多くの被害をもたらした石川県能登半島地震。政府の対応は適切だったといえるのでしょうか。これに関連し、被害が拡大したことで、巷間の一部メディアなどは政府に対し、「初動が遅かった」、「自衛隊の逐次投入は不適切だった」、などとする批判のトーンを強めていますが、こうした「初動」「逐次投入」などの指摘は本当に正しいのでしょうか。
多くの被害が出てしまった今回の地震、その原因は?
石川県能登半島地震の発生から、早いもので、もうすぐ20日が経過します。
被災地では200名を超す方が亡くなり、また、依然として一部集落の孤立は解消されておらず、現地では不便な生活を強いられていると聞きます。犠牲となられた方々のご冥福と、一刻も早い被災地の復旧、復興を願いたいと思う次第です。
ただ、今回の地震で被害が拡大したことについては、事実として受け止めなければなりませんし、そこに至らぬ点があったならば、私たち日本国民全体の課題として考えておかねばなりません。
したがって、ここでも普段と同様、考察するうえで最も重要な前提は「事実」と「理屈」です。
事実関係を確認すると…?
ここで、非常に重要な視点である「事実関係」について確認しておきましょう。というのも最近、とりわけ巷間で、岸田文雄首相、馳浩・石川県知事らの「初動が遅れた」、「対応が遅い」などとする批判を耳にするからです。
(どことは言いませんが)すでに一部のメディアは、「岸田政権の対応が遅かった」などとする批判を、それこそ社を挙げて展開し始めているようですので、ここでちゃんとした事実関係を整理しておく価値はあります。
内閣府『防災情報のページ』に掲載されている『令和6年能登半島地震による被害状況等について』のページでは、今回の地震被害の状況が日々アップデートされ、アーカイブ化されているのですが、そのなかの1月17日版【PDFファイル、全130ページ】を例に挙げましょう。
資料の42ページ目以降に、岸田首相、あるいは首相官邸の動きが書かれているのですが、これを表形式にすると、こんな具合です(図表)。
図表 1月1日当日の岸田首相の動き
16:10 | 地震発生 |
16:11 | 官邸対策室設置 |
16:15 | 岸田首相が津波や避難等に関する情報提供、被害状況の把握などの3点を指示 |
17:30 | 特定災害対策本部設置 |
20:00 | 特定災害対策本部・第1回会議 |
22:40 | 非常災害対策本部設置 |
23:22 | 非常災害現地対策本部設置 |
(【出所】『令和6年能登半島地震による被害状況等について』公表物を参考に作成)
岸田首相や政府の「初動は遅かった」と言えるのか?
すなわち、地震発生からわずか1分後に対策室が設置されており、5分後には岸田首相が3点の指示を出しています。
また、1日の時点で新潟県、富山県、石川県及び福井県は計35市11町1村に災害救助法の適用を決定しており、当面の「プッシュ型の物資支援」の財源として、予備費から約47.4億円を使用することを、1月9日に閣議決定しています。
ちなみにこれは岸田首相だけの動きであり、実際にはそれ以外にも馳知事を含めた石川県、内閣府、気象庁、警察庁、消防庁、そして自衛隊などが、すでに1月1日の時点で動き始めています。
このことから、一部地域で救助や物資支援などが遅れたことはたしかですが、その原因は「初動の遅れ」ではなく、どこかほかの部分にあったと考えた方が適切でしょう。
能登半島の地形
そして、なぜ自衛隊の出動が「逐次投入」となったのかを考察するうえで、是非とも取り上げておきたいのが、「理屈」という視点です。
そもそも自衛隊の支援が遅れ、結果的に被災地での被害が拡大した最大の要因のひとつは、もともと能登半島の地形(海岸線など)が非常に複雑に入り組んでおり、また、山地が非常に多い、という点にあります。
半島というものは一般的に陸からのアプローチは一方通行です。
この点、港湾が機能していれば海からの、空港が機能していれば空からのアプローチも可能ですが、今回の地震では地殻変動も大きく、多くの港湾施設で一時使用できなくなるなどの事態も相次いだようです。
これに関し、石川テレビが1月16日付で配信した次の記事によると、金沢大学の青木賢人准教授は、地点によってはたった1分間で4メートル以上の隆起が生じた可能性があると指摘しています。
1分間で約4m隆起か…能登半島地震での地殻変動量を大学准教授が調査 港の復興「東日本の時以上に大変」
―――2024/01/16 01:12付 Yahoo!ニュースより【石川テレビ配信】
