日本企業が参加するまでは、財団は自称元徴用工らへの賠償を猶予するかもしれない――。こんな話が出てきました。報じたのは韓国紙ですが、もしこれが事実なら、2015年の「AIIB騒動」、つまり「バスに乗り遅れるな」理論を思い出してしまいます。もちろん、日本企業としてはこんな話、相手にする価値はまったくありません。それどころか、そろそろ日本全体が韓国に対し、何らかのペナルティを科すべきときが来ているのです。
目次
発車せずチラ見してくるバス
AIIBという組織があります。
これは2015年に発足した中国が主導する国際開発銀行ですが、日米両国が参加していないことでも知られています。このAIIBは日本の隣国である韓国に加え、英国、フランス、ドイツといった「日米以外のG7諸国」も参加するなど、幅広く出資国を集めているにも関わらず、です。
これに関し、当時のメディアを眺めると、「日本がAIIBに出資しないことで、日本企業はアジアのインフラ金融からのけ者にされてしまう」、「AIIBというバスに乗り遅れるな」、などと警告する論考も多々ありました。
あるいは、AIIBが発足した直後も、しばらくの間は「まだバスにはギリギリ間に合う」とでもいわんばかりの論調の記事もあったやに記憶しています。いわば、「なかなか発車せず、こちらをチラ見してくるバス」、といったところでしょうか。
しかし、『日本が乗り遅れたAIIBという「バス」の最新の状況』などでも報告したとおり、現実に日本企業がアジアのインフラ金融から「のけ者にされている」という事実はありません。それどころか、AIIB自体の融資額自体、コロナ特需で多少伸びたにせよ、「鳴かず飛ばず」という状況が続いているのです。
「日米両国がAIIBに参加するのは時間の問題だ」。これは、AIIBが発足する直前の2015年頃に、日本の一部のメディアでまことしやかに流れていた言説です。彼らの目論見だと、AIIBはADBを抜き去り、アジアにおけるインフラ金融の世界で圧倒的な存在感を示しているはずでした。では現実にAIIBのプロジェクトはどんな状況にあるのでしょうか。結論からいえば、AIIBの資産規模は日本の最大手銀行である三菱UFJ銀行の43分の1です。AIIBに参加しようとしない日本に「バスに乗り遅れるな」当ウェブサイトでしつ... 日本が乗り遅れたAIIBという「バス」の最新の状況 - 新宿会計士の政治経済評論 |
つまり、現実には、AIIBというバスはかろうじて発車したものの、「のろのろ運転」が続いており、日米両国がこれに「乗らなかったこと」で具体的な実害が生じているという事実はいっさいありません。
それどころか、AIIBの融資案件には、アジア開発銀行(ADB)や世界銀行などとの協調融資案件も多いのが実情です。少し意地悪な言い方をすれば、「世銀やADBからのおこぼれ」で事業を行っている、というわけです。
さすがに最近でこそ、「AIIBというバスは日本や米国が乗るのを待っている」という主張をとんと耳にしなくなりましたが、当時、「日本もAIIBに参加すべきだ」などと主張していた人たちの、AIIBの現状に関する見解をお伺いしてみたいものです。
日本企業をチラ見する財団
中央日報「日本企業の参加まで返済猶予も」
さて、この「バスに乗り遅れるな!」論は、さまざまな場面で目にしますが、もしかすると「日帝強制動員被害者支援財団」もAIIBと同様、「バスに乗れ!」論の対象となるのかもしれません。
そんなことを思うきっかけになったのが、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に掲載されていた、こんな記事です。
強制徴用解決案 「法律争い」に向かうのか…日本企業の参加まで「返済猶予」検討(1)
―――2023.01.14 09:30付 中央日報日本語版より
強制徴用解決案 「法律争い」に向かうのか…日本企業の参加まで「返済猶予」検討(2)
―――2023.01.14 09:34付 中央日報日本語版より
記事タイトルにある「強制徴用」とはもちろん自称元徴用工問題の間違いですが、この記事が主題として取り上げているのは、12日に開催された自称元徴用工問題を巡る公開討論会で韓国外交部が打ち出した「基金方式」による解決策です。
中央日報によると、2018年の大法院(※最高裁に相当)の判決に基づき、「強制徴用被害者」に損害賠償を命じられた三菱重工業と新日鐵住金(現在の日本製鉄)などの「日本戦犯企業」が負うべき債務を韓国政府の仲裁下で肩代わりする方式で、「併存的・重畳的債務引受と呼ばれる」、としています。
