年初の『この1年間で新聞の合計発行部数は約7%減少した』に対し、とあるコメント主の方から、非常に示唆に富んだヒントをいただきました。新聞部数については、「セット部数」を「朝刊」、「夕刊」に分解して分析しなおすと、それはそれで興味深い結果になるというのです。これに加えて経産省が発表する鉱工業指数のデータも加えると、さらに深みのある分析ができます。
2021/01/07 11:45追記
本稿では当初、日本新聞協会が発表する「セット部数」を「朝刊」「夕刊」に分解して分析をしていたのですが、「合計」についてはそのままの数値でした。本当は不正確なのですが、この点については後日、訂正を出したいと思います。
目次
新聞部数について再計算してみた
年初の『この1年間で新聞の合計発行部数は約7%減少した』では、「日本新聞協会の発表によると、2020年10月時点の新聞の発行部数は前年と比べて約7%減少したこととされているが、『朝刊単独部数』の減り方がほかの区分と比べて少なすぎないか」という疑問を提起しました。
ただ、この分析の前提で、日本新聞協会が発表する「セット部数」、「朝刊単独部数」、「夕刊単独部数」という分け方については、「非常にわかり辛い」し、「なぜこんな区分けにしているのか、なんだかよくわからない」と個人的な感想を申し上げました。
すると、「無病息災の男」様というコメント主の方から昨日、こんな趣旨のコメントをいただきました(文章は適宜要約しています)。
- 日本の新聞業界では朝夕刊セット販売の部数を「1セット」とするのではなく、「1部」と表現することが通例となっているようであるが、日本新聞協会もこの点については気になっているらしく、「セット紙を朝・夕刊別に数えた場合の部数」を脚注に示している
- セット部数を朝・夕刊別に数えた場合の減少率はどうなるのか試算してみた(※この部分については後述)
- 新聞の発行部数の傾向を知るエビデンスとして、経済産業省の『鉱工業指数統計表一覧』の「品目別」に公表されている、新聞紙の材料である新聞巻取紙の出荷量を見るのも有益である
- その結果、新聞巻取紙の出荷量から判断する限り、日本新聞協会が公表する部数の減少とは整合しない部分が大きく、この点については解明できていない
…。
なかなか、鋭いご指摘です。
やはり、統計区分を「セット部数」「朝刊単独部数」「夕刊単独部数」などに分けるのは非常にわかり辛いということであり、日本新聞協会が発表する数値については、「セット部数」を朝刊と夕刊に分解したうえで分析した方が良いようです。
また、鉱工業指数に着目するというのも非常に興味深い視点ですが、コメント主様によると、これはジャーナリストの鷲尾香一氏が昨年10月16日付でウェブ評論サイト『ビジネスジャーナル』に寄稿した次の記事で用いられている分析手法だ、ということです。
新聞・雑誌など紙メディア、想像以上に衰退激しく…雑誌等向け紙生産、過去5年で5割減
―――2020.10.16 05:50付 Business Journalより
さっそく読んでみましたが、これもなかなか着眼点が秀逸だと感じた次第です。
そこで、本稿ではこのコメント主様のご指摘と、鷲尾香一氏の着眼点を参考に、新聞業界の現状について、もう少し考えてみたいと思います。
新聞部数の実態
再計算した「朝刊部数」の減少は20年で約34%
あらためて、新聞の発行部数の推移を再掲しておきます(図表1-1)。
図表1-1 新聞発行部数の増減(種類別・形態別、2000年→2020年)
区分 | 部数の変化(2000年→2020年) | 増減率 |
---|---|---|
合計 | 5370.9万部→3509.2万部 | ▲34.66% |
<種類別>一般紙 | 4740.2万部→3245.5万部 | ▲31.53% |
<種類別>スポーツ紙 | 630.7万部→263.7万部 | ▲58.19% |
<形態別>セット部数 | 1818.7万部→725.3万部 | ▲60.12% |
<形態別>朝刊単独部数 | 3370.3万部→2706.4万部 | ▲19.70% |
<形態別>夕刊単独部数 | 181.9万部→77.5万部 | ▲57.38% |
(【出所】日本新聞協会『新聞の発行部数と世帯数の推移』より著者作成)
ここで問題となるのが、<形態別>の3つの区分け(セット部数、朝刊単独部数、夕刊単独部数)ですが、これについて「セット部数」を朝刊・夕刊に分解して書き直したものが、図表1-2です。
図表1-2 新聞発行部数の増減(種類別・形態別、2000年→2020年)
区分 | 部数の変化(2000年→2020年) | 増減率 |
