本日の「速報(?)」として、韓国側のいわゆる「GSOMIA敗戦」を巡って、韓国政府側から「泣き」が入っていることを示唆する報道を紹介したいと思います。裏を返して言えば、日本が従来と違って、韓国に対して下手な助け舟を出さず、日韓関係を「普通の二国間関係」と捉えはじめた証拠でもあり、これが事実だとすれば心強い限りです。
韓国大統領府から「泣き」が入る
本日の「速報(?)」です。
事実上、日本の全面勝利に終わった、例の「日韓GSOMIA破棄の撤回」を受けて、韓国政府側から「泣き」が入ったようです。韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)から記事を2本ほど紹介しておきましょう。
最初の記事は、こちらです。
GSOMIA終了延期発表 日本側の行動に「強い遺憾」=韓国大統領府(2019.11.24 19:27付 聯合ニュース日本語版より)
これは、「GSOMIA終了を条件付きで延期(※)」し、「日本が対韓輸出規制措置を巡り韓国と対話を行うことで両国政府が合意したこと(※)」について、「日本政府が約束した発表時間前に合意内容を意図的に歪曲して発表した」ことに、大統領府高官が「強い遺憾を表明した」というものです。
といっても、※印で付した部分については、いろいろと事実関係が間違っています。「GSOMIA終了を条件付きで延期した」とする部分については、『【読者投稿】GSOMIA[事実上の延長」の真否』などで触れたとおり、事実上の韓国側の勝手な思い込みであり、国際法としては通用しない話でしょう。
また、「輸出規制措置」の下りは「輸出管理適正化措置」の間違いであり、「輸出規制を巡り韓国と対話を行う」の下りも「(数年前から日本が求め続けていた)韓国の輸出管理体制に関する対話を行うことで韓国側が同意した」の間違いです。
それはさておき、この韓国大統領府高官は、こんなことも述べています。
「日本側は(22日の)午後6時に同時に発表することで了解したが、その約束も破った。われわれより7~8分ほど遅れて発表した。その意図が何だったのか非常に理解しがたい。経済産業省の発表をみると、日本側の合意内容を極めて意図的に歪曲、または誇張した」
もしこの発言が事実だとしたら、おそらく日本政府側の意図は、韓国側の発表内容を見極めたうえで、日本政府として主張すべき点をキッチリと主張するためではないでしょうか。つまり、いままで散々、韓国の「ウソツキ外交」に煮え湯を飲まされてきた日本政府も、かなり学習した、ということです。
いや、経産省はやはり、外務省とは違って「タフネゴシエーター」だ、ということでしょうか?
いずれにせよ、日本が韓国との関係を、いままでのような「特別な二国間関係」ではなく、「ごく普通の外交関係」に落としたうえで、韓国を突き放したのだとすれば、これは非常に良い前兆であることは間違いありません。
「日本は牽強付会」と逆ギレ
そのことを感じさせる具体的な証拠が、聯合ニュースに掲載された、もうひとつの記事です。
韓国大統領府「安倍氏発言、良心の呵責ないか問いたい」=韓国の判定勝ち(2019.11.24 20:38付 聯合ニュース日本語版より)
こちらは韓国大統領府が24日に発表したとされるもので、日本側から「譲歩なしに外交交渉で勝利した」との趣旨の報道が続いている「問題」について、「意図的に歪曲したもので、牽強付会(けんきょうふかい)」と述べたのだとか。まさに逆ギレですね。
(※ちなみに「牽強付会」とは「自分の都合の良いように、強引に理屈をこじつけること」を意味する表現だそうです。しかし、これこそまさに韓国がいつもやっていることそのものではないかと思いますが、気のせいでしょうか?)
