本稿はショートメモです。昨日、当ウェブサイトで取り上げようと思っていて、後回しにしていた記事がひとつあります。韓国メディア『中央日報』(日本語版)に掲載された、「北朝鮮を言い訳にして爪を出す日本」という記事です。
日本のイージス・アショアの配備中止と敵基地攻撃能力を絡めた議論は、先週の『韓国メディア「日韓の戦略的利害はもはや一致しない」』でも紹介したとおり、韓国メディア『ハンギョレ新聞』などですでに掲載されていたのですが、それだけではありません。
韓国メディア『中央日報』(日本語版)は、「北朝鮮を言い訳にして隠していた爪を出す」などとして、日本における敵基地攻撃能力における議論を批判的に報じているようです。該当するリンクを示しておきましょう。
北朝鮮を言い訳に隠していた爪を出す日本、海兵隊創設に続き空母配備(1)
米カリフォルニア州サンディエゴに停泊中だった米海軍所属の強襲揚陸艦ボノム<<…続きを読む>>
―――2020.07.19 11:22付 中央日報日本語版より
ウダウダと長文が書き連ねられていますが、中央日報の主張の要諦は、記事の末尾にある
「爪を見せ始めた日本と協力しながらも警戒を緩めない知恵がいつになく韓国に必要な時点だ」
という部分でしょう。ある意味でわかりやすい反応です。
それだけではありません。記事のなかでは
「『スタンドオフ』という用語で攻撃用武器という事実を隠そうとする下心だ」(下線は引用者による加工)
といった具合に、まるで日本が敵基地攻撃能力を持つことがなにか悪いことであるかのように決めつけるようなくだりもあります。要するに、日本が自衛力を高めること自体、韓国にとっては「警戒すべきだ」ということなのでしょう。
この点、中国や北朝鮮、ロシアが日本の敵基地攻撃能力に関する議論を批判するならば、話はまだわかります。しかし、日米韓3ヵ国連携という枠組みで、日米両国に守ってもらっている立場の韓国がこれを批判するというのは、まったく意味がわかりません。
実際、
「水陸機動団は2月米海兵隊と沖縄の米軍訓練場であるブルービーチで初の合同演習を行った。水陸機動団は米海兵隊が『戦友』と認めるほど成長した」
といった記述を読んでいると、日本が米国から深い信頼を得ていることと並んで、その裏返しとして、韓国が米国からは「恩知らず」と批判されている、といった噂も頭をよぎりますね。
いずれにせよ、『防衛白書、「韓国との防衛協力と連携」をバッサリ削除』などでも述べたとおり、日本はすでに韓国を「幅広い分野での防衛協力を進めるとともに、連携の基盤の確立に努める」ような相手とはみなしていないのですが、それもある意味では当然の話なのかもしれません。
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日本が軍拡をする。
アメリカ・・・アメリカの軍事負担が減るから歓迎
韓国・・・理由はよくわからないけど警戒
歓迎と警戒の違いがスタンスの違いなわけです。アメリカは同盟国で、韓国は同盟国じゃない。単純に言えばそういうこと。
同盟国が強くなれば、同盟に攻め入られる可能性が減りますし普通は喜びますものね。
韓国人にとって日本は、見下し、マウントを取り、富を吸い上げる対象です。そのために戦前は、日韓併合という形で膨大な開発資金を吸い上げ、東北地方はその犠牲となりましたし、戦後は、日本の贖罪史観に付け込んで、実質的に賠償となる資金援助や技術提供を吸い上げてきました。
日本が普通の国になるということは、かの国が日本から搾取しにくくなるということですから、嫌うのは当然です。
何にせよ、他国の防衛政策をとやかく言うのは内政干渉ですから、一々かの国のいちゃもんに耳を貸す必要はありません。今後、ATMらが喧しく日本の防衛政策を非難するでしょうが、それに騙されてはなりません。
やはり韓国からすれば、日本は韓国にとっての「仮想敵国」なのでしょうね。
この記事からはそこまで露骨な姿勢は窺われませんが、どうも韓国人の底意には日本を味方だと認めたくない、むしろ敵であるという、そういった抜きがたいルサンチマンにも似た感情があるようです。