債権者側の猛反発
このあたり、『27年前の書籍で学ぶ「債務引受」の類型と要件、効果』などでも詳しく紹介したとおり、併存的債務引受には「債権者同意式」と「債務者同意式」の2つのパターンがあるのですが、正直、どちらの方式も非常に困難です。
債務引受自体は2020年改正民法で明文化された制度ですが、じつは、それ以前から慣行としては存在していました。これに関し、著者自身の手元にある1996年刊行の書籍でも、債務引受の類型やその要件などに関する記述が設けられているのが確認できます。本稿ではこれについて概要を紹介するとともに、あわせて「債務引受を使った自称元徴用工問題『解決』の4パターン」についても紹介します。債務引受は『1996年版内田民法』に記述されているとある理由があり、個人的に数日前から「債務引受」について調べています。これについてはすで... 27年前の書籍で学ぶ「債務引受」の類型と要件、効果 - 新宿会計士の政治経済評論 |
「債権者同意方式」の場合は債務者(この場合は日本企業)の同意は不要であり、「債務者同意方式」の場合は債権者(この場合は自称元徴用工ら)の同意は不要ですが、正直、債権者と債務者が同意する可能性は、あまりないからです。
じっさい、中央日報の記事によると、問題のひとつが「強制徴用被害者」(※原文ママ)側の激しい反対にあります。
「被害者側は支援財団が基金を募金して賠償金を支給する場合、受領しない計画だ。損害賠償金を支給すべき主体は第三者である財団ではなく日本戦犯企業という理由からだ。被害者側は戦犯企業の基金出捐と日本側の謝罪が前提になってこそ、政府の今回の解決案を受け入れるという立場を固守している」
…。
では、「財団」側の賠償金の肩代わりを自称元徴用工側があくまでも拒絶する場合、いったい何が生じるのでしょうか。
中央日報によると、「結局、裁判所供託手続に帰結する可能性が高い」のだそうです。
具体的には、もしも自称元徴用工側があくまでも賠償金を受け取らない場合には、財団側は賠償金を供託することができるのだそうですが、その一方で自称元徴用工側が「供託無効訴訟」を起こすなど、自称元徴用工問題自体が「解決できないまま別の形態の法律紛争につながるという懸念が強まっている」のだとか。
債務者側の参加は「出ないバス」理論?
なんだかこれも強烈な話ですが、それだけではありません。もうひとつの懸案である「債務者」、すなわち日本企業の参加を巡っても、悶着がありそうなのです。
中央日報によると政府と財団はとりあえず賠償金を準備しつつも、実際に支給するのは日本企業の出捐が確定した後に先延ばしする案を検討しているのだとか。
「被害者側が韓国企業の出捐金を活用した第三者弁済を『屈辱的解決案』と批判する状況を意識した措置だ。こうした案が実現すれば、強制徴用被害者に支給される賠償金の性格は『韓国企業のお金』から『韓国・日本企業が共に出捐したお金』に変わる」。
早い話が、日本企業の「自発的な寄付金」と言いながらも、事実上、日本企業にプレッシャーを与えることで、日本企業からの寄付金をなかば強要するようなものでしょう。あるいは、「出捐金」という「バスに乗り遅れるな」、とでも言いたいのでしょうか。
このあたり、くどいようですが、自称元徴用工問題には論点が2つあります。
ひとつめは「日韓間のあらゆる請求権の問題は1965年の日韓請求権協定により解決済みである」という論点であり、したがって、これを何らかの形で動かすこと自体、韓国による国際法違反であり、日本政府としては絶対に許してはならない、という点でしょう。
2018年10月と11月の判決自体、「すでに解決済み」であるはずの請求権の問題を蒸し返されたという意味において、すでに日本企業の問題ではなく「国家間の問題」に変わっているのです。したがって、外務省が「民間同士の問題」などとしてこの問題を放置することは、絶対に許されません。
ただ、論点はこの請求権の問題にとどまりません。
ふたつめは、自称元徴用工問題を含め、韓国が主張してきているさまざまな「歴史問題」の多くが、本質的には根も葉もない捏造であり、そのことじたい、韓国が日本の名誉と尊厳を不当に傷つけているのとまったく同じだからです。
自称元徴用工問題を巡っても、日本政府はこの「問題自体が韓国による捏造である」という点をあまり強く主張しているフシはありません。自称元徴用工の多くは応募工であったり、あるいは労働した事実が証明できなかったりするケースもありますので、やはり日本の対応が不十分であると言わざるを得ないでしょう。
日本政府が「現実的代案」と評価=共同通信
