中国・武漢市を中心に、新型コロナウィルスに関連した肺炎が多発している問題で、ついに昨日はわが国で4例目の発症事例が出たようです。ただし、このウィルスについて冷静に事実関係を調べていくと、(あくまでも中国政府の発表を信じるならば、)必ずしもパニックになる必要はありません。うがい、手洗いといった基本動作を励行することで、予防にもつながるからです。また、厚労省は本件につき、見たところ、いたずらに国民の不安を煽らず、冷静に正確な情報を公表していると思います。もっとも、ちょうど良い機会なので、観光行政や入国管理の在り方を抜本的に見直してもよいのではないでしょうか。
ついに4例目が発症
昨年12月以降、中国・武漢を中心に、新型コロナウイルスに関連した肺炎が多数発生している問題で、すでに発症事例が中国全土に広がっているとする話題は、当ウェブサイトでも数日前の『訪日中国人一千万人時代と新型コロナウィルスのリスク』でも触れました。
これに関連し、昨日は国内で4例目の感染症患者の発生も確認されています。
新型コロナウイルスに関連した肺炎の患者の発生について(令和2年1月26日)(抄)
本日(1月26日)18時頃に、国立感染症研究所より、今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の症例の報告がありました。この患者は、中華人民共和国湖北省武漢市在住の旅行者であり、1月24日にご本人が医療機関を受診した際に、武漢市の滞在歴の申告があったとして、報告がされたものです。新型コロナウイルスに関連した感染症の患者の発生が国内で確認されたのは4例目です。
厚労省によると、この人物は今月22日に来日した際に症状はなかったそうですが、23日から発熱。24日も症状が続き、関節痛も出現したため、愛知県内の医療機関を受診したところ、レントゲン・CTで肺炎像が認められたため入院したものだそうです。
また、同じく厚労省『中華人民共和国湖北省武漢市における新型コロナウイルス関連肺炎について(令和2年1月24日版)』によれば、1月24日時点における感染者と死者は次のとおりだそうです。
図表 1月24日時点における新型コロナウィルス関連肺炎の状況
国 | 感染者 | 死亡者 |
---|---|---|
中国 | 830人 | 25人 |
タイ | 4人 | 0人 |
韓国 | 2人 | 0人 |
台湾 | 1人 | 0人 |
米国 | 1人 | 0人 |
ベトナム | 2人 | 0人 |
シンガポール | 1人 | 0人 |
(【出所】厚労省『中華人民共和国湖北省武漢市における新型コロナウイルス関連肺炎について(令和2年1月24日版)』)
ただし、わが国の国内における発症例のうち、1例目の感染者はすでに軽快するとともに、「濃厚接触者」についてもすべて特定されており、また、空港でサーモグラフィなどを使って発熱者を特定するなどの対応を実施しているそうです。
厚労省に対する批判
さて、おもにインターネット上では、今回の日本政府の対応(とくに厚労省)に対して、かなりの批判の声が上がっているようです。
とくに時事通信の記事によれば、フィリピンの場合は武漢からの観光客を丸ごと送還したそうですし、また、BBCの記事によれば、北朝鮮がコロナウィルスを警戒し、外国人観光客の受け入れを一時中断した、という話題もあります。
中国人観光客、送還へ 武漢からの464人―フィリピン(2020年01月24日19時14分付 時事通信より)
アメリカでも新型コロナウイルスの感染確認 5カ国目(2020年01月22日付 BBC日本版より)
これらの報道を受け、「なぜ日本もフィリピンや北朝鮮のように、水際で阻止するという作戦を実施できないのか」といった指摘もあるようです。
これに加え、厚労省はこんな『メッセージ』を発しています。
- 新型コロナウイルス感染症の現状からは、中国国内では人から人への感染は認められるものの、我が国では人から人への持続的感染は認められていません。
- 国民の皆様におかれては、過剰に心配することなく、季節性インフルエンザと同様に咳エチケットや手洗いなどの感染症対策に努めていただくようお願いいたします。
こうした情報発信を受けて、
- 「何を能天気なことを言っているのか」
- 「もう中国からの入国者を全員シャットアウトするくらいじゃないと間に合わないだろう」
