昨日、またしても韓国メディアが派手な誤報をやらかしてくれました。カナダとの間で締結した「為替スワップ」を「通貨スワップ」として報じたのです。ただ、カナダとのスワップがあるのなら、もう日本とのスワップなど必要ないのかもしれませんね。(なお、本題と関係ありませんが、本記事の末尾で、あの議員のあの発言について取り上げます。)
目次
為替スワップについての補足
通貨スワップと為替スワップの違い
昨日、韓国のメディアは大々的に、「韓国がカナダと通貨スワップを締結した!」と報じました。
韓国、カナダと「無制限」の通貨スワップ締結…外貨安全網強化に期待(2017年11月16日09時56分付 中央日報日本語版より)
韓国とカナダが通貨スワップ締結 破格の融通枠・期限なし(2017/11/16 10:08付 聯合ニュース日本語版より)
いずれのメディアも「通貨スワップ」と明記しています。
ここで、「通貨スワップ」とは、一般に、「二ヵ国間スワップ協定」(Bilateral Swap Agreement, BSA)と呼ばれています。これは、通貨危機などが発生した際、片方の国が自分の国の通貨を担保に差し入れ、もう片方の国から外貨を借り入れるという契約です。
二ヵ国間スワップ協定(BSA)とは?
当事国同士で通貨を交換する協定。たとえば、かつて存在した日韓スワップの場合、韓国が日本に韓国ウォンを差し入れ、日本が韓国に対して米ドルや日本円を貸し付けるもの。
しかし、今回のスワップ協定は、実は「通貨スワップ」ではありません。「為替スワップ」です。
「為替スワップ」とは、いわば、「金融機関に対して」、外貨を貸し付けるための協定であり、通貨スワップとは全く同じものではありません。
為替スワップ協定とは?
ある国の金融当局が、自国の金融機関に対して、外貨での流動性(短期貸付金)を供給するための協定。たとえば日米欧英加瑞6ヵ国で、期間も金額も無制限の為替スワップが常設されているほか、日本はオーストラリアやシンガポールに対しても為替スワップを提供している(金額と期間に制限あり)。
ここでポイントとなるのは、「誰が借りるか」、「何を借りるか」、「どう使うか」の3点です。
まず、「誰が借りるか」という点については、通貨スワップであれ為替スワップであれ、まったく同様です。つまり、今回のカナダ銀行と韓国銀行の協定だと、韓国銀行が韓国ウォンをカナダ銀行に対し担保として差し入れ、カナダ銀行が韓国銀行に対してカナダ・ドルを供与します。
次に、「何を借りるか」という点では、通貨スワップと為替スワップでは少し違いがあります。通貨スワップの場合、相手国から貸してもらえる通貨が自国通貨である場合と、米ドルである場合があります。たとえば、かつて存在した日韓スワップには、「円建てBSA」と「ドル建てBSA」がありました。しかし、為替スワップの場合は、一般に、自国通貨同士での交換です。このため、カナダ銀行から「米ドル」を借り入れることはできません。
そして、最も重要な点は、「どう使うか」という観点です。実は、為替スワップの場合、国内の金融機関に対して資金を提供することが最大の目的です。既存の米ドル建て為替スワップの場合、日銀が国内の金融機関に対して「ドル供給オペ」を募集し、応札して来た日本の金融機関に対し、日銀を経由してFRBニューヨーク連銀が貸し付けを行う、という仕組みです。
その際、流動性供給という融資を受ける金融機関は、中央銀行に対し、担保を提供することが必要です。たとえば、日本の「ドル供給オペ」の場合も、金融機関が日銀に対して担保を差し入れ(※担保は必ずしもドル建てである必要はなく、円建ての適格担保でも可能)、また、融資期間に応じてニューヨーク連銀が指定する金利を支払う必要があります。
米ドル資金供給オペの取引概要(2015年10月13日付 日銀ウェブサイトより)
つまり、今回、韓国銀行がカナダ銀行との間で締結したスワップは、純粋な「通貨スワップ」ではなく「為替スワップ」であり、決して韓国銀行が自由に使うための通貨スワップではありません。
ここで、念のため、カナダ銀行側の報道発表を確認しておきましょう。
Bank of Canada and Bank of Korea sign currency swap agreement(2017/11/15付 カナダ銀行ウェブサイトより)
The Bank of Canada and the Bank of Korea today announced a standing bilateral liquidity swap arrangement, effective immediately. The arrangement allows for the provision of liquidity in each jurisdiction to support domestic financial stability should market conditions warrant. This effectively enables the Bank of Canada to provide Canadian dollars to the Bank of Korea, and to provide liquidity in Korean Won to financial institutions in Canada, should the need arise. Likewise, the Bank of Korea can provide Korean Won to the Bank of Canada, as well as provide liquidity in Canadian dollars to financial institutions in Korea.
