメントを残してくださる「カズ」様という読者の方が、またしても重要なことを指摘しました。自称元徴用工問題を巡って、韓国政府は「日本に非を認めさせる」ための努力しかしていない、というのです。まったく言い得て妙と言わざるを得ません。もっとも、こうした韓国政府の努力も徒労に終わる可能性が出てきました。福島第一原発ALPS処理水、佐渡金山世界遺産登録という、韓国自身の強欲が作り出した問題がその原因です歴史問題とその対応日韓諸懸案を象徴する「自称元慰安婦問題」日韓諸懸案の象徴であ...
「日本に非を認めさせる努力」しかしていない韓国政府 - 新宿会計士の政治経済評論

それが、こんな趣旨のコメントです。

ことの本質は、『歴史問題』という名の『日本の債務』を問う問題であり、尹錫悦政権が示したのは『呼応すれば罪が確定』の解決策。韓国政府は自称元徴用工問題を巡って『日本に非を認めさせるための努力』しかしていない。したがってそもそも『呼応すること』自体が適切ではない」

あまりにも適切過ぎ、かつ無慈悲過ぎて驚きます。

韓国の尹錫悦(いん・しゃくえつ)・現政権は、まさにこの「日本に非を認めさせるための努力」しかしていない、と考えると、韓国政府の行動が極めて適切に説明できてしまうのです。

韓国外交部長官「日本企業は自発的に謝罪と賠償を」

こうしたなか、本日もネット空間でちょっとした話題となっていたのが、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に掲載された、こんな記事です。

韓国外交部長官「強制徴用、日本企業の歴史的意識を持って自発的な呼応が望ましい」

―――2023.01.27 10:57付 中央日報日本語版より

記事自体は400文字少々と短いものですが、これがなかなかに強烈なのです。

これは、朴振(ぼく・しん)韓国外交部長官が26日夜、テレビ番組に出演し、韓国政府が用意している「強制徴用賠償解決案」を巡って、日本企業の謝罪と賠償を巡って「日本企業が歴史的意識を持ち、自発的に誠意をもって呼応できるような措置を取ることが望ましい」と述べた、とするものです。

そもそもありもしない自称元徴用工問題を巡って日本企業にありもしない罪を擦り付けているほど誠意がない韓国政府関係者の口から「誠意」という表現が出てくる時点で驚きますが、まさに韓国政府の目的が「日本に非を認めさせること」だけにあることは明白でしょう。

ちなみに朴振氏は「日本政府とも話し合っている」、「最も重要なのは被害者の意見を傾聴すること」、などと述べたそうですが、そもそも論としてウソツキの自称元徴用工らと、そのウソの「被害者」である日本の側の双方を満足させるような「解決策」など不可能です。

また、朴振氏は小渕恵三・金大中(きん・だいちゅう)共同宣言を引用し、「日本政府がその精神を継承して韓日間の関係を今後解決していくことが必要」、などと述べたそうですが、これも凄い話です。

ありもしない罪をひたすら捏造し、何度も何度も過去を蒸し返し続けるのも、結局のところ「日本に非を認めさせること」ありきだからこその行動といえるのかもしれません。

駐日大使「関係改善のモメンタム」

こうしたなかで、同じく中央日報の報道によれば、尹徳敏(いん・とくびん)駐日韓国大使は26日、最近の日韓関係を巡って日韓両政府が「懸案解決のために熱心に交渉を進める」など、「非常に重要な関係改善のモメンタムが形成されている」などと述べたそうです。

駐日韓国大使「韓日が懸案を熱心に交渉中…関係改善のモメンタム形成」

―――2023.01.27 10:59付 中央日報日本語版より

そのうえで尹徳敏氏は、尹錫悦(いん・しゃくえつ)大統領が「韓日関係を一日も早く最も良かった時期のように回復すべきだと話している」、「今年が韓日関係の最も良い時期が始まる元年になる」とも述べたのだそうですが、これも強烈な話題です。

ここでいう「良い関係」とはおそらく、韓国がいう歴史問題を日本がそのまま認めるような関係のことではないでしょうか。正直、そんな関係など、「健全な日韓関係」とはとうてい言えません。

もっとも、最近の韓国メディアの報道などを眺めていると、どうも「日本が譲歩する」式の「問題解決」が既定路線であるかのようなものが多いのですが、これに対する日本政府の公式見解はほとんど何も出てきていません。

