ロシアの余裕のなさの原因は、夏場以降、ウクライナ側がHIMARSなどの最新兵器を導入し、反転攻勢を強めていることにあるのかもしれません。ロシアが北方領土で軍事演習を実施したのも、こうした余裕のなさのあらわれではないでしょうか。しかも、共同通信の吉田成之氏の指摘によれば、2022年10月以降、米国のウクライナに対する武器供与がさらに加速するというのです。
目次
余裕を失うロシア
ウクライナの重要性
ロシアがウクライナに対する国際法に違反した戦争を仕掛けてから、すでに半年が経過しました。
ウクライナといえば日本からは遠く離れた国でもあり、また、旧ソ連構成国のひとつでもあるため、ドイツ、フランス、イタリアといった主要な欧州諸国と比べれば知名度も低く、正直、当ウェブサイトの著者のような「地理オタク」でもない限り、「聞いたことがない」という人の方が多かったのではないかと思います。
ただ、じつはウクライナは旧ソ連構成国であったという事情もあってか、旧ソ連時代には軍需工場が集中していた地域でもあり、ソ連崩壊後はウクライナから少なくない軍事技術者が中国などに流出したなどが、ジャーナリストの野嶋剛氏によって指摘されています。
兵器から食料、中国の欲しいものはウクライナから得た
―――2022年3月17日付 Wedge ONLINEより
野嶋氏によれば、中国とウクライナの関係は、むしろ中露関係よりもよっぽど親密だったのだそうです。というのも、ソ連の軍需産業の35%が集中していたとされるウクライナに中国が接近し、「双引工程」、つまり旧ソ連の人材と技術という「双子の遺産」の継承を図ったのだそうです。
一帯一路では現在も重要性が高い
もちろん、2010年代ごろまでには、ウクライナの技術や人材は中国にあらかた流出し尽くした、などの事情もあってか、近年はそれほど活発な軍事交流があるわけではありませんが、ただ、現在でもウクライナは穀倉地帯でもあり、中宇関係は濃密なのです。
そして、その中国が掲げる「一帯一路」構想といえば、私たちの国・日本にとっては「大きな脅威である」、ともされており(※この点について著者は若干違った見方をしていますが、本稿ではとりあえず割愛します)、「一帯一路」構想上も戦略価値が高いウクライナとの関係が、日本にとっても間接的には重要です。
しかも、ロシアによるウクライナ侵攻は、中国による台湾進攻という事態が発生したときに備え、たとえば「日本が西側諸国をどうリードしていかねばならないか」、などを予想するうえで、大変に重要なシミュレーションの機会を提供したといえます。
このため、ウクライナ情勢は「日本から遠く離れたどこか遠いところ」の話ではなく、現在進行形で、日本の安全保障とも直結している話題なのです。
これこそが、当ウェブサイトでウクライナ情勢を積極的に取り上げている理由のひとつ、というわけです。
北方領土の軍事演習をどう見るか
さて、これに関連し、本稿ではいくつか最近の動きを追いかけておきたいと思います。
最初は、こんな話題です。
北方領土で軍事演習 対日戦勝の日に、抗議を無視―ロシア
―――2022年09月03日19時24分付 時事通信より
時事通信の昨晩の記事によると、ロシア国防省は3日、北方領土の択捉島と国後島で軍事演習を行ったと発表したのだそうです。ちなみに3日はロシアで対日戦勝を祝う「第二次世界大戦終結の日」にあたるのだとか(※まるで中国みたいですね)。
なんだかこう申し上げては失礼なのですが、「能天気だな」、などと感じてしまいます。
いや、もちろんこの軍事演習自体、日本を挑発するものでもありますし、また、「日本から領土を奪い取った象徴」の行動でもありますので、日本政府としてはいちおうは抗議しておかねばならないものであることは間違いないでしょう。
ただ、現在のロシアがそれをやらざるを得ないほど追い込まれているのかもしれない、という見方もできます。
長引くウクライナ戦争で最近、ウクライナ側の反転攻勢が始まったこと(※これについては後述します)、西側諸国からの厳しい経済制裁・金融制裁のために経済が疲弊していることなどを受け、どうしても「ガス抜き」が必要なのでしょう。
ロシアの軍事作戦は玉音放送後も続いた
もっとも、日米がこれに対抗して、北方領土近くの公海上で軍事演習を始めたら、いったいどうするつもりなのか、他人事ながら少し心配にもなりますが、感慨深いのはそれだけではありません。これで思い出すのが、ロシアが北方領土を含めた日本の領土に軍事侵攻を開始したタイミングです。
独立行政法人北方領土問題対策協会のウェブサイト『ソ連の占拠』によると、ソ連は1945年8月9日未明、日ソ中立条約(1946年4月25日失効)を一方的に破棄して対日参戦し、まずは満州国境、モンゴル、ウラジオストク、ハバロフスクなどから侵攻を開始。
