当ウェブサイトでは「読者投稿」を歓迎しており、投稿要領等につきましては『読者投稿要領と過去の読者投稿一覧(コロナ騒動等)』などでもまとめております。こうしたなか、過去2回ご登場いただいた「まんなっか」様というハンドルネームのコメント主様から、ご投稿の第3弾を頂きました。あわせて、第1回目の問題提起についても「答え合わせ」がなされています。さて、どのようなことが記載されているのでしょうか。
読者投稿
以前から『お知らせ:読者投稿を常設化します』などでもお知らせしているとおり、当ウェブサイトでは読者投稿を歓迎しております。
投稿要領や過去の読者投稿一覧につきましては『読者投稿要領と過去の読者投稿一覧(コロナ騒動等)』などのページに記載しています。是非、これらのページをご参照のうえ、ふるってご投稿を賜りますと幸いです。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
当ウェブサイト的には「パチンコは事実上のギャンブルであり、廃止すべき」との考え方を採っているものの、「知的好奇心を刺激する」という観点からおもしろいと思えば、基本的に当ウェブサイトの持論と異なっていても、論考として採用させていただいています。
(※ただし、「てにをは」を含めた細かい表現については、当ウェブサイトなりに修正させていただく場合もありますのでご了承ください。)
こうしたなか、「パチンコファン」と自己紹介された「まんなっか」様というハンドルネームのコメント主様からは、過去に2回、次のような投稿をいただいています。
タイトルでもわかるとおり、パチンコについて議論したものですが、前2稿は「パチンコユーザー」としての視点から、パチンコ業界の歴史と現状、これからの行方について、淡々と示した、非常に秀逸な論考だと思います。
本日、その「第3弾」として、「三店方式」についての論考をご投稿いただきました。
いったいどのようなことが書かれているのでしょうか。とくに、第1回目の末尾で指摘していただいた、
「可能性としては低いが、大阪で何らかの事件が発生する、または事態が進む可能性がある」
という点についての「答え」は提示されるのでしょうか。楽しみです。
(ここから先が「まんなっか」様の投稿です。なお、漢字仮名遣いなどを中心に、細かい表現を修整しています。)
「三店方式」-不都合な真実-
3回目の投稿になります、まんなっかです。
当方の事情で予定よりは遅くなりました。
今回は2回の前振りで匂わせた、いちユーザーとして何を恐れていたのか、という話に迫りたいと思います。
とりあえずお断りをいくつか。
- 今回は情報の出所がかなりあやふやになります。Twitter等からも多数引用されます。
- 肝心な部分は憶測や思考実験が混ざっています、大らかな気持ちで見ていただけますよう。
- 実は投稿時点でかなりの報道が出ていて、論点整理(特に法律部分)に関しては引用だらけです。
- 用語等は前回・前々回の投稿で解説されている部分は特記しませんので、以前の投稿をご確認ください。
以上はご了承いただけたらと思います。
前回の投稿でくだけた部分は大分手直しされてしまいましたので、今回は混じりっ気無しのシリアスな文章で行きます。
三店方式が生まれた日
さて皆様、パチンコはギャンブルでしょうか?そうでないでしょうか?ギャンブルと答える人が多いだろうと思います。
が、実は自分はギャンブルではない、と思っていたりします。
なぜか?
長い事業界を見てきてホールが利益を上げるメカニズム、台が動作しているシステムを理解しています。短期的な揺らぎがあっても、長期的にはおおむね台の意図どおり、店の思惑どおりの動きになるからです。
当たるか当たらないかはもちろんわかりませんが、長い目で見て勝てるか勝てないかは、予測可能だからですね。負けるんですけども。
ではなぜ、それをわかっていても多くの人がパチンコ屋に行くのか?