日本の立場から云えば、波状的にミサイル攻撃等を仕掛けてこようとする相手がいて、しかもその相手に戦闘機や戦闘爆撃機並びに中長距離ミサイルで反撃が可能であるのに、敵基地攻撃を躊躇するというのは、国民の生命と財産を守ると明記されている憲法に明白に反することなのですが。
愛知県東部在住 様
>韓国人の底意には日本を味方だと認めたくない
これは彼の民族の特性である「妬み・嫉み・僻み」から来るもので、治りはしません。
日本が後進国なら、上から目線で施しをしてやり感謝される筈なのに、馬鹿にされ(被害妄想)るのは耐えられないのです。
日本が調子よく行けるのも「たまたま」何かの理由があるので、そんなものは直ぐに化けの皮が剥がれてしまって、何れ世界一優秀な超世人の足元にひれ伏すのだ、と千年以上も妄想して現在に至る、訳です。
なので味方であろうと、敵であろうと、一度は日本に勝たないと収まらないと思います。
漢江の奇跡で天狗にならず、日本と友好的にやっていれば、あるいは対等になれたかも知れなかったんですが、惜しかったですねww
×超世人
〇朝鮮人
ですが、考えると「超世人」も相応しいかも知れませんなあ。
日本から見れば中共共々仮想敵国認定せざるを得ないと思うのですが、韓国から見た場合には仮想の二文字はもはや余計であからさまな敵国認定をうけているように思えます。
「軍備を拡大されると侵略しにくくなる荷駄!」だから騒ぎ立てるのでしょう。
中共が尖閣の領有を主張し始めており、今後紛争が激化するようなことがあると、そのドサクサに紛れて対馬に侵攻してくるつもりでしょうか?
あくまでも一般論で言えば、隣国の軍事力増強を警戒すべきであるということ自体はあながち間違いとは言えません。しかしながら韓国の場合、自らの置かれた安全保障環境を全く顧みることなく、支離滅裂な邪推や妄想に塗れた反応しか返ってきません。そうなることは判り切っているので、取り合うだけ時間の無駄です。
すでに日本にとって韓国は配慮を加えるべき国ではありません。
龍 様
仰る通りです。
彼らが「警戒」しているのは、日本の武力による朝鮮半島侵略という頭のオカシイ妄想です。
一般的な国が隣国の軍事増強にたいして「警戒」するのとは本質が異なります。
歪んだ反日・歴史教育により、正常な思考回路が民族全体で失われてしまっているのです。
正常な思考で考えれば、同じ自由主義陣営の国家同士で、武力による衝突の危険性は高くありません。
むしろ、友好国として接する事が前提であれば、ある程度の警戒はしながらも、同時に歓迎される事でもあります。
朝鮮半島侵略なんて頼まれてもしない。
害しかない。
日本国憲法で雁字搦めなのに警戒するのはおかしくないですかね。
匿名様
自分達が侵略の意図を持っているから相手も同じだと思うんでしょう。
ただ、韓国政府はよく考えないと何年か後に今の香港やウイグル族の人たちと同じ目に合うかも知れません。
匿名 様
その通りです、おかしいのです。
アタマが。。。
というのは冗談ですが、日本に対する敵視政策・教育であの国の国民は遍く洗脳されています。
日本が過去に武力による侵略を朝鮮半島に行った事実があると殆どの国民が信じています。
「永遠の敵国などというものは存在せず、同様に永遠の友好国などというものも存在しない」という観点から考えると、現時点で日本の安全保障戦略は対米同盟路線を基軸として構築されており、予見しうる将来においてそれが変更されるとは考えにくいとはいうものの、未来永劫そうである保証などありません。将来的にアメリカと袂を分かつ可能性など絶対にないとは誰にも言えないはずです。その意味では、日本としてもアメリカの軍事力や軍事戦略の動向は常に注視していく必要があります。同時に、おそらくアメリカ国防総省の金庫の中には対日戦争計画書が今でも存在しているはずです。軍事同盟国であろうがそんなものとも言えますし、軍事戦略的には常識の範囲とも言えます。
しかし、韓国の場合、そもそも上記の大前提が成立しません。彼らにとって日本は「永遠の敵国」として位置づけられているようです。ならば日本としても韓国をそのような国として取り扱うしかありません。つまり、「一応今のところ敵国ではないが、常に日本を敵視し、いつでも本当の"敵国"に変わり得る国」ということで。