樺太でも北緯50度の国境を越えて北樺太からソ連軍が侵入してきたため、南樺太の日本軍が応戦し、戦闘状態となりました。
さらには、ソ連軍による千島列島への侵攻は8月18日の占守島に始まり、得撫島に到達したのは8月31日のことで、択捉島への上陸は8月28日、国後島・色丹島への上陸は9月1日で、歯舞群島に至っては9月3日のことです。
ちなみに戦艦ミズーリ甲板での降伏文書調印式は9月2日に行われていますが、8月15日の玉音放送以降もソ連による戦闘行為が続いていたという事実について、私たち日本人は、もう少し知っておくべきではないでしょうか。
ただ、裏を返せば、ソ連の対日参戦自体、「日本が完全に抵抗できない状態になったこと」を見極めたかのようなタイミングだった、ということでもありますし、ソ連、ロシアの心の奥底では、いまだに日本やドイツをどこかで恐れている、という証拠でもあるのかもしれません。
そういえば、中国もなぜかロシアと同様、9月3日が対日戦勝記念日なのだそうですが、中国もロシアもこれをいまだに祝い続けています(もっといえば英国や米国も、日付は異なりますが、「VJデー」を設けているようです)。
このあたり、「日本の敗戦」が世界の主要軍事大国で記憶されている、という意味であり、もっと言えば、彼らがそれだけ日本を恐れていた(そして現時点でも一目置いている)、という意味にほかならないのではないでしょうか。
いずれにせよ、ロシアの軍事演習自体は泰然自若と眺めておけば良いのではないかと思う次第です。
ウクライナ戦争の最新状況
レンドリース法
さて、当ウェブサイトでは今年5月までに、米レンドリース法について何度か取り上げました(その一部については、『成立した米レンドリース法がウクライナ戦に及ぼす影響』などもご参照ください)。
米国のジョー・バイデン大統領は現地時間の9日、例の「レンドリース法案」に署名しました。ただでさえ、黒海艦隊が孤立し、旗艦「モスクワ」が撃沈(?)され、5月上旬の時点で地上戦闘力全体の15%程度が喪失したとの指摘もあるなかで、ロシアにとっては戦況はさらに厳しくなるかもしれません。もしもロシアが2014年に「獲得」したクリミア半島から押し出され、そのクリミア半島に米軍基地ができることにもなれば、最高の皮肉といえるかもしれません。ロシアは地上戦力の15%をすでに喪失か以前の『ロシアのメディアで最近、頻繁に... 成立した米レンドリース法がウクライナ戦に及ぼす影響 - 新宿会計士の政治経済評論 |
「旧レンドリース法」は、わかりやすくいえば、米国が相手国から軍基地の使用権を得るなどとといった条件と引き換えに、米政府が相手国に武器を貸与・供与することを容易にする、といった趣旨の法律です。これにより、米政府は煩雑な手続をしなくても、相手国に武器の貸与が可能となります。
理屈の上では米国がウクライナに武器を供与した結果、ウクライナが対ロシア「戦争」(※あえて「戦争」という用語を使います)に勝利したあかつきには、ウクライナ国内(たとえばクリミア半島など)に米軍基地ができても不思議ではありません。
そして、このレンドリース法の成立も奏功したのでしょうか、米国内ではウクライナに対する「援助疲れ」の声もあまり聞こえてきません。それどころか、HIMARSという「ゲームチェンジャー」の供与が始まって以降、ウクライナ側の反転攻勢が加速していることも間違いありません。
共同通信・吉田氏が東洋経済に長文論考
こうしたなかで、ウェブ評論サイト『東洋経済オンライン』に金曜日、共同通信ロシア・東欧ファイル編集長の吉田成之氏が、こんな論考を寄稿していました。
「旧来型の戦闘」で冷笑されるロシア軍の瀬戸際/ウクライナと米欧の「連合国」体制が押し破るか
―――2022/09/02 7:30付 東洋経済オンラインより
全部で6000文字近い長文であり、最新兵器を含め軍事的な用語もたくさん出てくるのですが、吉田氏の文章力の高さもさることながら、具体的な記述が非常に充実しているため、読者は負担をほとんど感じることなく、あっという間に読めてしまうという良文です。
端的にいえば、「ここにきてウクライナが短期決戦を狙い、反転攻勢を加えている」、というものです。また、ザポリージャ原発での事故をチラつかせるロシアの目的も、結局は欧州などで厭戦気分を生成することを狙ったものに過ぎず、そのような「瀬戸際戦術」に依存せざるを得ないロシアの余裕のなさが浮き彫りになる、というわけです。
米国のウクライナ支援の加速
そんな吉田氏の議論のなかでは興味深い記述がいくつも出てくるのですが、最初に目に付く項目のひとつが、「米宇連合国体制」に関するこんな記述です。
「ウクライナのゼレンスキー政権がこの時期に反攻作戦に踏み切った背景には、今年冬までに大きな勝利を実現したうえで、優位な立場でロシアとの停戦交渉を模索するという短期決戦の戦略がある」。
