本日の速報です。国連安保理決議が成立する見込みとなりました。
国連制裁は厳しい?厳しくない?
メディアによって評価は分かれる
国連安保理が全会一致で北朝鮮制裁の強化を決議する運びとなった。先ほどから、主要メディアが予定される決議案の内容を、速報として報じています。
本日はこのうち、英フィナンシャル・タイムス(FT)、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道を紹介しておきましょう。
UN agrees stronger sanctions against North Korea/China and Russia adopt Security Council resolution after US proposals watered down(2017/09/12付 FTオンラインより【※原文英語】)
U.N. Security Council Adopts New Sanctions Against North Korea/Unanimous vote came after the U.S. rolled back its initial insistence on a complete oil embargo(米国時間2017/09/11 18:25付=日本時間2017/09/12 07:25付 WSJオンラインより)
FTオンラインの方は、
“The UN has unanimously adopted its strongest sanctions yet on North Korea, aimed at depriving Pyongyang of more than $1.3bn in annual export revenues and boosting pressure on Kim Jong Un’s regime following its recent nuclear test.”(仮訳)国連は全会一致で北朝鮮に対するこれまでにない厳しい制裁を可決した。これにより北朝鮮の年間の輸出高は13億円減少することになり、つい先日、核実験を行ったばかりの金正恩に対してはさらなる圧力となる。
と報じています。しかし、WSJの方は、この国連決議の背景について、
“The U.S., which drafted the initial resolution while pledging the harshest possible sanctions yet, rolled back its initial insistence on a complete oil embargo and asset and travel freezes targeting North Korea’s leader Kim Jong Un, according to diplomats and a draft of the final version of the resolution seen by The Wall Street Journal.”(仮訳)米国は考えられる限り過去最も厳しい制裁を提案していたものの、外交関係者やWSJが閲覧した制裁案の最終案によれば、北朝鮮に対する原油の完全禁輸や金正恩の個人資産凍結、外国旅行の禁止などを撤回した格好だ。
としています。
英米の2大経済紙で評価が完全に別れてしまっていますが、これはWSJの方に分があるといえます。
狙った実効性は得られないが…
今回の提案については、WSJにいくつかの記述があります。これによると、「北朝鮮に対する原油、原油精製品の全面禁止は実現しない」としつつも、
- 液体ガスなどの輸出を全面禁止する
- 石油精製品の輸出上限を年間200万バレルとする
- 原油については現行の輸出上限を維持する
などの措置が盛り込まれるそうです。また、繊維貿易の全面禁止措置に加え、北朝鮮の海上輸送船に対する国連加盟国による検査も盛り込まれるものの、武力を使った強制的な捜査については実現しない見込みだとしています。
いずれにせよ、北朝鮮の体制を完全に崩壊させるためには、石油の全面禁輸が必要であるにもかかわらず、今回は中露の強硬な反発により、石油の輸出禁止措置は200万バレルの上限付に緩和されてしまった格好です。
これをどう見るべきでしょうか?
中露両国は追い込まれつつある
私は今回の米国や日本などの国連安保理における動きを、全面的に歓迎したいと思います。
その理由は非常に簡単です。今回の決議が、「真綿で首を絞める」ようなものだからです。
今回の制裁決議により、中国とロシアが仮に決議案の上限を超えて石油を北朝鮮に輸出すれば、中露両国が国連安保理決議に違反していることになり、西側諸国は、今度は北朝鮮だけでなく、中露に対する制裁にも踏み切ることができるからです。
WSJの記事からは今回の決議にやや不満が漏れていますが、私は一歩ずつ北朝鮮(と中露)を追い詰めていく姿勢が正しいと考えているのです。
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おはようございます。私もWSJの記事と同じで、中露に譲歩して、修正案になったことが不満です。一番肝心な石油が全面禁止にならず、現状維持になったこと。資産凍結に金正恩が入ってないこと。公海上での臨検が禁輸品目が
あると考えられると信じる合理的な理由がある場合(完全に骨抜きです)となったこと。
でも安保理の決定に良かったと思える部分はあります。おっしゃる通り、それ以外はほぼ、原案通り追い詰めた。「真綿で首を締める」ごとくです。実際、多少厄介者と北朝鮮を思っている中露も、迂闊に北朝鮮への追加支援はできません。北朝鮮(と韓国)の完全なる崩壊と中国、露の悪者兄弟には自国の足元も腐りつつあることを知るべきでしょう。昨日か一昨日に「オールドプログラマ」さんが「日本に対する反日行動は、朝鮮人は今後更に酷くなる一方だから、このままでは治らない。もう一度朝鮮人を日本が教育すれば30年間でまともになる」と書かれてました。なるほどと思いました。関わるのは絶対嫌だけど、破綻した韓国を救うのではなく、厳しく管理する。ゴネたり身勝手は許さない。それぐらい日本人が中国のするように私用人の者に酷く当たる如く、小国相手と振る舞い、正しい教育をすれば僻み妬みタカリ、反日、侮日の民族も矯正できるかもしれませんね。ありがとうございました。
私は以前のコメントで、「すわ!第二次朝鮮戦争勃発か!」ともとれる発言をしましたが、撤回します。米・朝、韓・朝、間での紛争は「当面起きない」と推察します。国連制裁決議にロシア・支那が同意し発効されましたが、私見では「ザル」の一言です。国連という公の場では「うん、そうだよね!」と素振り(そぶり)は見せても、露助と支那にウラが無い訳がない。支那は北など子分・雑子であろうし、ロシアは社会主義崩壊ソ連を表向き隠れ蓑にした、偽資本主義統治地域(…あえて国家とは呼称しない…)化している。ウラジミール・Pは生粋の元KGB幹部だ。よって露・支那は北を「核保有国化」するために、徹底して秘密裡に支援する。するとここに、対アメリカとの大障壁が完成する。つまり支那・露は米国との直接対峙をこの壁で食い止め、あるいは緩衝材として、かなり有効に活用できる「要塞」と成り得る。いま北を叩けば莫大なカネと戦力と、しっぺ返しがトンでもない米軍将兵の消耗と、併せ「朝鮮半島不安定化は米が招いた全責任」との国際的非難を招き兼ねない。米国は過去、ずる賢く戦った数多の戦争・紛争で、ただの一度も最初の一発を打った試しがない。となれば世界で2番目に多い国連分担金を払っている日本は何なのだ、ろう。