X

今度のネタはカタログギフト?繰り返す野党とメディア

今度はカタログギフト問題でしょうか。高市早苗総理大臣が自民党議員に対しカタログギフトを贈っていたことが判明したとして、野党とメディアはこれを題材に高市総理を追及しようとしているフシがありますが、もしそれをやれば、今度こそ国民の鉄槌が「野党とメディアに対して」下されるのではないでしょうか。その意味で、これまでの轍を踏むのかどうか、国民が注視すべきは高市総理の側ではなく、じつは、野党とメディアの側なのです。

立憲民主党への事実上の退場勧告

衆院選の実態は自民大躍進というより立民への退場勧告』でも取り上げたとおり、著者自身は今月の衆院選を巡って、「国民が自民党を勝たせた」という側面だけでなく、最大野党だった立憲民主党に対する事実上の「退場勧告」だったと考えています。

もちろん、「立憲民主党」という言い方は少し不正確です。

同党は衆院選で候補を擁立していないからであり、また、同党所属だった議員、同党支部長だった議員候補者らは、その多くが「中道改革連合」に移籍したからです。このため、形式上は、立憲民主党ではなく中道改革連合で議論するのがスジではあります。

ただ、「実質」で見ると、やはり今回の選挙はやはり「立憲民主党に対する退場勧告」です。

中道改革連合は比例代表で42議席を得たものの、うち28議席は公明党出身者が優先的に当選してしまい、旧・立憲民主党が獲得した議席は小選挙区7議席、比例代表14議席のあわせて21議席に過ぎません。

立憲民主党は勢力がほぼ10分の1に減った

しかも立憲民主党の「実力」という意味では、これも正確ではありません。中道改革連合が比例代表で得た42議席には自民党からの「おこぼれ」が6議席含まれているからです。

公明党出身者は比例で名簿上位に掲載されていたため、この「おこぼれ」がなくても問題なく28人全員が当選していたのに対し、立憲民衆党出身者は「おこぼれ」6議席がなかった場合、小選挙区7議席、比例代表8議席のあわせて15議席しか得られなかった計算です。

公示前の148議席という勢力と比べると、ざっと10分の1程度に勢力が縮小してしまった計算であり、これが有権者の立憲民主党に対する正確な評価なのだろうと考えるのが自然です。

もちろん、衆議院議員総選挙は小選挙区を主体とした選挙制度であり、「勝者総取り」となってしまうため、「勝者」は得票率以上に多くの議席を得てしまうことに注意は必要です。

実際、自民党は全国の小選挙区で2771万票、率にして49.09%の得票を得たのですが、獲得したのは小選挙区に割り当てられた289議席のうちの85.81%に相当する248議席で、このことは、各地で中道改革連合候補が競り負けたことを強く示唆しています。

ただ、国民だってその選挙制度を深く理解したうえで、敢えてそのような投票行動をとっているわけであり、言い換えたら国民が野党、あるいはその野党を応援している新聞、テレビを含めたオールドメディアを嫌悪している、という証拠でもあります。

立憲民主党(の事実上の後継政党である中道改革連合)、日本共産党、れいわ新選組といった左派政党が軒並み議席を減らしたという事実は、国民のメディア不信・野党不信の表れであり、また、極論すれば「自民党など保守以外の政党は要らない」という国民の意思表示のようなものかもしれません。

中道改革連合がSNS戦略を検証…なぜ?

ではなぜ、ここまで左派政党が惨敗したのか―――。

いくつかヒントがあるとしたら、SNSを敵視するかのような姿勢かもしれません。

当ウェブサイトでは『立憲民主再生のヒントは有権者に愚直に向き合う玉木流』でも指摘しましたが、立憲民主党(あるいは中道改革連合)の再生のヒントはネット世論から垣間見える有権者の意見に真摯に耳を傾けること以外にはありません。