「アメリカのバイデン政権もウクライナを強力に支えるため、2022年10月にも大規模な軍事援助体制を発足させる構えだ。これは、アメリカがウクライナと事実上の『連合国』体制を構築することを意味する」。
つまり、ウクライナが米国から供与された兵器なども活用しつつ、短期決戦を目指す一方で、米宇連合体制を整えることを狙っている、というわけです。
では、この背景は、いったい何でしょうか。
吉田氏はこの「米宇連合」に、例のレンドリース法が関わっていると指摘します。つまり、レンドリース法に基づく武器供与が本格化するのです。
「ウクライナ側によると、2022年10月にはアメリカ国防総省内に武器供与と輸送に関する本部が設置される予定という。(中略)これに伴ってアメリカ製の高性能兵器の供与が大幅に増える見通しだ。F16 などアメリカ製戦闘機の供与が初めて始まる可能性もあるという」。
この記述が正しければ、実質的な「米宇同盟」に加え、ウクライナのNATO化(つまりNATOの東進)が大きく進むことになります。実際、吉田氏はすでに米国内でウクライナ兵士約1万人が米製兵器の操作の訓練を受けている、などとも指摘しています。
ロシアの狙いは戦争の長期化、そして米欧離間
では、これに対するロシア側の対応は、どうなのでしょうか。
「プーチン政権は2022年7月以降の苦戦を受け、戦争を2023年以降へと長期化させ、粘り勝ちを狙う戦略に転換した。しかし反攻作戦の開始を受け、一層受け身に立たされる形となった」。
ロシアが戦争を長期化させることの目的は、米欧の離間を図ることなどにもあるのでしょう。吉田氏の論考には出てきませんが、米国の次にウクライナ戦争などにともなう物価上昇の大きく影響を受けるのは、おそらくは欧州だからです。
だからこそ、米国との連携を強化しつつ、冬場までにさまざまな戦果をあげておくというのが、現在のウォロディミル・ゼレンスキー大統領としての戦略なのでしょう。
ちなみに吉田氏の文章で、とくに読者を引き込むであろう箇所は、ウクライナ軍の反転攻勢にいたる解説の部分もさることながら、ロシア軍が「旧来型の戦闘に終始している」、などとする記述でしょう。
「ロシア軍は多数の将兵、民間人の死者を顧みずに砲撃戦を繰り返す、旧ソ連軍型戦争を採用している。軍事筋は、ウクライナ軍がこれとは一線を画した『頭を使った21世紀型の新たな戦争』をしようとしていると指摘する。ウクライナ軍は、兵力消耗型のロシア軍の将兵について『大砲の餌』と憐れんでいる」。
このあたりはたしかに報道でも確認できますが、ロシア軍の戦闘は非常に残虐非道かつ前近代的です。これに対し、後方の司令部や弾薬庫、橋梁などをピンポイントで狙うウクライナ側は、「頭を使った戦略」といえるかもしれません。
ウクライナの短期決戦の意味
そのうえで、吉田氏は次の通り、ウクライナ側が少なくとも今年2月のウクライナ侵攻時点以前の状態にまでロシア軍を押し戻すつもりなのだと分析します。
「では、反攻作戦が目指す領土奪還のゴールはどこなのか。現時点でゼレンスキー政権は発表していない。これもロシア軍の動揺を引き出す心理戦の一環だろう。常識的には、ヘルソン州や、一部が制圧されているザポリージャ州の奪還がゴールと考えるのが妥当だ」。
「侵攻開始時の地点までロシア軍を押し返すことで、とりあえず『戦勝』と宣言する構えとみられる。それだけでも、プーチン氏にとっては政権発足以来、最大の政治的敗北となる」。
その勝利を裏付とし、ゼレンスキー氏はウラジミル・プーチン政権に対し、停戦交渉を呼び掛けるとともに、東部2州やクリミアの奪還はより長期的スパンで実現する二段階戦略ではないか、とするのが吉田氏の見立てです。
いや、もちろん、宇軍は現在、クリミア半島などへの攻勢も強めているため、場合によっては「それ以上」を狙うこともありますが、少なくともプーチン政権の政治的敗北を実現するのであれば、戦争の長期化を回避するだけでも十分、というわけです。
もっとも、ロシアとしても、戦争の長期化は泥沼化の道でもあります。たとえば、こんな記述がその証拠でしょう。
「ウクライナ軍情報部の発表によると、ロシア軍の主力ミサイルであるカリブル型巡航ミサイルの現在の保有数は『非常に少なく』、短距離巡航ミサイル『イスカンデルM』の場合、残っているのは保有数の当初の20%しかないという。しかも西側制裁のため、ロシアでのミサイル生産能力は大幅に減っている。西側からの輸入精密部品が多く使われているからだ」。
ほかにもロシア側では軍人の絶対数が不足し始めているなどとする記述もあり(※これについては英国防省の『インテリジェンス・アップデート』でも同じ趣旨の指摘がありました)、少なくとも現在のロシアが相当に追い込まれていることは間違いありません。
プーチン支持率80%!