聯合ニュースは「日本のメディアの報道」として、安倍晋三総理大臣が韓国側の日韓GSOMIA破棄決定の「条件付き延期決定」を巡って「日本は一切譲歩していない」と発言した、という話題を持ち出したうえで、これについて韓国大統領府高官が
「メディアに報じられた安倍首相の発言が事実なら極めて失望する。日本政府の指導者として果たして良心の呵責を感じずに言える発言なのか、問わざるを得ない」
と述べたのだそうです。
事実を指摘されて激怒するとは、まるで日本の特定野党のようですね(笑)
ちなみに韓国といえば、レーダー照射事件の例を持ち出すまでもなく、「ウソツキ外交」の国です。聯合ニュースによると大統領府は、「日本政府が誇張した発表をしたことに対し、外交ルートを通じ日本側から謝罪を受けたと説明した」のだそうですが、これもどうせウソではないかとの疑念を抱かざるを得ません。
「日本のパーフェクトゲーム」というよりも…
ちなみに、聯合ニュースの2本目の記事によれば、1本目の記事もあった
「GSOMIA延長と日本の対韓輸出規制に関連した韓日両国の合意についての発表を前後した日本側のいくつかの行動に対し、われわれとしては深い遺憾を表するしかない。今後、このような行動が繰り返されれば韓日間の交渉進展に大きな困難が生じかねないと憂慮する」
という下りの発言者は、鄭義溶(てい・ぎよう)国家安保室長だそうです。
まさに負け犬の遠吠えですね。
いずれにせよ、今回の外交は、まさに日本のパーフェクトゲーム(というよりも韓国側の完敗)です。
なぜなら、韓国政府側は「韓日GSOMIAの破棄を撤回するためには日本が輸出規制(※輸出管理適正化措置のこと)を撤回しなければならない」と述べていたにも関わらず、日本は輸出管理適正化措置を一切撤回することなく、韓国側が日韓GSOMIA破棄を一方的に撤回したからです。
また、日本政府は今回の輸出管理適正化措置に関連し、「韓国の」輸出管理体制に関して韓国との(※「協議」ではなく)「対話」に応じると発表しましたが、これは日本側が輸出管理適正化措置を発動する以前から、ずっと韓国側に呼びかけ続けたものであり、日本の譲歩ではありません。
これに加えて日韓GSOMIAはいちおう延長されたものの、今回の件で韓国は同盟国である米国からの信頼を失ったと見られるほか、日韓GSOMIAを破棄しなかったことで中国や北朝鮮をも失望させるという意味で、周辺国との関係をあらかた損ねる格好となってしまいました。
さらにいえば、今回の文在寅氏の行動は、韓国国内的にも、これまでの「岩盤の支持層」だったはずの左派・親北派を失望させる結果になったようですし、もともと文在寅氏に敵対する保守派は、これによって政治的な立場を強めたのではないでしょうか。
「内閣改造」よりも「ろうそく革命」?
もっとも、文在寅政権がぐらつき、周辺国を巻き込んで韓国の国論が大々的に分裂しはじめれば、これはこれで厄介です。そのときはこれに下手に関わると、日本にとっても無用の混乱に直面しかねません。
実際、聯合ニュースによれば、韓国では「内閣改造」も浮上しているのだとか。
首相含む内閣改造の可能性浮上 早ければ来月10日発表か=韓国(2019.11.24 10:34付 聯合ニュース日本語版より)
しかし、個人的に気にしているのは、文在寅政権がぐらつき、朴槿恵(ぼく・きんけい)前大統領を引きずりおろすきっかけとなった「ろうそくデモ」のような動きが、今度は「保守派」から出て来るのではないか、という懸念でもあります。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
いずれにせよ、この「GSOMIA破棄撤回」が文在寅政権のレームダック化の大きなきっかけとなる可能性は非常に高いと見られます。このため、本件については明日以降も、「韓国崩壊」という観点から、続報には注目したいと考えています。
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記事更新ありがとうございます。今回のかの国の発言ですが日本のやってた遺憾砲をとりあえず言葉だけでも返して見たかった感がありますね…何というかホントコピー戦法…
さておき個人的に気になる…というか邪推する点が2つあります。一つは主様のおっしゃる保守派のロウソク革命です。あれ、実はとある国の工作機関が裏にいてかの国を思うようにする為にやった、と言う説が囁かれてました。これが陰謀論に過ぎないのか事実なのか、保守派の動きには注目です。
もう一つは米国ですね。既にアミテージ元高官から韓国を避難する発言出ているようですが、延長表向き歓迎しつつも米国たるものこれでアッサリ終わりはまず無いと思いますので…さしあたって駐留費と格下げの行方か…
ここから年末年始、油断出来ないとは思います。桜いつまでも見てる場合じゃ無いですよ…
「韓国に対する愛はないニカ~」がリアルに
見られるとは、ちょっと感動してます。
NAVERによれば、アセアン特別首脳会議が開かれる
釜山プレスセンターでブリーフィングした
鄭義溶国家安保室長の発言とのこと。
「日本は完勝したとか嘘言うな。
実質我々の判定勝ちニダ」
と宣ったそうな。
それで国民の反応は以下の通り。
共感 23
非共感 2300
https://news.naver.com/main/ranking/read.nhn?mid=etc&sid1=111&rankingType=popular_day&oid=023&aid=0003488947&date=20191124&type=1&rankingSeq=6&rankingSectionId=100
本件に対する韓国人の反応をご紹介します。
◆韓国人「大統領府、日本のGSOMIA勝利報道に反論!