ところで、中央日報の記事には、こんな記述もあります。
「日本側は韓国政府が推進中の強制徴用解決案を『現実的な代案』と評価する雰囲気だ」。
これは、「韓国の財団が肩代わりした賠償金の日本企業に対する求償権を放棄する場合、日本企業による財団への寄付を容認する案が日本政府内で浮上している」とする共同通信の12日の報道を引用したくだりで出て来る記述です。
この「肩代わりした賠償金の求償権を放棄する」とは、一般には「併存的債務引受」ではなく、「免責的債務引受」を意味します。
このあたり、当ウェブサイトでは以前からしばしば提示してきたとおり、債務引受には大きく4つの類型があります。つまり、「債務引受の種類は免責か併存か」という軸と、「同意するのは債権者側か債務者側か」という軸で分類したものです。
債務引受の4類型
- ①債権者の契約に基づく免責的債務引受
- ②債務者の契約に基づく免責的債務引受
- ③債権者の契約に基づく併存的債務引受
- ④債務者の契約に基づく併存的債務引受
(【出所】著者作成)
ちなみに日本法や通説に基づけば、②のパターンでは債権者(=自称元徴用工ら)の同意が必要だとする解釈が一般的ですが、債務引受を行い、ただちに代位弁済に踏み切れば、なし崩し的に債務引受行為自体は成立する、という解釈はあり得るでしょう。
また、④のパターンだと、2020年改正民法以前の日本法であれば、債権者の同意は不要である、といった解釈もあったようですが、現在の日本の民法では「債権者が引受人となる者に対して承諾をした時点で」効力が生じるとされています(民法第470条第3項後段)。
このように考えていくと、上記①~④のどのパターンを取るにせよ、基本的に債権者の承諾が必要であり、逆に言えば、韓国のように法令解釈が国民情緒によって大きくぶれるような国の場合、債権者の承諾がない債務引受に対し日本企業が賛同することは極めてリスクが高い行為でもあるのです。
それに、2015年12月の日韓慰安婦合意の例もありますので、おそらく政権が代われば財団が強制的に解散させられ、日本側がカネを出し、謝罪させられたという事実が残るだけで、問題はいっさい解決しないままで先送りされるのでしょう。
正直、まともに相手にする価値があるものではありません。
ゼロ対100理論を思い出しておくべき
こうしたなか、日本国内の論調を眺めていて少々気になるのが、「ゼロ対100理論」の罠に嵌っている人が少なくない割合で生じていることです。
『「ゼロ対100」が大手メディアに掲載される時代に!』でも取り上げたとおり、「ゼロ対100理論」とは「自分たちに100%の過失がある場合であっても、屁理屈を駆使し、過失割合を50対50、あわよくば100対ゼロに持っていく手法」のことです。
自称元慰安婦問題は、日韓歴史問題のなかでも、韓国にとっては「最も成功した謝罪利権」であることは間違いありません。なにせ、もともと存在しなかった問題を捏造し、それにより日本をひれ伏させ、延々謝罪させることに成功したのですから、気持ち良くてたまらなかったのではないでしょうか。こうしたなか、「ゼロ対100」という、どこかの怪しげな自称会計士が唱えている用語が、新聞に掲載されたようです。単なる偶然でしょうか?それとも…。ゼロ対100理論おもに無法国家が好む「ゼロ対100」理論当ウェブサイトではこれまでしばしば... 「ゼロ対100」が大手メディアに掲載される時代に! - 新宿会計士の政治経済評論 |
この方法は無法国家(中国、ロシア、北朝鮮など)が好むやり方ですが、残念ながら韓国でもこの無法な屁理屈が頻繁に主張されています。
自称元徴用工問題に関しても、国際法に違反する非常識で違法な判決を下したのは韓国の裁判所ですので、それを是正する責任は韓国の国家権力に存在します。
どうやって判決を無効にするのか――特別法を制定して2018年の判決を無効にするのか、判決を下した判事を拘束するのか――については知りませんが(というか、それを考える責任も韓国側にあります)、とにかく国際法違反の判決をどうにかすることを真っ先に考えねばならないのです。
今回、韓国側が出してきた「解決」案に、この違法判決をどうするかという論点が一切含まれていない時点で、とうてい及第点とは言えません。敢えて採点するとしたら、「債権者合意方式に基づく免責的債務引受」ならば、100点満点中の5点、といったところでしょうか。
ただ、先ほど引用した中央日報の記事にあった「日本政府内で現実的な代案と評価する雰囲気」という記述も、もしかしたら「100点満点中5点だ」、という意味なのかもしれませんが、逆に言えば、95点分は日本が損をしているわけです。
