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    Categories: 時事

男性芸能人の不倫に群がるマスメディアに若者が拒絶感

12月3日に行われた、さる男性芸能人の不倫に関する「謝罪会見」が話題です。といっても、話題となっているのはその不倫そのものではなく、どちらかといえばこの謝罪会見におけるマスメディアの記者の皆さんの振る舞い、あるいはこれを嬉々として報じたテレビ局などの姿勢に対し、若い人たちなどから批判的な目が向けられているようなのです。

最近話題の芸能人の不倫

当ウェブサイトでおそらくこれまで取り扱ったことがなく、今後もメインで取り扱うことは絶対にないであろう話題のひとつが、芸能ネタです。

数日前、ツイッターのトレンド欄で「謝罪会見」が浮上しました。これは、不倫騒動で活動自粛中のお笑いタレント(48)が3日、芸能記者らの前に姿をあらわしたとするもので、とくにこの人物は会見の冒頭、次のように発言したのだそうです。

本日は、大変お忙しい中お集まりいただき、そしてコロナ感染予防対策にご協力いただき、まことにありがとうございます。このたび、私がしてしまった大変軽率な行動により、多くの関係者の皆様に大変ご迷惑をおかけし、そして、多くの視聴者の皆様に大変不快な思いをさせてしまったことを心より深くおわび申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。

いろいろと調べてみると、たしかにこの人物が行った行為は、社会的に見て、非常に問題があるものでした。

あまり詳しくは述べませんが、同じく著名人である年下の奥様(32)がいらっしゃるにも関わらず、どうやら複数の女性と不倫をしていたからです。

とくに、不倫相手のうちの1人は、「『六本木ヒルズの地下駐車場にある多目的トイレ』に複数回呼び出されていた」という事情などもあり、芸能記者らはこの話題に喰らいついたようです(ちなみにこの「六本木ヒルズ地下駐車場多目的トイレ」はトレンドワードでもあるようです)。

TBSやANNが動画サイト『YouTube』に「ノーカット完全版」の会見の模様をアップロードしているようですが、正直、芸能記者らの質問の酷さは、なかなかのものです。

(※いちおう、リンクを張っておきますので、視聴したいという方は視聴してみてください。なお、アップロード者が動画自体を削除する可能性もありますので、ご注意ください。)

この騒動について、個人的な感想を申し上げるならば、「ずいぶんと非常識だ」と思いますし、また、倫理的にもいかがなものかとは思いますが、それと同時に芸能人といえども1人の私人ですので、そこまでたくさんの記者に囲まれて辛辣な質問を浴びせかけられなければならないというのも気の毒な気がします。

もちろん、奥様からすれば非常に腹立たしい思いがする話かもしれませんが、それは奥様とこの男性芸能人の間で決着をつけるべき話であり、私たち他人がどうのこうのいうのは筋違いです。

芸能レポーターが正義の味方かなにかを気取って、ここまで酷い言葉を投げかけるというのも、なんだかおかしな話に思えてなりません。

NEWSポストセブン「TVはもう古い」

こうしたなか、NEWSポストセブンに昨日、こんな記事が掲載されていました。

渡部建の謝罪会見、若者たちのリアルな反応「TVはもう古い」

12月3日、アンジャッシュの渡部建が100分間にわたる謝罪会見を行なった。<<…続きを読む>>
―――2020.12.05 16:00付 NEWSポストセブンより

NEWSポストセブンの記者が大学生たちに取材をしたところ、テレビでの取り上げられ方に不快感を示す声が多く聞こえてきた、というのですが、これがまた辛辣です(詳しい発言は元記事でご確認ください)。

  • 正直、『もう令和だよ? テレビ業界って本当に古いんだな』という一言ですね」(都内の私立大学に通う19歳の男子学生・Aさん)
  • 記者会見がネットで中継されるというのは知っていましたが、中世の魔女裁判のように一方的になるのは目に見えていたので、絶対に見ないと決めていました。でも、翌朝テレビをつけると、この謝罪会見の映像ばかり。正直、不愉快でした」(マスコミ関係のゼミに所属しているという私立大学の20歳の女子学生・Bさん)
  • テレビしか娯楽がなかった時代は、こういった芸能人のゴシップで盛り上がったのだと思う。でも僕らの世代にとって、娯楽はテレビだけじゃない。下宿組の友人は、テレビを持っていない人も多いです。YouTubeなどで毎日面白いコンテンツが供給されるし、楽しい気持ちになれる動画もたくさん転がっている」(大阪の私立大学に通う20歳の男子学生・Cさん)