といった具合に、厚労省が「能天気だ」などと舌鋒鋭く批判する人もいるほどです。
厚労省批判は筋違い
もっとも、正直に申し上げれば、日本の現行の法律で「外国人の入国を一切禁止する」「特定地からやってきた観光客を感染症の疑いというだけで送還する」ということは難しいですし、現実的でもありません。
というよりも、厚労省の立場としては、空港や港湾の検疫所を運営していますが、潜伏期間中で発熱していない人を物理的に検出して入国を阻止することなど、できっこありません。その意味で、別に厚労省の方を持つつもりはありませんが、今回の件で厚労省を批判するのはあまりにも筋違いです。
ちなみに次のAFPBBニュースの報道によれば、今回のコロナウィルス感染による肺炎の死者は、「60歳以上である」、「もともと糖尿病や高血圧などの基礎疾患を抱え、健康状態が悪かった」、などの共通点があるそうです。
【解説】中国の新型コロナウイルス、死者についてこれまでに分かっていること(2020年1月24日 12:54付 AFPBBニュースより)
武漢を中心に、ウィルス感染者が急増しているらしいということは確かですが、「感染したらすべて死亡する」というものでもありません(あくまでも中国政府の発表を信じるならば、ですが…)。
そもそもわが国は毎年インフルエンザが流行する国でもありますし、また、わが国が自由主義経済圏として、「自由に往来できる国」であることを追求するならば、結果的に感染症に限らず、さまざまなリスクを抱え込むことになることを、私たちは国民レベルで理解しておく必要があります。
やっぱり観光行政に行き着く
もちろん、先日も申しあげたとおり、現時点で情報が限られているなかで、いたずらに不安を煽るようなことは避けるべきですし、平時からの感染対策(人ごみの多い場所ではマスクをする、うがい・手洗いを励行する、部屋や身体を清潔にする、など)に努めることが大事だと思います。
その意味で、過度に不安を煽らず、それでも情報を正確に出していくという厚労省の姿勢は、非常に正しいと言わざるを得ません。
ただし、そもそも情報を隠蔽するような国から無節操に観光客を増やして良いのか、という議論は必要でしょう。というのも、訪日観光客目標は結構ですが、それよりも日本国民の安全を守ることの方がはるかに大切だからです。
中国と感染症の関連でいえば、2003年の「重症急性呼吸器症候群」(SARS)の大流行を中国当局が当初、隠蔽していた事件を思い出しますが、今回のコロナウィルスの件でも、まさに情報の隠蔽体質がもたらす人災ではないか、という気がしてなりません。
もちろん、2003年のSARS大流行の際に、わが国でもSARSが大流行したという事実はありませんが、それと同時に、昨年を通じた中国からの入国者が959万人と、2003年当時と比べて21倍に増えているという事実を重く見るべきでしょう。
中国共産党の情報隠蔽体質が変わっていないのに、その国から20倍を超える人がやって来ているわけですから、検疫体制が同じであって良いはずなどありませんし、予算措置を講じなければなりません(逆に対策を講じる気がないなら、やはり入国者数を抑制しなければなりません)。
「訪日客2030年6000万人目標」を掲げるのであれば、当然、普段からの厳しいストレスチェックを加え、検疫体制を抜本的に見直す必要がありますし、また、緊急時には特定国からの入国者を規制するための法律を整える、といった体制も必要です。
何より、出入国管理における縦割り行政(外務省、法務省、厚労省、財務省税関、警察庁など)という問題点は、早急に是正すべきではないでしょうか。
※余談ですが、個人的には、少し前にカルロス・ゴーンの逃亡を許した(『ゴーン逃亡、レバノンへの経済制裁・断交も躊躇するな』参照)のも、結局はこうした縦割り行政と関わっていたのではないかと見ています(※余裕があれば別稿で考察します)。
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> 緊急時には特定国からの入国者を規制するための法律を整える、といった体制も必要です。
おっしゃる通りだと思います。
また、今回のことは、緊急時に海外在留邦人を帰国させることの重要性を認識させるケース・スタディとなりました。
今回、中国はチャーター便による脱出に協力してくれそう(少くとも邪魔はしない)です。
一方、韓国が本格的に経済崩壊する場合はどうなるでしょう?
