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首脳会談なしに逆ギレ・現実逃避の韓国と「本当のリスク」

大阪G20が閉幕しました。米中貿易戦争やイラン問題、さらには気候変動問題など、国際的にはさまざまな対立を抱えるなかで、正直、各国の思惑ばかりが先行した会議だったという気がしますが、当ウェブサイトとしてとくに強い関心を払いたい分野といえば、なんといっても隣国との関係です。

もはや「G19」扱い

G19?開幕 安倍総理が習近平氏に「人権」突き付ける』や『G20も初日が終了、安倍総理の会談相手をまとめておく』で何となく触れたのですが、今回の大阪G20サミットでは、安倍総理は「わざと」韓国を外して、大部分の参加国と首脳会談をしようとしたように見受けられます。

当ウェブサイトではおどけて「G20じゃなくてG19だ」、などと申し上げて来ましたが、実際、安倍総理の対応を見ていると、安倍総理の頭の中では「G20ではなくG19だ」という気持ちがあった、と考えてもよいくらい、韓国のことを冷遇しました。

その意味では、当ウェブサイトとしては『文在寅氏のG20冷遇ツアー始まる』で予言した内容が、見事に成就した格好です。

もっとも、サミット参加国のなかで、昨日時点でイタリア、カナダ、オランダ、メキシコ、チリ、サウジアラビアの6ヵ国とは首脳会談をしていないため、このままでいけば、「安倍総理が韓国とだけ日韓首脳会談を持たなかった」という事実を作ることはできません。

ただし、オランダとは今年1月に、イタリアとカナダは4月に、それぞれ安倍総理が相手国を訪問した際に首脳会談を実施していますし、メキシコはそもそも大統領がG20に欠席していますので、「首脳会談が実施できなかった相手国」は、現時点ではチリとサウジアラビアに限っても良いでしょう。

G19の成果と韓国メディア

日韓関係の変化に戸惑う韓国メディア

いずれにせよ、かつては安倍総理自身が「基本的価値と利益を共有する最も重要な隣国」と位置付けていた韓国の大統領が日本にやって来ているというのに、その国の大統領と首脳会談を実施しないということ自体、日韓関係が大きく変質したことを意味します。

韓国メディアの反応を見ていると、明らかにこうした変化に戸惑っている様子が見受けられます。

土曜日の韓国メディアの反応を、いくつかのパターンに分けてみましょう。

まずは「現実逃避型」とでもいえば良いでしょうか、日韓関係の悪化という現実から目を逸らすために、関係のない話題を持ち出すという反応が、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に掲載された、次の記事でしょう。

習主席は安倍首相をスルー トランプ大統領は文大統領にスキンシップ(2019年06月29日11時56分付 中央日報日本語版より)

この記事には、

習主席は安倍首相を「パッシング」したのではという指摘があった。これに先立ち習主席は安倍首相と握手を交わして記念写真を撮影する時から口を閉じて目も合わせなかった。団体写真の撮影ではメルケル独首相、文大統領、プーチン大統領など前列に立つ首脳と順に握手を交わし、トランプ大統領に近づいて対話をした。安倍首相の前はそのまま通り過ぎた。

という下りが出て来ます。

もっとも、少なくとも「習近平(しゅう・きんぺい)氏が安倍晋三総理と握手を交わしたときに口を閉じて目を合わせなかった」という下りについては、実際に動画で確認すれば、すぐにウソと分かります。

どうしてこう見え透いたウソをつくのでしょうか。

現実逃避はまだまだ続く?

こうした「現実逃避型」の反応は、ほかにもあります。

ここではあと2つほど紹介しておきましょう。

1つ目は、「日韓外相の立ち話」について取り上げた、次の記事です。

韓日外相が「立ち話」…韓国外交部「座って20分間対話」(2019年06月29日09時59分付 中央日報日本語版より)