…。

なかなか、興味深い反応です。

もちろん、NEWSポストセブンの記者が取材した対象者が、現在の若者を代表しているのかどうかはわかりません。もしかすると、ここに記載されたコメントは、テレビに対して批判的なものばかりをわざと選りすぐっているという可能性もあるからです。

ただ、この若い人たちのざっくばらんな感想を眺めていると、「生まれたときからインターネットが存在している世代」は、古い世代のテクノロジーであるテレビに対し、じつに醒めた視線を向けているという印象を抱かざるを得ません。

昭和時代末期から平成時代前半にかけてのテレビ全盛期を知っている者としては、テレビといえば、どこか「あこがれの存在」だったのかもしれませんし、また、テレビに取り上げられるというのは大変なことだという思いがどこかにあるのかもしれません。

しかし、令和時代に生きる若い人たちは、テレビは数ある娯楽のひとつに過ぎず、また、Cさんが述べるように、独り暮らしをしている人たちのなかには、そもそもテレビを持っていない人も多いのだとか。

視聴者コメント欄が凄い!

さて、このNEWSポストセブンが取り上げた「若者の声」を眺めたうえで、改めて先ほど紹介した動画のコメント欄を確認すると、これもまた興味深いことに、不倫男性に対する批判の声に交じり、テレビ局や芸能レポーターに対して数多くの批判的な意見が寄せられているのです。

ほんの一部を紹介しておきましょう(※ただし、一部表現を修正している箇所があります)。

  • 大学2年生で何となく記者を目指していましたが辞めます。私の夢ではないと感じました。市役所にします。
  • 何回も何回も同じような質問や単語を出して、動揺した相手が何か矛盾発言や弱みを滑らせてしまった時に大量のシャッター。批判する点を探すの上手いよね、この人ら。
  • 気づいてる人もいると思うけど、密になるな密になるなと言ってるメディアの人たちが密になっているとこが気になった
  • 「(芸能人男性に対し)誰に謝ってんだよ。嫁以外に謝る必要ない。
  • これほど嬉しくない『ノーカット完全版』は初めて。
  • 記者の質問、レベル低すぎない?
  • 「(会見の1:16:53を指して)何が面白くて記者みんな笑ってんのか分からん

くどいようですが、当ウェブサイトとしては、不倫は良くないことだと思いますし、このタレントの男性がおこなったことも道義的にいかがなものかとは思いますが、ただ、政治家・官僚といった「公人」「権力者」ではない以上、それを必要以上に叩くのはいかがなものかと思います。

そして、芸能人の不倫に群がるマスメディアの記者を眺めていると、少なくとも「マスメディア記者」は、多くの若者にとって、すでに「あこがれる職業」ではなくなっているのかもしれませんね。

新宿会計士:

View Comments (17)

  • 芸能人の不倫謝罪会見の是非はあるかと思います。

    会見士様がご指摘の通り、あくまで「奥様とこの男性芸能人の間で決着をつけるべき話であり、私たち他人がどうのこうのいうのは筋違い」なのは正論ですが、一方で芸能人がマスコミを利用しながら仕事をしているのであれば、不祥事を起こせばマスコミの格好の餌食になるのは、ある意味やむを得ないと思います。
    不倫は不祥事ではない!と言い切れるかというと、公序良俗に反する観点からはスポンサーとの契約違反でしょうし、庶民の感覚からいってもあぁそうですかとは見過ごせないでしょう。