むしろ邪魔をして、「ウリ達を助けないと大変なことになるニダよ〜」と人質にしようとする危険を感じます。
そうなる前に、在韓邦人をそっと帰国させるにはどうしたらよいかと、思いを巡らせておりました。
お花畑ニッポン。新型コロナウィルスではなく国内でエボラなどのパンデミックが発生した場合 政府は例えばチャイナがやったような緊急措置をする心構えは出来ているのでしょうか?法的に不足があればどうするのかなど 誰か考えているのでしょうか? 心もとない気がします。まあ 感染症対策だけに限らないですが。
日本には、20年以上前から、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」というのが有りますので、一度学習されては如何でしょう。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
だんな様
「危険性が高く特別な対応が必要であると判断される場合は、政令により「指定感染症」に指定し対応する。」
これを用いて一類感染症に指定すれば、
交通の制限・遮断(33条)
一類感染症のまん延を防止するために緊急の必要がある場合を対象とする。
が可能ということでしょうか。
イーシャさま
私は感染症は、そこそこ知ってますが、法律に関しては「にわか」です(ラグビーと同じ)。
このサイトの趣旨通り、参加者の知的好奇心で、正解に近づけば、良いと思います。
ご指摘の条文は、以下の通りです。
第33条 都道府県知事は、一類感染症のまん延を防止するため緊急の必要があると認める場合であって、消毒により難いときは、政令で定める基準に従い、72時間以内の期間を定めて、当該感染症の患者がいる場所その他当該感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある場所の交通を制限し、又は遮断することができる
という事で、適用が一類感染症に限定されています。
一類感染症は、エボラウイルスなど、極めて致死率の高い感染症です。現時点で今回のコロナウイルスが、これに相当するリスクが有るという、専門家の判断は、無いと思います。
という事で、指定感染症になっても、一類感染症に指定されない(多分指定されてもインフルエンザと同じ、四類)であろう事から、この条文の運用は無理だと思います。
だんな様へ
ありがとうございます。
よくよく勉強になります。
皆様ご存知かと思いますが、昨日の閣議で、指定感染症に指定されました。第二類感染症相当との事で、状況か確認されるまでは、この分類になる様です。
以下ニュースからの引用です。
厚生労働省は、新型肺炎を重症急性呼吸器症候群(SARS)やMERSと同様、同法上の2類感染症相当とみなし、自治体による入院措置や就業制限を可能とするほか、患者を見つけた医師に報告義務を課す。入院中の治療費は公費で負担する。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
だんな様へ
日本の場合は、法律があっても、いざという時に、迅速にそれを使うこ
とができきるか、という問題があるのではないでしょうか。(まず、日本
マスゴミ村の代理人が、違法として訴訟をおこし、野党は国会で政府を批
判するでしょう)
駄文にて失礼しました。
引きこもり中年さま
厚労省と外務省の大臣レベルで、発効出来るルールを作れば良いんだと思います。
入国管理法に上陸拒否事由が規定されており、感染症にかんさ関しては、以下の通りです。
「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に定める一類感染症、二類感染症若しくは指定感染症の患者又は新感染症の所見がある者(第1号)」
という事で、この条項からは、特定地域からの入国を禁止するには、無理がありそうです。
そうなると「法務大臣において日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者(第14号)」を拡大解釈するしか無さそうです。
新しいルールを作るという、新宿会計士さんの意見に、賛成です。
特定の国や地域からの入国を制限するという措置は、かなり強権的な行為となりますので、
発動した場合の影響についても考慮する必要があるので、平時から検討整備するものでは
ないかと考えております。
緊急事態の事項を憲法に追加して、レベルに応じた対処が取れるようにするのもありかと。
(措置により不意に発生した不利益に対する補償も含めて)
まことにひどい言い方で恐縮ですが、平和ボケが極まっている日本人は、実際にパンデミックに見舞われない限り何も変わらないと思います。
防衛意識も、実際にミサイルが国土を蹂躙しない限り変わらないでしょう。
それでも心許ないかもしれません、3.11であれ程多くの犠牲者が出ながら、被災地以外の地域でどれほど防災意識が高まったでしょうか。
確かに敗戦のショックは日本人の意識を変えました。あれくらいのインパクトがないと、我々は変われないのかもしれません。
この不謹慎な書き込みに対するご批判は謹んで承ります。
阿野煮鱒さま
ミサイルは、落ちないと変わらないと思います。
落ちたら落ちたで、撃った国より、政府を批判する連中が出てきそうですが。
今回のコロナウイルスもそうですが、日本人は「分からないから怖い」が多いと思います。