英文部分を解説すると、今回の為替スワップは、お互いの金融機関に対し、通貨を融通するというものであり、bilateral liquidity swapとは、日本語では「為替スワップ」と呼ばれる協定です。このスワップが発動される仕組みは、
- ①カナダ銀行が韓国銀行にカナダ・ドルを担保として提供する見返りに、韓国銀行がカナダ国内の金融機関に韓国ウォンを貸し付ける
- ②韓国銀行がカナダ銀行に韓国ウォンを担保として提供する見返りに、カナダ銀行が韓国国内の金融機関にカナダ・ドルを貸し付ける
というものです。これは、明らかに「中央銀行同士が通貨を交換するというスワップ」(つまり通貨スワップ)ではありません。
このあたり、韓国メディアは完全に舞い上がり、勘違いしてしまっている節があります。
実際の6中銀の為替スワップ発動状況
では、この為替スワップ、実際にはどの程度、使われているのでしょうか?
実は、日銀は上記リンクで示した「ドル供給オペ」に関する要領を定め、公表していますが、同様に「英ポンド供給オペ」、「スイス・フラン供給オペ」、「加ドル供給オペ」、「ユーロ供給オペ」が存在するはずなのに、私のウェブサイトの探し方が下手なのか、日銀のウェブサイト上、これらの通貨のオペについて発動された実績を発見することができません。
また、ロイターなどが時々、米ドル資金供給オペに関する報道を流しているのですが、たいていの場合、ユーロ圏の銀行が欧州中央銀行(ECB)を通じてドルの提供を受けているというパターンが多く、スイスの金融機関が日本円の供給を受けるとか、英国の金融機関が加ドルの供給を受けるとか、そういった実績は決して多くないようです。
さらに、正直、韓国の金融機関や企業が加ドルで借り入れている社債や借入金の金額がそれほど多いとも思えませんし、ましてやカナダの企業が韓国ウォン建てでお金を借りているとも考えられません(というか、そもそも韓国ウォンはソフト・カレンシーであり、国外への持ち出しすら難しいのが実情です)。
う~ん、果たしてこのスワップ、必要ですかね?(苦笑)
国際的な通貨市場と通貨の実力
「通貨の実力」とは?
ところで、カナダ・ドル(加ドル)が国際的な市場で主要通貨の一角を占めていることは間違いありませんが、加ドル自体は「ハード・カレンシー」ではあっても「基軸通貨」ではありません。ということは、仮に将来、韓国が通貨危機に直面した場合、この為替スワップにより加ドルをカナダ銀行から引き出したとしても、外為市場でわざわざ米ドルに両替しなければなりません。つまり、そのままでは使い物にならない、ということです。
世界の主要通貨とは、いうまでもなく、米ドル(USD)、ユーロ(EUR)、英ポンド(GBP)、日本円(JPY)の4つであり、これにスイス・フラン(CHF)、加ドル(CAD)、豪ドル(AUD)を加えた7大通貨が、国際通貨基金(IMF)の統計上、「外貨準備の通貨」として別建て表記されています(図表1)。
図表1 世界各国の外貨準備高の通貨別内訳構成
(【出所】IMF「COFER」より著者作成)
この図表では、通貨の実力としては米ドルとユーロがダントツの強さを誇っていることがわかりますが、これにポンド、円が続く形となっています。
一方、外為市場では、国際決済銀行(BIS)が3年に1度公表する統計によれば、市場シェアは米ドルとユーロに続いて日本円が世界で3位となっており、これに英ポンドが続きます(図表2)。
図表2 外為市場の取引高(OTCデリバティブ等を含む)
通貨 | 2013年 | 2016年 |
---|---|---|
米ドル(USD) | 87.0% | 87.6% |
ユーロ(EUR) | 33.4% | 31.3% |
日本円(JPY) | 23.0% | 21.6% |
英ポンド(GBP) | 11.8% | 12.8% |
豪ドル(AUD) | 8.6% | 6.9% |
スイス・フラン(CHF) | 5.2% | 5.1% |
加ドル(CAD) | 4.6% | 4.8% |
人民元(CNY) | ― | 4.0% |
その他 | 26.4% | 25.9% |
合計 | 200.0% | 200.0% |
(【出所】国際決済銀行(BIS)が公表する“Triennial Central Bank Survey”。なお、BISが集計対象としているのは「通貨ペア」であるため、合計すれば100%ではなく200%となる)
つまり、いずれの統計から見ても、米ドル、ユーロ、日本円、英ポンドの4つの通貨が圧倒的な強さを誇っていることがわかります。
なぜこれらの通貨は強いのか?