わが国の外務省の発表では、河野太郎外相が

G20大阪サミット出席のため訪日中の康京和(カン・ギョンファ)韓国外交部長官と、大臣主催外相夕食会終了後に、立ち話を行った

と記載されていますが、中央日報の記事では、

韓国外交部の当局者は『立ちながら(会談)したのではなく座って対話した』と伝えた

と報じており、あたかも「立ち話だったか着座したか」が論点であるかにも見えます。

しかし、これは明らかに論点のすり替えであり、ここで重要なのは「日韓首脳会談も行われず、日韓外相会談も正式のものではなかった」という事実です。つまり、「重要な事実に直面せず、関係ない論点を持ち出して誤魔化す」というのが、この記事の要諦なのです。

同じパターンが、次の記事です。

「屋根のないタラップ」、日本の文大統領冷遇?トランプ大統領・イヴァンカさんもなかった(2019年06月28日17時45分付 中央日報日本語版より)

文在寅(ぶん・ざいいん)氏が雨のなか、関空で屋根のないタラップを降りてきたことについて、「日本による冷遇だ」「いや、冷遇じゃない」、といった論争が韓国国内でなされていた、という話題ですが、これもポイントを外している気がします。

先日の『G19?開幕 安倍総理が習近平氏に「人権」突き付ける』で少しだけ触れましたが、他の国の首脳を出迎えたのが大阪府知事、大阪市長、政務官であったのに対し、文在寅氏を出迎えたのが(少なくとも知事よりは格下の)副知事だった、という点については、中央日報は無視しています。

「自分たちの想像を超える事態に直面したときに、現実逃避する」というのは、歴史で学んだ李氏朝鮮の対応とそっくりに思えるのは気のせいでしょうか?

逆ギレパターン

一方で、韓国メディアのなかには、中央日報のような「現実逃避型」ではなく、ちゃんと「冷遇された」という事実に触れつつも、「冷遇されたこと」の原因が自分たちにあるのではなく、あくまでも日本が悪い、と開き直るメディアもあります。

それが、『朝鮮日報』(日本語版)に掲載された、次の記事ではないでしょうか。

G20大阪:ぎこちない対面、日本の「おもてなし」は韓国には例外(2019/06/29 09:01付 朝鮮日報日本語版より)

朝鮮日報は中央日報と異なり、「正式の日韓首脳会談はもちろん、略式会談すら開催されなかった」という事実に注目しつつ、それを「隣国である国際会議主催国と、略式の首脳会談もしないという奇怪な現象」などと「逆ギレ」してみせるのです。

朝鮮日報はこれについて、日韓両国が「プライドばかり重視している」と指摘して、言外に「お互い、冷静になれ」と述べているのですが、自分たちの国が一方的に日韓関係をぶち壊す原因を作ったという事実については一切無視するあたり、いかにも韓国メディアらしい反応だと思います。

窮地に立つ韓国

鈴置論考「北朝鮮に捨てられた韓国」

その一方で、非常に嬉しいことに、昨日は土曜日であるにも関わらず、韓国観察者である鈴置高史氏が最新論考を『デイリー新潮』に寄稿されています。

北朝鮮が韓国に“仲介者失格”の烙印 それでも文在寅が続ける猿芝居の限界が来た(2019年6月29日付 デイリー新潮より)

鈴置氏といえば、最近は6月22日掲載の『中朝会談、習近平は金正恩を米国に売るのか “北朝鮮分割”という最終手段』や25日掲載の『G20直前、金正恩がもらって小躍りした「トランプ親書」の中身は?』にあるとおり、韓国よりは北朝鮮に焦点を当てた論考が目立ちます。

このこと自体、間接的ながら、「韓国はメインで観察する対象ではなくなりつつある」という証拠に思えてなりませんが、昨日の「鈴置論考」ではもっと露骨に、「北朝鮮が韓国に『仲介者失格』の烙印を押した」と指摘されているのです。

これは、北朝鮮の『朝鮮中央通信』が韓国に対し、「蚊帳の外の韓国が、余計な口を出すな」と言い渡すような談話を発表したというものです。

鈴置氏はこれについて、「文在寅氏が訪問先のスウェーデンで6月14日、『北朝鮮は完全な非核化の意思を国際社会に示さねばならない』と述べた」ことへの意趣返しだ、という仮説を提示されているのですが、私に言わせれば、中途半端にあっちフラフラ、こっちフラフラしていることのしっぺ返しでしょう。

考えてみれば、北朝鮮にとっては2017年以来、かつてないほど厳しい経済制裁を喰らっている格好ですが、制裁緩和の突破口として利用できるものは何でも利用しようとするのは、ある意味では当然の対応でしょう。

しかし、北朝鮮に1つの「誤算」があったとすれば、韓国が「突破口」としての役割すら果してくれないという点ではないでしょうか。

だからこそ、最近の北朝鮮は韓国に対して激怒しているのかもしれません。

日米から相手されなくなれば…?

