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    Categories: 金融

思わず仲間を「仲魔」と呼んでしまう、6月6日の陰謀

青狸問題よりも優先度の高い「仲魔問題」

「ビアフロ問題」や「覆面パンツマン問題」などを巡っては、以前から何度となく触れてきましたが、これらに加え、本稿では「馬車問題」や「仲魔問題」についても議論しておきたいと思います。いずれも休日に取り上げるにしては少し重たい議論ばかりですが、知的格闘を楽しむという感覚で、ご検討くださると幸いです。

「6月6日に有報が」

本稿ではあらかじめお詫びから入ります。

現在、40代後半以降の人であれば、「22世紀の未来からやってきた狸型ロボット」を巡る「絵描き歌」を覚えていらっしゃるケースも多いと思います。その絵描き歌に、こんな一節が含まれていました。

6月6日に有報が…

なぜ6月6日に有報が出現するのが問題なのかはよくわかりません。

ただ、「青狸問題」を巡っては、当ウェブサイトでは『ネット「なぜ彼女は元特定意志薄弱児童を選んだのか」』や『「青狸」が不法投棄した栗饅頭が星団破壊の原因なのか』などでも取り上げて来たのですが、本稿では少し原点回帰をしておきたいと思います。

したがって、本稿では「6月6日の有報」問題については取り上げません。

ビアフロ問題の顛末

さて、「青狸問題」を含め、当ウェブサイトで継続的に追いかけている問題はいくつかるのですが、本稿では再び「ビアフロ問題」に焦点を当ててみます。

1992年に発売されたスーパーファミコン用ゲームソフト『ドラゴンクエストⅤ』で、ストーリーの途中でなぜか主人公が幼馴染(といっても一緒に「お化け退治」をしただけの間柄)か、それとも唐突に登場した女性か、そのどちらかを結婚相手として選択せざるを得ない、という理不尽なシーンが出てきます。

これについては『深刻化する「ビアフロ」問題 どうして収束しないのか』などを含め、これまでに何度となく述べてきた論点ですが、非常に残念なことに、現時点において当ウェブサイトとしても確たる「正解」を提示するに至っていません。

ちなみに「ドラクエファン」を自称する俳優の山田孝之さんは、今から約5年前の時点で、巨額のカネを手にしたいがために幼馴染ではなく金持ちの女と結婚するという行為について、かなり強い調子で警告を発しておられます。

“山田孝之は レベルが あがった!?” PS4®『ドラゴンクエストヒーローズⅡ』新TVCM開始!

―――2016年5月11日付 PlayStation.Blogより

リンク先記事で、山田孝之さんは次のように指摘します。

だからフローラ派の人には、『よく行けるな、ビアンカがいる村によ! オレだったら行けないけどな!!』と言いたい!

けだし、名言です。

おそらく、(個人的には)この山田孝之さんの5年前の発言が「すべて」ではないかと思うのですが、ただ、それでも現時点において、かたくなに「ビアフロ問題」を蒸し返そうとする勢力がいるため、注意が必要であることは間違いありません。

さらに、最近では「結婚相手の選択肢」として、デボラさんやルドマンさんなどを選択肢に加えるべきだ、といったご指摘も極めてたくさんいただくのですが、この点については当ウェブサイトではあまり積極的に取り上げるつもりはありませんのでご了承ください。

イケメン勇者のお父様「2つのショック」

また、この「ビアフロ問題」から派生する、さらに深刻な論点のひとつが、「なかなか凛々しいイケメン勇者君のお父様が怪しい覆面パンツ男である」という、極めて困った状況です(いわゆる「カンダタ問題」)。

「覆面パンツマン」とは美少年勇者の成れの果てなのか』でも説明しましたが、問題となるのは、1980年代に発売されたファミリーコンピュータ用ソフトウェア『ドラゴンクエストⅢ』の終盤で「火口に落ちて絶命したはずの父と再会する」という、本来ならば極めて感動的なはずの場面です。

と・こ・ろ・が!

当時の8ビットマシーンの限界でしょうか、メモリの都合でしょうか、感動的なシーンで登場するイケメン勇者君のお父様(いわゆる「オルテガ」さん)が、いわゆる「覆面パンツマン」(俗称「カンダタの色違い」)なのです。

このオルテガさんが魔物との戦闘で絶命してしまうという、本来ならば非常に壮絶な場面ですが、プレイヤーはその感動的なシーンそのものに加え、「父親が覆面パンツマンだった」という意味で、「2つの衝撃」を受ける、というわけです。

しかもゲーム中では主人公とオルテガさんの「顔がそっくりだ」、という描写がしばしば出て来るのですが、これも、本当に衝撃的です(ちなみに正直なことを申し上げるならば、当時のプレイヤーの多くがイライラしたポイントは、覆面パンツという怪しいいでたちというよりも、メッセージ表示の遅さでしたが…)。