では、なぜこれらの通貨は強いのでしょうか?
実は、これに対する確たる答えはありません。市場参加者は、米ドル、ユーロ、日本円、英ポンドの4つの通貨には、「いつでもどこでも交換できる(=法規制が少ない)」、「有事に際して買われることが多い」などの特徴があると指摘することがありますが、これは必ずしも正しくありません。というのも、「有事に際して買われる通貨」は日本円と米ドルであり、ユーロと英ポンドはむしろ有事に際して売られることが多いからです。
また、通貨の使い勝手という観点から見ても、最高額面紙幣が20ポンド(約3000円)しかない英ポンドと、500ユーロ(約7万円)という巨額の高額紙幣が存在するユーロでは大きく異なりますし、クレジットカードや小切手が用いられる米ドルと現金社会の日本円でも、事情は全く違います。
ただ、あえてこれら4つの通貨の「共通点」を述べるならば、いずれの通貨についても、それを発行している国は民主主義国家であり、法治主義国家です。この時点で、中国共産党が発行する通貨である人民元や、ましてや「反日無罪」とばかりに、気に入らないことがあれば日本のせいにしてすべてをひっくり返してしまう国の通貨である韓国ウォンが、信頼されないのも当然すぎる話かもしれません。
また、中国や韓国は資本規制が強く、電子取引基盤も脆弱です。とくに、人民元と韓国ウォンの場合、先物市場にはNDF(ノンデリバラブル・フォワード)しか存在しないため、これらの通貨を使った高度な金融取引ができません。
今回、韓国銀行が為替スワップを締結した相手であるカナダ・ドル自体は、準先進国通貨であり、国際社会から信頼されていることは間違いありません。ただ、加ドルは豪ドルと並び、典型的な「資源国通貨」であり、金融市場が混乱している際には、ただでさえ通貨価値が暴落しやすい通貨でもあります。
今回の措置がカナダ自身にとってネガティブなものとならないことを、心から祈りたいところです。
日韓スワップ懇願論
韓国メディアが日本を見てきた!
