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韓国で無断栽培されている日本品種ブドウの品質が悪化

シャインマスカットというブドウの品種があります。これ自体は農研機構が開発し、2006年に品種登録された「純日本産」の品種ですが、その種苗が外国の流出し、大々的に栽培されているという意味で、日本の知財戦略の失敗の象徴でもあります。こうしたなか、韓国産シャインマスカットの味が微妙だ、といった報道が出てきました。韓国メディアによると、値崩れと品質管理の失敗がその原因だということです。

シャインマスカットの損害は年間100億円超

シャインマスカットという品種を耳にしたことがあるという方は多いでしょう。

農水省ウェブサイト『シャインマスカットとは、どのような品種のブドウなのか教えてください。』によると、この品種は農研機構が開発し、2006年に品種登録されたもので、皮ごと食べられて栽培がしやすいという2つの特徴を兼ね備えた大粒品種なのだそうです。種がなく渋みも少ないため皮ごとおいしく食べられるのだとか。

ただ、それと同時にこのシャインマスカットといえば、「種苗の流出」の代名詞でもあります。

日本農業新聞の5月25日付の次の記事によれば、このシャインマスカットの種苗が中国に無断流出したことで、少なくとも年間100億円の損失が発生しているとの試算があるのだそうです。

シャインマスカット、許諾料逸失100億円 中国で栽培拡大 農水省試算

―――2022年5月25日付 日本農業新聞より

この試算自体は農水省がまとめたもので、中国の生産者が種苗を正規に購入し、現地で栽培されたと仮定すれば得られたであろう許諾料なのだそうです。

記事によると、シャインマスカットの種苗は2016年ごろから無断で海外に流出し、とくに中国での栽培面積は2020年時点でで少なくとも5.3万ヘクタールと日本(1840ヘクタール)の29倍に相当するのだそうです。

ちなみに100億円という損失額は、中国国内のブドウ全体の面積に占めるシャインマスカットの比率から生産量を推計し、それに同品種の市場出荷価格(1キロあたり340円)をかけて出荷額を計算。許諾料をその3%と仮定して計算した、許諾契約ベースの損失額なのだそうです。

韓国さんシャインマスカットの現状

この点、以前の『改正種苗法の厳格適用で「マスカットの二の舞」を防げ』などでも取り上げたとおり、当時の菅義偉政権下で成立した改正種苗法では、種苗の購入者が海外に持ち出すこと自体を防ぐための規定が盛り込まれました。

現在、ちょっとした理由があって、「経済制裁」などについて調べているところです。こうしたなか、知的財産権の窃盗という観点からは、非常に興味深い事例がありました。それは、日本産のブドウやイチゴ、サツマイモなどが隣国によって不法に栽培され、これにより日本に巨額の経済的損害が生じている、というものです。経済制裁のパターン以前から当ウェブサイトでは『経済制裁論』として、経済活動の要素である「ヒト、モノ、カネ、情報」の4つに着目し、経済制裁のパターンとしては、次の7つがあり得ると申し上げて来ました。 ①わ...
改正種苗法の厳格適用で「マスカットの二の舞」を防げ - 新宿会計士の政治経済評論

今後はシャインマスカット、あるいは日本のおいしいイチゴの品種などが外国に流出するような事態が防げることを期待したいところです。

しかし、シャインマスカット自体はすでに中国や韓国などで大々的に栽培されてしまっているため、いまさらこれらの種苗をすべて回収するということは不可能に近いでしょう。本当に残念なことです。

ただ、無断で栽培している国は、正規のサポートを受けることはできないというのもまた事実でしょう。こうしたなか、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に、なんだか不思議な記事を発見しました。

韓国でシャインマスカットの価格急落…味も以前に及ばないと評価される

―――2022.10.14 12:02付 中央日報日本語版より

中央日報によると、韓国の「金泉」という地域にあるシャインマスカット農家が現在、需要の減少に直面しているのだそうです。

というのも、この地で栽培されている「金泉シャインマスカット」を巡って、「味も以前に及ばない」との評価に加え、中国・ベトナムなど他の国家がシャインマスカット栽培に参入し、価格が急落しているなどの事情もあるのだそうです。

「日本から流出した」という事実を無視する中央日報

ちなみになぜ、この地でシャインマスカットが栽培されているのでしょうか?

