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日本の譲歩求めるCSIS韓国部長の「大きな間違い」

「日米韓3ヵ国連携の有用性」という議論には、前提条件において少なくとも2つ、大きな誤りが含まれています。1つ目は、日米両国が中国・ロシア・北朝鮮の脅威を防ぐ手段が、韓国との協力しかありえない、という仮定であり、2つ目は韓国が日米両国と密接な協力関係を築けるという幻想です。この点を無視し、またしても「日本が韓国に譲歩すべき」とする駄文が出てきました。執筆者は米戦略国際問題研究所(CSIS)のビクター・チャ韓国部長です。

日米韓3ヵ国連携のコンセプト

「日米韓3ヵ国連携」という概念があります。

これは、日本、米国、韓国の3ヵ国が軍事面で緊密に連携しようとする構想ですが、地理的に見れば、その有益性は明らかでしょう。地図で見ると、韓国はちょうど、北朝鮮、中国、ロシアを睨むうえでの橋頭堡としての役割を果たしているからです。

また、米国にとっても烏山(うざん)にある空軍基地を使用することができるという状況は、中国を牽制するうえで好ましいことこの上ありません。烏山自体が中国の首都・北京から直線距離で1000㎞ほどに過ぎないからです。

そして、とにかくここで重要なのは、「米国・日本・韓国の3ヵ国が緊密に連携すること」の意味です。

韓国は自由・民主主義国陣営に帰属することで、いまやGDPで世界10位圏内をうかがうほどの「先進国」に発展しました。自由・民主主義を社会体制として採用することで、世界もうらやむほどの経済発展ができたという、「ショーウィンドウ」としては非常に良い事例となるはずです。

(※なお、「金融評論」の専門家としての立場上、韓国が経済発展できた要因については、「韓国の実力」でも「自由民主主義体制」のためでもなく、単純に「日本のすぐ隣に位置していたという幸運」だけで大部分が説明できてしまうのですが、この点についてはとりあえず脇に置きます。)

CSIS韓国部長「日米韓3ヵ国協力へ向かうべき」

つまり、地政学的に見て、日米韓3ヵ国が相互に軍事同盟を結べば、それだけで中国、ロシア、北朝鮮を牽制することができるという点に加え、その結束を世界に見せつければ、それだけで無法国家を抑え込むことに役立つ(かもしれない)点が、その大きな論拠です。

こうした視点を踏まえたうえで、韓国メディア『朝鮮日報』(日本語版)に昨日掲載されたこんな記事を読むと、たしかに一見すると正論だと感じる人もいるかもしれません。

【寄稿】最終的には韓米日「3カ国協力」へと向かうべきだ

―――2022/07/17 06:21付 朝鮮日報日本語版より

(※朝鮮日報の場合、公表されて数日経過すると記事が読めなくなるようですので、ご確認になる場合は早めにお願いします。)

執筆者は米戦略国際問題研究所(CSIS)のビクター・チャ韓国部長です。

普段のビクター・チャ氏の論調、および記事のタイトルの合わせ技で、何となく主張内容が想像できてしまうという方も多いと思いますが、この記事もご多聞にもれず、「日米韓3ヵ国協力」を復活させるべき、などと主張するものです。

とくに、6月末にスペインのNATO首脳会合のサイドラインとして行われた日米韓3ヵ国首脳会合をめぐり、ビクター・チャ氏はこう述べます。

今回の韓米日3カ国会談は、過去数年にわたって外交的に急落していた関係を正常化する、極めて重要な努力と見るべきだ。3カ国首脳の対面がおよそ5年ぶり(4年9カ月)に実現したというのは異例だ。これほど長い間3カ国首脳会談が開かれないという例は、二度と起きてはならない」。

この時点で何となく想像できてしまいますが、ビクター・チャ氏の主張は、「日米韓3ヵ国連携は重要だ」、「なぜなら日米韓3ヵ国連携は重要だからだ」、といった「結論ありき」のものであり、正直、読んでいてウンザリする人も多いかもしれません。

ただし、ビクター・チャ氏が指摘する、中国、ロシア、北朝鮮が「ひとつの安全保障ブロックになろうとしている」という事態は、たしかに脅威です。こうした状況で、「ほかに方法がない」のならば、日米韓3ヵ国連携については何としても復活させなければならないことは間違いないでしょう。

前提条件が2つ間違っている

もっとも、冒頭の「日米韓3ヵ国連携の重要性」、およびビクター・チャ氏の主張内容については、「前提条件が正しければ」議論としては意味があるものですが、結論的にいえば、こうした考え方ないし主張では、重要な前提条件に2つの誤りが含まれています。

