インドネシアの高速鉄道に実際に乗ってみたというフリーライターの方の記事を発見しました。駅をどこに作るか、実際に乗車するまでの保安検査をどうするか、など、日本方式と中国方式の違いが各所で出ており、大変興味深い限りです。ただし、この鉄道は現在のところ、ジャカルタ・バンドン間の約140㎞を結んでいるものの、肝心の駅の場所が悪く、利便性に優れているとは言い難いほか、バンドン以東の延伸については現時点において見通しは立っておらず、結果的にスタンドアロン(孤立)路線となるリスクも残されているようです。
目次
インドネシア高速鉄道の「その後」
とりあえずは開業したインドネシア高速鉄道
インドネシアの高速鉄道といえば、日本の新幹線方式の採用に向けて話が進んでいたのに、土壇場になってダンピング戦略を仕掛けて来た中国に案件をかっさらわれた、という「事件」でも知られています。
結果的にはこの鉄道自体、中国が落札して建設され、昨年10月に開業したのですが、これについてはとりあえずは「おめでとうございます」と申し上げておきたいと思う反面、『案外便利でない?インドネシア高速鉄道と続く中国依存』などでも触れてきたとおり、利便性はあまり高くないのではないかと懸念される点がいくつかあります。
そのひとつが、肝心の駅までのアクセスの悪さです。
高速鉄道にはさまざまな利用者がいることは間違いなく、なかには観光客もいればビジネス客もいますが、あくまでも一般論としていえば、高速鉄道から在来線への乗り換えは便利であるに越したことはありません。
日本の東海道・山陽新幹線の事例でいえば、新横浜、岐阜羽島、新大阪、新神戸などのように、府県庁所在地のなかで在来線の中心駅から離れた場所に駅が設置された事例もありますが、東京、品川、名古屋、京都、岡山、広島、博多などの主要ターミナルとは直結しています。
しかし、今回のインドネシア高速鉄道――インドネシアの首都であり同国最大の都市であるジャカルタと、インドネシア第3の都市であるバンドンを結ぶと謳う鉄道――は、ジャカルタ側、バンドン側ともに、起点は都心部から離れているのです。
ジャカルタ側もバンドン側も都心から離れている!
まず、ジャカルタ側の起点はジャカルタ市の中心部ではなく、東ジャカルタ市にあるハリム駅です。このハリム駅は現時点で決して利便性が高いとはいえず、たとえばジャカルタとジャワ島主要部を結ぶ在来線のターミナルであるガンビル駅から見ると、直線距離で南東に約11㎞離れています。
ちなみにガンビル駅を東京駅に見立てれば、ハリム駅は直線距離で、京浜東北線の大井町駅や横須賀線の西大井駅、東急東横線の都立大学駅、小田急線の幡ヶ谷駅、京王線の明大前駅、中央線の高円寺駅などに相当します。
次に、バンドン側の起点もバンドン市の中心部ではなく、バンドン駅から東南に直線距離で約10㎞離れたテガルアール駅です。
また、高速鉄道はテガルアールの手前のパダラランにも停車し、そこからバンドン駅まで18分の在来線のリレー快速列車(フィーダー列車)が運行されるため、現実には「ジャカルタからバンドン中心部に行く」という人は、テガルアールではなくパダラランで下車することが多いと考えられます。
こうした事情を踏まえれば、インドネシア高速鉄道の「ジャカルタ・バンドン間を結んでいる鉄道」とする説明自体が、極めて怪しいところではないでしょうか。
日本案では都心直結だった
このあたり、インドネシア高速鉄道のターミナル駅が、なぜ都心から離れた場所に設置されたのかについて、その理由はいまひとつ明らかではありませんが、少なくとも日本案を採用していた場合は、ここまで不便な状況には陥らなかった可能性があります。
というのも、『金の切れ目は縁の切れ目?一帯一路融資が5年で激減か』などでも取り上げたとおり、中国に案件をかっさらわれる前のオリジナルの日本案では、ターミナル駅はバンドン、ジャカルタともに中心部に設置されることが提案されていたからです。
