玉川徹氏は5日以降、出勤停止10日の謹慎処分となり、謹慎明けは番組に復帰するのだそうです。安倍総理の国葬儀における、例の「電通発言」を巡るテレビ朝日の処分は、遅すぎ、甘すぎ、そして謝罪すべき相手に謝罪していないという意味では、社会通念に照らして異常と言わざるを得ません。
電通発言問題
処分ひとつとってみても、徹底して他人に厳しく自分に甘い会社、ということでしょうか。
先週行われた故・安倍晋三総理大臣の国葬儀で菅義偉総理が友人代表として弔辞を読んだ件に関連し、テレビ朝日の番組に出演した同社職員の玉川徹氏が「電通の関与による演出である」とする趣旨の発言を行った、という話題は、当ウェブサイトでしばしば取り上げています。
とくに、『虚偽の報道を「勘違い」で済ませようとするテレビ朝日』でも取り上げたとおり、明らかに誤った報道を堂々と垂れ流した挙句、その発言を行った本人が「座ったままで謝罪」し、社としても「本人の勘違いでした」で済ませるという態度自体、通常の企業ではちょっと考え辛い行動でもあります。
テレビ朝日の番組でコメンテーターが安倍総理の国葬儀における菅総理の弔事に「電通が関与している」とする趣旨の発言を行い、翌日謝罪した、という一件がありました。これに関して当日の映像や関連する報道などを見てみると、さらに理解に苦しみます。結局のところ、テレビ業界はこれまで情報発信を独占するという特権的地位にあったがために、彼らの行動は一般社会通念から大きくかけ離れてしまっているのかもしれません。「ごめんなさい」で済む問題ではない9月27日に行われた故・安倍晋三総理大臣の国葬儀における菅義偉総理の弔... 虚偽の報道を「勘違い」で済ませようとするテレビ朝日 - 新宿会計士の政治経済評論 |
読売「テレ朝が玉川氏らに懲戒処分」
ただ、これに関して本日、ちょっと興味深い記事を発見しました。
テレビ朝日、玉川徹氏らに懲戒処分…安倍氏国葬めぐる事実に基づかない発言で
―――2022/10/04 15:05付 読売新聞オンラインより
読売新聞の報道によると、テレビ朝日は4日、玉川氏を5日以降、出勤停止10日間の謹慎とするとともに、玉川氏が属する報道局情報番組センターのセンター長、及び出演した『羽鳥慎一モーニングショー』のチーフ・プロデューサーを譴責とする懲戒処分を行ったのだそうです。
その理由について読売新聞の記事では、テレ朝側は玉川氏が「事実に基づかない発言を行い、番組及び会社の信用を傷つけ、損害を与えた」としているのだそうであり、また、センター長らに対しては監督責任を問うたものだ、などとしています。
この記事を読んで多くの人が感じるであろう点は、処分が遅すぎることと軽すぎること、そして「本来謝罪すべき相手に謝罪していないこと」への違和感ではないでしょうか。
問題の発言がなされたのは安倍総理の国葬儀(27日)の翌日のことであり、発言からすでに1週間が経過しています。また、発言自体、「テレビ局が状態的に印象操作を行っている」かのものでもあり、事実を歪めない報道を義務付けている放送法第4条第1項に違反する可能性を強く示唆するものでもあります。
これに加え、玉川氏が発言を巡って、真っ先に謝罪しなければならないのは、本来ならば菅義偉総理です。ただ、読売新聞によると、4日に開かれたテレ朝の定例記者会見で篠塚浩社長は「電通側に謝罪した」と明らかにしたのだそうですが、どうしてテレ朝は菅総理本人に対してに謝罪しようとしないのでしょうか?
「本人は深く反省」「再発防止に努めたい」
さらに理解に苦しむのは、篠塚社長のこんな発言です。
「国葬に関する様々な情報をチェックする中で(玉川氏は)誤解をしてしまった。本人は深く反省している。再発防止を徹底したい」。
そのうえで、玉川氏は処分明けから番組に復帰する、などとしているのだそうですが、この処分も一般社会通念に照らし、いかがなものでしょうか。あれだけの失言をしておきながら、たった10日間の謹慎で済ませ、本人が再び番組に復帰するというのですから、ちょっと驚きます。
テレビ局自身を含めたマスメディア各社は、一般企業に何らかの不祥事が発覚した場合、それこそ鬼の首を取ったように大騒ぎしていたはずです(実際、2000年7月の雪印乳業集団食中毒事件のときには、、当時の雪印乳業の社長が「私は寝てないんだ」と発言したことを、新聞やテレビが大批判しています)。
いずれにせよ、テレビという「公共の電波」を使った媒体で、いちおうは報道の体を装っている番組内で「事実に基づかない内容」を報じたというのは、社会に対する害という意味では、雪印乳業が毒素(エンテロトキシン)入りの乳製品を発売して社会に大混乱を与えた事件と本質的にはまったく変わりません。
もしも雪印乳業の社長が、「我々は深く反省しているし、再発防止に努めたい」などと記者会見で言い放ったとしたら、テレビ朝日はそれをどう報じるというのでしょうか。
この手の「他人に厳しく自分に甘い」というのは日本のオールドメディアの宿痾のようなものなのかもしれません。そして、こんな報道を眺めていると、やはりオールドメディアの報道を巡り、安倍総理が生前に発した「珊瑚を大切に」というツイートを思い出してしまう次第です。
View Comments (46)
シナリオ書いてたのは
当然局でしょww
謹慎10日…テレ朝の信用て安っ! …てか、損なう信用なんて有ったっけ??