1つ目は、日米両国が中国・ロシア・北朝鮮の脅威を防ぐ手段が、韓国との協力しかありえない、という仮定であり、2つ目は韓国が日米両国と密接な協力関係を築けるという幻想です。

そもそも日本も米国も、かねてより一貫して「日米韓3ヵ国連携の重要性」については言及してきたところですが、それと同時に、この日米韓3ヵ国連携を有名無実化しようとしてきた「責任者」が韓国であるという事実をすっ飛ばしているという意味では、大変に卑怯な主張です。

米韓両国が同盟関係にあるにもかかわらず、文在寅(ぶん・ざいいん)政権下の韓国が米国との合同軍事演習を次々とキャンセルして行ったという事実、そして文在寅政権が事実上、金正恩(きん・しょうおん)の意を受け、米朝対話をひっかきまわしていたという実態を、どうしてビクター・チャ氏は無視するのでしょうか。

さらには、日本との同盟関係を拒絶してきたのは、「左派」の文在寅政権だけでなく、「保守派」とされる朴槿恵(ぼく・きんけい)、李明博(り・めいはく)の各政権時代も同様だったという事実、朴槿恵政権時代にむしろ中韓関係が深まったという事実を、ビクター・チャ氏はあまりにも軽視し過ぎています。

もちろん、日米韓3ヵ国連携は堅強であればそれに越したことはありません。

しかし、安倍晋三総理の「置き土産」として、現在の日米両国は「日米豪印クアッド連携」を持っていますし、また、米英豪3ヵ国の「AUKUS」と呼ばれる連携に日本が参加するかどうかをめぐっても、米英豪側も、日本側も前向きです。

したがって、現在の日米両国にとって、韓国との「日米韓3ヵ国連携」の重要性は、かつてと比べて格段に低下しているのです。

議論はどんどん暴走:結局は「日本が韓国に譲歩せよ」

こうした事情を一切無視し、ビクター・チャ氏の主張は、どんどんと明後日な方向に進みます。

  • 3ヵ国の関係がさらに良くなれば、岸田首相は中国を相手にする際、有利な位置を占めることができ、ロシアのウクライナ侵攻後に台湾を狙っている中国への抑止力も強化できる
  • 韓国との関係回復は、岸田首相が自らを安倍元首相と差別化する上でも役立つ

そもそも論として、日米の対中牽制において、韓国がこれまで味方になってくれたことがあったでしょうか?また、「韓国との関係回復」とありますが、そもそも国際法違反・国際合意破り・準戦闘行為などを繰り返す国との軍事的な信頼関係が「回復」することは、あり得るのでしょうか?

こうした重要な前提を無視し、ビクター・チャ氏はこう述べます。

尹錫悦政権は今後、文在寅(ムン・ジェイン)政権が米国のミサイル防衛(MD)システムに参加しないと中国に約束したことを無効化し、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を正常化する必要がある」。

すべては韓国側の問題であり、日本にできることは何もありません。

こうしたなか、ビクター・チャ氏が最も言いたいことは、おそらく、次の一文でしょう。

最後に米国は、日帝徴用賠償問題の解決に向けて韓日両国が乗り出すよう督励する必要がある。韓国と日本をそろって満足させる解決策が出るのは難しい状況なので、両国間の妥協をぜひとも必要とする時期がきている」。

本当に、とんでもない議論と言わざるを得ません。

ビクター・チャ氏は、自称元徴用工問題にせよ、自称元慰安婦問題にせよ、火器管制レーダー照射事件にせよ、現在の日韓関係が韓国側の一方的な不法行為・信頼に背く行為などによって破壊されたという事実を、あまりにも軽視し過ぎです。

もしもこれらの問題で、「足して2で割る」式の「解決策」を日本に強要したら、日本国民の反発は一気に反米感情に高まりかねず、却って日米関係にヒビを入れることになりかねません。

ビクター・チャ氏の論考は、こんな一文で締められています。

敵対的な韓日関係は、両国の国益とは遠く隔たった政策だ。韓日両国が、対立を続けながらも『米国に頼ればその間隙を埋められる』と思っているのなら、それは大きな、大きな間違いだ」。

大変失礼ながら、「大きな、大きな間違い」というのは、ビクター・チャ氏の日韓関係に対する認識を含めた、彼自身の現状認識そのものを指していることだけは間違いないでしょう。