日本で最も信頼すべき韓国観察者のひとりである鈴置高史氏の論考などを読むと、どうも日本の外務省あたりは「韓国に譲歩すること」を画策しているフシがあるのですが(たとえば『鈴置論考が明かす「騙される政治家・騙されない国民」』等参照)、それでも日本政府は公式には沈黙を守っています。

最新の鈴置論考を読んでいて痛感するのは、日本の政治家や小役人のレベルの低さであり、そして日本の一般国民のレベルの高さです。数日前、韓国メディアなどが「日本政府が輸出規制緩和に動く方針を固めた」などと報じましたが、これに関する韓国観察者・鈴置高史氏の見解が出てきました。おそらく、日本政府は本当にそれを検討している「可能性が高い」、というのです。これについてどう考えるべきでしょうか。払拭できない、「まさか」の懸念昨年7月に安倍晋三総理大臣が暗殺されて以降の国内政治では、どうにも暗い話題ばかりが目...
鈴置論考が明かす「騙される政治家・騙されない国民」 - 新宿会計士の政治経済評論

しかも、中央日報の読者コメント欄に加え、『Yahoo!ニュース』やツイッターなどで高い評価を得ているコメントを見る限り、「日本にとって韓国は重要な相手国だから譲歩すべきだ」、などとする主張は皆無です。読者コメントの圧倒的多数は韓国に批判的です。

これに加えて韓国政府は「宏池会政権」の間に日本に非を認めさせることに腐心するであろうことは間違いないのですが、その肝心の岸田文雄政権自体が5月のG7サミット以降も継続するかどうかについては、また別の論点でしょう。

新宿会計士:

View Comments (33)

  • 韓国は、1948年8月15日という大国間の協議によって作られた正しい建国記念日を、恥ずかしいからかどうしても受け入れたくないらしい。
    1919年という上海臨時政府という年からの建国というストーリーにするためには、日韓併合が不法行為であったと決めつけるしかない。そういう論建てで、自称徴用工問題がキーポイントとしておかれている。
    あくまでも、日韓基本条約、日韓請求権協定に明文化されている手順で、対処すべきである。第三国つまりアメリカに判断してもらうことになるだろう。それと異なるのは、全て一蹴すればよい。毅然とした政府対応を望みたい。

  • 日本と朝鮮は、太古、中国の文化的影響下にあり、同じ漢字を使っていた。
    しかし標記が同じでも意味が違う、ということはよくある。
    日本において「歴史」という言葉を英語に訳せば”history”なのだが、朝鮮においては「歴史」と言う言葉の意味は”fantasy”のようだ。
    日本人は歴史を知らない、とのうたまうが、オマエラのファンタジーなんて知らねーよ。

    • うまいですね。ちなみに、中国だと、「歴史」は英語に訳すと”propaganda”、日本語の漢字では”宣伝”です。

  • 「良い関係」なんかに、ならなくていい。嘘つき、ペテン師国家よ、日本は断じて韓国にお代わりの謝罪はしない。そのシツコサがなんとも、、。

    • 放っておくと無いこと無いこと吹聴するので
      丁寧に否定し続けることが大事

  •  うーん、判りませんが、韓国側の”呼応措置”なるものに、日本の外務省が全く応じる素振り見せない為に、韓国側が焦りまくっているように、私には見えます。
     ユンソンニョル政権発足以来、”政策協議団”なるものの「孤掌鳴りがたし」から始まる韓国の「たして2で割ろう」作戦に、ゼロ回答で押し通し、公開討論会での韓国アジア太平洋局長の発言、と新聞報道を通じての条件付き自発的寄付の容認で、ムンジェイン政権当時の日本提案の事実上”丸呑み”まで漕ぎつけた、日本の官邸+外務省が今更ここで、譲歩するとは思えません。
     ユンソンニョル政権はどうするのだろう。楽しんぱいしています。
     可能性は少ないとは思いますが、報道されたスキームを韓国が丸呑みしたとしても、次は”レーダー照射事件”の真相解明ですよ。事実を事実と認めない国とは、仲良くしてはいけません。

