『ニュース女子』騒動を巡り、出演者が東京で記者会見…。イケメン議員との呼び声も高い丸山穂高議員のタブーに踏み込んだ国会質問…。本日取り上げるのは、一見するとこの無関係な二つの出来事を題材に、日本のマス・メディアが深刻な岐路に立たされているという事実です。
目次
マス「ゴミ」とは?
私たちの大事な国・日本国は、自由・民主主義社会です。しかし、自由・民主主義社会というものは、国民の一人ひとりが賢くなければ機能しません。その意味で、公正で客観的な事実を知ることは、私たちの社会を機能させる、最低限必要な条件なのです。
ただ、日本のマス・メディア(とくに新聞やテレビ)は、特に政治的な報道については、必ずしも公正で客観的であるとは言えません。私自身がこの「独立系ビジネス評論サイト」を立ち上げたのも、まさに、マス・メディアが正当な報道をしてくれないことに強い疑問と不満を抱いたことがきっかけです。
こうした中、つい先日、マス・メディア(とりわけ朝日新聞社などの大手メディア)が全く公正ではないと痛感せざるを得ない事件が、相次いで発生しました。本日は「『ニュース女子』問題」と「丸山穂高議員の質疑」という二つのテーマを題材に、マス・メディアの報道姿勢を糺したいと思います。
ちなみにマス「ゴミ」とは、マス・コミュニケーションの略語「マスコミ」を揶揄した、一種のネット・スラングですが、最近ではインターネットの普及とともに、「ゴミのような情報ばかり流す新聞社やテレビ局」のことを総称する用語として、一般に広まっているのが実情ではないかと思います。
『ニュース女子』騒動・その後
『ニュース女子』騒動とは?
地上波テレビ放送局である東京MXテレビが今年1月2日に放送した『ニュース女子』を巡り、沖縄タイムス、琉球新報、朝日新聞などの極左メディアや「パヨク」と揶揄される活動家らからの強い反発が生じています。
『東京MXテレビは「ウソつき」なのか?』、『デタラメは必ず暴露される』の続編として、この問題の最新状況をアップデートしておきましょう。
『ニュース女子』問題とは?
さて、議論の前提となるのは、次の『ニュース女子』という番組です。
『ニュース女子』#91
この番組は、もともとは株式会社DHCシアターが制作し、1月2日に東京の地上波テレビ局「東京MXテレビ」で放送されたものであり、動画サイトには1月16日に公開されています。本来の配信期間は公開から1か月に限定されていたはずですが、おそらく株式会社DHCシアターの好意により、現時点でも視聴可能です。
この番組に対し、沖縄タイムスや朝日新聞、暴力的・反社会的な組織を含めた極左市民団体などから、猛烈な反発が生じていることは事実です。そして、批判を浴びたら、「都合の悪い動画は削除して逃亡する」というのは、「パヨク」と呼ばれる勢力の共通点なのですが、株式会社DHCシアターはこれと真逆に、「批判を浴びている動画を、むしろ逆に、いつまでも削除しないで万民が視聴可能な状態に置く」というものです。私はこうした同社の姿勢に敬意を払いたいと思います。
おそらく、番組内でも取り上げられた極左市民団体らは、「株式会社DHCシアターも大騒ぎして批判すれば、リンク先の動画を削除して逃げるに違いない」と思い込んでいたのではないでしょうか?
株式会社DHCシアターは、リンク先動画を削除していないばかりか、1月20日には、次のような「見解」を公表しています。
ニュース女子番組見解について(2017/01.20付 株式会社DHCシアターウェブサイトより)
まさに、株式会社DHCシアターの姿勢は、「批判されたらそれに対し正面からきちんと反論する」というものであり、日本の極左市民団体や大手三流メディアによく見られる、「批判されたらその動画を削除して逃げる」という姿勢とは真逆の、非常に正々堂々としたものです。私は株式会社DHCシアターのこの編集方針には深い敬意を払いたいと思いますし、また、こうした姿勢に対しては全面的に支持したいと考えています。
『ニュース女子』出演者による記者会見
私が改めてこの話題を取り上げた理由は、『ニュース女子』第92回に出演した在沖の3人などが、先日、東京・内幸町にある「日本記者クラブプレスセンター」で、記者会見を行ったからです。その様子については、下記のリンクで確認することができます。
【沖縄の真実】のりこえねっと辛淑玉氏等による東京MXテレビ『ニュース女子』報道弾圧に抗議する沖縄県民東京記者会見[桜H29/2/25]
この記者会見は、評論家の篠原章氏が司会者となり、日本記者クラブで行われたものです。また、記者会見に登場したのは次の5名です(左からの着席順、敬称略)。
- ケント・ギルバート(カリフォルニア州弁護士)
- 杉田水脈(すぎた・みお)(元衆議院議員)
- 依田啓示(よだ・けいじ)(カナンファーム代表)
- 我那覇真子(がなは・まさこ)(琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会 代表運営委員)
- 手登根安則(てどこん・やすのり)(沖縄教育オンブズマン協会会長)
