産経によると例の「東京都若年被害女性等支援事業」を巡り、令和4年度において、内規に沿わない契約が合計13件あったと報じました。うち11件では、契約額が1000万円を超えているにもかかわらず、個別的委任などの手続が取られていないかったということです。ということは、少なくとも1.1億円の公金不正使用があった、ということでしょうか。産経によると都側は「今後は規程にのっとって契約手続きを進める」と述べたそうですが、東京都が今すぐやらねばならないことは「今後の手続」ではありません。
産経「内規に沿わない契約が13件あった」
「Colabo問題」、ないし「WBPC問題」とは、東京都が実施する「若年被害女性等支援事業」を巡り、それを請け負っていた一般社団法人Colaboなどの団体において、経費の不正使用などの疑惑が生じていることなどをさします。
これに関連し、産経ニュースが昨日、興味深い内容を報じました。
「若年女性」支援事業、内規に沿わない契約計13件 東京都、調査結果公表
―――2023/4/11 20:22付 産経ニュースより
産経によると、東京都は11日、「内規に沿わない福祉保健局の契約手続などが令和4年度に計13件あったと公表した」のだそうです。また、このうち11件で、委託先との契約額が1000万円以上にも関わらず、「個別的委任」を受けていなかった、としています。
この「1000万円以上の個別的委任」という表現で思い出すのは、『Colabo問題で地方自治法違反か=川松真一朗都議』でも紹介した、地方自治法や東京都規則で定める随意契約に関する東京都の地方自治法違反(の疑い)です。
東京都における地方自治法違反がほぼ確定したのでしょうか。川松真一朗・東京都議は15日、東京都議会・財政委員会で質問に立ち、Colaboと東京都福祉保健局の随意契約を巡り、東京都財務局の前山琢也・契約調整担当部長から、契約を行ううえで必要な協議を「福祉保健局から受けていない」との答弁を引き出したのです。この「外堀を徐々に埋めていく」というスタイル、非常に素晴らしいものです。Colabo問題巡る不誠実な東京都いわゆる「Colabo問題」――あるいは最近だと「WBPC問題」は、ツイッター上で「暇空茜」と名乗る一般人男性... Colabo問題で地方自治法違反か=川松真一朗都議 - 新宿会計士の政治経済評論 |
川松真一朗・東京都議の説明によると、東京都では随意契約などを行う際、契約額が1000万円以上であれば、担当局(この場合は福祉保健局)が「知事からの個別的委任」や「見積経過調書の作成」などの手続を経る必要があります。
不審な点は多数:東京都自身がこれを公表していない
「11件で金額基準違反」ということは、公費の不正使用は少なくとも1億1000万円以上に達していた、ということです(※ちなみに一般社団法人Colaboの場合、令和3年度の委託費は2600万円でしたので、下手をすると数億円の不正使用があったということでしょう)。
ちなみに、産経によると東京都側は「今後は規程にのっとって契約手続きを進める」と説明した、ということですが、ここで東京都がやらなければならないのは、「今後は」、ではありません。これまでの地方自治法違反について、徹底調査のうえ、関係者を処分することではないでしょうか。
また、今回の産経の記事に関して不審な点は、ほかにもあります。
そもそも東京都のウェブサイトの『新着情報一覧』、『東京都監査事務局』、『東京都福祉保健局』、『東京都若年被害女性等支援事業』などを見ても、産経が報じた「東京都の発表」に関するファイルなどはいっさい見当たりません。
また、本件を報じたのは今のところ産経のみらしく、他の主要メディアが報じた形跡は見当たりません。
ということは、もしも産経がこれを報じなかったとしたら、私たちは誰もこの「東京都の地方自治法違反」疑惑を知ることができない、ということです。
川松氏「公法上の契約」につき再度注意喚起
ただ、例の川松都議は一連のツイートで、引き続きこの問題を追いかけており、ツイッター上でも産経の記事に「補足」するとして、「13件のうち4件がWBPCである」と明らかにしています。
また、これと前後して川松氏は、例の「公法上の契約に類した契約」などの概念を取り上げています。
ちなみに「公法上の契約」とは、どうやら東京都の関係者が援用していたもので、「地方自治法で要求される手続をしなくても良い根拠」とされていたようですが、もちろん、地方自治法上にそんな概念はありません。
いずれにせよ、Colabo問題に端を発した公金不正使用疑惑については、徐々に「炎上範囲」が拡大していることだけは間違いないでしょう。
View Comments (13)
毎度、ばかばかしいお話しを。
東京都庁:「「小池都知事の意向に反することは問題にしてはならない」というのが東京都庁の極秘内規である」
この話は、2023年4月12日時点では、笑い話である。
この先、当時の担当者や責任者は異動したので判らない。文書は保管期限が切れたので裁断した。個別案件には応じられない。個人情報にあたる恐れがあるので申し上げることはできない。のコンボでしょうね。どうせ…。
東京都の対応も、これまた緩々ですね(笑)。いったいいつからこんな垂れ流しを左傾信者や反社、親韓勢力、弱者ぶる連中に融通してるのでしょうか?「東京都若年被害女性等支援事業」はColaboやWBPCなどに内規に沿わない契約が合計13件。4件がWBPC!過去の出金を即座に詳らかにせよ。不正だよ!