韓国を許してはならないのは、ロシアを許してはならないのと同じ
そして、無法国家の行動の共通点は、とにかく1ミリでも良いから譲歩させ、そこを足掛かりに、問題をことさらに強調し、国際社会で大騒ぎしてさらなる譲歩を引き出すことにあります。
ウクライナを侵略中のロシアの行動など、その典型例でしょう。ドンバス地域やクリミア半島などの割譲を条件に停戦に応じるようなことがあれば、結果的に国際法に反した侵略戦争により、領土を無法国家が拡張することを許してしまいます。
ロシアに対してはそれこそ、ウクライナから奪った領土を最後の1㎡に至るまで返還させるだけでなく、「眼に見える損害」(たとえば国連安保理常任理事国からの追放、核兵器の没収、ウラジミル・プーチンを国際軍事法廷で裁くことなどでしょうか?)を与える方策を考えるべきです。
韓国に関してもこれと全く同じことで、国際法に反した判決をそのままにした状態で、問題の「解決」もなにもあったものではありません。
もっとも、『「韓国の友好的な態度に日本も呼応せよ」=韓国紙社説』あたりでも取り上げたとおり、日本企業――少なくとも日本製鉄と三菱重工業――の側は、現時点で冷静な反応を示しているようです。
韓国政府が「財団肩代わり」方式での自称元徴用工問題の解決案を出してきたことを巡って、韓国紙が社説で、「韓国が友好的な態度を取っているのだから、日本政府も歩調を合わせよ」、「日本企業による自発的な参加を止めるな、歴史問題でも謝罪せよ」と要求してきたようです。そもそも自分たちの側が作り出した問題であるという責任感は皆無であり、盗人猛々しいと言わざるを得ません。もっとも、日本企業の反応は、醒めているようにも見受けられます。自称元徴用工問題の解決には「韓国の」謝罪と賠償が必要「強制徴用された」と自称... 「韓国の友好的な態度に日本も呼応せよ」=韓国紙社説 - 新宿会計士の政治経済評論 |
該当する記事を再掲しておきましょう。
日本企業、両国交渉を注視 韓国案の評価避ける―元徴用工問題
―――2023年01月13日00時12分付 時事通信より
時事通信によると、両社の社長は昨年12月の会見やインタビューの場で、それぞれ、「すでに日韓請求権協定のなかで解決されている」(三菱重工の泉沢清次社長)、「これは国の問題だ。ひっくり返らないような解決をしてほしい」(日本製鉄の橋本英二社長)などと述べたのだそうです。
どちらもまったくの正論というほかありません。とくにこれは「国の問題」であり、「ひっくり返らないような解決」をする義務は、この場合は韓国政府にあり、日本政府には韓国政府に対し、問題を根本から解決するように要求する義務があるのです。
そろそろ「次のステップ」を!
ただ、日本経済という次元では、無法国家からはある程度距離を置く、というのが、そろそろ現実的な選択肢となるべきでしょう。
また、『韓国がなくても日本経済はまったく心配はない』でも論じたとおり、そろそろ日本としては韓国に対し、さまざまなかたちでの制裁を実行していくべき局面にあります。
この点、残念ながら、現行の日本法だと経済制裁に関する規定が十分ではありませんが、それでも今すぐできる措置はいくつかあります。そのうちのひとつが、「韓国国民に対する入国ビザの制限措置」ではないかと思います。
現在だとノービザで90日までの滞在が認められていますが、この扱いに変更を加える(たとえば「ノービザでの滞在期間を15日程度にまで短縮する」)などの措置を講じても良いのではないでしょうか。
いずれにせよ、今回の「財団方式」でわかったとおり、韓国側にこの問題を解決するだけの意思も能力もありません。そうであるならば、日本の側としても、韓国の扱いを無法国家に相応するものに徐々に変えていくべきなのです。
View Comments (55)
この件は、AIIBの時の様な「バスに乗り遅れるな」の合唱が出てくるか?と言うと、
個人的には割と懐疑的です。第二次安倍政権をどうやっても終わらせられなかった事実が
全てのマスコミのトラウマになっており、あれ以降「突っ込み所が多すぎる主張」は
炎上上等の個人やマイナー雑誌に書かせているパターンが多い気がします。
昨今のColabo問題と同様に、「分が悪すぎる」と判断した件では
ひたすら「報道しない自由」に頼り続けるだけかと。
あ たしかに (^^)/
雪だんごさまご指摘のとおりと
気付かされました。
AIIBの「バスに乗り遅れるな」(?笑)
・・・にしても、
将軍様と文ちゃんの打ち立てる
「韓民族の偉大な"カヤ"(笑)」に
頭下げて金出して入れてもらえ!