JICAが2015年5月に取りまとめていた『インドネシア国・ジャワ高速鉄道開発事業準備調査 ファイナルレポート』(PDF)の14ページ目によると、採用すべき「A案」では、ジャカルタ側、バンドン側ともに都心を直結しているのが確認できます(図表)。
図表 日本案のファイナル(※赤字がA案)
具体的には、ジャカルタ側はジャカルタ市内のドゥクアタス駅で、ジャカルタ東方にあるベッドタウンのブカシにも駅を設置し、さらにバンドン側はバンドン中心部にターミナルを設けるとともに、過密状態にあるバンドン市内の都市機能の移転候補地とされているグデバゲまで延伸する、というものでした。
このルート選定から見えるのは、ただでさえ過密な国土にかなり苦労して高速鉄道を建設し、しかも都市の中心部に頑張って駅を設けたことで、極めて高い利便性を享受している日本という国の知見でしょう。
レポートを読むと、鉄道自体の設計もさることながら、実際に駅をその場所に設けることとなった場合のコストやそれに伴い得られる利便性、さらには将来的な鉄道の延伸可能性までも踏まえて、さまざまな観点から熟慮を重ねている様子がうかがえます。
中国が建設を請け負ったインドネシア高速鉄道は、こうした日本側の熟慮などが無視されているフシも見られます。
このあたり、『試乗記に見る「都心直結しないインドネシア高速鉄道」』などでも指摘したとおり、一部のライターは「ターミナルが都心から離れた地点に設けられたこと」をむりやり「良かった」などと強調しようとしているようですが、こうした言い分にはかなりの無理がありそうに思えてなりません。
しかも、日本と同様の地震国であるインドネシアにおいて、大地震で新幹線が脱線・転覆し多数の死者を出すなどの事故も発生させていないという実績を持つ日本ではなく、2011年に多数の死傷者を発生させ、事故車両を地面に埋めたという実績を持つ中国が建設を請け負ったわけです。
どうかくれぐれも事故が発生しないことだけは願いたいと思う次第です。
現地レポートから見る鉄道の現状
実際に乗車を体験して来たフリーライターの高島氏
さて、こうしたなかで、日本には鉄道ファンも多く、今回のインドネシア高速鉄道にも「乗ってみた」という人が徐々に増えて来ているようで、純粋にこの高速鉄道を「乗り心地」という点から評価しようと試みている記事を発見しました。
時速350km…“新幹線よりも速い”海外高速鉄道の乗り心地は「車窓の景色を眺めるヒマがないほど」
―――2024/02/09 08:53付 Yahoo!ニュースより【週刊SPA!配信】
執筆したのはフリーライターの高島昌俊氏です。
高島氏は記事冒頭の部分で、この高速鉄道の建設の経緯(結果的に当初の条件とは異なり、日本案よりも費用が掛かってしまう「本末転倒」ぶりや、開業が4年遅れとなったこと)などを踏まえ、「紆余曲折はあった」と指摘しつつも、記事のメインは乗車に関するものです。
端的にいえば、高速鉄道の良い面、悪い面も含め、高島氏が経験したままの内容が記載されていて、これはこれでなかなかに興味深いものです。そして正直、この手の「実際に現地に行ってきた」とするレポートは、かなり貴重でもあります。
高島氏によると、やはりジャカルタ側の起点は非常に不便な場所にあるらしく、今回泊まっていたジャカルタ市内中心部のホテルから地下鉄と高架鉄道のLRTを乗り継いで「なんと1時間」だったそうです。
「都市圏人口が東京に次ぐ世界2位の3000万人超のメガシティのため、中心部に場所を確保することが困難だったのは容易に想像がつくが、主要駅の多くが街の中心にある新幹線に慣れた日本人にとってはどうしても不便に感じてしまう」。
この記述を読むと、むしろ逆に、都市圏人口で世界最大の東京でここまで利便性が高い交通システムを建設した日本という国の凄さを痛感します。
実際の乗り心地は?