ヒトコトで言って、それは楽しいからです。ましてそれが昭和20年代の娯楽の無い時代ならば、無理もないでしょう。
パチンコ店数が最大だった時期は戦後すぐだったという事実については、1回目の投稿で述べたとおりです。
ですが、意外なことでしょうが、そのころ換金システムは存在していませんでした。
「平和な時代だった」…、と考えるのは、お子様だけです。戦後の混乱、物資不足、戦争時の記憶の生々しい時代。人々は荒れ、物は十分に射幸心を煽っていたと想像できます。
そして物が足りていればお金が欲しくなります。反社会的勢力、暴力団がブローカーとなって換金していたのでしょう、タバコ(これはのちに規制が入りました)、チューインガム、砂糖などが換金アイテムとして使われていたようです。
当然国も手をこまねいていたわけではなく、広がるパチンコ屋を規制するための「風営営業取締法」を1948年に作り、許可営業としています。
パチンコ自体、実は戦前から存在しています。歴史も短いながらあったのです。文化として根付いていました。法制化がなければそこら中に違法パチンコ屋が立ち並んでいたでしょう。違法ならば当然、反社会的勢力の利権になる絵しか見えません。
反社会的勢力の利権になるならば、警察庁の利権になるのは正しい。業界を撲滅する余力は当時の日本政府にはありませんでした。その後ときは流れ、1960年ごろになっても換金システムは相変わらず闇の中。闇社会の資金源でありました。景品換金利権を巡り、暴力団同士の抗争も激化していました。
そこで三店方式(の基となるシステム)が作られました。
三店方式とは、パチンコ屋→景品交換所→流通業者→パチンコ屋の流れで景品を流し、(旧)風営法の取り締まりを免れる論法です。作ったのは「元警察官僚」の「ホール経営者」水島年得氏と言われています。
これが警察庁の利益誘導…という意味も無くもないかもしれませんが、現実はもっと善意で悲痛で血みどろの切実な話であったようです。
前述の反社会的勢力が利益を上げ続けている現状の打破を目指し、パチンコ業界がどうやって生き延びていくかを考えた結果、換金システムの利益を社会的弱者へ配布することで、業界の存在意義を見出そう…と、考えたといわれています。
景品交換所は未亡人・障害者の雇用のために使われたのです。
戦後しばらくであり、戦災未亡人の生活の糧の助けとなったでしょう。後に水島氏は全国のパチンコ店の連合会理事長に就任し、三店方式を大阪府警に認めさせ、換金システムからの反社会的勢力の排除に大きく前進しました。
これが日本全国に普及し、合法的な換金システムが出来上がったのです。
今現在では換金システムからは、少なくとも大都市近郊では反社会的勢力はおおむね排除されています。
(以上の話は、パチンコ日報『3店方式の父、水島年得物語』をベースにしています。また、遊技業界が命を賭して三店方式を健全化した話の一部は一般社団法人・日本遊技関連事業協会上のPDFファイルで見ることができます。)
業界問題の本質
…ちょっと待って、換金は違法じゃないんですか、と突っ込みが入るでしょう。ギャンブルは認められていないと。
まず遊技の結果景品を提供することは(条件付きながら)合法です。これは風営法の第4号営業(パチンコの他には射的、輪投げなどが入ります)ならば合法です(ちなみに第5号営業、つまりゲームセンター等ならば不可です)。
このあたりからの法律論を色々説明しようかと思っていたのですが、当方は素人でどちらにせよすべてネット上の資料頼みです。最近のパチンコ界隈の報道があり色々出てきましたので、そちらを参照します。
国際カジノ研究所・所長の木曽崇さんという方がいらっしゃいます。「日本で数少ないカジノの専門研究」とありますが、パチンコの合法性について記した記事がありますので、お時間がありましたらご覧ください。
パチンコは「グレー」ではないし「違法」でもない
―――2020/4/27 6:56付 Yahoo!ニュースより
もっと専門家の記述だと、とある法律事務所での見解もありますが、これはヒトコトで言って、「風営法内の基準を満たせば、賭博であっても罪に問うことは無い」ということだと自分は理解しています。
…それに納得できない方は、音喜多参議院議員が4月に国会で行った質疑がyoutubeにあります。
VS警察庁!パチンコは利権かギャンブルか?性風俗への支援はどうなる?2020/4/30 財政金融委員会
警察庁の審議官が、今のパチンコについては「違法性はない」と述べています。
このブログの読者の方でその結論で納得される方は多分少数かと思います。
今の業界に関する世論の敵視の要因についても、先述の音喜多議員が軽くまとめていますのでそちらをご覧ください。。
パチンコのいわゆる「グレーゾーン」「既得権」の正体はここにある!-風俗第四号営業と賞品提供-
こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。補正予算の審議が始まり、私も金曜日の財政金融委質疑に向けて準備を進めております。<<…続きを読む>>
―――2020年4月28日 23:55付 音喜多駿氏個人ブログより要するに第4号営業だけが景品提供が認められているのが問題だということです。
この他にも在日問題があったり、脱税問題があったり、反社会的勢力とのつながりがあったり、まぁ問題はあるように外からは見えますが、いずれにせよ、この業界に巣食う問題はかなりの部分は、ヒトコトでまとめることができます。
「既得権」です。
先述の風営法制定の経緯からして、パチンコが合法なのは極論を言うと「合法になるように法律を作った」からだと思います。これは音喜多議員も同じ見解を述べています。
なので合法。警察庁が先例主義で運用している限り覆ることなどありえません。
三店方式も合法。実は古物商取引に関しては結構グレーがあった気がしますが(自分の認識違いの可能性もあります)、普段は問題にしないはずです。在日社会そのものが既得権の塊(のように見える)。そのシンボルの一つとしてこの業界は君臨しています。
日本社会の矛盾の凝縮としか言いようがない、この業界は果たして無くせるのか?
