「ヒアデス星団を破壊したのは太陽の1000倍の物質」、ということは…?
当ウェブサイトでは、一見脈絡のない事象を巡っても、それらを関連付けると、意外な事実が見えてくることもあるのではないか、といった仮説を抱いています。こうしたなか、先月の『ネット「なぜ彼女は元特定意志薄弱児童を選んだのか」』で取り上げた話題に関し、重要な疑念を提示しておく必要があります。
目次
特定意志薄弱児童問題の論点整理
当ウェブサイトを訪れてくださる方であればご承知のことと思いますが、「知的好奇心を刺激する議論」というものは、「前提条件」と「思考過程」が大事なのであって、必ずしも現段階で確たる結論を得ておく必要はありません。
その典型例が、「元特定意志薄弱児童問題」でしょう。
以前の『ネット「なぜ彼女は元特定意志薄弱児童を選んだのか」』では、小学5年生の男子児童の監視をしている「特定意志薄弱児童監視員」の方(正体は狸型ロボット、以下「青狸」)がネット掲示板に投稿した「悩み相談」に加え、わが国の保守論壇における長年の疑念を検討しました。
それは、「なぜ、この特定意志薄弱児童の幼馴染の女性は、何でもできるハイスペックで出来過ぎた男ではなく、元特定意志薄弱児童を結婚相手に選んだのか」、という点です。ただ、この議論については一定の有識者の見解を紹介するにとどめ、「結論」には至りませんでした。
星団の破壊は青狸の「栗饅頭不法投棄」と関連しているのか
ただ、この議論を提示したところ、読者の方からさまざまなご指摘をいただいたことも事実であり、とりわけ「たい」様という読者の方からいただいたこんな趣旨のコメントは、非常に考えさせられるものです。
「当該特定意志薄弱児童と青狸は、一定時間放置すると倍に増える薬品が添付された栗饅頭を宇宙空間に不法投棄しました。これは宇宙そのものの存続に関わる大問題です。源嬢との恋愛にうつつを抜かしている場合ではありません。」
なぜこの点を急に思い出したのかといえば、ほんの数日前、こんな話題があったからです。
観測されない「何か」が、太陽系に最も近いヒアデス星団を破壊した
―――2021年4月2日 17時00分付 ニューズウィーク日本版より
すでに一部の界隈では話題になっているのですが、欧州宇宙機関(ESA)が先日、おうし座の顔の部分を形成するV字型の「ヒアデス星団」が、太陽の質量の約1000倍という巨大な塊と衝突したとみられる、と述べたのだそうです。
この「ヒアデス星団」は、太陽系から153光年という近さにあり、約6~7億年前に形成されたとみられ、橙色巨星「おうし座イプシロン星」など100以上の恒星が約60光年にわたる球状領域に含まれているのだとか。
リンク先記事によると、オーストリア・ウィーン大学の研究チームは、ESAの位置天文学用宇宙望遠鏡「ガイア」の観測データを分析し、2019年1月、「ヒアデス星団から2本の潮汐尾を発見した」との研究論文を発表。
これを受けて、ESAの研究チームはコンピュータモデルを構築し、ヒアデス星団から離散した星の摂動をシミュレーションし、「ガイア」の観測データと比較した研究成果を、学術雑誌『ストロノミー・アンド・アストロフィジックス』に2021年3月24日付で発表したものです。
栗饅頭の質量は575分後に太陽の1000倍に
この研究では、ヒアデス星団の後方の潮汐尾に含まれる星が前方よりも少なかった点に着目し、驚くべき可能性を指摘します。
それは、「太陽の質量の1000倍という物質は、ダークマター(暗黒物質)である」、とする仮説です。
ちなみに太陽の質量は1.989×10^30㎏で、地球と比べて約30万倍だそうですが(※「10^30」は「10の30乗」と読みます)、このダークマターの質量は1.989×10^33kg、という計算です。あまりにも大きすぎ、天文学的であり、なんだか想像がつきません。
ちなみに青狸が特定意志薄弱児童に貸与した薬品は、たしか5分間で倍加するはずです。そして、「くりや南陽軒」のウェブサイトによると、栗饅頭は1個40グラムであり、このサイズだとちょうど9時間35分後(つまり575分後)に1.66×10^33kgの重量に達します。
つまり、こういうことです。
- ヒアデス星団を破壊した可能性がある物質の質量=1.989×10^33kg
- 青狸が貸与した薬品がかかった栗饅頭の575分後の重量=1.6×10^33
時期が合わない!