    • そう、これだけ同種の発言が続くということは、彼らのウルトラ曲解能力をもってしても「前向き」と言い張れる程度の反応すら日本外務省から得られてないんでしょうね。なにしろ、直後に相手方から「そんなことは言ってない」「それは事実ではない」と即時に否定されるような発表を平気で行ってきた韓国政府がそれすらできないということは、よほど取り付く島もない対応を受け続けているのだろうと想像します。片言隻句でもそんな言辞があれば、とっくに韓国政府は「日本は呼応措置をとると確約した」と発表していたことでしょう。

      尹錫悦政権が対日関係「改善」に傾注していることは間違いありませんし、日本側が一丁目一番地と表現した自称徴用工問題の「解決」を焦っていることも間違いないでしょう。それは、すでに多くの方が指摘しているように、アメリカに「米韓関係を改善したければ、まず日韓関係を何とかしろ」と釘を刺されているからではないかと私も見ています。このところ韓国経済に関しては、よろしくないどころか「かなりヤバいんとちゃう?」というニュースばかりで、ほとんど明るいニュースがありません。そんな状況でアメリカに見捨てられたら、名実ともに中国の属国になる以外の未来はないでしょう。だからこそ、必死に自由主義陣営にしがみ付こうとしており、そのためにはなんとしてでもまず対日関係を修復・改善しなければならないという構図です。そのくせ、中国様に歯向かうなんてことは恐ろしすぎて考えることすらできないため、身動きも取れなくなっているのだろうと思います。

      日本としては、日韓関係の改善自体は否定しないものの、改善を急ぐ理由は何もありません。それどころか、ウクライナでの戦争やら、台湾海峡での緊張増大など、とても忙しいので、韓国向けに大きな外交リソースを割いている暇はありません。なので、当面は静観もしくは放置で何も問題はないでしょう。
      外務省がいつまで塩対応を維持できるか、若干の懸念はありますが、アメリカに対して「韓国の"暴挙"はSF条約体制を崩しかねないものだ」と説明し、アメリカがその説明を是としている以上、そうそう簡単に姿勢を覆せるとは思えません。ここにきて突然下らん「譲歩」などすれば、アメリカに「以前の説明は嘘だったのか?」と咎められるでしょうから。外務省内に韓国との関係「改善」を目論む一派がいたとしても、アメリカとの関係にヒビを入れてまで「改善」せよなどとは主張できないでしょう。

      • 龍さま
        ご説ご尤もと言いたいのはやまやまですが、対中戦線の緊張が増す中、多正面作戦を避けたいと考える外務省が、取り敢えず対韓戦線では早期講和を図るなんてバカなことを考えている可能性も捨てきれず、腑抜けの外務省とその口車に簡単に乗りそうな、輪をかけて愚かしい政権トップが心配でなりません

        • 自動介入条項がある日米安保条約がある限り、韓国が日本を攻撃するような真似はしないだろうと思います。また、韓国が台湾有事に何の役にも立たないことは、さすがに日米指導部は承知しているものと思われます。従って、韓国が正面足りうることはないと考えます。
          上記コメントでもちょっと触れましたが、安倍元総理の頃、アメリカに対して「韓国の暴挙は戦後国際秩序の基であるSF条約体制を崩しかねないものだ」と説明し、アメリカがそれを是としたことは非常に重いと考えています。ここで韓国相手に下手な妥協などしようものならば、「日本もSF条約体制を崩そうとしているのか」などと疑われても仕方ありません。なので、外務省内に存在する(かもしれない)媚韓派がいかに策動しようと、「妥協」を引き出すのはほぼ不可能だろうと見ています。

          自称徴用工問題は、世界遺産登録などの、ある意味どうでもいい話とは全く次元が異なり、戦後国際秩序に関わりかねない問題だと日本政府自らが定義している以上、妥協や譲歩は日本の国家戦略を根本的に変更しかねない問題です。失礼ながら、岸田総理にそんな度胸と戦略があるとは思えません。

  • 自称徴用工の判決には、そもそも韓国の併合自体が違法ということが盛り込まれているそうです。 自称徴用工どころか半永久的に慰謝料等の名目で金をよこせという根拠にするためだそうです。こういうことに応じると大変なことになります。(悪知恵だけは冴えてます。)
    日本政府はちゃんと考えて欲しい。