遺伝子組み換え食品、福島の放射線も、同じ流れで、怖がって居たと思います。
「分からない」から「知ろう」に繋がらない人は、残念に思います。
前述の「政府は例えばチャイナがやったような緊急措置をする心構えは出来ているのでしょうか?」
という問いかけは まさにそういう危惧を述べたものです。
「法律があるのでベンキョーしたらどうですか?」では話が進まないですよね。
日本政府は、法律(ルール)の範囲で行政を行うのが、原則ですのて、現在のルールを理解するのが、疑問を解決する、第一段階だと思います。
阿野煮鱒様へ
阿野煮鱒様のお気持ちはよくわかります。
自分もまた最悪の事態を想定した上で、それを防ぐにはどうしたらよいのかという思考回路のため、まず日本人を呪うような最悪の事態を予想します。その上で、大多数の日本人を動かすことを考えます。
自分は過去に文在寅政権の誕生を熱望しましたが、日本のためのことを純粋に思うならば、韓国に保守政権が続いた方が良かったのです。それをわかっていながら、あえて左派(従北)政権の誕生を推して来ました。
多くの日本人を動かすための非情の決断でした。
ですがね、日本人の命というものは、何にも変えがたいほど高く、価値のあるものなのです。もちろん、世界各国の人々の命と差をつけてはならないことは、世界各国のメディアが日々連呼していることです。
その上で、自国の国民の命も守れない国というものは、どうあがいたところで世界の人々の命も守れないものなのです。
それをわかっている人々こそが、何にも変えがたいほど価値があるものだと思いますよ。そしてそれこそが真の貴族であり、ノブレス・オブリージュなのでしょう。
パンデミックの恐怖をわからせるために、人々の命と引き換えにすることはあってはなりません。
名無Uさんさま
横から口出し。
日本のためのことを純粋に思うならば、韓国に保守政権が続いた方が良かったのです。
>わたしは、文大統領で良かったと思います。
効果的に嫌韓を広め、日韓関係を弱体化させて下さいました。用日政権が続いてたら、今頃またスワップしてたかも知れません。
アメリカ大統領選挙も、トランプさんでどうなるのかと思っていた人は多いでしょう。結果がクリントンさんだったら、日韓関係にまだ口出ししてきたかも、知れませんよ。徴用工作員判決で、日本政府に譲歩しろとか言われたら、私切れてますから。
だんな様へ
だんな様はよくよくわかっている方だと思いますので、争うつもりはございません。
自分が言っているのは、韓国で保守政権が続くならば、日韓間の『平和』が続き、日本人の多くがお花畑の惰眠を貪ったままという結果になるという意味です。(もちろん、表沙汰にはならない形での韓国からの攻撃は続きます)
日本の『表面上の平和』を思うならば、保守政権の方が断じて良かったのです。
日本の防衛線も現在のように対馬海峡や竹島以南にはならず、かろうじて38度線を保っていられたでしょう。
(韓国軍が竹島で軍事訓練を繰り返してしていることや、火器管制レーダー照射事件が起こったことは、防衛線が38度線から後退したことの何よりの証左です。)
潜在的敵国である韓国を、『潜在』から誰にもわかるようにするためには、韓国を従北政権にする必要がありました。そうしないと、日本は背後から鉄砲を撃たれる羽目に陥るからです。
日本はイザという時に、とてつもない被害を受けることになるでしょう。
名無Uさんさま
名無Uさんさんを、非難してる訳では有りません。
文政権の誕生を熱望したのは、間違っていないと言いたかったんです。文政権が誕生したのは、韓国国民の責任ですので、別に名無Uさんさんとは、無関係です。
ずっと日韓が「平和」だったら、日本は乗っ取られるかも知れません。所謂「背乗り」というやつです。後ろからだけじゃ無いんです。もう既に、中にも沢山いるんですよ。
私は日本政府の対応がぬるいとは思いつつも、読者雑談で厚生労働省を弁護してます。厚生労働省の感染症対策はよくできていると思いますし、各施設もそれなりに人材、物資両方で準備を整えてますよ。今の日本の準備状況でパンデミックが防げなかったらどこの国がやっても無理ではないかと思います。
「中国人は入国禁止にしろ」と言って厚生労働省を批判する人がいるようですが、それは外務省の仕事でしょう。また、中国人を入国禁止にしたところで感染を100%防げるわけでもないですし、今は個別対応でいいと思います。厚生労働省も医療現場もよくやってると思います。
一方で、外務省にはもう少し思い切った対応を取って欲しいです。中国人観光客に発給したビザの効力を当面停止するか、せめて「感染拡大を防ぐために日本への入国はお控え下さい」という要請くらいはしてもらいたいものです。
外務省にすら求めるのは酷だと思いますよ。
お役所は与えられた権限以上・法律以上のことはできないのです。
それより超法規的処理は政治家の仕事です。
りょうちん様
コメントありがとうございます。昨日のタイ国際航空CMのご紹介もありがとうございました。
外務省が、というより官僚だから難しいのですね。でもせめて、外務省の中国語HPでは新型コロナウイルスに感染した人が身近にいる場合は来日を控えてもらうよう注意喚起して欲しいのですけれど。
りょうちん先生、CDCの感染防御対策は日本のものとどこが違うのでしょうか?また、CDCの感染予防策を学び、患者さんにも推奨できる対策はどうやって学べますでしょうか?
