そもそも日経平均が日本の株式市場を示す指数として妥当なのかはともかくとして…
あっけなく史上最高値を更新しました。日経平均が22日、39,098円68銭で取引を終えたからです。ちなみにこの水準は1989年12月29日に記録した38,915円87銭と比べ、182円81銭高い水準です。バブル崩壊以来の最高値を更新した日本の株式市場からは、「名目GDPでドイツに抜かれた」というわりに、悲壮感は漂ってきません。次の注目点は「日経平均4万円台」あたりではないでしょうか。
日経平均株価、あっけなく史上最高値を更新してしまいました。
これまでの史上最高値は1989年12月29日に記録した38,915円87銭ですが、22日の株式市場ではこの水準を突破し、終値ベースで182円81銭高い39,098円68銭となりました。また、日中最高値ベースでは一時、39,156円97銭を付ける展開も見られました。
図表1 日経平均株価指数
(【出所】WSJダウンロードデータ)
ちなみに日経平均株価が39,000円台となるのは、史上初めてのことです。
ただし、「月末東証時価総額」ベースで見れば、すでに1月末の時点で931兆2295億11百万円と過去最大となっていて、1989年12月末に記録した611兆1518億73百万円とと比べると、じつに1.5倍(!)とい水準でもあります。
図表2 東証時価総額
(【出所】JPXウェブサイト)
こうした状況を考えると、正直、日経平均株価指数が過去最高額を更新するのも時間の問題だった落ち宇言い方もできるかもしれませんし、また、日経平均株価指数自体が「日本の株式市場の実力」を測定するための指数として適切なのか、という問題はあるかもしれません。
いずれにせよ、ここ数日、「ドル建ての名目GDPで日独逆転が生じた」という話題を筆頭に、日本経済の先行きに対して敢えて悲観的な見方を示す記事などを多く見かけたことは事実でしょう(『名目GDPの日独逆転でも日本経済はまったく心配ない』等参照)。
しかも、たとえば『日本悲観論者は黙って「セルジャパン」をすればよい話』でも取り上げましたが、酷いケースになると、「日本は国の借金を減らせ」だの、「日本は観光立国を目指せ」だのと主張する人もいるようです(ただし、これらは正直、処方箋としては「真逆」だと思われますが…)。
いずれにせよ、現在の株式市場のフローは円安を受けた諸外国からの投資資金の流入といった側面もありそうであり、また、現在の株高局面がいつまで続くのか、という問題はあります。しかし、「名目GDPでドイツに抜かれた」というわりに、株式市場からはその悲壮感が漂ってこないこともまた間違いないでしょう。
いずれにせよ、ここまで来た以上、個人的に、次の注目点は「日経平均4万円台」あたりではないと思う次第です。
View Comments (16)
ついに最高値を突破しましたねぇ。
新年早々、地震や航空事故など、衝撃を受けたニュースで年始まって、
ようやく明るいニュースが増えてきて嬉しいです。
H3ロケットも無事先日打ちあがったし。祝砲みたいに。
idecoを始めるついでに、NISAもちょうどよいタイミングで制度改正されたので
少ーしだけ投資始めてみましたが・・このタイミングで最高値とは。。
投資信託と国内株、米国株ですが、値動きみてて面白いです。
中国市場からの引き上げで、
日本市場へ一時避難的な
モノも有るのかな…
さあさ 捨てましょ 昨日の新聞
御社も 弊社も お客も 満足 これで 三方 みんなよし
あべの景気の 春が来る
社員笑った 三年ぶり(まずは離職予防のため給料上げてからな)
日本の株式市場に関して・・・。
近頃、ウォーレン・バフェットに関する記事はちらりと見かけた記憶はあるんですが、ジム・ロジャーズの動静を伝える記事には全くお目に掛かっていないような気がします。
生きてるんでしょうか?
息をしてるんでしょうか?
ちょびっとだけど、気にはなります。(笑)
愛知県東部在住様
>生きてるんでしょうか?
>息をしてるんでしょうか?