こうしたなか、ロシアのメディア『タス通信』(英語版)には昨日、相当に眠たい記事が掲載されていました。
Over 81% of Russians trust Putin, and over 78% approve of his work
―――2022/09/03 00:13付 タス通信英語版より
8月末時点のウラジミル・プーチン大統領に対する支持率が81.1%で、大統領の仕事を支持していると答えた割合も78.1%に達していたのだそうです。はぁ。
いずれにせよ、今回のウクライナ戦争を巡り、現時点で戦況がウクライナ側有利に傾いてきた、などと断定するにはまだ早いかもしれませんが、ロシア側が、彼ら自身が強気になるほどの戦果をあげているわけではないことに関しては、おそらくは間違いないでしょう。
View Comments (41)
Nordstream 供給を止めてみせるのはロシアの余裕のなさのあらわれと見ます。
自国がより不利になったと認識したそのタイミングに蛇口をひねって恫喝しているのです。
「また止めやがった」「利いている、利いてる」
当方はそのように判断しています。
>プーチン支持率80%!
プーチン支持率 ≒イスカンデル消費率 ≒ 国威消耗率??
露国民の望みは、体制の崩壊なんじゃないのだろうか?
現在のロシア国民の多くは、恐怖政治じゃないかぎり、不安定化する体制変革を望まないようにも思うのですが????
↓これなのかもですね。
>循環論法的になりますが、成熟した民主主義を知らない社会には、それを求める声は起きず、それに進むこともないのです。(鈴置論考より)
https://www.dailyshincho.jp/article/2021/09270601/?all=1&page=3
*返信ありがとうございました。
カズ様
日本も民主主義を体感体得するのに時間がかかりました。最近ようやく身につき始めたかな、と。未だ未だ途上です。
それで、安倍元首相が、価値観外交を始めました。
民主主義を利用して、反民主主義に誘導しようとする勢力もありますから、要注意です。
Saker blogって、有名なロシアのプロパガンダサイトだぞ。ロシアのプロパガンダ垂れ流ししか能のないサイトが「ブドウ畑の鳥の目」って何の冗談www
ブドウ畑の節穴の目の間違いじゃねwww
ロシアの国力を封じ込め、結果中国にも影響を及ぼせるとすればアメリカ軍基地がウクライナにあることの意味は大きいのでしょうね。アメリカ軍がウクライナになじめるかどうかは別の話でしょうけど。
このロシアによるウクライナ侵攻で新しい戦争の形がはっきりと見えてきました。いかに衛星情報などを使用するか。自衛隊は海外から供与される武器を使用できるか?ドローンや無人機をいかに食い止めるか…
日本の科学力に期待したいですが、法律や戦闘態勢の整備は準備はできていなさそうですね。
ウクライナへのF-16供与の憶測話は半年前からメディアにあふれてるが運用経験も運用体制もない機体をポンと渡したところで実戦投入などできるはずもなく、そもそもアメリカ空軍が自軍の機体をウクライナに渡すはずもない。やるならFMSだがウクライナイにそんなカネはないし今から契約したとして納入には最低でも3年、5年はかかる。反転攻勢にしてもウクライナ軍がロシア支配地域を奪還するには機甲師団による戦闘でロシアを圧倒しなければならないがウクライナにはそんな兵力もない。この手の話はほぼ毎日どこかのキー局の番組に出演している防衛省防衛問題研究所の兵頭氏や高橋氏、東京大学講師の小泉氏らが何度も触れているが、日本のメディアに流れるのはウクライナと英国発の憶測楽観願望ばかり。引用されている東洋経済の寄稿者の軍事リテラシーレベルも伺い知れようというもの。
それからガス話。ロシアにガスを絞られて青くなっているのは欧州、特にドイツ。仮に計画水準まで冬用ガスを備蓄できたとしても冬季に通常どおりにガスが供給されてはじめて冬を越すことができる。6割、2割と絞られてきたということはそれが不可能だということ。パイプライン経由の供給に頼ってきた欧州は海上輸送に対応した十分な貯蔵気化施設を持たない。これはロシアがだめなら中東や豪州から買えばいいというのが通用しないことを意味する。青くなった欧州各国は世界中で浮体式貯蔵気化施設を買いまくったがこれも納入されるのは数年後。こういう話も日本のメディアは全く触れない。日本のメディアも契約しているであろうロイターなどの外信ではバンバン流れているけれど。
根拠となるソースを教えて頂けますか?
