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安倍総理の行動は特定メディアの主張の先読み

コロナウィルス騒動に伴う経済への悪影響が懸念されるなか、非常に残念なことに、特定の野党やメディアは、いまだに「コロナより桜が大事」を地で行く方針を貫くようです。本来であれば、現在議論しなければならないのは「コロナ蔓延による医療崩壊をいかにして防ぐか」、「コロナ騒動による経済活動の停滞による悪影響を緩和するために何が必要なのか」ではないかと思うのですが、特定メディアにとってはそうではないようです。

日本経済への悪影響を食い止めよ!

新型コロナウィルスの蔓延に伴う日本経済への影響が懸念されます。

これについて安倍総理は2月27日時点で「国民生活や経済に及ぼす影響が最小となるようにするため、必要となる法案」の準備が必要だ、とする認識を示しており(首相官邸HP『新型コロナウイルス感染症対策本部(第15回)』参照)、この認識自体は非常に正しいと思います。

しかし、わが国の場合は昨年10月の消費税の強引な引き上げに伴うマイナス影響が続いており(『「経済」新聞を騙り、消費増税を軽視する日経新聞』参照)、ここに「コロナショック」が襲い掛かった格好です。

この点、今後はサプライチェーンの混乱やインバウンド外国人訪日客の大幅な落ち込みに加え、『コロナ対策での営業自粛と買占め』でも報告したとおり、各地で消費活動が低迷するのも間違いないと考えられるため、小手先の対策とやらで何とかなるレベルではありません。

当ウェブサイトとしては、消費の崩落を防ぐための抜本的な対策が必要と考えており、端的に言えば先週金曜日の『今こそ消費税の税率を「引き下げる」決断を!』で述べたとおり、この際、コロナショックを奇貨として消費税率そのものを変更してしまうのが良いと思っています。

本来、わが国の国会ではこういうことを議論してほしいと思いますが、『「神風邪」論の不謹慎さと「コロナより桜」の情けなさ』などでも報告したとおり、まことに残念ながら特定野党の皆さんは「コロナより桜が大事」という惨状にあります。

これに加えて『特定メディアもコロナより桜 ATMは安倍応援団?』でも報告したとおり、特定の大手新聞の社説などを眺めていると、不思議なことに、2月下旬に至るまで、コロナウィルス騒動についてあまり大きく取り上げている気配はありません。

本当に大丈夫なのでしょうか、この国の野党とメディアは。

安倍総理の行動は朝日社説の先読み!?

さて、ここで朝日新聞の社説を紹介しておきたいと思います。まずは、2月29日付の社説です。

(社説)休校の決断 重みに見合う説明を(2020年2月29日 5時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より)

朝日新聞は社説冒頭で、安倍総理が表明した全国すべての小中高校などに対する休航要請を「困惑と混乱を広めている」と批判しています(※「『朝日新聞が批判した』という事実をもって、安倍政権の対応が正しい証拠だ」、と思う人もいるかもしれませんね)。そのうえで、

政府の専門家会議で議論にもなっていない休校を、突然、全国一斉に求めることが国民生活に与える影響は、あまりに大きい

と述べているのですが、普段から「何もやらなければ批判する」「何かをやれば批判する」というわが国の特定メディアの報道姿勢を眺めている立場からすれば、「どうせあなた方は安倍総理が何をやってもならなくても批判するんじゃないですか?」とチクリと言いたくなります。

もちろん、安倍総理の決断が唐突に見える、という批判は、そのとおりでしょう。そのうえで、朝日新聞は

異例の措置に踏み切った理由と、不安をかかえる人たちにどのような対応策を政府として用意しているのかを、首相自身の口から、国民に向けて丁寧に説明することが不可欠である

と注文を付けているのです。

ただ、朝日新聞さんには大変申し訳ないのですが、この社説が掲載された当日の夜、安倍総理は自身が記者会見を行い、総理自身の口から国民に向けて説明を行っていますし、その翌日にはコロナ騒動に関連し、首相官邸は安倍総理のメッセージをさっそく掲載しています。

安倍総理の行動は、まるで朝日新聞がどう批判するかを見越しているかのようにも見えますね。

あるいは、朝日新聞の安倍批判が、それだけワンパターン化している、という証拠かもしれませんが…。

不信を煽っているのは誰でしょうか?

