「noindexタグ」を仕込む北海道新聞に「国民の知る権利」を騙る資格はない
以前の『許されない違法取材:新聞記者、建造物侵入容疑で逮捕』で、北海道新聞の記者として勤務する22歳の女が建造物侵入容疑で逮捕された、とする話題を取り上げました。これに関する北海道新聞社の調査報告書が掲載されたらしいのですが、ここで極めて不自然な点が2つあります。それは、検索エンジンに引っかからないことと、会員登録しなければ記事自体が読めないことです。
目次
違法取材・建造物侵入者逮捕事件の「その後」
以前の『許されない違法取材:新聞記者、建造物侵入容疑で逮捕』では、6月22日夕方、北海道旭川市の旭川医科大学の建物内に無断で侵入したとして、北海道新聞社に記者として勤務する22歳の女が逮捕された、という話題を取り上げました。
報じられている内容をまとめると、同大が報道各社に対し入構禁止を求めていたにも関わらず、この者は同大の構内に入り、自身のスマートフォンを会議室のドアに近付け、吉田晃敏学長の解任をめぐる学長選考会議を録音していたところ、発見した職員に現行犯逮捕されたのだとか。
こうしたなか、北海道新聞社は昨日、この事件の経緯などに関する調査結果を紙面に掲載したのだそうです。これについては、とりあえず産経新聞と時事通信のリンクを示しておきます(ほかに毎日新聞なども報じているようです)。
北海道新聞の女性記者、取材中逮捕 調査結果「情報共有に問題」
―――2021/7/7 11:29付 産経ニュースより
北海道新聞、記者逮捕で調査報告 「情報共有、教育に問題」
―――2021年07月07日12時56分付 時事通信より
といっても、報告書の内容自体は、リンク先記事に記載されていますので、「ご興味があればどうぞお読みください」とだけ申し上げておきたいと思います(個人的には、「よくこれで『調査報告』と言えたものだな」、という感想を持ちましたが、この点はとりあえず本稿では触れません)。
検索エンジンで引っ掛からない&会員限定記事
ただ、この事件について興味深いのは、その「調査報告」の内容そのものではありません。不可解な点が多々あるのです。
そのなかの最たるものといえば、その「調査報告」とやらが、検索エンジンでは引っ掛からないという点です。
さまざまな記事を手掛かりにして、何とか見つけ出したのが、この記事です。
旭医大取材の本紙記者逮捕 社内調査報告
―――07/07 07:00付 北海道新聞より
不可解な点の2点目は、苦労して探し当てたこの記事、会員登録しなければ、ただの1行も読めない、という点です。
いきなり、「全文はログインすると読めます」、「ログインには、電子版会員かパスポート(無料)の申し込みが必要です。」などのメッセージが表示され、「申し込む」、「ログインして読む」のボタン、そしてその下に広告、という代物です。
なんとも驚きますね。
正体は “noindex” タグ
では、最初の疑問点である、「なぜ検索エンジンにひっかからなかったのか」、です。
少し専門的な話をさせていただきますが、グーグルなどの検索エンジンの基本的な仕組みは、世の中の多くのウェブサイトを隅から隅まで自動で検索し、登録(インデックス)していくというものです。
ウェブページの「ヘッダー」部分に、 “noindex” タグを挿入しておけば、検索エンジンへのインデックスを避けることができます。
ちなみに、このタグ部分は、私たち人間がウェブブラウザでページを閲覧する際には、通常は表示されません。グーグルクロームなどのウェブブラウザの場合、「ページのソースを表示」(※Windowsの場合は右クリック)すれば、コードを見ることができます。
リンク先記事、<head>タグの直後に、こんなタグが埋め込まれています。
<meta name=”robots” content=”noindex,follow” />
おそらく、検索エンジンに引っかからなかった理由は、これでしょう。
また、自社の不祥事について報告するレポートであるにも関わらず、「だれもが閲覧できる状態」ではなく、あくまでも「会員限定」となっているという部分も不可解です。
