相変わらず、誤った用語で日本を傷つける国です。韓国メディア『中央日報』(日本語版)に今朝、「汚染水・慰安婦葛藤のなかでの韓日協力」と題した「韓日言論フォーラム」が開催された、とする記事が掲載されていました。皮肉なことですが、この記事を読むことで、現在の日韓関係がなぜギクシャクしているのかを理解することができます。
目次
日韓関係のギクシャク、責任は韓国の側にあり
現在の日韓関係がギクシャクしているという点に関しては、いまさら詳しく指摘するまでもないでしょう。
当ウェブサイトで何度も報告し、また、拙著『韓国がなくても日本経済はまったく心配ない』(P33)にも転載したとおり、2017年5月に文在寅(ぶん・ざいいん)政権が発足して以来の出来事に限っても、韓国は本当にさまざまな不法行為を日本に対して仕掛けて来ているからです。
そのなかでも「一丁目一番地」といえば、2018年10月と11月に「大法院」(最高裁に相当)が日韓請求権協定に違反する判決を出したことを中心とする自称元徴用工問題ですが、日韓関係を破壊しかねない問題は、それだけではありません。
自称元慰安婦問題では、2015年の日韓慰安婦合意によって問題が「最終的かつ不可逆的に解決した」ことを確認していながら、韓国政府は文在寅政権発足後にこの合意を実質破棄しましたし、また、今年1月8日に韓国・ソウル中央地裁が出した主権免除違反判決についても放置されています。
あるいは、2018年12月に発生した火器管制レーダー照射事件では、さまざまな状況証拠があるにも関わらず、韓国側はその事実を否定しているばかりか、いまだに「日本の哨戒機による低空威嚇飛行問題だ」などとウソをつき続けています。
2019年7月に日本政府が発表した対韓輸出管理適正化措置を巡っても、韓国政府は「強制徴用問題に対する意趣返しだ」と反発し、国内外に対し、わざと「輸出規制」という誤った用語を使って日本政府を貶め続けています。
わざと誤った用語を使って日本を貶めるという点では、福島第一原発のALPS処理水の海洋放出を、わざわざ「汚染水海洋放出」と呼び替えていることも、その一例といえるかもしれません。
また、日本に対する直接の攻撃ではありませんが、ハーバード大学のJ・M・ラムザイヤー教授が発表した論文に対し、韓国が国を挙げて、ラムザイヤー氏自身に対する個人攻撃を伴った論文の撤回要求を行っていることも、広い意味では「韓国という国の対日不法行為」のひとつでしょう。
日韓関係は「悪化」しているのか?
ただし、日韓関係が現在、「ギクシャクしている」ことは事実ですが、これを「日韓関係の悪化」と単純に呼んで良いものなのかどうかについては、微妙です。
2017年以降、韓国という国が日本に対して仕掛けてくる不法行為が激化したことは事実ですが、べつに韓国の反日は文在寅政権が始めたものではありません。「保守派」であったはずの前任の李明博(り・めいはく)、朴槿恵(朴槿恵)の各元・前大統領のころも、たいがいでした。
たとえば李明博元大統領は、当時の野田佳彦首相から総額700億ドルの日韓通貨スワップを提供してもらうことで、欧州債務危機の余波が韓国経済に及ぶのを防いだにも関わらず、その恩を「竹島上陸」「天皇陛下侮辱」という仇で返しました。
また、朴槿恵前大統領は、安倍晋三総理大臣の対話の呼びかけを最初から拒絶し、安倍総理の米議会演説を妨害しようとしましたし、「強制徴用」というウソをばら撒いて世界遺産登録を妨害しました。
つまり、韓国の「食い逃げ外交」、「ウソツキ外交」、「告げ口外交」は、このころからまったく変わっていないのです。
もちろん、韓国が日本に対してさまざまな不法行為を仕掛けて来ているがために、防衛交流を中心に、日韓間の協力が滞り始めていることは事実です。
ただ、「理不尽な不法行為を仕掛けてくる国」との間で、意思疎通がギクシャクし、協力が滞るという状況自体、日本の国益に照らし、必ずしも悪い話とは言い切れません。だからこそ、現在の状況を短絡的に「日韓関係の悪化」と決めつけて良いものなのかどうかは微妙なところでしょう。