一方で、朝日新聞といえば、今朝はこんな社説も掲載しています。

(社説)安倍政権の日本 不信の広がりを恐れる(2020年3月2日 5時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より)

今朝の朝日新聞は、

いま、この国の政治の現場では、驚くべきことが立て続けに起きている。

としたうえで、東京高検検事長の定年延長や「桜を見る会」などの安倍総理の説明を批判しているのです(※もっとも、正直、この期に及んで「コロナより桜が大事」という朝日新聞の姿勢こそ、「驚くべきこと」ではないかと思ってしまいますが…)。

そのうえで朝日新聞は、野党がいつまでも同じ問題に拘泥し、国会審議を停滞させている問題を巡っても、

いずれの問題でも、政権は適正な手続きをへて行われたことを裏打ちする確かな文書を示せずにいる。説明責任が果たされていないから、野党も同じことを重ねて追及せざるをえない

と、完全に野党の方を持っているのですが、この一文にこそ、朝日新聞の現在の姿が凝縮されていると思わざるを得ません。というよりも、朝日新聞がいう「説明責任が果たされていない」とは、「俺たちが求めている答えを出していない」、の意味ではないでしょうか。

「疑われた場合は疑われた方が無実の証拠を出せ」というのは、「もりかけ問題」で朝日新聞を含めた特定メディアや旧民進党、立憲民主党などの特定野党が好んで使ってきたロジックです。言い換えれば、「疑われていることを事実だと認めろ」という要求ですね。

「無実であることを証明せよ」というロジックを、一般に「悪魔の証明」と呼びます。そして、安倍総理らを含めた政治家に「悪魔の証明」を要求し、政治不信をさんざん煽って国民を惑わしてきたのは、まさに特定メディアと特定野党でしょう。

メディアや政治家が「悪魔の証明」を求め始めたら、それはもう末期症状です。

国民と向き合う必要があるのはどちらでしょうか?

朝日新聞の社説には「立法権の簒奪(さんだつ)」、「行政監視の否定」だのといったおどろおどろしい文言も躍り、挙句の果てには

『桜を見る会』をめぐる首相の答弁ぶり、そして質問者に対するヤジも、決して看過できない憲法上の問題をはらむ

と安倍総理を批判するのです。

はて、面妖な。

ヤジを批判するなら、朝日新聞さんはなぜ、野党の皆さんのヤジを批判しないのでしょうか。なぜ、国会で暴力を使う野党の皆さんはお咎めなしなのでしょうか。

朝日新聞は社説で、「国民に向き合う責任」という表現を持ち出し、

通算在任で憲政史上最長となった安倍政権は、統治の秩序をやり放題に壊してきた。その傷口から流れ続ける『うみ』が、いまの政治には満ちている

と舌鋒鋭く批判するのです。

まことに申し訳ないのですが、長年の慰安婦捏造報道などを放置して来て、日本国民に向き合う責任から逃げ回ってきた朝日新聞さんに、「国民に向き合う責任」を主張する資格があるとは思えません。そのうえで、社説にある

安倍政権が破壊してきたのは、統治の秩序だけではない。国民の政治への信頼もまた、大きく損なわれた

という一文の「安倍政権」を「朝日新聞」に、「統治の秩序」を「報道の原則」に、「政治」を「メディア」に置き換えたら、見事にご自身のことを表現しているように思えてならないのですが、いかがでしょうか。

新宿会計士:

View Comments (34)

  • 来年からは、インフルエンザで学級閉鎖が起きた際に、マスコミが、『共働きの方々の事情を理解していない』、『事前に準備をしっかりするべきだ』、『休業補償だ』と騒ぎ立てることを、切に期待しています。

  •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。

     朝日新聞がいるパラレルワールドでは、朝日新聞の社説が正しいことに
    なっているのでしょう。

     駄文にて失礼いたしました。

  • もしタイムマシンがあったなら、30数年前の高校時代に戻りたい。
    そして純朴な高校生だった自分に言いたい。

    「君に朝日新聞購読を薦める現代文教師・社会科教師に騙されるな」
    「その洗脳がとけるのは20年後だぞ」

    と。

    • まったくもって同じ気持ちです。

      私の場合は中学の社会科の教師でしたね。

      あの先生はまだ生きているのかなぁ。

      もし生きているなら、さっさと成仏してくだされ!