北海道新聞の「申し開き」
つまり、北海道新聞は自社の不祥事に関する記事に、 “noindex” タグを仕込んだうえで、「会員限定」にして広く閲覧できないような形にした、というわけですね。
こうしたなか、ここで紹介したいのは、J-CASTニュースの記事です。
記者逮捕の調査報告「会員限定」に 北海道新聞の対応に疑問相次ぐも…同紙は反論「指摘は当たらない」
―――2021年07月07日19時00分付 J-CASTニュースより
J-CASTニュースはこのウェブサイトでも公表された社内調査報告書が「会員以外は読めない仕様」であることについて、「読者からは対応をめぐって批判も出ている」と指摘しています。
ちなみにJ-CASTによると、記事自体は「無料会員」でも閲覧可能だそうですが、そのかわり、無料会員になるためには「メールアドレス、氏名、性別、生年月日、住所、電話番号、職業といった個人情報」を提供する必要があるのだとか。
そのうえで、J-CASTニュースは次のように指摘します。
「SNSでは『ログインしないと読めないのは酷すぎないか…』『本件を会員増に結びつけようとする腹積もりなのか?』と対応を疑問視する声が少なくない。メディア関係者からも同調する意見が複数出ている」。
では、これについて北海道新聞社側はどう説明しているのでしょうか。
これについて参考になるのは、次の記述です。
「北海道新聞社法務広報グループは7日、J-CASTニュースの取材に『クローズする意図はありませんし、無料のパスポート会員登録により広く公開しております。たんなる興味本位や冷やかしではなく、会員登録の手間をかけても読みたい方に読んでいただきたい。会員登録が大きな障壁であるとのご指摘は当たらないと考えます』と答えた」。
自社に違法な取材を行った疑いが持たれているにも関わらず、それに関する報告書を読もうとする人に、「たんなる興味本位や冷やかし」とは、恐れ入ります。
さらに、例の “noindex” についても、同社はJ-CASTに対し、次のように答えたのだそうです。
「当社ウェブサイトは、全部を非公開としているものにはヘッダに『noindex』のmetaタグを自動設定し、一部を公開しているものには設定しない仕様となっております」。
慰安婦捏造事件の申し開きをしていた某大手新聞社が、数年前、英語版の記事に “noindex” タグを仕込んでいて、社会的な批判を浴びた事件がありました。その際、その新聞社は「ついうっかり “noindex” タグを消し忘れていた」という言い訳をしていたのを思い出します。
しかし、北海道新聞社の場合は、 “noindex” は「仕様」だ、というのです。
なかなか凄い話ですね。
それが「国民の『知る権利』に尽くす」という態度ですか?
「会員限定公開」、「 “noindex” タグ設定」、どちらも「報告書を読ませてやる」、という態度にしか見えません。「読みたければ検索エンジンを使わずに自分で記事を探せ」、「そのうえで、当ウェブサイトに読者登録をしたら読ませてやる」、という主張に聞こえるからです。
ちなみに、J-CASTニュースによると、北海道新聞の記事には、こんな記述があったのだそうです。
「北海道新聞社は、一線の記者たちが安心して取材できる環境をあらためてつくるとともに、今回の事件にひるむことなく、国民の『知る権利』のために尽くしてまいります」。
では聞きます。
北海道新聞社のこの態度、果たして「国民の『知る権利』のために尽くしている」と言えるのか。
甚だ疑問と感じざるを得ない次第です。
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>北海道新聞、記者逮捕で調査報告 「情報共有、教育に問題」
雑談スレにも書きましたが、入社1年目(今年4月入社?)の新人社員に不法侵入させているという時点で、ブラックかつコンプライアンスの欠片もない反社企業と思います。もし今年4月入社だとしたら、「教育の問題」とは片腹痛い。鉄砲玉のOJTですね。