    韓国が日本にとって重要な国ということですが、ありとあらゆる不法行為や嫌がらせをしてくる、それしかしてこなかったし、今もしている国のどこが重要なのでしょう。(こういう国は、特別に注視して非常な警戒をしなければならないという意味で「重要」だとは思いますが。)おおっぴらに言う必要はないかもですが、早く敵性国として警戒すべきでしょう。

    状況証拠から見て、あちらはとっくに日本を(敵性国ではなく)敵国と見ていると思います。

  • 韓国が日本に対して「誠意ある呼応」を要求するのは、韓国が「日本に非があることを認めさせる」ための行為だという見立てはそのとおりだと思いますが、なぜ韓国がこういう対応を取るようになったかを考えると、日本側における対韓姿勢の変節が、そもそもの原因になっているのではないかというのが、自分の意見です。

    そもそも日本政府は、約1年前までは、「韓国に対しては、我が国の一貫した立場に基づき、適切な対応を強く求めていきます。」と宣言していたわけで、「韓国がしかるべく対応すること」が前提になっていました。日本として韓国に対する譲歩の余地が全くないのですから当然のことなのですが、それにもかかわらず、約1年間の間に、いつの間にか「適切な対応を求める」が「韓国と緊密に意思疎通する」に置き換わり、「我が国の一貫した立場」は姿を消してしまいました。「韓国に対する毅然とした対処路線」から、「韓国との関係改善ありきの宥和迎合路線」へと、日本の対韓姿勢はほとんど真逆に変節してしまったのです。

    言ってみれば、「韓国の与太話を聞く耳は持たん」から「とりあえず韓国の話は何でも聞いてあげるから言いたいこと言ってみ?」へと、日本のスタンスが激変したわけですから、そりゃ韓国は言いたいこと言うようになりますよね。

    韓国が戯けたことを言ってくるようになった原因は、日本の対韓姿勢の変節に原因があるのです。より正確に言えば、「韓国に対しては、我が国の一貫した立場に基づき、適切な対応を強く求めていきます。」ということで、せっかく韓国に戯けたことを言わせない方向で進んでいたのに、日本の対韓姿勢が変節したせいで元の木阿弥になってしまったというところでしょう。

    この問題は、日本側が対応を改めなければ解決しないと思います。

    • まったくその通りだと僕も思います。

      (蛇足ですが、イイネ!ボタンみたいに簡単に済ませられる仕様にはならんですかね?→新宿さん)

  • 歴史的意識というのは、「日本は加害者で、韓国は被害者。それを忘れるな」ということでしょう。

    そうは言っても、日本に法的責任を問うことも、また、謝罪や賠償を要求することも、無理筋だとは分かっている。

    だから、あくまで「望ましい」とか「期待する」とか言って、日本側にも“自主的に”呼応してほしいと求めている。

    問題は、岸田首相が「自主的な寄付や出資なら、企業個々の判断だから容認できる」と考えていそうなところ。

    外務省は、ずっとそういう落とし所を狙っていたが、安倍さん、菅さんには通用しなかった。

    • >企業個々の判断だから容認できる

      これって、日本企業から呼応する者が現れたらどうするんでしょうねエ?
      財団に協賛すると言う事は、韓国の言い分を認めることであり、日本の犯罪性を広宣することですから、朝日新聞辺りは喜んで金を出しそうに思うのですよ。
      別に何億も出す必要は無く、何百万単位でも「日本が誠意をみせた」と言える口実になれば良いのです。
      朝日なら株主訴訟なんて屁でも無いでしょう。むしろそれを望んでいそうです。
      そうなった時に、政治がストップをかけるのは難しいと思うので、それを考えると薄氷を踏む思いがします。
      ハトポッポの意を汲んでタイヤ屋さんも・・・は無いでしょうけど。

  • 駐日韓国大使にも横文字の影響を与えるモメンタム系カイロ兼芦屋、都知事には兵庫人ならずとも、惚れ惚れします。

  • 相変わらず岸田首相のフラフラっぷりは何とも不安にはなりますが……

    一つ気になるのは、野党が「韓国」をほとんど話題にしない事なんですよね。
    全然役に立ちそうにないからもう韓国側も働きかけていないのか、
    それともその日暮らしだけで必死の野党が韓国を「えんがちょ」したのか……
    どっちなんでしょう?

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