日本の感染防御対策や標準予防策については4、6年時のOSCE対策と臨床実習で必要なので一通り学習し、初期研修でも実践してきました。特に感染防御は医療関係者以外の誰にでもできる方法として「うがい、流水の手洗いかエタノール消毒、咳エチケット」について患者さんや訪問先の企業にも推奨してきました。
それが実は効果が疑問、例えばうがいは感染予防効果が乏しいとなると、指導内容を変えなければなりません。でもCDCの感染予防策を記述したHPや文献を探しきれませんでした。
どの文献に当たればいいか教えていただけますと幸いです。
そもそも日本のstandard precautionからして
https://www.cdc.gov/infectioncontrol/basics/standard-precautions.html
の孫引きなのですが、nCOV-2019に関しては、これ以上の対策は必要ないと思われますよ。
ていうかそれしかできないというのが実情。
りょうちん様
ありがとうございました。じっくり読んでみます。
新宿会計士さんが仰っている「厚労省批判は筋違い」のご意見.趣旨は違いますが,私もその通りだと思います.今回の新型コロナウイルスのような疾患が突然現われると,初めのうちは正体がはっきりしないという気味の悪さも手伝って,過敏に反応して筋違いで過激な意見がしばしば幅をきかすのですが,世界も,そして日本もこうした新型感染症についてはすでに十分な経験をもち,そこから教訓もえています.その上で,われわれの住んでいるこの国は,人口密度が高い上,都市化が進み,活発な経済活動を通じて人の移動も盛んという,感染症の拡大にとっては非常に危ない条件をかずかず備えているにもかかわらず,実態は世界に冠たる長寿国,感染症死など死亡統計の上位にも現われない国です.手っ取り早い例を挙げれば,あれだけ欧米各国を震撼させたエイズ.日本にも感染が及んで久しいが,感染率は低いまま,一向に拡大の様相は見せない.2009年に現われた新型インフルエンザの場合は,空港等での検疫を強化して備えたにもかかわらず,結局やすやすと突破され国内での大流行を許してしまった,それでもその結果はと言えば,世界的な状況との比較でなら死者数などお話にならないくらい警備な被害に留まった.それがこの日本という国です.
別に厚労省だけの手柄とは言わないが,感染症対策で大事なのは普段からどういう努力を払っているかであって,マスコミ向けに目立つようなことを泥縄的にやることじゃない.総合的な社会の成熟度,民度の問題です.厚労省だって,今回直接中国の衛生当局から,あるいはWHOを介して,活発な情報収集は行っているでしょう.また国内に感染が及んだ場合にとるべき対策など,シミュレーションも進めているはずです.ただしそれらはこれまでに十分にやられてきたことであって,事新しいことではないから,マスコミが注目してニュースにすることもほとんどない.そういうはなしです.一旦国内に入ってしまったらコントロールできないかもと,泡を食って中国からの観光客を強制帰国させてしまうような.どこかの国とは違います.
伊江太様
おっしゃる通りです。やっと私と同じような意見に出会えました(笑)
政府がやるべきは、マスコミ受けする「一生懸命対策してます!(ニコニコ)だから理解をお願いしますね(アセアセ)(←だからできなくたって仕方ないだろうがゴラアアア!が本音」アピールをして言い訳作りをする事ではありません。恐ろしい感染症が発生しても、できるだけ最小限で封じ込める準備を平時から行なっておく事です。
マスコミが報道しないので多くの方は気づきませんが、今は厚生労働省がホームページで逐次発表してます。安易な政府批判をする前に、官公庁のホームページを確認した方がいいと思います。それに問題点があれば原発事故の時のように、具体的に批判していけばいいと思います。
自己レスです.
>感染症死など死亡統計の上位にも現われない国です.
細菌性の肺炎は感染症ですね.これの存在を忘れておりました.老人死亡の重要原因で,日本人全体の死亡原因でも第5位(2018)です.流行性疾患ばかりを念頭に置いていたので,うっかりこう書いてしまいました.
現場の感覚では、肺炎で死亡する老人の実情は、老衰と言って過言ではないと思います。
肺炎になってしまうような人も、抗生剤で加療しても奏功しない人も、老衰なんだと割り切っています。
あとcompromised hostの人も死亡診断書の肺炎が第一死因になりがちですが、実際のところはcompromised hostになるような背景疾患が実際のところの死因です。
厚労省批判は筋違い?
果たしてそうでしょうか。「中国人を入れるな!」と短絡的に言わない迄も、厚労省の呼び掛けは可笑しい所だらけです。
「[中国国内では人から人への感染は認められるものの]、我が国では人から人への持続的感染は認められていません。国民の皆様におかれては、過剰に心配することなく、季節性インフルエンザと同様に[咳エチケット]や手洗いなどの感染症対策に努めていただくようお願いいたします。」????
