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韓国メディア「日本の輸出規制で対日貿易赤字幅縮小」

最近、韓国メディアなどから「日本が昨年7月1日に発表した対韓輸出『規制』のせいで、韓国の日本からの輸入が減るなど、日本の輸出『規制』が日本自身に跳ね返っている」などとする記事が多く配信されます。実際、昨日も「2019年を通じた国際収支では対日赤字の額が減った」などと報じられているのですが、よくチェックしてみると、輸出「規制」の適用品目の対韓輸出高はさほど多くなく、日本の韓国への輸出額が減った要因は、むしろ韓国の対中輸出減少などによるものだ、という可能性の方が高そうです。

日本の貿易

日本は貿易黒字国?赤字国?

当ウェブサイトではかなり以前から、『普通貿易統計』などの詳細データをもとに、日本の貿易構造を分析するという試みをしています。

たとえば、2019年における日本の輸出高は76兆9317億円、輸入高は78兆5995億円で、貿易収支は1兆6678億円の赤字でした。

2019年における日本の貿易
  • 輸出…76兆9317億円
  • 輸入…78兆5995億円
  • 収支…▲1兆6678億円

これについて私たちは何となく、「日本は昔は貿易黒字国だったのが貿易赤字国に転落したんだな」と感じるのですが、直感的には今から約9年前の福島第一原発事故により原発が停止し、原油などの輸入が急増したために、貿易赤字に転落したのかな、という印象を抱きがちです。

とくに、「昭和世代」にとっては、昔の新聞では「貿易黒字で儲け過ぎ」だの、「貿易摩擦」だのといった言葉が躍っていたことを覚えている方も多いと思いますが、そのような世代にとって、今日のように貿易収支が黒字、赤字すれすれの状況になるとは、隔世の感があると思います(図表1)。

図表1 日本の輸出高、輸入高、貿易収支(1979年以降)

(【出所】財務省HP『財務省貿易統計 年別輸出入総額(確定値)』)

ただ、冷静に過去の推移をチェックしてみると、貿易赤字が最大だったのは2014年だったのですが、その後は貿易収支が持ち直しています。また、日本は東日本大震災が発生した2011年に赤字転落したことは事実なのですが、その数年前から、すでに貿易黒字の額は減少していたこともまた事実です。

つまり、「東日本大震災が発生した2011年以降、貿易赤字に転落する年が増えた」という言い方は事実ですが、「福島第一原発事故が日本を貿易赤字体質にした原因だ」とまで言い切るのは若干根拠が不十分ではないかと思う次第です。

輸出品目の中心は資本財と中間素材

さて、それはともかくとして、日本の貿易収支構造を眺めていると、非常に興味深いことがわかります。

まず、輸出品目について見てみましょう(図表2)。

図表2 日本の輸出品目(2019年)
品目 金額 全体の構成比
機械類及び輸送用機器 46兆4471億円 60.37%
うち、輸送用機器 18兆1179億円 23.55%
うち、一般機械 15兆1215億円 19.66%
うち、電気機器 13兆2077億円 17.17%
化学製品 8兆7391億円 11.36%
うち、元素及び化合物 2兆5884億円 3.36%
うち、プラスチック 2兆4297億円 3.16%
原料別製品 8兆4070億円 10.93%
うち、鉄鋼 3兆0740億円 4.00%
上記以外 13兆3382億円 17.34%
合計 76兆9315億円 100.00%

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成。なお、合計欄については情報源が異なるため上記図表とは微妙に一致しない)

これを見ると、最終消費財である輸送用機器(自動車など)もあるものの、どちらかといえば資本財や中間素材、すなわち「モノを作るための製品」の輸出が日本の中心であることが判明します。

具体的には、「機械類及び輸送用機器」が占める割合が全体の60%に達しているのですが、一般に「最終消費財」である輸送用機器は輸出額全体の24%に過ぎず、いわゆる「資本財」である一般機械が輸出高全体の20%、電気機器が17%少々に達しています。

また、「中間素材」である化学製品が輸出額全体の11%、同じく「中間素材」である原料別製品が輸出全体の11%弱を占めています。つまり、日本は「加工貿易立国」モデル(外国から鉄鉱石や石油を輸入して来て、日本で車や家電を作って外国に売るというモデル)とはいえなくなってしまっているのです。