ちなみに私は、記者会見の主催者・司会者や、ここに登場した5名の方々とは、全く面識はありませんし、本日のこの記事も、私自身が勝手に執筆しているものです。つまり、私は本稿の執筆に当たり、彼らに依頼されていないどころか、彼らの許可すら得ていない(つまり完全に独立の立場から執筆している)という点については、はじめにきちんと強調しておきたいと思います。
我那覇氏らへの苦言について
本論に入る前に、我那覇氏の組織について、情報開示にいくつかの技術的な問題点がある点を指摘しておきます。具体的には、辛淑玉氏に対して送付したとされる「公開質問状」については、そのリンクの所在がホームページから簡単にたどり着ける場所になく、また、テキストファイルではなくPDFファイルで公表されている点には問題があると思います。
公表するのであれば、せめてテキスト化し、私のような「独立系評論サイト」の運営者でも簡単にコピーして貼り付けられるようにすべきです。
ただ、この「苦言」とは、あくまでも私個人が技術的な問題点として感じたものに過ぎず、私は我那覇氏らの活動が「会としておかしい」などと申し上げるつもりはなく、むしろ思想的には「支持できる」という部分が多い、というほうが実情に近いでしょう。
また、本日紹介するリンク先動画についても、一部をトリミング(切り張り)しているようです。どうせ動画サイトにアップするなら、トリミングなしで掲載すれば良いのに、と思います。ただでさえ「敵」が多い組織ですから、こうした細かい点で至らない部分は多々あるのが残念な点でもあります。
リンク先動画の流れ
以上の点はあるものの、私は、リンク先の動画については、非常に理路整然としていて説得力があると感じました。記者会見では、我那覇氏、依田氏、手登根氏、杉田氏、ギルバート氏の順に、それぞれ次のような説明を行いました(動画の33:50まで)。
- 我那覇氏が「のりこえネット」の共同代表である辛淑玉氏に送付した公開質問状の内容を読み上げる
- 沖縄県国頭郡東村で農園・宿泊施設「カナンファーム」を経営する依田氏が、高江付近で反基地派らとの間でトラブルになったエピソードを説明
- 手登根氏が反基地運動派らによる過激な行動の動画を紹介(ただし、著作権の関係から、リンク先動画ではカットされている)
- 杉田氏が「沖縄の反基地運動家らが関西弁を喋っている」という重要な事実を紹介したうえで、公安調査庁が出版している『内外情勢の回顧と展望』という報告書を紹介。「日本の反基地運動の裏には中国が存在している」などの記述があるという事実を列挙
- ギルバート氏が、沖縄県における反基地運動が「犯罪を含むもの」であるという事実を指摘したうえで、「なぜ本土のマスコミがこれらをきちんと報じないのか不思議でならない」と、居合わせた記者団らに疑念を突きつける
というものであり、いちいちごもっともな主張ばかりです。
もっとも、私が「我那覇氏らの主張が正しい」と主張したところで、説得力はないかもしれません。しかし、そう思うのであれば、なおさらリンク先の動画の視聴を強くお勧めします。インターネットにつながる環境であれば、誰でも視聴可能な動画です。
朝日記者のトンチンカンぶり
ところで、この会見では、朝日新聞のキタノと名乗る記者からの質疑が興味深いです(動画の39:15~。敬称略。なお、記載内容は引用者の文責にて適宜要約している点をご了解ください)。
朝日新聞キタノ「(記者会見の場で)再生したビデオはいつどこで誰が撮ったもので、手登根さんはどのように入手したのか、という事実関係が細かくわからないと、報道する以上は事実関係が必要、その辺を詳細に説明願いたい。依田さんは暴行を振るったということで告訴され、その結果、警察から起訴・不起訴、どのような扱いになったのか?公開質問全体について、いつどこで誰がそういうことをしてどのような損害があったかという事実が一つ一つ具体的に書かれていないと、反論できないではないか?」
キタノと名乗る記者は、このように、彼らの主張内容に対して「具体的な事実がない」などとやたらと言い放ちましたが、これに対し、杉田氏の反論が凄すぎます。
杉田「朝日新聞さんも取材に行ったことがあるんですか、この現場?」
キタノ「私は取材していません。私は記者会見で…」
杉田「だからわからないんですね。現場を見たらわかると思うんですが…」
(中略)
杉田「あなた記者さんですよね、ちょっと調べただけですぐこういったものも入手できますし…」
キタノ(同社の他の記者が取材したなどと説明)
杉田「その方にお聞きになったらいかがですか?」
我那覇「情報源が何なのか怪しいと(いう)記事がおそらく書きたいんだと思いますが、ちょっと調べればわかることです」「是非、現地に取材に行ってください」
プロフェッショナルのジャーナリストではない私ですら、少し調べれば簡単にわかるような内容の質問を投げつけてくる…。このやりとりだけで、「従軍慰安婦問題」を捏造した朝日新聞社に所属する、年収一千万を超えているともいわれる記者の低レベルさが、大変よくわかると思います。
議論から逃げているのはマス「ゴミ」の方では?
報道しないメディア
では、肝心のこの会見、報道したメディアはあったのでしょうか?
