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「テレビ番組が撮影できない!」テレビ業界は岐路に?

本稿は、ちょっとした「小ネタ」です。コロナ騒動はメディアの在り方すら根本から変える機会になっているのかもしれない、という点について、ちょっと考えさせられる話題を紹介したいと思います。

時事通信のウェブサイトに一昨日、こんな記事が掲載されていました。

日テレも収録・ロケ休止 NHKはドラマ延期―新型コロナ対策

日本テレビは6日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ドラマのスタジオ収録・ロケを2週間休止すると発<<…続きを読む>>
―――2020年04月06日20時11分付 時事通信より

これによると、日本テレビがドラマの収録やロケを2週間休止すると発表したそうであり、実際、いくつかのドラマについては放送開始日が未定となるなどの影響も生じている模様です。

また、これとは別に、時事通信にはほかにも、2020年04月01日12時07分付の『NHK、大河ドラマなど収録休止 TBSは放送延期―新型コロナ影響』のなかで、NHKやTBSなども同様にコロナ騒動の影響でいくつかの番組の放送時期が遅延する予定だと報じています。

緊急事態宣言を受けて、今後、民間のさまざまな経済活動が停滞することが確実と見られる中で、テレビ局ですら経済混乱とは無関係でいられない、ということですね。

ところで、『無名評論家がネットきっかけに著名誌に寄稿できる時代』のなかでも紹介したのですが、国民的なコメディアンだった志村けん(本名:志村康徳)さんが先月、70歳で亡くなったことを受け、少なくない人がショックを受けたようです。

ただ、志村けんさんのご親族に「涙のコメント」を取りに行ったテレビ局があったことは、さらに残念でもありました。

「本当に残念の一言」志村けんさん兄が涙のコメント(20/03/30)

新型コロナウイルスに感染した志村けんさんが、29日夜亡くなりました。志村さんの兄が取材に応じ、涙ながらに弟・けんさんとの思い出を語りました。
―――2020/03/30付 YouTube『ANNnewsCH』より

この動画はテレ朝系の『ANNnewsCH』が配信したものですが、志村けんさんのお兄様にテレビ朝日などの記者と思しき者たちが突撃取材をしている様子が収められています(※リンク先動画はいずれ視聴できなくなるかもしれませんので、あらかじめご注意ください)。

正直、弟である志村さんを亡くして、最も深く悲しんでいるであろうお兄様(※しかも芸能人ではなく一般人の方)に、近距離からマイクを突き付けてコメントを取りに行くという姿には、違和感しか抱かないという人も多いのではないでしょうか。

また、世間では「しゅうきんぺい」(密集、近接、閉鎖空間)を避けるべし、といった風潮になりつつあるにも関わらず、オールドメディアの記者らが大勢で取材に押し掛けるというのは、正直、あまり常識的な発想とも思えません。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

あくまでも個人的な感想ですが、漏れ伝わるワイドショー、ニュース番組などの話題に接する限り、そもそも現在のテレビ報道が公正な立場から物事を報じていないのではないかと疑われるような事例も多数あるように思えてなりません。

いや、もっといえば、NHKが制作する大河ドラマに「公共性」があるとも思えませんし、NHKが視聴者から決して安くない受信料を半ば強制的にかき集めている現状を踏まえるならば、今回のコロナ騒動を契機に、「NHKがなくても世の中はまったく困らない」という事実に気付く国民が増えるのかもしれませんね。

新宿会計士:

View Comments (11)

  • アニメも、今や、中国や韓国のスタジオに多く依存しているので、制作スケジュールが狂いまくりです。

    自宅作業の人も多かった業界ですが、外国では違うのかもしれませんね。
    これを機会に完全にテレワークに移行するのかも。
    タスク自体はほぼ完全にデジタル化が済んでいる業界ですし。

    • 単に視る人が増えたから上がってきたのか、えげつなく手動で上げたのかはわかりませんが、Amazon Primeで「8時だよ!全員集合」がトップ画面に出るようになっており、おもわず志村けん氏の出ている回を思惑通り?見入ってしまいました。

      ああ、このころ何歳だったなあ。ってことは、この放映当時は志村けん氏は29歳か・・・。
      「盆回り」が始まると、最近は、こんな大掛かりのセットを生で回すなんてほとんど見なくなったなあとかノスタルジーに浸りました。