金泉でシャインマスカットが本格的に栽培され始めたのは2000年代後半だ。初期にはシャインマスカットが高所得果樹で農民にドル箱の役割を果たした。一般ブドウより希少性があり『高級果物』と評価された。皮と種を分離しなくても食べられ、味も甘いので依然として高い価格であるにもかかわらず人気が高い」。

…はて?

2000年代後半といえば、たしかに種苗法の規制も緩かった時代ですが、はたしてそのシャインマスカットの種苗はどこから手に入れたのでしょうか?2006年に品種登録された直後から韓国に流出していた、という意味でしょうか?

中央日報の記事では、この一番肝心なところに一切触れられていません。本当に不思議ですね。

それはともかくとして、シャインマスカットの価格下落については、こんな趣旨の記述があります。

  • シャインマスカット2キログラムの卸売価格は12日時点で平均1万7240ウォンで、前年同期の2万2796ウォンより5000ウォン以上値下がりした
  • 2年前の2万8440ウォンと比べると、1万1200ウォン安くなった

…。

すなわち、2年間で価格は40%も下がった格好です。韓国におけるインフレの進捗を考えると、実質的にはもっと値下がりしているという言い方もできるかもしれません。

品質悪化、産地偽装…何でもアリ?

その結果、いったい何が生じているのでしょうか。

中央日報によると、一部の農家が正規の出荷時期よりも繰り上げてシャインマスカットを市場に出した結果、消費者は高い価格で糖度の低いシャインマスカットを買うことになってしまい、そのことでシャインマスカット自体に対する消費者からの評判が悪化したのだそうです。

これが「品質管理の悪化」、ということですが、なんともお粗末な話です。

しかも、記事にはもっと驚く話も出てきます。「金泉ブドウ会関係者」がこんなことを述べたのだとか。

金泉シャインマスカットがおいしくないという話が広がり、一部の流通業者では金泉シャインマスカットを他の地域包装材に入れて売る『箱替え』も起きていると聞いた」。

つまり、いわゆる「産地偽装」というやつでしょうか。本当に何でもアリ、といったところです。

ちなみに「金泉ブドウ会」の「ブドウ輸出流通センター長」は、「全国にシャインマスカット栽培農家が増え、価格競争力の面で決して勝てない中国・ベトナムも大規模にシャインマスカットを栽培し始めた」、などと主張。

そのうえで「金泉シャインマスカットが名実共に国内外最高のシャインマスカット主産地になるためには、最高の味と品質で勝負するしかない」と述べた、ということですが、これもおかしな話です。

そもそも論として、日本に許諾料を支払うことなく栽培を続けている人たちが、あたかも自分たちこそ「シャインマスカット発祥の地」であるかの名乗りをしているという点に対しても、強い違和感を禁じえません。

もっとも、日本も菅総理の「置き土産」のひとつである改正種苗法が今後、徐々に威力を発揮するでしょうし、日本に無断でシャインマスカットを栽培し続けている韓国や中国に対し、日本が技術支援を行う可能性は皆無です。種苗を正規で購入したわけでもないくせに、日本が支援する筋合いはありません。

とくに韓国に関しては、すでにひとり当たりGDP水準でも日本に追いつき、追い越そうとしているわけですから、もう日本が支援すべき対象国ではありませんし、少なくとも知的財産権に関する国際法や国際ルールをろくに守らない以上、日本も韓国国民に対する入国ビザの取り扱い変更を含め、「それ相応の対応」を講じるべきではないでしょうか。