輸入高は最終消費財と中間素材

一方で、輸入高についても興味深いことが判明します(図表3)。

図表3 日本の輸入品目(2019年)
品目 金額 全体の構成比
機械類及び輸送用機器 23兆1353億円 29.43%
うち、電気機器 11兆9920億円 15.26%
→通信機 2兆8463億円 3.62%
→半導体等電子部品 2兆5814億円 3.28%
うち、一般機械 7兆5826億円 9.65%
→事務用機器 2兆8201億円 3.59%
鉱物性燃料 16兆9506億円 21.57%
うち、石油及び同製品 9兆5063億円 12.09%
うち、天然ガス及び製造ガス 4兆8826億円 6.21%
うち、石炭 2兆5282億円 3.22%
雑製品 9兆8793億円 12.57%
うち、衣料及び同附属品 3兆2045億円 4.08%
上記以外 28兆6328億円 36.43%
合計 78兆5980億円 100.00%

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成。なお、合計欄については情報源が異なるため上記図表とは微妙に一致しない)

先ほど、「福島第一原発事故があったから輸入品目には石油が多い」という「俗説」を持ち出しましたが、輸入高のうち「鉱物性燃料」は確かに20%少々を占めているものの、日本が貿易赤字体質になったのは、どちらかといえば「通信機」(スマホ)と「事務用機器」(PC)などの類いではないかと思います。

要するに、「最終消費財」ですね。

かつての日本は「最終消費財を外国に輸出することで儲けている」といわれていたのに、現在の日本はむしろ最終消費財を輸入しているのです。また、「雑製品」(衣料品など)も明らかに「最終消費財」です(ユ●ニクロとかでしょうか?)。

以上が、貿易という側面から見た日本の基本的な姿なのです。

「日本が輸出『規制』で苦しむ」?

韓国メディアのファクトをチェックしましょう

さて、昨日は韓国メディア『中央日報』(日本語版)に、こんな記事が掲載されていました。

韓国の対日経常赤字、5年ぶり最小水準

韓国の対日赤字規模が5年ぶりの最小水準となった。半導体の素材などに対する日本政府の輸出制限措置が、むしろ該当素材の国産化を促進させた結果と解釈される。<<…続きを読む>>
―――2020.06.19 16:03付 中央日報日本語版より

中央日報によると、韓国銀行が昨日発表した「2019年地域別国際収支」によると、対日貿易赤字は2018年と比べて約58.8億ドル減少し、5年ぶりの低水準である188.2億ドルに留まった、などとしています。

そのうえで、対日貿易赤字が縮小した理由は「日本政府の輸出規制による反射効果とみられる」、「資本財の輸入減少で商品収支の赤字規模が縮小し、旅行が急減しサービス収支も改善した」などとしているのですが、若干の事実誤認が紛れているようにも思えます。

本来、個別の国との貿易高については、べつにいちいち反応する必要はないのですが、この中央日報の記事(あるいは中央日報が紹介している韓国銀行関係者の説明)の内容が日韓貿易の実態と齟齬を来している部分があるように思えてならず、この点について補足説明をしておきたいと思います。

そもそも輸出品目の多くは資本財と生産財

さて、日韓貿易については、基本的に日本が韓国に対して貿易黒字を計上し続けるという構造になっています。まず、主要輸出品目については図表4のとおりです。

図表4 日本の対韓輸出品(2019年)
輸出品目 金額 構成比
機械類及び輸送用機器 1兆9067億円 37.80%
うち、一般機械 9117億円 18.08%
→半導体等製造装置 3168億円 6.28%
うち、電気機器 8479億円 16.81%
→半導体等電子部品 2475億円 4.91%
化学製品 1兆2570億円 24.92%
うち、元素及び化合物 3708億円 7.35%
うち、プラスチック 2975億円 5.90%
原料別製品 7939億円 15.74%
うち、鉄鋼 4245億円 8.42%
雑製品 3575億円 7.09%
→科学光学機器 1868億円 3.70%
上記以外 7288億円 14.45%
日本の対韓輸出合計 5兆0438億円 100.00%

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成)

これを見ると、日本から韓国への輸出品目は、一般機械(半導体製造装置など)、電気機器(半導体等電子部品など)、化学製品(昨年話題になったフッ化水素などを含む元素・化合物など)、鉄鋼といった、資本財・中間素材が中心です(「科学光学機器」は、スマホなどのカメラでしょうか?)。

輸入品目にはなぜか「石油製品」も!