パチンコ屋を「ゼロ」に近づける方法
前述の経緯から言って三店方式を違法にできるわけありません。すればたちまち反社会的勢力の餌場になります。パチンコ業界を潰したい人たちからすればそれが望ましいかもしれませんね。暴力と血に塗れれば業界潰すしかなくなりますし。日本中で抗争起きる覚悟はいるでしょうけど。
だからといってパチンコ屋そのものを閉めたらどうなりますか?
昨今の報道のように、一部閉めても空いてる店に集中します。一県だけなくしても隣県に移動します。何故なら、そこにパチンコがあるからです。それ以上のムズカシイ理由はありません。
では全部なくせば?
報道で摘発されるので知ってる方もいるかもしれませんが、「闇スロ」というのがあります。前回の投稿で述べた検定切れの台も含めて許可を取らずに設置して、風営法で許可されている以上の高レートで運営している店です。
都会では少しあるようです。筆者は関心がないので具体数はわかりませんが。
コロナでの自粛以後、こちらに流れている人がいるといわれています。もちろん実態はわかりませんし、お金の流れも不明です。まともでない組織が運営しているのは明らかですが。
でもこれならまだましです。オンラインカジノと言われているものがあります。言葉そのままでインターネット上でのカジノで、お金も賭けられます。先述の木曽氏によると違法で間違いないとのこと()。パチンコ屋に行けない人の一部はこちらに流れるでしょう。
そしてパチンコ屋は規制できますが、オンラインカジノは取り締まりが難しい現実があります。海外サーバーでやっているので犯罪の立証が難しい。仮想通貨遣えば資金の流れ追うのも現実的ではないように感じます。
何よりレートが青天井で内部仕様がブラックボックスなので、長期的にはパチンコ屋の比でないくらい負けられるでしょう。公営ギャンブルもありますしパチンコ屋の客がまるまる非合法に流れるとは思いませんが、それでも反社会的勢力や外国のマフィアにお金流したいですか?
上記に加えてパチンコ業界には他業種の大手企業から地元の有力者まで、利益構造に食い込んでいます。
テレビ→特に地方はパチンコ屋のCMだらけ
ゲーム筆頭にコンテンツ業界→傘下にアニメ制作会社持ってたり、逆にゲーム会社がパチスロ業界に参入したり
電子機器メーカー→ROMチップは大手電機メーカーが噛んでいます
等々、つまり現状では潰せないのです。
でもどうしてもなくしたい、とすれば。
公営ギャンブルという受け皿がありますので、パチンコ業界がなくなれば問題解決とします。どのみちギャンブル依存症に対して一般の人々は無関心なので、パチンコ屋が消えれば問題は終了です。ならば簡単で、パチンコに魅力がなくなればいい。
いつ行っても勝てなくて、リターンに期待できなければ流石に人は学習します。皆お金を入れなくなります。
パチンコ屋がそこら中になければ、行くのも労力がいるので、そのうちユーザーは減るでしょう。次々台が変われば、新し物好きな人はともかく、昔からの人は老いて最新台に適応できなくなれば辞めます。
ありとあらゆる部分を規制すれば、いずれ資本や他業種の新規参入も絶えます。既得権者だけが儲かる世界ですが、それは新陳代謝がないことも意味します。
新規参入さえ拒めば、業界は細り、ユーザーもいずれ消え去り、やがて砂のように消えるでしょう。
そう、上記は自らの手で魅力をなくしていく、これからの業界の進む方向そのものです。
偶然だと思いますか?自分は必然だと思います。行政は長期的視点をもって、この業界を消し去ろうとしているのでしょう。
先述の音多喜議員のブログでの主張のように、新法制定や行政による強権発動しての規制よりは、あいまいで怨嗟の標的となる現状の方がむしろ望ましいと個人的には考えます。その方が業界に発展の見込みを与えない。
しかもコロナウイルスの関係で衰退は加速します。今の現役世代が死ぬくらいまでは続くでしょうが、それより先はわかりません。
業界崩落への道筋
上記は一人の社会人として、長年のプレーヤーとして、この業界の社会における役割が終わったと考えていて、その中で思っていたことをまとめたものです。
投稿の際に下調べして肉付けしてますが、大意は以前から考えていました。
1回目の投稿で「筆者にとっては思い出の場所」としたのは、もう以前の躍動は戻ってこないと確信しているからです。反面、プレーヤーとしては「まだ」楽しめています。今すぐなくなってほしくないのも率直な気持ちです。
では何故、こんな絶望しかない予想を多数が反パチンコのスタンスであるこのサイトに投稿しようと思ったのか?