間違っているだけでなく大変無礼でもある記事が堂々と掲載される

なお、本稿では当初、次の「コラム」についても詳しく取り上げようと思っていたのですが、これについては取りやめることにしました。

【コラム】「イニ」と「晋ちゃん」がドブに放り投げた韓日現代史

―――2022/07/17 06:41付 朝鮮日報日本語版より

執筆したのは同紙の論説委員だそうですが、議論自体もツッコミどころだらけ・間違いだらけですので、それらについてひとつずつ指摘しておいても良い、という考えもありました。

しかし、次のとおり、故・安倍晋三総理に対してあまりにも礼を失している記述もあり、現時点においてこれを詳しく取り上げて議論の俎上に載せること自体が不適切であると判断したからです。

安倍元首相は『晋ちゃん』という愛称通り、お坊ちゃまの限界から抜け出せなかった。文政権と同じ手で対決して保守の格を下げた。そういう点で『イニ(文在寅前大統領の愛称)』と『晋ちゃん』の時代はコインの裏表だ」。

正直、このような文章が「その国を代表する大手保守メディア」に堂々と掲載されてしまうという時点で、本当に残念と言わざるを得ないのです。

新宿会計士:

View Comments (40)

  • ビクター・チャ氏のやってる事は、部下にあれこれ指示を出して自分は何もせず、部下が成功したら自分の手柄、部下が失敗したら部下の責任にするクズ上司と同じに見受けられるのですけどね。

    もう部下の手に負えないんだから、自分が出て来てちゃんと自分のケツを拭けよ、と。

    日本におんぶに抱っこなビクター精神は、宗主国に寄生する事しか頭にない韓国精神と一緒です。

  • トランプの頃に駐韓大使に内定してたけど韓国寄りすぎるって取り消しになったような人間だし…

  • 米国の立場から見れば、ビクター・チャ氏の主張は”ありうる考えの一つ”でしょう。日本がむしり続けられようと、彼らにとって大事な①対中包囲網の確立②北朝鮮の暴走防止システム維持が、出来ればそれで良いのですから。米国が論理的・道徳的に正しい方の味方をしてくれるなどと、いうのは”お花畑”の発想です。
    以前から、「米国はどのようにこの問題の解決に資するべきか」について国務省内で議論があると聞き及びます。「一部にはもはや仲裁に乗り出すべきという意見もあるが、それはリスキー」というのが主流だそうです。クアッド訪日の際、産経新聞によれば、岸田首相はバイデン大統領に「あなたも副大統領の時、日韓合意に賛成したが、その後に何が起こったのか知っているではないか」と話した、とのことで、当面その心配はありませんが、長引けばまたその動きも出るでしょう。
    大事なことは、日本の国内世論をしっかりまとめて、米国に「日本に中途半端な妥協を強いることは、米国にとってかけがえのない(韓国では代替が効かない)友好国を失いかねない」と理解させることです。本サイトもその一翼を担っていると考えます。
    それにしても今日から来日する韓国外相は何しに来るんですかね。「官民協議体を作ったけれど、”被害者”や韓国世論の反発が強くまとまらない、もう少し日本の方で譲歩して欲しい」と”泣き”を入れに来るんでしょうか。もうそんな時代はとっくに終わっています。ここで中途半端な妥協を、岸田政権もするつもりはないでしょうし、日本の世論も許しません。いつまで甘えるつもりかしらん。

  • 朴槿恵政権の頃から始まり、文在寅政権で確固たるものになったのは、対中対峙という点で韓国は全く用をなさないし、その意思もないということでした。従って、日米韓という枠組みが有効となる可能性があるのは、朝鮮半島問題、対北朝鮮ということに限定されますが、問題は対北朝鮮という課題であってすら、はたして韓国は有効なパートナーであり得るのかということです。
    北朝鮮に極度に偏向していた文在寅政権とは違い、尹錫悦政権は一応対米同盟を強化し、北朝鮮への過剰な融和策を撤回しようとはしていますが、彼の国内での政治基盤が盤石とは程遠いことを忘れてはなりません。(選挙結果を信じれば)4割以上の国民が従北左派である李在明氏に票を投じているのです。全部ではないかもしれませんが、従北左派の内で少なからぬ割合の人が、そして一部の親米右派でも、北朝鮮の核について、「同胞に対して撃ってくるはずがない。むしろ南北統一すれば、民族の核として周辺国(特に日本)を脅すことができるようになるはずだ」と考えているフシがあります。つまり、北朝鮮に核に対する認識が日米とは全く異なっている可能性が高いのです。
    このような温度差があって、なお日米韓という枠組みが有効に機能し得るのか、個人的にはかなり疑問に思います。現在の韓国で、本音としては北朝鮮の核を廃棄することを望まない韓国人がどの程度いるのか、正確なところはわかりませんが、けして無視できない程度の比率では存在しているだろうと見ています。そして、それを抑え込んでまで政策を進めるだけの政治基盤を尹大統領は持ち合わせていないのです。

