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麻生太郎総理が韓国大統領を訪問=韓国大統領室が発表

速報です。訪韓中の麻生太郎総理は本日、尹錫悦(いん・しゃくえつ)韓国大統領を訪問したようです。これについて韓国大統領室は「麻生前首相は両国の間に対話と協力が持続しなければならないとして、両国関係の早急な復元と発展のために努力を続けると述べた」、などと発表しています。これをそのまま信じてい良いかどうかもさることながら、現時点では麻生総理が何を目的にどんなことを述べたのかについてはよくわかりません。

昨日の『安保情勢緊迫?麻生総理「唐突な訪韓」が意味するもの』では、安倍晋三政権と菅義偉政権で副総理兼財相を務め、現在は自民党副総裁という立場にある麻生太郎総理が韓国を訪問し、尹錫悦(いん・しゃくえつ)韓国大統領と会談する予定だ、とする話題を取り上げました。

産経は昨日、麻生太郎総理が韓国を訪問すると報じました。中・長期的に見て、韓国が日本にとって信頼の置けるパートナーとはなり得ないことは、当ウェブサイトで何度も指摘してきました。自称元徴用工問題などの諸懸案を一方的に作り出し、解決の努力をしないという事実は、日本から見た韓国に対する不信の根源にあります。ただ、北朝鮮や中国の軍事的脅威が現実のものとなるなかで、今すぐ日米が韓国を「切る」ことができないこともまた事実です。麻生総理の訪韓は、もしかすると米国からの要請なのかもしれません。総論:歴史問題は...
安保情勢緊迫?麻生総理「唐突な訪韓」が意味するもの - 新宿会計士の政治経済評論

これに「続報」がありました。

韓国大統領室のウェブサイトによると、麻生総理は2日、尹錫悦大統領を訪問したのだそうですが、これについては同ウェブサイトの原文をそのまま紹介しておきましょう。

ユン・ソクヨル大統領、外交の歩みに関するブリーフィング【※韓国語】

ユン・ソクヨル大統領は本日午前訪韓したリチャード・ハース米外交協会(Council on Foreign Relations)会長を接見し、韓米同盟と北朝鮮の核・ミサイル脅威及び主要地域的・国際的問題に関して意見を交わしました。

ユン大統領とハース会長は本日の午前に行われた北朝鮮による弾道ミサイル挑発に深い憂慮を共有し、北朝鮮のたび重なる挑発について国際社会が断固として対応する必要があると共感しました。

ハース会長は北朝鮮の核・ミサイル脅威に対応するために韓米が拡張抑制を実効的かつ抜本的に強化しようと努力していることを高く評価したうえで、このような努力を積極的に支持して行くと明らかにしました。同時にハース会長は二人の子供を持つ父として、梨泰院事故と関連して格別な哀悼の意を表しました。

ユン大統領はこの日午後には日韓協力委員会長の資格で訪韓した麻生太郎前日本首相に会いました。

(※韓日/日韓協力委員会は両国国交正常化以後民間次元の対話窓口が必要であるという認識によって1969年に設立された団体で、各界元老指導層で構成されている)

ユン大統領は国交正常化以後長い間活動してきた韓日/日韓協力委員会の役割を評価し、両国関係の発展を図って行くことができるように民間交流活性化に寄与してほしいと要請しました。

麻生前首相は両国の間に対話と協力が持続しなければならないとして、両国関係の早急な復元と発展のために努力を続けると述べました。

―――2022/11/02付 韓国大統領室ウェブサイトより

…。

そもそも麻生総理の肩書が「前日本首相」になっているという点については、とりあえず脇に置きたいと思います。

それよりも、麻生総理が「日韓間で対話と協力が持続しなければならない」、「両国関係の早急な復元と発展のために(日本が)努力を続ける」などと述べた、というこの発表自体を信頼して良いのかは微妙でしょう。なにせ韓国政府側の発表なのですから。

ただ、少なくとも麻生総理は岸田文雄・現首相の親書を携えているわけでもなく、また、この短い発表文には自称元徴用工問題を含めた進展などについても一切具体的な内容が含まれていないため、これだけではなんとも判断できません。

また、麻生総理は現在、自民党副総裁ではありますが、公式には日本政府の公職に就いているわけではありません。したがって、日本政府から公式に何らかの声明が出るかどうかについては、なんとも言い難いところでもあります。

(※もっとも、もしかすると松野博一内閣官房長官あたりが祝日明けの金曜日にでも、本件について何らかの回答を述べるのかもしれませんが…。)

いずれにせよ、麻生総理が本当に韓国大統領府の発表通りの発言をしたのかどうかも含め、現時点においてはこの韓国大統領府の発表だけで何か憶測めいたことを判断するには手掛かりとしては不十分、といったところでしょう。

新宿会計士:

View Comments (27)

  • 麻生さんの訪韓については、本当に不可解なことばかりで、自分もどう触れたらいいのか分かりません。(なので今までROMってました。)