ただ、このような過程を置くのも良いのですが、やはり理論的にいくつかの矛盾も出てきます。
まず、当該不法投棄の場面が登場するのは、この特定意志薄弱児童の行動を記録した書籍の第17巻であり、オリジナルが刊行されたのは1979年6月27日のことだそうです。
【参考】1979年6月27日に刊行された、問題の書籍
(【出所】アマゾンアフィリエイトリンク)
なお、今世紀に入り、2007年10月1日にはこれがリニューアル刊行されていますが、このことは、不法投棄がなされた時期が最近である、という証拠とはなり得ません。
【参考】2007年10月1日に刊行されたリニューアル版
(【出所】アマゾンアフィリエイトリンク)
さらには、ヒアデス星団自体が太陽系から153光年という距離にあります。光速度不変の定理からすれば、青狸らが不法投棄した物質は、どんなに離れていたとしても、太陽系からせいぜい47光年の場所にあるに過ぎません。
やはり、ヒアデス星団を破壊した物質は、青狸が不法投棄した栗饅頭ではないのでしょうか。
相対性理論+タイムスリップ仮説
このあたり、解釈としては若干厳しいのですが、こういう仮説が成り立たないではありません。
- ①光速に近い速度で移動する物質は、時間の進み方が緩やかになる。地球上で47年が経過していたとしても、栗饅頭のなかではまだ575分しか経過していない、ということが、理論上はあり得る。
- ②(やや苦しいが)栗饅頭を光速に近い速度にまで加速する過程で、タイムスリップが発生し、いったん100年前にまで戻された。
このあたり、私たちが暮らす21世紀の科学だけでは判明していない、なにか特殊な宇宙の原理でもあって、青狸はそれを知り尽くし、悪用しているのだ、という仮説が成り立つ余地が生じるわけです。
いずれにせよ、かかる行為に関しては疑われた側が身の潔白を晴らす義務を負っていますので、真相解明に向けて青狸の自白が待たれるところです。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
なお、前稿でも少しだけ議論したのですが、ちょっとだけ余談です。
当該特定意志薄弱児童は、2005年ごろまで、世界各所を荒らしまわっていた某盗賊3人組を率いるボスの女(24)と声がそっくりだったと指摘されています。
【参考】例の女(動画の14:01、画面中央)
(【出所】YouTube)
ただ、2005年以降は、この特定意思薄弱児童の声が(なぜか)変化してしまったため、現時点においては「両名の声がそっくりである」という問題については解消されたそうですので、一応、付言しておきたいと思う次第です。
オマケ:参考図書
なお、青狸問題について議論する際、個人的に参考にしているのが、いわゆる公式版の「深読みガイド」です。
【参考】公式版の「深読みガイド」
このあたり、意外と知られていない論点もカバーされているため、青狸問題に関心をお持ちの方であれば、是非、ひととおり目を通されることを強くお勧め申し上げたい次第です。
View Comments (23)
朝、寝ぼけた頭ではタイトルだけで何のことかわかりませんでしたwww
栗饅頭についてですが、食べて仕舞えば、増殖しないことから、胃の中の物質の影響で増殖する薬品の効果がなくなるのではないかと思われます。
胃酸が影響してるのかもしれません。いや、喉のあたりで増えている形跡がないため、唾液に含まれる酵素?胃酸であれば、酸性の強い惑星の側には増えない?なんて考えつつ、二度寝しますwww
更新を有難う御座いました。
現在の地球上で観測されるヒアデス星団の状況は154年前に起こった事ですので、青狸氏には(タイムマシンを使わぬ限り)アリバイがあります。
太陽の千倍の質量のある栗饅頭質量群が5分毎に倍増するとしたら、エネルギー・質量保存の法則から数十光年立方の宇宙空間の質量を全て栗饅頭に変換しなければなりませんが、物質の伝送速度には上限があるし、また太陽の千倍の質量が一個所にまとまっていると一般相対性理論によって時空間に歪みが出来るので、外部から何が観測出来うるのかは議論の余地があります。
個人的には栗饅頭の包装紙メーカーの株を買おうと思います。
*宇宙空間の膨張はバイバインの効力が伝播したものなのか? なんてね。
あらかじめ日記に「増殖物の消失」を『正確に』記したり、初期のころならスモールライトを浴びせて飲み込んだりしてもいいのかもですね。
当事者に事態を放置したコストを払わせたいのなら、先取り約束機を使って「必ず食べるから」と言わせればいい。そしたら未来からやってきた自分が食べ方を示してくれる・・はずです。