---|---|---|
合計 | 5370.9万部→3509.2万部 | ▲34.66% |
<種類別>一般紙 | 4740.2万部→3245.5万部 | ▲31.53% |
<種類別>スポーツ紙 | 630.7万部→263.7万部 | ▲58.19% |
<形態別>朝刊部数 | 5189.0万部→3431.7万部 | ▲33.87% |
<形態別>夕刊部数 | 2000.6万部→802.8万部 | ▲59.87% |
(【出所】日本新聞協会『新聞の発行部数と世帯数の推移』より著者作成)
…。
いかがでしょうか。
こちらの図表の分析だと、この20年間で朝刊部数自体が約34%落ち込んだ、ということが明らかです。また、夕刊については6割近く落ち込んでいて、「種類別」のスポーツ紙の部分とあまり変わりません。
この1年に限定すると、朝刊も7%減少
同じく、この1年間に限定した新聞発行部数の増減についても示しておきましょう。
まず、「セット部数」を分解しなかったときの新聞発行部数については、図表2-1に再掲するとおりです。
図表2-1 新聞発行部数の増減(種類別・形態別、2019年→2020年)
区分 | 部数の変化(2019年→2020年) | 増減率 |
---|---|---|
合計 | 3781.1万部→3509.2万部 | ▲7.19% |
<種類別>一般紙 | 3487.8万部→3245.5万部 | ▲6.95% |
<種類別>スポーツ紙 | 293.3万部→263.7万部 | ▲10.10% |
<形態別>セット部数 | 842.2万部→725.3万部 | ▲13.88% |
<形態別>朝刊単独部数 | 2855.4万部→2706.4万部 | ▲5.22% |
<形態別>夕刊単独部数 | 83.5万部→77.5万部 | ▲7.16% |
(【出所】日本新聞協会『新聞の発行部数と世帯数の推移』より著者作成)
ところが、これについても「セット部数」を「朝刊」、「夕刊」に分解してみると、朝刊の減少率は7%少々に、夕刊に至っては13%以上に跳ね上がります(図表2-2)。
図表2-2 新聞発行部数の増減(種類別・形態別、2019年→2020年)
区分 | 部数の変化(2019年→2020年) | 増減率 |
---|---|---|
合計 | 3781.1万部→3509.2万部 | ▲7.19% |
<種類別>一般紙 | 3487.8万部→3245.5万部 | ▲6.95% |
<種類別>スポーツ紙 | 293.3万部→263.7万部 | ▲10.10% |
<形態別>朝刊部数 | 3697.6万部→3431.7万部 | ▲7.19% |
<形態別>夕刊部数 | 925.7万部→802.8万部 | ▲13.28% |
(【出所】日本新聞協会『新聞の発行部数と世帯数の推移』より著者作成)
この20年間の変化についてもグラフを書き換えてみる
同様に、先日は「合計」、「一般紙」、「スポーツ紙」、「セット部数」、「朝刊単独部数」、「夕刊単独部数」という5つの区分についても、この20年間の変化をグラフ化したものを作成しましたが、それらすべてを再掲すると少し間延びしてしまいます。
ここでは、「一般紙」と「スポーツ紙」を再掲したうえ、「セット部数」を分解して再計算した「朝刊部数」と「夕刊部数」のグラフについて、掲載することにします。
まずは、「一般紙」(図表3-1)と「朝刊部数」(図表3-2)を比較してみましょう。
図表3-1 一般紙
(【出所】日本新聞協会『新聞の発行部数と世帯数の推移』より著者作成)
図表3-2 朝刊部数
(【出所】日本新聞協会『新聞の発行部数と世帯数の推移』より著者作成)
「セット部数」を分解してみると、「朝刊部数」は「一般紙」とほぼ同じ動きをしていることが確認できると思います。
次に、「スポーツ紙」(図表3-3)と「夕刊部数」(図表3-4)についても比較してみます。
図表3-3 スポーツ紙
(【出所】日本新聞協会『新聞の発行部数と世帯数の推移』より著者作成)
図表3-4 夕刊部数
(【出所】日本新聞協会『新聞の発行部数と世帯数の推移』より著者作成)
こちらの比較については、「ほぼ同じ動き」とまでは言い辛いのですが、それでもスポーツ紙が一般紙と比べて、夕刊部数が朝刊部数と比べて、それぞれ非常に大きく落ち込んでいることが確認できると思います。
朝刊・夕刊の落ち込みの違い
さて、このような分解をしてみると、「朝刊単独部数」の落ち込みが非常に緩やかだった理由が説明できます。要するに、セット部数が朝刊単独部数と比べ、より大きく落ち込んでいたからです。