“韓国の判定勝ち”だと宣言wwwww」
https://www.otonarisoku.com/archives/gsomia-korea.html
1.wwwww 判定勝ち!
2.ムン信者と同じレベルの精神勝利だね。
3.判定勝ちwwwww
4.小学生じゃあるまいしwwwww
5.ファン・ギョアン断食続けろ。
相手の因縁から始まった話で、ウェブ主様のいうところの日本が勝ってもメリットの全く無い話であった韓国によるGSOMIA破棄問題ですが、悪あがきをするがゆえに失点を重ねてる姿は哀れですね。
中国 韓国との防衛協定に署名
防衛における相互交流と協力を促進させることで一致
https://twitter.com/harakohv/status/1198588643746562048?s=20
二股膏薬はいかんなぁ
ツイートがなくなってるんですけど
〉(※ちなみに「牽強付会」とは「自分の都合の良いように、強引に理屈をこじつけること」を意味する表現だそうです。しかし、これこそまさに韓国がいつもやっていることそのものではないかと思いますが、気のせいでしょうか?)
韓国や一部の極左人物などの発言をよくブーメランなどと表現することが多いですが、
個人的にはもはや鏡に向かって叫んでるのではないかと思うようになってきました
左派政党の選挙活動などは、今後はマジックミラー号を街宣車に使えば良いのではないですかね
心理学で言う「投影 (projection)」ですね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/投影
ネットでは「自己紹介乙」と言います。
同じことを書こうとしました。
文明度が低い人間は、プロジェクションを行う傾向が強いですね。そして、その自覚がありません。
外からは中が丸見えなのに
中からは外が見えないという
マジックミラーなんでしょうなあ
マジックミラー号をご存知とはお好きですなあw
明日からも韓国問題のサイト更新・分析宜しくお願いします
あと、保守派がろうそくデモのような行動を起こせるかどうかで
韓国内での勢力が明らかになるとともに今後の韓国の方向性が見えますね
早速読売に否定記事来ました。
◆韓国大統領府、GSOMIA巡る日本側発表に抗議…「
合意内容を歪曲」
経産省は22日の発表で、対韓輸出管理の厳格化措置は
当面維持する方針を示した。政策対話とGSOMIAは
無関係だとも強調している。韓国側は、政策対話を輸出
管理厳格化の撤回に向けた一歩と位置づけており、日本側の
説明が不満だったようだ。鄭氏は、韓国の抗議に日本側から
謝罪があったと主張したが、日本の外務省幹部は取材に対し、
「そのような事実はない」と否定した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191124-00050144-yom-pol
日本政府も対応が早くなったなあ。
日曜なのにお疲れ様です。
名無しA様
>日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)失効回避に関連する日本政府の発表に合意と異なる点があるとして、外交ルートで日本に抗議したことを明らかにした。釜山市内で記者団に語った。
と南朝鮮は大統領府では発表しているようですが、読売の報道ではどのような合意があり、南朝鮮がどのような点についてどのような抗議を行い、それに対して誰が何時どのような謝罪をしたのでしょうね。全く分かりませんが。
>経産省は22日の発表で、対韓輸出管理の厳格化措置は当面維持する方針を示した。政策対話とGSOMIAは無関係だとも強調している。韓国側は、政策対話を輸出管理厳格化の撤回に向けた一歩と位置づけており、日本側の説明が不満だったようだ。鄭氏は、韓国の抗議に日本側から謝罪があったと主張したが、日本の外務省幹部は取材に対し、「そのような事実はない」と否定した。
とあるので、例によって南朝鮮は相変わらず嘘の発表しているのでしょう。