*身も蓋もないことを言ってしまえば、究極の万能道具「ソノウソホント」若しくは「ウソ800」を使って解決できるはずなんですけどね。
「一定時間放置すると倍に増える薬品」の分析はできていませんが、以前センター試験で「ブックライト(orスモールライト)で大きく(or小さく)なったものは、原子や分子の個数が増え(or減)るのか、それとも原子・分子自体が大きく(or小さく)なるのか」という問題が提起されていました(解答は要求されていません)。もし、後者だとすると、宇宙空間は場所や時間によってプランク定数など様々な物理定数が異なることになります。食事をしても、うまく栄養摂取ができない、という深刻な問題も生じる可能性もあります。
増殖して質量が増えるとしたら、質量を生み出すヒッグス機構は、現在のゲージ理論をどのように変更しないといけないのか。ちょっとした数理物理の論文ネタになるかもしれません。
P.S. PCやスマホなどの応用技術や医学・生命科学の進歩のスピードに比べて、素粒子論とか数学のような理論基礎科学の進歩のスピードはすごく遅く感じます。例えば素粒子論だとWikipediaの「大統一理論」を読んでもらえばわかるように、宇宙にどんな素粒子があるのか、解明のスピードはすごく遅いです。
原子核理論の応用の核融合炉のほうは、1950年あたりから研究されていますが、いまだ実用化の見込みが立ちません。
ところで、基礎科学の分野では中国がアメリカを抜いてしまった、と言われています。日本に関しては、いつインドや韓国に抜かれるかが懸案事項です。技術や経済じゃなくて、あくまで基礎科学の話ですが。なお、ノーベル賞は何十年も前の状況に反映であって、現在の反映ではないことに気を付けてください。
インドはまだしも、韓国? 何の冗談ですか?
愛読者さまの暗い未来予測には当方も同意します。ノーベル賞は遠い過去の業績が評価された結果だからです。悪い冗談のほうは真偽をつまびらかにする必要がありますが。
インドには日本は事実上抜き去られたとの判断でいます。アメリカ企業のトップがインド人たちによって席捲されている事実に気が付いている経営者は多いはず。
不肖はにわの少ない経験においても、科学技術と企業経営の両分野で「ボスはインド人のほうがいい」とそう思ってます。ええ、信じてます。
ソーシャルクラスの話をしてもしょうがないですが、日本企業や凡人系日本人が接することのできる「クラス」は「C」か「D」です。「B」とお近づきになれれば幸甚、「A」はいわゆるニッポン・サラリーマンにはアンタッチャブルです。同じ議論は対中国人にも言えるのですが。
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倍々に増殖するようなガジェットが市販されているくらいだから、逆に増加を抑止するか効果を打ち消す方法もまた確立・義務化されていると考える方が妥当でしょう。我々の時代においても、本来はガソリンの市販など狂気の沙汰であり、自動車やスマホ等コンピューターの原理部分は、ほとんどの人間には手に負えないはずなのですが、あらゆるフォローにより成立しています。
それよりも、そもそも青狸の素性の方が不審です。どう見てもタヌキの特徴をもっていませんし、猫型ですらありません。寸法も明らかに詐称(見た目頭部が大きいのに、数か所で同じ数値という、手抜き登録内容のような)しており、ご指摘のように声紋まで変更可能と、全く信用なりません。
猫だか狸だか知らんがそもそもなぜ青なのだ、と調査したところ、どうもコロコロと供述を変えているようなのです。元々青かった、ネズミに齧られて青ざめた(耳を全て齧り取られた)、気分を高揚させる薬物を使用したはずが気分を沈降させる薬物を使用したため青ざめただのと(どう考えてもアウト)、15~20年おきに供述を変えているのです。
供述が一貫しない上にそれが荒唐無稽である者を信用してはならないというのは、ここの方々には常識でしょう。
余談に関してですが、
>某盗賊3人組を率いるボスの女
上記の他、某名探偵と同名の未来少年とも声がそっくりなのです。
余談に乗っかります。
その女の手下の太ってるほうは、青狸が存在する並行宇宙ではその女(その宇宙では青狸の保護下にある男)に対してかなり強引な態度に出ていたように思います。
お互い、違う宇宙ではマウントしてバランスを取っていたのかもしれません。
某名探偵は天才少年料理人のほうでないでしょうか。
乗り鉄の子供が宇宙人と格闘したり。ど根性野球選手が太陽系戦争で活躍したり。サディスティックに44オートマグをぶっ放す刑事が有名な泥棒の孫だったり。
宇宙は謎に満ちていますね。
>某名探偵は天才少年料理人のほうでないでしょうか。
あのゲテモノばかりつくる少年が「天才」ですか?
