本稿は「ショートメモ」です。安倍総理の本当の強さは、どこにあるのか。それは、「『1+1=3』と言え」、と特定野党、特定メディアに迫られても、「『1+1=2』だ」と言い続けられる点にあるのだと思います。
東京新聞の望月衣塑子(もちづき・いそこ)記者のインタビュー記事が、光文社の『スマート・フラッシュ』に掲載されていました。
東京新聞・望月衣塑子、安倍首相の「学習しない強さ」に呆然(2020.03.01 06:00付 Smart FLASHより)
リンク先の記事の末尾には『週刊FLASH 2020年3月10日号』とありますので、おそらく紙媒体の雑誌に掲載されたものをウェブサイトにも転載したものなのでしょう。
FLASH編集部は記事冒頭で安倍総理を「『桜を見る会』前夜祭の領収書問題で支持率が急降下中」「野党議員の質問に腹を立ててヤジを飛ばし、『品格』が問われている」などと腐しています(余談ですが、品格がないのはこの記事の方ではないかと思いますが…)。
それはさておき、
「とはいえ、在任期間が憲政史上最長となった安倍首相、褒めるところはあるはず――。というわけで、鋭く政権を批判してきたジャーナリストたちに、『あえて首相を褒めてみてください』と依頼した――。」
というのがこの記事のポイントで、本記事は東京新聞の望月氏に白羽の矢が当たった、という格好です。
(どうでも良いですが、FLASHによれば、望月氏が菅義偉内閣官房長官に執拗な質問を重ねるなどしていることをもって、「安倍官邸に『天敵』と呼ばれている」のだそうです。なんだかなぁ…。)
望月氏は安倍総理について、こうたとえます。
「あれは、『学習しない強さ』といえます。学習しないということは、ある意味、無敵。言い換えると、『1+1=2だ』と言われても、『いや、3だ』と言い続けられる強さです。」
なるほど。「学習しない強さ」、ですか。
これについてツイッター上で見られた反応の中で、個人的に最も気に入った返しが、これです。
「安倍総理は強さは『1+1=3』だと言われても、『いや、2だ』と言い続けられることにある。」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
もっとも、意外かもしれませんが、望月氏の主張のなかに、個人的には同意できる部分もあります。それは、安倍政権が主催する「オフ懇」で記者クラブに所属する政治部記者が翻弄されている、という指摘です。
奇しくも当ウェブサイトでは昨年、『新聞記者を鳩やヤギに例えた髙橋洋一氏に謝罪を求める』のなかで、元財務官僚の髙橋洋一氏が新聞記者をハトやヤギにたとえたことを巡って、「ハトやヤギの皆さんに謝罪すべきだ」と要求したこともあります。
正直、大手メディアの記者の皆さんを眺めていると、自力で集めた情報に基づかず、内閣記者会などが主催する記者会見、あるいは政権や官僚が書いた「紙」をもとに、記事を執筆しているというケースが非常に多いと思わざるを得ません。
ちなみに当ウェブサイトの場合だと、おもに官庁などのウェブサイトに一般向けに公開されている情報をもとに議論を起こしていくというパターンが多いので、結果的に「物書きのプロ」であるはずの大手メディアの記事と、情報の正確さでは遜色ない、というケースも増えているのです。
(※ちなみにこれは「当ウェブサイトの記事、論考が優れている」、という意味ではありません。「大手メディアの記事、論考のなかには読むに値しないものが混じっている」、という意味です。)
この点、望月氏は
「SNSによる市民型の発信メディアに希望がある」
としたうえで、次のように指摘します。
「いまはネットで火がつけば、マスメディアもそれに追随せざるを得ない。そこで盛り上がるものは、人の心に必ず響きます。権力と記者の近すぎる関係が、こうしたSNSなどを駆使したメディアによって透明化されていけば、官邸もやりづらくなるはずです」
この点については、部分的に同意します。
いや、もう少し正確に言えば、140文字しか情報発信できないツイッターに加え、「新聞記者やジャーナリストなどではない一般人」などが運営するウェブ評論サイト、ブログサイトなどが一群となって、社会的に情報の透明性を高めていく取組が必要です。
そして、「やりづらくなる」のは、官邸だけではありません。