いずれにせよ、シャインマスカットやイチゴなどの種苗の轍を踏まないよう、あるいは半導体などの轍を踏まないよう、日本は今後、知財管理に力を入れるべきでしょう。

新宿会計士:

View Comments (41)

  • そーいえば種苗法改正を妨害しようとした勢力に動員されてた役者、またぞろアチコチ目につく様になってきやした
    つぶやきに"おりてくる"ことはあったかもしれんですが演技には役柄がおりてくることは無さそうで、オカワリナク~

  • 一度は種苗法を骨抜きにした柴咲コウ作員、北海道で農業の真似事を始めるも、中国人のブローカーに旨く利用されてちょっとヤバめなレベルで借金過多になってるそうで。
    ついに首が回らなくなったのか、再び福山雅治にしがみついて芸能界で小銭稼ぎし、借金のカタにでもするつもりでしょうかね?w

  • >品質悪化、産地偽装…何でもアリ?

    品質劣化の原因は、肥培管理の技術不足だけの問題でもなかったのですね。
    次はルビーロマン・ブラックサファイア・レッドシャインマスカットなんですってね。

    えゝ、"Red Shine" とか、ローマ字読みなんてしないですよ。
    どんなに憤ってもローマ字読みなんて・・。

    • 「日本でもつくってる シャインマスカットですよ~」と
      日本のほうからやってきました商法 展開でしょうか。
      ”ミツボシ”、”ホンディ”で 錯誤商法 やりましたからね。

      • どみそ 様
        現代自のⒽマーク崩れのエンブレム。間違ってしまいますよね。
        サムスンのギャラクシーも”docomoのPB”だと思っていました。

        やけっぱちの書き込み(レッドshi・ne)に真摯なコメをいただき、ありがとうございました。隠し切れない憤りが駄々洩れで恥ずかしい限りです。
        猛省。

        • カズさま

          ご反応いただきありがとうございます。
          かの国では 寝糞(NEXO)、依存(IZ*ONE)と 日本を小ばかにするやつらです。
          あっ、こっちにもシネ(SHINee)が いる。

  • 柴咲コウ、北海道、旭川。
    私の中での連携言葉。
    北海道、どうなったんでしょうか?
    まるで話し合いが出来ない人達だけがいるような。
    旭川イジメ事件も進展が見られず。全員で隠しっぱなし。
    札幌ドームはハムが賢明な判断で札幌市と離れることが出来たようで。
    残ったのは赤字確定の札幌ドーム。運営をどの様にやっていくのか。
    中国人、広大な農地を買い占め、囲い込みで既存農業者を追い出し?
    柵で内部は確認出来ないそうですが、これ本当なの? (現地に行けず確認出来ず)
    自衛隊基地は守られるの?

  • 農産物に注目されているようですが 不可能といわれていた魚種の養殖技術も盗み出そうと躍起になっていると思います。たぶん、研究員、スパイ留学生など 多数送り込んでると思います。
    近大マグロや ウナギの完全養殖、山でフグを飼うなど 日本開発技術の 流出を懸念しています。

    • 近大マグロは近畿大学の連中が底抜けのお人好しの馬鹿(敢えて「馬鹿」を明記させてもらいます)だからですよ.

      何しろ,他の国でも近大の技術を使って養殖できるようにと特許を故意に取得しないままにして,韓国にどんどん喜んで教えたのですから.

      その結果,教わった韓国は近大の養殖技術を特許として申請・成立させたので,近大マグロは韓国だけでなく他の国々にも輸出できなくなりました.何故かと言えば,近大側が韓国の特許技術を侵害していることになるので,輸出先の国で韓国側が「近大マグロは我々の養殖技術の特許を侵害している」と輸入差し止め訴訟をすれば韓国側が確実に勝つ構造が出来てしまった.

      日本国民の一人として近大の馬鹿共には,科研費などの形で近大マグロに投入した税金を賠償させたい気持ちですよ.