SNSが隆盛になるにつれ、立憲民主党や中道改革連合が得票力を失っていくというのも、ある意味では当然だったのかもしれません。現在のところ、参院の立憲民主党が中道改革連合に合流するめどは立っていないなか、2年半後の参院選の議席を正確に予測することは困難ではありますが、立憲民主党が党勢を立て直すうえで参考になる事例があるとしたら、当初はネットで強い批判を受けながらも愚直に有権者に向き合った国民民主党の玉木雄一郎氏かもしれません。様子が変わった国会野党のヤジが減った衆院先日の『中道改革連合等を待つ「...
立憲民主再生のヒントは有権者に愚直に向き合う玉木流 - 新宿会計士の政治経済評論

それなのに、現実に同党から見えてくる話題は、これとは真逆のものです。たとえば次の記事がその典型例でしょう。

中道、自民党のSNS戦略を検証へ 階猛幹事長「異常な再生回数」

―――2026年2月24日 15:52付 日本経済新聞電子版より

日経電子版が24日に報じたところによると、中道改革連合の階猛幹事長は同日、国会内で立憲民主・公明(※どちらも参院でしょうか?)両党の幹事長との会談で、「衆院選の結果を踏まえ、自民党のSNSや広告戦略を検証して対応策を検討する」と合意したのだそうです。

そのうえで階氏は会談後、記者団に対し、自民党の動画について「異常な再生回数」との認識を示したうえで、「政党による広告の仕方が金銭的にも過剰だったのではないかということが報道などでいわれている」などと述べたのだとか。

正直、やりたければやれば良いと思いますが、やったところで何かが得られるとも思えませんし、「自民党が圧勝して自分たちが敗北した原因がSNSにある」などと考えているようであれば、党勢の回復は不可能だと思われます。

カタログギフト問題で主観を述べるメディア

ただ、それ以上に「反省がない」のは、メディアも同じかもしれません。

ここでもうひとつ取り上げておきたいのが、こんな話題です。

前政権反省生かされず 配布趣旨、首相の説明焦点

―――2026/02/24 20:38付 Yahoo!ニュースより【共同通信配信】

いくつかのメディアが配信している話題ですが、高市早苗総理大臣の事務所が衆院選で当選した自民党議員側にカタログギフトを配布していたことが明らかになった、などとしており、これについてメディア(たとえば共同通信)は次のように述べています。

  • 石破茂前首相が自民衆院1期生に商品券を配って批判を浴びた反省が生かされていない状況が浮き彫りになった」。
  • 政治資金規正法は個人が政治家の政治活動に関し寄付してはならないと定めており、首相が配布の趣旨をどのように説明するかが焦点となりそうだ」。

…。

この「~が生かされていない状況が浮き彫りになった」、「~が焦点となりそうだ」、は、普段から当ウェブサイトで指摘する、「メディア記者による主観的な意見」の典型例でしょう。

正直、メディア記者が勝手に政治的な争点を決める時代でもありませんが、「反省が生かされていない」のは高市総理の方ではなく、メディアの方ではないでしょうか?

小川代表「厳しく説明責任が問われる新たな事態だ」

ただ、これについては中道改革連合の小川淳也代表が24日、さっそく自身のXアカウントで共同通信の記事を引用し、「『高市総理よ、あなたもか』となりかねません」、「財源も含め厳しく説明責任が問われる新たな事態です」、などと批判を加えています。

このあたり、立憲民主党には公職選挙法に明らかに違反して日本酒や現金を選挙区内の有権者に配っていたとする疑惑がもたれていた議員もいました(『立憲民主党の二重基準:松島みどり氏と梅谷守氏の比較』等参照、ただし該当する議員は今月の総選挙で落選)が、それは問題ではないとでもいうのでしょうか?