これに対し、日本の韓国からの輸入品目については、意外な話ですが、最近、一般機械、電気機器、鉄鋼、化学製品などの資本財、中間素材が増えています。

もちろん、トータルで見れば日本から韓国への輸出の方が多いのですが、韓国から日本への輸入というものも増えているため、産業面での日韓のサプライチェーンを通じたつながりが深まっている可能性が考えられるのです(図表5)。

図表5 日本の対韓輸入品(2019年)
輸入品目 金額 構成比
機械類及び輸送用機器 9522億円 29.51%
うち、一般機械 3937億円 12.20%
うち、電気機器 4527億円 14.03%
→半導体等電子部品 1544億円 4.79%
原料別製品 6955億円 21.55%
うち、鉄鋼 3392億円 10.51%
化学製品 4952億円 15.35%
うち、元素及び化合物 2044億円 6.33%
鉱物性燃料 4290億円 13.29%
うち、石油及び同製品 4233億円 13.12%
上記以外 6551億円 20.30%
日本の対韓輸入合計 3兆2271億円 100.00%

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成)

また、図表5を眺めていて個人的に気になるのは、韓国からは「石油及び同製品」の輸入が4200億円を超えている点です。このように考えていくと、日韓の産業面のつながりは意外と多いといわざるを得ないのです。

韓国メディア渾身のギャグ?

韓国の輸出構造

もっとも、韓国の輸出構造をザックリと眺めてみると、韓国の日本からの輸入額と、中国に対する輸出額については、何となく連動しています。

たとえば、韓国の貿易統計上、中国に対する輸出額は2019年に前年比15%ほど落ち込んでいるのですが、日本からの輸入額も同様に13%ほど落ち込んでいることが確認できます(図表6図表7)。

図表6 韓国の対中貿易

(【出所】韓国銀行)

図表7 韓国の対日貿易

(【出所】韓国銀行)

以上より、韓国の対日輸入高、貿易赤字の減少と、対中輸出高、貿易黒字の減少は、軌を一にしている可能性があります。要するに、中国経済の減速の影響を受け、韓国の対中輸出高が急落し、日本からの資本財、中間素材の輸入にもブレーキがかかった、という仮説ですね。

中央日報の記事に答えがあった!(笑)

ただし、上記のような仮説は、貿易統計をきちんと読んでいけばおのずから出てくるのですが、中央日報自身が先ほど紹介した記事の直後に、こんな記事も配信しています。

韓国、米中貿易紛争で対中経常収支黒字が10年ぶりに最小

昨年の米中貿易葛藤の余波で、韓国の対中経常収支黒字が10年ぶりに最小水準を記録したことが分かった。<<…続きを読む>>
―――2020.06.19 16:07付 中央日報日本語版より

要するに、同じ中央日報の2つの記事を読むだけで、「対中輸出に急ブレーキがかかったから、日本からの資本財、中間素材の輸入が減ったからじゃないのか?」という仮説が浮かぶ、という仕掛けですね。

果たして中央日報さんは記事を配信するときに、記事相互間の整合性などは検証なさらないのでしょうか?(笑)ある意味では渾身の自虐ギャグの一種なのかと疑ってしまった次第です。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

さて、コロナ禍の結果、日中、日韓の人的往来が断絶してしまっているという状況が続いています。

これについては昨日の『入国制限の緩和は4ヵ国からスタート 台湾・香港は?』でも報告したとおり、中韓両国との人的往来の制限緩和はまだ少し先のことのようにも思えます。

いや、もう少し厳しいことを言えば、韓国は日本のコロナ防疫措置に「対抗措置」を適用して来ましたし、また、最近だと輸出管理適正化措置を巡り対日WTO提訴を再開したり、自称元徴用工判決問題を巡り日本企業の在韓資産の現金化を狙ったりしています。

そのような国と、信頼関係に基づく外交が成立しているとは言い難く、また、場合によっては韓国が日本からの入国制限措置を解除する際に、輸出管理適正化措置や自称元徴用工問題を巡り、何らかの交換条件を出してくる可能性も十分に考えられます。

いずれにせよ、日本企業にとっては、中韓に依存し過ぎた産業構造の転換を図るうえで、ちょうど良い転機が訪れている、という言い方をしても良いのかもしれませんね。

新宿会計士:

View Comments (26)

  • > 果たして中央日報さんは記事を配信するときに、記事相互間の整合性などは検証なさらないのでしょうか?