印象操作がますます困難になっていくという意味では、望月氏自身を含めた新聞記者の皆さんも、まったく同じです。望月氏がいう「SNSによる市民型の発信メディア」が発達していけば、一握りのメディアが社会に流れる情報のすべてをコントロールするという構造が崩壊するからです。
いっそのこと、もっと踏み込んで、官邸には1日2回の内閣官房長官記者会見について、どの社のどの記者がどういう質問をしたのか、すべて文字起こししてウェブサイトに公開して欲しいとすら思う次第です。
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動画自体は全部上がっているので、音声認識で当たりを付けて、人間が修正するくらい今なら簡単でしょうにねえ。
国会は今でも速記が正式な記録なんでしょうか。調べました。
https://jp.stanby.com/contents/detail/sokkisha
>衆議院・参議院速記者
>国会の速記は1890年の第一回帝国議会より続いていましたが、2006年に衆議院と参議院両議会の速記者養成所が廃止となりました。2011年から衆議院では音声自動認識システムを導入、参議院では映像、音声データをもとにパソコンに文章を入力し、議事録を作成する方式に変更されました。
地方議会でも手書き速記は減少傾向にあり、民間業者が録音し、書き起こす方式に移行しています。
既にそうなっていましたね。
いろいろな大手サイト(ヤフコメ、がるちゃん等)を見て回ってますが、対策やってもアベガー!やらなくてもアベガー!うんざりします。野党、自称リベラル勢の方々はアベガーは声高に言いますが対案は出しません。押しても引いても絶対に出しません。出したら発言に責任が発生しますからね。見事なまでの無責任。
ところで望月イソコさんはご自分を特別扱いされないと気が済まないようですね。いつも菅官房長官に食ってかかってますが、多感な中学生が学校の先生に食ってかかってるように見えて滑稽で見てられません。見てるほうが恥ずかしくなる定例会見って…。
単純に「その後、日本をどうしたいの?」という回答が出ない以上、支持する判断にも入れませんね。
一度ムチャクチャな事をやらかしているので、裏付けのある明確な回答がないとダメなのは言うまでもありませんけど。
オールドメディアの論調に「ネットメディアだと自分の好きなものばかり見るようになるので、多様な意見に接する新聞・テレビの方が優れている」というものがあり、一理あると思い朝のワイドショーなどを片手間に流していた時期もありました。ですが余りに結論ありきでストレスがたまる。流すのをやめたら実に清々しくなりました。
一方、ネットにも罵詈雑言だらけで全部読むのは時間の無駄な掲示板も多い。大手ニュースサイトも玉石混交で、タイトルのチェックだけでも時間がかかります。
仕事で投資をしている為、正確な情報は喉から手が出るほど欲しいのですが、数年間検討した結果、貴サイトのように「まともな論議が成立している場」と「予測に実績のある経済評論家の記事」が参考のメインとなりました。まとめサイトも見ますが、おつまみ程度の扱いです。
特に今回のコロナ関連、高齢者の顧客が多いので、読者投稿が大変参考になりました。身内に医師がおりますが、おおむね皆様と同じ意見でした(国民の8割は〇〇だとも言っていましたが)。
今後も楽しみに応援しております。
アレ様
>「ネットメディアだと自分の好きなものばかり見るようになるので~
それ聞いて むしろまずは好きなものから触れに行く事が重要だと思ったもんです
今までは好きなものばかり見ることすら出来ず、与えられるだけでしたから
好きなものばかりでも自ら選択できてほしいものです
アレ様へ
日頃素朴に疑問に思っていることがあります。
私の持論としては
・パヨクな人々の思考は、脳の異常を疑うレベル
・事実を元に冷静に考えれば、マスコミの言うことが出鱈目だとわかる
なのですが・・・
そうだとすればパヨクな人たちと一般の人たちとの間に有意な能力差があり、その結果として収入や社会的地位に有意な差ができるはずだ、しかし・・・
現実にはそのような差があるように見えない。結構な社会的地位のある人がおかしな発言をしているではないか。だったら人間が生きていく能力は、政治思想とはあまり関係がないのかも?
投資の世界では、思想と収益に何か相関関係があるでしょうか?
