またしても、自称元徴用工判決が出てきました。被害企業は日本製鉄と三菱重工の両社です。韓国の最高裁に相当する「大法院」が21日、自称元徴用工らの訴えを認め、これらの日本企業に損害賠償を命じました。韓国では現在、例の「財団による第三者弁済」方式による解決が図られていますが、財団側に損害賠償する原資がいつまで残っているのかについてはひとつの見物でしょう。
岸田首相の対韓外交は大失敗
岸田文雄首相を巡っては、保守界隈では「よく頑張っている」という評価と、「全然ダメだ」とする評価が混在しているようです。
これについて当ウェブサイトとしては、「なにごとも是々非々で判断すべきだ」と考えており、岸田首相の良い政策については素直に高く評価する一方、ダメな政策は「ダメ」だと批判すべきだと考えています。
このうち「ダメ」な政策の典型例が、対韓外交です。
韓国政府が今年3月に打ち出してきた、いわゆる自称元徴用工問題を巡る「財団による第三者弁済案」という、まったく解決にもなっていない「解決案」を、「日韓関係を健全な関係に戻すものとして評価する」と述べてしまったことこそが、岸田首相の大失敗でしょう。
そもそも韓国の違法判決自体が残っている
この「解決案」の問題点については『岸田ディールで垣間見える「キシダの実務能力」の低さ』でも触れたとおり、自称元徴用工問題の本質的な解決になっていない、という点に尽きます。
そもそも韓国大法院(※最高裁に相当)が2018年10月に新日鐵住金(現在の日本製鉄)、同11月に三菱重工に対し、それぞれ下した判決が、1965年の日韓請求権協定第2条3にいう「いかなる主張もすることができない」とする条項に抵触しているからです。
裁判所といえども国際法には従う必要があります。もう少しわかりやすくいえば、日本の裁判所が「1952年のサンフランシスコ講和条約は無効だから、朝鮮半島は依然として日本の領土だ」、などとする判決を出しても意味がないというようなものでしょう。
したがって、日本企業としては断じてこの判決に従ってはなりません。1社でも従えば日本企業自らが国際法を破ることになるからです。
また、日本政府としても、韓国に対し、この違法判決自体を無効化するように韓国に対し要求し続けるべきでしたし、韓国がその要求に応じない限り、日本は韓国に対し、日韓通貨スワップなどの恩恵を与えるべきではありませんでした。
しかし実際には、岸田政権は韓国に対し、スワップを提供したばかりでなく、2018年12月に韓国が発生させた火器管制レーダ照射事件を不問にしましたし、(おそらくは国民の90%以上の反対を無視して)韓国を輸出管理上の「(旧)ホワイト国」に戻しました。
なかなかに、国民を舐めた政権であると言わざるを得ないでしょう。
韓国の裁判所は供託拒否
ただ、こうした日本政府のごまかしをあざ笑うかのように、これまた強烈な話題が続いています。
たとえば、自称元徴用工訴訟の原告らのうち、韓国の財団から代位弁済金を受け取らない者たちがいるのですが、財団側がその弁済金を供託しようとしたところ、韓国の裁判所はその供託を認めませんでした(『「日本は今こそコップの水の残り半分満たせ」=韓国紙』等参照)。
それだけではありません。
自称元徴用工やその遺族らが起こした訴訟がほかにも何本も並行しており、たとえ韓国側が韓国企業からの募金をもとに第三者弁済案を推し進めたとしても、件数次第では資金が足りなくなる可能性もあるでしょうし、同じように供託を拒否する案件も相次ぐはずです。
さらには、韓国で政権が変われば、かなり高い確率で韓国側はこれを蒸し返し、財団が日本企業に対し求償権を行使するなどの新たな問題が生じて来るでしょう。
新たな自称元徴用工判決
その意味で、自称元徴用工問題は日韓間に「種火」として残っている、という状況なのですが、定期的にこの「種火」に油を継ぎ足してくれるのが韓国流なのかもしれません。というのも、韓国でこんな話題が出て来たからです。
日帝強制動員「2回目の訴訟」も最高裁で勝訴確定=韓国
―――2023.12.21 11:46付 中央日報日本語版より
記事タイトルにある「日帝強制動員被害者」とは、自称元徴用工の誤りですのでご注意ください。
韓国紙『中央日報』(日本語版)によると、韓国大法院第2部が21日、自称元徴用工ら4人が三菱重工を相手取って起こした損害賠償訴訟と、同じく自称元徴用工ら7人が日本製鉄を相手取って起こした損害賠償訴訟で、両社に損害賠償を命じたのだそうです。
ウソをついて日本企業や日本人を侮辱する韓国
中央日報の記載によれば、これらの「被害者」(原文ママ)の被害は、こうです。
- 1944年~45年、名古屋の三菱重工航空機製作所に連行されて月給をほとんど受け取れず強制労働した
- 1942年~45年、国策軍需会社の日本製鉄の釜石製鉄所(岩手県)と八幡製鉄所(福岡県)などに強制動員されて労役させられた