記事ではまた、今回の地震は3000年から4000年に1回の規模のものであるとしつつ、いまの能登半島自体、今回のような地震の積み重ねで形成されたと指摘する研究者もいる、などと指摘してきます。
4メートルも隆起したということは、港を元通りに使用できるようにするための復旧コストも必要だ、ということです。4メートル上がってしまった港湾施設は、下の岩盤を砕いて4メートル掘り下げなければ船が入って来られないのだとすれば、「東日本大震災以上に大変だ」とする青木准教授の指摘は深刻です。
当然、この「地面の隆起」は、港湾のみに対して被害を与えたわけではないでしょう。各地の道路、学校の運動場などを含め、各地で発生していると想定されます。これが道路寸断などの要因のひとつであったことは、容易に想像がつく点です。
今回の地震の救援活動を妨げた要因は、こうした地形の問題だけではありません。
とりわけ日によっては降雪が激しい能登半島のこと、悪天候のなか、山岳地帯を縫うようにして走る道路を補修する作業が、東日本大震災のときと比べて相当に難工事であろうことは想像に難くありません。
もしかすると、「なぜ自衛隊を逐次投入したのか」、などと批判する人は、たいていの場合、そもそもアクセスができない道路に人員を大量投入すると混乱する、という単純な事実が見えていないのかもしれません。
ためにする批判には事実で対抗を!
政府を批判したい人たちは、枝葉末節、あるいは物事のごく一部分を切り取って、舌鋒鋭く批判する、という傾向が見られます。たとえば、『能登半島地震と現代に生きる「阪神淡路大震災の教訓」』でも取り上げたとおり、一部には政府に対する、半ば難癖めいた批判を展開しているケースもあります。
また、『「日本が台湾の支援断る」→台湾「事実と合致しない」』や『例の記者「なぜパラシュート部隊を派遣しなかった?」』などでも取り上げたとおり、酷い事例になると事実関係をきちんと調べずに「なぜ政府はこれをやらないのか」などと非難するケースも見られます。
もちろん、政府や自治体の対応は万全ではありませんし、未曽有の災害で不手際もあることでしょう。
しかし、今回の災害では、とりわけ政府・公共機関等がさまざまな資料、データを私たち一般国民がアクセスしやすい場所に公開してくれていますし、それらを読めば、「初動が遅かった」、「政府は十分な努力をしていない」、などとする批判の多くは間違っているか、認識が不足していることがわかります。
本来ならば政府を批判すること自体は自由ですが、事実関係や専門的知見を無視した批判はいただけませんし、ましてや「二次避難所は有料だ」といった虚偽の情報発信は現地に不要な混乱を与え、救援活動の妨げとなることもあります。
『首相、報道機関でなく公共機関からの情報入手呼び掛け』でも取り上げたとおり、岸田首相は自身のX(旧ツイッター)上で、「公共機関等からの情報入手」を呼び掛けていますが、これも「インフルエンサー」や大手メディアの情報発信がときとして不正確であることを踏まえると、適切な呼び掛けと言わざるを得ないでしょう。
いずれにせよ、今回の災害を契機に、私たちは改めて「事実関係を正確に把握すること」の重要性を認識させられたのではないかと思いますし、一部メディア等の不正確な情報に惑わされることがないように気を付けなければならない点については、改めて強調しておく価値があると思う次第です。
View Comments (32)
毎度、ばかばかしいお話しを。
落語家:「どうして岸田総理は、地震が起きる前に動かなかったのか」
ワイドショーで落語家が言いそうだな。
毎度、ばかばかしいお話しを。
オールドメディア記者:「もし自分が総理大臣だったら、地震対応での初動は、もっと早かった」
まあ、可能性なら、なんとでも言えますから。
記事を強く支持します。
被災地の方々の辛苦と
黙々と活躍する自衛隊の人たちの
姿を見るにつけ、迷惑系Youtuberと
#迷惑系政治家
の浅ましいパフォーマンス、
メディアの偏向嘘付き報道や
特定野党とその支持者には
眉を顰めます。
既にあちこちで専門家が語っているのでこちらの方々はご存じでしょうが、災害時の逐次投入は問題ないんですよね。
戦時では相手にこちら側の勢力を減じる意図があるので、少数兵を順次送ってしまえば個別撃破される恐れがありますが、災害の場合は自然は気まぐれで怖いけど、残滅の意図はないからだと。
行き先のキャパに応じて適切に要員を送ればいいだけなんですよね。