阿野煮鱒さま
パヨクさんは、思想信条じゃ無いんですかね。
そこからくる、認知バイアスとか、思考停止とか。
中には工作員さんもいるでしょうが。
パヨクというと語弊があるかもしれませんが、例えば柳井さんはしきりに韓国の肩を持ち日本を批判します。ある種の認知バイアスが入っていると思います。でも儲ける能力では、今の日本で彼に叶う人はいないんじゃないかと思います。孫さんは最近外しているし、ZOZOの人は会社を売ってしまったし。柳井さんはバイアスはあっても思考は停止していないから、そこが凡百との差ですかね。
阿野煮鱒さま
そんな気がしますね。
宗教と似たような物で、商才や頭脳とは、相関が薄いかもしれません。
>阿野煮鱒様
私は投資のプロではなく、仕事の一部に資産運用があるだけの駆け出しです。誤解を招いたようで申し訳ありません。いくら勉強しても追いつかないと日々痛感しています。
以前、60代がらみの新聞記者の方とお話をしたことがあります。曰く、「現場の記者はこのままでは確実にまずいと思っているが、OBが絶対に首を縦に振らない」のだそうです。
かつてオールドメディアが世論を操作し、莫大な利益を上げていた時代がありました。20年ほど前ですが、大学の教授は軒並み「左翼にあらねばインテリにあらず」という風潮で、同級生も「A新聞社に入りたい」と夢を語っていました。
ネットがこれだけ発展したにも関わらず、当時の意識が抜けない層が一定数いて、おかしな発言をしているのだと思います。(件の同級生は見事入社し、「弱者に寄り添うべき」と叫ぶ海外記者になりました。)それに追随しているのが、学生運動気分が抜けずに資産形成できなかった層や、「何もしなくても生活できるべき」というれいわ支持者などではないでしょうか。怖いもの見たさでアベガーのTwitterプロフィールを見てみると、落ち目の音楽関係者が多いなと思います。あまり実りのある暇つぶしではないですが。
個人的には、「着実に資産形成に成功した層はTwitterなどに露出はしないが、経済の安定成長に賛成なので安倍支持」なのではないかと思っています。投資を呼び込みたい経営者には見せ金が必要になる場面もありますが、下手に資産があることを吹聴しても碌なことが起こらないからです。
アベガー言ってれば誰かが何とかしてくれる、するべきだ、と叫ぶ層を見ると「気楽なもんだ」と思います。
ご返答ありがとうございます。アレ様は、アベノセイダーズは、底辺層あるいは敗残者が多いという感触なのですね。そうかもしれません。「日本死ね」に共感する層はそんな感じがします。
その一方で、経団連のお歴々の発言などを見ると全共闘世代丸出しだったりして、人生の成功者が必ずしも物事を「正しく」見ているわけではないとも思います。
アレ様へ、もう一つ
> OBが絶対に首を縦に振らない
これには驚きました。首を縦に振らないのは社内の上層部だと思っていました。OBが方針に口出しすると言うことは、結果責任のない人間が経営判断を下していることになります。これ、企業統治がなっとらんという事になりますが、誰も正せない体質なんでしょうね。
>阿野煮鱒様
ご返信ありがとうございます。
アベノセイダーズには「アベガーすることが知性だと思っている大学関係者」「オールドメディア関係者」「外国人」なども含まれていますね。何らかの使命感があるのか、仕事がなくてヒマなのか、発言回数も多く大変ノイジーです。
経団連関係者は、人件費の高い日本を嫌い、企業利益を最大にすることを目標とする人も多いので、時代遅れの根性論やパンダハガー発言も多いのではないかと思っています。
何が「正しい」のか、私には断言はできませんが、しばしば違和感を感じます。
>阿野煮鱒様
私もてっきり社内の上層部だと思っていたので驚きました。
確かに社内の上層部にとっては、自分の報酬に関わってくる問題ですし危機感はあるかもしれません。
が、「うるさ方の先輩」というのは私の業界にもおります。意向をくまないと色々話が通らなくなる、というのも分かるような気がします。政治家や経団連にも通じる話のような。
望月氏は、ジャーナリストよりも、リアクション芸人だと思います。
工作員としては、稚拙ですね。
「いまはネットで火がつけば、マスメディアもそれに追随せざるを得ない。そこで盛り上がるものは、人の心に必ず響きます。」
これはデマを拡散させる危険性もはらんでいると思います。
「敵の敵は味方だ」で手を結んだ左翼(反日)連中が 自作自演でデマを流すのにも使えます。 2016年2月、「はてな匿名ダイアリー」内での発言、「保育園落ちた。日本死ね」も これだったんじゃないかと疑っています。
衆議院の質疑で山尾志桜里議員が突然これを出すのですが、「こんなマイナーなブログの発言を何で国会議員が知ってるの?」というのが率直な感想でした。 車での長距離移動中にラジオで聞きました。 難癖だらけの同議員の質疑ですが、それまでとは違う挑発全開が最初から続いていました。
福岡在住者 様
「壁に耳あり障子に目あり」ですね。
アンテナは高く、デマをリジェクトするノッチフィルターも賢く。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
本題からは外れるかもしれませんが、国会質疑で自民党参議院議員が
新型コロナウイルスに関して、あるいは習近平国家主席の国賓来日に関
して、安倍政権に耳が痛いことや提言を言っていました。だとすれば、
野党の存在意義が、ますます無くなるのではないでしょうか。
駄文にて失礼いたしました。
引きこもり中年さま
その通りだと思います。
「記者クラブ」という一部の組織が情報を独占しているという問題に加え TV業界(特にワイドショーを呼ばれるもの)では 制作会社という問題もあると思います。
チャンネルをまたいで番組を作成しています。 朝から晩まで「モリ・カケ統一」というのが可能となります。
一度、(株)泉放送制作という会社を検索してみて下さい。
あえて褒めろ、という要求なのに、褒め殺しというほどでもなく単に貶すあたりが知性がないというか……こういうところでちゃんと褒めるべき所を褒めていれば「あぁ物事を理解したうえで批判してるんだな」となるかもしれませんが、もう何も見えていない自白でしょうこれ。
何一つ褒める所がないとジャーナリストとして本気で言えるのならもう救いようがありません。民主党政権ですらあぁここは一応良かったな、という部分が無くはありません……タブン
>官邸もやりづらくなるはずです
ここも良いですね、官邸を絶対悪・敵としか見ていないし市民・世論は望月氏の味方でジャンヌダルク気取りです。火あぶりの日程が決まったらご連絡ください。
> 民主党政権ですらあぁここは一応良かったな、という部分が無くはありません
反面教師とか、左翼政権はやっぱりあかん、と国民に学習させた、以外で、ポジティブな意味で良かった点が思い浮かびません。何かありましたっけ?