ところで、この「加韓為替スワップ」締結を受け、韓国メディア『中央日報』は「日本との通貨スワップはいつごろ?」とする記事を掲載しています。
韓国、中国との延長に続きカナダと通貨スワップ締結…日本とはいつ頃?(2017年11月16日10時55分付 中央日報日本語版より)
該当する文章について、文法の誤りを中心に日本語を修正したうえで引用すると、次のとおりです。
「しかし、現在、日本とは通貨スワップ交渉再開協議自体、行われていない。韓国と日本は2001年に初めて通貨スワップ契約を締結した後、2011年には700億ドル(相当額)にまでその規模が拡大したが、2012年8月の李明博元大統領の独島(ドクト、日本名・竹島)訪問を機に韓日関係が悪化し、2015年2月に完全に終了した。2016年末、韓日間で話し合いが持たれたが、釜山の日本総領事館前に慰安婦少女像が設置されたことを受け、ことし1月に日本側が一方的に交渉を中断した。」
記事のタイトルで「日本に期待する」とほのめかしておきながら、記事本文では腰砕けになるのは、韓国メディアのいつもの悪い癖です。このあたりは「スルー」するのが良いでしょう。
ただ、韓国では日に日に、通貨危機への懸念が高まっていることも事実です。
まず、市場コンセンサスとして、米国では早ければ年内にも利上げが行われるとの見通しが立っています。そうなれば、韓国を含めた新興市場(EM)諸国から資金が引き揚げられる圧力が強まります(もっとも、このあたりの事情は昨日『日中新時代は「政熱経冷」でお願いします』でも取り上げた中国でも同じようなものですが…)。
これに加えて、朝鮮半島有事が発生した場合、韓国ウォンは、間違いなく真っ先に暴落するでしょう。その時に、米ドルか日本円に両替してくれる、日本との通貨スワップ協定は、韓国(や中国)にとっては、それこそ「喉から手が出るほど」欲しいものなのです。
通貨スワップ「日本にもメリット」説の大嘘
以上、韓国が通貨スワップを欲しがっているという事情はよくわかります。
では、日本にとって韓国との通貨スワップ協定を締結してやることに、どのようなメリットがあるのでしょうか?これを巡って、某匿名掲示板では、こんな書き込みがなされていました。
某匿名掲示板のコピペ
- [兄弟説] 韓日は兄弟だ。兄が困ってるんだから、弟が助けるべき。
- [隣人説] 日本と韓国は隣国。隣が困ってたら助けるべき。
- [謝罪説] 日本は過去に酷いことしたから、許してもらおう。
- [連動説] 韓国がヤバイと日本もヤバイ。
- [日本が説] 実は日本のほうがヤバイ。だから、日本は韓国に~を頼むべき。
- [恩返し説] 韓国は日本に色々な文化を教えたんだから、日本は恩返しをしよう。
- [恩売り説] 今後のために、通貨スワップを結んで韓国に恩を売ろう。
- [友好説] 韓日友好のために、日本は~をしよう。
- [脅迫説] 韓国に頭を下げさせるな。日本が頭を下げなければならない。
- [捏造説] 日本は敗戦国、韓国は勝戦国。日本は勝戦国の言うことを聞こう。
- [メリット説] 日本も韓国も先進国。両国にメリットがあるから日本は~をしよう。
- [連携説] 韓米日の連携のためにも、日本は~をしよう。
- [孤立説] 日本は世界から孤立するよ。そうならないために~をしよう。
- [圧力説] アメリカからの圧力が来る前に、日本は~をしよう。
- [火病説] まだ~をしないのか。さっさとすれば済む話だろ。日本は~しろよ
(※最近、ほかにも説が増加中の模様)
匿名掲示板といえば、悪い印象を持つ人も多いかもしれませんが、私はこの書き込みをした方のレベルの高さに、すなおに驚嘆してしまいました。というのも、「通貨スワップは日本にもメリットがある」という主張は、他ならぬ、日本の財務省からも出ているからです。
日韓スワップを提供する際に、日本側では「日韓スワップには日本にもメリットがある」という大嘘が、まことしやかに唱えられていた、という事実です。
2014年(平成26年)4月16日に行われた「第186回国会・衆議院財務金融委員会」で、財務省の山崎達雄・国際局長(当時)は「日本維新の党」の衆議院議員だった三木圭恵(みき・けえ)氏(※2014年12月の総選挙で落選)に対し、日韓スワップには「韓国だけではなく日本にとってもメリットがある」と答弁しています。
「日韓通貨スワップを初めとする地域の金融協力は、為替市場を含む金融市場の安定を通じまして、相手国、日韓の場合は韓国だけじゃなくて、日本にとってもメリットはあります。
というのも、日本と韓国との間の貿易・投資、あるいは日本企業も多数韓国に進出して活動しているわけでありまして、その国の経済の安定というのは双方にメリットがある面、それからまた通貨という面でいうと、むしろ通貨を安定させるという面、ウォンを安定させるという面もあるわけであります。
そういうことで、私どもとしては、当時、日韓通貨スワップを拡大したのは、むしろ、韓国のためだけというよりも、日本のため、地域の経済の安定のためということがあったということだけ申し上げたいと思います。」