    今回の会見が問題だったのは、次の2点だと思います。
    ①男性芸能人は、自らの会見理由(=こっそりTV復帰・撮影したことが事前に漏れたためスポンサー対応のため慌ててした)が視聴者にバレバレなのに、それす正直に説明せず、反省していないとしか受け止められなかったこと。
    ②取材するマスコミは、女性記者がぐるりと取り囲み圧迫するなど明らかに異様な状況だったうえ、その質問内容も極めて上から目線かつ下世話なものに終始したこと。

    結果、「誰得」状態となり、稀に見る勝者なき会見となった訳です。私も途中で観るのを止めました。

    少なくとも、男性芸能人の復帰には更にハードルが高くなったこと、そして何より世間が芸能レポーターことマスコミに向ける目がますます厳しくなったのは、間違いないと思います。

  • こんなんだからマスゴミって言われる。自覚がないのは救いようが無い。

  • 他人事なので、正直どうでも良いと思いつつ、仮にあたしがこの男性芸能人を使うスポンサー側としたら、どう思うか考えてみたのです♪

    まず、お客様の受けを考えるとこの人はCMとかから降りて貰うと思うのです♪
    あわせて、マスコミに対しては、大騒ぎにさえならなかったらせっかく作ったCMとかが無駄にならなかったのにという愚痴が半分、知らないうちにお客様が離れて行くのを止められたと感謝が半分だと思うのです♪

  • 「芸能人と政治家にはプライバシーはない」というのが芸能メディアの言い分だが、そのようなことは日本の法律には書いてない。
    どちらも人気商売だから、その弱みにメディアが付け込んでいるだけのこと。
    不倫なら関係者間で協議すればよく、交通事故なら警察と保険会社を交えて解決を図ればよいのである。

    ただし、芸能人の場合は、CMの出演契約に、ほとんどの場合、法律・公序良俗を遵守すること、という一項が書かれているから、不倫や事故は契約解除と損害賠償の対象になり得る。

    いずれにしても、おわび記者会見など開く必要はない。本心から詫びているような者はほとんどいないのだから。

  • マスメディアの記者さんは、こんな会見に参加して仕事をした気になっているのでしょうか?
    連中には、6年かけて仕事を完遂したはやぶさ2の煤でも煎じて飲ませたい気分です。
    少しは、世のためになる仕事をしなさい。親が泣くよ。

    はやぶさ2、6年ぶり帰還の快挙 豪砂漠でカプセル回収
    https://www.sankei.com/life/news/201206/lif2012060024-n1.html

    • 素晴らしいですね。JAXAはじめ関係者の皆様、おめでとうございます。
      初代はやぶさは満身創痍でした。見失ったり、エンジンが壊れたり。余りにドラマティックだったので、はやぶさを主人公?にした映画が2本も作られました。
      やぶさは2は、初代の教訓をしっかり活かし、大きな問題なく使命を達成しました。その分ドラマ性が少なくて映画にはなりにくいかもしれません。しかし、世界に胸を張れる偉業です。重ね重ねおめでとうございます。

      • 阿野煮鱒 さま

        コメントありがとうございます。

        はやぶさ2のお蔭で、今日は一日気分が良好です。
        ドラマティックな展開はありませんでしたが、根が単純な私は、(勝手に)自分の孫が大仕事を達成したかのような気分になっております。

  • 更新ありがとうございます。

    今頃か、と言われそうですが、この男性芸能人の顛末は本日迄よく知りませんでした。ナンカやらかしたな?というぐらいは思ってましたが。改めて芸能ニュースを見ましたら6月に公序良俗?に反する事をしでかしたそうで。

    でも、「あそう」ぐらいな気持ちです。大麻やヘロインや薬中は結構有名人も挙げられてますが、不倫や三股なんてのは傷害でも無いし、「反省してます」で終わりかな。反省なんて、してるわけないやん(失笑)。

    失礼ながら、この方は精力の抑えが効かない病気じゃないでしょうか。芸能人で無くとも、この方は女性問題を起こすでしょう。

    そういう人は、フツーの一般人男性にも偶にはいますし、この人は顔カタチ、ナリからしてイケメンで、なんとなく、だらしなさそうじゃないですか。50歳近いのに(笑)。

    リポーターや女性記者が周りを囲んで、威圧感モリモリです。あんな質問をするの、恥ずかしくないんですかね?ダラダラとカメラを回してましたが、しょうもないから途中で切りました。