それにしても、朝鮮半島への軍事侵攻など、おそらく右寄りであればあるほど反対するだろうと思われます。あんな何の価値もない土地で血を流すなんざ真っ平御免である、と。多分、韓国人の妄想とは正反対でしょうが。
更新ありがとうございます。
中央日報の記者は、米国強襲揚陸艦ボノム・リシャール(LHD6)の火災を報じてますが、なーんにも同艦の事、また米国海軍の事も勉強してないんですね(私はこの会計士さんのサイトで「もっと勉強してからコメントしなさい」とこの間、ある方に言われましたが 苦笑)。
日本風に発音するなら、火災を起こした艦は「ボンノム・リチャード」と書きますし、発音します。同艦はずっと以前にも同じ名前の艦があり、正規空母(攻撃空母、エセックス級)でした。米国海軍には、とても思い入れのある艦名なのでしょう。
二次大戦の頃、建造スタート、1950年代〜70年代に活躍しました。日本にも来航してます。横須賀や佐世保等軍港だけではなく、一般の商業港にも来ていますし、「ヤンキー帰れ!」「米軍出て行け!」なんていう変なデモ隊も居ませんでした。
もちろんベトナム戦争にも参加してます。基準排水量25,000トン(その後改修で大型化)と当時としては大きく、とても人気のある艦です。
と、これぐらい中央日報の記者は知ってのハナシか?(笑)
日本の国防力強化が気に障るのか、「いずも」や「かが」の鉄甲板強化等を書いてます。しかし、それはこれらの船が生まれる前から決まってた事!いちいちイチャモンを付けるな。どうせ韓国には関係無い話だよ。
既に日本は、韓国を「幅広い分野での防衛協力を進め、連携の基盤の確立に努める」相手とは見做していません。敵国ですから。
阿野煮鱒さんに、大体書かれましたね。
韓国以外で、この手の話をするのは、中国と北朝鮮だけです。敵と同じ事を言うんだから、敵と考えた方が簡単だと思います。
「爪を見せ始めた日本と協力しながらも警戒を緩めない知恵がいつになく韓国に必要な時点だ」というのも、日本に敵だと気付かれないように、協力するフリをするという話だと思います。
そういう話を日本人が読むメディアに書くんだから、馬鹿にされているんですよ。
この反応を見る限り、日本が攻撃能力を保有する事は、抑止力として間違いなく効果を発揮すると言えます。
軍事的な抑止力以外にも、外交的な面でも非常に有効だと考えます。
正直なところ、近隣国(中韓)との関係に於いてはメリットしか考えられません。
唯一の懸念は、米国の戦争に巻き込まれる可能性がある点ですが、それはまた別の問題です。
この暑いのにウンザリです。
あの国が対北朝鮮に不要な空母や潜水艦をアメリカにおねだりして断られていたことを知っております。なので、自らの邪な姿を鏡で見て、「日本が攻めてくる!」と騒いでいるのでしょう。もう、ウンザリ!
日本の国防は、あなた方が考えている以上にシビアなものです。あなた方のご親戚の暴発に対応しなくてはなりません。中国の膨張を阻まなくてはなりません。あなた方のお相手をしている余裕なんてありません。
すこし、静かにして頂きたいわ(怒)。
中国といえば、三峡ダム決壊からの避難ということで、1000人程、日本国内に入っているとのこと。本当ですかしら。だって、中韓からの入国制限がありますのに。二階枠?
本当なら、避難にかこつけた侵略を受け入れたということになります。中華戦略の古典的な侵略じゃありませんの!
◇北朝鮮を言い訳に湾岸戦争で大活躍のトマホーク狙う
>>日本は北朝鮮の長距離ミサイルを迎撃するためイージスアショアを導入しようとしたが断念した。イージスアショアはイージス艦のレーダーとミサイルを地上に配置するシステムだ。そのためイージスアショアの代案として敵の基地攻撃能力が浮上している。
予算が青天井で導入しても活躍の場があるのか分からないイージスアショアを導入するのもありですが並行して2017年に導入の検討を初めていた1発2億のトマホークを500発くらい持っているのも抑止力になると思います。盾と矛を予算の安い順に出来るとこからなし崩し的に揃えていけばと考えます。
毎日の更新お疲れ様です。南朝鮮が敵対心剥き出しで来るのは既定路線ですが米海兵隊の戦友云々は日本を戦友扱いするなら敵だと印象付けたいのかな。