ネット上では「実戦経験のない自衛隊が逐次投入の愚を犯している!」などと声高に叫ぶ人々が、「ニワカ孔明が湧いている」と揶揄されていました。
災害救助の実戦経験とノウハウがいちばん豊富なのは自衛隊なのだから、自衛隊にできないことは素人にはできないでしょう。災害の状況によって対応が異なるのは当然かと。なぜ信頼してお任せすることができないのでしょうか。
ほとんどの左巻きの人たちは軍事、特にロジスティクスに関して、呆れるほどに無知です。
より一般化した話にすれば、例えば100人月の工数が必要と見積もられた作業に、100人を投入したら1か月で完了するのか、あるいは2000人を投入したら1日で完了するのか、まず不可能ですね。タスクの中にはシーケンシャルにしか進められないものがあるからです。製造業周りで仕事をしたことがある人ならば、常識以前の話です。でも彼らには理解できないんでしょうね。そもそも、あれだけの自前の機動力を持つ自衛隊が、当初徒歩でしか物資を輸送できなかったという時点で、どれほど現地の状況が厳しかったかということに思い巡らすだけの想像力すら欠けているんですから、もはや度し難いとしか言いようがありません。
おまけ:
知人でくしゃみをした拍子にぎっくり腰になったという話を聞いたことがあります。くれぐれもご用心&養生されますように。
土曜日の雑談板に返信入れてますんで読んでくださいね。
読みました。結局私が何を言わんとしようとしているのかご理解いただけなかったようで残念です。スレ違いですし、これ以上の誤解を避けるためにも、もっと端的に言いますね。
私が件の書籍を敢えて読もうと思わないのは、いわゆる古史古伝との違いが汲み取れなかったからです。そして、歴史的資料の価値という点では、徐福を持ち出した時点で価値はゼロです。そもそも徐福(史記では徐市)自身実在が確認された人物ではありませんし、彼が大陸で「活躍」したとされるのは、紀元前3世紀頃(始皇帝の時代)です。
王家の末裔と伝わる家があり、その家にこのような伝承があるということ自体にどうこう言うつもりはありませんが、一種の説話としてならばともかく、古代史を真面目に考える材料にはなりません。それならば、後南朝の末裔を自称した熊沢天皇のほうがまだマシです。
私も古史古伝の類はそこそこ目を通してますが、いずれも「面白過ぎる」お話が満載です。ウガヤフキアエズ王朝数万年とかいう荒唐無稽なものばかりでなく、欠史八代の事績など、そうであった可能性がゼロだとは言い切れないものもたくさんあります。書誌学的研究で、大方の古史古伝は江戸時代以降に偽作されたものと判明してますが、神代文字と呼ばれる文字まで創作していたりなど、実に「面白い」ですよ。でも、そのような古史古伝になじみがある分、目新しい伝承に飛びつくことはしません。
また、「火傷しかねない」というのは、「著者の思いに共感して」と感情移入が先行しているように見受けられたからです。そんなものは、と敢えて言いますが、「古代史のロマン」などと同義で、歴史に関する議論を行おうとする姿勢ではありません。むしろ信徒の姿勢です。
その意味では、「議論するつもりがない」というご指摘は正しいでしょう。「共感」を前提とするならば、そこに議論が成立する余地はないからです。「正しいか正しくはないか」ではなく、「信じるか信じないか」ですから。
全く返信の意図を理解していないようですね。
返信に書いたとおり、あなたが読まない理由は私にとってはどうでもいいです。どれだけそれを私に説明されても「ああそうですか」で終わりです。なぜいまだにそれを私に語ろうとするのか全く理解できません。
どうせあなたは「読まない理由だ」と称して「資料としての評価」を述べるのでしょうから言っておきますが、申し訳ないが一次史料を二次的創作物のマンガを持ち出して評価するようなあなたがまともな評価ができるとは思えません。それにそもそも、読んでもいないのに。
それらはすべて、単なるあなたの感想に過ぎないです。
「古代史は酒のつまみで議論するようなものではない」と言いつつ、議論を仕掛けようとする。根拠の弱さを指摘すれば「熱くなるな」と逃げる。そして新たな論点を持ち出す。
「読まない理由」だと称しつつ「資料足り得るか(あなたの言葉)」を述べて議論をしようとする。
「あなたのことを言っているわけではない」と言いつつ私のことを揶揄する。
あなたの語り口は、欺瞞に満ちています。
本一冊読んだ私がチョイスした文言を元に、史料の信憑性が低いと龍さんは判断された。
そういうことでいいのではないですか?