この高島氏の記事、さほど長くないにも関わらず、見どころは他にもあります。高島氏は実際のハリム駅の様子や乗車までの「保安検査」などについて詳しく述べているのですが、とりわけ鉄道に乗るのに「保安検査」が必要だとする部分については、純粋に、日本と中国の鉄道運行方式の違いでしょう。
高島氏は、往路は日本の普通車指定席に相当する「プレミアムエコノミー」、帰路は日本のグランクラスに相当する「VIP」を利用したそうですが、ほかにも日本のグリーン車に相当する「ファーストクラス」も設けられているそうです。
肝心の運賃は往路が約1,870円で、距離的にほぼ同じ新幹線の東京・熱海間(普通車指定席4,070円)と比べれば半額以下ですが、インドネシアの平均月収などの物価差を考えると「現地の人にとってはかなり割高な乗り物」だそうです。
また、乗り心地は快適で、「騒音や揺れもあまり感じない」、「車内の快適さは新幹線と大差ない」などとしつつ、最高時速で日本の東北新幹線(320㎞)を越える350㎞には15分で到達し、目的地のパダララン駅には「わずか30分で着いてしまった」そうです。
一方、帰路のVIP席は約5,610円で「プレミアムエコノミーの3倍」だったそうですが、乗車までの時間はコーヒー、紅茶、菓子パンなどが食べ飲み放題のラウンジで過ごすことができ、車内のVIP席では軽食などの提供されるなど、「乗り心地が良すぎる」、などとしています。
このあたり、そもそも中国の高速鉄道の車両自体が日本の新幹線などをベースとしているため、「新幹線とあまり変わらない快適さ」という部分については、ある意味では当然といえるかもしれません。
なぜ?中国色を排除するインドネシア
ただ、それ以上に面白いのが、「中国っぽさが終始皆無だった」とするくだりです。
「あと、気になったのは中国が建設を請け負ったのに、駅構内の看板には中国語の表示が一切なく、車内も含めたアナウンスでも中国語は流れなかった。そこが意外といえば意外だったが、その理由について『“中国色”を払拭したい』と伝える一部報道もあり、いろんな思惑があるのかもしれない」。
この点は、ほかの複数のライターの方も指摘している論点ですが、たしかにインドネシアの高速鉄道では中国色の払拭に務めているようです。
私たち日本人の感覚からすれば、高速鉄道建設案件が中国にかっさらわれたことに関連し、中国に対して決して良い感情は抱かないかもしれませんが、それと同時に「中国に建設してもらったのなら、中国に感謝するのが筋ではないか?」といった疑問も浮かぶかもしれません。
このあたり、以前の『与信管理ができていない中華金融:カネ借りる側も狡猾』でも触れた、国際金融の世界では「カネを貸す側」だけが強い立場に立つわけではない、といった教訓を思い出します。
このインドネシアの事例は、大枚をはたいて相手国に技術を教え、さまざまなインフラ建設で協力してあげたのに、まったく感謝されず、それどころか恩を仇で返してくるような国を相手にしている私たち日本人にとっても、いろいろと考えさせられるものです。
肝心の延伸は?
ちなみに高島氏は、記事の末尾でこの高速鉄道を巡って、近郊の世界遺産「ボロブドゥール遺跡」で知られる古都・ジョグジャカルタや東部にあるインドネシア第2の都市・スラバヤなどへの延伸計画があることについて、こう述べています。
「延伸時期については未定だが、今度こそは再三にわたる延期なんてことにならないように予定通り開業してもらいたいものだ」。
おそらくこの文章は、純粋に「旅モノ全般」について広く記事を執筆して来た高島氏なりの感想なのだと思うものの、非常に残念ながら、その見通しは不透明です。
インドネシア側からはスラバヤまでの延伸区間の一部について、中国ではなく日本に建設をお願いしたい、といった声も出ているのだそうですが、これに関しては以前の『日本はインドネシア高速鉄道延伸の入札に「関心なし」』でも触れたとおり、日本政府の答えはにべもないものです。
外国メディアの報道ベースですが、四方敬之(しかた・のりゆき)内閣広報官は昨年9月、『ジャカルタ・ポスト』のインタビューに対し、こんな趣旨のことを述べたそうです。
- 異なる国の技術を混在させるとプロジェクトが複雑になる可能性がある。たとえば中国の高速鉄道プロジェクトについては、問題が発生した際、私たちとしては責任を負うことができない