第1回の自分の投稿で色々予想された方もいらっしゃいましたが、西成で暴動が起きても、営業強行した店舗の関係者が海に沈んでも(兵庫で第三者の自殺がありましたね)、数十店が脱税で捕まっても、業界はびくともしないと思っています。
特に地方は地場産業が貧弱な関係で、各地域大手のパチンコ屋は法の範囲で好き放題やっても多分何もされません。地域に2~3店しかないような田舎だと、貴重な若者・中年層向けの居場所を潰せるわけない。大都会にいる方々には地域の行き場のなさが皮膚感覚では多分理解できない。
パチンコ業界人で4号営業マンという方がツイッター上でいらっしゃいます。素性等は全くわかりませんが、情報発信されている方の1人です。
その方が4月6日付でツイートしたのが、「賞品の集配送業務・交換業務の停止」という大遊協(※)からの通知です(※大遊協とは:大阪府遊技業協同組合のことで、文字どおり大阪のパチンコホールの組合。大阪のパチンコ屋の95%くらいは加盟しているはず)。
賞品の交換業務ときてピンときた方もいるかもしれませんが、要するに景品問屋・景品交換所が自主休業するというお知らせです。もちろん他の地域でも、パチンコ屋が休みならそれに付属する景品交換所も休みます。営業しても意味ないですし。
第1回で記した大阪限定の事情とは、大阪はパチンコホールだけでなく景品交換所の組合も総体として自主休業したということですね。
(この手法は東京でも取ることができます。東京ユニオンサーキュレーション株式会社、いわゆるTUCショップが景品交換業務の殆どを占めているので、東京でもこの手法は可能です。)
これまでいろいろ言ってきた事と同様、三店方式は建前ではないのです。本当にホールとは(商売相手として以外の)関係はありません。景品を直接買い取れば違法になります。田舎だとお察しください的な話でもありますが。
組合としてこの通知を出すということは、組合傘下では景品交換所は開けません、ホールを開けても換金させないので諦めて休んでください…という話ですね。4号営業マンさんも「これで組合員ホールは半ば強制的に営業出来なくなりましたね…」と述べていますが、自分もそう思っていました。
ところが予想に反し営業を強行するホールが出てきたのです。それも大遊協傘下のホールで。
もちろん、景品交換所は閉まっているので一般景品への交換か、貯玉(貯める&景品交換は無制限、再プレイする場合は手数料がかかることが多い)しかできなかったようです。
しかし店は大盛況、混雑する駐車場の状態などがネット上では見かけられました。
遠方からわざわざこの店に来る依存症患者の全員が、おとなしく貯玉して帰るだけの大人な対応するとは自分には全く思えませんでした。そこで何が起こるか?