龍さまに同感です。
>>ほとんどの左巻きの人たちは軍事、
>>特にロジスティクスに関して、
>>呆れるほどに無知・・
私も左翼がコミュニティーノートで
蹴殺され蹴殺死屍累々の状況に驚いています。
まあ、考えてみれば、
何か攻撃ネタないかと嗅ぎ回る特定野党が
にわか知識で話を盛って主張する
そんな主張が通るはずはありません。
また、
コミュニティーノートは、
政治に右も左も興味ない一般国民が、
それぞれ職業や研究の日頃ふつうにまじめなな
生き方のなかから研鑽し会得した知見で書いているので
日頃ネットで与党と日本社会を攻撃する
専従でおまんまさんや、
デマのようなデモ暮らしの
そんな横着な生きザマの人たちが
対抗しようにも
誹謗悪口雑言しか絞り出せないのは
ある意味限界で当然なんだろうなあ
と受け止めています。
岸田総理大臣は頭の螺旋が緩んでいるか抜けているのです。
故に問題意識が低く間に合っていないです。それを広島風というか自分の支持率が落ちても全く改善することかができない。
自分では何もできないのに派閥を気にしていて内閣改造しても、派閥の意向だけを受け入れているので何もできない内閣になっている。
この能登地震にしても、各大臣を集めて対策を調整したらいいのに、派閥問題があるので派閥の長にまで相談していたのかもしれない。
いちゃもん付けないと気が済まないパヨク脳がここにも湧いている。
本スレを全く読んでないのがよく解るね。
「世の中にはシーラカンスという、とても珍しい魚が居てまして…」
という立ち話をしてたら目の前をシーラカンスが泳いでた。
・・・くらいのナイスタイミング。
(笑)
いねむり猫さん、やりますね。
中国新聞社の胡子記者なみ。
1月9日に岸田総理大臣が2023年予備費から47億円の財政支出と言っておきながら、政府が4618億円の対策・・言ってているのがおかしいと思うのです。
実際にどんな検討をしていたのかわからない。
それ、今回のお題目の
「早いか遅いか」
に、関係あるのですか?
CRUSHさんへ
あまり突っ込みを入れないでね。(><)
未だにこういうことを言ってる輩を見るとため息が出てくる。
最初に47億という数字が出て、「それっぽっちか!バラマキはやりまくるクセに被災地にはカネを惜しんでる!」という類のお子様的お気持ち表明は何周遅れかな?
ちなみに4,618億というのは5年度の予備費の残価総額な。
5年度のうち(3月末まで)は追加支出が必要になればここから賄う、って意味だよ。なにかおかしいことでもあるかな?
直情直下でキーキー喚いてないで、少しは自分で事実を調べる癖をつけてはいかがかな?
上に書いたことは「能登半島地震」「財政支出」でググれば一番上に表示されることだが。
>あまり突っ込みを入れないでね
つまり自分がどれだけ根拠のない岸田批判をしたかを認めてる訳なんですが、自覚あります?
KYは空気読めない男の略か?