ただし、それでも残る疑問は、一般紙、あるいは朝刊部数については、スポーツ紙や夕刊部数と比べ、部数の落ち込みがマイルドであるという点でしょう。ことに、ほぼ右肩下がりのスポーツ紙や夕刊紙と比べ、一般紙や朝刊部数は2017年ごろまで、毎年せいぜい2~3%の落ち込みに留まっています。
しかし、わが国でスマートフォンが爆発的に普及し始めたのが2010年前後であり、通勤電車内で新聞を読んでいる人が激減していった時期がそこからの数年であったことを思い出すと、やはり、とくに2017年ごろまでの落ち込みは想像よりもマイルドだと思わざるを得ません。
これについては、いちおう、それなりの仮説を立てることは可能です。
朝刊と比べて夕刊の部数の落ち込みが大きい理由については、たとえば「産経新聞のように夕刊を廃止する新聞が出ているからだ」と考えることができますし、また、スポーツ紙については「もともと娯楽的な要素が強く、スマートフォンなどの普及によりスポーツ紙需要が駆逐された」、などの解釈もできるでしょう。
ただ、『埼玉県民様から:「日本の広告費2019」を読む』でも取り上げたとおり、株式会社電通が公表するレポートによると、新聞広告費はこの20年間で65%近くも落ち込んでいます(図表4)。
図表4 新聞広告費
(【出所】株式会社電通『日本の広告費2019』より著者作成)
もちろん、広告費が落ち込む要因としては、広告単価の落ち込みによるものもあるため、いちがいに部数が落ちたことだけが新聞広告費低迷の理由だとは言い切れません。しかし、一般紙や朝刊の部数の落ち込みと比較すれば、やはり違和感を抱かざるを得ないのです。
鉱工業指数と比較する:2013年と2020年を突合
そこで、冒頭のコメント主様からのヒントをもとに、鉱工業指数を使って検証してみましょう。
経産省ウェブサイトの『鉱工業指数 統計表一覧(データダウンロード)』というページから、『季節調整済指数』の『品目別・月次』データ(※エクセルファイル)を入手し、そこから「新聞巻取紙」の指数を抽出します(図表5)。
図表5 季節調整済・品目別鉱工業指数(新聞巻取紙)(※2015年=100)
(【出所】経産省・季節調整済品目別月次鉱工業指数)
そのうえで、(少し乱暴ですが)この月次データについて、年ごとに平均値を取ると、次のとおりです(※なお、2020年については11月までの11ヵ月分の平均値)。
鉱工業指数
- 2013年…107.83
- 2014年…105.02
- 2015年…100.03
- 2016年…97.33
- 2017年…93.13
- 2018年…86.83
- 2019年…81.41
- 2020年…69.44
(【出所】経産省・季節調整済品目別月次鉱工業指数より著者作成。なお、データの都合上、2015年については100にならない)
そのうえで、この鉱工業指数をもとに、2013年と比べて各年がどれだけ落ち込んだかを計算し、一般紙と朝刊部数のグラフと重ね合わせてみましょう(図表6-1~図表6-5)。
図表6-1 合計部数と鉱工業指数
図表6-2 一般紙部数と鉱工業指数
図表6-3 スポーツ紙部数と鉱工業指数
図表6-4 朝刊部数と鉱工業指数
図表6-5 夕刊部数と鉱工業指数
(【出所】日本新聞協会『新聞の発行部数と世帯数の推移』および経産省・季節調整済品目別月次鉱工業指数より著者作成)
いかがでしょうか。
データの期間が短いため、あまりスッキリとした比較ではありませんが、それでも全体的な傾向として、スポーツ紙や夕刊部数と重ね合わせると、両者はほぼぴったりと重なるのですが、合計部数、一般紙、朝刊部数と重ねると、どうも微妙なズレが生じているのです。
不自然な動きの正体はよくわからない
もちろん、このグラフをもって、「新聞業界が部数を誤魔化している証拠だ」とも、「新聞業界が部数を誤魔化していない証拠だ」とも述べることはできません。
たとえば、先ほど確認した「微妙なズレ」の正体が、新聞1部当たりに使用される紙が減っていることによるものである、という可能性もあるからですし、また、印刷されたものの販売されずに捨てられる部数(押し紙)が存在していたとしたら、それらについては鉱工業指数からは判明しないからです。
ただ、鉱工業指数がスポーツ紙や夕刊部数についてはキレイに重なるのに、一般紙や朝刊部数については微妙なズレが生じている(指数の方が下ブレしている)のは、やはり、「新聞業界が部数を正確に申告しているのかどうか」を巡る疑念を呼び起こすものでもあるのです。
コロナ禍がどう影響するか
さて、新聞業界といえば、テレビとともにマスメディアの一角を占める一大権力でした。そしてもちろん、現在でも記者クラブなどの特権的な制度を使い、私たち一般人には手に入れることができない情報を日常的に入手できるという立場にあります。