そう、今回の最初で述べた「三店方式」によって封じられた地獄の釜の蓋が開き、ブローカーによる換金が始まり、そこで警察が介入することを恐れたのです。
あるいはホール内外で出玉のレシートの売買(違法です)、貯玉カードの売買(違法です)、はたまたこれらを恐れた第三者によるホールへの嫌がらせ…1人や2人こっそりやるのならお目こぼし出来ても、死者が出たり暴力団が乗り出して来たら世に出てきます。
そうなれば大阪を牛耳る維新の会ならば、パチンコ業界に(少なくとも自民党よりは)厳しく当たるでしょう。世論はそれを拍手喝采で迎えます。かくしてパチンコは法の矛盾と真正面から向き合い、戦うことになります。それは業界への懲罰になるのが目に見えています。
このような未来が出れば、少なくともまだ楽しめている日本で数百万人のユーザーが残念がることになります。20万人ともいわれる業界にかかわる人たちの生活にも影響が出ます。
そして一部は闇に紛れることになるでしょう。
ほのかなる願い
4月より始まった自粛もGWを越え、大阪では目立ったトラブルは聞こえてきません。恐らくは問題ないのでしょう。自分は他地域在住で現地行っていないので、原因は不明です。
皆様行儀良くルールを守られてるか、報道は止められているか、こっそり交換所を開けているか、もっと大きな力が働いているか、わかりません。
全国各地で自粛を突っぱねるところが出てきましたが、それは資金的に限界なところか、元々様々な理由で組合の外にいた面々でしょうから、大事になっても大勢に影響はないでしょう。繰り返しますが9割以上は行政の要請に応じていますので、業界全体がターゲットにはなりえない。
ただ個別には、東京なんかは主税局の方を連れて行っているので、お金の動きで実力行使される可能性はありそうです。それでも駄目なら、風俗営業が必要悪として許されていることを思い知る事になるかもしれません。「おおむね」は「おおむね」なので。
ただ…1ユーザーとして、今のこの業界はそんなに「悪」か?とは率直に思います。
かつて「悪」だった、と言われたら自分はまったく持ってその通りと答えます。2000年頃30兆円産業といわれたころは、荒くなった台と詐欺同然の広告が飛び交い、サラ金と組んで、純朴な一般人を多数地獄の底へと突き落としていました。
あの時代に懐かしさはある反面、あの時代に戻ることを良しと考えるのは「頭が弱い」か「人間の屑」と呼んで差し支えありません。現在では業界全体での健全化は地道に進めており、自分たちが苦しくなる法でも黙々と従っている。出来る範囲で反社会的勢力の排除を進めている。
それに引き換え、未だテレビの地上波は55年体制の延長線上にあり、お抱えコメンテーターに世論誘導させている。政治の世界も与党野党問わず55年体制の延長線上にいる方がすごく多い。
テレビや芸能界は、未だに反社会的勢力との繋がりを感じずにはいられない。
そのテレビを見て何の疑問も思わず賛同する老人たち。自分たちで考えずに正義にいると勘違いして、現場で黙々と働く人間を口汚くののしる。
多くの人は(パチンコ業界の多数も)自粛要請に従う反面、それを破っても平気な面々。アウトドアや夜の街では、今営業しててもパチンコ屋ほど叩かれているように見えない。
そして善良な一般人の一部は感染者を不浄なものとして迫害する。個人情報でも何でも晒し上げる。正義の名のもとに。自分も医療機関で勤務しているので医療従事者の悲痛な叫びには共感します。
そんな方々と比較して今の業界はそんなに「悪」なんですかね?
パチンコ業界は社会貢献に積極的に取り組んでおり、他にも福祉車両の寄贈や環境清掃、防犯対策や災害対策への協力と様々な活動をしています。
コロナの話が出る前のある日。行きつけの店の景品カウンターに一枚の色紙がありました。
景品交換で出た際の余り玉で出たお菓子をユーザーが寄付し、それと同等の量のお菓子を店が児童養護施設へ届けており、そのお礼として子供たちが書いた色紙です。
親がいない&離れて暮らす子供たちに、偽善であっても無償のささやかな贈り物。親の愛にはなりませんが、社会からのメッセージにはなっていると思いたい。
社会に居場所が無かったり人格や素行に問題があったり、金のために何でもするような人間の集まりから金を抜いて、パチンコ屋というフィルターを介して社会の一部となり、世のため人のためになる浄財へと変わる。
それが続いている間は、社会の片隅にひっそりと置かせてもらえないか、と自分は思うわけです。
本来のHPのテーマとは縁遠い内容ながら、掲載してかつ推敲までしていただけた新宿会計士様に御礼申し上げます。
これにて掲示板の1ユーザーに戻ります。
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。<了>
読後感
…。
いかがでしょうか。
前2稿『【読者投稿】パチ物語~パチンコ業界の「栄枯盛衰」~』、『【読者投稿】パチンコ業界の規制と「タイムリミット」』でもそうでしたが、文章としての読みやすさもさることながら、「パチンコファン」としての立場から執筆された非常に秀逸な論考だったと思います。
これに加えて、前回の「謎解き」もなされていて、これはこれで非常に面白いと思いましたし、いくつかの外部データを引用しつつ、非常にすっきりと読みやすい論考に仕上げていただきました。その主張に賛同するかどうかは別として、素直に面白かったと個人的には思います。
いずれにせよ、まんなっか様には3回に及ぶ力作をご投稿下さりましたこととを御礼申し上げますとともに、もし機会があれば、またご投稿下さりますと幸いと思います。本当にありがとうございました。
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パチンコへの愛あふれる投稿
楽しく拝見いたしました
〉パチンコ業界はそんなに「悪」
パチンコという遊技が悪だとは
思っていません。
それは競馬や競輪、競艇に対する
思いと変わらない
パチンコで遊ぶ人と儲ける側の
二面があるように思います
ではなぜ悪意をもたれるのか?