ちなみにこの山崎達雄なる人物、2015年7月7日に退官し、その後、同年11月24日にモルガン・スタンレーMUFG証券株式会社の顧問、同年12月1日にアムンディ・ジャパン株式会社の顧問として天下りを果たしています(上記事実は総務省が公表しています)。また、現在はマスコミや官庁からの「天下り先」として有名な国際医療福祉大学の「特任教授」でもあるようです。
ただ、この山崎達雄氏の答弁は、明らかな詭弁です。
なぜならば、日韓スワップは日本国民の財産である外為特会などから、貴重な外貨を韓国に対して提供するという仕組みだからです。韓国のように信用できない相手国にお金を貸すということは、日本国民の税金を貸倒リスクに晒すということです。
そして、多くの日本企業が韓国と貿易・投資関係にあることは事実ですが、日本は資本主義国家であり、民間企業は自力でカントリー・リスクを評価する義務があります。韓国に投資し、韓国が国家破綻した結果、その企業に損失が生じても、それを日本国民の税金で尻拭いすべき筋合いのものではありません。
(※ちなみに「韓国」を「中国」に置き換えても、これと全く同じ議論が成り立ちます。)
余談ですが、山崎達雄氏はモルガン・スタンレーMUFG証券株式会社に顧問として天下っていますが、この山崎氏の答弁を見る限り、山崎氏が金融の専門的な知識を有しているようには到底見えません。
モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社は、第一種金融商品取引業者として、金融庁から免許を受ける立場にあります。そして、金融庁と財務省は、名目上は別官庁ではありますが、外国為替などの行政分野において業務は非常に近接しているため、私の目から見て、モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社は規制官庁のご機嫌を取るために、山崎氏の天下りを受け入れたようにしか見えないのです。
よって、モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社は、なぜこの人物の天下りを受け入れたのか、日本社会に対して説明する義務があると思います。
日本が韓国と通貨スワップを結ぶ意味
通貨スワップに話を戻しましょう。
日本と韓国の間の通貨スワップ協定は、もともとはチェンマイ・イニシアティブ(CMI)の一環として締結された、韓国ウォンと米ドルを交換するものでしたが(この時の主管は財務省)、これに日本銀行が日本円を直接提供するタイプの通貨スワップを追加提供。野田佳彦政権下の2011年10月には、じつに700億ドルの規模にまで膨れ上がりました。
ただ、この時の韓国は、日本に対して恩義を感じるのではなく、むしろそれとは逆に、李明博(り・めいはく)大統領(当時)が2012年8月に、日本領の島根県竹島に不法上陸。あわせて天皇陛下を侮辱する発言を行いました。
さらに、2013年2月に就任した当時の朴槿恵(ぼく・きんけい)大統領(今年3月に罷免済み)も、日本の安倍晋三総理との首脳会談を徹底的に忌避し、2015年11月に安倍総理が韓国を訪問した際には、昼食すら出さないという非礼を働いたほどです。
日本経済新聞社の鈴置高史編集委員などは、こうした韓国の姿勢について、「スワップを食い逃げした」と評していますが、これは、通貨スワップにより外貨ポジションの安全性が高まった瞬間、その「恩人」である日本の信頼を裏切った行為のことをさしています。
では、日本は絶対に韓国との間で通貨スワップ協定を結ぶべきではないのでしょうか?
「毒まんじゅう」としての通貨スワップ協定
実は、日本が悪意を持って、韓国という国を混乱させるために、わざと通貨スワップ協定を利用する、という手法は存在します。
それは、「ごく短期間で満期が到来する通貨スワップ協定」です。しかも、引き出すのに「反日条項」を仕組んでおくのです。
近代国家・日本に生きる私たちにとって、契約とは「守るべきもの」ですが、残念ながら韓国は契約を「相手が自分に特別な何かを提供してくれるもの」だと勘違いしている節があります。そうであるならば、そのような人たちを縛る一番よい手段とは、「恐怖」です。
その際、もっとも参考になるのは、やはり中韓スワップでしょう。
この中韓スワップとは、2017年10月10日に失効した協定であり、中国から3600億元、韓国から64兆ウォンを限度として、相互に通貨を交換するというものです。この協定は今のところ失効したままですが、韓国当局は「更新した」と言い張っています。
中国当局はこの協定について、「口約束」で更新したとみなしている可能性があります。
国際社会において口約束とは異例であり、私に言わせれば、口約束が通用するという時点で、中韓という国の後進性を示しているようにしか見えません。ただ、口約束でも約束は約束です。そして、中国は韓国を、「恐怖」で縛ることに成功したとも言えます。というのも、韓国はこの中韓スワップと引き換えに、「三不」(ミサイル防衛システム(MD)への不参加、高高度ミサイル防衛システム(THAAD)の撤去、日米韓3ヵ国軍事同盟への不参加)を飲まされたからです。
そうであるならば、日本も「慰安婦像を撤去しない限りは絶対に発動しない通貨スワップ協定」を韓国と結んでやれば、韓国が国家として完全にフリーズするのを目撃することができるかもしれません。
敢えて言う、日韓スワップ構想は葬り去るべきだ!