なんだかよくわかりません。

高市総理の説明で尽くされているのではないか

なお、これについては高市総理自身が24日夜、自身のXで説明をしました。

高市総理の説明は、こうです。

  • 衆議院総選挙後、自民党衆議院議員の全員宛に、今回の大変厳しい選挙を経て当選したことへの労いの気持ちも込め、今後の議員としての活動に役立てていただきたいと考え、奈良県第二選挙区支部(高市早苗支部長)として、品物を寄付した
  • その際、一人一人に適当な品物を選ぶ時間もなく、事務所での応接や会議、日常業務に使えるものなど、政治活動に役立つものを各議員のご判断で選んでいただこうと思い、カタログギフトを差し上げることとした
  • 数回に分けて夕食会を開催して欲しいとの要望もあったが、施政方針演説の準備や答弁準備、今日の電話会談をはじめ外交日程まで考えると、それも困難だったため、カタログギフトでの対応とした
  • 今回の支出に政党交付金は一切使用していない

…。

高市総理のこの説明で納得がいくかどうかのご判断は読者の皆様にお任せしますが、少なくとも著者自身としては、自民党総裁選で自身への投票を呼び掛けるべく巨額の金銭をバラ撒いたわけでもなく、単なる慰労目的でのギフトに非常識さはないと考えます。

国民が注視すべきは高市総理ではなくメディアと野党

というか、この行為のいったいどこがどうなのか(たとえば違法性があるのかどうか、など)についての説明は、メディア報道を読んでもまったく見つけられませんし、この問題で高市総理を追及するのは「もりかけ」「さくら」「統一教会」「裏金議員」なみのイチャモンにしかみえません。

そして、もしこの問題でメディアと野党が高市総理を追及しようとするならば、今度こそ国民の鉄槌が下されるのではないでしょうか。

すでに一部のテレビ局や新聞社は売上減少に直面しているとの話題もありますし、また、最大野党である中道改革連合も、もしも旧公明と旧立民に分裂したら、衆院側では最大野党の地位を喪失します。こうしたなかで2年半後に参院選がやってきます。

今回の「カタログギフト問題」で野党とメディアがこれまでの轍を踏むのかどうか。

国民が注視すべきは高市総理の側ではなく、じつは、野党とメディアの側なのです。

新宿会計士:

View Comments (24)

  • カタログギフトを開いて「神戸牛ハンバーグセットが一体どう政治活動に活かされるんですか、総理!」
    予算委の中継が楽しみですね

    • >予算委の中継が楽しみですね
      予算委員会の視聴率が上がるのでしょうか。(それにしても、これで野党の政党支持率が下がることもあるのでは)

  • カタログギフト、高市首相による罠ではないでしょうか。
    メディアや特定野党の本性をあからさまにする為の。

  • 毎度、ばかばかしいお話を。
    野党&マスゴミ:「衆議院選挙前に、このカタログギフト問題が分かっていれば、高市自民党が、ここまで大勝することは、なかったはずだ」
    選挙のやり直しを要求するのでしょうか。

    • 中道の小川(新)党首としては、このカタログギフト問題を、どう扱うかで、新代表としての力量が問われるのではないでしょうか。(どう扱えば、誰に評価されるかは別問題です)

  • >政治資金規正法は個人が政治家の政治活動に関し寄付してはならないと定めており

    とりあえず、ここんとこの根拠条文と思われるとこを、をe-govからコピペしておきますね。

    政治資金規制法
    (公職の候補者の政治活動に関する寄附の禁止)
    第二十一条の二 何人も、公職の候補者の政治活動(選挙運動を除く。)に関して寄附(金銭等によるものに限るものとし、政治団体に対するものを除く。)をしてはならない。

    (寄附の総額の制限)
    第二十一条の三 政党及び政治資金団体に対してされる政治活動に関する寄附は、各年中において、次の各号の区分に応じ、当該各号に掲げる額を超えることができない。
    一 個人のする寄附 二千万円
    3 寄附で政党及び政治資金団体以外の者に対してされるものは、各年中において、千万円を超えることができない。

    • 政治資金規制法
      第21条の2 何人も、公職の候補者の政治活動(選挙運動を除く。)に関して寄附(金銭等によるものに限るものとし、政治団体に対するものを除く。)をしてはならない。
      2 前項の規定は、政党がする寄附については、適用しない。

      結論:政治資金規正法は、「政党(支部を含む)」から公職の候補者への寄付については、適用しないと明示されている。したがって違法ではない。

      • 高市総理が個人としてカタログギフトを送ってたとしても、21条の2は金銭等によるものに限るってあるから違法じゃないと思います

        マスコミの違法適法を問う論調って、いまひとつ好きになれないのです。「違法」だっていうなら国会で議論するんじゃなくて、司法に委ねるべきじゃないのかな?