・・・・にしても
中韓傀儡先頭で進軍ラッパ吹いていた
朝日新聞とかがおとなしくなった
と感じます。
その分、雪だんごさまおっしゃるように
どぶサヨ鉄砲玉さんの
沖縄タイムズ記者兼活動家阿部岳氏や
裸猿石井の爺さん等とかがゲリラ戦に打って出て
犬死になさってみえるかのように映ります。
「記事・社説・天声人語」の「どぶサヨ三連砲」で、
日本に艦砲射撃の威力を誇った戦艦朝日新聞さんは
長年の発射の反動で巡洋艦モスクワよろしく
左に傾きすぎて沈没の危機のようです。
この財団引き受け型式が日本からの案だという情報があります。
もし、それが本当なら こんな中途半端なやり方でなく“日本企業の責務をなくし、財団が全てを丸かぶり”する案が元々日本が提案した最低限の案だと憶測します。
しかるに、日本の責務を残す形を出してくる事から、
1 日本から永遠にタカるためにあえて残してる。
2 日本企業の責任を書かないと、空中分解するから。
3 いきなり日本企業の責任をなくすと韓国人の理解が追いつかず、日本の反対をもって少しづつ日本企業の責務がなくなる方へ持ってくため。
今迄の韓国の行動から1しかない様に思えますが、今回の大統領は ナムルの家の責任者を逮捕したりして3の方向に持っていってる様にもみえます。
ただ、日本政府が応じるか応じないかの話なので、日本政府が馬鹿な事しないように騙されるなと情報発信するのが大事なのかもしれません。
>財団引き受け型式が日本からの案
↑
これ 韓国側が 「日本政府が そう言っていた」という話ですよね
皆様もご存じの通り
韓国人の話はウソや妄想だらけだという事実に即せば
これもウソだという気がしてならないのです
oink様の言うとおり、韓国の嘘の可能性大です。
昔自分もその嘘を信じて騙された口です。
ただ、日本企業の責務をなくし韓国が肩代わりするのが最低限と言うのは 外務省が言いそうで妙にリアルです。
それを責務を残したままいったれと強引に出して拒否され、少しづつどこまで行けば日本企業の免責なく日本が受け入れるのか出してる様にも見えます。
尹錫悦政権のこれまでの動きを見る限り、3の方向を意図しているようには見えます。元検事総長である尹大統領に、いきなり「そもそもの大法院判決が間違っていた」とは言えないでしょうし、国民情緒的に、いきなり「日本側に一切の責任はない」とも言い出せないでしょう。現状の案ですら、すでに従北左派を中心とした猛反発が巻き起こっているようですから(2の方向性ですね)、これ以上に踏み込んだ案を出すことは難しいだろうと思います。少なくとも、韓国政府は日本に対して「求償権を行使することはけしてない。でも残存しているように書いておかないと、国民が絶対に納得しない」といった説明をしているのだろうと想像されます。
とは言え、河野談話という先例がありますので、韓国側の「求償権を行使しない」という説明をどこまで信用できるかというと、甚だ疑問と言わざるを得ません。たとえ尹大統領の在任中は行使しないとしても、後任がどうするかなんて信用できないからです。
なお、細かいことを言えば、「請求権協定違反」は現時点ではあくまでも日本政府の主張であって、未だ確定した事実とは言えません。と言うのも、韓国政府が日本政府の指摘に対して、一切応えてないからです。日本政府が進めた、協定に明記された紛争解決手続きについても、韓国政府は何の反応も示していません。従って、日本側が「請求権協定に違反している」と見做し、その主張に基づいて動くことには十分な妥当性があると思いますが、現状ではあくまでも当事者間の見解の相違でしかありません。「確定した事実」とするためには、国際司法裁判所で勝訴するなり、あるいはせめてG7諸国の諒解を受けることが必要だろうと思います。