ところで、この「恐怖による支配」という議論はさておき、私が本当に日韓スワップを締結すべきだと考えているわけではありません。
なぜなら日本にとって日韓スワップのメリットは皆無ですし、それどころか、スワップを締結した瞬間、再び「食い逃げ」されることは目に見えているからです。
日本政府内にも、自民党内にも、「北朝鮮情勢を巡る日米韓3ヵ国の協力」というお題目を、いまだに「真面目に」信じ込んでいる人がいるようですが、そのような人たちから「日米韓3ヵ国協力の象徴として、日本から韓国に対し、日韓スワップの再開を持ちかけよう」という奇妙な主張が出て来ることには警戒し続けなければなりません。
いずれにせよ、私の持論はシンプルです。たしかに日韓関係は深化していて、韓国が国家破綻でもしようものなら、軍事、経済の両面において、日本にも深刻な影響が生じかねません。しかし、それと同時に韓国とは「味方に付けておくと困る国」でもあります。現在のような不健全な日韓関係も、どこかのタイミングで「処理」しなければならない時が到来します。
そうであるならば、私の役割は、日韓スワップの本質について、「アーカイブ」的に資料を集め、「日韓スワップ復活論」を葬り去ることの一助にほかならないのだと思います。
本日のオマケ:足立康史議員を応援します!
日本維新の会の足立康史衆議院議員が、11月11日にツイートした内容を巡り、議論が広がっています。
朝日新聞、死ね。 (社説)「加計」開学へ これで落着とはならぬ:朝日新聞デジタル(2017/11/11 13:34付 ツイッターより)
これだけ見ると、非常に不適切な発言です。議員という公人の立場にありながら、特定組織に対して「死ね」などと言い放つのは言語道断です。
しかし、私はこの発言を、強く支持したいと思います。
その理由は、組織名に「死ね」とつぶやくことは、朝日新聞自身が適切な行為だと認めているからです。よもや昨年、
「保育園落ちた日本死ね」
という愚劣な表現が、昨年、「ユーキャン流行語大賞」に選ばれ、他ならぬ朝日新聞社自身を含めた愚劣なマスゴミの皆様が業界を挙げて、それを全面的に擁護したことを、忘れたとは言わせません。
そうであるならば、「日本死ね」が許される以上、「ユーキャン死ね」、「朝日新聞死ね」、「東京新聞死ね」、「NHK死ね」、「琉球新報死ね」、「沖縄タイムス死ね」、「北海道新聞死ね」、「TBS死ね」、「日本共産党死ね」も同様に許されるはずです。
ダブル・スタンダードは許されません。本件について、足立康史議員は一歩たりとも引く必要はありません。私は足立議員を強く応援したいと思います。
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ちなみにこれ、カナダドル建ての通貨スワップじゃなくて為替スワップなんだよね。てことは、カナダと韓国がお互いの通貨を使い合っている時に機能するスワップなんだよね?お金借りるのが民間の銀行とか企業だからね。つか韓国ってカナダドル建ての債権を持っているんだっけ?逆に、カナダの企業が韓国ウォン建ての債権を持ってるんだっけ?カナダって資源国通貨だから韓国はカナダからカナダドル(アメリカドルじゃないよ)を借りてメープルシロップでも輸入すんのかな?