会見から丸2日が経過しているにも関わらず、私が見た限りにおいては、主要メディアの中では、産経ニュースが、ほんの少しだけ次のような記事を配信しているだけです。
「辛淑玉氏の抗議行動は言論弾圧」「ニュース女子」出演の沖縄県民らが会見 基地反対派の「暴力動画」に息をのむ会場(2017.2.24 17:35付 産経ニュースより)
これ以外については、個人ブログなどが触れているくらいです。日本のメディアは大部分がこれをスルーしているのは、残念で仕方がありません。ただ、既存のマス・メディアが報道していないという事実自体が、実は、私のような「独立系評論サイト」を運営している人間にとっては、格好の「ネタ」となるのです。
衆議院予算委員会が面白い!
そして、マス・メディアについて触れたついでに、衆議院予算委員会の質疑についても紹介しておきましょう。「イケメン議員」としても呼び声が高い、丸山穂高(まるやま・ほだか)衆議院議員(「日本維新の会」所属)の質疑が、非常に興味深いからです。
2017年2月24日 衆議院財政金融委員会(衆議院インターネット審議中継より)
丸山議員は1984年生まれで、まだ33歳に過ぎませんが、私自身が直接、同議員の質疑を視聴している限りでは、非常に聡明で優秀な議員であるように見えます(なお、私が丸山氏の質疑を取り上げているからといって、私自身、「日本維新の会」を支持している訳ではありませんので、念のため申し添えます)。
丸山議員は、質疑の初めで「森友学園」への国有地の払い下げ問題を取り上げていますが、この追及で安倍晋三総理大臣の歯切れは随分と悪いようにも聞こえます。ただ、丸山議員は、国有地への払い下げ問題そのものを取り上げたうえで、『新聞は死んだ―驕り、偽善、エゴを衝く (1979年)
タブーを一切報じないマス「ゴミ」
ちなみに、丸山議員が引用した『新聞は死んだ』とする書籍、アマゾンで調べてみると、初版の刊行が1970年代と、ずいぶん古い書籍であるようです。丸山議員が列挙した朝日新聞社と読売新聞社については、おそらく朝日新聞社は築地、読売新聞社は大手町のことを指しているのでしょう。ここで、丸山議員が主張した内容を、関連する情報とともに、私の文責でまとめると、次の通りです(図表2、ただし人名と正式な肩書きは著者による補足)。
図表2 不透明な国有地払い下げ問題
新聞社 | 場所 | 払い下げ単価 | 丸山氏が言及した人名(敬称略) |
---|---|---|---|
朝日新聞社 | 築地の本社 | 1坪200万円を下らないとされる土地を56万円で払い下げ | 代表取締役社長・渡辺雅隆 |
読売新聞社 | 大手町の本社 | 1坪600万円の土地を83万円で払い下げ | 代表取締役会長・白石興二郎、代表取締役社長・山口寿一 |
また、朝鮮学校やNHKなどへの国有地・公有地の貸し付けや払い下げなどにも不透明な点が多々あるようですが、何と丸山氏は、朝日新聞社の渡辺社長らを参考人招致すべきだと述べたのです。
ただ、マス・メディアにとってよっぽど都合が悪いからなのでしょうか、今のところ、朝日新聞、読売新聞ともに、これらについて触れている記事は見つかりません。
マス「ゴミ」の時代の終焉
私の普段の持論ですが、やはり、いまやマス・メディアは、私たち日本国民が知りたいと思う内容を取材して報じるという、本来期待されている役割を、明らかに果たしていません。
『ニュース女子』問題を巡っては、沖縄タイムスが「事実ではない内容を報じた」などと断言していますが、私に言わせれば、「事実ではない内容を報じている」のは、むしろマス・メディアのほうではないかと思います。
ただ、現代はインターネットが普及し、動画サイトやブログサイト、SNSなどを通じて、情報が拡散していく時代です。論点対立が生じた時には、個々人が新聞・テレビではなく、インターネットで直接、その団体のページなどにアクセスし、情報を比較することができるようになりました。
例えば、私自身はどちらかというと「保守系」の論調でウェブサイトを運営していますが、極力、私の議論を構築する根拠となったリンクを示すようにしていますので、私と政治的スタンスが異なる方であっても、もとの資料を見てご判断いただくことができると思います(ちなみに、当ウェブサイトでは、原則としてコメントは自由とさせていただいています。記事の内容に異論があるようなら、記事の内容に沿ったものであれば、どんどんと書き込んで下さって結構です)。
そのように考えるならば、私のような活動を行う者が増えれば増えるほど、マス・メディアは、マス「ゴミ」と揶揄されるような情報ばかり流しているようならば、読者や視聴者からの支持を失うことは間違いありません。その意味で、私もマス「ゴミ」を終わらせる社会的役割の一端を担いたいと考えている人間の一人なのです。
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朝日新聞と読売新聞にも国有地を格安で売却したとか、まさにマスゴミにブーメランですね。
保存文書の期限が切れていて良くわからないのだと財務省が答弁していますが、森友事件が朝日と読売に延焼しているみたいですね。徹底的に調べてもらいたいものです。