あ、個人的にはドル預金で儲けさせて貰いました。後から株も買っておけば良かったと激しく悔やみました。
阿野煮鱒様
>ポジティブな意味で良かった点が
本当にスミマセン…そこを封じられると思いつきません…円高での受益側には良かったでしょうが円高政策は日本国にはトータルマイナスですし。
自殺者低下などを挙げる方もいるようですが、強く関係する失業率の底が政権交代直前なだけで因果関係は「上向いた時に民主党がなんかそこに居た」だけであったりそもそも自民党になってももっと改善したり。
F-35調達決定や当時の自衛隊の海外活動なども、政権交代前から議論されたことであったり実務側が頑張っただけの話で民主党がアクティブに主導したものでもありません。また、「自民党であればマスコミがこぞって大反対キャンペーンをしたはずの軍事関係が信じられないほどスルーされた」という点が大きすぎる。
ハイ擁護は無理でした∩(・ω・)∩ばんじゃーい
ま、まぁ何が言いたいかというとですね、「望月はこういう偶然の結果でもいいから何か挙がるだろジャーナリストなんだから」という事です。冷静に評価した上で全てがダメってんならそれでも良いんですけどね、報道のお仕事向いてないとは思いますけども。
以前に、たまに取材がある部署にいたことがあって、そのときに感じたことなのですが・・・・
記者さんって、取材をするときにあらかじめ決めてるストーリーに合うコメントを取ろうとするのです♪
「現状は○○で、今後△△をやろうと思ってます」って説明しても、「他所では☆☆という意見もありますよ。本当は□□じゃないんですか?」みたいなことを言ってくるんですよ♪
別にあたしが言ったことに基づいて「七味さんとこは○○って言ってるけど、記者は□□だと考える」って書く分には仕方ないと思うけど、「そうなんですか?そんな人もいるんですね」みたいに下手な相槌を打っちゃって「七味さんは□□だと言った」みたいに書かれて、困っちゃうこともあったのです♪
そんなことするから、「ペーパーに書いてるとおりです」みたいな素っ気ない対応になっちゃうのです♪
記事に出てる望月さんは、以前、ご自身の取材方法について、「取材内容をもとに自分の意見を組み立てて、それを取材対象にぶつける」みたいなことを言ってたのですが、記事になる時に対話形式にして、こっちの発言がどこからどこまでなのか明確にしてくれないと、取材に応じるのはとっても怖いのです♪
あたしなんかは取材対応って知らせたいことを知らせるために受けるものって思ってて、記者さんと討論するつもりはなかったからかも知れないけど、なおさらそう思うのです♪
七味様
「記者」が取材や質問と称して討論ふっかけたり演説ぶったりするのがそもそもおかしいのですよね。SNS発達とともに「おいそんなこと言ってねーぞ」て告発がかなり増えました。
私の経験ですと、役所経由で「地元の〇〇新聞が取材したいそうだけど連絡先を伝えても良いですか?」と訊かれ、嫌いな怪文書組織ではあったんですが農業や地域の振興のためかなーとOKを出したのですが、一切連絡が来ません。
個人情報を収集しただけですか?社会常識以前に人間として失礼ではないですか?と思いましたが、そういう人達なんでしょう。
農民様
>「記者」が取材や質問と称して討論ふっかけたり演説ぶったりするのがそもそもおかしいのですよね。
あたしもそう思うのです♪
討論したければ、そういう場に討論参加者として参加すれば良いと思うのです♪
あと、下記忘れてましたが、あたしの元コメで「七味さんは□□だと言った」って書かれたって部分は、実際の記事では、個人名は出さずに組織名が主語になってたのです
誤解を与える表現でした m(_ _)m