5chに相手国通貨建ての流動性債権を互いに持ち合っている国同士じゃないと機能しないって書いてあったけど、どう考えても韓国とカナダって債権を持ち合ってるように見えないのだが。
ダブルスタンダードは許されない、田舎の爺も同感。私も応援します。
< 毎日の更新ありがとうございます。
< 「金持ち喧嘩せず」とか言いますが、適度な財力は個人も、国レベルでも必要ですね。今更なにを?と思われるでしょうが、一般的にギャンブル狂いとかは臨時収入があるとドバッと散財する。またはギャンブルにぶち込む。あるいはナマポや年金が入ったら焼肉や寿司、ミシュラン☆店、小料理屋で家族一族、ガラの悪そうな連中連れて1〜2か月に1回、使い切って翌日サラ金直行。こういう刹那的な人生送ってる人は結構多いです。逆に資産のある人は必要以外使わない。基本カード決済しない(或いは逆もあり)。ケチと思われようが気にもしない。ただ、自分が必要と思えば出すし、普段の生活も衣服装飾には無頓着だが、食べる事は大切にする。贅沢ではなく産地は中国はアウト、国内産を求める、オーガニックを探す、量は食べないが美味い方がいい。また食には関心なく着るもの身につけるものだけに投資する。もちろんユ◯ク◯などは見向きもしない。こんなこだわりを持つ方もいます。*あらゆることにこだわり、いい物を求めるなら、最低8桁収入必要なので、どれかだけは、というスタンスですね。
< 韓国の「スワップ騒動」を見ていると、ふとそんな人達が双方いることを思いました。韓国人は元来勝負事が好きで、切った張ったを花札などで女性もよくやるそうです。何を賭けているか知りませんが。でも個人、家庭レベルでは住宅ローン、学資にかける資金は日本よりケタ違いに収入比が高く、生活が成り立たないということを聞きます。また蓄財も極端に少なく、バンバン消費する。バブルの日本ですね。消費が美徳と言われた時代。半面いざという時の蓄えがない。これで45歳〜50歳定年なら退職金も微々たるもの(私も)でしょう。資金が少なくて済む唐揚げ屋しかない。それも失敗すれば、ハードワークなパート行くかプー太郎。下手すりゃ破産、離散、行方不明、自殺、、です。
< 日本もそういう人生で失敗を繰り返した人が蒸発したりクビくくったりしますが、実感として社会保障制度も完備しており、ヤル気次第で雨露をしのぎ、最低喰っていける状況かと思います。
< 国も同じで韓国はとにかく財政基盤が弱いです(新宿会計士様のサイトに何を知ったかぶりで)。外貨の蓄えも一応中進国の上ながら極端に少ない(例のごとくハッタリかましてます)。何か開発、担保にできる資源もなく、海外からは魅力に乏しく投資意欲も沸かない。民間企業も硬直した財閥優遇で凌いできたため、中小企業に活力、魅力、人材がいない。合わせて政治は民意に合わすだけ、官僚も保身に過ぎる。庶民にとって、何も希望が描けない、海外に出たい、韓国人に産まれたくなかったとなります。
< 日本のことは皆さんご存知なので省略しますが、海外志向の強い方、または日本人に産まれたくなかったという方は極めて稀、むしろハッキリ言ってオカシイ方です(すみません)。さて、カナダと韓国のスワップは、韓国マスコミの思い違い、政府もそれを指摘しない、わざと放置。喉から手が出るほど欲しい米ドル、日本円とのスワップは相手から切り出して欲しい、何故言ってくれないのか?更に韓国政府の数字のいい加減さ、財政の無政府状態、困れば日本が助けるのが当たり前、こんな意識は金輪際棄ててもらい、お白州で国ごと切腹してもらいましょう。お白州とはこの場合IMFかな。プライドが邪魔して恃めない韓国よ、北朝鮮もトランプ大統領は時間切れだ。南鮮も財政、金融で時間切れ、どちらが早いか楽しみ〜♫。
< 失礼いたしました。
韓国で買い物をしてクレジットカードを出すと嫌がられます。1万円札を出すと大喜び(そうな…)されます。韓国ウォンへの両替は日本で、日本の銀行で、したほうが良いです。向こうで両替すると「?」です。前記クレジットカードと記しましたが、買い物をしてカードを出した(渡した)とき、絶対に自分のカードから目を離してはいけません。例えば、支払いカウンターが透明ガラス張りであってもです。見透かせないカウンターであったら尚更です。絶対に自分の視界から自分のカードが消えないように、注意してください。日本円にして数百円、数千円の買い物でも、です。一瞬たりとも、です。