こういう韓国が自らの面子を保つための嘘に対して、日本政府の各省庁が即座に「それは嘘です」と反論して韓国の面子を潰すやり方、つまり日本式でなく韓国式の「相手を無視すること」を採るようになったのは、精神的に幼児なままの韓国という幼稚な国への対応として大変に結構ですね。
かつての日本は相手を慮って相手の嘘を「それは嘘だ」と反論し否定しなかったが為に、国際的には相手の嘘がまるで真実であるかのようになってしまうケースが非常に多かったので、それを繰り返すことは絶対に許されません。相手の面子を木っ端微塵にしようとも、相手の嘘に対しては必ず即座に「それは嘘だ」と完全否定するようにせねばなりません。特に嘘吐き国家が集まっている極東というトンデモなエリアに位置している以上は。
褒め殺し戦法が効果があるかも知れないと提案いたします。某有名代議士を名指しにした褒め殺し街頭宣伝車が街を徘徊するという事件がかつてありました。当方は褒め殺しの大音声が聞こえるオフィスに勤務しておりましたので、当時の政治的社会的風土風潮はよく覚えております。今回の「終了通告の効力停止」宣言については、米国は歓迎すると簡潔にそっけなくコメントしたとの報道と了解しておりますが、日本国は賢明な決断をするよう直前までも繰り返し韓国に呼びかけてきたという事実はだれも反駁しようのがないもの。この期に及んでは、「破棄通知効力停止はうるわしくも賢明な決断であり、深く真摯にこれを受け止める」と、ことあるごとに必要なだけ繰り返す対応はいかがでしょうか。
韓国政府(文政権だけでなく他の政権でも)は正真正銘の馬鹿ですから褒め殺しなんて通用しませんよ。それどころか褒めたりすれば本気に受け取って余計に調子に乗らせるだけです。
馬鹿に対しては褒め殺しも婉曲語法も通用しません。明確に「馬鹿!」と言葉で殴り倒して痛い想いを韓国政府にさせることが不可欠です。
アメリカも今回のGSOMIAの件で、漸く韓国政府が本物の馬鹿であり通常の外交プロトコルで使用される婉曲語法が通用しない国だと理解できたのか、韓国がGSOMIA打ち切りを宣言してからは駐留費爆上げや旅団撤収など直接語法による脅しを繰り返すと言う形の明確な言葉による殴り付けによって韓国を降参させて言うことを聞かせる戦術へと切り替えたのが印象的でした。
そもそも日本はパーフェクトゲーム(日本語で「完全試合」とした方がイメージ合うと思います)は義務付けられたものです。新宿会計士さまが度々ご指摘されるように0対100の話ですから彼らに少しでも成果を与えたら負けです。完全試合達成でやっと白番ジゴ勝ちというなんとも厳しい戦いなわけです。
経産相の「勝利宣言」はあれは韓国発表を確認してたんですかね。単純に記者会見が数分遅れることなんてザラで技術的問題と思ってたんですけどね。
そんな些細なところまで突っ込まなきゃいけないくらいの「完全試合」だったんですね。
それにしても経産相の事務方は頑張ってますね。まあただ、これは省益と国益が経済産業省の場合は完全一致してるだけなんでしょうね。
>まさに日本のパーフェクトゲーム(というよりも韓国側の完敗)
日本としては勝負をしていたという認識は薄かったのではないかと思います。勝手に破棄宣言そして破棄撤回(条件付きw)これこそ独り相撲というものです。
竹島についてわざわざ騒いで紛争地であることを確定させてしまう、日本海呼称を変更させよとうとして迷惑がられる、ソメイヨシノの原産地を僭称して科学的に論破される・・・韓国人は教育熱心と「韓国在住日本人様」のご投稿にありましたが、知識はあっても知能はなく、奸智はあっても叡智はない国民性なのだな、と呆れます。
韓国の手法を負けても0、勝てば100というダメ元戦略と評されますが、これらの無駄な足掻きは韓国の評価値を下げることになり、連敗は韓国にダメージを蓄積させていきます。旭日旗についての扇動にもだんだん海外の反応が塩辛くなってきています。これからも嘘をついては信用度を落としていくのでしょう。
まあ、韓国人としては正義の行いをしているつもりであり、従って反省することもなく、行動を改めることもあり得ません。来日中の教皇猊下ではないですが「神学的に生まれ変わる」ことでもない限り、このまま愚かなままでいることになります。