正直、このようなウソをつくこと自体が日本企業、そして私たち日本人に対する侮辱であり、こうした行動に対し、日本政府は何らかの制裁を与えるべきではないでしょうか。
ちなみに賠償額は1人あたり1~1.5億ウォンで、確定した賠償金合計は11.7億ウォンだそうですが、これについてはおそらく例の財団が代位弁済をするのでしょう。
しかし、今回の判決を皮切りに、ほかにも日本企業が敗訴する韓国のインチキ・デタラメ判決が続々と出てくることが予想されますので、例の財団の賠償原資がいつまでもつかは注目に値する論点のひとつです。
なにより、今後、韓国側で「日本もコップの水を半分満たせ」などとする要求が出てくる可能性が高く、その意味で、日韓関係の火種は順調にくすぶり続けていることは間違いないでしょう。
View Comments (18)
最近またおかしな判決が続いてるから、韓国の裁判官たちは来年の総選挙では左派が勝つと思っているんでしょう。
韓国の大法院は文在寅時代に任命された判事が多数派だったかと思います。
最新の状況はよくわかりませんが、ひっくり返ったという話を聞いたことがないですね。
三権分立どころか
政権が 主導か忖度されて
裁判所が国際法違反を冒すなどという国ですから
およそモロモロ韓流というものの
ありようがよく分かるありさまです。
年の暮れだというのに順調に縁起が悪い。まがまがしいとはこのこと。
誰にも分っていたことですが、親友ユンたんとの信頼関係があるからダイジョウブと言っていた首相。来年こそはすっきり、するといいですね。
甘い顔をすれば ”つけあがる*” んだから、
甘い顔をしなければいいだけのことです。
*相手の寛大さに乗じて増長すること*
岸田首相は
「そろそろ辞めても良い頃合いだったし、もう知るもんか。
次の奴が”岸田の過ちを正す!”ってアピール材料にすりゃ良いだろ?」
とでも考えているんでしょうかね?あくまでも勝手な想像ですが。
くず国家には、お仕置きを。フランス革命を引き起こしたイーデン条約なみの経済制裁すべし。
日本の銀行は韓国への信用状供与停止を。50年後には北朝鮮に飲み込めまれるか、アメリカの準州になっているでしょう。
ここから、韓国が差し押さえ資産を売却するぞと言い続けるだけなら、停滞ないし冷えた関係に逆戻りさせるだけ。
差し押さえ資産を売却を強行するなら、いよいよ以て制裁を発動させるだけ。各国を巻き込んでいる以上、それらの国々の賛同は得られます。韓国が100%悪いとなります。
どう韓国が出てこようが、日本は何も困らない話だと思います。
通貨スワップは破棄すべき。
岸田首相は本当に愚かです。
岸田さんの騙されカウントがまた+1されましたね。
ホントにいい加減もう日本に関わらないでほしい。切実に。
こちらが距離を取ろうとしてもちょっかいを掛けてくる。
それらを無視して続けていると
自分に都合のいい嘘デタラメをあちこちに言いふらすと言う
近所迷惑&キ〇ガイな隣人の様。ていうかそのもの。
追い討ちかけるように、今度はサムスンの日本法人に補助金出すって報道あったけど、マジ?
岸田首相は韓国に騙され、その岸田に日本国民が騙されている。やりきれませんね。
韓国がこうした、
嘘捏造元にした自称元徴用工について
謝罪と金品ユスりたさにこうした判決とやらを
出してくるのは、いかにも韓流らしい行為です。
問題なのは
爺爺通信や挙動不審社と日本のメディアの、
単に
『元徴用工裁判で日本側敗訴』?的な
韓流偏向報道は、一体どこの国の回しもの?
かと感じます。
正しくは
『韓国、自称元徴用工裁判で、またも
国際法違反の判決で日本に揺さぶり』
という表現が日本のメディアとして
当たり前に妥当なのにと感じます。
まあ、
虚偽慰安婦報道主犯の朝日新聞だけでなく
今も挙動不審社のデスクが
桜ういろうだったのですから
日本において韓流からの
デトックスが必要とされる所以です。
三菱重工がイギリス・イタリアと次期戦闘機の開発を発表し、日本製鉄がUSスチールの買収を発表したとほぼ同時に、韓国はまたまたこんな判決を出して来たわけですね。
「打倒日帝・米帝」を叫ぶ韓国の左派らしい判決です。加えて「打倒ブリカス」「打倒ヘタリア」の意気込みまでも込めているのでしょうか?
現在、韓国は保守政権とはいえ、韓国においては左派が正義を握ったままです。朴正煕や全斗煥などの古い保守派である「軍事独裁政権」は、左派が起こした光州事件に対する弾圧において民主化運動を圧殺したものと断罪され、保守派は悪、左派は正義、とほぼ認定されて固定化しています。
保守系メディアとされる中央日報ですら、「日帝強制」という左派が主に使っていた用語を使わざるをえない。
これから韓国において、左派が盛り返してくる前兆ともいうべき判決、と判断させる類のものです。