鈴置論考をさらに読み進めましょう。

シンプルな疑問として出てくるのは、なぜ文在寅氏が唐突に「スウェーデン演説」をぶったのか、という点ですが、これについて鈴置氏は、

文在寅政権が「タブー」を冒して「完全な非核化」という単語を使い始めたのは、実質的な首脳会談を2分間にされるなど、米国から相手にされなくなったからと思われる。米国から無視されれば「仲介者」のフリはもうできない

と指摘します。

いわば、G20を前に、日米に相手にされなくなれば、北朝鮮との関係で「仲介者」のフリができなくなることに、危機感を抱いた、という説です。

きつい言い方をすれば、「貧すれば鈍する」、ですね。さらに鈴置氏は、

G20主催国の日本が韓国との首脳会談を実施しないことはあり得ない、となぜか韓国は思い込み、国民にもそう説明していた。それだけに首脳会談が開けないことが分かると、韓国人はしょげかえった

と述べますが、このあたり、レーダー照射だの、自称徴用工問題だの、上皇陛下侮辱だの、慰安婦財団解散だの、旭日旗騒動だの、日韓関係をぶち壊す材料をあれだけたくさん出して来て、それで日本が韓国に有効姿勢を貫くと思い込んでいること自体、私たち日本人からすれば信じられない話です。

先ほど紹介した、韓国メディアの「現実逃避」や「逆ギレ」は、こうした韓国の戸惑いの象徴なのでしょう。

本当に警戒すべきは今後

ただし、当ウェブサイトで以前から何度か強調してきたとおり、本当に警戒すべきは、むしろ今後でしょう。

朝鮮半島の歴史とは、自国の政治的な紛争に周辺国を巻き込んできた歴史であるともいえます。近代に限定しても、日清・日露戦争や朝鮮戦争は、いずれも李氏朝鮮、大韓帝国、南北朝鮮の内紛に外国が巻き込まれたものだ、という言い方ができます。

逆に言えば、韓国とのかかわりは必要最小限にとどめるべきだ、というのが歴史の教えです。

自然に考えれば、これから韓国国内では文在寅政権に対する風当たりが強くなるでしょうし、そうなれば韓国国内の「保守派」(というよりも「用日派」)が盛り返すかもしれませんし、文在寅政権自体が倒壊する危険性もゼロではありません。

そんなときに、「用日派」が日本国内の「親韓派」と結託するなどして、文在寅政権を倒すために、「文在寅氏が退陣すれば、日本が通貨スワップなどの経済支援を与えてくれるかもしれない」などと韓国国内で喧伝するかもしれません。

まさに、『真の親日派とは、文在寅氏その人だ』でも触れたとおり、文在寅政権が長続きしないこと自体が、1つの重大なリスクなのです。

こうしたリスクを避けるためには、「朝鮮半島とは、必要最低限の関わりに留めること」が大事ですが、今回のG20では、安倍総理は徹底的に韓国との関わりを避けるという対応を取りました。安倍総理が歴史を学んでそのような対応を取ったのかどうかはわかりませんが、結果的には大正解でしょう。

ただ、文在寅政権の基盤がグラつき、北朝鮮が中国、米国、ロシアなどを相手に瀬戸際外交を繰り広げるという状況は、決して予断を許しません。

その意味では、「今後」が何よりも重要ですし、また、「韓国ザマ見ろ」では済まされないのです。

新宿会計士:

View Comments (30)

  • >日韓関係をぶち壊す材料をあれだけたくさん出して来て、それで
     日本が韓国に有効姿勢を貫くと思い込んでいること自体、私たち
     日本人からすれば信じられない話です。