単なる風邪でも人から感染するだろう。「中国のウイルスはタチの悪いウイルス。日本侵入ウイルスは大人しいウイルス。」とでも言いたいの。
[咳エチケット]って何なの?何で「マスク着用」って言えないの。(みんなマスクしたら、武漢肺炎の恐ろしさが表沙汰に成るから?)「咳が出ている人だけマスクして他の人はしなくて良いよ。」って、その程度なら中国政府が都市閉鎖までして、刹人ウイルスの封じ込めなんかしないでしょう。
武漢漢口にいる女性医療関係者は、「くれぐれも政府を信じないで。自分で自分の身を守ってください」と呼びかけていた。
幸い、後手に回った感は否めないまでも、安倍首相は「指定感染症」にして、対策を強化する。厚労省に任せて置けないと自ら乗り出した形。邦人救出チャーター機と言い 今回の指定と言い、事無かれ主義の外務省 厚労省は、危機に際して鼻が麻痺して効かなくなっている。
匿名.comさま
中国国内では、ヒトからヒトへの感染しているウイルスが存在することが、確認されていますが、日本国内では、確認されていません。
今回のコロナウイルスにも、既に複数の亜型が、存在すると思います。
中国国内と日本国内のウイルスの亜型が違う事は、別におかしな事では有りません。
あなたのコメントを アホバカ国民は「国内では人から人への感染はありません。」と受け止めますよね。
ちょうど厚労省の役人みたいなコメントです。
日本国内で人から人への感染が、確認されていないのが、現時点での事実です。
人から人への感染が、確認されれば、次のフェーズに変わる事になるだけです。
>[咳エチケット]って何なの?
厚生労働省のホームページを貼ります。イラスト付きでわかりやすいですし、子供でもすぐに覚えられる簡単な習慣です。これを機会にぜひ身につけて下さい。「くれぐれも政府を信じないで。自分で自分の身を守ってください」とありますが、その具体的な方法の一つが咳エチケットです。
↓ ↓ ↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html
>何で「マスク着用」って言えないの。
> 「咳が出ている人だけマスクして他の人はしなくて良いよ。」って、その程度なら
マスクは感染している人が人に広げにくいようにする効果がありますが、感染してない人がかからないようにする効果が疑問視されてます。その理由については忽那賢志先生の記事がわかりやすいので一読をお勧めします。あと、中国政府の対応はおかしいのであまり参考にはできません。
↓ ↓ ↓
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200123-00159958/
> 事無かれ主義の外務省 厚労省は、危機に際して鼻が麻痺して効かなくなっている。
外務省については否定しませんが、厚生労働省は違います。中国共産党が国内に情報公開をしたのは1月20日でしたが、厚生労働省は1月6日から公式ホームページに最新情報を掲載し、逐次更新しています。ぜひ探してみてください。
とある福岡市民様
雑談記事の方で朝に「ヒトーヒト感染」につき、ご見解をいただきありがとうございました。時間が経過しましたので、こちらにてお礼申し上げます。
忽那賢志先生のコメント拝読いたしました。既に1/4には警鐘を鳴らされておられ、専門家としての矜持を感じました。
厚労省に批判的な方がおられますが、厚労省や感染症研究所のHPをご覧になったことが無い方々であろうと思います。ただ、厚労省に注文ですが、オールドメディアのマスコミやスマホのスマートニュース等を使い、手洗い、洗顔、適切なマスク使用等の具体的な情報発信をウルサイと言われるほどに行なえば良いのに、と思っています。
それにしても、昨日から本日にかけての中国の発表にビックリします。
1.武漢市から500万人が脱出
2.潜伏期間においても感染する可能性あり
これが本当であれば都市封鎖どころか感染放置、2019-nCoV撒き散らし、スーパースプレッダーの出現を案ずるどころの話ではありません。中国全土に感染者が発表数以上に存在し、既に世界中に数万、数十万のオーダーで広げていましょう。
遠藤誉氏の続報も拝読しましたが、本当にWHOはその役割を果たしていませんし、それより何より中国共産党政府は人民の生命・健康・安全を脅かし全世界に迷惑をかけているだけです。国賓!冗談言っちゃいけねぇよと。
非スーパースプレッダー様
遠藤誉さんの記事、私も読みました。この方は満洲國の首都・新京、今の長春で生まれ、「人民解放」を掲げる林彪率いる共産党軍に30万人の人民が餓死させられた長春包囲戦を7歳で体験しているのですね。そんな壮絶な体験をすれば共産党は生涯の敵になるでしょう。