「日本は汚染水で情報公開と科学的根拠示せ」
こうしたなか、「日韓協力」(韓国側からは「韓日協力」)と呼ばれるものは、得てして日本が一方的にコストを負担し、韓国が一方的な受益者である、というパターンが多いことにも注意が必要です。
日韓通貨スワップなどはその典型例でしょう。
そして、その韓国側からわざわざ「過去の問題は過去の問題として、お互いに協力しなければならない」などと言い出すときは、たいていの場合、「日本が韓国に対し何らかのコストを負担する」ことを意味しているのです。これこそがまさに、「ツートラック」「用日」という発想でしょう。
こうした発想の典型例でしょうか、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に今朝、こんな記事が掲載されていました。
汚染水・慰安婦葛藤の中で協力摸索…韓日言論フォーラム開催
―――2021.04.28 07:19付 中央日報日本語版より
これは、韓国で昨日開催された「韓日言論フォーラム」という会合の模様を報じた記事です。記事本文には「韓日両国間の未来志向的協力方案を議論するためのフォーラム」とありますが、のっけからして噴飯物です。「ツートラック」の名の下で未来志向を徹底して否定してきたのは韓国の側だからです。
それはさておき、フォーラムでは「日本の福島汚染水海洋放出」について「熱を帯びた討論」が繰り広げられた、としていますが、韓国側は「日本政府の透明な情報公開が不可欠」、「科学的根拠を提示する責任も日本側にある」などと強調したそうです。
強調もなにも、そもそも日本が海洋放出しようとしているのは「汚染水」ではありませんので、この時点でお話になりません。
しかも、「科学的根拠を示せ」「情報公開しろ」などといわれても、中央日報自身が4月14日付で報じた『汚染水放出「突然だ」という韓国政府…日本は「100回説明した」』という記事にもあるとおり、日本政府はすでに何度も何度も説明を行っています。
また、日本は国際原子力機関(IAEA)や米国との協議を経て、国際基準に従って海洋放出を決定していますし、そのプロセスの透明性は米国政府のお墨付きでもあります。
だいいち、トリチウム自体が自然にも存在している物質であるという点、トリチウム排出は世界的に行われているという点、なにより韓国の月城原発だけで合計136兆ベクレル(2016年実績、うち液体が17兆ベクレル、気体が119兆ベクレル)分のトリチウムが排出されている点を無視しています(図表1)。
図表1 諸外国の原発のトリチウム水排出状況
(【出所】経産省)
しかも、中央日報によると、朝日新聞ソウル支局長の神谷毅氏が「汚染水放出が科学的に安全だったとしても、韓国の立場では情操的に安心できない問題という点で、科学的根拠とデータに対する透明性が重要だ」などと述べたのだそうです。
神谷氏が本当に「汚染水」という言葉を使ったのであれば、朝日新聞社はこのことについて説明する責任があります。
「韓日が協力して米国の戦略に先制的対応を」
ちなみにこのフォーラムではほかにも、「米国の東アジア政策」や「慰安婦・強制徴用などの歴史問題」、「韓日協力課題」などについても話し合われたのだそうですが、この中央日報の記事ではそれらの詳細については取り扱われていません。
ただ、司会を担当した世宗研究所日本研究センター長・陳昌洙(ちん・しょうしゅ)氏は、次のように述べたのだそうです。
- 国内外で悪化した韓日関係を改善しなければならないという声が非常に高い状況で、両国国民の共感拡散が必要だ
- 今回のフォーラムがバイデン政府の東アジア戦略に先制的に対応し、韓日関係改善の動きが本格化する契機になることができるよう期待する
お言葉ですが、そもそも日本側では、韓国の「ウソをつく」「約束を破る」という姿勢に、一般国民レベルでの嫌悪感が広まっているのではないかと思います。
その証拠に、内閣府が毎年実施する『外交に関する世論調査』を見ても、韓国に「親しみを感じない」とする割合が60%を超えているなど、日本国民の対韓感情は悪化する一方です(図表)。