      • >韓国は近大の養殖技術を特許として申請・成立

        近大がまともに特許を争えば、勝てるはずと思うのですが、周辺特許を抑えられてしまったのかな?

        まあ、”条約・合意を守らない、嘘つき、コソ泥推奨” 国 の 司法なんて有って無い様な ”モノ” ですからね。

        余計な手間を省くためには、”特許は取って、使用許諾する” が、”ならず者・コソ泥”国家に対抗する知恵なのでしょう。

        もう一つは、”秘密特許制度”とか”非公開特許制度”をまじめに考える必要がありますね。但し、中共・露・南北朝鮮は”非公開特許管理”者の資格なし。

      • >韓国は近大の養殖技術を特許として申請・成立

        その韓国側が取得したとする特許の特許番号が示されているソースが見つからないので、この話の信憑性は少し怪しいと思います。特許番号がわかれば、どこの国で特許が取得されているか、誰でも無料で調べることができます。

        ただ一般論として、まともな会社であれば、技術指導する前に秘密保持契約を結び、必ず特許出願もしておきます。しょうもない改良技術で勝手に特許をとられると困るので。

        近大マグロの知的財産について
        https://www.kjpaa.jp/aboutus/case/kindaimaguro

      • 迷王星様

        >馬鹿

        公道に「ご自由にお使い下さい」と貼り紙して特許技術を放置したのですから、本件は韓国人を責める言われは一切ありません。

        又、IntelligenceやSecurityに関する教育を社会が正しく実施しないのに結果論だけで彼ら近大の人間を責めるのも意味がありません。

        社会教育として正しい是正のシステムやプロセスが存在しないからです。

        こういったシステムや中で行うプロセスは本来は「東大等のベストアンドブライテストの若者が集まる研究機関」で最先端分野の一部をまず研究するべきと思いますが、現状のお寒い状況はコメントする気すら無くしますね。

        冒頭の言葉は

        魚の養殖だろうが最先端のAIを使ったヒトゴロシの軍事研究だろうが情報の価値評価を「一般的教養として」正しく行って、普通の国民が取り扱い、不具合の是正を決まった基準で行えるようになってから発生する愚行への言葉ですよ(笑)。

        以上です。駄文失礼しました。

  • 盗品を差し止めるために、栽培地や消費地となる国で品種登録をすることが大事です。品種登録は特許と同じくらい重要だが、これまで広報活動や支援が不充分だったといわざる得ない。
    国内の種苗法だけで、種や苗が国外に持ち出されることを完璧に防ぐことはできない。種や苗を持っていかれれば、それなりの品質のものが作れてしまうので、もっと危機感を持たないといけない。

  •  なんか当時の予想に近い状況になっとるな……
     シャインマスカット他、高級ブドウの正規輸出はかなり伸びているそうです。今月の記事で日本産と中国産で4倍ほどの価格差だそうですが……なんか中国産は「種があって皮が厚く硬い」そうです。それシャインマスカット??
     ブランドイメージが毀損されぬよう、高級路線に絞って市場を奪回してほしいです。「盗まれたものとは違う本物の味」とか銘打ってきちんと"経緯"を広めつつ。
     工業製品などでよくあるパターンは「品質なら価格を我慢して日本産を選び、価格なら品質を我慢して中国産を選ぶ。半端に高くて品質も微妙な韓国産はちょうど需要がない」というもの。市場を盗まれたとは言うものの、日本が市場開拓を怠ってきた面もあります。奴らが裾野を広げた分、棲み分けで高級路線のみを奪うチャンスともとれるのでは(素人考え)。

     日本ではシャインマスカットの後にも次々と高級ブドウが開発されていますしね。その点の地力は段違いです。同じ轍を踏まなければ反撃は可能に思います。

    • 毎年盆明けくらいの時期に少し有名な農家までシャインマスカット・天山・マリン等を買いに行きますが、ブドウを種なしにする為には薬を使用するタイミングに加えて天候の兼ね合いとなるので、キッチリ管理しても種有りになる場合があるとの事。
      皮も同様、栽培方法により硬くも柔らかくもなるようです。
      尚、その農家では出来の悪いモノは加工用として処分(場合によっては全数)しているとの事、ブランドイメージは大事ですからね。