あるいは、どこかの時点で、公開記者会見などの場で「日本政府が指摘する請求権協定違反について、韓国政府はどのような見解を持っているのか」と問いだしても良いかもしれません。まともな回答があるとは到底思えませんし、韓国政府をそこまで追い詰めることについて、政治的にどのように判断するかは、また別の問題でしょうが。
龍様の見方は可能性大です。
ただ、日本は内々で企業からタカらないからこれでと言われても絶対に書類に残し証拠がなければ受け入れないでしょう。
ユン大統領がきちんとしてても次の大統領がマトモかどうかはわかりませんし、慰安婦もそれでやられました。
ただ、韓国を追い詰めるのではなく、こちらからスワップやホワイト国などエサを与えなければそれで良しというスタンスの様に見えます。
文書にしてあっても、「政権が変わったから」でチャラにできると思い込んでいる国ですからねえ。まあ、ないよりはマシ、というか、我が国が譲歩しない根拠にはできるでしょうね。
韓国の言うことは徹底的に無視してればよろしい
どうせたいしたことは言っていない
私は、今回の「解決案」を一応評価しますが、「悪魔は細部に宿る」ので、今後の事務的な詰めが重要と考えます。
まずは、韓国国内の世論の動向を見守ることで良いでしょう。韓国政府が発表した解決案が、国内の反発で撤回に追い込まれる期待は4割くらいあるでしょう。そうなったら、ベストシナリオと考えます。
一方、残念ながら韓国民・自称徴用工の多数が、本「解決策」を容認するリスクが6割くらいあると思います。その過程で「国内の反発が強いので、日本にもう一声譲歩して欲しい」といういつもの韓国パターンが生ずることが、一番想定されるリスクです。「被告企業も財団に出資すべき」「財団への日韓の出資目処を決めよう」「日本側の出資は日本の経団連が声掛けして欲しい」「村山談話のみならず、小渕・金大中宣言も言及して欲しい」とかの声に耳を傾けてはなりません。外務官僚としてここまできたものを仕上げたい誘惑にかられるとは思いますが、断ち切ってください。逆に、日本企業の自発的な出資の条件となる予定の「財団の日本企業への求償権放棄」についての法律・実務上の詰め、将来左派政権が誕生しても覆らない仕組みをしっかり構築して貰いたい。
ユンソンニョル政権が突然前向きになり、日本がムンジェイン政権時に示唆した案をほぼ丸呑みした背景は、米国からの圧力、本問題に解決の道筋を付けない限り、訪米が許されないのではないか、と推測しています。従って、訪米後はまた国内情勢を理由にのらりくらりの対応になると覚悟しておくべきです。
タラレバの話で恐縮ですが、仮に本「解決策」で最終的に決着したとしても、韓国が「国と国との約束を守る」「議論は事実に基づいて行う」国になったわけではありませんので、日韓関係は従来通り、①日米韓②安保③対中国のみ協力するが、基本は段階的縮小方針で臨むべき、と考えます。
taku さん
相変わらず「日本政府が日本企業を見捨てた事」を軽視あるいは無視しているようで。。。
旧統一教会からの選挙ボランティアその他を得る為に、旧統一教会問題の被害者を見捨て続けてきた安倍晋三氏と一緒じゃないですかね?