パチンコの多くが朝鮮人達による
業界であるから批判の対象になる
私は可哀そうだと全く思わない
芸能界に対してもそう
それは、
朝鮮人が信用されていないから、
そう、信用されていない。
自分達は被害者だという姿勢を
崩さす、不当な要求だけを続ける
日本社会に溶け込む努力どころか
戦後、犯罪行為ばかりを行ってきた
自業自得
滅びも必然かもしれません
自分の知らない世界はなんであれ自分にとってエンターテイメントなり得る。そんな事が頭を過るほど面白かった。パチンコやった事がある、程度ではパチンコの事は何も知らないも同然だった、と思い知りました。
内部的な業界全体の客観的評論、という形で今までパチンコに接した事がなかったから。
昔に居た職場ではパチンコからパチスロ、競艇や競馬、果てはビデオポーカーゲーム台が置かれたイリーガルな「ゲーム喫茶」にまで手を出し店に出入してた連中が同僚に多かったので彼らの顔を思い出し懐かしかった。
「コンチⅢが熱い」とか「3.1号機」が云々などと自分にはチンプンカンプンの話をして休暇には開店から閉店までパチスロパチンコに入り浸ってた同僚の姿が脳裏に懐かしく甦ります。まあコンプガチャの話をされてチンプンカンプンな今とあんまり変わらないような気もしますが。
「命を賭して三店方式を健全化」というのは暴力団というものを思い起こせばよく判るような気がします。
日本の暴力団の殺し屋というのもガンアクションに満ち溢れた欧米の犯罪組織と比べてもバカに出来ない連中で、銀行頭取を襲撃暗殺した暴力団の殺し屋は標的に近付きざま相手の股の動脈を目掛けて38口径スペシャル弾を撃ち込んだそうで、使う武器の特性を把握し冷徹かつ医学合理的に相手を殺すという事くらいは朝メシ前でやってのけます。まあピンからキリは居るでしょうが。つまり「ヤクザはバカだ」という先入観はヤクザが身近に居ない時にしか通用しない話のようです。
「東京ユニオンサーキュレーション株式会社」という会社がTUCショップの運営元というのも知らなかった。こういう部外者が目にしつつ詳細は知らないことを知るのもこういう論評の楽しみのひとつです。
すると突然「未だテレビの地上波は55年体制の延長線上にあり、お抱えコメンテーターに世論誘導させている。政治の世界も与党野党問わず55年体制の延長線上にいる方がすごく多い。」という自分も同感の簡潔な社会論評
が登場して驚かされました。彼らが持つ政治意識の点でもこれは同じであろうと思ってます。
「行政は長期的視点をもって、この業界を消し去ろうとしているのでしょう。」というのもさもありなんって感じがします。
パチンコにまつわる話を見聞きするたびに「キャリー・ネイションと禁酒法」の話や「『全人民が賛成した』1985年のソ連の反アルコールキャンペーン」の話を思い出します。相容れない倫理観の対立と強引な解決法とその結末とを思い起こします。
今のパチンコの気安さや手軽さや身近さ、またネットカフェにも似た一種の居住性、安置性を代替しうる別の賭金遊技というのは中々出て来ないような気がします。それはパチンコやパチスロの台の特性や性能の話には収まらず、パチンコ店とそれにまつわる様々なモノを客と業者の持ちつ持たれつのシステムとして注意深く構築してきた人達の努力の賜物であり、だからこそ一朝一夕には代替するものが出て来ない、という事じゃないか、と読んでて思わされました。
まあ、まずは特殊景品の買い取りの古物商の本人確認、記録化義務あたりでしょうかね。
ブックオフに古本売るのでも、ちゃんと住所氏名書きますし、本人確認資料出しますね。なぜ同じ古物商なのに本人確認要らないのでしょうね(国家公安委員会規則に根拠あるのを知っての発言)
まずはこれを本人確認して、税務署などがその帳簿を閲覧して、必要なら一時所得として捕捉するとか。
景品を売却すれば
所得ですからね
おもしろかったです!