    日本に対して何か少しでも秀でたところ、追いついたところがあれば嬉しくて掲載するのではないでしょうか。日本の反日メディアも同じのような気がします。

    信頼関係云々であれば、貿易関係以外でも、そもそもGSOMIAは自衛隊に火器管制レーダーを照射したり、元々軍事機密を漏らしていそうな国との間では成り立つのか疑問です。形だけでもある方が良いということなのでしょうか。

    • 同意します。
      日本のメディアだって大概です。
      いちいち認識違いにツッコミ入れてたら身がもたないレベルです。

      彼らも分かっていても論調を変えるわけにはいかない理由があって変えられないのか、
      もしくはわざとやって釣っているかのどちらかです。

  • 2つのグラフを見ると、対中で儲けて対日で消費する、って関係がよく見えますね。そりゃ中国には嫌われるし、日本では利権に走る人も出るわけだ、とか思います。

  • 更新ありがとうございます。

    韓国は「反射効果」という言葉が好きですね、「楽して儲けたい」「相手の失策により、韓国が得する」みたいで、お里の知れる【汚い表現】と思います。日本人には馴染みが無い表現です。

    中国の経済の伸びが鈍化、完全減速し、日本からの原材料、中間加工品の仕入れが減った。ただそれだけで韓国はアウト!なんですけど。

    • 「反射」という言葉からあれこれ考えてしまいました。
      めがねのおやじ様へ直接のレスポンスというわけではないので、話が逸れてしまうことご容赦ください。

      で、
      日本の行為が日本自らに反射するのなら、その日本からまた韓国にも再反射して影響を及ぼすと考えるのが科学的態度のように思えます。
      思想や経済と科学は違うと考える向きもあることは知っていますが、およそ知性を前提にした理屈は神話神学(それは神がー、という責任転嫁)以外すべて自然科学なんで、韓国だけが民族的優位性という神話によって経済的に科学的事実から免れることはありません。
      いかな心情を確固にしようとも現実は変わらない。なぜそんなことさえわからないのか。

      韓国にとって重要なのは「日本が困っているぞ」ではなく、巡り巡って自国にどのような影響があるかではないですかね。
      自国利益を尊重する観点からものごとを評価するなら、喜ぶよりまず(このサイトのように)分析が先と思いますが。

      それって、彼ら自身の頭を使ってちょっと考えればわかることじゃないですかね。
      でも考えない。物事を正確に理解しようとしたら事実を直視しなくてはいけないから。
      なぜ? 彼らのメンタルはそれほどまでに脆弱なのでしょうか。
      日本がどうなろうが、自国をしっかり運営すればいいだけのことでしょう。
      何をそんなにビビっているのか。
      半端に経済発展したことで退行現象を起こしているのではないか。

      自ら砕身努力して身に着けた実力ではないから虚勢を張りながら自信を持てない。
      世界一の優性民族という幻想に浸りながら、その一方で現実は日本に劣ると本能的に感じている。
      それは日本が悪いからだという自己暗示の自縄自縛に心地よさを感じている矛盾。

      まずはそういうとこから直さないといけませんね。
      自分のことは自分でやれよと。
      1895年、独立国にしてあげたでしょう。それがイヤだったんだろ。ならば中国のドレイ地域に戻ればいい。
      曲がりなりにもいま現在自決権を持った独立国家なのだから自分で選べ。
      そのように思うのですね。

      すみません。ちょっと書きすぎたかも。
      何に腹立つかって、私は解放されることに反対するドレイ、繋いでくれと紐を咥える犬が嫌いなのです。
      そんな面倒見る筋合いじゃないよ、と。

      • 朝鮮半島史をちょっと調べればすぐわかることですが、同地の住民が自力のみで何かを成し遂げたことなど、有史以来一度たりともありません。それどころか、自らの行く末を自力で決めたことすらも一度もないのです。彼らは何一つ自力で作り出すこともなく、自力で問題を解決することもなく、ただただ寄生虫であり続けたというのが朝鮮半島の実態です。
        彼らはそのことに根深くけして解消不能なコンプレックスを抱えています。彼らがやたらと「起源」にこだわるのも何一つ産み出せなかったことへのコンプレックスでしょうし、他国からの批判・非難を「嫉妬」だと言いたがるのも自分たちがずっと嫉妬塗れであったことの裏返しでしょう。また、半島北部が「主体思想」などと言うのも、自分たちが一度たりとも半島史で主体的に動けなかったことへの反発があるのかもしれません。

        ここ20年ほど、半島南部が半島史上空前の繁栄を手にしたことは確かな事実です。しかし、その心根は李朝時代と何も変わってないし、根源的なコンプレックスもおそらくそのままなのだろうと思います。
        もちろん、彼らに共感する必要などさらさらありませんし、理解してやる必要すらありません。ただ、そういう連中なのだと認識した上で彼らを取り扱うべきだと思います。