しかし、インターネット環境の普及に伴い、こうした特権的な地位が徐々に低下していることもまた事実でしょう。インターネット化に伴い、誰でも自由に情報発信できる時代が到来したからであり、また、その道の専門家が専門知識に基づいた議論を展開するようになったからです。
当ウェブサイトのような弱小ウェブサイトもありますが、なかには新聞社のウェブサイトと大差ない、あるいはそれを上回るレベルの情報を発信しているサイトもありますし、そうしたサイトには大勢の読者が日々、アクセスしています。
また、新聞社側も「影響力を失うまい」、「収益性を失うまい」とばかりに、核心的な記事を有料化するなどしていますが、こうした努力がいつまで続くのかは微妙でしょう。こうした新聞不況のさなか、コロナ禍が発生したことは、新聞業界(あるいはテレビ業界)に対してどういう影響をもたらすのか、気になります。
ことに、昨年の『チラシ減:コロナ騒動は新聞業界にとどめを刺すのか?』では、新聞販売店の収益源であるチラシが激減しているという話題を取り上げています。
また、『新聞崩壊?「押し紙」認めた判決契機に訴訟ラッシュも』でも取り上げましたが、昨年は佐賀新聞の販売店の元店主が佐賀新聞社を相手取った訴訟で、「押し紙」の存在を認定した地裁判決が出た、という出来事がありました。
このように考えていくと、新聞業界が今後どこに行こうとしているのかについては、今後もその動向からは目が離せない展開が続きそうです。
View Comments (15)
一般紙・スポーツ紙があるのに、専門紙・業界紙がないのは部数が少ないからでしょうか ?
夕刊・スポーツ紙と比較して、朝刊は紙の量が随分多いので、それも考慮すれば工業指数との差は一層広がりそうですね。
それとも、最近は朝刊のページ数が昔より随分減っているのでしょうか ?
>先ほど確認した「微妙なズレ」の正体が、新聞1部当たりに使用される紙が減っていることによるものである、という可能性もあるからです
新聞が“薄く”なり始めた?部数減&巨大な販売網維持コスト上昇でステルス値上げか
exciteニュース 2019.6.24
https://www.excite.co.jp/news/article/Bizjournal_mixi201906_post-15797/
>4月1日、朝日新聞は紙面リニューアルを名目に紙面の内容を削減し、最終版配達エリアも再編されることになった。
*広告枠が埋まらないから、紙(材料費)を削減しやすくしたのでしょうか?
更新を有難う御座いました。
理系のオタクです。
「鉱工業指数」(新聞巻取紙)の数字(出荷金額?、質量トン数?、延べ面積?)が何を表わしているかによってこの考察の意味が変わって来るかもしれません。
例えば新聞紙の紙の厚さや紙質、朝刊の平均ページ数の推移によっても分析結果は変わって来てしまうと思います。
更新ありがとうございます。
専門紙、業界紙も廃刊は出ております。広告出稿のスポンサー頼りで、販売部数など、しれている為、その業界の浮沈にかかってます。公称10万部と言っても1万部もあります。
有力(産業として裾野の広い)業界は、朝日、読売、産経の販売店に配達委託している所もあります。しかし、私が知人から聞く話では部数は落ち込んでるとの事。
以前も書きましたが、コロナ禍の為医院、歯科医、図書館、区役所等で、一般紙を置かない所が増えてます。皆さんももし、置かれていても触らないようにした方が良いです。
それほど危険です。新聞自体内容がキケンですが(笑)。
去年、日本製紙が苫小牧の工場に続き釧路工場での新聞紙用紙生産の撤退を発表しましたもんね。
2020年迄にすでに76万トン削減しての今回廃止で22万トンです。
王子製紙も徳島の製紙工場を閉鎖してますので、もの凄い勢いで閉鎖が続いています。
グラフの通りだと思います。
雇用は守ると言っていますが、どこまでか。
新聞書籍などメディア産業の社会変化が引き起こすインパクトもさることながら、オフィスにおけるコピー用紙の劇的な需要減が、製紙業界をまるごと揺るがせてしまうだろうことは間違いありません。コピー用紙出荷量にみる日本社会の変化も、面白い追及課題と思います。
新宿の会計士様
私のコメントを参照して頂いて、ありがとうございます。
ただし、ご注意を申し上げる必要がありますので、コメントすることにしました。
日本新聞協会の発行部数の推移を見ますと、表中の表現では、各年とも下記のようになっています。
〇(左端の)合計の部数= (中央の)一般紙とスポーツ紙を合計した種類別発行部数= (右側の)発行形態別の合計部数
