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公示送達の期日が到来:注目される日本政府の対応

日本政府が「公示送達を進めること自体が国際法違反だ」と警告していたにも関わらず、例の「公示送達」の期日が本日、到来したようです。さて、日本政府は本日以降、韓国に対し何らかの措置を発動するのでしょうか?

公示送達の効力が発生

自称元徴用工問題の中核をなす、2018年10月30日付の自称元徴用工判決を巡り、被告企業である日本製鉄が保有する合弁会社株式の売却を可能にするための手続のひとつである公示送達が、本日、効力を生じたようです。

といっても、『8月4日が到来しても、恐らく「現金化」は実現しない』や『語るに落ちる:韓国側の狙いは「資産売却」ではない!』などを含め、これまで当ウェブサイトで繰り返ししてきましたが、一般に、非上場株式の売却はきわめて困難です。

そもそも通常の法治国家であれば、最低売却価格の決定には財務デューデリジェンス(DD)の実施が不可欠ですし、また、売却対象資産が譲渡制限株式だったとしたら、落札者は株主名簿の書換を拒絶されるのが関の山だからです。

ただ、当ウェブサイトの見立てが正しければ、韓国の原告側はひたすら「今度こそ本当に売却するぞ、今度こそ本当に売却するぞ、今度こそ本当に売却するぞ」と言い続け、非上場株式の売却は永遠に実現しないでしょう。

その理由は簡単で、おそらく彼らの目的は「競売によって自称被害者を救済すること」ではなく、日本企業や日本政府を巻き込んで謝罪させたうえで、慰安婦財団のような基金などを作らせて賠償させることにあるからです。

ただ、日本政府は過去にサハリン在留朝鮮人問題や慰安婦問題などで煮え湯を何度も飲まされたためでしょうか、今回の自称元徴用工問題を巡っては、一歩も譲歩する姿勢を見せておらず、それどころか日本政府の立場は、

韓国自身が作り出した国際法違反の状態は、韓国自身の責任で解決しなければならない」(※茂木敏充外相)

といったかたちで一貫しています。

つまり、韓国側もどうせ資産を売却するつもりはないわけでしょうし、おそらく日本側も歩み寄るつもりはありません。したがって、本日を迎えたところで、日韓双方の姿勢に変化がなければ、状況には何の進展もないとみるのが自然な発想でしょう。

韓国大統領府「司法の決定に立場を示さない」

ただし、ここにひとつ、リスク要因がないわけではありません。それは、韓国政府が日本を激怒させる、というものです。

韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)に昨日、こんな記事が掲載されていました。

韓国大統領府「司法の決定に立場示すのは不適切」 徴用工訴訟巡り

―――2020.08.03 19:01付 聯合ニュース日本語版より

聯合ニュースによると、韓国大統領府の関係者は3日、この差押え手続を巡って「裁判所によって進められるもの」であるとしつつ、記者団に対し、「司法の決定について立場を明らかにするのは(大統領府の立場としては)適切ではない」などと述べたのだそうです。

いわあば、この期に及んで、韓国政府としてはこの問題について積極的に解決するつもりがないと明言した格好ですね。

韓国における自称元徴用工判決がいかに異常なものであるかについては、著名な経済評論家でもある上念司氏が以前、

日本の地方議会が日本国憲法を改正すると宣言しても日本国憲法は改正されないし、日本の裁判所がポツダム宣言無効とする判決を下してもポツダム宣言は無効にならない

といったたとえ話をされていました。自称元徴用工判決問題に関する説明としては、これがいちばんわかりやすいでしょう。

あらためて自称元徴用工判決問題については、次の2つの問題があります。

自称元徴用工判決の何が問題なのか
  • (1)日韓間の過去のすべての問題は1965年の日韓請求権協定において法的に完全に決着が付いているはずなのに、それをあとから蒸し返した。
  • (2)そもそも自称元徴用工問題や慰安婦問題を含めた「歴史問題」自体、その多くが韓国(や悪意を持った日本人)によるウソ、捏造のたぐいである。

このうちの(2)についてはもちろん大きな問題ですが、(1)についてはシャレにならないほどのインパクトを日韓関係にもたらします。というのも、韓国でビジネスを営んでいる日本企業は、ある日突然、資産を没収されてしまうかもしれなくなるからです。

もちろん、三権分立という立て付けが存在することは事実でしょうし、また、韓国政府はこれまで、「韓国は三権分立国家であるため、行政府は司法府に介入できない」、「司法府の判断なので仕方がない。日本政府もこれに従え」などと述べてきました。

しかし、国際法は司法府をも拘束します。自国の司法府が国際法に反した判決を下したならば、韓国は国家として、国際法を守るための措置(たとえば、この司法府の判決については対外的には無効だとするための立法措置など)を講じる義務があります。

それをやらないで韓国政府が「韓国は三権分立国家だ」と騙ること自体、韓国が国家として日本との国際条約を堂々と破るという宣言でもあります。

韓国の国際法違反は繰り返されてきたが…

じつは、韓国における国際法違反は、判決だけではありません。昨年7月18日をもって、日韓請求権協定第3条に従った外交的協議、仲裁手続、第三国仲裁手続などの紛争解決の努力を、韓国側が一方的に無視しました。韓国はすでに日韓請求権協定を踏みにじったのです。