図表 日本国民の対韓感情
(【出所】『外交に関する世論調査』。ただし、新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、2020年10月実施分に関してはそれ以前の調査と方式が異なっており、原文では「単純比較はできない」との注記がある)
このように考えていくと、日韓関係のギクシャクは、韓国の異常な不法行為がもたらしたものであるだけでなく、日本の側は「国民レベル」でそれに対する嫌悪感が広まったことに起因するものでもあります。
ことに、ジョー・バイデン米政権が「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」という「安倍-トランプ路線」を継承することを明確に打ち出しているなかで、米国の東アジア戦略に「先制的に対応」するうえで、日本には韓国の助けなど必要ありません。
韓国メディアを直接読むのはとても大事
ただ、少し視点を変えてみると、私たち日本国民が最近、韓国メディアの記事を直接読むことができるようになったというのは、それはそれで好ましい話でもあります。
背景にはもちろん、スマートフォンの普及などにより、社会のインターネット化が一層進んだことがあります。これにより、日本のメディアのフィルタを通さず、韓国メディアの主張をそのまま読む人が増えた、というわけです。
さきほどの記事にも「両国国民の共感拡散」という表現がありましたが、今日の日韓関係を作っているのは、まさに国民レベルの感情ではないかと思うのです。
そして、日本国民の7割近くが「韓国に対して親しみを感じない」という状況を作り出したことに、中央日報自身を含めた韓国メディアがかなりの部分、寄与していることもまた間違いないでしょう。
その意味では、本当の意味で日韓友好が国民レベルに浸透するためには、まずは韓国が国を挙げて「汚染水」だ、「強制徴用」だ、「輸出規制」だといった誤った用語を使って日本を貶めることを直ちにやめ、日本に真摯に謝罪しなければなりません。
また、自称元徴用工判決や主権免除違反判決を無効化する措置を行い、慰安婦問題では日本を不当に貶めて来たことにつき、大統領が交代するごとに、それこそ私たち日本国民が「もう良い」というまでこうべを垂れて謝罪し続けるべきでしょう。
それができないならば、日韓関係は「落ち着くところに落ち着く」というのが結論だと思う次第です。
View Comments (19)
日本に向けて韓国が謝罪をすることは無いと思います。それは死と同等以上だからだと思います。日本としては、妄言は無視し、ロビーは丁寧に潰し、韓国が自壊して霊的に生まれ変わるのを待つしか有りません。
めたぼーん様
朝鮮人には5000年のシナ属国経験で、卑怯かつ狡猾な性格がDNAレベルで刻み込まれているので、霊的に生まれ変わるのは私は無理ではないかと思います。
彼らの火照り過ぎが原因で臨界点に達した日韓関係。
もはや米国からの圧力も効果を為さないんですよね。
>それができないならば、日韓関係は「落ち着くところに落ち着く」というのが結論だと思う次第です。
韓国が冷めるのか・・?ナイナイ
日本が醒めるのか・・?コレカナ
もしかしたら、水道から虫が出てくる国ですから、水は汚染されているもので、水を処理するという概念が無いのかもしれませんよ。処理水って言葉自体が存在しない・・・
韓国に対しては、あくまでも普通の隣国になることが大事です。嫌うことも特別扱いすることもなく、ニュートラルに他の100数十か国と全く同じレベルの付き合いにすべきです。
文化に関する記事など数ヶ月に1本でも多いくらいです。必要なのは関心を持たないこと。
ただ、現状はなんとかしつこい相手を振り切るために相手を知って的確な対応をしなければなりません。対応間違うとまたもや変な浸食のされ方しますからね。
>>「日本政府の透明な情報公開が不可欠」、「科学的根拠を提示する責任も日本側にある」
日本はIAEAにきちんとデータ公開しますので、IAEAに聞いてどうぞ。