何はともあれ、日本にとって100点の解決がなされても政権が変わった韓国はまた問題にしてくるでしょうから、韓国が約束を守ると考えるのは間違いであり、「丁寧な無視」をし続けるのが正解です。
>まずは、韓国国内の世論の動向を見守ることで良いでしょう。韓国政府が発表した解決案が、国内の反発で撤回に追い込まれる期待は4割くらいあるでしょう。そうなったら、ベストシナリオと考えます。
静観も悪くはないですが、これまでにも何度か代位弁済案が持ち上がってはお流れになっているわけで、今後もこういったことが繰り返されるのは正直鬱陶しいですね。
日本にとっては、日本企業の賠償責任を認めた確定判決自体が日韓請求権協定上の法益を侵害するものですから、韓国政府がこの点に踏み込むことなく解決できると認識しているなら、いい加減その誤りを正しておくべきじゃないかと個人的に思います。
もちろん韓国が国家責任を解除するにあたり、日韓請求権協定違反の確定判決をどう扱うかについては国内問題ですから、日本が具体的にコメントすることではないでしょう。
日本政府はこれまで「国際法違反の状態を是正しなさい」と韓国政府に求めてきましたが、より具体的に、韓国司法の判決そのものが日本の法益を侵害する国際違法行為にあたること、そこから韓国には国家責任が生じること、そして韓国政府はそれを解除する義務を負っていることなど、はっきり主張してみるのはどうでしょうかね。
まあそのときの韓国国内の反応は「三権分立が~」となるのが目に見えますが、解決にならない解決案を持ち出して日本の顔色を窺う、そんな韓国の政治ショーを見せられる機会は減るかもしれません。
前回と似たような趣旨の投稿ですが,この問題はアメリカの顔色を伺いながら動いている気がします。また米韓合同訓練が始まりますが,徴用工問題も,アメリカの影の力によって連鎖していると思います。アメリカから見ると背景には,対中国,対ロシア政策があって,その延長線上に対北朝鮮政策があります。米韓関係はそれを背景として動いていて,そのおまけとして,徴用工問題や慰安婦問題が扱われているようです。徴用工問題だけ取り出して独立に議論するのは難しいでしょう。韓国国民にとっては,対北朝鮮問題と反日の問題で,親米派と親北朝鮮派の力比べになると思います。
古いほうの愛読者 さん
>韓国国民にとっては,対北朝鮮問題と反日の問題で,親米派と親北朝鮮派の力比べになると思います。
韓国の親米派と言っても用日派と反日派でほとんどだろうから、日本からすると親米派も親北派も相手にしないのが正解なんですけどね笑
>韓国を許してはならないのは、ロシアを許してはならないのと同じ
先日話題となった防衛三文書の一つ、国家防衛戦略には日本の「国益」が定義されています。
概要 https://www.cas.go.jp/jp/siryou/131217anzenhoshou/gaiyou.html
https://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/guideline/pdf/security_strategy.pdf
PDFの7枚目:Ⅱ我が国の国益
自由、民主主義、基本的人権の尊重、法の支配といった普遍的価値や国際法に基づく国際秩序を維持・擁護する。特に、我が国が位置するインド太平洋地域において、自由で開かれた国際秩序を維持・発展させる。
閣議決定したんですし、日本政府は有言実行でやってほしいもんです。
のっけから間違いが。
国家防衛戦略→国家安全保障戦略
でした。
ちなみに上に入れた2つのURLは、防衛省の原文と内閣府の概要です。
原文にある「インド太平洋」の文言は、概要ページからは消えています。
ま、一応。
今日の日曜報道PRIMEで自民党の佐藤正久議員が「条約や協定をしっかり韓国が守れという立場を貫くべきだ」と述べたということですが、この議員は外交部会長時代にさんざん保守派をあおることを言って人気取りをし、さらに韓国制裁検討WTを立ち上げ、昨年夏には中間報告するといっておきながら、無責任にも途中で投げ出しています。私は、この議員は保守派に人気がありますが、こうやって威勢の良いことを並べて保守派のガス抜きをしながら時間稼ぎし、岸田政権の売国政策を後押ししているのではないかと疑っています。耳障りの良いことばかり並べて動かない議員は要注意だと思います。
その説、ラスボスは岸田氏ということですか?
キシダは共犯者じゃないですかね?