自称元徴用工問題だけに限定すれば、個人的には、もう日本は韓国に対し、何らかの制裁を加えるべきときが到来していると考えています。

ただし、日本はいまだに韓国に対し、何らの報復措置も講じていませんし、輸出規制、輸入規制、送金規制、入国規制などの制裁措置については何ひとつとして発動されていません(厳密にはコロナ防疫を名目に入国制限は発動されていますが…)。

日本政府が韓国にガツンと制裁を加えない理由は、よくわかりません。ただ、おそらく何らかの「ほかの理由」があり、日本政府としては韓国に対する対抗措置または経済制裁措置などを発動するタイミングを見計らっている、という可能性はあると思います。

いずれにせよ、本日午前0時をもって、日本が「国際法違反だ」とみなす手続のひとつがまた進んでしまった格好ですが、はたして日本政府は何らかの対抗措置を講じるのかどうかにも注目したいと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (27)

  • >おそらく何らかの「ほかの理由」があり、

    そんなのあるのかな?
    ただ、これまでも韓国に気を使うような態度を取ってきたことが、韓国を今のように育てたという一面があると思うのです♪

    関係悪化や他国の評判、こういった事を考慮する事も大切だけど、やるべき時にやらないのは、ただの臆病者なのです♪

    それに、チャーチルだったかの日本の評として、我慢するまで我慢して、いきなりキレるってのがあったと思うけど、これは悪癖だと思うのです♪

    嫌なことは彌だと言って、とりあえず殴り返す♪そうやって、ちっちゃなうちに、よくある事だと収めないと、それこそ戦争とかになっちゃうのです♪

    中国みたいに、韓国が悪さしたら、ちゃんと小突かないと、いけないんだと思うのです♪

  • 更新ありがとうございます。

    あと、韓国には「コクミンジョーチョホー」が何より優先しますので、それで何か仕出かせば、輸出Cランク、又は特A(あ)ランク設置、ビザ免除プログラムの破棄恒久化を真剣に期待します。愉しみだな〜♪。

  • 「日韓関係者」の暗躍は今回はあるでしょうか。
    すなわち、宴会の興を盛り上げる「太鼓持ち役」のことです。海峡を挟んで陰に日向に両国を取り持ち興を高める役回りを積極的に果たしてきた人間集団があって、その構成員多数は日本国内のあらゆる産業に入り込んで今この瞬間も工作活動にいそしんいる当方は判断しています。

  • 日本製鉄が、即時抗告するようです。
    「即時抗告が棄却された場合、日本製鉄側の意見を聞く手続きなどを経て、早ければ年末にも売却命令が出る見通し。」
    という事になると、全て先送りになるようですね。
    韓国内の裁判に直接日本企業が、巻き込まれて行くのは、良い事とは思えませんね。

    •  そのようですね

       最低でも広告規制はしてほしい
       サムスン(GALAXY)・LGはCMが好きな私でも見苦しい
      今年後半は現代(ヒュンダイ)自動車が広告をうちそう

  • 対抗処置をとる必要はありません。
    相手から友達付き合いをやめてきたのだから、こちらも友達付き合いをやめればよいのです。
    それは対抗ではなく状況が変わったことに対する処置です。
    例えば親戚や友人に対しては保証人になることもありますが、赤の他人には保証人になる義務も筋合いもないのと同じです。
    銀行の信用状等はその類ですよね、他にもいっぱい優遇処置をしてると思うのですがそれらを止めても全く問題はないと思います。

  • 即時抗告…日本製鉄様、良い仕事しております。
    合法的に使用可能な対策を打って時間稼ぎをしている。
    (表に出なかったのは、読みが浅かったか)

    日本からのリソースを一刻も早く韓国の影響下から脱出させる必要があります。

    • ボーンズ様

      私も含め皆様の気分が、やるなら早くやれ、だとは思いますが、ご指摘の通りスムーズな撤退も大切ですから、時間稼ぎを見守るほかないのでしょうね。意外と政府と打ち合わせの上での行動だったりして。

      • 東京カモノハシ倶楽部 様
        日本製鉄の法務関係者は政府とかなり密に連絡を取り合っていると考えております。
        (即時抗告の件は、株主訴訟対策でもある)

  • 「煮詰まる」

    本来の意味:
    十分に議論・相談などをして、結論が出る状態になる。

    誤用:
    時間が経過するばかりで、もうこれ以上新たな展開が望めない状態になる。

    どちらの使い方にせよ、自称元徴用工問題に関しては、これまで十分な考察が行われ、新たな問題提起が行われる可能性、新たな展開が起こる可能性、いずれも低いと思われます。

    法的な意味合いは全く異なりますが、今後は「日韓漁業協定」のように「困るのは日本の方だ」と言いながら、何ら交渉が行われず、事態が進展しない状態が継続すると予想します。

    朝鮮人は実利よりも名分を重んじますので、日本に対する道徳的優位性が担保されていればよく、問題が膠着することは、むしろ望むところでしょう。

    問題があれば解決せずにはいられない日本人が、この「問題」を、いつまで、どこまで放置できるかが課題です。しかし、何もしなければいいので、それ程困難な課題ではありません。

  • 更新ありがとうございます。

    私が病院で待合室のテレビをチラ見した情報ですが(NHK?)、韓国はやってくれましたネ〜。「差押えの手続きを進めた」と報道です。

    これであらゆる手が考えれるはず。思い切った対応期待です!(怒)さすが韓国、キーとなる局面局面で最悪の一手を打つ(爆笑)。

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