単に秋口気候も良くなってきたし遅めの夏休みでんな
でも玉川従業員て失言した政治家には辞めろとおっしゃっとった様な…
捏造タレ流しとか失言より悪質ちゃうんけ???
普通の企業の感覚なら懲戒解雇処分か、少なくとも自主退職にはなると思いますがマスコミ様は違いますね。
国外の貴賓も参列していた式を根拠なくやらせ扱いすることの大きさもわからないのでしょうか?
あくまで大事なことは電通の機嫌を損ねたことで、国の式典はそれ未満の重要度なのですね。
式には天皇陛下のお使い、秋篠宮をはじめ皇族が出席してるのに、何たる不敬。
番組スポンサーは手を引くべきだ。
まだ残っているスポンサーはシンパだけでしょう。
国民の共有財産である電波を使って、
嘘の情報を発信した罪で業務停止か、
帯で一週間ぐらい訂正文の表示ぐらいしてほしいものです。
処分が軽すぎる、まさにその通りです。こんなの遅い夏休み程度でしかない。「どうしてこのような発言をしたか徹底的に調査・対策を公表すべきです」。玉川は過去のテレビ朝日の不祥事(懐かしの福田事務次官玉川が言うにはセクハラをされろと強要した朝日上司はギリギリセーフとのこと、コロナ飲み会女性社員2階から飛び降り重症事件の2件)の時カメラ目線でキリッとしながら同じようなセリフを公共の電波で発言していました。当然ながらTV朝日は公表することなく玉川は平然と発言がなかったようにスルーしました。2017年(だったかな)の米朝首脳会談があったころにはアメリカにはしごを外され韓国(文・ジェイン)にハンドル(主導権)を取られるぞ日本はと発言(結果はお察し)。コロナではPCR検査信者脳で韓国礼賛日本下げ発言。とにもかくにも発言が軽い男です。今回の発言に対して私は当然TV朝日に意見入れました、さすが椿事件を起こしたTV朝日だなと、自浄ができない組織なのだなと。今回の件は第2の椿事件としてマスゴミの腐敗を象徴する事件になると思います。
随分前にも、彼は番組で失言の謝罪してましたね。もっとも、本人ではなく若い女性アナウンサーに代理で謝らせてました。当の玉川氏は不貞腐れた表情で、まったく反省しているようには見えなかったのですが。
彼にとって、テレビでの発言というものは、非常に軽い価値なのでしょうかね。今回の件も、なぜ自分が処分されるのか、納得してないのかもしれません。
>再発防止を徹底したい
再発防止を徹底するってどうやるのかな?
思いつのは、シナリオ外の発言をしないように社員教育を徹底するとかかな?
あと、生放送じゃなければ、収録後放送前に社員の発言をチェックして、根拠の確認できない発言は全部カットするってこともありそうなのです♪
とはいっても、あたしの妄想じゃあんまし意味ないのです♪
ようは、ちゃんとした再発防止策も示さないようでは、形だけのことなのだと思うのです♪
「再発防止を徹底」って「頑張ります」としか言ってないのですよねえ…
他社で似たようなことがあれば「もっと具体的に何をどうするのか、説明する責任がある」だのなんだの言うんでしょうね
社員教育の徹底=「嘘をつくなら簡単にバレないように嘘をつけ」
電通の批判はしないってだけの簡単なお仕事です。
恐らく、この人の発言から謝罪、謹慎までシナオリ通りですね。
電通でなく博報堂でしょうか?(笑)
謝罪しようが一度出てしまったものは印象に残るでしょうから、出したら勝ちと言う感じでしょうか。 そもそも見た人が謝罪も見るとは限らないし。
もしかしたら、こんなに騒がれるとは思わずにやったんでしょうか!?
会計士さんのリード文の
「テレビ局が状態的に印象操作を行っている」
は
「テレビ局が常態的に印象操作を行っている」
かなとおもわれます。
この手のことを堂々と発言したことの意味は大きいですね。
なので局としても大騒ぎはしたくない。。。
椿事件で示されたテレ朝の体質が、今もしっかり継続していると
証言したことになりますね。
普通の社会人があんなに失礼且つ大嘘な発言を行い、各方面に迷惑を掛けた場合、社会通念上に照らして懲戒解雇もの。
テロ朝はコロナ禍中の五輪閉幕の打上で起こしたカラオケ店での不祥事も何ら落とし前をつけていない。