「法律が成立すればやらない」
立憲民主党が提出した政治資金パーティー禁止法案を巡って、さっそくに強烈なブーメランが飛びかっているようです。自分たちでパーティー禁止法案を提出しておきながら、報道ベースでも、少なくとも3人が直近にパーティーを開催したか、開催する予定であることが確認できたほか、「法律が通ったら(パーティーを)やらない」、といった発言も飛び出してきている始末。一部ではこうした法案に「パフォーマンスだ」といった批判も挙がっているようです。
立憲民主党「政治資金パーティー禁止法案」
つい先日の『立憲民主党「政治資金パーティー禁止法案」提出の意味』では、最大野党である立憲民主党が政治資金集めのためのパーティーを禁止する法案を提出した、とする話題を取り上げました。
立憲民主党が政治資金パーティーの開催を禁止する法案を単独提出したそうです。大丈夫でしょうか。法案は否決される可能性が高いにせよ、今後、立憲民主党議員は政治資金パーティーを開催することが難しくなってしまうからです。それに、そもそもパーティー券収入などの報告書不記載問題は立憲民主党議員も発生させているという事実を忘れてはなりません。立憲民主党議員の収支報告書訂正相次ぐケース1 安住淳氏立憲民主党の衆議院議員で国会対策委員長の安住淳氏は2023年11月、自身の資金管理団体の2022年分の政治資金収支報告書に... 立憲民主党「政治資金パーティー禁止法案」提出の意味 - 新宿会計士の政治経済評論 |
法案の概要については、すでにいくつかのメディアが報じていて、たとえばFNNが配信した次の記事なども参考になるでしょう。
立憲と国民が政治資金規正法の改正案を共同提出 立憲は単独で政治資金パーティー開催禁止法案を提出
―――2024/05/20 10:17付 Yahoo!ニュースより【FNNプライムオンライン配信】
FNNによると、立憲民主党は20日、政治資金パーティーの開催を禁止する法案を単独で衆議院に提出しました(※なお、20日にはほかにも、政治資金規正法の改正案を国民民主党などと共同で提出したそうです)。
これに関連し、提出者の落合貴之衆院議員(※東京6区)は「パーティ券は何人に売っていくら売り上げたか分からない状況だ」とした上で、「透明性を高める手段のひとつとして有効だ」、などと述べたのだそうです。
この点、志(こころざし)としては大いに結構です。
「政治とカネ」の問題が昨今、有権者の不信感を増幅していることは間違いなく、その透明性を確保するのは重要な課題のひとつであり、パーティー全面禁止に踏み切るというのは、ずいぶん思い切った方策ではありますが、国民の政治に対する信頼を回復するという意味では、実現すれば画期的な法制だからです。
ありゃりゃ…。こんなに早くブーメランが飛び交うとは…
もっとも、当ウェブサイトでは先日、この法案に関連し、次のように指摘しました。
「こんな法案を出してしまって、立憲民主党は大丈夫なのでしょうか。
現在の議席で見れば、野党案は否決される可能性が高いでしょうから、立憲民主党側にとっては『どうせ否決されるのだからパーティー開催そのものを禁止してしまえ』、などとタカを括っているのかもしれません。
しかし、もしも今後、立憲民主党の議員が資金集めパーティーを開こうものなら、『2024年5月20日にパーティー開催を禁止する法案を提出した』という事実をもって、立憲民主党には後日、盛大なブーメランが突き刺さる可能性がありそうです」。
…。
これに関連し、さっそくに強烈なブーメランが飛びかっているようです。
産経ニュースの報道を2本紹介しておきましょう。
政治資金パーティー禁止法案提出の立民、大串博志選対委員長がパーティー開催へ
―――2024/5/23 10:19付 産経ニュースより
立民・岡田幹事長と安住国対委員長がパーティー開催 自民議員が政治改革特別委で指摘
―――2024/5/24 11:29付 産経ニュースより
ひとつめの記事によれば、立憲民主党の大串博志選対委員長が来月17日、都内のホテルでパーティーを開催することを予定しているそうです。
また、ふたつめの記事では、立憲民主党の岡田克也幹事長が今月27日に会費2万円の「昼食会」を予定しているのに加え、安住淳国対委員長が先月25日に会費2万円の「朝食会」を開催したことを、自民党の山下貴司元法相が24日の衆院委員会質疑で指摘したのだそうです。
大串氏「法律が通ったらやらない」
ここではメディア報道を2つだけ挙げましたが、ネット上ではほかにも、来月13日に開催が予定されている、立憲民主党議員による会費1万円の「朝食会」と題した会合のパンフレットなども拡散されています(※ただし、これについては会費が変更になったとの情報もあるため、本稿で引用することはしません)。