    • まったくもって同じ気持ちです。

      自分の場合は高校の政経教師でした。受験にあまし関係しないので生徒は軽く流す授業のひとつでした。丁度そのとき大統領暗殺が勃発。教師は突如熱をもって半島情勢を語り始めました。なんの話か生徒はポカーンでしたしつまらなかった。覚えていない。いったいどうゆうつもりだったのか。

    • リャンピさま
      はにわファクトリーさま

      コメントありがとうございます。
      同士がいらっしゃるようでとても嬉しく思います。

      生きている間に朝日新聞が休刊にさせることが当時の先生達への恩返しと思っております。

    • 純真で一点の曇りもない小学生の目には「活字」になってることは即「真実」で「権威」でした。わたしの頃はまだ「ガリ版刷り」で学級新聞作ってましたから(笑)もちろんネットなどなかったから「テレビ」(特にNHK)が言うならそれは「事実」そのものでした。遠い遠い今は昔の話です。

      教師と教育は実に恐ろしいものです。あの頃尊敬してた、社会問題に熱心な教師は、今にして思えば日教組系ではあるけど中途半端な先生だったなあ。

    • 匿名さま

      教育って本当に大事ですよね。

      大人は嘘をつく

      大人になってから分かりましたw

  • ここに至っても、とあきれかえりますね。

    飲む薬も付ける薬もないのが某隣国だと思ってましたが、おっとと、国内マスゴミATM筆頭の
    朝日がありましたねえ。

    治療方法がなく回復の見込みなし。

  • 今後、議論しなければいけないのは、「中国とどうやってうまく手を切るか」でしょうね。中国との友好関係が続いているかぎり、今後も同じような中国発のパンデミックに巻き込まれるし、日本も中国と同類と思われかねない。

  •  休校の件が医師会からの要請だった、などもどうせガタガタ言われるのであえて先に言わずに伏せていた感があります。突発的なものとしては「こんな人たちに負けるわけにはいかない」というのも、街灯の支持者ウケを狙ったのもあるにせよ、「こんな人たち」の正体も知れ渡ってきているしこのくらい言ってももう大丈夫だという判断がありそうだと思いました。国会答弁における民主党あてこすりもですね。
     メディアによって第一次政権を潰されてますから、メディアへの対策をとるのは当然ですね。

     アベ信者だ吊るせー!と山口教授からお声がかかりそうなので否定的な面も挙げると、外交や野党メディア対策にはかなり良いブレーンが付いてると思う一方、財政面ではもう一つという感じですかね。

  • 細かく追っかけてるわけではないのですが、検事総長の定年延長は、やり方が稚拙だなって印象はあるのです♪

    ただ、解釈で法律をどうこうするのが良くないのから、国家公務員法なり改正案を提出して、「検察官と大学教員は適用しない」ってのを明文化すれば良いと思うのです♪

    正直なところ、あたし自身の政治不信って、国会が法律を議論せずに、ただ政争に明け暮れているようにみえるところにあるのです♪

    そうじゃないって信じたいんだけど、国会での動きが、野党はただ批判するだけ、政府や与党は言葉遊びをしてるだけって見えちゃうのです♪

    • 検事総長の定年延長問題は
      閣議決定が法の上にあり法解釈変更により
      特別法(検察法第22条)の規定よりも一般法(国家公務員法)の適用を優先するという
      法律論・法体系を無視した問題があるものだけでなく
      その上、口頭決裁で法解釈変更したという無茶苦茶なものです