      つまり雑な管理をすれば皮が厚く種があり酸味のきついモノが出来上がると。

  • シャインマスカットだけでなく、イチゴのトチオトメとか、柑橘類のデコポンなんかも流出した例ですね。他にも、サツマイモなども流出したらしいと聞きましたので、おそらくさらに多くの流出例があるものと思います。
    ただ、現実問題として、種苗の流出を完全に止めるのはかなり難しいだろうと思います。聞いた話では、最近農家の側でも、韓国や中国からの視察団は受け入れないようになっているそうですが、国内在住の韓国人や中国人の数を考えると、農繁期のアルバイトに彼らが紛れ込むことを防ぐのは難しく、さらにその中に悪心を持ったのがいたりしたら、種苗をこっそり持ち出すことも十分可能でしょう。そうかといって、国内の労働市場事情を考えると、彼らを全部追放してしまえというのもあまり現実的ではありません。

    以前に聞いた話では、小麦だかトウモロコシなどでは、種苗会社から種苗を買わないとまともに栽培できないようなシステムが構築されているとか。なぜならば、種苗会社が開発したその品種はF1世代でのみ特徴が発現するようになっており、自家採種しても同じものが栽培できないのだそうです。要は、エドヒガンとオオシマザクラをいくら掛け合わせてもソメイヨシノを再現できないようなものですね。なので、農家は種苗会社から毎年種苗を買い続けるほかないというわけです。
    この話を聞いた時には、「なんてアコギな商売なんだ」と思ったものでしたが、知財をガッチリ守るために有効な方法であることには違いありません。なので、我が国でも、このようなやり方を考えてみても良いのかもしれませんね。種苗会社(〇カタのたね、とか)がぼろ儲けするだけになるかもしれませんが。

    •  システムにどっぷり組み入れられている農家です。
       F1品種は仰るよう利権的な面、知財管理の面もあるとは思いますが、植物の性質って本当に変わりやすいので、大量流通させる野菜では、安定した品質(食味や糖度)での流通はおろか、安定した栽培収量(耐病性、環境適性)すら難しいと思われます。「意図的にF1世代でのみ特徴が発現するように縛っている」というよりは「偶発的に出た、遺伝で引き継げないとても都合の良い特徴を持った世代をF1品種として固定している」という解釈をしています。品種名は「ある特徴を持った家系」ではなく「ある特徴を持った兄弟」というところで。
       ミリの疑問もなく全て種苗メーカーの種を買っていますね……自家栽培して出荷している野菜農家は、近隣ではおそらく存在しないのではないでしょうか。そもそも「雑種」って農協でも買い取ってくれるのかな?

       花の場合はまた都合が違って、自家受粉して品種改良している個人も居ます。こちらも優良なものが出来たらそのままたくさん作る、というわけではなく、種苗メーカーが権利を買い取ったり。おそらくそういった経緯で発現した発色・模様は、やはり1世代でしか発現しないか、とても不安定(数本に1本しか狙った色の花にならない、世代を経るほど淘汰されてしまう)で収益を出せる割合にならないと思われます。

       なので柴崎コウ作員が「自家採取の種を使えない法律は農家イジメだ!」という発言趣旨は ( ゚д゚)?ポカーン という感じでした。

       ちなみに良し悪しはともかく、また近所に限ればですが、コロナ禍の余波で出入国に面倒が出たせいか、中国人労働者が減っています。

      • なるほど。
        ということは、スーパーに並んでいるような野菜はほとんどそのシステムの産物なんでしょうね。確かに、サイズはともかく、キュウリがあんなに真っ直ぐなものばかりであるはずがありませんもんね。
        いわゆる伝統野菜でも、京野菜とか加賀野菜のようにブランド化されたものはちょっと怪しそうですが、相当古くから非常に限定された地域でしか出回らない野菜などは、さすがに自家採種しているような気もしますが。