まさにヤクザが作ってヤクザが売る
noindex化、会員限定で公開、ということは、間違いなく自社の不祥事の隠ぺいでしょう。
これで「国民の知る権利」の為に尽くす、とは片腹痛いです。
他社の不祥事や政治家には「広く説明を尽くせ」と言っているメディアとはとても思えない。
何か腹立ってきた。ヾ(*`Д´*)ノムキー
道新は反日新聞社と同列の左巻きクズ新聞社ですからねぇ、概ねアンサイクロペディアに書いてあるとおりですよ。
旭川医大は、去年からニュースのネタには事欠かないゴミ大学(長)でしたから、メディアの突撃取材が多かったですし、学長選考会議の審議内容も何とかゲットしたかったのでしょう。
捕まった当時、会議は大学の奥まった所にある看護学科棟で開催されており、立ち入りを禁止していた4Fの会議室前に、誰かの指示若しくは誰かの指示、あるいは誰かの指示で張り付いて盗聴していたんですから、大学としては素性の知れぬ怪しい輩、ということで逮捕もやむなしといったところです。
「国民の知る権利」とやらを免罪符にしていますが、この傲慢かつ勘違いも甚だしい特権意識は昔からですし、今後もこの姿勢は変わらないでしょう。
公益性と居直りながら公にしない調査報告ってどうよ。
悪いことを自覚しているからなのでしょうね。
この話題には、悲しい思い出がいっぱいなのです・・・・
゚゚\(´O`/)°゜゚
七味さま
150円有れば、値引き後の一品は買えましたね。枝豆とか。
だんな様
めかぶとかもずくも買えるのです\(^o^)/
七味さま
呑め無くても、一品有ると、心の潤いに差が出ると思います。
仕方ないから、新聞紙を利用して、少しでも元を取りましょう。
https://kurashinista.jp/feature/detail/1068
あおぞら銀行BANK支店の普通預金
auじぶん銀行の1年もの定期預金
寝かせっぱなしのお金がありましたらぜひこれで取り戻しましょう。ネット銀行口座開設手続きとATMの利用条件を調べる手間を厭わなければノーリスクです。金額が多ければ10倍返しも可能です。
さすが道新ですね。ちなみに中日新聞と西日本新聞と北海道新聞の3社で3大ブロック紙というそうです。今は知りませんが、戦後長く言われていた。3つとも極左反日性向の強いペーパーですね。え?パーペーパー?(笑)。
この道新の報告、国民を舐めてますね。『入構禁止を見逃した記者は4階の会議室で「自分の判断で」スマートフォンをドアの隙間に近づけて会議内容を録音、職員に現行犯逮捕された』(爆笑)。自分の判断であるはずがない。上司からの強要だ。
更に小林編集局長は反省を口にしながら、旭川医大の取材対応に逆切れ。「事件にひるむことなく、国民の知る権利に尽くす」だって。なら、誰でもスグに読めるようにしなさい。
“noindex” は「仕様」ですか?(嘲笑)。ATMと同格の偏向新聞=道新、中日、西日本(番付害=京都、神戸)。あ、そういえば1980年代から道新スポーツとなんと、サンケイスポーツ東京版は提携してます。サンスポは日和ったのか?それかスポーツ紙は本体と編集方針は関係無いのかな。
何かの不祥事で社会的批判を浴びている人への取材や記者会見で、相手が些細な抗弁もできない弱い立場であることを利用して、集団リンチしてるのをよく見かけます。
ああいう吐き気を催すような場面を何度か見ているので、このような話にはナチュラルに怒りを感じます。
マスコミは、ズルいんですよね。
有料伝単が商売になるのは日本位だよなぁ
紙面の写メの方がアップされていたので読みました
事実関係をまとめると
建物内は以前から立ち居禁止となってたが数日前に別の記者が4階まで浸入し、抗議がなされていた
当日現場のキャップ記者が新人記者に建物の2階に浸入するよう指示
本社は大学からのFAX内容をキャップらには送ったが新人には送らず
2階に浸入した新人記者にLINEで4階の会議室に浸入するよう指示
大学関係者に呼び止められたらはぐらかす様にも予め指示されていた
完全に大学側に禁止されているのを知りながら新人を鉄砲玉として送り込んでいます