ブーメラン発言乙。
珊瑚は大切に。
マスコミは事象や結果を見て批判していればいいのだから気楽な仕事ですね。
前向きな提案があれば存在意義もあるのでしょうが、事象や結果からマスコミに都合の良いように、敢えて注目されるように誘導しているとしか思えません。
事実だけ淡々と伝えてくれれば十分です。
視聴者や読者は解釈や意見、時に嘘が入っていることを見抜かねば・・。
昔(1990年頃)、テレビ討論会等で有名なジャーナリストが「我々マスコミ,ジャーナリストは時の政権、権力を批判するのが仕事だ」とよく言っていました。
新聞社、テレビ局等に入社した人達は真っ先にこの考え方を叩き込まれるのではないでしょうか。
きっと、批判(clitique)と非難(abuse)の違いなど、教わったこともないし、考えたこともないんでしょう。
でしょうね。彼らは「自分がやれば舌鋒鋭い批判」「他人がやれば誹謗中傷」というダブルスタンダードですから。批判を誹謗中傷にすり替えて認識するんですよね。
というか、マスコミに限らず、相手を揶揄した表現を以て舌鋒鋭いなんて考える人達は、この手のダブルスタンダードが多いので、そういう人達の主張はよく気を付けないと思っています。
そもそも、そんなのは舌鋒鋭いという言葉の誤用ですから。
政権交代したら『心を入れ替えました』と言って野党批判に精を出したりして...
今あるもの、すぐ送れるものから順に手当する、というのが「逐次投入」ですから、むしろ"迅速対応"の代名詞ですらありますね。戦力集結して準備万端さぁ会戦だ、などという事を災害対応でしていたら、それこそ初動遅れです。
そもそも災害は戦闘ではありませんし、戦闘においても"戦力の逐次投入"は一般的には愚策の代表とされがちではあるのですが、有効な場面もあります……というか有効だろうと誤判断されたからこそ実行されてしまうものであり、狙いや情報が正確での判断であるならば当然適正。上述のような迅速性や、戦力差や戦況の把握・計算が困難な際に無駄な消耗や一度での偶発的な大敗の可能性を消去するという、無視できない有効性があります。
"現状を調べずに聞いたことのある言葉でそれっぽい批判をしたい"という時に用いるには便利な言葉なのでしょうね。言葉の時点で批判内容と矛盾しているのに。
その単語を使っただけで手軽に何かを言った気分になれるが、何も言えていない
の代表格でありますね(同様の言葉が「兵站」)。
「わかる言葉で伝えようとしてない」
ので、小賢しさが鼻につく感じ。
小難しい単語を並べたら、自分が偉くなったような気分には浸れますが、中2みたいで見ていて聞いていて気恥ずかしい。
例えば、調理。
投入できるリソース(燃料)がカセットボンベ1本だとして、
①60秒で一気に使い切る強火
②60分かけて使い切るトロ火
ここでは②が「戦力の逐次投入」ですわね。
どんな食材を相手に、どんな料理をしたいのかで、①がよいのか②がよいのかは、変わってきます。
そういう伝え方をすれば、ほとんどの主婦なら百パー理解できます。
陸路が大規模に寸断された能登半島を食材に例えるならば、
「肉厚で熱伝導が悪い肉塊」かな。
これを調理するにあたり、トロ火を非難して
「強火で一気に行け!」
とか言ってる訳なのですよね。
表面が焦げてダメになるし、中まで火が通らないし、結果的にまったく食えない。
「お前はアホか?」
と、指摘してあげることは、被災者への間接的なサポートですよね。
逐次投入という言葉を最近覚えたので使いたくなったのかなと思ったらまさかネクスト総理大臣の泉健太さんが言っていたとは。
いかに自衛隊が自己完結組織と言えど、バキュームカーの保有には限りがあるでしょうし
万の人間が飲み食いすればそこに数万人の人口規模の新しい街が生まれ下水処理をしなければ河川と海が汚染されます。比較的リテラシーのあると思われる泉健太でこのくらいの認識なら、他の党員はもっと酷い認識なのでしょうね。
頭が無能だと大きな災害が起きると昔何処かで見たのですが、今回の震災対応に関しては岸田さんはかなり的確な対応をしてくださっているのではないでしょうか。
>もしかすると、「なぜ自衛隊を逐次投入したのか」、などと批判する人は、たいていの場合、そもそもアクセスができない道路に人員を大量投入すると混乱する、という単純な事実が見えていないのかもしれません。
都市部で電車の混雑緩和を目的に、出勤時間をずらすのを挙げたりしてたような。
オフピーク出勤でしたかね?