- 私たちはジャカルタ・バンドン間の高速鉄道の構成や鉄道システムについては何も知らないため、日本のブランドを傷つけないよう、協力の可能性を慎重に探る必要がある
- インドネシアは日本の重要な友人であり、ジャカルタ・バンドン高速鉄道の延伸についても支援したいとは考えているものの、それと同時にいかなる協力にも商業的実現可能性を確保するために民間企業の参加を含める必要がある
言い換えれば、「いったん中国のシステムで作っちゃったんだったら、日本としては協力できないよ」、ということでしょう。実際、この四方氏の発言を報じた香港メディア『香港01』は、昨年9月13日付の記事のなかで、現在の日本の姿勢について、次のように評しています。
「日本はかつて、インドネシアのジャカルタ・バンドン間の高速鉄道プロジェクトに積極的に参加していた。しかし、現在はこの高速鉄道の延伸にほとんど関心を持っていないようだ。中国が建設する既存の高速鉄道との互換性は技術的に難しいと指摘するとともに、日本の『ブランド』への毀損も懸念している」。
これが答えでしょう。
つまり、少なくとも高速鉄道先進国である日本の協力は得られないわけですから、もしもこれを東に延伸したければ、中国に引き続き建設を依頼するか、それとも中国以外の第三国(欧州あたりでしょうか?)に依頼するか、あるいはインドネシアが自身で建設するかのいずれかの方法くらいしか考えられません。
ということは、中国とインドネシアの折り合いがつかなければ、結局、ジャカルタとバンドンのそれぞれ都心からかけ離れた地点をターミナルとする高速鉄道がスタンドアロン(孤立)状態で存在し、その延伸も実現せず、どうにも身動きが取れない状況が続くリスクがある、ということでしょう。
この高速鉄道がインドネシアにとって、せいぜい、「安物買いの銭失い」とならないことをお祈り申し上げたいと思う次第です。
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インドネシアとしては、高速鉄道を大統領選挙までとしか考えてなく、その先のことは考えていないという、ある意味、どこかで聞いた話ではないでしょうか。
蛇足ですが、インドネシア高速鉄道を鉄道マニア(?)としてみるのと、経営者あるいは経済評論家としてみるのとは、見方がまるで違うのではないでしょうか。
インドネシア高速鉄道延伸問題は、今後の中国経済の先行きに影響されるのでしょうか。
中車から搬出されるタイミングとされる中国側報道記事と、実際に水切り(陸揚げとそう呼ぶらしい)され地上移送されたときでは車両の外見にずいぶんと違いがあり、工場出荷時に中華満艦飾だった車両の外見をインドネシア側は自国民の目に触れさせないようにしたとの見方がありました。
インドネシア高速鉄道は、都市内に引っ張れなかったのは中国に建造する技術が無かったからと聞いています。まあ資源大国であり人口大国、そしてイスラム国ですから、高速鉄道が相当国力を疲弊させてくれると思っています。できるだけ大人しくしていてもらうには、丁度いい負の遺産となるかと。この程度のインドネシアの富が中国に流れたとしても、いまの中国には砂漠に水一滴でしょうから。日本もインドネシアの心根を知ることが出来たのがプラスだったかと。しかし、ここまで冷淡になれるのに韓国には踏まれても踏まれても行く下駄の雪みたいな対応は....腐れ縁のような関係はどうにかならないのでしょうか。
技術がないということではなく、足回りのシステムが異なっており、いわゆる遊びが少ないのです。遊びが少ないと直線ではスピードが出る上に、乗り心地が良いのですが、カーブを曲がることは不得手です。したがって、カーブが急で多くなってしまう市街地に乗り入れるためには、費用と時間をかけて直線的な敷地を確保するか、郊外に駅を作るかの選択となります。当然、中国は費用も時間もかけたくありませんので、郊外にターミナルを設けることを選択したわけですが、中国本土でも同じなので、わざとしたということではないでしょう。技術者がきちんと現物を見ればわかったことですので、こうなった原因は、技術者のレベルと袖の下の結果ということでしょう。
面白い情報有難うございます。
>遊びが少ないと直線ではスピードが出る上に、乗り心地が良いのですが、カーブを曲がることは不得手です
ここで、書いておられる事は、以下の車輪とレールの関係のことでしょうか?