次、料金を支払う(…或いはカード決済…)とき、間違ってもカウンターに財布など置いてはいけません。財布(カード入れ)は必ず片手でしっかり持ち、もう片方の手で必要な紙幣(カード)を取り出してください。それと、自分の左右・背後に充分注意してください。万が一にでも、例えば誰かが左肩を叩いても、そちらを向かないでください(…多分、無理…)。その瞬間、右側からあなたの財布を狙っている誰かがいます。逆もまったく同様です。彼らはプロの一団・一味です。その店が大騒ぎになりますが、店は犯人を捕まえる気配すらありません。期待しないでください。被害に遭っているのは店ではなく日本人、なのですから。
被害に遭うと「イチオー」警察は来てくれます。パトカーに(無料で(笑))乗って最寄りの警察署に、ご招待してくれます。状況聴取、書類作成は、日本語ができる方(…署員かは不明…)が事務的に対応してくれます。まがりにも「…お気の毒です…」など、期待してはいけません。いかにも(タコにも)「被害に遭った、アンタが悪い…」、零下5度で飲むキンキンの大ジョッキのようです。手続きが終わると「絶望感」が襲います。この国で日本のような「無くしたお財布が戻ってきた」など、想像もしてはいけません。
ただ、お財布に100万円くらい入れてパンパンに膨らんでいると「大もて」します。例え「使わなくとも」です。空港の検査で「何だ、こんな大金!」と日本語でイチャモン云われますが、「Walker-Hill !」、ヒトコトでOKです。焼肉店で隣の○○には「鼻の下を伸ばしては」いけません。焼肉は日本の1/10以下ですが〇〇は…。ですので絶対に「ご法度」です。何せ70年前の〇〇〇がまだ稼いでいる、世界に韓たる輸出産業、ですから。
以上、血迷いごと…、でした。
<すみません、本日2回目のコメントです。
韓国では(だけではないでしょうが)財布、クレジットカード、やや多めぐらいの現金が危ないのですね。韓国もそうかもしれませんが、海外で怪しい店なら、カードは渡して目を離した瞬間、データスキャンされて、偽造もされると聞きました。クレジットカード会社に勤める知り合いが、国内なら店でクレジットカードをスキャンして取り引きが成立しない場合、画面に理由(盗難ならト、紛失ならフ、再発行ならサ、読み取り不可ならヨ、限度額オーバーならゲンオバ等)が表示され、今の賢いレジは、教えてくれるそうです(個人商店の単機能はダメ)。もちろん客には見えません。客にはカードがおかしいとは告げず、「恐れ入りますが、レジの調子が悪いので少々お待ちくださいませ、詳しい者を呼んで参ります。または他のお勘定場で処理させていただきます、お待ちくださいませ」と教育しているそうです(それで内線電話で上司を呼ぶか、カードが悪い場合、クレジット会社に連絡します)。
< そこで「早くしろ!」「時間がない!急いでるんだ!」と喚く人、怒鳴る人はトまたはフの確率が高く、ほぼ100%現逮(現行犯逮捕)になるそうです。逃げ出す奴もいますが、保安係あるいは警察と昵懇の店(笑)には3分以内で駆けつけるそうです。保安係もアル◯ッ◯等ではなく、多くは警官OBです。私も1度だけカードエラーが出て、処理に時間がかかった事があります。上の話を聞いてたので、ヒヤヒヤしましたが磁気が弱っていると言われ、以後ほとんど使いません。
< しかし昨日のスワップの件、コメント欄が盛り上がってますね(笑)。やはり主人がプロなので、周りの方々もプロ又はセミプロ。シロートはなまじ反論したりすると、背後からもタマを喰らう。私も気をつけよう。このサイトで、さもよく知ったフリで金融関係の事をコメントすると、タマに当たるか地雷を踏む(爆笑)。得意分野に特化します。
< 失礼いたしました。
初めて本サイトを拝見しました。通過と為替と、スワップって二つあるんですね、知りませんでした。日米も中国みたいに韓国を扱えばいいんだと思うんですけど、なんでダメなんでしょう・・・