なお、「ドラクエⅢをリアルタイムアタック(RTA)でクリアする」際には、このオルテガ氏のシーンをいかに効率よく排除するかという点が大きな問題となり得るのですが、この論点についてはいずれ機会があれば取り上げることとし、本稿では割愛します。

「30年越しの伏線回収」

ちなみに、パッケージイラストだとなかなかの美少年に描かれている主人公のお父様が怪しい「覆面パンツマン」である理由を巡っては、この勇者のお母さまが、オルテガさんと結婚していながら、彼以外の男の子供を産んでいたという可能性(いわゆる不倫説)も、当時は取りざたされたと伝えられています。

ただし、現在の通説は、「当時のファミコンの性能上、あるいは当時の半導体供給事情などに照らし、オルテガさんのグラフィックを格納するスペースがなかった」という説明もあり、どちらが通説なのかはよくわからない、というのが実情でした。

もっとも、この「覆面パンツマン」、製造元でもかなり気にしていたフシがあり、時代は下って2016年1月に発売された『ドラゴンクエストビルダーズ』(以下「ビルダーズ」)では、ドラクエⅠの主人公が覆面パンツマンとして登場したことで、「不倫説」は唐突に終止符を打たれます。

じつは、『ビルダーズ』の世界、『ドラクエⅠ』の最後、竜王との戦闘シーンに入る前に、主人公が竜王の次の呼びかけに「はい」と答えてしまった、という設定です。

もしも わしの みかたになれば せかいの はんぶんを ****に やろう」(※「****」はドラクエⅠの主人公の名前)。

そして、この「****」氏はドラクエⅢの勇者の子孫でもあります。

ということは、「****」氏が覆面パンツマンであるという事実は、ドラクエⅢの勇者がオルテガ氏の紛れもない子息であり、したがって、「****」氏もオルテガ氏の子孫である、という説に説得力を与えた(というよりもほぼ確定事項となった)、というわけです。

いずれにせよ、「****氏」が覆面パンツマン(+なぜか王冠を被っている)という、極めて怪しい姿なのです。これ、明らかに1988年のドラクエⅢから、約30年越しで伏線(?)を回収してますね。

馬車問題

さて、ドラクエ問題といえば、究極的には「仲間のグラフィック」が常に問題として付きまとってきました。

少し技術的なことを申し上げると、当時のファミリーコンピュータは「スプライト」(画面上のキャラクター)を横に8個までしか並べることができず、それを超えてスプライトが並ぶと、そのスプライトがチラつく、という問題が出ていました(いわゆるスプライト問題)。

そして、このキャラクターは「8×8」のドットですが、ドラクエやマリオなどの人気ゲームだと、たいていの場合、「8×8」ではなく「16×16」でキャラクターが描かれていましたので、結論的には1画面に表示できる味方のキャラクターは4人に抑える必要があったのです。

そうしたとき、「1人旅」のドラクエⅠ、「3人旅」のドラクエⅡ、「4人旅」のドラクエⅢに続くドラクエⅣでは、仲間が4人どころか一気に8人に増えることとなりました。あたりまえですが、8人も描写することができません。

そこで、ドラクエⅣで採用されたのが「馬車」システムです。

これは、先頭に馬、次にキャラクター1、馬車、キャラクター2を、馬車の左右にキャラクター3、キャラクター4を、それぞれ配置するというシステムで、これによりスプライト問題を何とか解決した、というわけです。

ところが、これにともない新たに発生したのが「馬車問題」――、すなわち、「何となく常に使うキャラとそうでないキャラができてきて、使わないキャラは半永久的に馬車に閉じ込められる」、という問題です。

馬車に閉じ込められるのは、たいていの場合、魔法が使えない戦士であったり、やたらと商才はある商人であったりするようですが、最近だと、「馬車に閉じ込められたキャラクターたち」の恨み節が込められた掲示板なども目にするようになりました。

やはり、この問題は深刻なのでしょう。

「仲間」ではなく「仲魔」

さて、RPGにおいて複数のキャラクターを使って戦うというスタイルが日本においてもほぼ定着したのは1980年代のことだと考えられますが(著者私見)、それらのキャラクターをすべてフィールド上に表示するシステムだと、どうしても、ドラクエⅣの「馬車問題」のようなものが生じてしまいます。

ただ、1980年代のRPGのなかで、今日にもつながる「名作」として知られているものは、ドラクエ以外にもいくつかあり、たとえば任天堂の『ゼルダの伝説』シリーズやスクエアの『ファイナルファンタジー』シリーズ、セガの『ファンタシースター』シリーズ、ファルコムの『イース』シリーズなどが有名です。

(※エニックスとスクエアが合併したことで、現在はドラクエもファイナルファンタジーも同じ会社が版権を持っているようですが…。)

こうしたなか、個人的に一押しで挙げておきたいのは、「仲魔(なかま)」の概念を打ち立てた「女神転生」シリーズでしょう。

これは、敵キャラクター(アクマ)と話をして交渉し、仲魔にすることができる、というシステムです。

しかも、仲魔同士を「邪教の館」(じゃきょうのやかた)で合体させ、違う「仲魔」を作ることもできます。なかなか面白そうでしょ?