もっとも、科学的根拠を韓国に個別提示したとしても(そんな義務も責任も微塵もないのですが)、韓国人の情操的に安心できない限り言いがかりは続きます。
ハンギョレ「科学という名の横暴」
朝日記者「科学を振りかざすな」
IVD様
>ハンギョレ「科学という名の横暴」
>朝日記者 「科学を振りかざすな」
科学とは、「科(とが=過ち)からの学び」
彼らには、理解不能なのかもですね・・。
カズ 様
コメントありがとうございます。
>>科学とは、「科(とが=過ち)からの学び」
なるほど、韓国人や朝日新聞が科学を否定、忌避する理由が理解できた気がします。
過ち、失敗=徳がない=価値がない
>>彼らには、理解不能なのかもですね・・。
すでに「100回説明」してますしねえ。
この先は某ポエム大臣に説明させとけばいいと思います。
>国内外で悪化した韓日関係を改善しなければならないという声が非常に高い状況で、両国国民の共感拡散が必要だ
妄言ニダ。
>「汚染水・慰安婦葛藤のなかでの韓日協力」
いずれの葛藤も韓国が、創り出した物ニダ。
勝手に言い掛かりをつけておいて、協力も無いもんだ。
>「韓日が協力して米国の戦略に先制的対応を」
日本は既にFOIPで先制的に対応をしていますので、韓国は邪魔です。
韓国は、米中が仲が良い方が、儲かります。
韓国単独では、アメリカの戦略を変化させる事は出来ませんので、今回は「日本を梃子にアメリカを動かそう」としています。そしてアメリカが動かなかったら日本を盾として使い、動いたら日本の梯子を外して韓国の手柄にするのです。
日本国の国際的に合法な活動について、日本側が韓国人を(友好国相手であっても)安心させてあげる必要性ってどこにあるんでしょうね。IAEAに筋を通している以上、科学的な証拠の個別な提示ですら善意であって、必須とは思えませんが。
透明性などは、自国民に対して必要ですし、国際社会へ向けての信用としてもあった方が良いのは確かなので、確保すれば良い……というか彼らなんぞに言われる以前に確保していると思いますが。
なんかこの2年ほど、「安全と安心」について考えさせられました。
合法な活動を「安心できない」などとして騒動を起こす方は、その物事自体に文句を付けていないで、まず法や決まり事の改正を訴えるべきです。
最新のデータはわかりませんが、
「親しみを感じる」が回復しているのは何でですかね?
何か好材料でもあったんでしょうか?
>「ただし、新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、2020年10月実施分に関してはそれ以前の調査と方式が異なっており、原文では「単純比較はできない」との注記がある」との注記があります。
更新ありがとうございます。
韓国は自国も処理水を(不安だが一応処理水と呼ぶ)膨大な量を放出しておいて、遥かに厳しい管理の上で貯められた、福島だけ非難する。
また福島第一原発のALPS処理水の海洋放出を、わざわざ「汚染水海洋放出」と呼び替えているのは、何時もの日本に対する言いがかり、貶める作戦だ。情報公開と科学的根拠を掲示せよ、と言うなら既にIAEAにきちんとデータ公開してますよってに。そちらさんに聞いておくれやす。
それにもまして、朝日新聞のソウル支局長は、「汚染水」とは何を言うか!そんなフォーラムに出ていた日本人が居るのか、と驚いたが左巻きなら日本人とは言えませんね。
日本に対して韓国は何かをねだる時はツートラック(嘲笑)。未来志向(爆笑)。もうアンタラと未来の共存共栄はございませんから。散れッ。
新宿会計士様がご指摘のように、
日韓関係【悪化】?を改善の必要?と見る
日本のマスコミの刷り込みは奇異なものです。
日韓関係は、
過去の日本が嘘捏話をもとに
謝罪と金を求められる不適切な関係から、
絶賛改善中の過程にあります。
かつて総会屋絶滅前に、
「これまで仲良うやってきた
いい関係に戻ろやないか」と言う
往生際の悪い総会屋の肩持ついい方してたのは
そのお仲間さんだったわなあということを
朝日新聞や韓流政党立憲民主党の
支持車の姿勢を見るにつけ
思い出します。