      これを前例として認めれば政権は閣議決定により法改正をせずに
      時の政権が恣意的に物事を進めれるようになります

      コロナウイルス対策が国民的最優先課題ではありますが
      これを錦の御旗にして放置できる問題ではありません

      政府・与党側が検察法改正により対応すべきです

      • 泣ける 様

        返信ありがとうございます♪
        なんとなく問題の所在はわかったのです♪

        政権の恣意的な法解釈ってのは良くないと思うのですが、どうやったら止められるのでしょうか?
        閣議決定自体は国会の審議対象にはならなかったと思うのですが、閣議決定の効力を停止する国会決議とかは出せないのでしょうか?
        条約なんかだったら、国会の議決を経て効力が生じるみたいなことになってたと思うのですが、おんなじようなことはできないものなのかと思ったのです♪

  • 消費税の撤廃に賛成です。
    記事にあるように今回の事態を契機として減免など一時的措置でなく恒久的に消費税の撤廃を望みます。
    論点は以下3点です。

    ・消費税は納税者に税を意識させない税制であること
    源泉徴収票と住民税通知を眺め、自身の課税額を知る人はいるでしょう。
    しかし、自身または世帯が収めた消費税の年税額を知る人は多くありません。
    国民の義務たる納税のうち、こと個人の消費税額を証明できない制度は合理的ではありません。

    ・収益でなく消費に課税することの正当性
    消費税は所得税の累進性の補正措置と説明されることがあります。累進性を適正にすれば良いことです。
    むしろ所得に占める割合が低所得者ほど重い傾向のある制度は社会性の点で問題を抱えています。
    利益への課税だけが正しい制度とはいいませんが住民サービスに資する住民税の他に、売って税、買って税、これはもはや生きることに課税している生存税ではないかと懸念します。

    ・全日本的に事務効率を阻害し得られる利益を喪失しています
    消費税課税事業者には多くの負担が課せられます。会計仕訳の消費税区分を適正に処理し、申告納税することの他、税率変更時には改定前後を適正に仕訳するため会計システム及び周辺システムを運用すること、小売り等では売り場の価格表記等を含みます。
    かなりシステム化がなされていてさえ消費税申告はシステムから吐き出される申告書が出来上がる例は少なく、大抵は売上側、仕入側のどちらか、または両方で精査を要します。
    消費税は国は申告書と納税を受ける反面で、これら面倒な処理を事業者に押し付けることで成り立っており、この上軽減税率やポイント導入の動向をみれば制度設計の不合理は既に明らかと考えます。
    逆に言えば消費税撤廃で得られる利益は国が喪失する税額以上にあるのではないでしょうか。

    以上は大局的観点にない一勤労者の視線ですが、まとめれば、財務省は適当こいてんじゃねー、です。
    情報化の進んだ現代です。財源の適正利用とまでは言いませんが例えば各種税や社会保険料の一本化による歳入庁の創設など国も今少し金を受け取る努力を傾けて欲しいと願います。

    • 消費税減税を訴えているのがれいわ新選組と共産党だけなのが残念です
      消費税を5%に戻したら政権与党の評価は上がるでしょうに
      今回の消費税増税とコロナウイルス蔓延に伴う経済のダメージは非常に大きい

      サイト主も述べられているとおりこの国難対応するには消費税減税は必要ですね

  • スレ違いですみません。書き込みが少ない内に。
    知り合いのホームセンターの店員さんに聞いた話です。

    本部の仕入れ担当者が「トイレットペーパー、ウチにはいつ入るの?」と製紙業者に問い合わせたら、「在庫はありまする注文が殺到しておりまして、トラックの手配など物流が追いつきません。いつとは言えませんが、順次出荷はしております」だそうです。

    ここで何人もの方が仰ったとおり、ネックは物流でした。

    • 昨晩のニュースでも、次々に生産される工場の動画と倉庫に100万パック積み上がったトイレットペーパーの在庫の絵面が報道されていましたね。
      在来メディアにとって、SNS発のデマは美味しく

      「それみたことか。信頼できるのはTV!!」

      と言わんばかりの報道でしたw

  • >朝日新聞(安倍政権)が破壊してきたのは、報道の原則(統治の秩序)だけではない。国民のメディア(政治)への信頼もまた、大きく損なわれた。

    「山田く~ん、新宿会計士師匠に座布団3枚持ってきて~!!」

    そこで隣の師匠が一言、「大きく損なわれるようなものが、まだ残っていたのかい??」

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