    メディアの記事によれば、「首相特使として訪問する、親書を持参するといった事実はない」、「麻生氏は日本の政財界関係者らで作る日韓協力委員会会長として韓国側の招待を受けた」などと報道されておりますが、本当に何しに行ったんだ?という疑問ばかりで不可解極まりないです。

    妙なことになってなければいいんだけどな、と思ってます。

  • フラッと来たら新しい記事がアップされていてびっくり。遅い時間までお疲れ様です。
    麻生元首相の訪韓に合わせて北のミサイル発射。風雲急をつげているのかもしれません。米国の要人も訪韓しているし、まさか台湾?額面通り日韓関係改善の為とは思えないですね。
    しかしこんな時に外務大臣が使えない!岸田首相は何を考えているのか?内政は迷走、外交は受け身。安倍首相を失って4ヶ月。自民党の議員さん、スナク氏のように立ち上がってくれないか。

    • 更新頻度もそのタイムリーなことや、ボリューム、かつ信頼できるデータに裏打ちされていることなど驚くことばかりです。

  • 麻生さんは岸田首相に頼まれて訪韓したのだと思いますが、ボールは韓国にあると言っているのに、麻生さんが訪問するというのも妙な話ですね。
    また韓国が、関係改善を希望しているのは日本だと勘違いすると思います。
    麻生さんが何をしに行ったのか分かりませんが、祖父が吉田茂という宏池会の本尊ですので、嫌な予感しかしません。
    麻生さんが、晩節を汚すことにならなければ良いのですが。
    私は、元々麻生さんを評価していませんが。

  • > この発表自体を信頼して良いのかは微妙でしょう。
    通信社の記事でもそうなっているので、間違いないような気がします。
    ただ、これだけだと真意が読みにくいですね。

    あと最近、日韓の発表が妙に口裏を合わせているような気がして、何か胡散臭いです。
    煙を立てないようにしているのか、隠してコソコソと何かやっているのか。
    証拠は無くて、ただそう思うだけなのですが。。。

    • その通信社の記事とやらも大統領府の発表をベースにしてるんだから、大統領府の発表が虚偽なら通信社の報道も虚偽ということになる、とブログ主は主張してるんじゃないの?よく知らんが。

  • 麻生さんは財務相時代に通貨スワップ延長の件で韓国と因縁がある方なので、直にその方に現在の韓国政府が経済支援を頼み込むなら支援を考えなくもないとの、言わば渡りに船のような提案をしに韓国に行ったのではないか?と勘ぐってしまいます。

    私が知らないだけかも知れませんが、現財務相の鈴木さんはプロフィールを見る限り韓国とは余り関係がなさそうですので、韓国と金の話をするなら鈴木さんより麻生さんの方が適任かと・・・

    米国から要請があったのかも知れませんが、韓国に経済支援の提案をするにしても主にムンちゃん執権時に彼らがしでかした数々の不法行為を個別にきっちりと責任を取らせるという日本の基本原則は守って欲しいですね。
    それも彼らが約束するだけではダメで、実行を見届けてからやるべきです。

  • 日本は韓国に何も懸案も興味もないというのは不変でしょう。
    多分北朝鮮の絡みでしょう。

    単にミサイルぶっ放してだけなら問題ないが、ロシアの兵器工場になってるなら問題。

    北朝鮮を武力併合するのは北朝鮮の窮状から見て容易なのだけど、その後の膨大なコストがあるから誰もやりたがらない。

    韓国にそれをやれと迫る使者が麻生総理なのかなぁとか。

    徴用工やら慰安婦やらはそんな話から比較で目眩しレベルの小さい話です。ただ小さいからこそ、テキトーな妥協がされてしまいそうで怖いです。

  • 岸田氏としては、首相として訪韓・会談するのはリスクが大きすぎる。かといって日韓関係を何とかしろと米からはせっつかれる(多分)。赤か青かだけでもハッキリさせなければいけない。
    で、副総裁で無任所の麻生閣下に瀬踏みをお願いした、という所でしょう。
    「てめえ、いい加減にしておけよ」くらい言ったって、そーゆーキャラだから、国際問題にはならない。私的立場だし。
    ハッキリ言わなくては判らない相手には、ハッキリ言える人を当てなければラチは明きません。少なくとも外務省のふにゃ○ら官僚よりはハッキリ仰るでしょう。
    上手く行けば、上手い方向に動き出すんじゃないんですか。知らんけど。

  • 梨泰院事故で韓国内がごたごたしている中で,徴用工問題や経済問題を緊急に話し合う必用は,韓国にとってもほとんどありません。日本国民へのカモフラージュでしょう。ロシア・ウクライナ,アメリカ,中国・台湾情勢を含めて客観的に考えれば,北朝鮮が核実験を行った場合に米韓で金正恩斬首作戦を実行することの日本の最終確認と,そのとき中国が介入してきた場合の3ヶ国での一致した対応の確認だと思われます。それが起きるとしたら,アメリカの中間選挙前が最も考えられるタイミングでしょう。昨日,北朝鮮が1日で23発以上のミサイルを発射したことからも,朝鮮半島が尋常な状態でないことは分かると思います。今朝のロイターのニュースでは,ロシアも驚いて北朝鮮に自制を求めたようです。中国も態度はまだ分かりませんが,中露が止めれば,核実験はしないかもしれません。