    以上から、日米韓という枠組みは対中については論外であり、対北朝鮮においてすらかなり怪しいのではないかと考えています。現状の日米同盟、米韓同盟がそれぞれ有効である限り、日米韓という枠組みを完全に放棄しようとはならないでしょうが、有効性に疑問符を付けざるを得ない以上、無理矢理にでも維持・強化を図るという選択肢は、むしろ日本の国益を阻害しかねません。つまり、日本としては、原理原則を枉げてまで付き合うべきではないという結論になると思います。

  • 鮮于鉦のコラム「「イニ」と「晋ちゃん」がドブに放り投げた韓日現代史」の
    > 「安倍元首相は『晋ちゃん』という愛称通り、お坊ちゃまの限界から抜け出せなかった。
    > 文政権と同じ手で対決して保守の格を下げた。
    > そういう点で『イニ(文在寅前大統領の愛称)』と『晋ちゃん』の時代はコインの裏表だ」。
    というのは、ホワイト国外しの際、日本の複数の政治家が徴用工判決などへの報復を示唆する発言(記者会見での質問への回答だったかも?)をしたことを指しているのでは?

    であれば、そう間違ってはいないと思います。
    あの時は、徴用工その他の話とは全く別、韓国の輸入品不備への対応、と唱え続けるべきだった。
    国民受けを狙って余計なことを言っちゃったわけです。
    建前を崩して、保守の格を下げる発言でした。

    • 自称徴用工判決と輸出管理見直しについては、全くの無関係と述べると嘘を言った事になりますよ?

      両者の共通点は、韓国が国際条約国家間の約束を守るか破るかにおいて、身勝手な理由で平気で破る、という点にあります。

      そして、それは例えば対馬の盗難仏像を日本へ返さない事などでも同じです。

      対馬の盗難仏像を返さない、自称日本軍慰安婦問題ではウィーン条約違反をちゃんと是正しない、自称徴用工問題では日韓請求権協定を破る、輸出管理問題ではキャッチオール規制などを十分に果たせていない、などなど、韓国は日本からの信頼や信用を損ねる言動を繰り返しており、結果、韓国は輸出管理にてホワイト国から除外された、というだけの事です。

  • >>「今回の韓米日3カ国会談は、過去数年にわたって外交的に急落していた関係を正常化する、極めて重要な努力と見るべきだ。
    30分しか遣って無いのにお前は何を言って居るんだで終わる話、中ロから見れば日韓なんて軍事力無いに等しい、表面だけ取り繕っても中国に見透かされている事を認識すべき、今は行動で示す時代に変化していると思います。

    >>「我々は韓日関係を積極的に改善しようと思っているのだが、日本側が様子見という感じでねえ」
    ユンさん的を大きく外して遣ってる積りですよ、チャ氏も似たような物でしょう。

  • 新宿会計士さんは、「イニと晋ちゃん」という文にいた立腹のようですが、このソンウ・ジョンという筆者は朝鮮日報の中でも有数の知日派で、日本駐在経験もある人です。
    私はキル・ユンヒョン記者よりも、実はこの人の方をより信頼しています。
    鈴置氏の論考にも彼の書いたものが度々登場するほどです。
    特に2021年1月13日の「(ソンウ・ジョン コラム)裁判所の反日冒険、次に来るもの」は強烈で、
    「韓国はこの論理を地裁の40代の判事が『全面勝訴』決定一回で否定した。底辺には大衆感情がある。相手が日本なら殴るほど支持する。判事が英雄扱いも受ける。このような環境で国際窃盗団が日本から掠めてきた仏像まで戻さなくても良い、という判決が下される。14~16世紀の倭寇が略奪したかもしれない、という推定を法廷の証拠とする。21世紀の韓国裁判所の判決だ。
    日本ならば一事不再理、時効、協定、証拠、判例、国際慣習法の壁まで簡単に越える。スウェーデンの法学者ウルフ・リンドパルクは絶対規範論理の危険性をパンドラの箱に例えた。韓国裁判所は日本を合鍵にして『国家免除』というパンドラの箱のふたを一気に開けた。」

    と厳しく批判するほどです。

    今回のコラムもよく読めば、本当に批判したいのはムンジェイン政権であって、安倍政権はその付け足しのような書かれ方だと私は感じました。

    • ソンウ・ジョン氏は日頃は言いたいことをオブラートと餃子の皮と○○の面の皮で包んだような記事ばかり書いているのに、ずいぶんとストレートな左派批判を書いてるな、と感じました。(「○○」には思いつく人物の名前を入れてください)