        政治家に問うべきは、その行為が社会的に許されるべきか否かであって、許されるべきじゃないなら、それをどのように防ぐのか、立法論まで持っていくべきだと思うのです♪

        • 「金銭等」とは、政治資金規正法第4条第1項および同施行令第2条の規定から、「金銭」と「有価証券」を意味します。

          ただし有価証券の定義は掲載されておらず、金融商品取引法、民法、手形法・小切手法、印紙税法などにいう有価証券と範囲が一致しているのかどうかはよくわかりませんが、少なくともカタログギフトは金銭ではないし有価証券でもありません。

  • 前任者はたしか、
    「総裁室で餅代と称してゲンナマを手渡し」
    「もらった若手はすぐに返した」
    というやり取りがあったはず。

    この件で騒ごうとしている新聞社であれテレビ局であれ野党議員であれ、前任者のときに何を言ってたか?
    (あるいは黙り込んでいたのか?)
    を、まず自己紹介してから質疑に入ってほしいものですね。

    調べたら判ることですが、自己紹介してくれたら国民の時間を節約できますからね。

  • これは、何か別の意図を感じますね。
    自民党の中には反高市の議員もいますから、カタログギフトを全員に渡したとすれば、そうした行為が発覚して何らかの批判が起きることは想定内のはずです。
    もしかして、『わざと』予算委員会で野党に予算と関係ない質問を長々とさせて、国民を呆れさせ、今回はこんな馬鹿馬鹿しい予算委員会は不要と強硬採決し、年度内に予算を成立させるという高等戦術なんじゃないか、という気がします。

    • そもそも共同通信の記事でコメントしている「議員」や「議員秘書」が実在しているかどうかもわからない(他党かもしれない)。

  • 国会会期中はyoutubeの政治動画は「お祭」です。
    しかも、予算審議時間と質疑の質が注目となっています。
    野党が惨敗し、現実政党として脱皮した姿を見せなければならない初の国会。
    「惚れ惚れする批判をする」なんて言ってた小川代表、この大きな「疑似餌」に食いつくのでしょうか。

    本来予算を審議すべき予算委員会で「週刊誌によるとカタログギフトガ~!」とやってるネガティブ切り抜き動画が溢れると予想します。(笑)
    今さらモリカケ質問でダメ押しとかまで期待します。

    中革連終了フラグにしか見えません。

  • そーいえば宴席で脱糞して逃げた議員が居た党、ソノ会合?の詳細や事件の顛末について有権者に説明してましたっけ?

  •  金を使っていようがいまいが、再生数はただの結果です。既にある人気の度合いを測れても、再生数を増やせば無理やり派手に票が増やせるなんていう因果関係はありません。積極的に見たがるのはほとんど既に支持者なんですから。
     そもそも立憲(中道)を取り仕切る立場にあるのだから、元の支持者らに「高市動画を見たことのみによって支持を変えたのか」とか聞いてまわってみれば良いでしょうに。もしくは、クリームパン齧ってる風景でも発信してみては如何でしょう。え?もうやった?あそう。

     「再生数さえ増やせばそれが世界に認められたことになり格が上がる」なんて考えるのは韓国くらいのものかと思っていました。"アレ"が数億再生され世界で有名になった事の現実は、必死にカウンターを回していた韓国人と、小太りの踊る中年を珍奇の目で眺めていた僅かな人々くらいで、それが一体何になったというのか。

     新代表、(こちらにとって)実に頼もしい人物なのは変わりないようで何よりです。

  • こんな雰囲気で飛びついた小ネタは、本人からの直接の情報発信で跡形もない。
    疑惑はますます深まった? 説明になってない、説明から逃げるな?
    何も残ってないのにしつこいぐらいに繰り返す。
    雰囲気で政治家をやらないで、政策で勝負しようよ。
    今消滅の危機にあるのはそういうところ。

1 2