ポンと渡して使えないからこそで、むしろウクライナ軍パイロットのF-15、F-16の訓練を可能にする法がアメリカ側で成立したと少し前に聞きました。A-10のシミュレータ訓練もしているとか。全く売る気もないのにプラットフォームだけちらつかせるならアメリカマジ鬼畜ですし、ウクライナ側にしてもそんな暇はないわけで。
今後ロシア製の航空機を調達できないウクライナにしたら、どのみちアメリカ製に転換するしかありませんし。陸上戦力にしてもじわじわと西側装備へと転換が進んでいます(開戦前から)。アメリカが明確にウクライナを切り捨てるつもりであればこんな話にはなりません。
イギリスなんぞはどうも当初からノリノリで、超小型ドローンを提供したり、また別ではアンチドローンを試したりと、あれやこれやの実戦テスト場と化しています。
ハイマースの話題になったときも「最新ハイテクが急に使えるものか」という、解っているのか解っていないのかなんともな意見が飛び交いましたが、ハイマースの利点は比較的安価であり少ない訓練で運用が可能になる点です。というかこういった傾向の兵器は増えていますね。民生の自動車やコンピュータなんかでもそうですしね。
>アメリカ空軍が自軍の機体をウクライナに渡すはずもない
「はずもない」という表現が示すとおり、単なる個人的主観に基づく予断だと思います。自軍の航空機を渡すハードルは高いでしょうが、絶対に渡さないと言いきれるものではないでしょう。
また、軍事の専門家でもない人が、根拠無しに専門家を批評しても説得力を感じません。
今のウクライナへの欧米の武器支援は「無償供与」主体です。F-16やA-10供与の噂は既に配備されたものが対象です。ウクライナによる新規調達や、ましてやFMSの話なんぞは今は話題に上っていないと思います。
農民さんがおっしゃるように、訓練のやり方はできることを工夫してやるんだと思います。
戦果をあげている西側の対空レーダーを狙うミサイルHARMは、当初はウクライナの航空機に搭載できないと言われていましたが、現実にはMig-29になんとか搭載して、なんとか発射しているようです。
https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20220821-00311310
無責任な第三者のお気楽な人が、あれこれと「できない理由」を考えるのはとても簡単なのですが、戦争に負けたら死ぬかも知れない当事者達は、石にかじりついてでも勝つ方法を考えると思います。
窮鼠のウクライナの底力を侮れないと思っています。
(この人はIPアドレスが付く人じゃ無いのか)
ロシアのプロパガンダ乙
軍事リテラシーレベルも伺い知れようというものとかすっげえブーメランwww
そもそもあなたは基本的な認識がズレているw
>アメリカ空軍が自軍の機体をウクライナに渡すはずもない
ロシア正規軍とのテロや紛争でない正式な戦争。
これは米英にとって100年に1度の大チャンス。
既存兵器、新兵器、既存戦術、新戦術とロシア正規軍相手に実践。
新型戦闘機の実践投入はメインディッシュとして控えている。
あなたが心配しなくてもそのうち戦闘機は投入される。
その時が来るまで、せいぜい震えて眠れw
>反転攻勢にしてもウクライナ軍がロシア支配地域を奪還するには
米英はウクライナがどうなろうと知ったこっちゃない。
ウクライナが領土を奪還しようが分断されようが関係がない。
ロシアがウクライナ領土を占領して終わったとしても
・2400kmの国境線でウクライナがロシアを睨みつける
・ロシアのウクライナ占領内でパルチザンに悩まされ続ける
・占領を大義名分に制裁が続きロシアは「巨大な北朝鮮」と化す
もはや米英の戦略的勝利、ロシアの戦略的敗北は明らか。
この後にベラルーシを民主化させる。
ベ・ウの両国スラブ民族から自由・民主化の風を送れば早晩ロシアは瓦解する。
>ロシアにガスを絞られて青くなっているのは欧州、特にドイツ
ドイツはロシア産パイプライン天然ガスを基礎として国家運営。
これが封じられる以上、ドイツやEUが経済的低迷を迎えるのは避けられない。
米国にとってこれはむしろ好都合。
EUを離脱した英国にとってもそれは同じ。
>パイプライン経由の供給に頼ってきた欧州は海上輸送に対応した十分な貯蔵気化施設を持たない
現在はそうだがすぐに貯蔵気化施設が整備される。