https://images.app.goo.gl/zBspmT9RAZxG83zp8
日本
投資額62億米ドル、ローン金利0.1%、条件にインドネシア政府の保証
中国
投資額55億米ドル、ローン金利2%(後に3.4%)、条件に政府保証なし、ローン焦げ付いた場合経営を中国に引き渡す
インドネシアは1960年代に中共も影で関わった大規模なクーデター事件がありました。クーデターを阻止したのがスハルト。CIAと国軍の多数派とイスラム教界と街のヤクザがスハルトにつきました。それで賊軍となったクーデター勢力の残党狩りが行われました。その際にはどさくさ紛れに華僑や労組なども有無を言わさず多数リンチで殺害してしまいました。ここからずっとこの軍部とイスラム教界と街のヤクザの政治支配が大統領が誰になっても継続した。
それが「民主化」されたのがどうやらジョコ・ウィドド大統領の当選だったらしい。韓国で言えば金大中か盧武鉉。もちろん親中派。またクーデターで倒れてしまったスカルノ政権的な全方位外交だの地域大国としてのインドネシアのアピール。
鉱物資源の日本への輸出取り決めを突如破棄してみたり、長年日本がほぼ無償で提供してきた鉄道車両更新時の中古の引き受けを禁止したり、別にインドネシアに益が無くても殊更に日本と対立する形での「自立」を唱えてチクチクと日本をおちょくって来た。その際たるものがこの東南アジア初の高速鉄道計画の日本との契約破棄→中共と契約でした。
まあ、日本にも西九州新幹線というスタンドアロン路線がありますからね・・・
https://toyokeizai.net/articles/-/718392
KNさま
在来線とは繋がっているので、一緒にするのは少し可哀想かも(笑)
諫早駅から肥前山口駅(現江北駅)の車窓は情緒があり、また特急らしくないスピードも好きだったのですが、これも時代の流れですね。
元長崎県在住民としての一意見でした。
鉄道はネットワークになることによって利便性が大幅に向上します。
それにも拘らず駅が不便な場所に出来たのは、開発予定地の不動産を買い占めていた人達の政治力に因るものかもしれませんね。憶測ですが。
国の発展よりも自分の金儲けが優先されている国の将来はまだまだ暗いですね。
徳川幕府が開かれるまで、関東は人より獣が多く住むど田舎でした。
しかし、今は世界有数の大都市です。
インドネシアの高速鉄道も、あと数百年したら大都会の中心地にある利便性の高い駅になるのかも。
それまで中華鉄道が残ってたらですが。
インドネシアは今、首都をジャワ島からカリマンタン島 (ボルネオ島) に移転する計画もあって、日本企業にも新首都建設プロジェクトへの参加を呼び掛けてますよね。
どこにそんなカネがあるんだか・・・ジャワ島から首都を移転するなら、高速鉄道なんか建設する必要なかったのでは・・・?
首都が移転したからといって、住んでる人やビジネスが一緒に移転するわけでもないでしょう
インドネシアのジャワ島からの遷都は、ジャワ島の人口集中を減らすためなので、ジャワ島の人口が減らなければ、遷都の目的が達成できないことになり、ジャワ島の人口が減れば、高速鉄道の採算性に疑問が生じます。
よくわからないなあ。
それを言うんだったら、ほとんど全ての公共工事についても言えるでしょう。
延伸計画とどう整合するのだろう。
中国が作る高速鉄道は駅の場所が不便なのは全く同感なんですが、在来線の特急のターミナル駅であるガンビール駅が東京駅に相当するというのは少しイメージ違います。
東京駅は全国に伸びる新幹線の起点であると同時に近郊電車のハブでもあります。
しかしガンビール駅は在来線の長距離列車が乗り入れているだけで、近郊電車では行けない駅なんです。
地図を見ると近郊電車であるKRLが乗り入れてるはずなんですが、全部の電車が通過してしまって1本も停まらないんですよ。
電車でガンビール駅に行きたかったら隣の駅で降りてそこから歩くしかなく、荷物が多くて歩きたくなければ悪名高いジャカルタのタクシーに乗るしかありません。
何故こんなことになってるのか分かりませんが、市内にありながら非常に行きにくい駅です。
ガンビール駅に比べたら、電車だけで行けるハリム駅の方が行きやすいです。
日本案のドゥクアタス駅なら更に良いですけど、苦労してそこまで乗り入れるより近郊電車の北部のターミナルであるコタ駅から乗り換え無しで行けて空港鉄道の終点でもあるマンガライ駅までの方が良かったのではないか、とも思えます。
穿った見方かもしれませんが、日本案も純粋に費用対効果だけではなく、日本が作った地下鉄の駅に直結させたいという意図があったように思えます。
>ちなみにガンビル駅を東京駅に見立てれば、ハリム駅は直線距離で、
これは、「距離感」の例えですよ。東京駅を中心点として、ほぼ11kmの同心円上にあるだろう駅の例を列挙しているのです。読者が距離を感覚的に想像し易いように、と。
>駅の例を列挙しているのです。
→駅を列挙しているのです。
又は、
→駅の例を挙げているのです。
訂正します。