    • 上の書き込みは,今朝ミサイル発射前に投稿したものです。その後,テレビがミサイル一色になってしまいました。日本のほうに飛んでこなければ無関心で,飛んできてもそのミサイルにしか関心がないようですね。韓国人は徴用工問題などの日韓問題にしか関心がないと思っている。島国日本のムラ社会体質が良く現れています。
      最近の韓国では,北朝鮮や中国を意識した核武装論も強くなっています。北朝鮮のロシア援助(特に武器)も本格化してきました。そういう背景もあって,アメリカも北朝鮮の政権転覆を急ぐ必用がある,と考えているように見えます。ただ,ロシアと違って,中国は北朝鮮の代理戦争を容認しているようにも見えます。

    • 続報で,昨日の23発のミサイルと今日のICBMに対する中央日報の評価です。まず,23発のミサイルは,発射に時間がかかっていて迅速性がない,という評価でした。実際に戦争になった場合には,米軍に発射前に破壊されてしまいそうです。今日のICBMも3段目あたりが消失(焼失?)したとのことで,まだ技術の安定性はいまひとつのようです。もっとも,日本も最近ロケット打ち上げに失敗しているので,他国を笑ってはいられません。いずれにせよ,金正恩氏は精神的に追い詰められているので,何をしでかすかは予測不能です。そもそも,23発もミサイルを打てば,米韓軍に技術情報を提供しているようなもので,あまり賢明な策とは思えません。それに,信頼性がいまひとつなので,沢山打つと雑になって,間違って韓国やロシアに落ちる可能性もあります。実際,過去に北朝鮮国内に落ちて都市に被害たあったことはあるようです。
      今回の大規模演習は,習近平氏への見せつけを兼ねているような気もします。2017年に習近平氏がアメリカを訪問したとき,トランプ氏がシリアをミサイル攻撃して見せたことがありました。バイデン氏も,北朝鮮が一線を越えるように誘導して,北朝鮮を攻撃して中国に見せつけたい,という目論みがあるかもしてません。アメリカは結構戦争好きな国なのです。

      • うーむ、今回のは古いミサイルの在庫処分と違いますか。電子機器他が不安定になっていたのかもしれません。或いは新型液体燃料のテストとか。

  • いつも知的好奇心を刺激する記事の配信ありがとうございます。

    >本日午前訪韓したリチャード・ハース米外交協会(Council on Foreign Relations)会長を接見し(略)

    当方は日本以外を報道しない情報切り取りマスゴミと情報の前後を紹介する管理人様はこういったところが決定的に異なると思います。

    「非公式チャンネル」で同一日に同一人物に日米でアクセスする。
    管理人様や当方たちが思うよりも状況が悪いかもしれません。
    以前日本に引き上げた駐韓特命全権大使を理由不明で韓国に再度派遣した事がありましたがその時よりもリスクが高いと思いますね。日本単独ではないからです。

    安全保障は最悪の想定が基本と思います。
    朝鮮半島生命線論者の当方は最悪の想定として

    ロシアからウクライナへ
    中国から台湾、南西諸島へ
    韓国から戦力と弾薬が手薄になった九州、中国地方へ

    侵略のドミノ倒しが発生する事ではないでしょうか。

    この様に「侵略のドミノ」が発生すると最悪アメリカは日本から叩き出されます。
    九州、中国地方に「韓国の要請で」人民解放軍の機甲戦力が駐留、展開されると日本とアメリカは日本保持のコストに耐えられない可能性大だからです。
    アメリカが日本を見捨てる場合、日本人がアメリカの「敵」として立ち向かうリスクを回避すると思います。
    具体的には核兵器使用で日本人皆殺しです。
    技術の提供元としても故郷を人質にした自爆兵器としても日本人は中国の手駒として優秀だからです。

    アメリカの存続に関わる国益>>>>>日本人全員の命+国際社会の非難

    この不等式は決して忘れてはいけません。
    人非人の冷血漢による暴論は以上です。
    駄文失礼しました。

  • 麻生副総裁訪韓の狙いですが、①岸田首相は11月の国際会議(G20か?)で日韓首脳会談に応じる腹を固めた②党内保守派による異論を抑え込むために麻生副総裁に訪韓を依頼した、との見方があるようです。
    観艦式への韓国招待にも異論が出る、状況を踏まえたんでしょうね。
    うーん、(なんかしらの進展を)期待して損したかな。
    今後については、
    1.徴用工問題は現状のまま、現金化もせず、解決もせず、棚上げ
    2.日韓関係は決定的な亀裂は回避できるものの、①日米韓②安保③対中国以外は協力が進まず、段階的縮小が進む
    と予測します。2023年5月の広島サミットには、間違っても韓国を招いてはいけません。国家間の約束を守れない国はそんな場に出るべきではありません。

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