    有効⇒友好 ですね。

    韓国メディアの逆ギレぶりは、「リスカするブス」の反応そのままで
    笑ってしまいました。まさに至言。

    本日のトランプ訪韓も目が離せませんね。自分は下記に注目。

    1.米朝交渉再開の方針が示されるか?
     北朝鮮の非核化に応じて段階的に在韓米軍を撤退させるよと
     トランプが言うかどうか?あるいは全く触れないか?
    2.金正恩がDMZに来るか?
     普通は来ないが、来ればサプライズ。その時米朝会談に文在寅が
     同席を許されるか?(多分北朝鮮が拒否すると思う)
    3.韓国企業との会合でトランプが何を要求するか?
     一部報道ではファーウェイ制裁解除と伝えているが、自分には
     現状の制裁維持に見える。この会合で米国の真意が見れるか?

    • おっしゃる通り本日のトランプ訪韓も目が離せませんね。新宿会計士様の、中央日報や朝日等のうそ・妄想を論破した次の記事のアップ、楽しみでなりません。

      • 理系初老様

        レス恐縮です。

        万が一金正恩が現れるとしたら、確実に「在韓米軍縮小」に触れると
        思います。それぐらいはお土産がないと、来れないでしょうから。

  • NHK BS で三島由紀夫さんの番組がありました。
    「男一匹が命をかけて言ってるんだぞ。話を聞け。諸君は武士だろ。武士だろ。」肉声を聞くと、やはり心動かされるものがございました。
    自称徴用工、国際条約破りは、他人に任せてはいけない。日本人が日本を守るため、自分で判断して行動すべきであるとおもいました。
    ICJに判断を任せるのは、反対です。
    NHKもこの時期に三島由紀夫さんの番組を取りあけだのは、評価したいです。

  • 小見出し『本当に警戒すべきは今後』の上4行目の『それで日本が韓国に有効姿勢を貫く』は『それで日本が韓国に友好姿勢を貫く』の誤りかと・・・重箱のスミを突くようですみませんが。

    韓国って李氏朝鮮以来『世界の疫病神』だったのですね。その伝統はこれからも子々孫々受け継がれていくことでしょう。

    • 上でも指摘されてる方がいらっしゃいますが、「有効/無効」なら「有効姿勢」はむしろアリかとw

  •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。

     産経新聞の記事です。
    >https://www.sankei.com/world/news/190623/wor1906230001-n3.html
     韓国の文大統領は、大阪G20で(いかに)冷遇されても、本日のトラン
    プ大統領の訪韓で一発逆転が出来ると信じているとのことです。勿論、
    これが当たっているかは分かりませんし、トランプ大統領が韓国の希望
    に沿うかもしれません、(日米首脳会談で、この件についても打ち合わ
    せ済みであることを期待するだけです)

     駄文にて失礼しました。

  • 鈴置氏の文在寅氏「スウェーデン演説」に対する指摘は正しいと思うのですが、何らかの状況変化が発生して日米が韓国を相手にしてしまうと、韓国は手のひらを返すように「完全な非核化」を否定し始めることになるでしょう。

    韓国がこんな下らない手段をとるということは、未だに韓国のいう事を真に受け、韓国の下らないやり口に引っかかっている国家・組織が存在する証でもあります。

    韓国がどのような国なのか、日本人はもっと積極的に世界に発信すべきです。
    それは日本の友好国の利益を守ることにもつながると思うのです。

  • 古来より他力本願で、如何にも自分達がやりましたと劣等感を払拭するために嘘を繰り返してきたが、北のお陰で良い意味で世界が韓国に注目した結果、世界的に嘘をつく国であり、自国の利益以外考えていないと言うことが周知された事は非常に重要なことだと思います。なので米北からも放り出されたし、中も米にすり寄ると面倒くさいから表面上会ってるだけのようですし。

    • 自己レスです。産経記事の内容を記します。

      ■ 7/4より半導体製造に不可欠なレジスト等3品目の
       輸出規制を強化。手続きに約90日かかるようにする。
       半導体・ディスプレイ産業に打撃。

      ■8/1より外為法の優遇制度ホワイト国より韓国を除外
       する方針。

      ■上記は7/1に正式発表。徴用工問題に対する事実上の
       対抗措置。

      • これ朝鮮日報が記事にしてたんですがhttp://news.chosun.com/site/data/html_dir/2019/06/30/2019063000338.html
        産経のウェブページ見ても見つからなかったんだけど、紙面だったんですね
        よくチェックしてるねー朝鮮日報w

    • タイミング速すぎない?