「封鎖はやらないよりはまし」という方がおられました。しかし遠藤さんの指摘が正しければ、武漢封鎖は大悪手だった事になります。封鎖前8時間の間に脱出した人達は中国全土や外国にウイルスをばらまくスーパースプレッダーになってしまいました。これでは封鎖しない方がましだったかもしれません。
習近平の周囲、いや、共産党幹部には公衆衛生や感染対策に通じる人物がいないのですね。無能共産党、無能習近平と言っても過言ではないと思います。
厚生労働省ももっとPRをうまくすればいいのに、とは思います。HPには医療関係者にも納得のいく報告を出す一方で、一般向けにわかりやすい対策をイラスト付きで作成してますから。いっそTwitterやLINEにインフルエンザ専用、新型コロナウイルス専用のアカウントを作ればいいのにもったいないです。
ただ、いくら厚生労働省が事前準備をばっちりしていても、パンデミックを防げるかどうかはやってみないとわからないですね。新型コロナウイルスも感染力も毒性も強い変異型が出来つつあるという記事もありますし、春節明けの2月には潜伏期間も終わりますから、果たしてどうなる事やら。
りょうちん先生が以前書かれたように、医療関係者は新型コロナウイルスの話題をあまりしてません。だからいざパンデミックが起きた時に全国全ての医療機関が厚生労働省の計画通りに対応できるのかとても危惧してます。感染対策がずさんな病院も残念ながらあるのです。
私は訪問先からの要請を受けて新型コロナウイルスの情報を調べまくり、傾向と対策を口頭で伝えてます。今のところはインフルエンザと同様の対策で良さそうですが、あくまで現時点の話。突然変異を起こしたウイルスが出現すれば対策がまるっきり変わりますので冷や冷やしてます。
ウイルスを過剰に恐れる余り、中国人の入国禁止や在住中国人の強制送還、はたまた中国全土の封鎖のような、「有効性が怪しいのに極端過ぎる対策」を主張したり、フィリピン政府の対応を絶賛して日本政府を叩く人がちらほらいます。私は間違っていると思いますけど、後になって「実は正しかった」となる可能性もゼロではありませんからね……
ただ、パンデミックが起きたとしても安易に厚生労働省のバッシングをするべきではないでしょう。パンデミックが起きても重傷者を院内で封じ込める事ができれば準備してきた目的は十分達成できたと言えます。逆に持続感染が止められなくても、毒性が低いと判断すれば季節性インフルエンザと同じ対応をすれば良いのです。そうなった頃にはバッシングしていた事さえばかばかしいと思われるでしょう。
例えば2009年の新型インフルエンザA型H1N1の時は十分な準備をしたにも関わらず、パンデミックを防げませんでした。世間やマスコミは防げなかった事について厚生労働省を相当叩きました。ところが、このウイルスは感染力が強くとも毒性は低いとわかると、今度は過剰対応だとまた厚生労働省を叩きました。その後、2009年型インフルエンザA型H1N1はAソ連型にとって代わり、毎年パンデミックを起こしてますが、叩く人は誰もいません。叩いた事すら忘れている人も多いでしょう。
今回、厚生労働省が慎重なのは、ウイルスの動向を見ながら柔軟に対応した方が良いという2009年の教訓があるからだと思います。厚生労働省の対応が鈍いと感じたら、その責任はマスコミと国民にあるとも言えます。
非スーパースプレッダー様へ
≫厚労省に注文ですが、オールドメディアのマスコミやスマホのスマートニュース等を使い、手洗い、洗顔、適切なマスク使用等の具体的な情報発信をウルサイと言われるほどに行なえば良いのに、と思っています。
その通りだと思います。
国民に過度に恐れる必要はないと主張することと、同時に国民に普段の防疫の習慣を促すことは、相反するものではありません。
厚労省はここで、あえて批判を免れるための努力をするべきだと思います。
それすらできないというのならば、イザという有事の時に何の役にも立たない省庁であることを、自ら証明してしまうことになるでしょう。
厚労省が動かないのならば、厚労省の官僚は国会で『桜を見る会』を追及している野党議員と同じ程度である、と自分はみなすことになるでしょう。
上記に追記します。
ここで厚労省が真面目に動こうとしないならば、日本政府はあえて日本人に武漢肺炎を蔓延させようとしていたという陰謀論を自分は執拗にコメントするぞ。
シナ人と同様に、日本人の多くにも疾病を蔓延させておきたいという動機は、あらかた予想かついているんだぞ…
ラオスのダムの件でも思いましたが情報が制限される国の実態を公開情報を元に読み解くことは中々忍耐のいる作業でもどかしく思いました。