私はパチンコをやりませんので前回までの話はわかりませんでしたけど、今日はとてもわかりやすかったです。「ほのかなる願い」の内容には概ね同意できます。
パチンコ業界の上層部の人についてはあまりいい噂を聞きませんし、パチンコ業界を批判する人もいるでしょう。しかし、この業界のおかげでホームレスにならず、ごはんが食べられている人達がいる事も事実です。ギャンブル依存などの社会問題は分けて考える事とし、この業界がなくなると生活の糧や社会での居場所がなくなる人達の事にも思いを馳せたいと思います。
パチンコ業界の「貧困ビジネス」としての観点はどうなるのでしょうか。
生活保護のパチンコがよくやり玉に上がりますが、実際的には、収支がプラスになること、ほぼ有り得ないです。
となると、「生活保護者からの収奪」という構造になります。
別に業界が生活保護者にターゲットを絞っていたり、世間に生活保護者にパチンコを奨励するような、あるいは逆にパチンコ以外の趣味を阻害するような仕組や風潮があったりするわけじゃないでしょう
ただただ単に、生活保護費でパチンコをやる人がいるというだけで、収奪ってのもいかがなものかと思います。
生活保護費で有償の娯楽(言い換えれば「浪費」?)はまかりならん、という意見ではないとは思いますが、ちょっと極端で言葉足らずではないかと思いました。
りょうちん さん
通りすがり さん
「生活保護者のパチンコ通い」を違法では無いとする主張をしている生活保護関係の専門家を思い出しました。
自立した生活を送れる金銭感覚を身に付ける目標を考えると、生活保護受給者のパチンコ通いは「条件付き、上限付き」で良しとするのが落としどころだと思います。
娯楽費として考慮するならば月額5000円くらいが限界でしょうな
当たりが来なければ20~30分くらいで溶けるでしょう
それと当たったらそれは所得なので支給額から引いてくださいね?
未来に希望が持てず生きている方々の、受け皿という意味で比較的に健全に機能している気がします。
これが治安の悪い外国なら、未来に希望が持てないけど働ける人も含めて、全部麻薬に流れてしまうのでは無いかなと。
まず、レジャーに対してお金がかかるのは当たり前です。
ゴルフに行ったって最低1万円くらいはかかりますから、パチンコで半日遊んで平均1万円負けるってのがその人にとってのレジャーでなのであれば、それはそれで良いのではないでしょうかね。
昔、競馬は、場外馬券場の周りに汚い労働者風の野郎共がたむろする正真正銘のギャンブルでしたし、暴力団がノミ屋でしのぎを行う様なダークな面もありましたが、競馬場をテーマパークの様に改造し老若男女が楽しめる様にしたことや、インターネットで馬券を扱える様にするなどで、そういったイメージを払拭することに成功しました。今や、若い女の子にとっても小汚いギャンブルではなく、立派なレジャー、デートスポットですよ。
要は、パチンコ業界は、パチンコを周りから白い目で見られるギャンブルから周りから認められる娯楽に変えられる頭をもった奴が出現しなかったことでしょうね。まあ、目先のことしか考えられない奴らばかりだった故に、衰退は自業自得といえます。考え方を変えないとダメですが、まあ無理だろうなぁ。
あと確かに、裏スロットやオンラインカジノなどの違法ギャンブルは、パチンコが衰退すると増えるでしょうねぇ。そういえば、秋葉原でポーカーゲーム屋が摘発されたってニュースがありましたけど・・・
読み応えのある、また知的好奇心をくすぐる投稿、ありがとうございました。
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(いわゆる風適法)もあわせて読み返してました。
第一号営業~第八号営業だったはずが何時の間にか第一号営業~第五号営業になっていたんですね。
まんなっか様の投稿がなければ、改めて風適法を読み返すことはありませんでした。
賭博として生き残るか
遊戯として生き残るか
個人的にはその両方に進んでほしいと思っています。
まんなっか 様
ありがとうございます。なぜか、中途から涙が出てきました(最近目の手術をしたので)
私は、パチンコのメッカと言われた、名古屋市 大須 の近くの生まれ育ちなので、昔を思い出しました(半世紀+Decade。伴淳三郎の立て看板も脳裏に)
景品買いについては、朝鮮系のおばちゃんが、わずかな口銭で、やっていたのを聞いたことがあります。
私自身は、音が煩いのと、のどが弱く空気が耐えられないので、高校以来やってません。
昔はみんな貧しかったなあ.....アッ 今でも変わんねいや
ぜひ続編を