外務省に圧力をかけているフリをするだけでなく、具体的に法整備を検討してほしいですよね。それが、立法府である国会議員の仕事であるはずです。
ジロウ様へ
先日、菅義偉前総理が「岸田首相が首相就任後も派閥の長の地位に留まっているのは問題だ」と批判し、河野太郎氏や石破茂氏が共感を示しました。菅義偉前総理は「少子化対策の財源として消費税増税は全く考えていない。」とも発言しています。
仮に、こうした菅義偉前総理の発言が「近い将来の岸田降ろし」を睨んだものであれば、今回の「自称元徴用工問題の韓国政府解決案」に対して、日本政府が「財団への幅広い日本企業の自主的寄付」を認めるかどうかは、岸田首相も軽々に判断できる問題ではなく、下手をすれば「岸田降ろし」に直結しかねない極めて大きな問題だと思います。
仮に、菅前総理が「財団への日本企業の幅広い寄付は、『日韓請求権協定により完全かつ最終的に解決した』とする従来からの政府方針に反し、絶対に認めてはならない。」と発言し、河野太郎議員や高市早苗議員が共感を示せば、岸田首相に「財団への幅広い日本企業の自主的寄付」を承認する度胸や根性は無いと思います。
菅前総理の発言に大いに期待したいと思います。
佐藤参院議員はTV出演やツイートなどで情報発信してるからこそ、こちらもあーだこーだと言えるのです。
日頃の情報発信をしていない議員に対してはそれすらできないので、まだマシじゃないかと思います。
佐藤参院議員のツイートを見てると、その時その時の話題に注力してて取っ散らかってる感じが強いのが微妙なんですけどね。
甲茶が飲みたい様
ありがとうございます。
>佐藤参院議員のツイートを見てると、その時その時の話題に注力してて取っ散らかってる感じが強いのが微妙なんですけどね。
話題性の高いネタにダボハゼのように食いつき、ワーキングチームやPTを乱立し、散らかしっぱなしで何も解決できていないのが実態ではないかと思います。もちろん、簡単な問題ではないものばかりなので、逆手に取って目立とうとしているだけではと思っています。
日頃の発信については、やらないよりマシかも知れないですが、言った以上は着手しろよってのが思いです。
>④のパターンだと、2020年改正民法以前の日本法であれば、債権者の同意は不要である、といった解釈もあった
ことの発端が。2018年の韓国司法判断に起因することから、日本法であっても「法の不遡及」の余地があり得そうな気もします。
・・・・・
>実際に支給するのは日本企業の出捐が確定した後に先延ばしする案を検討
*発車しようにも彼らのバスには、運転席とハンドルしかないんですものね。
>④のパターンだと、2020年改正民法以前の日本法であれば、債権者の同意は不要である、といった解釈もあった
ことの発端が。2018年の韓国司法判断に起因することから、日本法であっても「法の不遡及」の余地があるのかも・・?
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>実際に支給するのは日本企業の出捐が確定した後に先延ばしする案を検討
*発車しようにも彼らのバスには、運転席とハンドルしかないんですものね。
(反映されなかったので再投稿。ナゼ?)
>中央日報によると政府と財団はとりあえず賠償金を準備しつつも、実際に支給するのは日本企業の出捐が確定した後に先延ばしする案を検討しているのだとか。
韓国としては、「自称徴用工に対する賠償が『日本』の金によって行われる」という実績が欲しいのでしょうから、「案を検討」もなにも、実質的には「日本企業(から)の出捐(寄付)の確定」が前提になるでしょうね。
本来であれば、国であろうが企業であろうが、また、賠償であろうが寄付であろうが、本件で「日本」が韓国に金を払う道理など全くないわけですから、「日本企業の出捐」などということが行われてしまったら、「払う道理がない金を日本が韓国に払う」新たな前例を韓国に提供することになってしまいます。これが今後、韓国による日本に対する強請りタカリの手段を正当化する理由づけに用いられることは、もう確定でしょう。
日本にとっては、「韓国に対して、いわれのない金を払うスキームを容認する」という行為そのものが、日本の国益を損ねるものなのです。新聞情報などで、「(日本政府は、)幅広い日本企業が財団に自主的な寄付をする形ならば、容認する方向で検討している」といった不穏な話も取りざたされておりますが、こんなことを容認するのは、国益毀損行為そのものであり、日本政府(外務省)が日本企業に責任を擦り付けて逃げる行為そのものです。
自分は先日来から、日本の外務省が韓国外交部と結託し、目先の揉め事を有耶無耶にするために、「民間企業ベースで納得ずくで進めるなら別にいいじゃん」という理屈で、日本企業による寄付方式を容認し、外務省が日本企業に責任を擦り付けて逃げる形で出来レースを仕込む可能性について、ずっと危惧してきました。外務省が、目先の揉め事を有耶無耶にするために国益毀損行為を躊躇なくとることがあるのは、ユネスコの例をみても明らかであり、今回も、外務省による国益毀損行為が実行される可能性は非常に高いのではないでしょうか。
日本企業の寄付による金で韓国の自称徴用工に賠償することは、目先の日本企業資産現金化を回避することにしかならず、韓国による国際法違反判決や、日韓請求権協定違反の状態は何ら解決されません。ここで日本政府(外務省)が「日本企業による寄付」方式を容認してしまえば、本質的な問題解決は全く図られないまま、韓国が日本に対して強請りタカリを行うための新たな手段を提供するだけになってしまいます。
日本政府(外務省)のこうした国益毀損行為が実行に移されることは、絶対に容認してはならないと思います。