  • まだクルーズ船の対応で騒がれていた頃、下船後に自宅隔離のため移動する人たちをマスコミが押し寄せるようにインタビューしていたのを見て、この人たちは感染拡大を防ぐ気ないだろうとあきれてました。

    緊急事態宣言によって外出を自粛する人が多くなるはずなので、損得抜きに公共の福祉のために安全に提供可能な娯楽を考えて欲しいと思います。もしかしたら普段より視聴率が稼げるかもしれませんよ()。

  •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。

     ジャンルにもよると思いますが、テレビ番組の撮影が困難になれば、今
    後は、再放送が増えるのではないでしょうか。だとすれば、最強の番組は
    TV時代劇の『水戸黄門』でしょう。
     また、プロ野球の開幕日がいつになるか分からない現状では、大阪限定
    で、(阪神が優勝した年の)阪神の試合を再放送するかもしれません。も
    っとも、最後は(新型コロナウィルス感染のなか)阪神ファンが道頓堀に
    飛び込む危険性がありますが。

     駄文にて失礼しました。

  • テレビ出演者は報道であれ、バラエティであれ、啓蒙のためにマスク着用したほうが良いと思います。

    特にNHKアナウンサーはみっともない、とか思わずに着用すべき。

  • 最近のテレビ番組で閉口しているのが各局横並びの番組編成です。
    昨日の安倍総理の記者会見でもテレビ大阪(関西圏在住なので)以外は全局放送していました。選挙でもそうですが、そこまで足並み揃える必要がよくわかりません。

    また朝から夕方まで番組名は変わりますが、ひたすらワイドショー形式の番組をぶっ通しで続ける局も多いです。朝は朝でモーニングショー、昼は昼でワイドショー、でそのままタイトルと出演者が変わってワイドショー。

    それこそ例えば休校で家にいるであろう子供のためには昔の再放送でいいので、子供用のアニメや特撮、バラエティなどを放映してくれたらいいのになと思います。
    ちなみに私が小学生の頃は関西テレビ(?)で夕方にウルトラシリーズを繰り返し再放送してました。日曜の正午には読売テレビでルパン三世やシティーハンターを放送してましたね。

    主婦向け、高齢者向け、ターゲットは色々あるかとは思いますが、もう少し選択肢があって然るべきかと。

  • 被災地での避難無人家屋に入り込んでの電源無断拝借など、「報道する自由」を錦の御旗にしたマスコミの唯我独尊の傍若無人は度々行き過ぎて批判されますが反省は全く無いのですね。
    早朝によくやってるテレビ局の「御叱りの御手紙の読み上げと反省ポーズ」番組でも報道番組の報道姿勢を取上げたものを見た記憶がありません。

  • テレビ局の程度が(新聞社にも増して)低いのには理由があります。
    ①電波が利権になっているために、地方ネット局の経営者の程度が低い。放送開始のころ、小金のあった地方のボスが経営者の一家となっている。
    ②中央のキー局の経営者はアナウンサーあがりのお雇い経営者で経営の基本をなにひとつ知らない。
    ③中央キー局のアナウンサー、営業はコネ入社が多いため(そうでない人もいるが)、世間一般からみて程度が低い。
    ④中央キー局の記者は、自分のことを新聞記者と勘違いして、一般家庭や一般企業に土足で入り込んで恥じない。
    ⑤中央キー局の番組制作は、下請け会社に丸投げするため、制作現場のボスは部下(奴隷)を(薄給で)こき使う。それでもあこがれてアシスタントになる人が後を絶たない。
    ⑥制作下請け会社の下っ端は奴隷としてこき使われる反動で、一般大衆に対して横柄に振る舞う。
    ⑦一般企業なら、製造物責任があり、食品メーカーで食中毒・異物混入があれば、厚生労働省から1か月間の営業停止、医薬品・化粧品メーカーも人身事故等あると1か月間の営業停止がある。マスコミ媒体には「製造物責任」がない。
    ⑧「モーニングショー」とか「ワイドショー」とかに、資格の不明な社員やアナウンサー崩れが、勝手なことをしゃべる。
    特に重要なのは「製造物責任」がないことだと考えています。