『【完全再現】『ミスター味っ子』味吉陽一の料理は本当においしいのか?-パイナップルチキンカレー篇-』
https://www.tenpo.biz/tentsu/consumer/cate_food/2017-08-17-100000
↑これを読んでも「天才少年料理人」とおっしゃるつもりですか?
153光年先の星団なら、事象発生したのは153年前だと思います。
意志薄弱児童有理!青狸無罪!
学術誌はアストロノミー・アンド・アストロフィジックス (Astronomy and Astrophysics)ですね。元記事も「ア」が抜けてました。
153光年先の星団なら、事象発生は153年前だと思います。
意志薄弱児童有理!青狸無罪!
アストロノミー・アンド・アストロフィジックス (Astronomy and Astrophysics)ですね。
元記事も「ア」が抜けてました。
「た」は抜けてませんので、「狸」の疑惑を暗示しているかもしれません。
栗饅頭が増殖するにあたり、複製品の質量はどこから調達するのでしょうか?
大気やらなんやら多くの物質に取り巻かれた地球上であれば、周囲から原料を調達し、原子変換など高等技術でもって栗饅頭の複製を作れるかもしれませんが(当然、上限はあり)、物質が非常に希薄な宇宙空間においては、その手法は使えません。何らかの方法で周囲からかき集めようとしても、小惑星帯などの特殊な環境にない限り、40g分の質量を5分以内に集めるのはほぼ不可能です。ゆえに、何らかの特殊な方法で質量を発生させない限り、栗饅頭の増殖そのものが不可能であるとの結論に至ります。
想定しうる特殊な質量獲得手段としては、ディラックの海から無理矢理に調達するという手段も考えられますが、その場合、同量の"反栗饅頭"も同時に生成されてしまうため、その多くは対消滅によって還元されてしまうでしょう。自発的な対称性の破れが起ったとしても、栗饅頭の総量が太陽質量の1000倍に到達するには、それこそ天文学的時間を要するはずです。
また、定常宇宙論が正しいと仮定すれば、物質は勝手に生成してくれるため、ディラックの海を使うなどという荒業は不要ですが、生成速度が非常に遅く(1年間に1立方Kmあたり水素原子一つ程度)栗饅頭1個分の質量を集めるには時間がかかり過ぎます。ゆえに、この手法も使えません。
結局のところ、宇宙空間においては、栗饅頭を複製するに足る質量を確保できないため、増殖させることそのものがほぼ不可能であり、ヒアデス星団破壊に関しては、青狸氏の不作為による犯行の可能性は限りなく低いという結論になろうかと思われます。
龍様
ちょっと待ったぁ(笑)
龍様>大気やらなんやら多くの物質に取り巻かれた地球上であれば、周囲から原料を調達
そのようにしてしまうと、気体の窒素、炭素、二酸化炭素を材料として使って固体の成果物として炭素、水素等を元素変換する必要があるのですが、気体の分子を固体構成にするには非常に大量に気体の分子を消費します。もう周囲の生物が気体の分子を取り入れ困難になる位になると思います(笑)。
後、周囲の空気がなくなった場合、周囲の生物に重大な影響があります。空気の消費で出現した真空に空気が大量に流れ込むことで、転向力で渦を巻いて一定規模の竜巻が発生します。
それではユーザが死傷してしまいま(笑)。
おそらくデフォルトで自分たちに影響がない別の宇宙から材料を得て製造していると思います。
え、向こうの宇宙への影響?
知らんがな(笑)
新宿会計士様におかれましては当方の駄文を取り上げていただき誠に恐悦至極でございます。
さて、現在では該当薬品の様な取り扱いに厳重注意を要する物については、危険物取扱者などの何らかの資格が必要になってくるかと思われます。
その他にも青狸所有の各種機器については、取り扱いに細心の注意を要する物が多いです。
果たして、青狸はどの様にして、各種機器や薬品を使用できているのでしょうか?
1 規制緩和が進んで資格等は必要なくなった。
2 違法に使用している。
3 青狸が何らかの形で免許資格を有している。
4 その他
謎はつきません…
青狸は悪魔のパスポートで無法の追及を逃れてるようです・・。とか。
”悪魔のパスポート”は提示したその場限りで無法が許される免罪符(河野談話のようなもの)です。
けれど、見逃してもらっても犯した罪自体が無くなるわけではないので、無法の対象が複数になれば効果は綻んでしまうのかと・・。一時しのぎで罪を逃れ続けても、いつかは裁かれてしまうものなのかもですね。