おそらく外務省も現地新聞各紙を取り揃え本省に情報を送って現地情報を伝えていると思いますが情報収集機関としてしっかり機能している疑問です。
中国人観光客の問題では悪意や重過失がある人間がウィルスを拡散していくことに対してあまりに無力な現状です。武漢からこの時期に観光や退避のために日本に来る人のために、普通に観光している台湾、香港の方がもし不利益な待遇を受けるとしたらまっとうな正直者が損をすることになります。
低信用社会の住民を高信用の住民と一緒に管理すると社会の医療も含めた制度がおかしくなる恐れがあります。
>うがい、手洗いといった基本動作を励行することで、予防にもつながるからです。
おや、そうですかしら(嫌な笑い)。Web主様のおっしゃりを否定するのではなく、中国共産党の発表を否定しております。
私、報道の第一報があって、すぐ、嫌な感じがして、マスクと除菌アルコールを購入しましたが、空気感染であれば、防毒マスクでもしない限り、防疫はムリですね。
なにせ、日本で感染が確認された中国人旅行者の皆さんは、自国内ではマスクで防疫していたとのことなので、マスクは無意味ということになります。
治療にあたっていた医師が死亡したニュースでも、医師はマスクはしていたが、ゴーグルは付けていなかったとのこと。これは、ウイルスが口鼻以外からも侵入するということになりません?
>今回のコロナウィルス感染による肺炎の死者は、「60歳以上である」、「もともと糖尿病や高血圧などの基礎疾患を抱え、健康状態が悪かった」、などの共通点があるそうです。
TVの報道でもありましたが、その情報は古いかと。
中国国内という限定ですが、死亡例には30代50代の特にこれと言った持病のない男性もいるとのことです。
国の対応が絶望的であれば、後は自衛しかありませんが、自宅に籠城するしか手が残されていません。でも、いつまで?
今回の新型肺炎の潜伏期間について、2日~15日と発表されていますが、それを信用するとしても、中国旅行者の来日からそれくらいの期間が必要ですかしら。
でもね。私のように自宅で籠城できる人は少ないですよね。現に中国人旅行者の旅行をサポートした人々や彼らの診断した医療関係者、そして不運にもその医療施設にいてしまった患者さん。
これらの方々が感染したとしたら、その潜伏期間も加算されます。いえ、それらの方々が即時隔離されれば、感染拡大を止めることができますが、実際は患者本人の病状が改善したからといって退院させたとかありえません。保菌者を再び放っているのです!
たしかに法定伝染病とされていない罹患者を隔離することは、現行法規制では難しいかもしれません。
がそこ、なんとかしないと、日本国民を守れませんよ。この緊急時に桜とか言っている野党議員なんて、まとめて武漢視察に送り込んでやりたい。彼らは日本には不要な人材ですから。
別稿でも申し上げましたが、これは今回の伝染病対策だけではありません。テロや他国による侵略有事が発生した場合に、現行の法規制に足を取られて動けない。なんてことになったら、気付いたら日本という国が無くなっていたということになります。
緊急時の法規制を準備すべきじゃありません?閣議決定だけで実施できる期間限定でもいい。
>ちょうど良い機会なので、観光行政や入国管理の在り方を抜本的に見直してもよいのではないでしょうか。
>(逆に対策を講じる気がないなら、やはり入国者数を抑制しなければなりません)
IR案件は、中国共産党の工作?によって、休止状態の様子ですわね。
IRにしても、外国人労働者にしても、法整備を待たずにGOということで、眉をひそめておりました。
いずれも、日本国内だけでコントロールできる問題じゃないですよね。
自己レス、失礼致します。昨日に続き、日本政府がやっと動き出したようです。
でも、これが外国からの侵略であれば『すでに手遅れ』ですよね。
新型肺炎「指定感染症」へ 日本人退避「速やかに」
https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000174651.html
まあ、桜野党とは違って、実務能力があるはずの安倍内閣の皆さんなら、これを余すことなく機会としていただき、学習していただきたいです。
心配性のおばさんさま
>でも、これが外国からの侵略であれば『すでに手遅れ』ですよね。
まさにその通りと、個人的には思っています。
また、備えあれば嬉しいな!!ですよね。
じゃなかった、備えあれば憂いなし!どんなに警戒してもしすぎることはないと思います。
今回の新型感染症流行は、明らかに人災、それも中共の腐敗体制にあるからです。
先ほど、少し最新論文を読んだので、要点をコメントしてみました。
おひまがあるときにでもご笑覧くださいませ。