ブリンケン米国務長官の対中戦略に関する演説の内容を巡り、台湾の外交部(※外務省に相当)が事前に「詳細な報告」を受けていた、とする話題が出てきました。台湾メディア『中央通訊』によると、台湾外交部は「台米間では緊密で良好な意思疎通ルートがある」としたほか、蘇貞昌(そていしょう)首相も「米国や日本など多くの国が地域の平和と安全保障を注視していることに感謝する」と述べたそうです。
国連安保理で北朝鮮に対する制裁強化を巡って、安保理13ヵ国が賛成したにも関わらず、中露両国が拒否権を行使して否決された、といった話題が出てきました。
国連安保理、北朝鮮制裁強化の決議案否決 中国・ロシアが拒否権
―――2022年5月27日6:12付 ロイターより
これを巡って、自民党の世耕弘成・参院幹事長は国連安保理が「機能不全に陥っている」と指摘したそうですが、ロシアによるウクライナ侵略や中国による海洋進出など、常任理事国自身が無法行為の数々を働いている事実は、「国連中心平和主義」の幻想を改めて想起させるものでもあるでしょう。
世耕氏、国連安保理は「機能不全に陥っている」
―――2022/5/27 15:17付 産経ニュースより
こうしたなか、ちょっと気になる話題も出てきました。アントニー・ブリンケン米国務長官は26日、バイデン政権の対中戦略を説明し、「中国周辺の戦略的環境」を形作ることで同国の行動に影響力を及ぼすことを目指していくと述べたそうです。
米国務長官、対中政策は「戦略的環境」重視-新冷戦望まず
―――2022年5月27日 8:16 JST付 Bloombergより
ブルームバーグの報道によると、ブリンケン氏は習近平(しゅう・きんぺい)氏の下で、中国共産党が「国内で抑圧を強め、国外では攻撃性を強めた」と指摘。そのうえで、「米国は開かれた方説的な国際システムという我々のビジョンを推し進めるため、中国政府を取り巻く戦略的環境を形成する」などと述べたのだそうです。
そのうえでブリンケン氏は、習近平体制が中国に繁栄をもたらした国際システムを積極的に損なっていると批判したうえで、同盟国、「とくにインド太平洋諸国と」緊密に協力し、「公平な競争の場で中国と競い合う」、などとも述べたのだとか。
なかなかに挑戦的な、しかし非常に大切な演説です。こうしたなか、台湾メディア『中央通訊』(日本語版)、すなわち『フォーカス台湾』に本日、ちょっと気になる記事が掲載されていました。
外交部「事前に詳細な報告あった」 米国務長官の対中政策演説/台湾
―――2022/05/27 13:35付 中央通訊日本語版より
中央通訊によると、台湾政府・外交部(※外務省に相当)は26日、ブリンケン米国務長官が行ったバイデン政権の対中政策に関する演説をめぐって、「台米間では緊密で良好な意思疎通ルートがある」としたうえで、「事前に台湾に詳細な報告があった」と述べた、というのです。
そのうえで中央通訊は、台湾外交部が「ブリンケン氏が台湾の安全保障に対する米国の約束を再確認し、台湾の国際事務への参加を継続して支持していることをうれしく思う」と「歓迎の意を示した」、などとしています。。さらには、蘇貞昌(そていしょう)行政院長(首相)も27日、報道陣の取材に応じ、「民主主義の国は、中国の軍用機が台湾周辺に飛来していることについて、現状を破壊する行為かつ武力の不当な使用だと非難している」との認識を示した、としています。
その上で、「米国や日本など多くの国が地域の平和と安全保障を注視していることに感謝する」、「台湾も引き続き努力する」と述べたそうです。まさに、米国のインド太平洋の中心に日本がいて、そこに台湾防衛が協調すべき重要な課題として浮上したようなかたちです。
そして、米国が述べる「インド太平洋諸国」の中心に、日本が存在することもまた間違いありません。私たちの国・日本も、自由、民主主義、法の支配、人権尊重といった基本的価値を大切にしており、「自由と平和を愛する諸国」の一角としての役割を果たすことが期待されていることは間違いないでしょう。
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安保ネタということで。
昨日のニュースで流れていましたが・・・
時事:在日米軍機が爆撃訓練 中ロ朝への対処力誇示
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022052700721
訓練は北朝鮮による弾道ミサイル発射と中国・ロシア軍機の日本周辺での共同飛行を受けたもので、日米の抑止力・対処力を示す狙いがある。
ということで、テレビニュースでも日米の戦闘機が編隊飛行する映像を流してました。
左メディアなどがこれを伝える場合によくある、軍事エスカレへの皮肉もなく、事実を淡々と。こんな話、以前であれば9条信者が発狂してました。
ニュースとして平然と流されることに時代の変化を感じました。
ちょうど昨日、予算委員会で小野寺が安保の質問を長々とやってるんですよね。
いいタイミングでしたねー。
>さらには、蘇貞昌(そていしょう)行政院長(首相)も27日、報道陣の取材に応じ、「民主主義の国は、中国の軍用機が台湾周辺に飛来していることについて、現状を破壊する行為かつ武力の不当な使用だと非難している」との認識を示した、としています。
つまり、韓国は民主主義の国では無いって事ですね。
中国を非難しない、刺激しない事に努力しているどころか、中国の下僕である事が民族の誇りのようですから。
侵略を進出と書き換えていますね。
>台湾外交部が「ブリンケン氏が台湾の安全保障に対する米国の約束を再確認し、・・うれしく思う」と「歓迎の意を示した」
仮に、韓国が今の台湾のような状況になっていると、想像してみましょう。
そういう状況下において、米国が韓国の安全を保障するという声明を出したと仮定したら、
韓国の外交部は何と回答するでしょうか?
韓国にとっては、自分を助けてくれる国=韓国を助けなければならない弱い国なのですから、うれしくても、相手にうれしいと言いことは、ありえせん。だから、台湾と同じような感謝の声明を出すことはありえないでしょう。
その時に韓国から米国へ返信すると思われる回答の内容を、いくつか想像してみました。
それは、たとえば・・・
①「米国の声明が遅すぎる。この声明は、もっと早くだされるべきであった」
➁「韓国は、米国にとって最も重要な国であるから、この声明がでたのは当然のことである」
③「米国の声明はありがた迷惑である。今回の声明は、韓国には不要であった」
・・・などなど。
不満や皮肉はありますが、間違っても米国への感謝やお礼の文言が入ることはないでしょう。
相手への感謝がないこと、これが、台湾=発展する国と、韓国=斜陽の国となっていく理由です。正直、素直さは、発展の要素の一つです。今の韓国に、それはありません。
あっ 確かに無病息災の男さま
ご推察のとおりと感じます。
私は、韓国メディアと
台湾メディアのフォーカス台湾に
毎日目を通していますが、
「韓日友好?」「台日友好」と
同種の言葉を使っていても
そのあまりの違いぶりを
日々感じています。
国際社会が
ウクライナや台湾を応援するのは、
人と人、国家と国家でも同じで
そうした相手への態度の違いが
周囲の国からの評価対応と
その国の歴史の差を生むものです。
韓流歴史ドラマファンタジーとは
まるで異なる、
有史以来ほぼ中国の属国で
李氏時代に代表される
文化でモラルで国力で
アジアの底辺国であった
半島の歴史の事実はまさに、
韓流のそのものの根底に持つ
特性を反映してしまっている
ものなのだろうと感じます。