    再度言いますが、このチャライ男性芸能人の、何処が魅力的なんでしょうか?(オマエよりマシ! あーそうですね)。こんなのを起用するから、またテレビ局は要らんと言われる訳で(爆笑)。

  •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
    (なにしろ、マスゴミと違って自分は間違う存在であると自覚しているので)
     結局のところ、テレビ局としては、何を言われようと数字がすべてではないでしょうか。(『人の不幸は蜜の味』と言われば、何も言い返せないのではないでしょうか)
     駄文にて失礼しました。

  • 花さんの事件から何も学んでないのですね
    吊るし上げはもはや浮気などよりよほど恥ずべき行為ですよ

  • 私は物心つくころには各家庭にテレビがあるのが普通だったという世代です。おそらくは、新聞とラジオしかなかったであろう親の世代とは、「世界の見え方」が相当に違うであろうと思われます。
    同様に、物心つくころに、すでに携帯電話が当たり前だった世代、高速回線によるインターネット接続が当たり前だった世代、さらにはスマホが当たり前だった世代は、そもそもの「世界の見え方」が全く違うことでしょう。旧世代からすれば「世の中どんどん便利になっていくなぁ」という感慨が、新世代にとっては「物心ついた時から当たり前の世界」であり、当然、世界認識も全く異なっているはずです。そして、テレビに対する姿勢が全く異なっていても何も不思議はありません。
    私の世代にとって、テレビはなんだかんだ言って、娯楽の王様であり、「"世界"を私に見せてくれるほぼ唯一のもの」であったことは否めません。おそらく、現在テレビ番組を製作している"エライ人"たちは、似たような世界認識だろうと想像されます。しかし、新世代にとって、テレビは「世界を見せてくれる唯一の手段」ではなく、数ある手段のうちの一つに過ぎません。ここにテレビ放送の送り手と受け手の間に大きなギャップが産まれることになります。

    このようなギャップの良し悪しを論じても意味はありません。ただ単にギャップが存在するというだけのことです。問題があるとすれば、番組制作側がギャップの存在を正しく認識していないことでしょう。それは「新聞」が時代錯誤に陥っている(しかも自覚がない)のと同様、テレビもまた時代錯誤に陥っているということに他なりません。

    正直に告白すれば、私には産まれた時からスマホがあった世代がどのように「世界」を捉えているか、想像すらつきません。ただ、「違うだろうな」と推測するだけです。その違いが思考にどのような影響を与えるのか、「前提とする世界認識の差異」は、けして小さいとは言えない差異となって現れるのではないかと、なんとなく思っています。

    • 龍 様の
      >物心つくころには各家庭にテレビがあるのが普通だったという世代
      への反射的な投稿です。

      私は、物心つくころには各家庭にテレビがあるのが普通ではない世代です。
      隣家でテレビドラマをよく見せてもらった記憶があります。

      小学生のころだった思いますが、NHKの「特派員報告」という番組をよく見ていました。
      米国の軍産複合体という単語と爆撃機B52?の離陸する不気味な映像を思い出しました。

      私も、NHKの用心棒代の取り立てのような集金方法には反発を感じますが、以前は有用な情報源でした。

      子供のころの環境は一生影響しますね。

  • この手の芸能界ネタは ここにはふさわしくないと思います。(趣旨は他ですが)
    報道に関しての違和感は多々在りますが、でも、それを承知の日本芸能界と思います。

    芸能人が何しようが、麻薬やろうが、死のうが、全く興味ありません。 ビジネス的に国家戦略で展開している「韓流」の方が警戒監視対象と思うのですが、、、。 でも、こちらも過去の成功体験なの模倣かもしれません。

    YouTube Tik Tokなどいろんな無料サイトがあります。
    今までの常識が通用していない現実。(味面白いのですが、質の高いものが今は不足していますー金出せ!) 皆様、いろいろ検索して無料ポルノサイトに行かれてはいかがですか? (自己責任ですー笑)

    昨年から米国有料ポルノサイトが、 結構苦戦しています。 この辺は観察材料です。

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