なお、敵キャラクターを仲間にすることができるというのは、ドラクエⅤでも採用されているシステムですが、やはり1980年代のファミコンですでにそれが実装されていて、しかも合体させることまでできるというのは、画期的なシステムではないかと思う次第です。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

なお、この「仲魔」という単語、最近ではさまざまな局面で使っている人がいるようですが、ついうっかり「仲魔と飲みに行く」などの使い方をしてしまわないよう、注意したいものだと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (13)

  • 「ビアフロ問題」は『ビール風呂もいいモンだい」位しか判りませんので知的格闘に参加できませんことお許し下さい。

    6月6日にあっち行ってこっち行って落っこちるのは友邦ではありませんね。マルかいて(自粛)、マルかいて(自粛) ♪

  •  昔のチラつくドット絵の方が、活字小説の如く想像力を掻き立てられたものだ……とか言うと老害扱いされる今日このごろです。
     真女神転生では新宿も舞台でしたね。まさか新宿会計士様は、新宿で事業をされているのではなく、世界崩壊した世界線の……

     あ、コ○ミのまわしものではないのですが、名作「月風魔伝」が三十数年ぶりの新作です。世代的に刺さる方は是非に。農作業時間は犠牲になったのだ。

  • 悪魔合体は最近だとスマホで出来るまで進化していますね。
    しかし邪教の館だけでなく、どっかの船舶型ホテルだったり人工知能が運営していたものが無くなって、デジタル化の波によるリストラに近い悲哀を感じますw

  • 新宿会計士様のブログで、たまに出て来る「仲魔」は以前から気になっていたのですが、やはり女神転生シリーズから来てたのですね。
    悪魔を会話により(だまして)仲魔にし、即「悪魔殿」へ直行して悪魔合体することに最初は罪悪感がありましたが、直ぐに平気になりました(笑) 悪魔にも属性があったりとか奥深いものがありましたね。 私はシヴァやカーリーをよく使いましたので当然、ヴィシュヌとは疎遠でした。

  • 任天堂がファミリーコンピューターを世に問う1年ほど前、両親に切にねだってエポック社のカセットビジョンを買ってもらい、それから約1年後、近所のお兄さんに見せてもらったシャープのMZ-80Kに衝撃を覚え、パピコンの後継機種で当時斉藤由貴がキャンペーンガールを務めていたPC-6001mkⅡを我が家にお迎えしたことから、結果としてファミコン全盛時代にドラクエを家で楽しむことができませんでした(流石にファミコンまではお願いできなかった)。このため、ビアフロ問題に参画することはできませんが、スプライト問題は懐かしいですね。
    スプライトって炭酸のSpriteのことか?と思いきや、「なんだ、キャラクターが点滅する(ちらつく)ことか~」と、マイコンBASICマガジン(ベーマガ)か何かの記事を読み、妙に納得した覚えがあります。

    閑話休題。

    >「6月6日に有報が」

    先週半ば、大手監査法人と「開示すべき重要な不備」の有無について議論していた、とある企業の内部監査部門の端くれとして、「6月6日に有報が~♪」には思わず飲みかけたコーヒーを吹き出してしまいました。
    青くて耳のない「機器猫」とやらには、謝罪と弁償を要求するであります!!

  •  コメント失礼します。

     6月6日は「雨ザーザー」だと思ってました。かわいいコックさんの絵描き歌。
     仲間の表示はSFCの新・桃太郎伝説が4人+3匹のおともを町やフィールドでキャラ毎にクセ付けて動かしてたのが面白かったです。鉄道ばかりじゃなくて伝説も続編作って欲しいです。
     女神転生は「古今東西の悪魔や天使、聖霊等を仲間にしたり合体させる」という外国の宗教観では難しい事をあっさりやっているのが面白い。外国でも神々が戦うゲーム出してたりもするけど。

    http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1939205.html

     過去の人気作がスチームやスイッチ等でリメイクやリマスターがポツポツ出てくるのがおぢさんには嬉しい次第です。

  • そういえばゲームは、数年前にランス10(18禁ですが)を完結させて、艦隊これくしょんからフェイドアウトしてからは、ほとんどする事がなくなりましたです。
    特にスマホのアプリに手を出す気にもならず、例えばニンテンドーSwitchが欲しいと思う事もありません。
    よく言えば大人になった?
    ただの老化現象かもしれません。
    子供がもう少し大きくなって、何かゲーム機が欲しいと言ったときには、何か買ってあげるかもしれません。