つまり、言いたいことは、等号が成り立つように、(右側の)発行形態別の合計部数を変更されたなら、(左端の)合計及び (中央の)合計も変更する必要があるということです。具体的にはセット部数を分解した増分を(左端の)合計に加算し、(中央の)スポーツ紙には朝・夕刊のセット販売はありませんので、セット部数を分解した増分はすべて一般紙に加算すればよいと思います。そうすれば、2000年⇒2020年における(左端の)合計と一般紙の減少率は▲40%前後になると思います。
早々
無病息災の男 様
この度は貴重な着眼点をご教示いただきましたこと、重ねて御礼申し上げます。
ご指摘の点、まったくそのとおりです。申し訳ございません。正しい「合計欄」については後ほど計算して再掲したいと思います。
引き続きのご愛読並びにお気軽なコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
新宿の会計士 様
これからも、ずっと愛読させて頂きますので、よろしくお願いいたします。
早々
毎日の更新ありがとうございます。折込チラシ広告の請求ベースになるので、チラシの折り込みで経営を成り立たせている販売店としても、朝刊部数は減らしたくないという共通の利害関係があります。 日本の広告費でのチラシの折り込み費用は、2018年まで朝刊部数の推移に近く、新聞広告費まで落ち込んでいませんでした。2000年を基準にすると2006年には144.06%に増えて、その後も2015年103.10% 2016年97.89% 2017年91.73% 2018年86.0% 2019年78.3% 朝刊部数の減少率より減っていません。本年はコロナ禍もあり、チラシの折り込みも相当(スーパー、パチンコ等三密回避)減っていると推測します。 2020年日本の広告費が出ましたら分析したいと思います。 小職は新聞の定期購読を止めていますので、折込チラシの減少を体感できません。 まだ新聞定期購読を継続されているかたがおらましたら、体感的な折り込みチラシの減少(前年の半分以下?)ご教示いただければ幸いです。
中国のまったく当てにならないGDPを推測するのに、鉄鋼生産量や電力で推測するというテクニックがありましたが、新聞業界はそれに似ていますね。
果たして新聞はどれだけ本当に配られているのかは、古紙回収業界の活動量を把握することで推測可能かも知れません。一番簡単なのは回収トラック運転手にヒアリングすることかと。
発行部数が減少しているのは、新聞だけでは有りません。書籍、雑誌等も減少しています。
とにかく紙で出来た媒体はポイントカードも含めて、これから益々減少するでしょう。どうしても新聞が読みたい人はネット配信で購読するのでは?
高齢者はネットでは⋅⋅⋅という意見もあと10年もすれば(5年かな?)聞こえなくなるでしょう。
朝日新聞の半期報告書をダウンロードしましたが、売上が半期で400億円も減少している理由がよく理解できません。
2019半期 2020半期
売上: 1794億円 1391億円 ▲403億円
売上原価: 1331億円 1025億円
売上総利益: 464億円 366億円
販売管理費: 457億円 459億円
営業利益: 7億円 ▲93億円
経理については全くの素人ですが、403億円減収の内、70億円程度はテレビ朝日減収の影響、不動産部門の減収が57億円、残りの276億円の減収はどこで発生しているか? が疑問。
40万部減少による減収はいつもどおりだったら年間ベースで150億円前後、半期で75億円前後。残りの減収分は約200億円。この正体は何? すべて広告費? 不思議?
そもそも売上1391億円はどうなっているんだろう?
テレビ朝日:295億円 → テレビ朝日売上1180億円の25%?
不動産: 141億円
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残り: 955億円
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購読料収入:750億円 → 500万部×1.5万円(半期分)で試算
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広告収入他:205億円
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半期で20万部減少だとすると購読料収入減は30億円程度。正体不明の減収は200億円。広告収入がこれだけ減った? どうなんでしょうかね?