欧州ではロシア産にかわり米国産のガスが取って代わるということ。
結局、ロシアやEUが相対的に弱体化し米国が浮上する。
ロシア-ウクライナ戦争の帰結はこうなる。
米国にとってロ-ウ戦争はWW2以来の天祐。
世界の警察を放棄しアフガン撤退失敗で米国の権威は失墜した。
ロウ戦争は米国にそのすべてを挽回させるものとなる。
申し訳ないが、あなたはこのサイトに書き込むには器量不足。
黙ってロムっていてはいかがか?w
批判的書き込みも見られますが,大体そういう線でしょうね。アメリカはウクライナをそれほど信用しているわけではないので,ロシア本土を攻撃できるような強力な武器は,供与したくないでしょう。ただ,これ以上戦争が長期化するとEU諸国の多くが戦線離脱しそうなので,年内停戦を目指して武器供与量を増やしたようです。年末が近づいたら,停戦を促すため武器供与を絞ってくる気がします。いずれにせよ,日本のマスコミの多くは国際情勢音痴な人が多い気がします。そうでなければ視聴率が取れそうなニュースに仕立てて流しているか。
指摘されたらエビデンスも示さず結局逃げ回りですか。
結局のところ、構ってちゃんだったのでしょうか。
ザポリージャ原発に決死の調査を実行中のIAEAですが、担当官と現地担当者との間の質疑と思われる映像が流れています。
どうもこういうやり取りのようです。
Q「どうしてこのミサイルはロシア側から飛んできているのか?」
A「ウクライナから飛んできたミサイルが、着弾前に180度方向転換するんだ」
ウクライナの「超高機動ミサイル爆誕」を伝えるツイート映像はこちらです。
丁寧に手振りで示して説明しています。
https://twitter.com/parkhomenko_bog/status/1565669027359461376
私自身は言語不明瞭でよく聞き取れていません。間違っているかもしれません。
真偽も未確認です。
着弾してから向きを変えたようです。
名のある方の反応と合わせて。
ロシアの指導者達がNATO諸国に抱いている真の「怖れ」は、それらの国々の人たちが共有している「人間らしい生き方」へのこだわり、そしてそれを具現化するためにとるべきとする行動形態でしょう。軍事力で攻め込んでくるなんて、口先でこそ危機感を煽ってますが、本心から怖れてることではまずないはず。
国境を挟んで、違った価値観を持った国民が恒常的に接することになったら、どちらが感化されることになるかは、火を見るより明らか。だったら、ウクライナがそんな国になることは、何が何でも阻止しなければならないと焦る。余裕がないのは、戦争を始めたからではなく、余裕がないから、戦争を始めたというのが、実相でしょう。
だけど、根本的な疑問は、ロシアに限らず強権国家の指導者というのは、なぜ自国民が「人間らしい生き方」を求めるのを、それほどにまで怖れるのかということです。そういう社会になっても、有能な政治家として十分活躍できる、くらいの自負心をもってていいようにも思えるのですが。
>ロシアの指導者達がNATO諸国に抱いている真の「怖れ」は、それらの国々の人たちが共有している「人間らしい生き方」へのこだわり、そしてそれを具現化するためにとるべきとする行動形態でしょう。
もちろんそれもあるでしょうが、レーニン、スターリン、プーチンはもちろんトルストイやソルジェニーツィンに至るまで、ロシア人の目的、価値観の最大を占めるものは領土の保全と拡大以外に無いように思えます。仮にウクライナが陥ちたら次はルーマニア、ポーランドなような気がします。ゆえにウクライナ侵攻がNATO云々など全くのウソっぱちだと思います。
太平記や大河ドラマを見てて思うのは「人間に争いは無くならない」という事。
戦略家がいみじくも言ったように「平和とは戦争と戦争の間」が思い浮かびます。
ロシアが今衰退中で最後のあがきをWW2時代の武器と方法で行っている。
西側(所謂ウクライナ応援側)は最新の武器でロシアをいたぶっている。
でもそこには自分有利に運ぶ仕組みを作りながら。駆け引きをしながら。
当然、今回の事態が収まった後は同じように有利な方は更に有利に、損した方は取り返そうと
新たに戦争の火種が勃発する。(それは地球を俯瞰しながら進行するのでしょう)
歴史は繰り返す。
逃げる方法は無いのでしょうか。
ドラマはドラマであり、歴史そのものではないけどね