なんだか、ここまでくると、一種の「様式美」のようなものでしょうか。
ちなみにこの来月開催予定のパーティーを巡って、とくに大串氏は「法律が通ったら(=法案が成立したら)(パーティーを)やらない」と述べた、とする報道もあります。朝日新聞の次の記事などがそれです。
立憲・大串氏、6月にパーティーを開催 「法律が通ったらやらない」
―――2024年5月23日 17時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より
朝日新聞の報道によると、大串氏はこれまでもパーティーを定期的に開催しており、政治資金収支報告書によると「2022年6月のパーティーでは約400万円の収入があった」、などと記載されています。
これに関し大串氏は、立憲民主党が提出した(パーティー全面禁止の)法律が成立するまでの間は「(党として)個人でパーティーを開くことはありうるとのスタンスだ」と説明。そのうえで「法律が通り、みんなで政治資金パーティーをやめることが実現できたら、やらない」、などと述べたそうです。
ここまでくると、正直、驚いてしまいます。
「法律が通れば(パーティーを)やらない」ということは、「法律が通らなければパーティー開催を続ける」、という意味でもあるからです。
大串議員と同じ立憲民主党に所属する落合議員は、法案を提出した時点で「透明性を高める手段のひとつとして有効だ」と述べていたわけですから、大串議員らの言動は、自分たちの法案と矛盾するだけでなく、「パーティーを禁止して透明性を高める」という落合議員の意欲に正面から水を差すものでもあります。
それともこの法案自体、「どうせ自民党に否決されるはずだ」とタカを括り、「自分たちはパーティー禁止法案を出したよ」という、有権者に対する単なる「やってます」ポーズを取るために出したものだというのでしょうか。
謎です。
若手からは「ポピュリズムだ」の冷ややかな声も?
ちなみに、このパーティー禁止法案を巡っては、立憲民主党内でも異論があるようですが、これに関する東京新聞の報道が秀逸です。
立民・大串博志氏、6月に政治資金パーティー開催 党は「全面禁止」法案を提出したが… 本人の説明は?【一問一答】
―――2024年5月23日 16時58分付 東京新聞TOKYO WEBより
東京新聞は共同通信の報道を引用する形で、小沢一郎衆院議員が今月14日、記者団に「パーティーの何が悪いのか」と指摘した、などとしたうえで、「政治資金の透明化こそが重要だと訴えた」と記載。そのうえで、「政治資金パーティーを開催したことがあるという若手」がこんな発言をしたと報じています。
「(立民提出の法案は)成立しないと分かっているから、国民に受けそうなものを出しているだけ。ポピュリズムだ」。
東京新聞の報道が事実だとすれば、この「若手」の発言、まったくの正論でしょう。
また、インターネット上ではこの立憲民主党の法案を揶揄(やゆ)する向きもあるようですが、一般人が感想をSNSで気軽に投稿することができるという意味では、本当に良い時代になったものだと思う次第です。
View Comments (19)
パーテイーがダメなら壺を売れば良いのに
1個500万円くらいで
こんな他人に厳しく自分たちに甘いメディアに庇われまくっている政党に政権任せたら、今の自民より酷いことになるのは解ってるのに。またメディアで自民下ろしの大合唱。報道の中立性って何なんでしょう。またみんな騙されるんかな。個人としては自民にお灸すえたい気持ちはあるが、日本にまともな野党がないのて選択肢がない。
X見ると太郎信者がアジテート、それが定期的にトレンド上位に。なんか辛くなってきた。日本が無くなりそう。
政治家というのは汚れ仕事。
きれい事だけでやっていけるなら、苦労はない。
第一、政治家がそんなにカネを集めなきゃイケナイのは、
票欲しけりゃ,カネ寄こせ、という類いがウジャウジャいるからじゃないか。
まあ、これ、有権者の側だって、大方はそう思ってるんじゃないかな。
でもねえ、今問題になってる裏金疑惑。
やらかした自民党が、あれこれ理屈を付けて,居直れる話じゃないですよ。
こうなったら、まな板の鯉の心境で、野党が言う改革案なるモノを、
丸呑みするくらいの覚悟を決めなけりゃ行けないところを、
チッとデモ抜け道設けようとする魂胆がミエミエの案なんか出しているから、
自民党支持者にすら、「なんだこいつら。もう見放すしかないかも」
と思われてしまう。
見えないところで清潔でないのは,分かってはいても、
表沙汰になってしまった後になっても、正そうともしないなら、
これは、み・っ・と・も・な・い!