年末にこの問題を知り興味を持ってみています
若年女性支援の団体の不正会計からどんどん話が大きくなって来年施行される困難女性支援新法の闇を感じます
困難女性を守るという大義名分で、監査も異議も出来ない利権構造が作られています
正に令和の同和利権構造
暇空茜さんは一人でこれに挑んで闇を暴いてきたのにマスコミは全く報道しない
普通なら映画化決定の偉業だと思います
マスコミがダンマリ、触れられない闇
何よりこれが一番怖い
川崎の匿名様私も困難女性支援新法のうさんくささには危惧を抱いておりました。
困難女性支援新法に対するパブコメに提出した優れた文章がありました。
https://note.com/japanwasher/n/n74612fcf9148
これを見るとこのとんでもない法律の問題点がよくわかります。
参考までに。
世界で唯一、権力の監視を第一義とする日本のジャーナリストさん。
彼らにとって東京都は権力では無いのですかねぇ?
首長が誰かによって、内容がナニカによって、権力の不正疑惑を報道しないんじゃあ存在意義がありませんよ。
朝日新聞縮小団 さま
結局のところ、日本のジャーナリストは、相手が好きか嫌いか(または数字がとれるかどうか、クレームがくるかどうか)で、監視すべき権力か、監視すべきでない権力かに分けているのではないでしょうか。
日共の党員でTwitter大好きな御仁が必死で「Colabo問題と日共とは無関係」と言っていたそうですが、ヒラの活動家の本音として、ウッスラとわかる気がします。
21世紀になってからの日共は一般党員の「共産党とはこんなモノ」と思い込んでいる土台を掘り崩す様な事をしれっと(ちゃんとした全党的な議論なく)決めて突っ走る様な所があります。もう私はやめて数年ですが、例えば所属する党支部やそのまた所属する地域単位で例えば「しばき隊」と日共との関係など知る人間は多分居なかったと思う。だが現にしばき隊は日共と組んでいた。党員で日共が沖縄辺野古基地反対に肩入れして居る事を知らない人間は居ないと思うが、その現地で基地反対運動するのにチュチェ思想(北朝鮮系)と野合してやって居る事を知って居る人はほとんど居ない。チラチラと日共の地方議員の女性が韓国に行って「水曜集会に連帯してきました」と地方党機関紙に載ることはあったが、読む私らは「こんな事して良いものか?国際問題は党中央にお伺い立てて承認されなければダメなはず?→そうだそうだ」みたいなどこにも届かない疑問が会話になった事も何度もありました。しかしくだんの地方議会議員たちが譴責されたと言う話もなくなぁなぁになってしまって。
今回のColaboの問題も、代表仁藤さんのTwitter発言は党員ならば会議でよってたかって批判されるレベルの攻撃的なモノで、大半の党員の信じる日共の姿勢は割と表現の自由に関しては広く護られるべきとするはず、となって居る。現にそうでは無くツイフェミ界隈ではアニメやまんがの表現にめくじらを立てて燃やして禁じようとして居るが、それは大半の党員には伝わっていない。同様に会計の(好意的にみても)杜撰な扱いは、圧倒的多数の日共党員の従来のスタンスでは許されないはずのモノ。それが指摘され、住民監査請求→住民訴訟と言うスキームで動いて居る時に日共党首がでしゃばって団体側を無条件擁護するなどジジイババアな大多数の党員には理解出来ないおかしな事、となるはずです。だがその「おかしな事」が幹部会委員長やら国会議員やら赤旗やらを挙げて取り組まれて居る。
今の日共はそう言う統率執れない状態なんだろうと思います。
いつも貴重な視点からの
情報ありがとうございます。
おかげで、
どんな人達か興味津々でも
怖くて近づけない
ジジババ党員さんたちの
自党への困惑というものが
少し理解できました。
ただ、発覚初期に多く目にした
「Colabo問題と日共とは無関係」の
ネットで溢れた巧妙な発言やブログは、
情弱ジジババさんとはとても思えず(笑)
赤旗ビラ配りでおまんま の
プロフェッショナルな方なのかなあ?
とも思います。
現実とフィクションの区別のつかないパヨクがColaboを擁護するつもりでとある漫画に噛みついた結果、かえってColaboをディスる事に。
https://www.jijitsu.net/entry/Uramiyahonpo-Diablo-Colabo
本当にパヨはフレンドリーファイヤーが大好きですね。
令和4年度で13件ならば、その前は?
という話にもなるはずですがね。
ま、最終責任者は知事なので・・・。
これがアメリカなら、暇空茜さんにピューリッツァー賞ですね。
我が主(ぬし)よ>
>ちなみに、産経によると東京都側は「今後は規程にのっとって契約手続きを進める」と説明した、ということですが、ここで東京都がやらなければならないのは、「今後は」、ではありません。これまでの地方自治法違反について、徹底調査のうえ、関係者を処分することではないでしょうか。
自衛隊だと一食ただ飯食って6日間の停職だから、額の大きさからすれば、主だった都庁関係者は懲戒免職(打首)か、罪一等を免じて1年程度の停職処分+依願退職(切腹)くらいでないと、釣り合いが取れませんな。地方自治体の懲戒処分の基準は知らないけど。