      あぁ、政権が変わったからか

      氏が日本に駐在していたのは05年から10年なので、第一次安部政権と退陣後の雌伏期の印象が強いのでしょう。その後の情報更新ができていないのは、まぁ、アレです。

    • 鮮于鉦は2018年に「文政権、非難ばかりせず自分でやってみろ」なんてコラムも書いてて、鈴置さんが日経ビジネス時代に「「言うだけ番長」文在寅の仮面を剥がせ」で引用してますね。

    • 鮮于鉦氏については、彼がまだ日本駐在特派員だった頃から時々記事を読んでいます。総じて言えば、署名記事を書く韓国新聞記者の中で、彼は「かなりまとも」な部類に入ると思いますよ。聞いた話では、彼も日本に着任した当初はステレオタイプな反日記事しか書いてなかったけれども、滞在が長くなるにつれて「芸風」が相当変わったとのこと。日本滞在が長くなるにつれて、いろいろと考えるところがあったんでしょうね。
      でも、韓国に帰国してからは、韓国政府や韓国社会を批判する時にえらく持って回った書き方をするようになりましたし、バランスを取るかのように日本を批判するような記述も必ず盛り込まれるようになりました。おそらくはそのような書き方をしないと、朝鮮日報の読者にすら受け入れてもらえないからでしょう。もっとも、時に書き方が迂遠すぎて、はたして韓国人読者が真意を理解できるか危ぶまれる記事も散見されるようになりましたが。いずれにしても、多くの場合、彼はかなり意図的に迂遠な言い回しをしていると思います。まあ、彼も商業新聞の記者ですからね(随分偉くはなったようですが)。

      そんなはずはない、買いかぶり過ぎだと仰る方もおられるかもしれませんが、ご自由にどうぞ。さしあたり、私の鮮于鉦氏への評価は変わりません。

      • ソヌっちの日本時代の記事ではこれが気に入ってます。ああ、そんな見方もあるのね、という。ウトロ記事もとても韓国人とは思えない記事だったけど。

        【コラム】A級戦犯の「世界の流れを読み誤った罪」
        https://blog.goo.ne.jp/k-74/e/f2a6979fb53a5d5a221fb9342087848b

        日本がストックホルム合意とか対北関係改善に動きだした頃からとんがってきたような記憶がありますね。それなりに対日危機感・嫌悪感がわいたのかなと思ってました。

    • ソンウ君は昔の東京特派員の頃の初期は、割とまともな印象でしたが、
      時を経るごとに「普通の韓国人記者」になってる感じですね

  • 何にしても、約束を守るのが大前提じゃないと話が進まないんだよね。

  • このチャ氏の論は論理的に正しいのです。
    例えば、人間と犬がいてどちらかに譲歩して欲しい場合、犬に譲歩しろとは言いません。人間の方にお願いします。
    何故なら言葉が通じるからです。
    人間とカブトムシならやはり人間に譲歩をお願いするでしょう。

    これは、韓国人を犬やカブトムシに例えた話しではありません。
    が、韓国人に対して理路整然と理論を話してこちらの言い分を理解するかどうかと言えば、絶対に聞くことはありません。
    何故なら彼等には絶対の正義、真実があり それ以外の話を受け付けないからです。
    故にチャ氏の論は論理的に正しく倫理的に正しくはないのです。

    例えばの話ですが、人間とカブトムシで人間の方が正しいならば カブトムシに譲歩など求めず踏み潰して新しいカブトムシでもクワガタムシでも置きますが。

  • >韓日両国が、対立を続けながらも『米国に頼ればその間隙を埋められる』と思っているのなら、それは大きな、大きな間違いだ」。

    米国が韓国を持て余しながらも『日本に譲歩を強いればその隙間をうめられる』と思っているのなら、それも大きな、大きな間違いですね。

    米日韓の連携が米国のメンツのためのものであるのならば、米国が自らの使命として対処すべき事柄。韓国側が真摯な呼びかけに呼応しないのであれば、それまでの関係のようにも思えるんですけどね。

    彼らは有事の際には真っ先に霧散するであろう、矛にも盾にもなり得ない”平時の煙幕”に過ぎないのかと。
    連携にぶら下がるだけの国家(コウモリ?ナマケモノ?)に止まり木を提供するだけの価値があるのかは疑問です・・。

    • 仰る通りですね。

      もっと言えば、
      「星州のTHAAD配備を完了してから、モノを言え!」でしょうか。

      希望的観測だけで、現状認識のズレた論は百害あって一利なし。

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