どうせ、こんな改革案、通りっこないからと、
言うだけ番長よろしく、政治パーティー禁止なんて、
大向こうウケ狙った大言壮語の一方で、
「この案で決まれば、もちろんやりませんよ」
なんて理屈で押し通せると、有権者を舐めきった根性ミエミエの立民の面々。
これはこれで、十分に、み・っ・と・も・な・い!
だから、「裏金」じゃないってのに。
裏へ隠したから、裏金、になったんですよ。
やましい事なきゃ隠さない。隠せば、裏金。
大串さんの実態少数の支持者さんは、
『よっ!肥後の海援隊長!』?と
今回も持ち上げているようですが、
多数派国民良識層からは
『??肥溜めの宴会隊長(?)の間違いではないか?』
と揶揄されてしまうのは妥当です。
さあて、大串さんの
肥溜めの宴会パーチー♪(?)
とかいうものに集まるのは
どんな顔ぶれなことやら?
(^^)
ひょっとして・・・
乾杯はトンスルで とまで徹底してたら
それはそれで正直であっぱれです
(笑)
「法律があれば守ります」なんて「私はDHMOを飲んで生きてます」程度の至極当然なことをドヤられても困惑ですし、"汚職まみれの裏金自民党"が歳費自主返納に応じているのに、裏金やめろ政治を国民に取り戻せとか息巻いてる連中が自主返納に応じていない時点でね……
「自民党は裏金があるから少額の返納くらいできる、野党は清貧だから無理なだけ!」とか出てきそうだけども。そんな理屈などよりも、政治家自身が苦労をしているはずなのに、「カネのかからない政治」へ向かわないのが不思議です。そう簡単な話でもないのでしょうけども。
立憲のパーティー禁止法案の矛盾の件は、報道しているのが産経だけではないんですよね。
ニュース検索すると風を読むのが得意なTBSまで出てきてビックリです。
これまで不記載の件などなど野党のことは「頑なに」論ってこなかったのに。
悪いものでも食ったのかな?
まあ、たまたま何かの拍子で各社横並び報道枠に入っちゃったってとこでしょうが。
大串さんも「ついてねーな」くらいには思ってるカモですね。(それじゃダメなんだけど)
立憲「パーティー禁止法案を出す!やましいことがなければいいだろ!」
自民「はい、ではその通り、パーティ禁止しましょう」
立憲「・・・法案通すとは何事だ!本当にそれでいいのか!」
立憲は法案通らないと高を括ってますよね。
法案通りそうになったら全力で反対しそう(笑)
立憲:「これじゃ ”パーティー(Party=党)” 禁止法案・・。」(涙)
『法律が成立すればやらない』なら、自民党の議員が旧統一教会との付き合いをしてても問題視すべきじゃないですね。
おまいう連発自公維新に呆れwww
先ずはおまいらが襟をただせ!
対等の選挙で無いことが問題だ!
泉氏は正論である。
買収選挙の年月を考えて記者も質問しろ!
立民には異常に攻撃する記者の異常に呆れる
狂犬ジミンガー夜に吠える。異常なのは立民を過剰に庇うマスゴミの態度だろ。
対等の選挙ではない?何意味不明な事吠えてるの? 公選法違反を立民がしてもマスゴミはちゃんと庇うかスルーしてくれるのに、何処が「対等ではない」の?
>>「法律が成立すればやらない」??
ですか (笑) (^^);
えっ?なにそれ?と普通は理解に苦しみます。
ただ、ちょっと離れた視点で
彼らのありようを観察してみてください。
まあ、江戸時代に例えると所詮は
山賊追い剥ぎさんのようなありようの
お方さんたちなので、
「にゃにおう!パーチー禁止だとおお!? しゃらくせえ!」
「でもよ お上のお達しがでちゃったら江戸市中では
にっくき盗賊火付け改めにしょっぴかれるから
できねえよなあ・・・」といったような
そんな了見と同じだと思ってあげれば
この発言も理解ができるものなのかも?とは考えます。
(^^)
むかし江戸庶民の間でイカ上げなる遊びが大流行した際に、幕府がイカ上げ禁止令を出したんですが
「イカ上げは禁止だから、今度はタコを上げてんだ」つって誰も守らなかった。
これが凧揚げの語源だそうでして。
(笑)(笑)
以前blogosで、
イカれた発言を繰り返す大串氏を、
『よっ!肥後の海援隊長!』?と持ち上げる
支持者の推し発言に対して
『??肥溜の宴会隊長(?)の間違いではないか?』
と揶揄されていたのを思い出しました (^^)
さあて、大串さんのパーチーとやらに
集まるのはどんな顔ぶれなことやら(笑)
規制されてないからって大麻様成分の入ったグミを売ってたどこかの社長と変わらないね。