  • 韓国の輸出額と輸入額

    2018 輸出 6048.6億ドル  輸入 5352.0億ドル

    2019 輸出 5423.3億ドル  輸入 5032.6億ドル

    今年の統計はどうなるんでしょうかね
    中国が風邪をひけば韓国は肺炎になる
    中央日報は日本を心配をせずに自国経済を心配をするべきだと思いますが

  • 2019年の統計資料ではなく,下記の2020年5月の資料を使って議論してほしいと思います。
    https://www.customs.go.jp/toukei/latest/index.htm
    https://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/2020/2020054.pdf
    前年同月と比べて輸入が-28.3%, 輸出が-26.2% でコロナの影響の大きさがわかります。注目すべきなのは中国については輸出入ともに減少巾が-2%程度と非常に小さいことです。他方,アメリカは輸出-50.6%, 輸入-27.5% と減少が大きいです。韓国は輸出-18.0%, 輸入-27.1% で輸入減のほうが大きいです。コロナの影響が大半で政治的理由はほとんど関与していないように見えます。

    • 言いたかったのは、去年の時点で米中貿易戦争が始まって、中国経済がダメージを受け、
      韓国の輸出額も減り始めていたという事です

      コロナは更に、去年の減少など比べ物にならない別次元のダメージを及ぼすので、
      書いておられる通りだと思います

      中国の2019年の貿易額推移(抜粋)

      輸出 総額  24984億ドル (前年比-1.0%)
         米国  5412億ドル (前年比-12.5%)
         ASEAN  6415億ドル (前年比+12.7%)

      輸入 総額  20769億ドル (前年比-2.8%)
         米国  1227億ドル (前年比-20.9%)
         ASEAN  2820億ドル (前年比+5.0%)
         韓国  1736億ドル (前年比-15.2%)

      それでも中国の貿易額は、総額で見ればそんなには減りませんでした
      これは上記の様に対ASEAN(と対EU)貿易が好調だったからです
      しかし、米中貿易戦争が常態化し、対米貿易が縮小するのは確実であり、
      対ASEANと対EUの貿易拡大は一過性のものと思われ、
      更にそもそものコロナ状況での全世界型の不況が重なりますから、
      中国と、中国経済にのめり込んでいた為に、多大な影響を蒙る韓国の状況は、
      どう見ても厳しいと思われます

    • この人文章読めないのかな?ちゃんと2019年の貿易統計を使う意味は記事に書いてあるのにね。読解力のない人はやだわー。

      そう言えば嫌がらせのようにデータを貼りつけて読者コメント記事を荒らすのはやめたんですか?www

  • 韓国は全体的な(貿易等の)取引規模縮小傾向の中で、販売額の減少を仕入額の減額で補うサイクルに陥っているように感じます。

    これにより最終的な収支の黒字は確保されてても、その内情では看過できない「雇用の毀損」が生み出されてるのかと・・。(サービス収支の改善も航空業界の衰退を伴うものでしかない訳なのですしね。)

    *韓国メディアも、対日収支の改善なんかを切り貼りして悦に入ってる場合ではないのだと思うんですけどね。

  • >果たして中央日報さんは記事を配信するときに、記事相互間の整合性などは検証なさらないのでしょうか?

    そんなことができる連中であれば、我々も苦労はしないのでしょうがね。

  • 新宿会計士様

    貿易統計から現在の日本の産業の国際的立ち位置を議論されている部分は、いつもながらの明快な論旨も相まって、納得しながら読ませて頂きました。

    しかし、せっかくの良質な解説の続きが、韓国新聞のチンケな記事への反論というのはどんなものでしょう。カノ国の最近の急激な劣化振りはマスコミ報道の内容に如実に表われていると思いますが、もはやどこがどう間違っているなどと、いちいち指摘してみせる必要もないレベルじゃないかとも思えるのですが。

  • ブログ主様

    安倍総理が朝鮮半島有事の際の邦人脱出について言及されました。やはりこれはサプライチェーンについて考えましょうというメッセージに他ならないと思っています。
    また、お隣は「対日で貿易黒字になったことがないのは搾取」だといいますが、その論理でいくと自分たちが輸出している相手国からは搾取していることになります。また、貿易とは双方合意でお金と物を交換しているのであり、嫌ならやらなければいいだけのことです。まさかコンビニで物を買って「搾取された」と騒ぐ人はいないでしょう。100円でパンを買った時、購入する側は100円よりパンに価値があると思うから買い、売る側は逆に考えたから取引が成立したわけです。上で言及された方がいらっしゃいますが、「(論理的)整合性」は、お隣にはなかなか受け入れがたいもののようですね。

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