こんにちは。
パチンコがそんなに悪いのか、という話は煙草の是非と近いものがあるように思いますね。
交換所が寡婦等の受け皿になっているというお話も、かつてはそういった人々が生きていけるように、縁者が小さな煙草屋を買ってあげた、なんて話が思い出されますし、喫煙者の数もピークより激減してはいますが、まだまだ多数いるのも同様です。
私も愛煙家でした。1日1箱以上吸っていましたが、10年前にやめました。さすがに1箱400円は厳しいのと、当時の民主党政権なんかに税金を納めてやるもんかと一思いに禁煙した次第です(笑
やめてからはもう吸っていませんが、今の煙草と喫煙者への迫害ぶりは気になります。しかし、私がいくら力説したところで世の中の趨勢は変わらないでしょう。
パチンコも同じです。もう時代に合わなくなっているのです。世の中のためになっているところもあると言われても、世間からは暴力団が主催するハロウィン程度の認識にしかならないでしょうね、残念ですが。
私はパチンコに対しては微塵もシンパシーを持ち合わせておりませんので、最後に言わせていただきますと、人間遊んだなら、その分の対価を支払うべきです。遊んだ挙句に金までもらおうというのは虫がよすぎます。
業界の構造、法、または人間社会のあり方やその心理の考察と非常に興味深いです。
「社会悪」をなくせば、本当に平和が訪れるのでしょうか。
最近、日本で最大とされる1トン量の麻薬が海外から流入した事件というのがありました。中国系マフィアでしょうか。
この量の多さがなぜ問題かというのは記事をよく読めばわかります。ヤクザ屋さんたちは「儲け」を考えて流通量を抑えています。ある意味、ヤクザ屋さんが麻薬の流通量の調節役になってくれているとも言えます
地域で暴力団の危険性を感じ、暴力団をなくそうと頑張っている地域の方の前では話しにくいのですが、では暴力団を排除すれば、麻薬の流通は止まるのでしょうか?そこに「シマ」が残っているので誰かがまたその「シマ」目当てに違法品ビジネスを始めてヤクザ屋さんに成り代わるだけではないかと思います。海外諸国を見る限り、反社会的勢力といえば「外国人」ということが多いです。アメリカ映画を見てください。南米系、中東系マフィアが登場するように。
日本の警察も問題ですが、海外はもっとひどい。外国では 警察=ヤクザと思え、と習うことが多々あります。警察屋さんが反社会的勢力とつながってしまうことはよくあります。ミイラ取りがミイラになる・・・この世の真実です。
アメリカといえば皆さんは「自由の国」という印象があると思いますが、私から見ると「禁欲・制限の国」という印象があります。パチスロもなければ、風俗街もない。キャバクラもガールズバーもない。NYやLAのような都市を除き、普通に暮らしていれば水着の女性の写真さえ見かけることもありません。
ではアメリカは犯罪が少ないか…と考える必要もないでしょうか。日本とは比較にならないはずです。違法行為、違法品売買、人身売買、未成年者が犯罪に巻き込まれる確率…言い出したらきりがありません。
https://school.js88.com/scl_dai/ryugaku/comparison/1001
パチンコというものがなくなっても、何らかの脱法・違法行為に関わり身を持ち崩す人は減らないと思います。
だからと言って、ヤクザ屋さんはいい、パチンコ店を見逃がせといいたいわけではありません。反社会的勢力を抑えたければ、環境=社会からお掃除するべきではないでしょうか。もっとも、それも短期間では成果が出ず難しいので暴力団追放、パチンコ屋を潰せと「楽な方」に矛先を向けるのもまた人間なのでしょうが。
ただ日本人には「北朝鮮の核が怖い」と言う資格はありません。インドあるいはイランから技術提供があった云々とかでごまかされますが、何をするにも「カネ」が必要です。北朝鮮にとってカネが最も手に入れやすい国が目の前にあるではありませんか。パチンコ屋の存在もその手段に含まれていた、と考えるのが普通でしょう。北の核の問題さえなければ、パチンコくらいいいんじゃない、と言いたいですがこればかりは肯定するわけにはいきません。
悪を一掃、とは聞こえはいいですが、それがたやすくできないのもまた人間です。
電通社員の過労自殺事件が明るみになって連日報道されましたが、トヨタはそういう事例はゼロなんでしょうか。報道されてないだけで、普通に起こっています。
私の母と同じくらいの年齢の、パチンコ好きの女性の知り合いがいました。パチンコのほか、なんか怪しげな保険屋さんに数千万もだまし取られたそうです。まあ・・・そういうことです。