というか、大河ドラマを見て「もう少し上手くやったら戦争にならず話し合いで政治的に解決したかも」と思う視聴者結構いるかもよ
>>ロシアの軍事作戦は玉音放送後も続いた
そして、玉音放送の武装解除後も、千島列島に駐留していた、日本軍の兵士たちは、日本を守るために、玉砕覚悟で必死の侵略阻止の戦闘を行った。勿論、大本営は無くなっているから、現地の兵士と司令官の意思で。そして、彼らのほぼ全員が戦死しているはずです。
もし、彼らの防衛戦が無ければ、北方四島どころか、北海道にもソ連が居座っていたでしょう。
相手の弱体化を見て取れば、約束も一方的に反故にするという野蛮国が、世界にはうじゃうじゃいるということを肝に銘じておくべきでしょう。
「万国の信義に信頼して・・・」ということは、日本国憲法のみならず、国際関係の基本的精神ではありますが、片や、国際法無視の国もあるということを認識し、自国を守るためには最大限の準備はしておくべきでしょう。
以下は、その例になるかもしれません。
>>ソ連の軍需産業の35%が集中していたとされるウクライナ
ソ連崩壊後、ウクライナにも、核兵器は残っていました(120発程と言われています)。それを、核拡散防止条約もあるので、欧米とロシアは、ロシアに移すように説得しました。
ロシアは自分は何もしないし、欧米は何かあったら我々が守るから安心しなさい、と言って。
今、もし、ウクライナに核兵器が残っていたら、ロシアは侵攻することは無かったでしょうね。
ロシアとは、どういう国なのか?
ロシアのGDPは、米国の10分の1の約170兆円、韓国と同じか、少し下のレベルです。
この規模の経済力の国で、これだけ世界を敵に回すような戦争が始められるのものなのか?
普通に考えたら、その経済的な戦闘継続能力において、戦争開始は躊躇するものでしょう。
では、何故、始めたか?
核兵器を持っているからでしょう。
ですから、戦争開始して間もない時期にも拘わらず、盛んに核兵器の使用も辞さないみたいなことを仄めかしていました。
それと、ソ連時代に、米国始め西側諸国と張り合ったときの大国意識が残っているのでしょう。
そういう意味で、P大統領は、精神的に極限の状態で戦争を継続しているのではないか?
自分の大国意識と、国力の実態が乖離しているのですから。
そして、北方四島付近での、軍事演習。これは、アメリカへの揺さぶりでしょう。ロシアだけでやれば、気にもされないので、一応Ⅽ国を誘って、というかお願いをして。付き合ってくれないか?と。
両国で一緒にやれば、何か意図があるのかな?と米国が宇への援助を緩めるかな?と少し期待して。
つまり、北方四島付近での軍事演習は、P大統領の焦りの表れです。
本気で宇をやっつけられると思っていれば、今、北方四島付近で軍事演習なんかしていないで、兵力を集中して宇に向かえばいいのですから。
今、北方四島付近でのロシアの軍事力が少し手薄になったところで、日米が攻め込むはずもないのですから。
このように、兵器での戦場での戦闘ばかりではなく、国力や歴史的な流れなどから見て、全体的総合的に分析する視点もあってもいいと思います。
何しろ、戦闘継続の意思は、最高権力者の意識の中にのみあるのですから、最高権力者のプロファイリングも重要な戦争分析の要素ではないか、と思います。
このコメントに追記します。
>>さらには、ソ連軍による千島列島への侵攻は8月18日の占守島に始まり、得撫島に到達したのは8月31日のことで、択捉島への上陸は8月28日、国後島・色丹島への上陸は9月1日で、歯舞群島に至っては9月3日のことです。
ちなみに戦艦ミズーリ甲板での降伏文書調印式は9月2日に行われていますが、8月15日の玉音放送以降もソ連による戦闘行為が続いていたという事実について、私たち日本人は、もう少し知っておくべきではないでしょうか。
上記の時系列を鑑みれば、ミズーリ号での調印が、もっと早い、8月25日頃に行われていれば、北方四島の居座りは出来なかったことになるかもしれません。
降伏文書への調印を正式の降伏、戦争終了というこじ付けにしているのでしょう。
もともと、不可侵条約の一方的破棄が違反だから、居座る理由は無いのに、現下のパワーバランスの上で、やはり、居座っているのですね。
米国は、戦争状況下で占領した沖縄を返還したのに、不法に占拠した所に、不法に占拠し続ける国、という表現が出来るのでしょうか?