いやいや、ご健在どころか、ますます意気盛んなご様子ですよ。
『ジム・ロジャーズ氏「人口減少、高齢化、借金大国…日本が豊かさを取り戻すのに必要なもの」』現代ビジネス 2024/2/15
https://gendai.media/articles/-/123404
伊江太 様
コメント有り難うございました。
リンクして頂いた記事を読ませて頂ました。成る程ご指摘の通りますます意気盛んなようで、相変わらず頓珍漢なご高説を垂れ流しておりますね。(笑)
人口減少、これは確かに抗うことの出来ない事実ではありますが、生産性の向上等によって経済成長は実現可能なものと、個人的にはさほど悲観してはおりません。
次に国の借金ですが、これも殆ど妄言の類いであることはここにお集まりの方々にとっては自明のことと思われます。政府の国債の約9割が国内に於いてまかなわれていることを考えれば、政府の負債はすなわち国民の資産という図式で考えればなんの問題もありません。
さらにデジタルイノベーション云々に至っては、何を云っているんだこの馬鹿は、と呆れてしまいました。デジタルだけで世界が廻っているわけがありません。日本が最も得意とする分野はモノ作りです。デジタルだけでは車も作れませんし、半導体も生産できません。デジタル技術を軽視するつもりはあありませんが、日本が得意とする分野をば伸ばすことになんの異論があるというのでしょうか、この輩は。
移民の受け入れに至っては、自分の国アメリカがその移民によって今どうなって状態に陥っているのか、その現実を自分の目で直視してから一昨日おいで、と云ってやれば宜しいかと存じます。
観光立国?そんなモンわざわざ目指さなくても、日本にやってくる外国人は年々増えていきますよ。そしてそういう外国人は日本にしかない日本らしさを体験するためにやってくるわけです。決して移民に溢れて彼等が暴れまくる日本に来たいワケではないでしょう。
どうしてこんなにふざけた屁理屈を何度も繰り返し述べるのか、ひょっとして彼は日本株の空売りでもしているのではないかと疑ってしまいます。
まぁこれは私の勝手な憶測でしかありません。しかし・・・もし当たっているとしたら・・・などとちょっと期待してしまうところではあります。
今回の日本の株高は好業績を反映したものだろう。ただし日本企業も多国籍化しているところが多く海外子会社の利益の円換算が円安で膨れ上がっているのも影響している。
市場のPER15倍程度ならまったくバブルではない。1989年の高値はPER60倍を超え、誰が見てもバブルだった。
今後は日本の金利動向と円相場で相場が動くのかもしれない。利上げは株式市場の天敵。円高になれば海外子会社の稼ぎが同じでも円換算では小さくなってしまう。
「悪い円安」はどこ行ったのかね。
ちなみにアメリカの株式相場をけん引しているのは「マグニフィセントセブン」と呼ばれる7銘柄(マイクロソフト、アマゾン、グーグル、メタ、アップル、エヌビディア、テスラ)The Magnificent Sevenは映画「荒野の7人」の原題。
最初の4社はソフト、サービス関連、最後の2社は製造業、アップルはその中間と言ったところか。
うほほほほ。万札を握り締め振り回しながらタクシーを呼ぶ時代の到来ですね。
ビックマック250円のデフレを見た時代の人間としては涙が出て出ます時代です。
24 日土曜日は熊本のアレの開所式。
式典には創業者モリス・チャンを含む TSMC トップ3名が参加するとの報道が出ています。
世界主要メディアの記者が取材のため今頃熊本入りしているはず。
祝の日ですね。
これで、バブルから〜年、バブル以来の〜、的な枕詞は使えなくなりました。
やっと昭和から卒業できた気がします。
年寄りの思い出に付き合う必要がなくなって、ようやく日本は明日に歩を進める事ができます。
えっ 4万円台なんて一瞬でしょう。
年内5万円ですらそんなに違和感なくいける。
日銀総裁は「インフレだ」と明言しました。預貯金、年金に頼る方々には厳しい時代です。
インフレって財産税みたいなもの。お手持ち現金が勝手に目減りしていく。税務署など使わない超効率的な徴収システム。まあ、適度なインフレは誰も嫌がってないらしいので、みんなでインフレ財産税払って、それ以上に儲けていきましょう!
日経ビジネスで早速「ドル建てで考えると」みたいな記事がアップ。ドル建てなら割安だそうで。
呆れてしまった。