        •  ホモ接合だのヘテロシスだの出てくる話で専門家、学者のような説明ができないので、結局種苗メーカーの言を借りますと、やはり大手のはわかりやすいですね。

          https://corporate.sakataseed.co.jp/about-us/seed-business/variety.html

           ご指摘の地域の伝統野菜などはF1ではなく固定種(古くからの自家採種かけ合わせの末、数世代後、例えばF6くらいで遺伝的固定を得た等)のはずです。自然に近いプロセスで地域環境に適合し、不揃いなのも特徴になります。近隣に存在しないかもと書いてしまいましたが、伝統野菜などを盛んにやっている地域ではそんなことありませんね、失礼しました。
           あと植物の種類(not品種)によっても、F1が都合が良かったり関係無かったりすると思います。大豆とか。

           F1品種は知財であるため当然侵害は許されず、メーカーも固定種(自家採種可能)を扱っているにせよ、固定種は「品種登録」の要件を満たさないそうで、対象の品種登録が前提となる種苗法は適用されませんので、自家採種は自由です。つまりどうあっても柴崎氏をはじめとした共産、立憲のデカい声は意味がよくわかりません。

          • ちょうど松阪市の山間部で数軒の農家しか作ってない「小菜」という伝統野菜の話を読んだばかりでした(どこで読んだか失念...)。なんでも、市が目を付け、地域特産品に仕立てようとしたらしいのですが、市内であっても他の地区ではうまく育たず、本来の味にならないそうで、正しい小菜を栽培しているおば様は、「市内の土産物屋に打ってる奴は偽物だ」と断言されていました。
            おそらく、土壌の微妙な成分の違いとか、地形による環境の違いなどが影響しているのでしょうけれども、きっとこの小菜のような、限られた地域だけで大切に栽培されてきた野菜って、単に知られてないだけで、今でも結構あるんじゃないかと思います。
            個人的な感傷かもしれませんが、どうかそのような伝統野菜が今後とも維持されていくように願います。日本国中どこへ行っても同じようなものしか食べられないというのは、いかにも詰まりませんので。

            # もっとも、そのような地域に行ったとて、そう簡単に地域限定の
            # 野菜になどありつけないでしょうが......

    • 奴らはもっと根性が悪いです。
      種子から育てるF1植物は自家採取の種からは ろくな苗・作物はできません。
      しかし、接ぎ木、さし芽で増やせる作物は その元の性質でふやすことができます。
      いちごは 育てていくとランナーという 地を這う茎が出てきて それが地面につくと発根し新しい株ができます。また 多年草のためランナーからできた株でも翌年は立派な実ができます。
      さつまいも、ジャガイモは 1つの芋から多数の芽がでてきます。それを分けて栽培すれば親の優良遺伝子のまま無限に増やせます(種子とは関係ないから)。
      ミカン類、ブドウは 挿し木で増やせます。

      盗まれてるものは 素人でも優良性質を保ったまま 簡単に増やせるもののようです。
      多年草や挿し木で増やせる果樹類は 狙われやすいです。

  • 工業製品に関しては盗んだ技術で大儲けしたとしても、技術の進歩は早く最先端である期間は僅かであり、すぐに型落ちしてしまいます。
    農業には素人ですが、自然や植物相手の農産物の品質を保つのは工業製品以上に難しいだろうと思います。種や株だけ持ち出しても、1年目は良い実が付くでしょうが、それを10年以上劣化させずに自力で維持し続けるのは難しいのでしょうね。

    韓国もシャインマスカットの品質が落ちたなら、改良して更に素晴らしい品種を作るとかしたら少しは見直すのだけど、どうも次に盗む品種のことばかり考えているようです。

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