とすれば、ウクライナの例でもその通りですが、国際的な国家間のパワーバランスを常に意識して、物事を見るという視点も必要ですね。
そして、自国のパワーの源泉は何か、ということを真剣に考えておくべきですね。
勿論、それは、軍事的経済的な同盟(結びつき)です。一国だけでパワーを持つことは出来ません。
日本と米国、米国と欧州は、今緊密な関係ですので、米国のパワーを自国のパワーに組み入れることができます。
方や、米国にとっても、超強力なパワーを補強することが出来ます。
歴史的な視点からも、自国のパワーを認識しておくことも重要ですね。
さらに、このコメントに追記します。
>>1945年8月9日未明、日ソ中立条約(1946年4月25日失効)を一方的に破棄して対日参戦し、まずは満州国境、モンゴル、ウラジオストク、ハバロフスクなどから侵攻を開始。
8月9日、ウラジオストク、ハバロフスク、から侵攻を始めて、歯舞諸島まで来るのに、3週間以上掛かっているのは、現地残留日本軍の抵抗が如何に強烈だったか、を示しているのではないでしょうか?
現地残留日本軍将兵の玉砕覚悟の死闘の抵抗が無ければ、優に北海道に上陸していたのではないか?
水と安全はタダと思っている日本人は、このことを銘すべきです。
今回は、新宿会計士様が、日本の終戦の時の状況を思い起こさせてくださいましたので、ウクライナのことと合わせて、国の防衛について真剣に考えることが出来ました。
また、歴史の中で余り顧みられなかった、千島列島防衛日本軍将兵の祖国愛に、想いを致すことが出来ました。
ありがとうございました。
現実に照らして今のロシアの唯一の強みはエネルギー輸出だけです。先高懸念が緩むだけでロシアの強気は立脚点を失いますし、今は濡れ手にアワを利益を得ている産油国が態度を変えることすなわち、すなわち彼らがロシアを見切るときになるとの見方があります。欧州に対する絶対権力を握ったと、エネルギーバブルが実力だと、そうロシアに思わせたのは一体だれかそれは問題ですね。
全くその通りですね。
ソ連が解体したら、ロシア本体には、天然ガス産業しか無くて、えっ?、ロシアってそんな国だったの?と思いました。
もっと、第二次産業の力があるのか、と思っていたので。
素朴な第一次産業国家だったという事に驚きました。
その天然ガス産業も、サハリンの天然ガスは日本の資本で開発、ノルドストームは、ドイツの資本。
開発も輸送もお客に用意して貰って、自分は、天然物がたまたま有ったという天恵に胡座をかいているように見えます。
今後、ヨーロッパが原子力発電に回帰したり、他のエネルギー源を発見発明したりしたら、どうするのでしょう?
無謀な戦争などせず、大人しくただ天然ガスを売っていれば良いのに。
大国意識が抜けず、自分が幻影で生きている事に気づいていないのでしょうか?
あと、東南アジアと同じような様相になりつつあり、ロシア国内の事業も華僑がやっていて、ロシア人は雇われているだけのようです。
これは、日本も同じ傾向があり、日本国内での開業数では、華僑の勢いが凄いとも聞きます。
ここで、日本も経済力強化に本腰を入れないと、手遅れになってしまいます。
訂正します。
開業数 → 新規開業数
です。
雲海の彼方 さま
>無謀な戦争などせず、大人しくただ天然ガスを売っていれば良いのに
そのとおりと首肯します。
唯一の上得意客さまの顎にこぶしを当てて、供給停止という形で脅迫を加えています。どうなるかは火を見るまでもなく明らかです。
加えて、別れたにょーぼに砲撃を加える逆上DVを始めてまだ止めません。どんな勝利が彼らにあるのでしょうか。
ロシアの命運を握っているのは中東産油国で、彼らが仲間と数えていてくれる間だけと予測します。
なるほど、そうなのですね。
知らぬ、気づかず、は本人だけという事ですか?
しかし、事業の実際の運営をやっているオルガルヒは、それは分かっている訳で、だから、戦争に反対していたのですね。
意見の交換をすると、いろんな角度からの気づきがありますね。
こういう場を設けて提供してくださる新宿会計士様に、改めて感謝します。
ありがとうございます。