      ICJのゴタゴタの後かと思っていました。

      もっと下手を打たせてからの方がいいかと思うのですが、国内や国外の根回しが済んだということなんでしょうか・・・
      それとも選挙対策なのか・・・

      ここから先の展開が速くなりそうですね。

      • 例によって「後頭部をどーのこーの」と騒ぎそうでワクワクします。G19が終了するまで秘めていたのですね。満を持しての顔面パンチは無慈悲やわーw せめて後頭部にしてあげないと。「現金化するぞするぞ」で遊んでたら、いきなりチャーハン出来上がっててびっくりだろあいつらも。 

        • 在日韓国人の「日本大好きアピール」が増えそうですから、真に受ける日本人が出ないようにしないといけませんね。

          特に若い世代は、在日韓国人が日本共産党と組んで暴力を振るって歩いていたこと、俗に言う暴力革命を知りませんからね。

          在日韓国人に対する差別だなんだと言う人がいるけれど、実際はこういった在日韓国人からの暴力行為に対する日本人の警戒反応が大半なんですよね。
          差別とわめきたてる人は、日本人側の気持ちにも立ってほしいものです。

          また、日本共産党が破壊活動防止法の調査対象であることも、若い世代はほとんど知りませんよね。

          なぜ知らんのだ・・・
          時代の流れか・・・

          <共産党が破防法に基づく調査対象団体であるとする当庁見解>
          http://www.moj.go.jp/psia/habouhou-kenkai.html

          <暴力革命の方針を堅持する日本共産党(警察庁)>
          https://www.npa.go.jp/archive/keibi/syouten/syouten269/sec02/sec02_01.htm

          ほとぼりが冷めたころに在日韓国人が手のひらを返すのは目に見えています。

    • ありがとうございます。ホワイト国をはずすって、(事実であれば)すご過ぎる。

    • フジフィルムや日立化成には売上減少分は補填するんですかね。月曜の株価が気になります。

      • 輸出制限ではなく、あくまで輸出管理の強化なので当面の
        売り上げに負の影響はないでしょう。むしろ企業が在庫を
        増やすので、短期的には売上UPするかも。

        当該品目の日本企業シェアは7-9割だそうですから、
        代替品の調達はすぐには難しそうです。

        また仮に代替品を調達できても、それで試作して信頼性まで
        検証しないといけないので、一発でうまくいっても半年くらい
        はかかると思います。そして大抵一発でうまくいくことはない。

        特にレジストは半導体製造では数十工程で使われるので、
        これを全部やり直すのは大変です。サムソンやSKのエンジニア
        は死ぬかもしれません。

    • 産経新聞の報道が事実としての話ではありますが、一応、7月1日に政府発表の予定ということですので、それなりの確証を得て記事にしたのだろうと思うことにします。

      https://www.sankei.com/world/news/190630/wor1906300013-n1.html

      記事中に、ホワイト国から韓国を除外とありますね。やっと、日韓関係があるべき状況に近い付いてきました。G20を終えた直後の発表ですから、事前の予想どおり、G20までが韓国政府に与えられた最後のチャンスだったということも確実になりました。

      韓国がホワイト国から外されたことの影響は、直接の経済的打撃に留まらず、様々な産業分野に波紋を呼ぶと予想します。

      フッ化水素に関しては、私は既に韓国企業は代替品確保の目処をつけているだろうと思っていますが、その代替品の品質が、サムスンやハイニクスの期待に叶うものかどうかはわかりません。レジストとエッチングの二段階を代替となったら、半導体製品の歩留まりが悪化するのは避けられないでしょう。

      かねてから懸念していた日本の国民感情の鬱積に対してもガス抜きになったと思います。

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